【発明の詳細な説明】
置換された縮合ピラゾロ化合物および除草剤としてのその使用
発明の背景および発明の要旨
本発明は、以下の式を有するヘテロ環(heterocyclic ring)を含有する窒素
と縮合した新規な置換ピラゾロ環、および農業的に受容し得るそれらの塩に関す
る:
ここで、Y、Z、またはWの少なくとも1つは、NまたはN−Oであり、そして
Y、Z、またはWの残りは、C−Rであり、ここで、Rは、水素;ハロゲン;ニ
トロ;シアノ;アルキル;アルコキシメチル;アセトキシメチル;ヒドロキシメ
チル;ハロアルキル;ホルミル;アルキルカルボニル;カルボキシおよびその塩
;COOアルキル;アジド(N3);アミノ;置換アミノ(ここで、該置換基は
、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ホルミル、アルキルカルボニル、アルコ
キシカル
ボニルアルキルオキシ、アルコキシカルボニルアルキルチオ、アルコキシカルボ
ニルアルキリデンカルボニル、ヒドロキシカルボニルアルコキシ、ヒドロキシカ
ルボニルチオ、シアノアルコキシ、ヒドロキシカルボニルアルキレジンカルボニ
ル(hydroxycarbonylalkyledinecarbonyl)、アルキルスルホニル、ハロアルキ
ルスルホニル、アミノカルボニル、(ジ)アルキルアミノカルボニル、アルコキ
シカルボニル、アルコキシアルキル、ヒドロキシカルボニルアルキル、アルコキ
シカルボニルアルキル、およびアミノである);カルボキシアミド;置換カルボ
キシアミド(ここで、該置換は、アルキル、アルキルスルホニル、およびハロア
ルキルスルホニルから選択され得る);スルホンアミド(ここで、Nは、水素お
よび/またはアルキルで置換される);YR6(ここで、Yは、OおよびS(O
)mであり、そしてR6は水素、アルキル、ハロアルキル、シアノアルキル、アル
コキシカルボニルアルキル、ヒドロキシカルボニルアルキル、およびアミノカル
ボニルアルキル(ここで、Nは、水素および/またはアルキルで置換される)か
らなる群から選択される)であり;
mは、0〜2であり;
R1は、水素およびハロゲンであり;
R2は、水素、ニトロ、ハロゲン、シアノ、アルキルチオ、アルキルスルフィ
ニル、アルキルスルホニル、およびアルコキシであり;
R3は、ハロゲン、ハロアルキル、シアノ、アルキルチオ、
アルキルスルフィニル、およびアルキルスルホニルであり;
R4は、水素およびハロゲンであり;
Xは、NまたはC−R5であり;
ここで、R5は、水素、ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル
チオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、およびアルコキシである。
発明の説明
上記発明の範囲内において、以下のような特定の実施態様が好ましい:
Rは、好ましくはハロゲン、ニトロ、シアノ、低級アルキル、低級ハロアルキ
ル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルキルスルホニル、アルコキシカルボ
ニルアルキルチオ、およびアルキルチオである。さらに特に好ましい基は、クロ
ロ、ブロモ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、シアノ、エチルチオ、エチ
ルスルホニル、およびアルコキシカルボニルアルキルチオである。
R1は、水素である。
R2は、ハロゲンである。特に好ましくは、クロロまたはフルオロである。
R3は、ハロまたはハロアルキルてある。特に好ましくは、トリフルオロメチ
ルである。
R4は、水素である。
Xは、好ましくはNまたはC−ハロゲン、特にC−クロロ
である。
用語「アルキル」およびアルキル部分を含む全ての基は、直鎖、分枝鎖、およ
び環状基を包含することを意図する。例としては、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、およびt−ブチルがある。各
アルキル族(member)は、1個から6個の炭素原子を含有し得る。例えば、(C1
−C6)アルコキシ(C1−C6)アルコキシが挙げられる。
上記定義において、用語「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、および
ヨード基を包含する。ポリハロゲン化基において、ハロゲンは、同一かまたは異
なり得る。用語「ハロアルキル」は、1個またはそれ以上のハロゲン原子によっ
て置換されたアルキル基を称する。
本発明の化合物は、活性な除草剤であることが見い出され、出芽前(pre-emer
gence)用除草剤および出芽後(post-emergence)用除草剤としての有用性を有
しており、そして広葉種および針葉(grassy)種を包含する広範な植物種に対し
て有効である。
従って、本発明は、望ましくない植生を制御する方法に関し、該方法は、この
ような植生の制御が所望される場所に、このような植生の出芽前または出芽後の
いずれかに、本明細書中に記載されるような化合物の除草有効量を、除草剤と共
に使用するのに適した不活性の稀釈剤または担体と一緒に施用することを包含す
る。
「除草剤」および「除草」という用語は、本明細書中では所望でない植物の成
長の抑制的な制御、または変異(modification)を示すために用いられる。抑制
的制御または変異とは、自然な成長からの全ての逸脱を包含し、例えば、完全死
滅、成長遅延、落葉、水枯れ(desiccation)、調節、萎縮、分枝化(tillering
)、刺激、葉の焼け、および矯小化が挙げられる。用語「除草有効量」とは、所
望でない植物それ自体、またはこれらの植物が生育する場所に施用する場合に、
このような制御または変異を達成する量を示すために用いられる。用語「植物」
とは、発芽した種子、出芽した苗および確立された植生を包含することを意図し
、根の部分と地上の部分との両方を包含する。用語「農業的に受容し得る」塩と
