JPH08503075A - 物質の特性の化学測定学的評価を向上させる方法 - Google Patents

物質の特性の化学測定学的評価を向上させる方法

Info

Publication number
JPH08503075A
JPH08503075A JP7507166A JP50716695A JPH08503075A JP H08503075 A JPH08503075 A JP H08503075A JP 7507166 A JP7507166 A JP 7507166A JP 50716695 A JP50716695 A JP 50716695A JP H08503075 A JPH08503075 A JP H08503075A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spectrum
data
sample
calibration set
infrared
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7507166A
Other languages
English (en)
Inventor
ディフォッジオ,ロッコ
サドフカーン,マヤ
ランク,マーサ,エル.
Original Assignee
コア ホールディングス ビー.ヴィ.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コア ホールディングス ビー.ヴィ. filed Critical コア ホールディングス ビー.ヴィ.
Publication of JPH08503075A publication Critical patent/JPH08503075A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/26Oils; Viscous liquids; Paints; Inks
    • G01N33/28Oils, i.e. hydrocarbon liquids
    • G01N33/2829Mixtures of fuels
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/31Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry
    • G01N21/35Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using infrared light
    • G01N21/3577Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using infrared light for analysing liquids, e.g. polluted water
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/31Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry
    • G01N21/35Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using infrared light
    • G01N21/359Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using infrared light using near infrared light
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2201/00Features of devices classified in G01N21/00
    • G01N2201/12Circuits of general importance; Signal processing
    • G01N2201/129Using chemometrical methods

