JPH08507967A - 改良されたストレーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 改良されたストレーナ装置は、分離のために供給容器（１６）から固形分／混合物を受け取るスクリーン（２４）を有する。例えば、水平でない据え付け、流入口への突進又は乱流に基づくスクリーン（２４）上での混合物の非一様な流れが発生しないことを確実にするために、水混合物のレベルをスクリーン（２４）の上方の予め決められた高さへ上昇させるような堰構造（８０）が備えられる。

Description

【発明の詳細な説明】 改良されたストレーナ発明の分野 本発明は、固体を回収し液体を洗浄し及び／または液体を濃縮するために混合 物を分離するのに使用される、改良されたスクリーンフィルタ装置に関する。発明の背景 現在、製紙業を含む多くの産業において、液体から固体（固形分）を分離する 必要性が存在している。この観点において、液体の濾過は同じものを提供する便 利な方法を与える。既に、米国特許Ｎｏ．４，４１２，９２０（この米国特許の 内容は、参考として本明細書中に取り込まれる）には、濾過（フィルタ）装置が 記載されている。この装置は、中央部に開口を持ち頂部に撒水器（スプレー）を 持ったスクリーン（瀘布）を利用しており、瀘過されるべき液体がスクリーンを 通って流れるようになっている。集められた固形分は中央部の開口に向かってス クリーンに沿って押しやられる。斯くして液体からの固形分の分離が起こる。 この装置は非常に満足できるものであることが証明されたけれども、高容量の 状況への適用の場合には、固形分がスクリーンに固着して目詰まりを生ずる傾向 にあ る。非常に目の細かいスクリーンを用いた場合にも、同様な問題が起こる。 上記米国特許に示されている装置の改良について、米国特許Ｎｏ．５，２５９ ，９５５（この米国特許の内容は、参考として本明細書中に取り込まれる）に記 載がある。この後者の米国特許では、スクリーンの下を真空にして、濾過される 液体に付加的な力を加え該液体をスクリーンを通して付勢する様にしたことによ って、ストレーナの性能は大幅に改良された。固着を防ぐために、スクリーンに よって瀘過された固形分が固着する前にそれを中央部の開口に向かって付勢し転 がす様に、同時に、高圧洗浄液をスクリーンの公称面即ち表面に対し或る角度で 注ぐ。 しかしながら、上記のタイプのストレーナには尚幾つかの問題が存在する。よ り明確に云うと、スクリーンを支持し濾過された液体を受け取るタンクが僅かに 傾くと、スクリーン上の液体／固体混合物に非一様な流れを生じさせて、効率を 低下させることがある。例えば入口の流れの条件によって生ぜしめられる液体／ 固体混合物の乱流も又非一様な流れを生ずることがある。発明の目的及び概要 上記に鑑みて、本発明の目的は、スクリーン上の固体／液体混合物の流れがス クリーンの周辺にて一様に分布するようなストレーナを提供することにある。 もう一つの目的は、液体／固体混合物の径方向の流れ成分が飛び跳ねない（ス キップしない）ように制限された改良ストレーナを提供することにある。 更なる目的は、流入する液体／固体混合物の乱流が低減されたストレーナを提 供することにある。 本発明のその他の目的と利点は以下の記述から明らかになるであろう。 要約して云うと、本発明により構成された改良ストレーナは、二つの同心状の 容器を含み、外側容器は内側容器に固体／液体混合物を供給し、内側容器はスク リーンを支持している。混合物はスクリーン上へと流れ、液体はスクリーンを通 過していき、固形分はシャワー作用の助けにより中央部開口に向かって転がる。 混合物がスクリーン上へと一様に流れるのを確実にするため、堰構造が備えられ ている。この堰構造は、混合物がスクリーンに到達する前に一方の壁の上を越え 他方の壁の下をくぐって流れるように同心状に配置された２つの壁を用いて形成 されている。堰を作った結果として、流れは実質上確実なものとなる。図面の簡単な説明 斯くして、本発明により、その目的と利点とが実現され、その説明は以下に図 面を参照しながらなされている。