は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、およびマグネシウム塩
を包含する。
本発明の化合物の製造方法は、以下の実施例の参照することによりさらに十分
に理解され得る:
実施例1
ピラゾロ[4,3-b]ピリジン 5,6-ジメチル-1-[2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル]-1-H-ピラゾ ロ[4,3-b]ピリジン(表Iの化合物1)の調製
0℃まで冷却された200ミリリットル(mL)の20%発煙硫酸に、21.20グラム(
g)の2,3,6-トリメチルピリジンをゆっくりと添加した。固形の硝酸カリウムを
過剰(25%)に添加し、そしてこの混合液を、100℃で8時間加熱し、さらに125
℃−130℃で8時間加熱した。冷却した反応混合液を2リットルの氷中に注いだ
。固形の炭酸ナトリウムを、有機固形分が現れるまで、混合物にゆっくりと添加
した。さらに20gの炭酸ナトリウムを添加し、そしてこの溶液をエーテルで2回
抽出した。エーテ
ル抽出物を乾燥させ、そして濃縮して、22.94gの固形分の5-ニトロ-2,3,6-トリ
メチルピリジン(融点=53℃)を得た。
18.7gの5-ニトロ-2,3,6-トリメチルピリジンの試料を、200mLのメタノールに
溶解し、そして炭素上の100mgの5%パラジウムを添加した。水素化を45 lb.で
行い、そして45分後、粗アミノ化合物を得た。この化合物をケイソウ土を通して
濾過し、真空下で濃縮し、50mLの塩化メチレンに溶解し、次いで、20mLの無水酢
酸を添加した。混合液を、スチームバスで1時間加熱し、そして300mLの新しく
調製した5%炭酸ナトリウム水溶液に注いだ。水溶液を塩化メチレンで抽出し、
乾燥させ、真空下で濃縮し、そして得られた固形分をペンタンでかき落として(
tritiated)、18.3gの5-(アセチルアミノ)-2,3,6-トリメチルピリジン(融点
=89℃〜92℃)を得た。
反応を、D.ChapmanおよびJ.Durst,J.Chem.Soc.Perkin I,2398(1980)
に記載の反応と同様に行った。12.40gの5
-(アセチルアミノ)-2,3,6-トリメチルピリジンの試料を、200mLのベンゼン中
の22mLの無水酢酸、22mLの酢酸、および13gの酢酸カリウムと合わせた。この混
合液を還流(relux)した。ベンゼン(40mL)中の亜硝酸アミル(llg)の過剰溶
液を、還流する溶液に2時間にわたって添加し、そして還流をさらに12時間継続
した。反応物を、200mLの5%炭酸ナトリウム水溶液と共に、3時間冷却して撹
拌した。有機相を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、そ
してクロマトグラフィー(シリカゲル:塩化メチレン/エーテル)にかけ、4.94
gの1-アセチル-5,6-ジメチルピラゾロ[4,3-b]ピリジンを得た。
3.80gの1-アセチル-5,6-ジメチルピラゾロ[4,3-b]ピリジンの試料を、25mL
の20%塩酸水溶液と共に1.5時間スチームバスで加熱した。水溶液を冷却し、中
和し、そして塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン抽出物を乾燥させ、そして
濃縮して3.1gの粗脱アシル化ピラゾロピリジンを得た。この粗生成物を40mLのジ
メチルホルムアミドに溶解し、そして6gの粉末炭酸カリウムを、5.4gの3,5-ジク
ロロ-4-フルオロベンゾトリ
フルオリドと一緒に添加した。2時間〜72時間の撹拌後、反応物を250mLの氷水
に注ぎ、そして150mLのエーテルを添加した。有機相を分離し、水で2回洗浄し
、そして乾燥させた。クロマトグラフィーにより、ペンタンに不溶の0.891gの純
粋な固形分を得た。生成物5,6-ジメチル-1-[2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチ
ルフェニル]-1H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン(表1の化合物番号1)は、135℃
〜136℃の融点を有した。
実施例2
ピラゾロ[4,3-c]ピリジン種々の1-アリール-4-メチル-ピラゾロ[4,3-c]ピリジンの調製
2,3-ジメチルピリジンN-オキシド
175mLの30%過酸化水素の試料を、1.0LのAcOH中の100gの2,3-ジメチルピリジ
ンにゆっくり添加した。温度を85℃未満に保った。添加完了後、混合液を90℃ま
でゆっくりと加熱し、そして3時間後、60℃で18時間撹拌した。容積を真空下で
減少させた。130gのN-オキシドを、明色のオイル(酢酸が混入している)として
得た。この粗生成物を、さらなる精製を行うことなく次の工程に使用した。4-ニトロ-2,3-ジメチルピリジンN-オキシド
400mLの濃H2SO4に、130gの不純な2,3-ジメチルピリジンN-オキシドをゆっくり
と添加した。発煙HNO3(330mL)を、120℃と170℃との間で温度を維持するため
にゆっくりな速度で添加した。添加が完了した後、温度を3時間、103℃に維持
し、次いで反応物を冷却した。粗反応物を大きなはかり皿中の1kgの氷に添加し
、次いで、撹拌しながら、1.1kgのNa2CO3を添加した。室温まで冷却した後、固
形分を溶液から吸引濾過することにより除去した。濾液をクロロホルムで抽出し
た。固形分を、熱クロロホルムで洗浄した(3回)。合わせた減量有機抽出物か
ら、110gの所望の粗ニトロピリジンN-オキシドを有機固形分として得た。
4-アセチルアミノ-2,3-ジメチルピリジン
フラスコに50gのニトロピリジンN-オキシド、200mLのエタノール、50mLのH2O
、および10mLの濃HClを入れた。溶液を還流付近まで加熱した。鉄粉(l00g)を
、分割して還流混合液に添加した。粗生成物を濾過し、そして熱メタノールで洗
