JPH08505583A - ホバークラフト - Google Patents

ホバークラフト

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JPH08505583A JP6517646A JP51764694A JPH08505583A JP H08505583 A JPH08505583 A JP H08505583A JP 6517646 A JP6517646 A JP 6517646A JP 51764694 A JP51764694 A JP 51764694A JP H08505583 A JPH08505583 A JP H08505583A
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Abstract

(57)【要約】 ホバークラフト、特に水上を走るホバークラフトは、エアクッションを作り出すため、いくつかの浮揚ブロアーを備えている。それぞれのブロアー2には、エアクッション機能を発揮させるための、駆動装置、モータ5および、センサー7,10と制御装置6に対応する圧力および/または位置を制御する回路を備えている。エアクッションをあらかじめ決められた圧力または高さまで到達させるため、制御装置と、一定の速度または回転数で運転されるモータによって駆動されるホバークラフトに装備された、いくつかの浮揚ブロアーを制御する方法が明らかにされている。モータは所要の出力を持っており、浮揚ブロアーの能力は、一定の特性曲線に応じて発揮される。

Description

【発明の詳細な説明】 ホバークラフト 本発明は、エアクッションを作り出すために複数の浮揚ブロアーを装備し、そ の際、各ブロアーが、モータつきの駆動装置と、エアクッションの状態を調整す るためのセンサーおよび制御回路を備えているホバークラフト(表面効果利用動 力クラフト)、特に、水上を走るクラフトに関するものである。さらに、本発明 は、複数の浮揚ブロアーを備えるとともに、その各駆動装置が制御装置およびモ ータを備えたホバークラフトのエアクッションを制御し、そのモータは、一定の 圧力または高さのエアクッションを作り出すため、一定の回転数で運転され、か つ、それに対応する出力を供給し、その際、浮揚ブロアーは、一定の特性曲線に 従って挙動するようになっている方法に関するものである。 このようなホバークラフトは、例えば、ドイツ特許出願公開明細書36 38 785 号によってよく知られている。これに記載されている水上走行クラフトは、エア クッションを作り出すために複数の浮揚ブロアーを装備し、その際、各ブロアー は、エンジンつきの駆動装置と、エアクッションの状態を調整するためのセンサ ーを持ちコンピュータに接続された制御回路とを備えている。 適切なコンピュータプログラムを用いることによって、エアクッションの基準 を外れるような挙動は制御することができる。しかしながら、駆動装置を如何に 精確に制御するかは、如何に適切な判断基準を選択するかにかかっており、この 点についての説明が、上記の特許明細書には開示されていない。 浮揚ブロアーに関するこの既知の制御システムでは、特に、複数の浮揚ブロア ーが並列で運転される場合には、圧力変動によって生じる垂直方向の動揺は避け られない。つまり、浮揚ブロアーを並列運転する際には、定常的に振り子運動が 発生し、浮揚ブロアーおよびその他の部材を損傷させるおそれがある。 本発明の課題は、経済的に運転でき、かつ、走行状態がより改善できるホバー クラフトと浮揚ブロアーの駆動方法を明示することにある。 本発明のホバークラフトによれば、各駆動装置に制御回路が付属し、第1浮揚 ブロアーの駆動装置が主導駆動装置として、さらに、他の駆動装置が追随駆動装 置として運転され、上記課題が解決される。 これによって、複数の浮揚ブロアーを並列運転した際に観察される駆動装置の 振り子運動は避けられる。追随する各浮揚ブロアーは、制御回路の付いた独自の 駆動装置を装備しており、その際、第1浮揚ブロアーの駆動装置は主導駆動装置 として運転され、その他の駆動装置は追随駆動装置として運転される。この制御 装置は、1つまたは複数の他のブロアーが主導駆動装置の出力に依存して運転さ れ、そのブロアー回転数は、並列運転されるすべての浮揚ブロアーの全容積流量 を並列運転される浮揚ブロアーの台数で除した値から、制御されるブロアーの容 積流量を差し引いた差の平方根に比例して調節されるように制御機能を発揮する 。その際、容積流量は簡単に測定され、制御される。この制御は、容積流量とエ アクッション圧力との積が出力に対応するので、本質的には、出力制御に等しい 。 測定された、第1浮揚ブロアーの出力信号、回転数信号または容積流量信号は 、基準作動信号として、追随運転の制御に用いられるが、その際、主制御回路は 、主として、圧力制御回路または位置制御回路であり、また、追随制御回路は、 回転数制御回路、出力制御回路または容積流量制御回路である。この時、容積流 量信号は、主として、フィルタリングに対応する一定時間によって平均化される 。この際、主として、測定された信号をそのままフィルタリングするのではなく て、平方根によって得られる制御信号の結果がフィルタリングされる。 例えば、個々の(独立した)波といった形での、極めて短時間の障害は安全に 制御することができ、主制御回路または追随制御回路が、追随制御回路の時定数 よりも小さい時間成分を持つ圧力制御回路をもう1つ備えている場合には、走行 状態の快適性を保つ。 特に、浮揚ブロアーが空気力学的な作用を持つ構成要素、特に、サーボ制御式 駆動装置つきのブレードを備えていることと関連して、ブロアー特性曲線を一時 的には、ブロアーが特性曲線の変更による極立った回転数変化を生じることなく 、短時間、流量を上下させて供給するように変えることができる。 