JPH08504528A - データベースにおけるメモリ空間の最適化方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 主記憶装置にバックアップデータを記憶するとき、主記憶装置内の１個の記憶ロケーションに同じバージョンのオブジェクトだけを記憶して、データベースがバックアップ領域（４）内のオブジェクトにアクセスできるようにすることにより、メモリ空間を最適化する。具体的には、最新のバックアップ後更新されてないオブジェクトだけを主記憶装置のバックアップ領域（４）に記憶し、更新されたオブジェクトだけをデータベース領域（２）に記憶する。バックアップ領域は書込み保護されている。

Description

【発明の詳細な説明】 データベースにおけるメモリ空間の最適化方法 技術分野 本発明は主記憶装置にバックアップデータを記憶する方法に関するものである 。 主記憶装置のバックアップとは所定の時点にデータ内にあるすべてのデータを 凍結することであり、そのときすべてのオブジェクトは一貫性のある状態にある 。このようなバックアップを行うために、使用可能度の要求とエラー許容性次第 で、多くの異なる方法がある。もしデータベースが二重メモリを具備するエラー 許容性コンピュータでつくられていれば、バックアップとログとを１個の同じコ ンピュータの主記憶装置に記憶することができる。もしコンピュータがエラー許 容性でなくて、エラーが起きたときにスイッチオフしなければならないのであれ ば、バックアップとログを２台の冗長性コンピュータに記憶することができる。 データベースは通常回復機能を有し、データベース内に記憶されているデータ に一貫性があると信頼することができる。すなわち種々の更新に関して期待され る状態を示す。 データベースに誤って書込んだエラーから回復することができるためには、バ ックアップバージョンを記憶しておくことが必要である。バックアップバージョ ンをつくる時と同じ矛盾のない状態にデータベースを再生することができるため に必要なすべての情報が、バックアップには含まれる。データベースを適切な状 態に再生するには、ログから情報を得ることが必要である。 データベースを再生する代表的な方法は以下のように要約される。 もし破滅的なエラーが起きた結果、データベースに一貫性がなくなったならば 、データベースに最新のバックアップバージョンを再ロードすることによって、 回復機能が再スタート命令を発する。より適切な状態に戻すリターンを可能にす るために、それからログに記憶されている情報、すなわちメモリに記憶されてい る以前の動作の歴史、を用いてデータベースを更新する。回復機能はこのログを 利用して一番新しく受付けたトランザクション、すなわち、データベース内のオ ブ ジェクトの処理をくり返す。オブジェクトという術語はここではデータ処理技術 における通常の意味を持つものとして使っている。簡単に言うと、オブジェクト はその情報をいかに管理すべきかという記述が付属している情報パケットである 。オブジェクトは使用される領域に従って複数のクラスに分類されており、オブ ジェクト識別子により識別される。オブジェクトという術語とその使い方をより 詳しく書いたものとして、例えばヨードン・プレス・コンピューティング・シリ ーズ（Yourdon Press Computing Series）の「オブジェクト指向分析（OBJECT-O RIENTED ANALYSIS）」（ピータ・コードとエドワード・ヨードン共著（Peter Co ad&Edward Yourdon））を参照されたい。 オブジェクトを更新すると、元のオブジェクトのコピーがつくられ、他のユー ザがデータを更新するのを防ぐためにロックがかけられる。実行命令が出される まで更新されたコピーのスイッチは入らず、設定されたロックは解けない。実行 命令が出されるということは、現在のトランザクションが終了してその影響を維 持するということを、プログラムまたはオペレータが指示することを意味する。 再ロードすることによってデータベースを再スタートしたとき、コピーオブジ ェクトまたはバックアップする予定のないオブジェクトとは除かれる。 従来技術 コンピュータの主記憶装置に最新バージョンのバックアップとログとを記憶さ せることによって、使用可能度に関する高い要求を満たすことができる。古いバ ージョンのバックアップを記憶するのに、バックアップ記憶部が使われる。 メモリ技術が急速に進歩した結果、今では妥当なコストで大容量の主記憶装置 データベースを入手することができる。しかしながら、データベースに大量のデ ータを記憶する必要性が生じたとき、メモリ空間を節約することは依然として重 要なことである。バックアップとログとがデータベースとして同じコンピュータ 内に存在すると、例えば少なくとも３倍のメモリ容量が必要になる。 従来の主記憶装置のバックアップのやり方は一般に、デ-タベース内のすべて のオブジェクトをデ-タベース領域とバックアップ領域の両方に収納すべきであ るという考えに基づいている。この考えはバックアップ間に変更がなかったオブ ジェクトにも適用されている。 ＷＯ ８４／００４２６には異なるリレーションバージョンを異なるデータベ ースロケーションに記憶することが述べられている。異なるリレーションを異な るオブジェクトとして定義することは考え得ることである。データベースロケー ションを定めてそれを指し示すアクセスブロックもある。更新時には、新しいア クセスブロックを用いて、新しいリレーションバージョン（オブジェクト）を新 しいデータベースロケーションに記憶する。