浄した。溶液を真空下で減量して、40gの粗アミノピリジンを暗色
のオイルとして得た。上記オイルを、過剰の無水酢酸中で一晩室温で撹拌し、次
いで真空下で減量した。生成物を500mLのクロロホルムに溶解し、そして200gの
固形K2CO3を添加し、そして3時間撹拌して、濾過および減量を行った。生成物
をシリカを通して濾過した。40gの目的の化合物を黄褐色の固形分として得た。
4-メチルピラゾロ[4,3-c]ピリジン
アセチルアミノピリジンの試料は、実施例1に記載された条件で4-(置換)メ
チルピラゾロ[4,3-c]ピリジンに変換され得る。(化合物13、15、16、18、お
よび27)
アリール基は、置換フェニルまたは置換ピリジル環であり得、ここで、置換基
は、上記に定義したとおりR2、R3、R4、およびR5である。
5-オキソ-4-メチルピラゾロ[4,3-c]ピリジン
0℃の塩化メチレン中の0.5gの1-[3-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジ
ル]-4-メチルピラゾロ-[4,3-c]ピリジン(化合物番号13)の溶液に、0.6gの5
0%メタクロロパーオキシ安息香酸を添加した。溶液を室温で18時間撹拌し、次
いで1mLの水酸化ナトリウムで洗浄し、(MgSO4)で乾燥させ、そして真空下で
減量し、0.6gの1-[3-クロロ-5-トリフルオロ-メチル-2-ピリジル]-4-メチルピ
ラゾロ[4,3-c]ピリジン-5-(N)-オキシドを黄褐色固形分として得た;融点、
186℃〜187℃(化合物番号16)。
4-アセチルアミノ-2,3-ジメチルピリジンN-オキシド
酢酸中の30%過酢酸200mLを、60℃で100mLの氷酢酸中の50gの4-アセチルアミ
ノ-2,3-ジメチルピリジン溶液にゆっくりと添加した。溶液を12時間、70℃に維
持し、次いで真空下で減量し、50℃のウォーターバスで加熱した。58gのN-オキ
シドを得た。2-シアノ-4-アセチルアミノ-4,5-ジメチルピリジン
25gの硫酸ジメチル中の10gの4-アセチルアミノ-2,3-ジメチ
ルピリジンN-オキシドの溶液を、慎重に80℃まで加熱し、そして90分間、80℃に
保持した。真空下で減量し、アセトニトリルに溶解させ、そして水中の過剰のシ
アン化カリウムの氷冷溶液に添加した。溶液を塩化ナトリウムで飽和させ、そし
て室温で18時間撹拌した後、クロロホルムで(2回)抽出した。有機性抽出物を
乾燥し(MgSO4)、そして減量して3gの混合液を得た。カラムクロマトグラフィ
ー(CH2Cl2/ペンタン)による精製から、1.3gの目的のシアノピリジンを得た。
6-シアノ-4-メチルピラゾロ[4,3-c]ピリジン
実施例1に記載の方法を用いて、0.6gの4-アセチルアミノ-2-シアノ-5,6-ジメ
チルピリジンを、ピラゾロピリジンに変換し、次いで、N-アリール化ピラゾロピ
リジンに変換した。固形分として、0.12gの1-[3-クロロ-5-トリフルオロメチル
-2-ピリジル]-6-シアノ-4-メチルピラゾロ[4,3-c]ピリジン(化合物番号14)
を得た;融点、144℃〜145℃。ならびに0.08gの生成物2-[3-クロロ-5-トリフル
オロメチル-2-ピリジル]-6-シアノ-4-メチルピラゾロ[4,3-c]ピリジンを固形
分として得た;融点、180℃〜185℃。
4-アセチルアミノ-2-エタンチオ-5,6-ジメチルピリジン
塩化メチレン中の15gの4-アセチルアミノ-2,3-ジメチルピリジンN-オキシドに
、5gの塩化ジメチルカルバミルを添加し、そして反応物を30分間撹拌した。4.6
gのエタンチオールを滴下により添加し、そして室温で3日間撹拌した。有機相
を10%NaHCO3で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、そして真空下で減量した。カラム
クロマトグラフィーによる精製から、2.6gのエタンチオ置換ピリジンを得た。
6-エタンチオ-4-メチルピラゾロ[4,3-c]ピリジン
実施例1に記載の方法を用いて、1.7gの4-アセチルアミノ-2-エタンチオ-4,5-
ジメチルピリジンを、0.15gの1-H-ピラゾロピリジンに変換した。これをアリー
ル化し、そして精製し
て、0.06gの1-[3-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジル]-6-エタンチオ-4
-メチルピラゾロ-[4,3-c]ピリジン(化合物番号17)を得た。
4-エタンスルホニルピラゾロ[4,3-c]ピリジン
メタ-クロロパーオキシ安息香酸(2.1当量)を、氷冷した塩化メチレン中の対
応する6-エタンチオ化合物(化合物8)に添加し、そして室温で一晩撹拌した。
この溶液を、1N水酸化ナトリウムおよび水で洗浄し、乾燥させ、そして真空下
で減量して、1-[3-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジル]-4-エタンスル
ホニルピラゾロ[4,3-c]ピリジン(化合物番号9)を得た。4-ヒドロメチル-1[3-クロロ,5-トリフルオロメチル-2-ピリジル]ピラゾロ[4 ,3-c]ピリジン(表IIの化合物27)
2-アセトキシメチル-4-アセチルアミノ-3-メチル-ピリジン
100mLの酢酸無水物中の8g(58mmol)4-アミノ-2,3-ジメチルピリジンN-オキシ
ドの溶液を、20分間還流するために加熱し、真空下で減量してオイルを得、そし
てカラムクロマトグラフィーにより精製した。オイルとして目的の化合物を5g
得た。
1-H-4-ヒドロキシメチルピラゾロ[4,3-c]ピリジン塩酸塩
フラスコに無水ベンゼン中の5gの上記化合物、2.2g(1当量)の酢酸カリウ
ム、4.6g(2当量)の無水酢酸、および0.2gの18-クラウン-6を入れた。還流の
ために加熱し、そして15分かけて4.5g(2当量)の亜硝酸イソアミルを添加した