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、物質の物性の評価を向上させる方法であって、該物質の赤外線スペクトルに基づいて、他の測定技術から得られた追加のデータを該赤外線スペクトルに補足して、該物質中の痕跡化合物に対する赤外線分光計による感受性の欠落から生じるスペクトルデータ中の空所を満たすことによってなされる。増大したスペクトルデータは使用され該物質の物性を評価するためのカリブレーションモデルがつくられる。

Description

【発明の詳細な説明】 物質の特性の化学測定学的評価を向上させる方法 本発明は一般に物質の諸特性をその物質の赤外線スペクトルから相関的(化学 測定学的(chemometric))に評価する方法において、その評価を別の測定技術 からの補足的データを組み込むことによって向上させる方法に関する。1つの特 定例はガソリンの赤外線スペクトルとの相関関係に基づくガソリンのオクタン価 の評価の場合において、赤外線データの空所を補償するため赤外線スペクトルと 一緒にガスクロマトグラフィー、ラマン分光分析、あるいは鉛、硫黄またはマン ガン分析器によって与えられる追加の情報を組み込むことによりオクタン価の評 価を向上させる方法である。 組成の異なる物質は近赤外線の吸収においてわずかな、しかし測定可能な差異 を示す。したがって、近赤外線分析は本明細書に参照引用されているDiFoggioら による特許出願“METHOD FOR IMPROVING INFRARED ANALYSIS ESTIMATIONS BY AU TOMATICALLY COMPENSATING FOR INSTRUMENT INSTABILITIES”(U.S.Serial No .07/917,486)に記載されているように、物質の化学的組成および対応する物 性を評価するために使用することができる。 近赤外線(NIR)分析は一次(直接)分析技術(一次基準法)に対してカリ ブレーション(calibration)される二次(間接)分析技術である。NIR分析 は関心のある特性の近赤外線スペクトル測定値と一次基準測定値の両者が得られ る物質の複数試料のカリブレーションまたはトレーニングセットを必要とする。 回帰数学を使用して、カリブレーションセットのNIRスペクトルがそれら試 料の特性の一次基準測定値に対して相関される。得られた回帰モデルにより物質 の未知試料(それに対して一次基準測定がまだなされていないもの)の特性をそ れらのNIRスペクトルから評価することが可能となる。 NIR分析は石油化学工業においてガソリンを含む炭化水素の化学組成(芳香 族および飽和物含量)ならびに物性(オクタン価、密度、蒸気圧)の両方の分析 のために使用されてきた。 オクタン価の評価等級はエンジンノックに対するガソリンの抵抗性の尺度であ る。オクタン価の等級にはエンジン試験が実施される条件に対応した2つの基本 タイプがある。同じガソリンに対して、さほど苛酷でない試験(リサーチオクタ ン価またはRON)は、より苛酷な試験(モーターオクタン価またはMON)よ りも高いオクタン価を示す。RONとMONとの平均は道路オクタン価または( RON+MON)/2と呼ばれる。なぜならば、この数値は実際に道路を走る時 に起こるであろうさまざまな苛酷度の変化の条件下におけるガソリンの平均的性 能を表わすからである。この平均値はポンプオクタン価(PON)とも呼ばれて いる。その理由はこれがガソリンスタンドポンプのところに掲示される数値であ るからである。 一般的に、NIRを試料の化学組成の評価に使用することはそれを試料の物性 の評価に使用することよりも容易である。なぜならば、NIRは主としてその数 と型が化学組成によって決まる振動モードの吸光度を測定するものであるからで ある。NIRが物性を評価できるのは、物性が複雑かつ通常未知の仕方で化学組 成に関係しているからである。 NIR分析から得られる回帰モデルは一般性を欠く場合が多い。ある1つのカ リブレーション試料セットには良く働くカリブレーションモデルが未知の試料に 同様に良く働くとは限らないのである。さらに、きわめて多種の試料からなるカ リブレーションセットに含まれている全部の試料に対して満足に適用できる普遍 的モデルを得ることもむずかしい。最近の実験の結果、普遍的モデルが得られな い1つの理由はNIR技術それ自体の基本的前提に誤った考え方があるためであ ることがわかった。 近赤外および中赤外線分析の1つの基本的前提は試料に関する関心ある特性を 評価するために必要なすべての情報がその試料の赤外線スペクトルに含まれてい るということである。