また、浮揚ブロアーが、正常運転時に、圧縮側と吸引側とが連結した形状にな っている還流導管と接続され、その導管が、主として、特に自動的に、フラップ 弁によって開くようにしておけば、ブロアーの特性曲線は変化し、構造的に大し た費用をかけずに、外的な異常値に急速に反応させることができる。 還流用フラップ弁は、例えば、圧縮バネによって押しつけて閉止状態を保たせ ることができる。あらかじめ設定されたクッション圧力を超えると、バネの初期 応力を克服して、弁が開き、クッション圧力が降下すると、弁は再び閉止する。 フラップ弁を計画的に配置することによって、作動力に及ぼす影響を有利に導く ことができる。 もうひとつの圧力制御回路における操作部として、その駆動をオン/オフする 封鎖メカニズムが、還流導管に用意されていれば、特に効果的である。また、例 えば、ガイドブレードもしくは還流導管のような空気力学的に作動する構成要素 を制御するに当たって、定義づけられた制御値の2乗を利用すれば、特に有利で ある。 本発明の、また別の実施形態では、作動点識別装置が、不安定な作動点を信号 化するための評価装置、主として、安定した作動点への自動復帰機構および/ま たは遮断装置を装備するようになっている。これによって、同時に非経済的でも ある不安定な作動点は避けられる。さらに付言すると、部分的にかなり長時間に わたって個々の浮揚ブロアーに環流が生じ、その付加損失分は、対応して容積流 量の増加したその他のブロアーによって均等化されねばならないことが観察され ている。このような場合、例えば、容積流量と回転数との比から求めることがで きる作動点の自動識別を適切に構成しておけば、不安定な動きをするブロアーは 自動的に停止させることができる。そうすれば、運転状態は著しく安定する。そ の際、停止のためには、ブロアーに例えば、逆止弁のような環流防止器を装備し ておかねばならない。さらに、クラフト操縦者に知らせる警報信号を発するため の作動点監視結果を利用することができ、それによって、適切な対策を講じるこ とができる。最後につけ加えると、強制的に回転数を上げることによって、該当 するブロアーの作動点を再び安定領域に復帰させることができる。そうすれば、 還流に関連して、既に圧縮されていた空気がエアクッションから漏出することに よって発生する出力損失は防止される。その他に、このような制御できないエア クッションの圧力変動がもたらす欠点として挙げられるのは、船舶の航行状態を 不快なものにし、クラフトの利用範囲が限定されることである。本発明に従い、 浮揚ブロアーは、短時間の例外を度外視すれば、特性曲線の安定した領域で作動 する。1つまたは複数の浮揚ブロアー運転状態が、特性曲線の頂点に近づけば、 これは、圧力が高過ぎることを意味する。これにより、ホバークラフトは、必要 以上に高く持ち上げられる。従来のクラフトでは、このため、過剰空気を周期的 に放出するので、クラフトはがくんと降下し、航行の快適性にたびたび悪影響を 及ぼす。 浮揚ブロアーの出力または回転数が、制御装置の圧力制御回路で制御通りに調 整されるように、すなわち、測定されたクッション(圧力)と大気圧との差圧( △Pist)の、設定された差圧(△Psoll)に対する差の平方根の値に比例して 、回転数が変化するようになっていれば、運転状態にとって特に好結果がもたら される。その際、制御装置は、主として、回転数または出力を、下記の式に従い 、ブリッジによってセットされた設定差圧とクッションで測定された実際差圧と の差圧の平方根に比例して調節する: △n/nist≒+(△Psoll-△Pist/△Psoll1/2 ここで、△Psoll>△Pist △n/nist≒−(△Psoll-△Pist/△Psoll1/2 ここで、△Psoll<△Pist このクラフトの特長を持つその他の実施形態は、請求項8から10までに明示 してある。 本発明に属する方法に付いての課題も、各浮揚ブロアーは、主制御装置として の制御装置が主導し、その他の制御装置はそれに追随する方式で制御され、その 際、主導する主制御装置は、主に、エアクッションの圧力または高さを制御し、 追随する制御装置は、作動基準値として主ブロアーの出力、容積流量または回転 数を用いて、出力あるいは回転数を制御することによって解決される。 主導する主制御装置が、圧力または高さを制御し、追随する制御装置が出力あ るいは回転数を制御して、その際、作動基準値としては、主ブロアーの出力、容 積流量または回転数を用いることによって、衛星ブロアーの回転数は、すべての ブロアーが等しい容積流量もしくは、少なくとも同じ出力を持つように、上昇・ 降下制御される。それによって、すべてのブロアーは、ほぼ同じ作動点で運転さ れる。このように、本発明の制御システムでは、1台の浮揚ブロアーだけが設定 回転数に制御され、他の浮揚ブロアーは、追随制御によって、等しい容積流量を 保持するように制御されるので、すべての浮揚ブロアーが、エアクッションの漏 出容積流量の創出に対して、同じ割合で関与することが保証されている。これは 、負荷状態ならびに、場合によっては、航行速度、海上の波の強さなどのその他 のパラメータに依存してプリセットされる。これにより、所要のクッション圧力 への調整が簡単になり、かつ、浮揚ブロアー間の過大な相互干渉や相互の振り子 運動は防止される。従って、どのブロアーにも長時間にわたるマイナスの流れが 生じない。この方法によれば、浮揚ブロアーの安定した運転状態が確実に保持さ れ、かつ、満足の得られる経済的な運転が確保される。 これらが、環流の発生のために、バイパス・フラップ弁による独自の制御装置 を備えていれば、さらに、圧力にも依存して、浮揚ブロアーを空気力学的に、主 として還流を生じさせることによって、制御することができる。 また、1台もしくは複数台のブロアーに環流防止器を装備しておけば、自動ま たは手動でブロアーのスイッチを切ることによって、好ましくない環流は防止さ れる。 本方法に関する上記以外の特長的な実施形態は、請求項13から15までに明 示されている。 主な実施形態を採り上げ、図面で、本発明を詳細に説明するが、その際、異な る図面であっても、機能を等しくする部品については、同一の参照番号をつけて ある。