。この溶液を5時間還流し、冷却し、飽和NaClで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、
そしてカラムクロマトグラフィーで精製した。1.5gの1-アセチル-4-アセトキシ
メチルピラゾロ[4,3-c]ピリジンを固形分として得た。
20mLの2M HCl中の上記ピラゾロピリジンを還流し、次いで真空下で減量した。
2gの目的の化合物を柔らかい固形分として得た。
1-[3-クロロ-5-トリフルオロメチル-2-ピリジル]-4-ヒドロキシメチルピラゾ ロ[4,3-c]ピリジン
20mLのジメチルホルムアミド中の2gの上記ピラゾロピリジ
ン塩酸塩、5.0gの炭酸カリウム、および5.0gの2,3-ジクロロ-5-トリフルオロメ
チルピリジンを、85℃まで2時間加熱した。この溶液を冷却し、そしてジエチル
エーテルを添加した。次いで、この溶液を飽和NaClで洗浄し、乾燥させ、真空下
で減量し、そしてカラムクロマトグラフィーで精製した。0.6gの目的の化合物(
化合物27)を固形分として得た。
実施例3
ピラゾロ[3,4-c]ピリジン
多くのピラゾロ[3,4-c]ピリジンは、実施例1に記載のような適切なピリジ
ンから調製され得る。本実施例では、アリールは、本明細書に記載されるような
必要に応じて置換されたフェニルまたはピリジルである。種々の1-アリール-ピラゾロ[3,4-c]ピリジンの調製
:
A.1-アリール-5-ブロモピラゾロ[3,4-c]ピリジンの調製
3-(および5)-ニトロ-2-アミノ-4-メチルピリジン
2-アミノ-4-メチルピリジンのニトロ化をB.A.Fox、T.C.Threhall、Org.S
yn Coll第5巻、346頁に記載のように行った。このことにより、75%の収率で異
性体の混合液を得た。
3-(および5)-ニトロ-2-ブロモ-4-メチルピリジン
上記ニトロ-アミノ-ピリジンの臭化物交換をC.F.H.All
en、John R.Thirtle、Org.Syn.Coll.第3巻、136頁、1955年に記載のように
行った。これにより、40%の収率で異性体の混合液を得た。3および5-ニトロ異
性体を、カラムクロマトグラフィーにより単離した。対応する収量比は1:3で
あった。
3-(または5)-アミノ-2-ブロモ-4-メチルピリジン
対応するニトロピリジンを、エタノール水溶液、鉄粉、および塩酸を用いて上
記のように減量し、80%の収率でアミノピリジンを得た。
5-ブロモピラゾロ[3,4-c]ピリジン
5-アミノ-2-ブロモ-4-メチルピリジンを実施例1のようにアシル化し、そして
反応させた。1-アリール-5-ブロモピラゾロ[3,4-c]ピリジン(化合番号24)の
合成も同様に記載する。
B.5-エタンチオ(またはスルホニル)-ピラゾロ[3,4-c]ピリジンの調製
5-アミノ-2-エタンチオ-4-メチルピリジン
ジメチルホルムアミド中の8gの2-ブロモ-4-メチル-5-ニトロピリジン、6.7gの
炭酸カリウム、および3.4gのエタンチオールの溶液を70℃まで6時間加熱した。
この溶液を洗浄し、乾燥させ、そして真空下で減量した。8gのエタンチオピリジ
ンをオイルとして得た。これを鉄粉、エタノール水溶液、および塩酸を用いて、
標準状態下で減量し、7.0gの5-アミノ-2-エタンチオ-4-メチルピリジンを得た。
5-エタンチオ(またはスルホニル)-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン
上記5-アミノピリジンを、実施例1のように反応させ、ピラゾロ[3,4-c]ピ
リジンを得、次いで1-N-アリール-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン(化合物番号25)
を得た。1-アリール-5-エタンチオピラゾロ[3,4-c]ピリジンを、2.1gのメタ-
クロロパーオキシ安息香酸を用いて、上記のように冷(0℃)塩化メチレン中で
酸化し得る。このことにより、5-エタンスルホニル生成物(化合物番号26)を得
た。
C.1-アリール-5-ピラゾロ[3,4-c]ピリジンの調製
3-アミノ-4-メチルピリジン
エタノール中の2-ブロモ-3-ニトロ-4-メチルピリジンの溶液を、60psiの水素
下で5%Pdを用いて炭素触媒上で減量した。このことにより、3-アミノ-4-メチル
ピリジンを多量に得た。ピラゾロ[3,4-c]ピリジン
実施例2に記載の手順を用いて、対応するアミノ-ピリジンを反応させ、ピラ
ゾロ[3,4-c]ピリジンおよび1-アリール-ピラゾロ[3,4-c]ピリジンを形成し
た(化合物番号23)。
実施例4
ピラゾロ[4,3-c]ピリダジンの調製
中間体3,6-ジメチル,4-ニトロ-1-オキソピリダジンの調製は、以下の2つの参
考文献に見い出され得る。Takanobuら、Chem.Pharm.Bull.9,194(1961)お
よびOverbergerら、J.Am.Chem.Soc.78,1961(1956);
4-アミノ-3,6-ジメチルピリダジン-N-オキシド
3,6-ジメチル-4-ニトロピリダジン-N-オキシド(1.0g)、0.5mLの水、5mLのエ
タノール、0.025mLの濃HCl、および1.0gのFe粉末を一緒に撹拌し、そして還流下
で加熱した。30分後、さらに1.0gのFeおよび2滴の濃HClを混合物に添加した。
2時間後、さらに1gのFeおよび2滴の濃HClを添加し、そしてさらに5時間加熱
を継続し、その後5mLのEtOH、1gのFe、および2滴の濃HClを添加した。還流を
20時間継続した。反応物を冷却し、セライトを通して濾過し、セライトをCH3OH
で洗浄し、そして濾液を蒸発させ、静置して結晶化した橙色のオイル(収量0.88
g)を得た。さらに精製することなく用いた。
1-アセチル-6-メチル-5-オキサピラゾロ-(4,3-c)ピリダジン
4-アミノ-3,6-ジメチルピリダジン-N-オキシド(3g、16.5mmol)および3.5mL
の無水酢酸を、35mLのベンゼン中に溶解し、そして還流のために加熱する。亜硝