したがって、バックアップ中にアク セス構造が使われるけれども、ログ内に記憶されている変更を用いてデータベー ス領域を更新するのに、バックアップ領域からデータベース領域にコピーされた 全てのアクセス構造を用いて、データベースを全部再ロードするわけではない。 データの更新または回復に関しては、ＥＰ ４４４，５４４にも開示されてい る。この場合には、ポインタを用いて異なるデータ領域を指示する。更新時にこ のポインタを使う。この文献は更新時に指示されたオブジェクトを転送するため にアクセス構造を使うことに関するものであるが、ログ内に記憶されている変更 を用いてデータベース領域を更新するために、バックアップ領域からデータベー ス領域へアクセス構造を転送することについては述べてない。 発明の開示 本発明の目的は、冒頭述べたように、データベース内の主記憶装置を最適使用 する方法を提供することである。 このことを達成するために本発明によれば、同じバージョンのオブジェクトだ けを主記憶装置の１個のロケーションに記憶する。すなわち、主記憶装置のバッ クアップ領域には最新のバックアップ後更新されてないオブジェクトだけを記憶 し、データベース領域には更新されたオブジェクトだけを記憶する。 データベースに再ロードするとき、アクセス構造だけをバックアップ領域から データベース領域にコピーする。 データベースはバックアップ領域内のオブジェクトにアクセスできるようにな っている。 図面の簡単な説明 以下図面を参照して本発明を詳細に説明する。 第１図は従来の主記憶装置のバックアップ法の概略を示す。 第２図は本発明の原理について、第１図と同様な形式で概略を示したものであ る。 第１図は従来の方法を示したもので、コンピュータの主記憶装置がデータベー ス領域２とバックアップ領域４とに２分割されている。各領域にはそれぞれカタ ログ６と８があって、クラスとキーの付随したオブジェクトのリストが含まれて いる。それぞれポインタ１０と１２とにより、付属のクラスとキーを用いて、作 動させるオブジェクトが選ばれる。各カタログには例えばＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄの４個 のオブジェクトが含まれている。最新のバックアップ後に更新されたオブジェク トには第１アクセント符号′が付いている。すなわち、オブジェクトＡとＣは最 新のバックアップ後更新されてＡ′とＣ′になっている。オブジェクトＢとＤは 更新されてない。 第１図には従来技術の特徴が示されている。すなわち、２回のバックアップ間 に変化がなかったオブジェクトも含めて、すべてのオブジェクトのコピーがデー タベース領域２とバックアップ領域４とに共に含まれている。 好ましい実施例の説明 第２図において、第１図と同じ要素には同じ参照符号をつけてある。第２図に は本発明の特徴が示されている。すなわち、同じバージョンのオブジェクトは主 記憶装置内の１個のロケーションにしか記憶されてない。そして、データベース はバックアップ領域のオブジェクトにアクセスできるようになっている。バージ ョンの異なるオブジェクトは主記憶装置内の別のロケーションに記憶されている 。好ましい実施例の場合には、最新のバックアップ後に更新されたオブジェクト だけがデータベース領域２に記憶され、更新されてないオブジェクトだけがバッ クアップ領域に記憶されている。データベースはバックアップ領域４の中にある オブジェクトを指示するように変更されている。これらのオブジェクトは書込み 保護されているが、データの読出しはできるようになっている。 具体的に述べると、更新されたオブジェクトＡ′とＣ′だけがデータベース領 域２に記憶されていて、オブジェクトＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄがバックアップ領域４に記 憶されている。データベースは、それぞれ矢印１４と１６で示されているように 、バックアップ領域４内のオブジェクトＢとＤを指示するように切り替えられる 。 本発明にはいくつかの重要な利点がある。バックアップ後に変更のあったオブ ジェクトだけがデータベース領域に記憶されるので、メモリ空間を節約すること ができる。その結果、コンピュータの製造コストを下げることができる。 変更のあったオブジェクトはすべてのデータベース領域内に記憶されているか ら、再ロードの際バックアップを失うことなくパフォーマンスゲインが得られる 。オブジェクトがデータベース領域内で消去され、アクセス構造だけがバックア ップ領域からデータベース領域にコピーされて、ログが読み出される。 バックアップの書込み保護が可能である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．同じバージョンのオブジェクトだけを主記憶装置の１個のロケーションに 記憶し、主記憶装置のバックアップ領域には最新のバックアップ後更新されてな いオブジェクトだけを記憶し、データベース領域には更新されたオブジェクトだ けを記憶することと、 データベースに再ロードするとき、アクセス構造だけをバックアップ領域から データベース領域にコピーすることと、 データベースがバックアップ領域内のオブジェクトにアクセスできるようにな っていることと、 を含むことを特徴とする、主記憶装置にバックアップデータを記憶する方法。 ２．請求項１記載の方法において、バックアップ領域は書込み保護されている ことを特徴とする、バックアップデータの記憶方法。 ３．請求項１または２において、ログ内に記憶されている変更を用いてデータ ベース領域を更新することを特徴とする、バックアップデータの記憶方法。