それぞれの図には個別に以下のものを示してある。 図1は、浮揚ブロアー1台だけとそのゆっくりした回転数制御装置を備えたホ バークラフトのエアクッション説明図、 図2は、浮揚ブロアーの特性曲線、 図3は、主ブロアーと衛星ブロアーとを備えたホバークラフトの説明図、 図4は、並列運転される複数の浮揚ブロアーの、安定領域における特性曲線図 、 図5は、ケーシングの一部に開口部をもうけた浮揚ブロアーの側面図、 図6は、ケーシングの一部に開口部をもうけた浮揚ブロアーの平面図、 図7は、バイパス・フラップ弁による空力制御機構である。 図1では、エアクッション1のシステム境界を長方形で表示してある。エアク ッション1には、一定の容積流量3が、浮揚ブロアー2から、矢印方向に送り込 まれる。エアクッション1からは、矢印で示した漏出容積流量4が逃げて行き、 これが供給容積流量3と、徐々に平衡状態に達する。供給容積流量3と漏出容積 流量4との間に、短時間存在する差は、エアクッション1の差圧△pと容積Vに ついての、その時どきの状態値を変化させる。従って、容積変化は、エアクッシ ョンの底面が同じレベルを保持していれば、エアクッションの高さの変化として 捉えられる。航行速度や波の高さなどの変化に伴う障害値は、漏出容積流量4の 変化によって検知することができる。 エアクッションの差圧△pは、エアクッションの測定値として捉えられ、浮揚 ブロアー2からは、主に、供給容積流量3が測定される。この積は、浮揚ブロア ーの空気力学的な出力である。 主ブロアー2は、制御装置6によって制御されるモータ5で駆動される。制御 装置6は、圧力センサー7の信号と、導線8を介して送られるクラフトブリッジ に設置された設定値送信器9の信号を受けて作動する。 浮揚ブロアーとして用いられるラジアルブロアーの典型的な特性曲線は、図2 に示した。この特性曲線は、一定範囲の回転数に適用される。回転数に応じて、 出口圧力範囲は△P2maxから△P2minはでにあり、これが圧力として縦座標に描 かれている。ここで、△は差圧を表している。特性曲線は、横座標方向に推移し 、特異な容積流量Vでは圧力△P2maxで頂点に達する。従って、△P2minと△P2max との間の圧力に関しては、その都度、2つの理論作動点A,Bが存在し、両 者の圧力△P2は等しくても、容積流量VAとVBとの間には著しい差が現れる。 このような特性曲線を持つ2台のブロアーを問題なく並列運転しようとしても、 △P2maxから△P2minまでの圧力範囲に関しては、特別な処置を講じなければ不 可能とも思われる。例えば、浮揚ブロアーが作動点Bで運転されている状態にあ るとき、例えば、海面状態の変化のような外的影響によってクッション圧力の上 昇を生じた場合には、第1浮揚ブロアーは、特性曲線上をさらに左方向に、つま りより少ない容積流量に移動し、新たな作動点で、より大きな△P2に到達する 。第2浮揚ブロアーBは、エアクッション圧力の上昇に伴って容積流量が減少し 、作動点E’まで圧縮されて、その圧力をエアクッション圧力に一致させる。そ の際、送出流量は、図示したようにマイナスとなり、ブロアーは−V2で表され る環流に転じるが、これはオーバーブローを意味する。 この作動点Bならびに、一般的には頂点から左側に位置する作動点は、浮揚ブ ロアーおよび他の構成部品を破壊するおそれのある定常的な振り子運動を発生す る可能性があるので望ましくない。 図3は、並列運転される2台の浮揚ブロアーを装備した、本発明に従うホバー クラフトを表している。2台のブロアーの等しい機能を持つ部分をそれぞれ区別 するため、表示記号をつけ、主ブロアーは記号”L”で、また、追随ブロアーは 記号”F”で表示してある。追随ブロアーも、制御装置6とそれによって制御さ れるモータ5を装備している。制御装置6には、入力値として、容積流量センサ ー10の測定信号と容積流量センサー10の信号が重ね合わされており、この入 力値は、浮揚ブロアーの2つの容積流量を把握したものである。 本発明に従い、並列運転されるブロアーの中の、いわゆる主ブロアーとしての 1台が操作され、そのブロアーは、手動で、ブリッジから送信器9を介して、希 望する圧力に対応した空気流量または回転数に設定される。回転数は、それに必 要な値まで、回転数制御装置5によって引き上げられる。この制御装置は、あら かじめ設定された値よりも圧力が降下すると回転数を上げるように機能する。圧 力が高くなると、逆に回転数を引き下げる。この制御装置は、差圧の平方根に伴 って回転数を変え、漸近線的に調節するようになっている。クッションの圧力は 、圧力センサー7によって測定される。調節可能な時間を介して確認された信号 は、設定値と比較される。他の1つの、もしくは複数の、並列しているクッショ ンブロアーは、入力値として主ブロアーの容積流量とそのブロアー自体の容積流 量との差、もしくは、場合によっては出力の差も適用される回転数制御装置を装 備している。この入力値は、計測技術的には、容積流量送信器10Lおよび10F によって常に把握される。それによって、追随する衛星ブロアーの回転数は上昇 または下降制御されるので、すべてのブロアーの容積流量3Fが等しくなるか、 または、少なくとも軸出力が等しくなる。従って、ブロアーは、近似的に、すべ て同じ作動点で運転される。 すなわち、1台の浮揚ブロアーだけは、クッション圧力を介して、設定回転数 で制御されるが、その他のブロアーは、追随制御装置によって、均等な容積流量 を保持するように調節される。これによって、すべての浮揚ブロアーは、漏出容 積流量4の創出にほぼ均等に関与することが保証される。漏出容積流量は、負荷 状態ならびに、場合によっては、航行速度、海上の波の強さなど他のパラメータ に依存してプリセットされる。 ゆっくりした制御システムを説明するため、図4に、種々の回転数における浮 揚ブロアーの特性曲線図を示した。