酸t-ブチル(l.6g、16.5mmol)を10mLベンゼン中に溶解し、そして約1時間かけ
て添加した。加熱を3時間継続した。この溶液を冷却し、そして水に注いだ。酢
酸エチルを添加し、そして有機抽出物をMgSO4で乾燥させ、そして蒸発させ、エ
ーテルの添加により凝固した褐色のオイルを得た(TLCシリカ5%CH3OH/CH2Cl2
による1スポット)。この固形分を、真空濾過を経て回収し、そしてさらに精製
することなく用いた(2.0g)。1-H-6メチル-5-オキサピラゾロ(4,3-c)ピリダジン
1.1gの1-アセチル-6-メチル-5-オキサピラゾロ(4,3-c)-ピリダジンを、10mL
の10%HCl中で30分間加熱した。得られた暗赤色の溶液を、NaHCO3を添加して中
和した。得られた固形分を酢酸エチルで抽出し、MgSO4で乾燥させ、そして蒸発
させ、さらに精製することなく使用される1.1gの褐色の固形分を得た。1-(2,6ジクロロ-4トリフルオロメチルフェニル)-6-メチル-5-オキソピラゾロ- [4,3-c]ピリダジン
1H-6-メチル-5-オキソピラゾロ(4,5-c)ピリダジン(1.0g、6.6mmo1)、3,5-
ジクロロ-4-フルオロベンゾトリフルオリド(1.46g、6.6mmo1)、および新たに
粉末にした炭酸カリウム(1.0g、7.2mmol)を、18gのDMFに添加し、そして得ら
れた懸濁液を撹拌した。18-クラウン-6の触媒量(約0.05g)を添加し、そしてこ
の混合物を60℃まで30分間加熱した。反応混合液を冷却し、2倍量の水に注ぎ、
そして50mLの酢酸エチルで抽出し、次いで50mLのCH2Cl2で抽出した。合わせた有
機抽出物を、MgSO4で乾燥させ、そして乾燥するまで蒸発させた。エーテル(5mL
)を、得られた橙色のオイルに添加し、次いで、このオイルを静置して結晶化さ
せた。この溶液を濾過し、540mg(24%)の橙褐色の固形分を得た(融点201℃〜
204℃)(化合物番号28)。
実施例5
ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン 1-[2,4,6-トリクロロフェニル]-4-ヒドロキシピラゾロ[3,4-d]ピリダジン
一般に、中間体エチル4,4ジエトキシ-2-エトキシメチレン-3-オキソブタノエ
ートは、Bisagniら、Tetrahedron、29、429(1973)に記載の公知の方法により
調整され得、そして標的のピリダジンは、J.P.Marquetら、Tetrahedron、29、
435(1973)に記載の類似の方法により当業者の試演内で少しの改良を加えて、
作製され得る。
エチル4,4ジエトキシ-2-エトキシメチレン-3-オキソブタノエート(14.4g、0.
052mol)を、240mLのジオキサン中の小過剰の2,4,6-トリクロロフェニルヒドラ
ジン(11.85g、 0.056mol)に添加し、そしてジオキサンを除去しながら6時間
還流した。この溶液を20℃まで冷却した。HClを添加し、そして16時間撹拌した
。有機相を分離し、乾燥させ、そしてクロマトグラフィーにより精製した。得ら
れたアセタールを塩化メチレン/エーテルで溶出した。
アセタール(11.3g)を酢酸(220mL)中に溶解し、そして還流した。30mLの氷
酢酸中の4.8gのヒドラジン水和物の溶液を、添加し、そして還流を継続した。6
時間後、出発物質はガスクロマトグラフィーで検出されなかった。冷却した混合
物を600mLの氷水に注いだ。形成した固形分を濾取し、そしてジクロロエタンか
ら再結晶して、ケト形またはエノール形のいずれかで存在し得る0.912gの純粋な
生成物を得た(化合物29)。
生成の場合に、本発明の化合物は基本的な性質を有する。この化合物は強酸と
反応し、農業的に受容し得る塩を生成し得る。従って、本明細書および請求の範
囲におけるこの化合物に対するいかなるものも、その範囲内に農業的に受容し得
るそれらの塩を含むことが意図される。
上記の方法により製造されたこれらおよび他の化合物を、以下の表I、II、お
よびIIIに示す。そこでは種々の置換基が示される。
本発明中に包含される他の化合物には、以下の化合物がある:
4-ヒドロキシル-1-[2,4,6-トリクロロフェニル]ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン
、
1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-5-オキソピラゾロ[4,3-c
]ピリダジン、および
4-ヒドロキシ-1-[2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル]-ピラゾロ[3
,4-d]ピリダジン。
化合物のこの列挙は、本発明をどのように限定することも意図していない。
除草スクリーニングテスト
上記の表に記載の化合物を除草活性について種々の方法、および種々の施用率
(rates of application)でテストした。これらのテストの結果の一部を以下に
示す。当業者には周知のことであるが、除草スクリーニングテストで得られた結
果は、容易には制御不可能な多数の因子によって影響を受ける。太陽光および水
の量、土壌のタイプ、土壌のpH、温度および湿度のような環境条件が、このよう
な因子の例である。テスト結果に影響を与える他の因子としては、植え付けの深
さおよび除草剤の施用率、ならびにテストされる作物の性質が挙げられる。結果
はまた、作物によっても異なり、そして同種の作物内でも異なる。
出芽前除草スクリーニングテスト
処理を行う前日、種々の雑草種の種子を、平箱の幅に一列当たり1種を用いて
、個々の列でローム砂土に播種した。播種した針葉種の雑草はグリーンフォック
ステール[SETVI](Setaria viridis)、野生カラスムギ[AVEFA](Avena fat ua
)、およびウォーターグラス[ECHCG](Echinochloa crusgalli)であった。