この前提がもし正しかったならば、相関モデルの開発は当 該スペクトルに含まれている情報を抽出するため最も適当なモデルまたは複数の モデルのシリーズを見つけ出す直進的な数学的作業であったであろう。 この分野における最近の研究および出版文献は無鉛ガソリンの赤外線分析に関 してはこの基本的前提が有効であるということを基礎にしている。ある1つのモ デルが未知試料の評価に失敗したということはカリブレーションセットが小さ過 ぎたこと、非代表的カリブレーションセットを使用したこと、データ操作により 多くの数学を使用すべきこと、あるいは一次基準法によって誤った数値が報告さ れたことなどに帰されていた。従来技術によっては、これまで、オクタン価の評 価不良を赤外線スペクトル自体に必須の重要情報が存在していないということに 原因を求めることはなかった。 この基本的NIR前提の可否をテストするため、1つの製油所でオン−ライン で集めた13700体ものガソリン試料のスペクトルがオクタン価のカリブレー ションモデルを開発するため使用された。しかしながら、このように大きいカリ ブレーションセットを使用しても、そのモデルは長くはもたなかった。 NIRデータも入手可能な複数のガソリン試料に対してガスクロマトグラフィ ー、赤外線(IR)分析、ラマン分析およびその他の分析がさらに行われた。こ の研究の結果、上記した基本的前提に誤りがあることおよび近および中赤外スペ クトルがいくつかの情報空所または“ブラインドスポット”を有していることが わかった。たとえば、ガソリンに痕跡量で存在する化合物はしばしばスペクトル に対する作用が小さく、その作用が計器ノイズおよび他の多数の化合物からの干 渉の中に消失されてしまう。 オクタン価を評価する独立技術としてガスクロマトグラフィー(GC)の使用 が当技術分野で20年以上にわたって記載されている。従来技術は次のことを示 している。すなわち、ガスクロマトグラムが出るまで長時間を要することおよび ガソリンの中の全成分が既知であったとしても、そのガソリンのオクタン価は単 純な直線的モデル化によっては正確に決定されないことである。その理由はオク タン価は各成分の体積分量にそのオクタン混合数値を掛けたものと全く等しいこ とはないからである。なぜならば、相互作用の項(ある成分が他の成分の有効オ クタン価に及ぼす作用の程度)および他のいくつかの非線形作用が存在するから である。 Hirschfeldは1984年発表の“Near-Infrared Reflectance Spectrometry: Tip of the Tceberg”と題する論文(Analytical Chemistry,Vol 56,No.8,Ju ly 1984,pp 933A-934A)の中でオクタン価を評価するための独立的技術として NIRの使用を示唆しておりそして近赤外線スペクトルの1100乃至2500 nm領域を使うことを論じている。 1989年にはワシントン大学のthe Center for Process Analytical Chemis try(CPAC)のKelly等が論文“Prediction of Octane Numbers from Near-Infra red Spectral Features in the Range 660-1215 nm”(Analytical Chemistry, Vol 61,No.4,1989年2月15日、第313-320頁)で、オクタン価が第3上 音領域(850乃至1050nm)で近赤外線スペクトル特徴に相関されうるこ とを報告している。 また1989年にはMaggardはオクタン価の評価のために近赤外線の第2上音領域 (1100乃至1250nm)を使用することについて特許を出願している(米 国特許第4,963,745号)。90体のガソリン試料からなる彼自身のトレ ーニングセット(その原産地と相違の程度は特記されていない)を使用してMagg ardは3つの第3上音波長(Kelly論文で示唆された896、932、1032n mの3つ)を使用したPON(R=0.9941およびSEC=0.497)に対 する彼自身の相関と、ただ1つの第2上音波長(1220nm)に基づいたPO N(R=0.9887およびSEC=0.414)に対する彼自身の相関とを比較した。Mag gardはただ1つの波長を使用する彼の発明がKellyの複数波長相関よりも高い正 確さをもたらしたと結論している。