図面において、 図１は、本発明に従って構成された改良ストレーナの 側断面図であり； 図２は、堰の詳細を示す図１のストレーナの部分断面斜視図であり； 図３は、図１のストレーナの堰セグメントの斜視図であり； 図４は、堰部分の平面図であり； 図５は、図４の５−５線に沿っての堰部分の側断面図であり； 図６は、図４の６−６線に沿っての堰部分の側断面図である。発明の詳細な説明 以下の説明において、混合物なる用語は濾過されるべき固形分と液体分との混 合物より成る材料を指すものとする。スクリーンを通って排出される材料はたと えそれが微粒物質を含んだものであっても液体分と呼ばれ、スクリーン上から集 められる材料は濃縮物又は固形分と呼ばれるものとする。 本発明の堰装置は、各図に示されており、例えば、供給容器１６の内部に同心 状に配置された開放された上部と底部それぞれ１２と１４を有する円筒形のスト レーナ容器１０に関連して示されている。同じく同心状に配列された第３の容器 １８は容器１０の中に配置されており、その開放上部は容器１０の頂部よりかな り下方にあり、その底部は出口管２０に接続されここに供給するよ うになっている。入口管２２は供給容器１６内に混合物を供給するために備えら れている。スクリーン２４は容器１０の縁から容器１８の頂部まで延在している 。スクリーンは、容器１８の上方に円形の中央部開口２６を備えている。好まし くは、スクリーンは円錐形であって開口２６の方に例えば約０°〜４５°傾斜し ている。より詳細には、篩いかけ又は濾過のためには一般に小さい角度が用いら れるが、一方、混合物の濃縮のためには一般に急勾配の角度が望ましい。 供給容器１６には、支持構造２８が備えられている。支持構造２８上に装備さ れたモーター３０と減速歯車函３２とは、カバーを通って下方に突出せるシャフ ト３４を回転させる。シャフト３４の端部には、一列のスプレーノズル４０を持 ちスクリーン２４に平行な角度で半径方向に配置されたスプレー管３６，３７， ３８が装備されている。 中空のシャフト３４は、減速歯車函から回転回り継手４４へと上方に延びてい る。導管４６は、洗浄水又は他の液体を排出シャワーの入口４２からシャフト３ ４経由でスプレーノズル４０へと供給するために備えられている。ノズル４０は スクリーンの表面に或る角度でスプレーを方向付ける様に整列されている。その 角度はスクリーンに対し１０°乃至４５°の程度でよい。スプレーノズルからの ジェットは、真空の補助無しで１５〜２０ポンド／平方インチ［１ｂｓ／ｉｎ．² ］の程度又は真 空の補助付きで５０〜６０ポンド／平方インチ［１ｂｓ／ｉｎ．²］の範囲の圧 力でスクリーンに衝突する。より高い圧力でのスプレーは、図１でほぼ円筒形Ｒ で概略的に示したような固体の転がり運動における一層速い速度でのスクリーン に沿っての移動を生ぜしめる。この様にして、スプレーアームが回転すると、ス クリーン２４でピックアップされた固形分はシャワーノズルからの高圧洗浄液に よって中心２６の方へと転がされる。 図１で示される如く、本発明のフィルタ装置は、落下（ドロップ）脚部７４で 終端となっている垂直な管７２に連結された真空源７０のような低圧発生手段を も含んでいる。真空源７０は、真空ポンプ又はその他の真空生成手段である。よ り小さな管７６は管７２を容器１０の内部に連結している。この配置は、容器内 に周囲の気圧より水柱で１〜１２インチ程度低い真空を導入するのに使用される 。 容器１６からの混合物がスクリーン２４上に流れるのを確実にするために、容 器１０の周りに環状に配列された堰構造８０が設けられている。図２でより詳細 に示される如く、堰構造８０は、供給容器１６とストレーナ容器１０との間に配 置された二つの同心状の壁７８，７９を用いて成る。外側壁即ち堰壁７８は以下 に十分に説明するように複数の切込み９０を備えている。壁７８，７９を支持す る支持手段は、明確さのために図２では図示を省略されているが、それらについ ては後述する。底壁 ７７は、上記壁を容器１０に連結しており、供給タンク１６の中を上昇した混合 物が壁７８及びその切込み９０を越えて流れ、壁７８の下方を流れ、更にスクリ ーン上へと流れる様になっている。 堰構造８２は、図３で示される様に、堰セグメント８２のような幾つかの堰セ グメントを用いて成っていて、それは一体物として作られているのが好ましい。 