広葉雑草としてはワイルドマスタード[SINAR](Brassica kaber)、ベルベッ
トリーフ[ABUTH](Abutilon theophrasti)、および一年草のアサガオ(PHBPU
)(Ipomoea purpurea)を用いた。出芽後に、一列に約20〜40個の苗が得られる
ように、植物体のサイズに従って十分な種子を播種した。
400(mg)の試験化合物を秤量し、60mLの広口瓶に入れ、次いで1%のTween20
(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート乳化剤)を含有する25mLのアセ
トン内で、該化合物を溶解して、試験化合物の溶液を調製した。化合物を溶解す
るために、さらに溶媒を必要とする場合も、その量は5mLを越えないようにして
用いた。次いで、20.5mLのアリコートをこの溶液から分取し、そして1%のTwee
n20を含有するアセトンと水との混合物(19:1)25mLで稀釈して、噴霧溶液を得
た。
この平箱を、温度21℃〜29.5℃の温室に配置し、そしてスプリンクラーで水を
撒いた。播種後一日で、噴霧溶液を400L/haの割合で平箱に散布した。施用率は
4.0kg/haであった。
次いで、平箱を温室へ戻し、そして毎日スプリンクラーによる水撒きを行った
。処理後3週間で、同齢の雑草が植えら
れた印をつけた未処理の平箱における同種の成長と比較した制御のパーセントと
して、雑草の制御度合を評価し、そして記録した。
この制御のパーセントは、発芽阻害、出芽後の植物組織の死滅、萎縮、奇形、
白化および他の損傷を含む全ての因子による植物の全損傷を示す。制御率は0%
〜100%の間で変化し、ここで0は未処理の制御と等しい成長を示し、効果が無
かったことを表し、そして100は完全に死滅したことを表す。ダッシュ記号は施
用のレベルでテストが行われなかったこと表す。
出芽後除草評価
土壌を準備し、上記出芽前テストと同様に播種した。平箱を、21℃〜29℃で温
室内に設置し、そしてスプリンクラーによる水撒きを行った。雑草種の種子を、
処理の10日〜12日前に播種した。出芽前テストで調製したのと同様の噴霧溶液を
、4kg/haの割合で平箱に噴霧した。
噴霧後、平箱を温室へ戻し、そして葉を濡らすことなく、毎日水撒きを行った
。処理後3週間で、同齢の印をつけた未処理の平箱における同種の成長と比較し
て、制御のパーセントとして、雑草の制御度合を評価し、そして記録した。この
制御率パーセントの度合いを、出芽前の評価と同様の基準で決定した。
この結果を以下の表Vにまとめる。
異なる量の除草剤を用いたことを除いて、上記の手順に従い、その他の一連の
テストを行った。元の噴霧溶液を稀釈することにより、これらの量を調製した。
雑草種は以下の通りであった:
上記の雑草種に加えて、除草剤を、さらに種々の作物種に対してテストした。
作物種は以下の通りであった:
これらのテストの結果を以下の表VIおよび表VIIに示す。
施用方法
本発明の化合物は除草剤として有用であり、当業者に公知の種々の方法によっ
て、種々の濃度での施用が可能である。本化合物は、制御が望まれる場所に、出
芽前または出芽後の施用により所望でない植生の成長を制御するのに有用である
。実際には本化合物は、分散を促進するような目的(industry)において公知ま
たは公用の、種々の補助剤および担体を含有する処方物として施用される。どの
化合物についても、処方物の選択および施用の形態は、その活性に影響を及ぼし
得るので、それにより選択がなされ得る。従って本発明の化合物は、粒状、水和
剤(wettable powder)、乳化性濃縮物、粉末(powder)または粉剤(dust)、
流動体(flowable)、溶液、懸濁液または乳濁液として、あるいはマイクロカプ
セルなどの制御放出形態で処方され得る。これらの処方物は少なくとも約0.5重
量%〜95重量%程度またはそれ以上の活性成分を含有し得る。どの化合物の適量
も、制御される種子または植物の性質に依存する。施用率は一般的に、1エーカ
ー当たり約0.01ポンド〜約10ポンドであり、好ましくは1エーカー当たり約0.02
ポンド〜約4ポンドである。
水和剤は、微細分割した粒子の形態であり、水またはその他の液状担体に容易
に分散する。この粒子は、その固形分マトリックスの中に保持した活性成分を含
有する。典型的な固形分マトリックスとしてはフラー土、カオリン粘土、シリカ
および他の容易に湿り得る(wet)有機または無機の固体が挙げ
られる。水和剤は通常、約5%〜約95%の活性成分と、少量の湿潤剤、分散剤、
または乳化剤とを含有する。
乳化性濃縮物とは、水または他の液体内で分散し得る均質な液状組成物である
。この組成物は、完全に活性化合物と液体または固形分の乳化剤とからなり得る
か、またはキシレン、重質芳香族ナフサ、イソホロン、および他の不揮発性有機
溶媒のような液体の担体もまた含有し得る。使用にあたって、これらの濃縮物は
、水または他の液体中に分散され、そして処理されるべき領域に通常、噴霧によ
り施用される。活性成分の量は、濃縮物の約0.5%〜約95%の範囲にあり得る。
粒状処方物は、成形物と比較的粗い粒子との両方を含み、そして植生の抑制が
所望される領域に、通常稀釈されることなく施用される。粒状処方物の代表的な
担体には、砂、フラー土、アタパルジャイト粘土、ベントナイト粘土、モンモリ
ロン粘土、バーミキュライト、パーライト、および他の有機物質または無機物質
が挙げられ、これらは活性化合物を吸着するか、または活性化合物で被覆され得
る。粒状処方物は、通常約5%〜約25%の活性成分を含有し、重質芳香族ナフサ
、ケロセン、および他の石油留分、または植物油のような界面活性剤;および/
またはデキストリン、ニカワまたは合成樹脂などの固着剤を包含し得る。
粉剤は活性成分と、分散剤および担体として作用するタルク、粘土、穀粉、な
らびにその他の有機および無機固形分のような微細分割固体とからなる自由に流
動可能な混合物であ
る。