しかし、このMaggardの結論は普遍的に適用 され得ず、使用した特定のトレーニングセットにむしろ依存するものであること は以下に示すとおりである。 痕跡量(1%のオーダー)の化合物は近赤外線スペクトル分析を使用しては正 確に定量できないことは広く知られかつ認められていることである。しかしなが らこのような痕跡量の化合物も、赤外線スペクトルにほとんど影響を持たないに もかかわらず、オクタン価に実質的影響を持つことがある。たとえば、ノルマル デカン(純成分RONは−57、そして標準的RON混合値は−33オクタン価 )のごときガソリン成分は痕跡量で存在した場合でもオクタン価に高いインパク トを持ちうる。デカン1%は標準的ガソリンのリサーチオクタン価を0.33だ け低下させる。 NIRが加鉛ガソリンのオクタン価を正確に予言し得ないことは一般に認めら れている。これは使用される少量の四エチル鉛が、NIRスペクトルを意味あり げに変化させることなく、オクタン価に対しては大きなインパクトを持つからで ある。他の重要な痕跡化合物たとえば純炭化水素のノナンおよびデカンを見落と すNIRによって生ずるオクタン価評価に対するドラマチックなインパクトは従 来技術によってこれまで看過または無視されてきた。これらの見落とされた痕跡 化合物の作用が本発明によって取り上げられた問題である。 赤外線スペクトル分析ではいくつかの痕跡化合物を正確に定量することは不可 能であることから生ずる赤外線による特性評価での誤りは本発明によって減少さ れる。本方法は、NIRスペクトルデータと他の測定で決定された使用可能なデ ータ(たとえばガスクロマトグラム、ラマンスペクトル、IRスペクトルおよび 場合によっては他の硫黄分、鉛分、マンガン分についての分析データ)を組み込 んで、自動車燃料のオクタン価の評価のためにより良い、より完全な、そしてよ り普遍的かつより信頼度の高いモデルを作り出す。 表1は26−試料NEGカリブレーションセットのオクタン価ならびにそれら 試料に含有されていくつかの高インパクト痕跡成分の含有パーセントのリストで ある。 表2aはNIR、IR、GCおよびラマンデータを個別に、かつまたあらゆる 可能な2つまたは3つの組み合わせとして使用した表1のNEGカリブレーショ ンセットに関する5−パラメータ回帰の結果を示す。 表2bはNIR、IR、GCおよびラマンデータのプロジェクション(スコア )をそれらの対応する主成分の個々および元のNIR、IR、GCおよびラマン データとの組み合わせで使用した表1のNEGカリブレーションセットの結果を 示す。 表3は米国ガソリンの277−試料カリブレーションセットの場合のPONに 高い相関のあるいくつかの波長における吸収度データ間の相互関係を示す。 図1a−dはレギュラーオクタンガソリン(表1の試料#1、PON=87. 25)のサンプルNTR、IR、ラマンスペクトルおよびガスクロマトグラムを それぞれ示す。 図2a−dは中オクタンガソリン(表1の試料#13、PON=89.25) のサンプルNTR、IR、ラマンスペクトルおよびガスクロマトグラムをそれぞ れ示す。 図3a−dは高オクタンガソリン(表1の試料#15、PON=93.10) のサンプルNIR、IR、ラマンスペクトルおよびガスクロマトグラムをそれぞ れ示す。 図4aは277−試料カリブレーションセットの場合の可視領域およびNIR 領域400−2500nm内の単一波長に対するPON相関の図面である。 図4bはNIRの第3上音についてのPON相関の拡大図面である。 図4cはNIRの第2上音についてのPON相関の拡大図面である。 以下に記載するように、好ましい実施態様の方法がガソリン(分析されるべき 物質)のオクタン価(関心ある特性)の評価の向上のために使用された。基本的 には、本発明の方法は、痕跡化合物に対して敏感なデータを試料のカリブレーシ ョンセットの赤外線スペクトルデータに結びつけてデータセットをつくり出すも のである。このデータセットはそれら試料に含有されている全部の成分をより正 確に表しそしてそのデータセットからオクタン価の正確な評価に役立つカリブレ ーションモデルが開発できるデータセットである。 従来技術のように、本発明の方法は物質の代表セット(ガソリンの試料のカリ ブレーションセット)で開始された。本カリブレーションセットは、表1に示さ れているように、関心ある特性の予期範囲をカバーする複数の試料を包含した。 