好ましい構造が図２に示されている。堰セグメント８２は、供給容器１６の半径 方向内方に同心状に配列された２つのアーチ形（円弧状）の板８４，８６を用い て形成されている。板８４は堰板であり、板８６はデフレクタ（偏向）板である 。２つの向かい合った端壁９２及び９４が設けられている。板８４は、下方に延 びている切込み９０が形成されている上縁８８を持っている。切込み９０は、好 ましくは矩形であるが、目的に応じて別の形でもよい。２つの板８４及び８６は 、実質上垂直に容器１０及び１６の間にて延在している。堰セグメント８２は、 板９０の下に配置され容器１０の方へ内方へと延びている底壁９６をも持ってい る。最後に、桟９８が備えられており、該桟は堰セグメント８２を支えるために 容器１０の頂部上に載置される。 堰板８４と供給タンク１６との間の半径方向の距離が約１フィートで、切込み ９０がほぼ１．５インチ幅及び６インチ深さで、デフレクタ板８６が底壁９６の 上方約２インチの所に配置され、そして壁９２と９４との間の 直線距離が約１２〜１５インチの場合に、最適な結果が得られることが測定され た。板８４は約１２インチ高さであり、板８６は約１０インチ高さである。底壁 はストレーナ容器１０の頂部から約６インチ下方に配置されている。堰構造８０ は、ストレーナ容器１０の周りに周方向に並べて配列された幾つかの堰セグメン トを用いて構成され得る。しかし、幾つかの堰セグメントを一体的に構成して堰 部分を形成するのが、より経済的である。この堰部分は図４〜図６に示されてい る。これらの図で、堰部分１００は、それぞれが図３のセグメント８２と同等で ある３つのセグメント８２Ａ，８２Ｂ，８２Ｃを形成している。これら３つのセ グメントは、壁９４Ａ，９４Ｂで区分されており、端壁９２Ａ，９４Ｃを持って いる。 幾つかの堰部分が図２に示される如く環状の堰構造８０を形成する様に組み立 てられる。堰構造を形成するのに要する堰セグメントの数は当然容器の大きさに より決まる。例えば、上記寸法に基づけば、直径４８インチのストレーナ容器１ ０の場合には、ストレーナの構造８０は、各々が３つの堰セグメント８２を規定 している４つの部分１００を用い、総計１２の堰セグメントで作ることができる 。セグメントの堰板８４は壁７８を形成し、板８６は図２で示される壁７９を形 成する。 以上の改良されたストレーナは以下の如く動作する。混合物は、管２２を通っ て供給容器１６の中に供給さ れ、容器１０及び１６の間を壁７８の縁に達するまで上昇する。そして、それは 縁を越え切込み９０を通って堰構造８０内へと流れる。堰構造は、容器１０及び １６の垂直軸のずれ、または水平でない状態、または何らかの原因による流れ分 布の異常を補償する。混合物が堰構造に流れ込む際に、それは十分な乱流になり 、スクリーン２４を通る非一様な流れをもたらす十分に高い半径方向の成分を持 つ様になるかもしれない。それ故、底壁７７及びデフレクタ壁７９は、混合物の ための静穏な室を作るべく協力する。この作用は壁９２，９４によっても助けら れている。 堰構造８０の中で、混合物はデフレクタ壁７９の下をくぐり、最終的には上昇 しスクリーン２４上へ流れる。混合物がスクリーン上を流れるにつれ、液体分は スクリーンを通り抜け、一方固形分はスクリーンの中心部開口に向かって転がる 。 明らかに、本発明から逸脱することなく本発明に多くの変形がなされ得る。斯 くして、本発明により、その目的と利点とが実現される。又、ここでは本発明の 好ましい実施形態が詳細に開示され説明されたけれども、本発明の範囲は、それ によって限定されるものではなく、本出願の請求の範囲の記載によって決定され るべきものである。