マイクロカプセルは、代表的には不活性の多孔性の殻に包接された活性物質の
小滴あるいは顆粒であり、それは、その包接された物質を周囲に制御された速度
で放出することを可能にする。カプセル化された小滴の直径は、典型的には約1
ミクロン〜50ミクロンである。包接された小滴は、典型的にはカプセル重量の約
50%〜95%を占め、そして活性化合物に加えて溶媒も含有し得る。カプセル化さ
れた顆粒は、一般的には顆粒の孔の開口部を封じる多孔性の膜を有する多孔性の
顆粒であり、その微孔内には液状の活性種を保持する。顆粒の直径は、典型的に
は1ミリメートル〜1センチメートルであり、好ましくは1ミリメートル〜2ミ
リメートルである。顆粒は押し出し、凝集またはプリリングにより成形されるか
、または自然形成される。このような物質の例としては、バーミキュライト、焼
結粘土、カオリン、アタパルジャイト粘土、おが屑、および炭素粉末がある。殻
または膜物質は、天然ゴムおよび合成ゴム、セルロース材料、スチレン−ブタジ
エン共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリ
アミド、ポリウレア、ポリウレタン、ならびにスターチキサンテートを包含する
。
除草施用に有用なその他の処方物は、所望の濃度で完全に溶解し得る溶媒(例
えばアセトン、アルキル化ナフタレン、キシレン、および他の有機溶媒)中の、
活性成分の単純な溶液を含む。加圧噴霧がまた用いられ得る。ここで、活性成分
は、
フレオンなどの低沸点分散溶媒担体の気化によって、微細分割された形態で分散
される。
これらの処方物の多くは、湿潤剤、分散剤、または乳化剤を含有する。例とし
ては、アルキルおよびアルキルアリールスルホネートおよびサルフェート、なら
びにそれらの塩;多価アルコール;ポリエトキシ化アルコール;エステルおよび
脂肪族アミンが挙げられる。これらの試薬は、使用の際に、通常処方物のO.1重
量%〜15重量%含有する。
上記処方物の各々は、処方物の他の成分(稀釈剤、乳化剤、界面活性剤など)
と一緒に、除草剤を含有する完成品(package)として調製され得る。この処方
物はまた、成分を別々に得、そして栽培者側で合わせるタンク混合法により調製
され得る。
本発明の化合物はまた、他の除草剤および/または落葉剤、水枯剤(dessican
t)、成長抑制剤などの試薬と組み合わせても有用である。これらの他の物質は
、処方物内に約5%〜約95%の活性成分を含み得る。これらの組み合わせは、頻
繁に雑草の制御により大きな効果をもたらし、そして、しばしば単体の除草剤の
別々の処方物では到達し得ない結果をもたらす。
本発明の化合物が組み合わされ得る他の除草剤、落葉剤、水枯剤、および植物
成長抑制剤の例には、以下のものが挙げられる:
アセトアニリド除草剤、例えば、アラクロール、2-クロロ-2',6'-ジエチル-N-
(メトキシメチル)アセトアニリド;アセトクロール、2-クロロ-2'-メチル-6'
エチル-N-エトキシメチ
ルアセトアニリド;メトラクロール、2-クロロ-2'-メチル-6'エチル-N-メトキシ
-イソプロピル-2-アセトアニリド;
クロロフェノキシ除草剤、例えば、2,4-D、2,4,5-T、MCPA、MCPB、2,4-DB、2,
4-DEB、4-CPA、2,4,5-TB、およびシルベックス;
カルバメート除草剤、例えば、プロファン、クロロプロファン、スウェップ、
およびバーバン;
チオカルバメートおよびジチオカルバメート除草剤、例えば、CDEC、メタン−
ナトリウム、EPTC、ジアレート、PEBC、およびベルノレート(vernolate);
置換ウレア除草剤、例えば、ノリア、ジクローラル、ウレア、クロロズーロン
(chloroxuron)、シクルーロン(cycluron)、フェヌロン(fenuron)、モニュ
ロン(monuron)、モニュロンTCA、ジウロン(diuron)、リヌロン(linuron)
、モノリヌロンネブロン(monolinuron neburon)、ブチュロン(buturon)、お
よびトリメチュロン(trimeturon);
置換トリアジン除草剤、例えば、シマジン、クロラジン、デスメトリン、ノラ
ジン、イパジン(ipazine)、プロメトリン、アトラジン、トリエタジン、シメ
トン、プロメトン、プロパジン、およびアメトリン(ametryne);
塩素化脂肪酸除草剤、例えば、TCAおよびダラポン;
塩素化安息香酸およびフェニル酢酸除草剤、例えば、2,3,6-TBA、ジカンバ、
トリカンバ、クロラミベン、フェナック、PBA、2-メトキシ-3,6-ジクロロフェニ
ル酢酸、3-メトキシ-2,
6-ジクロロフェニル酢酸、2-メトキシ-3,5,6-トリクロロフェニル酢酸、および2
,4-ジクロロ-3-ニトロ安息香酸;
スルホニルウレア除草剤、例えば、クロロスルフロン(chlorosulfuron)、ク
ロリムロン(chlorimuron)、クロリムロンエチル、およびベンスルフロン(ben
sulfuron)エチル;
イミダゾリン除草剤、例えば、イマザピル(imazapyr)、イマザキン(imazaq
uin)、およびイマゼサピル(imazethapyr);
アリールオキシフェノキシ除草剤、例えば、フルアジホフ(fluazifop)-p-ブ
チル、フェノキサブロプ(fenoxaprop)、およびキザロホフ(quizalofop)-p;
ジフェニルエーテル除草剤、例えば、ホメサフェン(fomesafen)、クロメチ
ロキシフェン(chlomethyoxyfen)、およびビフェノクス(bifenox);
オキシム除草剤、例えば、セトキシジム(sethoxydim)およびクレトジム(cl
ethodim);
ピラゾールおよびピリジン誘導体;2-(2-置換ベンゾイル)-1,3シクロヘキサ
ンジオンを含む置換1,3-シクロヘキサンジオン化合物;
ならびに以下の化合物、例えば、アミノトリアゾール、マレインヒドラジド、
酢酸フェニル水銀、エンドザール、テクニカルクロルデン、CDCPA、ジクアット
