JPH08505031A - 画像投射装置及びこれに用いる光源制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、投影光源（１２）、光バルブ（２４）及びカラーホィール（１６）のような投影光源からの光の色を変化させる手段を有する投射型テレビジョン表示装置のカラー制御装置（１０）に関するものである。カラーホィール駆動回路（１８）は、カラーホィールの光ビーム中に存在する位置すなわちカラーを表わす出力信号（２０）を発生させる。光源,駆動手段（３６）は、ビーム中に位置するカラーホィールの特定のカラー（Ｒ，Ｇ，Ｂ）に応じて光源を駆動するのに用いる出力パワーを変化させる。投影光源が、あるカラーについて不十分な場合、そのカラーのフィルタがビーム中に位置する期間中投影光源からより大きい出力パワーを供給する。使用者入力制御装置（１２）を設け、使用者の好み及び／又はカラーフィルタや光源の変化に応じて色調を変化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 画像投射装置及びこれに用いる光源制御装置 画像投射装置は、白色光ビームを放出する光源と、 この光源からの光をビデオ信号に基いて変調する光バルブと、 前記光源とバルブとの間に配置され、光源から放出された光ビームのカラー を変化させるカラー変化手段とを具える。 ビデオ投射装置のような広く市販されている画像投射装置は三原色の各々につ いて個別のカラーチャネルを利用している。従って、従来の画像投射装置は、赤 、緑及び青の光バルブ並びにスクリーン上に正確に集束する光路が必要である。 近年、単一の光バルブを用いる投射型テレビジョン装置が開発されている。この ような装置は、１／６０秒（１６ｍ秒）の正規のビデオフィールドが３個の期間 すなわち３個のカラーフィールドに分割されたカラーフィールド順次システムと している。これらの期間は通常互いに等しい長さであり、各カラーサブフィール ドは１／１８０秒（５．３３ｍ秒）に設定されている。尚、１／６０秒のビデオ フィールドは６０Ｈｚ ＮＴＳＣシステム用であり、５０Ｈｚの非ＮＴＳＣシス テムは１／５０秒（２０ｍ秒）のビデオフィールドを有している。 ３個のカラーサブフィールドの期間中、光バルブは赤、緑及び青の光で順次照 明される。光バルブが所定の色で照明される期間中、各カラーに対応するビデオ データが光バルブ上に表示される。従って、人間の視覚は３個のカラーサブフィ ールドを単一のフルカラーフィールドとして認識する。また、順次のビデオフィ ールド及びフレームも全体としての動き及びフルカラービデオとして認識される 。このシステムは、３個のカラーの各々で光バルブの表面を順次照明する装置が 必要である。この照明装置の最も簡単なものは、白色投射光源からの光を回転す るに従って順次変化させる回転可能なカラーホィールである。 近年、画像投射装置に好適な改善された光バルブが入手できるようになった。 この光バルブ装置は、米国特許第５０７９５４４号明細書に記載されているデー フォーマブルミラー装置（ディジタルミラー装置とも称されている）である。 尚、この米国特許明細書の開示内容は本願発明の内容として援用する。この米国 特許明細書には、入射した光ビームを投影レンズ系に向けて又は投影レンズ系か ら離れる方向に偏向する微小な移動可能なミラーのアレイで構成される光バルブ が開示されている。ミラー画素を瞬時にオン又はオフに切り換えることにより、 グレイスケールを発生させることができる。このミラーは、液晶表示セルと比較 して、物理的な大きさは微小である。この光バルブ装置は光源からの全ての光を 微小面上に集束させる必要があるため、このようなシステムに用いることができ る光源の型式に制約が課せられている。一方、他の多くの光源はカラースペクト ラムの点に関して不十分である。また、光源自体も経時変化により色温度が変化 する不具合がある。 投射光源の色を変化させるカラーホィールは、一般的にダイクロイックフィル タで構成されている。このフィルタは種々の不都合による影響を受け易い。