図4に示したように、安定した状態では、例 えば主ブロアーは、標準回転数nnでの特性曲線と、エアクッションの抵抗特性 曲線aとの交点である作動点Aで運転されている。今、例えば海上航行中に、ク ッション圧力が低下したとすると、漏出容積流量が増大することにより、エアク ッションから外へより多くの空気が逃げてしまうので、抵抗特性曲線はbに移行 する。その結果、回転数が一定であれば、主ブロアーの作動点AはCへ移行し、 容積流量VAはVCに増大する。同時に、クッション圧力は降下し、クラフトは吃 水を深くする。装備されている回転数制御装置によって、回転数はn1に引き上 げられるので、本来望まれるクッション圧力が点Dにおいて復帰する。容積流量 はVCからVDに増加する。ただし、この流量増加は、主ブロアーのみに止まるも のではない。衛星ブロアーは、負荷分配制御を介してこれに追随し、その負担分 に応じて、所要の容積流量の増加を引き受ける。 これに対して、例えば、絞り弁特性曲線Cに応じて、平均漏出容積流量が減少 すれば、クッション圧力は上昇し、新しい作用圧力Eに移行するはずである。し かしながら、プリセットされた設定圧に比して圧力が高くなると、衛星ブロアー を伴う主ブロアーの回転数は制御されて、作動点Fにおける新たな作動回転数n2 まで引き上げられる。制御時定数は誤差を生み得るので、平均クッション圧力 は、できるだけ一定に保つ必要がある。その際、主ブロアー制御装置の時定数を 、衛星ブロアー制御装置の時定数よりも大きくすると、衛星ブロアーの主ブロア ーに対する追随遅延はごく僅かで済むので、目的に適うことになる。 例えば波浪周波数による、急激な負荷変動は、浮揚ブロアーおよび駆動モータ の回転質量が大きいので、回転数にはほとんど影響しない。圧力平均値による回 転数制御システムは、時間間隔を調節して操作されるので、制御衝撃も全く受け ない。制御装置の標準的な時定数は、30秒から60秒程度である。 作動点は、漏出流量の急激な減少に遭遇すると、特性曲線における頂点の左側 領域に移行しようとする筈なので、さらに制御技術上の措置が講じられている。 これは、頂点を超えないようにするため、エアクッションに供給される容積流量 を極めて急速に減少させるように構成される。 この目的に沿って、本発明に従い、1台または複数の浮揚ブロアーを、再び、 特性曲線における頂点の右側領域に復帰させるため、バイパス制御機構が装備さ れている。このバイパス制御機構は、その長所として、放出管路を付加する必要 がなく、すなわち、浮揚ブロアーに直接組み込まれている。従って、このバイパ ス制御機構により、浮揚ブロアーの特性曲線は変わってくる。この発明に従う制 御機構は、放出管路が短く、運動量が少ないので、急速に効果を発揮する。容積 流量が少ない場合には、図4に示したように、作動点は、漏出抵抗の増加に伴っ て、AからEを経てFに移行する。抵抗特性線がaへ反転すると、作動点は、F からGを経由し、さらに、ゆっくりAまで移動する。この場合には、バイパス制 御機構は介入しない。しかしながら、漏出抵抗が絞り弁特性曲線dまで増大する と、新たな不安定作動点Hが出現する。バイパス制御機構は、ゆっくりしたブロ アー回転数制御が反応し始めるより遥か以前に介入しなければならない。ここで は容積流量をVreziで表してある空気の部分的な再循環によって、新たな特性曲 線nnreziが発生する。絞り弁特性曲線dとの交点は、作動点Kで表され、これ はH点とほとんど差がないが、安定している。抵抗がさらに大きくなると、ブロ アーはオーバーブローしなくなる。 本発明では、バイパスは、プリセットされた限界圧力を超えると開放されるよ うに制御される。その際、この制御は、例えば、容積流量、動圧またはクッショ ン圧力に反応させて行うことができる。 エアクッション内の圧力調整には、大量の空気移動を必要とする結果、ある程 度の時間が要求されるので、浮揚ブロアーを安定した作用領域に保持し、マイナ スの還流を防止するためには、圧力降下が浮揚ブロアーに直ちに現れることは、 特に利点として挙げられる。 主としてカウンターで把握されるバイパス制御機構の感応頻度が高い場合には 、本発明に従い、一定の頻度を越えると、その旨がブリッジに通報される。本質 的には、ブロアーは必要以上に空気を供給している。従って、1台または複数台 のブロアーのスイッチを、手動もしくは一定頻度ごとに自動的に切ることができ 、その際、ブロアーの空気流入口は閉鎖される。閉鎖のためには、別に制御駆動 装置を取り付ける必要がないため、逆止弁を装備するのが有利である。 従来型のホバークラフトを見れば、浮揚ブロアーは、海が著しく荒れている場 合にはたいてい、漏出する容積流量損失が高くなっている。しかし、航行時間の 大部分を占める晴天時には、僅かな漏出損失で運転される。従って、これらは、 オーバーブロー領域でのスリップを頻発する(特性曲線)頂点付近で運転されざ るを得ない。このため、航行の快適性は阻害され、エネルギー消費は、より少な い数のブロアーでの運転の場合よりも大きい。回転数の降下制御を行うとしても 、頂点はごく僅かしかずれないので、同様の効果は得られない。 海が荒れており、それによって漏出流量が著しく変動する場合には、ブロアー は高回転数で運転し、バイパス・フラップ弁の一部分を定常的に開放状態にする ことが、長所となり得る。漏出流量が減少し、圧力が上昇すれば、バイパスを通 って還流する空気量が増加し、それによって、クラフトは安定状態を保持する。 その他には、クラフトの入れ換え時に、多量の空気が抜けて、エアクッション の圧力が下がることがある。その場合、エアクッションに供給する容積流量を急 速に引き上げねばならず、従って、バイパス制御機構も、急速に閉止しなければ ならない。 浮揚ブロアーの制御に対する特殊な要求条件は、海上を航行する際に生じるよ うな、エアクッションの急激な変化によって、安定状態を保持できなくなってい ることから提示される。その際、特性曲線には、周波数に依存するヒステリシス が現れる。 