このカリブレーションセットは正確な既知オクタン価を有する無鉛ガソリンから 構成された。カリブレーションセットのためには26体のNational Exchange Gr oup(NEG)ガソリンが選択された。この選択の理由は、これらの試料のリサ ーチオクタン価(RON)、モーターオクタン価(MON)、ポンプオクタン価 (PON)が一次基準測定法を使用して多くのラボラトリー(多くの場合30ま たはそれ以上)によって非常に厳密に評定されそしてそれらの評価が平均化され たものであったからである。表1はこのNEGカリブレーションセットの場合、 RONは75.70乃至99.23の範囲、MONは71.60乃至88.60 の範囲およびPONは73.65乃至93.92の範囲にわたっていたことを示 している。 近赤外線(NIR)または赤外線(IR)スペクトル分析では、スペクトルは 一般に波長または波数に対する吸光度として表現される。透過度よりむしろ吸光 度が使用されるがその理由は吸光度が吸収体の濃度に比例する(Bee's Law)か らである。波長λにおける吸光度Aは下記方程式1が示すように、試料に入射す る光の強度I0(波長λで)の試料から出射する光の強度I(波長λで)に対す る比の10を底とするlogと定義される。 A(λ)=log10[I0(λ)/I(λ)] (1) 方程式1は吸光度Aを波長λの連続関数として表している。しかし、実際にお いては、NIR分析に使用される計器はある一定数の波長λ1...λNにおける吸 光度のみを測定する。こでNは通常100より大きく1000より小さい。 NIR分析の理論的根拠は、試料のスペクトルがその試料の関心ある特性を予 期するために必要なすべての情報を含有しているという基本的前提に立脚してい る。すなわち、関心ある特性(Y)はスペクトルのある関数(F)である。より 具体的に言えば、Yは各波長(λ1、λ2、...λN)における吸光度(Aλ1、Aλ2 、...AλN)のある関数である。 複雑さにかかわらず、いずれの関数も、可変空間内のある点A0=[A0λ1、 A0λ2、...A0λN]について、その変数の一次関数として、一次に近似させる ことができる・・・点A0についてのテイラー級数展開。すなわち、 幾何的に言えば、オクタン価応答面は方程式2を有する式で近似化でき、その 面は(化学測定法で行われているように)点A0でその面に正接するあるいは点 A0に近い面を切る超平面に対応する。近似性は点間の距離が長くなるにつれて 悪くなるので、純化合物(たとえばイソオクタン、ヘプタンなど)を混合ガソリ ンとして同じカリブレーション方程式に入れるのは困難である。吸光度(スペク トル)空間内のイソオクタン点とヘプタン点とは混合ガソリン点から離れ過ぎて いるので同じ近似を許容しきい値の範囲内で両者に適合させることはできない。 たとえば、点X0=1における関数Y=X2の一次テイラー級数近似は 放物線に正接する直線Y=−1+2Xによって近似される。この近似はX=1. 05またはX=0.95の場合は良いが、X=10の場合は非常に良くない。 化学測定学においては、曲線を表す既知データ点がその曲線の関数形の代わり に使用されてそれらの点から線までの垂直距離の平方の合計を最小にすることに よって最良のセカントが求められる。たとえば、Y=X2曲線上のX0=1を中心 とする5組のX−Yデータ点(たとえば、0.80、0.64;0.90、0. 81;1.00、1.00;1.10、1.21;1.20、1.44)が既知 であるとすれば、これらの点に適合する最小平方はY=−0.98+2Xによっ て与えられる直線である。このセカント線のための方程式は前記したタンジェン ト線のための方程式とはわずかに相違している(その切片は0.02高い)。前 記したように、この近似はX=X0=1の近辺では良く適合するが、Xが1から 離れるほど、たとえば、X=10では良く適合しない。 Multiple Linear Regression(MLR)、Partial Least Squares(PLS)およびP rincipal Components Regression(PCR)のようなほとんどの化学測定術では方 程式2に示した形の方程式が得られる。ただし、それぞれ非常に異なる手段によ ってこの形の方程式に到達し、異なる回帰係数c1を生成しそして変数のすべて の“N”を使用することはないであろう。幾何的にいえば、得られた化学測定学 的方程式は評価誤差の平方の合計を最小にするような仕方で応答面と交わる超平 面に対応する。