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項 【提出日】１９９５年２月１３日 【補正内容】 請求の範囲（補正後） １． 中央部に開口を有し且つ第１のオーバーフロー縁を規定せる上縁を有す スクリーン容器壁により支持されているスクリーンを備えており、前記スクリー ン容器壁から半径方向外方に同心的に隔てられ且つ前記スクリーン容器壁上縁よ りも高くに位置せる上縁を有する堰壁を備えており、該堰壁はその周りに配置さ れた開口を持って形成されており、前記スクリーン容器壁の上縁の下方の位置で 前記堰壁に連結され且つ前記堰壁から前記スクリーン容器壁まで延びている底壁 を備えており、前記スクリーン容器壁の半径方向外方に同心的に及び前記堰壁の 半径方向内方に同心的に位置し且つ前記開口の最低位置のレベルより上方の上縁 と前記底壁から上方に隔てられた下縁とを持つデフレクタ壁を備えており、該デ フレクタ壁により前記堰壁の開口を通り次いで前記デフレクタ壁の下を通り次い で前記スクリーン容器壁を越えて流れる液体／固体混合物のために前記底壁と前 記デフレクタ壁の下縁との間の隙間を規定するようにされており、前記スクリー ンの周りで前記堰壁及び前記デフレクタ壁の両方の外側に予め選定された距離を もって配置された供給容器を備えている、ストレーナ装置。 ２． 更に、前記ストレーナ装置を支持する支持手段をも備えている、請求項 １に記載のストレーナ装置。 ３． 前記開口は前記堰壁の上縁から下方へと延び且つ前記堰壁の周囲に等間 隔で配置された切込みを持って形成されている、請求項１に記載のストレーナ装 置。 ４． 更に、前記堰壁と前記デフレクタ壁との間で半径方向に延びている半径 方向壁をも備えている、請求項１に記載のストレーナ装置。 ５． 前記装置が複数のセグメントによって画定されている、請求項１に記載 のストレーナ装置。 ６． 前記開口は前記堰壁の上縁から下方へと延びている少なくとも１つの切 込みを有する、請求項６に記載のストレーナ装置。 ７． 前記切込みは矩形である、請求項６に記載のストレーナ装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パナレロ・サルバトーレ アメリカ合衆国、ニューヨーク州、クィー ンズベリー、バターナット ヒル ドライ ブ ６

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 中央部開口を有し且つ周辺部を有するスクリーン； 液体／固体混合物を分離のために前記スクリーンへと供給する供給手段；及び 前記周辺部の周囲に位置し、前記混合物のレベルを前記スクリーンより上まで 上昇させる様に配置され、前記混合物が前記スクリーンを通って一様に流れるの を保証するために設けられた堰構造手段； とを備えているストレーナ装置。 ２． 前記堰構造手段は、前記周辺部の周囲に同心状に配置されたデフレクタ 壁と、該デフレクタ壁の周囲に同心状に配置された堰壁と、該堰壁から前記スク リーンまで延びている底壁とを有している、請求項１に記載のストレーナ装置。 ３． 更に、前記堰構造手段を支持するための支持手段をも備えている、請求 項２に記載のストレーナ装置。 ４． 前記堰壁は下方へと延び且つ前記堰壁の周囲に等間隔で配置された切込 みを持って形成されている、請求項２に記載のストレーナ装置。 ５． 更に、前記堰壁とデフレクタ壁との間で半径方向に延びている半径方向 壁をも備えている、請求項２に記載のストレーナ装置。 ６． 中央部開口を有し且つ周辺部を有するスクリーン； 液体／固体混合物を分離のために前記スクリーンへと供給する供給手段；及び 前記周辺部の周囲に位置し、前記混合物のレベルを前記スクリーンより上まで 上昇させる様に配置され、前記混合物が前記スクリーンを通って一様に流れるの を保証するために設けられ、２つの垂直壁と底壁とにより結合された第１及び第 ２の円弧状壁を含む堰セグメントの複数により規定される堰構造手段； とを備えているストレーナ装置。 ７． 前記円弧状壁は前記スクリーンと同心状に配置されている、請求項６に 記載のストレーナ装置。 ８． 前記第１の壁は前記第２の壁の半径方向内方にて前記底壁の上方に所定 の距離をもって配置されている、請求項６に記載のストレーナ装置。 ９． 前記第２の壁は上縁と前記上縁から下方へと延びている切込みとを持っ て形成されている、請求項６に 記載のストレーナ装置。 １０． 前記切込みは矩形状である、請求項９に記載のストレーナ装置。 １１． 前記供給手段は前記スクリーンの周囲に配置された供給容器を含んで おり、前記第２の円弧状壁は前記供給容器から所定の距離をもって配置されてい る、請求項６に記載のストレーナ装置。