図5に示したのは、本発明に従う容積流量の一部を再循環させるためのバイパ スを備えたブロアーである。これは、軸方向に向けられた吸引管12を備えたケ ーシング11と、接線方向に取り付けられた空気放出用のディフューザー13で 構成されている。ケーシング壁面の一部は、切り取り線14で示したように、表 示されていないので、ケーシング11の内部に突き出ている吸引管12の部分は 、可視となっている。この部分には、フラップ弁15が取り付けられており、こ れは、軸17(図6)を中心として操作レバー16が旋回することによって開放 されるようになっている。弁が開いた状態は、破線で示してある。この状態では 、空気は、ブロアーの加圧領域から、矢印18に従って、吸引管12の吸引領域 に戻される。 操作レバー16は、適切なサーボモータに連結されており、そのサーボモータ はこれに付属する制御装置によって、前述したように制御される。 適切に実施された場合には、フラップ弁は、一定の初期応力を与えるだけで閉 止状態を保持するので、圧力が上昇して初期応力に打ち克つ状態となれば、弁は 自動的に開く。 この方法を用いることによって、経済的に運転されるとともに、改善された航 行状態を持つホバークラフトが得られる。 照合番号リスト 1 エアクッション 2 浮揚ブロアー 3 供給容積流量 4 漏出容積流量 5 モータ 6 制御装置 7 圧力センサー 8 導線 9 送信器 10 容積流量センサー 11 ケーシング 12 吸引管 13 ディフューザー 14 切り取り線 15 フラップ弁 16 操作レバー 17 軸 18 矢印 19 測定位置 20 導管 21 制御シリンダー 22 制御ピストン 23 圧縮媒体源 24 加圧室 25 圧縮バネ 26 圧縮バネ 27 加圧室 28 1次制御シリンダー 29 1次制御シリンダー 30 気筒 31 気筒 32 導管 33 操作部 34 ピストン 35 ピストンロッド 36 ピストンロッド V 容積流量 インデックス P 圧力 L 主導装置 v 容積 F 追随装置
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年2月10日 【補正内容】 国際出願時明細書第1頁から第8頁まで(翻訳文明細書第1頁第1行目から第6 頁下から第2行目まで) 明細書 ホバークラフト 本発明は、エアクッションを作り出すために複数の浮揚ブロアーを装備し、そ の際、各ブロアーが、モータつきの駆動装置と、エアクッションの状態を調整す るためのセンサーおよび制御回路を備えているホバークラフト(表面効果利用動 カクラフト)に関するものである。さらに、本発明は、駆動装置に制御装置およ びモータを備えた複数の浮揚ブロアーがホバークラフトのエアクッションを制御 し、そのモータは、一定の圧力または高さのエアクッションを作り出すため、一 定の回転数で運転され、かつ、それに対応する出力を供給し、その際、浮揚ブロ アーが容積流量と相関する一定の特性曲線に従って挙動するようになっている方 法に関するものである。 このようなホバークラフトは、例えば、ドイツ特許出願公開明細書36 38 785 号によってよく知られている。その特許明細書に記載されている水上走行クラフ トは、エアクッションを作り出すために複数の浮揚ブロアーを装備し、その際、 各ブロアーは、エンジンつきの駆動装置と、エアクッションの状態を調整するた めのセンサーを備え、かつ、コンピュータに接続された制御回路を備えている。 適切なコンピュータプログラムを用いることによって、エアクッションの基準 を外れるような挙動は制御することができる。しかしながら、制御されるこの駆 動装置が、如何に適切な判断基準の選択にかかっているかに関しての説明は、上 記の特許明細書には示されていない。 米国特許3,889,775号で知られているホバークラフトは、そのブロアーにモー タ付きの駆動装置と制御回路を備えている。このホバークラフトの場合には、垂 直方向の加速度を測定した信号がフィードバックされる。さらに、幾何学的な状 態もフィードバックされる。幾何学的な状態は、ブロアーの特性曲線設定にも利 用される。ブロアーの特性曲線を変える場合には、インペラの個別ブレードと側 壁との間の隙間を調整するようになっている。 従って、確かに、ブロアー圧力の特性曲線は、容積流量に相関させて変えるこ とができる。しかしながら、この特性曲線は1つの頂点を持っており、その頂点 によって運転状態が不安定になるという欠点を生じかねない。 浮揚ブロアーに関するこの既知の制御システムでは、特に、複数の浮揚ブロア ーが並列で運転される場合には、圧力変動によって生じる垂直方向の動揺は避け られない。さらに言えば、浮揚ブロアーを並列運転する際には、定常的に振り子 運動が発生し、浮揚ブロアーおよびその他の部材を損傷させるおそれがある。 本発明の課題は、表面効果利用動カクラフト(ホバークラフト)を明示し、経 済的な運転と走行状態の改善を可能にする浮揚ブロアーの駆動方法を明示するこ とにある。 各駆動装置に制御回路が付属しており、第1浮揚ブロアーの駆動装置を主導駆 動装置として、また、他の駆動装置を追随駆動装置として運転される類型的なホ バークラフトにおいて、第1浮揚ブロアーで測定した運転状態値を指令信号とし て追随駆動装置の制御回路を作動させ、かつ、主導駆動装置の制御回路では、エ アクッションの状態値が制御値としてフィードバックされることによって、上記 課題は、本発明によって解決される。 これによって、複数の浮揚ブロアーを並列運転した際に観察される駆動装置の 振り子運動は避けられる。追随する各浮揚ブロアーは、制御回路の付いた独自の 駆動装置を装備しており、その際、第1浮揚ブロアーの駆動装置は主導駆動装置 として運転され、その他の駆動装置は追随駆動装置として運転される。この制御 装置は、1つまたは複数の他のブロアーが主導駆動装置の出力に依存して運転さ れ、そのブロアー回転数は、並列運転されるすべての浮揚ブロアーの全容積流量 を並列運転される浮揚ブロアーの台数で除した値から、制御されるブロアーの容 積流量を差し引いた差の平方根に比例して調節されるように制御される。