以下に記載する本方法の好ましい実施態様ではStep-Foward Mult iple Linear Reg-ression(SF-MLR)が使用されるが、他の化学測定技術たとえ ばPLSやPCRも使用可能である。 NEGカリブレーションセットの近赤外(NIR)、中赤外(IR)、ラマン スペクトルならびにガスクロマトグラムが得られた。そのガスクロマトグラフは 一成分ずつをベースにガソリン組成物を与えた。典型的には、このガソリンの中 には200乃至300またはそれ以上の個々の成分が存在する。二次誘導NIR スペクトルとゼロ次誘導IR、ラマンおよびGCが使用された。コンピューター の記憶容量の制限のため、各10番目のIRデータ点のみ(全部で460地点) と各4番目のラマンデータ点のみ(全部で454地点)が使用された。しかし1 100乃至2250nm領域内のすべてのNIR点(全部で575地点)が使用 された。ただ2つの例外は表2a内のラマン単独の場合は2番目ごとのラマン点 がそしてNIR−IR−ラマンの組み合わせでは15番目ごとのIR点が使用さ れたことである。 表2aはNIR、IR、GCおよびラマンデータの各単独およびこれらのあら ゆる可能な2つおよび3つの組み合わせに基づくRON、MONおよびPONの ためのNEGカリブレーションセットに対して実施された5−パラメーターSF −MLR回帰の結果を示す。SF−MLR技術は最良の1−パラメーター回帰方 程式を、次に最良の2−パラメーター方程式を、という具合に順次最良の回帰方 程式を求める。パラメーターの総数が増加するにしたがって、SF−MLRはよ り良い相関を求めるためすでに選択されたパラメータを新しいもので置換する。 本試験においては、ほとんど置換は見られずかつ相違する技術からパラメータが NEGカリブレーションセットのために選択される順序の変更はまったく見られ なかった。 表2aに示したような複数の技術の異なる組み合わせの結果を分析する時は、 F−統計的誤差とカリブレーション標準誤差(SEC=実効推定誤差)との間の 差ならびに決定係数(R−sq)の代わりに(表2aの各データブロックの最後 の行に記載されているような)複数の技術からのパラメータが選択される順序を 比較しなければならない。なぜならば、PON=73.65の試料は他の試料か ら遠く離れており(次の最低PONは86.89)、このため試料が均等に分布 されていたとすれば、R−sqは実際よりも1(unity)に近くなってしまうか らである。 組み合わせNIR−GCデータセットの場合、SF−MLRによって選択され る最初の2つまたは3つのパラメータはNIR波長でありそして残りはGCピー クであることがわかった。これは、2つまたは3つのNIR波長の後に、いずれ のNIR波長の中よりも個々のGCピークの中により多くの情報が存在したこと を意味した。 選択されたピークの同定も有益でありそしてNIRが、多くの場合1%より少 ない痕跡量で存在する、高インパクト成分を見落していたという考えと一致した 。たとえば、1248nmと1226nmのNIR波長(MONの場合)が最初 に選択され、次にノルマルヘプタン、ノルマルオクタンおよび3,5−ジメチル ヘプタンのGCピークが選択された。試料中のこれら化合物の濃度は表1に記載 されている。 すべての長直鎖状アルカン類と同様に、ヘプタンは非常に低いオクタン価(ゼ ロ)を有する。したがって、少量のヘプタンでも、そのMON数値が80乃至9 0である典型的ガソリンに比較的大きなインパクトを有する。事実、ノルマルヘ プタンは単独で使用されてゼロのオクタン価を決定するために役立つ。分枝状オ クタン(イソオクタン)は100のオクタン価を決定するものとして役立つ。枝 分れしていない(ノルマル)オクタンはノルマルヘプタンよりも長い直鎖状アル カンであり、より激しいノッキングを生じる。したがって、ゼロより小さいオク タン価で表される。ノルマルオクタンはオクタン価の表に載っていないが、その 次に長い直鎖状アルカン(ノルマルノナン)はオクタン価が−38にランクされ ている。したがって、ノルマルオクタンは0乃至−38、おそらくは−19あた りのオクタン価を有しているはずである。 NIRデータが含まれている場合は常に、SF−MLRによって最初に選択さ れるピークはNIRピークであった。NTRとIRまたはGCとの組み合わせの 場合は、選択された第2番目のピークはラマンピークであった。