すな わち、ダイクロイックフィルタの製造はバッチプロセスで行われているため、製 造された個々のフィルタ間に比色変化が生じてしまう。さらに、高い強度の光ビ ームをダイクロイックフィルタに投射すると、ダイクロイックフィルタが退色す るおそれもある。本発明は、いかなるカラー不足も補償できる画像投射装置を提 供するものである。本発明による画像投射装置は、カラー変化手段が、前記光ビ ームに与えられるカラーを表わす出力を有し、 光源駆動手段が入力信号に応じて光源の強度を変化させることができ、 前記カラー変化手段の出力によって与えられる光ビームのカラーに同期して光 源の出力パワーを変化させる光源駆動制御手段を有することを特徴とする。 カラーホィール駆動装置は、カラーホィールの位置すなわち光ビーム中に位置 する色を表わす出力信号を光源駆動装置に供給する。光源駆動装置は、カラーホ ィールセグメントの個々のカラーに応じて光源を駆動するのに用いられる出力電 力を変化させることができる。例えば、投影光源があるカラーについて不足して いる場合、そのカラーのフィルタが存在する期間中投影光源に対してより大きい 出力電力を供給する。使用者入力制御装置を用いて、使用者の要望及び／又はダ イクロイックフフィルタ又は投影光源に生ずるいかなる変化に基いてカラーバラ ンスを変化させることもできる。本発明では、放出されている光ビームのカラー を検出器で検知しカラーバランスを自動的に調整する閉ループ技術を用いること もできる。 単一画素をアドレスする期間中投影光源の出力パワーを変化させるために、濃 度が変化するニュートラル濃度フィルタを用いる構成については米国特許第５０ ７９５４４号明細書の開示内容を参考にすることができる。この特許明細書には 、全カラーに亘って投影光源へのパワーを変化させることについては開示されて いない。従って、米国特許第５０７９５４４号に記載の装置はμ秒のオーダで光 源出力を変化させているが、本発明による画像投射装置はｍ秒のオーダで動作す る。 以下図面に基いて本発明を詳細に説明する。 図１はカラー投射テレビジョン装置用の改良されたカラー制御装置の構成を示 す線図である。 図２ａ〜２ｆは光源に駆動電力を供給するために用いられる本発明の出力波形 を示す波形図である。 図３ａ及び３ｂはオフ時間の強度補償を行なうブランキング期間を含む駆動波 形を示す。 図１はカラービデオ投写装置用のカラー制御システム１０を示す。このカラー ビデオ投写装置は光源１２を有し、その出射光は反射器１４によりカラーホィー ル１６に入射する。カラーホィール１６は１２０゜に分割された３個のダイクロ イックフィルタを有し、本例の場合赤、緑及び青のフィルタを有している。カラ ーホィール１６はその軸を中心に回転するように装着され、ホィール駆動装置１ ８により駆動される。このホィール駆動装置は、カラーホィール１６の位置つま り光源１２からの出射ビーム中に位置する個々の色を表わす出力装置２０を含む 。従って、カラーホィールからの出射ビーム２２は順次赤、緑及び青となる。出 射ビーム２２はビームスプリッタ２３により光バルブ２４の表面に入射し、本例 では光バルブをデフォーマブルミラー装置とする。このデフォーマブルミラー装 置は、例えば入射光を変調する複数の画素のアレイを有することができる。カラ ー光ビーム２２は、ビデオ入力部２８からのビデオ情報を受信する光バルブ駆動 装置２６により光バルブ２４に供給されるビデオ情報に応じて変調される。光バ ル ブ２４の表面で反射し変調されたカラー光ビームは投影レンズ系３０によりミラ ー３２上に集束し、被写スクリーン３４上に向けて反射する。動作中、各カラー は光バルブ上に順次投射され、個々のビデオ情報を用いて光バルブ２４により変 調され、スクリーン３４上に投影される。各カラー画像は瞬時に切り換わるため 、観客にとっては個別の画像は全体としてフルカラー画像として認識される。 後で詳細に説明するように、本発明の光源駆動装置によれば、カラーホィール １６に用いたダイクロイックフィルタのカラー変化を補償するための調整及び光 源１２のいかなるカラー欠陥も補償することができる。