その際 、容積流量は簡単に測定され、制御される。容積流量とエアクッション圧力との 積が出力に対応するので、この制御は、本質的には、出力制御に等しい。 測定された、第1浮揚ブロアーの出力信号、回転数信号または容積流量信号は 、基準作動信号として、追随運転の制御に用いられるが、その際、主制御回路は 、主として、圧力制御回路または位置制御回路であり、また、追随制御回路は、 回転数制御回路、出力制御回路または容積流量制御回路である。容積流量信号は 、主として、フィルタリングに対応する一定時間によって伝えられる。この際、 主として、測定された信号をそのままフィルタリングするのではなくて、平方根 によって得られる制御信号の結果がフィルタリングされる。 例えば、個々の波の形での、極めて短時間の影響は調整することができ、かつ 、駆動装置に、追随制御回路の時定数よりも小さい時間成分を持つ圧力制御回路 をもう1つ併置すれば、走行の快適性も向上する。 特に、浮揚ブロアーが空気力学的な作用を持つ構成要素、とりわけ、サーボ制 御式駆動装置付きのブレードを備えていることと関連し、ブロアー特性曲線の変 更に伴う回転数変化をそれほど生じさせることなく、多少とも風量を増加させる ように、短時間にブロアー特性曲線を変えることができる。 また、浮揚ブロアーが、正常運転時に、圧縮側と吸引側とが連結した形状にな っている還流導管と接続され、その導管が、フラップ弁によって開くようにして おけば、ブロアーの特性曲線は変化し、構造的に大した費用をかけずに、外的な 異常値に急速に反応させることができる。 還流用フラップ弁は、例えば、圧縮バネによって押しつけて閉止状態にしてお くことができる。あらかじめ設定されたクッション圧力を超えると、バネの初期 応力を上回って弁が開き、クッション圧力が降下すると、弁は再び閉止する。も う1つの圧力制御回路における操作部として、その駆動をオン/オフする封鎖メ カニズムが、還流導管に装備されていれば、特に効果的である。また、例えば、 ガイドブレードもしくは還流導管のような空気力学的に作動する構成要素を制御 するに当たって、定義づけられた制御値の2乗を利用すれば、特に有利である。 本発明のまた別の実施形態では、作動点識別装置に、不安定な作動点を信号化 するための評価装置、および、安定した作動点への自動復帰機構を装備するよう になっている。これによって、同時に非経済的でもある不安定な作動点は回避さ れる。さらに付言すると、個々の浮揚ブロアーには、部分的にかなり長時間にわ たって還流が生じ、その付加された損失分は、その他のブロアーの対応する容積 流量の増加により相殺されねばならないことが観察されていた。このような場合 、例えば、容積流量と回転数の商によって実現することができるような作動点の 自動識別システムを適切に構成しておけば、不安定な動きをするブロアーは自動 的に停止させることができる。そうすれば、運転状態は著しく安定する。その際 、停止のためには、例えば逆止弁のような還流防止器を装備しておかねばならな い。さらに、クラフト操縦者に知らせる警報信号を発するために作動点監視結果 を利用することができ、それによって、適切な対策を講じることができる。最後 につけ加えると、強制的に回転数を上げることによって、該当するブロアーの作 動点を再び安定領域に復帰させることができる。そうすれば、還流によって、既 に圧縮されていた空気がエアクッションから漏出するために発生する出力損失は 、防止される。その他に、このような制御できないエアクッションの圧力変動が もたらす欠点としては、船舶の動きが快適でなく、このために利用範囲が限定さ れるものがある。本発明によれば、浮揚ブロアーは、短時間の例外を度外視すれ ば、特性曲線の安定した領域で作動するように調整される。1つまたは複数の浮 揚ブロアー運転状態が、特性曲線の頂点に近づけば、これは、圧力が高過ぎるこ とを意味する。従って、ホバークラフトは、必要以上に高く持ち上げられる。従 来のホバークラフトでは、このため、過剰空気を周期的に放出するので、クラフ トはがくんと降下し、航行の快適性にまた悪影響を及ぼす。 浮揚ブロアーの出力または回転数が、制御装置の圧力制御回路で、設定基準通 りに調整されるように、即ち、測定されたクッション内圧と大気圧との差圧(△ Pist)の、設定された差圧(△Psoll)に対する差の平方根に比例した値で、 回転数が変化(△n)するようになっていれば、運転状態にとって特に好結果が もたらされる。その際、制御装置は、主として、回転数または出力を、下記の式 に従い、ブリッジによってセットされた設定差圧とクッションで測定された実際 差圧との差圧の平方根に比例して調節する: △n/nist≒+(△Psoll−△Pist/△Psoll1/2 ここで、△Psoll>△Pist △n/nist≒−(△Psoll−△Pist/△Psoll1/2 ここで、△Psoll<△Pist このクラフトの特長を持つその他の実施形態は、特許請求7から9までに明示 してある。 本発明に属する方法の場合、この課題は、主制御装置としての制御装置が主導 し、その他の制御装置はそれに追随する方式で各浮揚ブロアーを制御し、その際 、主導する主制御装置は、主として、エアクッションの状態値を制御し、追随す る制御装置は、作動基準値として主ブロアーの運転状態値を用いて、出力ないし は回転数を制御することによって解決される。 主導する主制御装置が、圧力または高さを制御し、追随する制御装置が出力な いしは回転数を制御して、その際、作動基準値としては、主ブロアーの出力、容 積流量あるいは回転数を用いることによって、衛星ブロアーの回転数は、すべて のブロアーが等しい容積流量、もしくは、少なくとも同じ出力を持つように、上 昇・降下制御される。それによって、すべてのブロアーは、ほぼ同じ作動点で運 転される。