、エルボン、DNC、DNBP、ジクロベニル、DPA、ジフェナミド、ジプロパリン、ト
リフルラリン、ソラン、ジクリール、メルフォス、DMPA、DSMA、MSMA、アジ化カ
リウム、アクロレイン、ベネフィン、ベンシ
ュライド、AMS、ブロマシル、2-(3,4-ジクロロフェニル)-4-メチル-1,2,4,-オ
キサゾリジン-3,5-ジオン、ブロモオキシニル、カコジル酸、CMA、CPMF、サイプ
ロミド、DCB、DCPA、ジクロン、ジフェナトリル、DMTT、DNAP、EBEP、EXD、HCA
、イオキシニル、IPX、イソシル、シアン化カリウム、MAA、MAMA、MCPES、MCPP
、MH、モリネート、NPA、OCH、パラコート、PCP、ピクロラム、DPA、PCA、セゾ
ン、ターバシル、ターブトール、TCBA、ニトラリン、四ホウ化ナトリウム、カル
シウムシアナミド、S,S,S-トリブチルホスホロトリチオエートおよびプロパニル
、N-ホスホノメチルグリシンのイソプロピルアミン塩、N-ホスホノメチルグリシ
ンのトリメチルスルホニウム塩。
一般原理
これらの処方物は、所望される場所に対して従来の方法により施用され得る。
粉剤および液状組成物は、例えば、パワーダスター、ブーム、およびハンドスプ
レー、ならびにスプレーダスターを用いて施用され得る。これらの処方物はまた
、粉剤またはスプレーで飛行機から施用され得るか、あるいはロープウイック(
rope wick)施用により、施用され得る。発芽している種子または出芽している
苗の成長を変異または制御するために、粉剤および液状処方物を噴霧または散布
することで少なくとも土壌表面下1/2インチの深さまで土壌に分布させ得るか
、あるいは土壌の表面のみに施用し得る。これらの処方物を、灌漑水に添加する
ことでも施用し得る。この
ことにより、灌漑水と共に、これらの処方物を土壌に浸透させる。土壌表面に施
用される粉剤組成物、顆粒状組成物、または液状組成物は、従来の手段、例えば
ジッシング(discing)、ドラッギング、またはミキシング操作により土壌表面
下に分布し得る。
以下は代表的な処方物の例である。
5%粉剤: 活性化合物 5部
タルク 95部
2%粉剤: 活性化合物 2部
かなり分散したケイ酸 1部
タルク 97部
これらの粉剤は、これらの成分を混合し、次いでこれらの混合物を所望の粒子
サイズにまで粉砕することにより作成される。
5%粒剤: 活性化合物 5部
エピクロロヒドリン 0.25部
セチルポリグリコールエーテル 0.25部
ポリエチレングリコール 3.5部
カオリン(粒径0.3mm〜0.8mm) 91部
粒剤は、活性化合物とエピクロロヒドリンとを混合し、そしてこの混合物を6
部のアセトンに溶解することにより作成される。次いで、ポリエチレングリコー
ルおよびセチルポリグリコールエーテルを添加する。得られた溶液をカオリンに
噴霧し、そして真空中でアセトンを蒸発させる。
水和剤:
70%: 活性化合物 70部
ナトリウムジブチルナフチルスルホネート 5部
ナフタレンスルホン酸/フェノールスル
ホン酸/ホルムアルデヒド濃縮物(3:2:1) 3部
カオリン 10部
シャンペンチョーク(Champagne chalk) 12部
40%: 活性化合物 40部
ナトリウムリグニンスルホネート 5部
ナトリウムジブチルナフタレンスルホン酸 1部
ケイ酸 54部
25%: 活性化合物 25部
カルシウムリグニンサルフェート 4.5部
シャンペンチョーク/ヒドロキシエチルセル
ロース(1:1) 1.9部
ナトリウムジブチルナフタレン
スルホネート 1.5部
ケイ酸 19.5部
シャンペンチョーク 19.5部
カオリン 28.1部
25%: 活性化合物 25部
イソオクチルフェノキシ-ポリエチレン
エタノール 2.5部
シャンペンチョーク/ヒドロキシエチル
セルロース(1:1) 1.7部
ケイ酸ナトリウムアルミニウム 8.3部
キーゼルグール(kieselguhr) 16.5部
カオリン 46部
10%: 活性化合物 10部
飽和脂肪アルコールサルフェートの
ナトリウム塩の混合物 3部
ナフタレンスルホン酸/ホルムアルデヒド
濃縮物 5部
カオリン 82部
これらの水和剤は、活性化合物と添加物とを適切なミキサー内で充分混合し、
次いで得られた混合物を、ミルまたはローラーで粉砕することにより調製される
。
乳化性濃縮物:
25%: 活性物質 25部
エポキシ化植物油 2.5部
アルキルアリールスルホネート/脂肪
アルコールポリグリコールエーテル混合物 10部
ジメチルホルムアミド 5部
キシレン 57.5部
除草有効量を構成する本組成物の量は、制御される種子または植物の性質に依
存する。活性成分の施用率は、全体のコストおよび所望される結果に依存する実
際の量によって、約0.01ポンド/エーカー〜約25ポンド/エーカー、好ましくは
約0.10ポンド/エーカー〜約10ポンド/エーカーで変化する。より低い除草活性
を示す組成物が、同程度の制御を得るために、より活性のある化合物よりも多く
の投与量を必要とすることは当業者にとって容易に明らかである。
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フロントページの続き
(72)発明者 クヌーセン,クリストファー グレイド
アメリカ合衆国 カリフォルニア 94703,
バークレイ,アディソン 1814
【要約の続き】
から選択される)であり;mは0〜2であり;R1は水
素およびハロゲンであり;R2は水素、ニトロ、ハロゲ
ン、シアノ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、ア
ルキルスルホニル、およびアルコキシであり;R3はハ
ロゲン、ハロアルキル、シアノ、アルキルチオ、アルキ
ルスルフィニル、およびアルキルスルホニルであり;R4
は水素およびハロゲンであり;XはNまたはC−R5で
あり;ここで、R5は、水素、ハロアルキル、ハロゲ
ン、シアノ、ニトロ、アルキルチオ、アルキルスルフィ
ニル、アルキルスルホニル、およびアルコキシである。