この光源駆動装置は、光 源に供給される平均パワーが一定に維持されると共に光源の正のパルスのパワー が負のパルスのパワーに等しくなるように駆動制御を行なう。この結果、カラー 補償駆動スキムに起因するランプ寿命の劣化が防止される。 光源１２を駆動するための電流出力を供給する種々の形態の回路を採用するこ とができる。図１は、電流出力が電圧入力に追従する電流増幅器に結合された電 圧出力矩形波発生器を利用する回路形態を示す。図１は、光源１２に出力電力を 供給する電流（電力）増幅器４０を駆動するために用いる電圧波形を発生させる ことができる信号発生器３８を具える光源駆動装置３６を示す。信号発生器３８ への入力はホィール駆動装置１８の制御信号２０とし、このホィール駆動装置は 光源駆動信号を用いてカラーホィール１６の位置（つまり、光ビーム中に位置す るカラーセグメント）の同期を発生する。さらに、信号発生器３８には、出力信 号中の赤、緑及び青の相対量を使用者が調整できる使用者入力制御装置４２Ｒ、 ４２Ｂ、４２Ｇを接続する。 図２は光源１２の種々のパルス駆動モードを示す。各モードにおいて、信号発 生器３８から駆動信号が電流増幅器４０に供給され、電流増幅器に供給される出 力電流は信号発生器３８の波形に対応する。光源強度は光源出力に追従するので 、電流出力がより高い場合、光源強度はより高くなる。図２ａは標準出力波形（ カラー補正されていない波形）を示す。図２ａにおいて、赤のセグメントが光ビ ーム２１中に位置したとき正のパルスが光源１２に供給される。ホィール駆動装 置１８の出力信号が、緑のセグメントを光ビーム中に位置させることを表示する と、その後負のパルスが発生し、青のセグメントがビーム２１中に位置すると正 のパ ルスが発生する。図２ａに示すように、各カラーについて正及び負の全てのパル スは等しい振幅を有している。赤、緑及び青のパルスで構成される各ビデオフィ ールドは１／６０秒（１６ｍ秒）とし、各カラーフィールドは１／１８０秒とす る。この動作モードにおいて、光源１２があるカラーについて不十分な場合、表 示される画像もそのカラーについて不十分なものとなってしまう。さらに、全て のパルスの振幅が等しく設定されている限り、経時変化するに従って色温度につ いて光源の電気的調整が不可能になってしまう。 図２ｂ，２ｃ及び２ｄに示す波形は、カラー不足の補償及び白色色温度の調整 のための方策を示す。図２ｂにおいて、パルスが各カラーフィールド後の極性を 切り換える第２の動作モードを示す。図２ｂに示すように、赤のパルスの振幅（ 正及び負のパルス共に）は青のパルスの振幅よりも大きく、青のパルスの振幅は 緑のパルスの振幅よりも大きい。この構成により、光源の赤の不足が補償され（ カラーホィール１６の赤の部分がビーム２１中に位置するとき電力を増大させる ことにより）表示スクリーンの出力に対してホワイトバランスが改善される。使 用者入力制御装置４２Ｒ，４２Ｇ及び４２Ｂにより、赤、緑及び青のパルスの振 幅は個別に調整され、サイクルの正のパルス及び負のパルスについて同一にする こともできる。 図２ｃに示す波形は図２ｂに示すものと同一の出力を有している。一方、図２ ｃにおいて、光源に対する３個の駆動パルスのうちの２個の駆動パルスだけが同 一の極性であり、ビデオフィールドの切換極性は交互している。図２ｂに示す波 形及び図２ｃに示す波形は、三原色を有するシステムの白色色温度を調整できる 点においては完全に等価である。偶数番号の原色（すなわち、シアン及びマゼン ダ）を有するシステムにおいては、この表示装置は図２ｃに基いて動作して正の パルスのパワーが負のパルスのパワーに等しくなるように動作する必要がある。 図２ｂに示す波形は図２ｃの波形よりも高周波となるので（零クロスで測定した 場合）、一般的には図２ｂに示す出力波形を用いるのが好ましい。より高い周波 数で動作することにより、見る者に与えるパルシングを防止することができる。 図２ｄ，２ｅ及び２ｆは、単一光源１２の代りに３個の独立した光源を用いる 画像投射装置に対する出力パワーを示す。この投射装置においては、単一光源１ ２を各原色について３個の光源で置換する。しかしながら、この投射装置は単一 の光源を用いるシステムと同一の問題が生じてしまう。