このように、本発明による制御システムでは、1台の浮揚ブロアーだ けが設定回転数に制御され、他の浮揚ブロアーは、追随制御によって、等しい容 積流量を保持するように制御されるので、すべての浮揚ブロアーは、エアクッシ ョンの漏出容積流量の創出に対して、同じ割合で関与することが保証されている 。これは、負荷状態ならびに、場合によっては、航行速度、海上の波の強さなど のその他のパラメータと相関させてプリセットされる。これにより、所要のクッ ション圧力への調整が簡単になり、かつ、浮揚ブロアー間の過大な相互干渉や相 互の振り子運動は防止される。従って、どのブロアーにも長時間にわたるマイナ スの流れが生じない。この方法によれば、浮揚ブロアーの安定した運転状態が確 実に保持され、かつ、満足の得られる経済的な運転が確保される。 これらが、還流の発生のために、バイパス・フラップ弁による独自の制御装置 を備えていれば、さらに、圧力にも相関させて浮揚ブロアーを、還流を発生させ ることにより制御することができる。 また、1台もしくは複数台のブロアーに還流防止器を装備しておけば、自動ま たは手動でブロアーのスイッチを切ることによって、好ましくない還流は防止さ れる。 本発明の方法に関する上記以外の特長的な実施形態は、特許請求12から14 までに明示されている。 優先的な実施形態を採り上げ、図面で、本発明を詳細に説明するが、その際、 異なる図面であっても、機能を等しくする部品については、同一の参照番号をつ けてある。それぞれの図には個別に以下のものを示してある。 図1は、浮揚ブロアー1台だけとそのゆっくりした回転数制御装置を備えたホ バークラフトのエアクッション補充説明図、 図2は、浮揚ブロアーの特性曲線、 図3は、主ブロアーと衛星ブロアーとを備えたホバークラフトの補充説明図、 図4は、並列運転される複数の浮揚ブロアーの、安定領域における特性曲線図 、 図5は、ケーシングの一部に開口部を設けた浮揚ブロアーの側面図、 図6は、ケーシングの一部に開口部を設けた浮揚ブロアーの平面図、 図7は、バイパス・フラップ弁による空力制御機構である。 請求の範囲 ホバークラフト 1.エアクッション(1)を作り出すために複数の浮揚ブロアー(2L,2F )を備え、そのブロアーはそれぞれ、モータ(5L、5F)および制御回路(6 L、6F)を備えた駆動装置を持ち、対応するセンサー(7、10L)および操 作部によってエアクッション(1)を調節するようになっているホバークラフト であって、 各駆動装置がそれに付属する制御回路(6L、6F)を備え、その際、第1浮 揚ブロアー(2L)の駆動装置は主駆動装置(5L、6L)として、また、その 他の駆動装置は追随駆動装置(5F、6F)として操作され、第1浮揚ブロアー (2L)の運転状態測定値(I0L)を指令信号として追随駆動装置(5F、6 F)の制御回路が作動し、かつ、主駆動装置の制御回路には、エアクッションの 状態値(10L)が制御値としてフィードバックされることを特徴とするホバー クラフト。 2.駆動装置に、もう1つの圧力制御回路が組み込まれており、その圧力制御 回路は、主制御回路または追随制御回路の時定数よりも小さい時定数を持ってい ることを特徴とする請求項1記載のホバークラフト。 3.浮揚ブロアーが、空気力学的に機能する構成要素、特にサーボモータつき のブレードを備えていることを特徴とする請求項1または2記載のホバークラフ ト。 4.浮揚ブロアーが、正常運転時には閉鎖されている還流導管を備え、その還 流導管は、加圧側と吸引側とを連結しており、フラップ弁の切り換えによって、 自動的に管路が開くようになっていることを特徴とする請求項1、2または3記 載のホバークラフト。 5.管路が、閉止機構を備えており、その閉止機構の駆動装置は、他の圧力制 御回路における操作部として機能するようになっていることを特徴とする請求項 1、2、3または4記載のホバークラフト。 6.不安定な作動点を信号化するための評価装置、および、安定した作動点に 自動復帰させる装置を備えた作動点識別装置を装備していることを特徴とする請 求項1ないし5のいずれかに記載のホバークラフト。 7.浮揚ブロアーが、主として、ラジアルファンとして、ケーシング内に、軸 方向に配置された(1つのもしくは複数の)吸引管と接線方向に取り付けられた 1つのディフューザーを装備し、その際、吸引管とディフューザーとの間の還流 導管が、分離するフラップ弁として形成されていることを特徴とする請求項1な いし6のいずれかに記載のホバークラフト。 8.圧力制御回路では、制御装置が、浮揚ブロアーの出力または回転数を制御 の都度調整し、その制御は、クッション圧力と大気圧との間で測定された差圧( △Pist)と、設定された差圧(△Psoll)との差の平方根に比例した値だけ回 転数(△n)を変える方式で行われるようになっていることを特徴とする請求項 1、2、3、4、5、6または7記載のホバークラフト。 9.クラフトが、双胴水中翼船であることを特徴とする請求項1ないし8のい ずれかに記載のホバークラフト。 10.駆動用の制御装置およびモータを含む複数の浮揚ブロアーを装備し、その モータは、一定の圧力または高さを持つエアクッションを作り出すため一定の回 転数で運転され、かつ、それに対応する出力を保持し、その際、浮揚ブロアーは 一定の圧力特性曲線に従い、容積流量に依存して作動するようになっているホバ ークラフトの、エアクッションを制御するための方法で、各浮揚ブロアーが1台 の制御装置によって主導され、他の制御装置はそれに追随することにより制御さ れ、その際、主導する主制御装置は、主として、エアクッションの状態値を制御 し、追随する制御装置は、作動基準値として、主ブロアーの運転状態値を適用す ることによって、出力あるいは回転数を制御するようになっていることを特徴と するホバークラフトの制御方法。 11.付加的に、圧力と相関させ、還流を作り出すことによって浮揚ブロアーを 制御するようになっていることを特徴とする請求項10記載のホバークラフトの 制御方法。 12.浮揚ブロアーの作動点を監視し、不安定な作動点を検知した場合には警報 を発するようになっていることを特徴とする請求項10または11記載のホバー クラフトの制御方法。 13.還流の発生頻度を把握し、確認された還流発生頻度に対応して決まるヒス テリシスによって制御するようになっていることを特徴とする請求項10ないし 12のいずれかに記載のホバークラフトの制御方法。 14.1つまたは複数の水中浸漬胴体によって、付加的な浮力を発生させるよう になっていることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載のホバー クラフトの制御方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),JP,KR,US (72)発明者 ヴィット,カルステン ツェー ドイツ国 22559 ハンブルグ リセナー ランドストラッセ 253

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 ホバークラフト 1.エアクッションを作り出すために複数の浮揚ブロアーを備え、そのブロア ーはそれぞれ、モータおよび制御回路を備えた駆動装置を持ち、対応するセンサ ーおよび操作部によってエアクッションを調節するようになっているホバークラ フト、特に水上を航行するクラフトであって、 各駆動装置がそれに付属する制御回路を備え、その際、第1浮揚ブロアーの駆 動装置は主駆動装置として、また、その他の駆動装置は追随駆動装置として操作 されることを特徴とするホバークラフト。 2.追随駆動装置が、第1浮揚ブロアーで測定された出力信号、回転数信号ま たは容積流量信号を命令信号として制御され、 その際、主制御回路は、主として、圧力制御回路もしくは状態制御回路であり 、 追随制御回路は、回転数制御回路、出力制御回路または容積流量制御回路であ ることを特徴とする請求項1記載のホバークラフト。 3.主制御回路および/または追随制御回路に、さらに圧力制御回路が付随し ており、その圧力制御回路は、主制御回路または追随制御回路の時定数よりも小 さい時定数を持っていることを特徴とする請求項1または2記載のホバークラフ ト。 4.浮揚ブロアーが、空気力学的に機能する構成要素、特にサーボモータつき のブレードを備えていることを特徴とする請求項1、2または3記載のホバーク ラフト。 5.浮揚ブロアーが、正常運転時には閉鎖されている還流導管を備え、その還 流導管は、加圧側と吸引側とを連結しており、フラップ弁の切り換えによって、 自動的に管路が開くようになっていることを特徴とする請求項1、2、3または 4記載のホバークラフト。 6.管路が、閉止機構を備えており、その閉止機構の駆動装置は、他の圧力制 御回路における操作部として機能するようになっていることを特徴とする請求項 1、2、3、4または5記載のホバークラフト。 7.不安定な作動点を信号化するための評価装置、主として、安定した作動点 に自動復帰させる装置および/または回路遮断装置を備えた、作動点識別装置を 装備していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のホバークラ フト。 8.浮揚ブロアーが、主として、片側または両側に作用するラジアルファンと して、ケーシング内に、軸方向に配置された(1つのもしくは複数の)吸引管と 接線方向に取り付けられた1つのディフューザーを装備し、その際、吸引管とデ ィフューザーとの間の還流導管が、分離するフラップ弁として形成されているこ とを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のホバークラフト。 9.圧力制御回路では、制御装置が、浮揚ブロアーの出力または回転数を制御 の都度調整し、その制御は、クッション圧力と大気圧との間で測定された差圧( △Pist)と、設定された差圧(△Psoll)との差の平方根に比例した値だけ回 転数(△n)を変える方式で行われるようになっていることを特徴とする請求項 1、2、3、4、5、6、7または8記載のホバークラフト。 10.クラフトが、双胴水中翼船であることを特徴とする請求項1ないし9のい ずれかに記載のホバークラフト。 11.駆動用の制御装置およびモータを含む複数の浮揚ブロアーを装備し、その モータは、一定の圧力または高さを持つエアクッションを作り出すため一定の回 転数で運転され、かつ、それに対応する出力を保持し、その際、浮揚ブロアーは 一定の特性曲線に従って作動するようになっているホバークラフトの、エアクッ ションを制御するための方法で、各浮揚ブロアーが1台の制御装置によって主導 され、他の制御装置はそれに追随することにより制御され、その際、主導する主 制御装置は、主として、エアクッションの圧力または高さを制御し、追随する制 御装置は、作動基準値として、主ブロアーの出力、容積流量または回転数を適用 することによって、出力あるいは回転数を制御するようになっていることを特徴 とするホバークラフトの制御方法。 12.付加的に、圧力に依存し、浮揚ブロアーを空気力学的に、主として、還流 を作り出すことによって制御するようになっていることを特徴とする請求項11 記載のホバークラフトの制御方法。 13.浮揚ブロアーの作動点を監視し、不安定な作動点を検知した場合には警報 を発し、あるいはさらに、浮揚ブロアーを自動停止させるようになっていること を特徴とする請求項11および12記載のホバークラフトの制御方法。 14.還流の発生頻度を把握し、確認された還流発生頻度に対応して決まるヒス テリシスによって制御するようになっていることを特徴とする請求項11ないし 13のいずれかに記載のホバークラフトの制御方法。 15.1つまたは複数の水中浸漬胴体によって、付加的な浮力を発生させるよう になっていることを特徴とする請求項11ないし14のいずれかに記載のホバー クラフトの制御方法。
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