光源はあるカラーについ て又は複数のカラーについて輝度が不十分になるおそれがあり、フィルタも特性 が変化したり或いは退色するおそれもある。このような状態においても、各光源 は単一光源だけに作用するように時間が規定されたパルス列を受け取る。パルス は電流振幅において変化し、カラー補正を行ない又は使用者の希望を調整するよ うにカラー出力を変化させることができる。この制御スキムは、種々の光源の出 力パワーをスクリーン上のホワイトバランスが維持されるように変更することが できる。 図３ａ及び３ｂは投影光源１２の光出力中に“ブランキング期間”を設けた波 形を示す。カラーホィールに白色ビームを照射すると、２個のカラーが同時に照 明されたり又は不正確な状態で交互に照明されるおそれがある。しかし、このよ うな不都合は、図３に示す波形を利用することにより、補正期間（図３ａ及び３ ｂのブランキング期間“ＢＰ”）中に光源をオフしこの期間中に光源強度を増加 して（図３ａ及び３ｂにおける強度補正ＩＣを行なうことにより）パワー損失を 補正することにより補正することができる。図３ａは各カラー間に零クロス（＋ ／−）が存在する強度補償を有するブランキング波形を示し、図３ｂは３個のカ ラーの全てが表示されるまで零クロスを生じない波形を示す。このブランキング 期間は、光バルブ２４がデータを用いてロードされたときに“マスク期間として 用いることもできる。 上述した実施例は本発明の原理を図示したものにすぎず、本発明の範囲から逸 脱しない範囲において種々の変形や変更が可能である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．白色光ビームを放出する光源と、 この光源からの光をビデオ信号に基いて変調する光バルブと、 前記光源と光バルブとの間に配置され、光源から放出された光ビームのカラー を変化させるカラー変化手段とを具える画像投射装置において、 前記カラー変化手段が、前記光ビームに与えられるカラーを表わす出力を有し 、 光源駆動手段が入力信号に応じて光源の強度を変化させることができ、 前記カラー変化手段の出力によって与えられる光ビームのカラーに同期して光 源の出力パワーを変化させる光源駆動制御手段を有することを特徴とする画像投 射装置。 ２．前記光源からの光ビームのカラーを変化させる手段をカラーホィールで構成 したことを特徴とする請求項１に記載の画像投射装置。 ３．前記光源駆動手段が、光源に供給される電流を変化させることにより光源強 度を制御することを特徴とする請求項１又は２に記載の画像投射装置。 ４．前記カラーホィールが光透過性ダイクロイックフィルタを有することを特徴 とする請求項２に記載の画像投射装置。 ５．前記光バルブが、入射する光を変調する画素アレイを有するデフォーマブル ミラー装置で構成したことを特徴とする請求項１，２，３又は４に記載の画像投 射装置。 ６．前記光源駆動手段が、供給される電流を変化させることにより光源強度を変 化させることを特徴とする請求項１，２，３，４又は５に記載の画像投射装置。 ７．前記光源駆動手段の出力を矩形波としたことを特徴とする請求項６に記載の 画像投射装置。 ８．前記カラー変化手段が３個のカラー間で光を切り換え、前記矩形波の振幅を 、少なくとも１個のカラーについて他のカラーと相異させることを特徴とする請 求項７に記載の画像投射装置。 ９．前記矩形波の極性を、各３個のカラー間で切り換えることを特徴とする請求 項８に記載の画像投射装置。 10．前記矩形波の極性を、３個のカラーで構成される各画像フィールドの期間中 同一極性に維持することを特徴とする請求項８に記載の画像投射装置。 11．各カラーが切り換わる期間中光源に供給される電力をオフすることを特徴と する請求項８に記載の画像投射装置。 12．前記光源駆動制御手段が、使用者の要望に応じて光源に供給される出力電力 を変化させる別の手段を含むことを特徴とする請求項１から１１までのいずれか １項に記載の画像投射装置。 13．光源制御装置と関連する請求項１から１２までの構成によって特徴付けられ るカラー画像投射装置に用いる光源制御装置。