NIR−IR− ラマンおよびNIR−GC−ラマンに関しては、NIRピークとラマンピークが 優位をしめた。すなわち、ピークの少なくとも4つ、場合によっては5つ全部が NIRかまたはGCである。IRまたはGCピークが選択された場合は、これら は後から、3番目、4番目または5番目のピークとして選ばれた。 これらの結果の意味するところは、オクタン価を決定するために必要な情報の ほとんどをNIRが含んでおりそしてNIRでは、中−IRの場合とは異なり、 オクタン価に関連する情報がスペクトルの少ない場所に集められるということで ある。中−IRの場合には、この情報はより広く拡散されている。しかし、NI Rは少ない空所すなわちブラインドスポットを有している。それらの空所はGC データ、ラマンデータ、IRデータあるいはこれらのデータと他のデータとの組 み合わせによって充填される。 NEGカリブレーションセットの場合、PONとRON(SEC=0.220 と0.211)のための最良の回帰はNIR−GC−ラマンによって得られた。 MONの場合のみ、NIR−IR−ラマン(SEC=0.206)がNIR−G C−ラマン(SEC=0.225)よりやや良かった。NTR−ラマンおよびN IR−IR−ラマンは性能においてNIR−GC−ラマンに近かった。しかし、 NIRデータとラマンデータの両方が含まれていたすべての場合において、NI Rピークとラマンピークが回帰を支配した。 NIRデータを補足するためにSF−MLRによってしばしば選択された1つ のラマンピークは1035.65波数であった。このラマンピークが応答してい る化学をさらに良く理解するために、このラマンピークはGCデータに対して回 帰されそしてこのピークとn−C11(ノルマルウンデカン、その混合オクタン価 は−33以下であり、およそ−53付近である)との間にR−sq=0.81が 作り出された。これはNIRが痕跡量の高インパクト成分を見落とすという理論 と一致する。ガソリン試料のセット中のC11の濃度は0.024乃至0.702 の範囲であった。 さらにNEGカリブレーションセットに関しては、またn−C11の濃度がn− C10やn−C12のごとき他の高インパクト痕跡成分の量に高度に相関された。N EGカリブレーションセット試料内のノルマルC11の量といくつかの他のノルマ ルアルカン類の量との間の相関の二乗は以下のとおりである: n−C12についてR2=0.81; n−C10についてR2=0.82; n−C9 についてR2=0.59; n−C8 についてR2=0.64; n−C7 についてR2=0.24; n−C6 についてR2=0.25。 ラマンピークの強度は試料分子の分極率と共に増加する。長鎖ノルマル炭化水 素類は特に分極性である。したがって、ラマンは、特にオクタン価に対して高い インパクトを有するがその濃度が低いためNIRのブラインドスポットに落ち込 んでしまうような化合物のいくつかに対して敏感である。この理由のためにラマ ンデータはNIRデータを比較的良く補足するものとなる。 図1a−dはレギュラーオクタンガソリン(NEGカリブレーションセットの 試料#1;PON=87.25)のサンプルNIR、IR、ラマンスペクトルお よびガスクロマトグラムをそれぞれ示す。図2a−dは中オクタンガソリン(N EGカリブレーションセットの試料#13;PON=89.25)のサンプルN IR、IR、ラマンスペクトルおよびガスクロマトグラムをそれぞれ示す。図3 a−dは高オクタンガソリン(NEGカリブレーションセットの試料#15;P ON=93.10)のサンプルNIR、IR、ラマンスペクトルおよびガスクロ マトグラムをそれぞれ示す。 “フルスペクトル”分析技術の使用の効果を判定するため、さらに、5−パラ メータSF−MLRが、個々および元の(オリジナル)NIR、IR、GCおよ びラマンデータと組み合わせたNIR、IR、GCおよびラマンデータの主成分 プロジェクション(スコア)について実施された。これらの回帰の結果が表2b に示されている。この表において小文字は主成分プロジェクション(スコア)を 意味し、大文字はオリジナルペクトルまたはクロマトグラムからのデータを意味 する。 各技術(MTR、TR、ラマンおよびGC)からのデータについて25の主成 分が計算され、すべての自由度の使用を保証した。SF−MLRは通常小さい番 号の主成分に対応するスコアを選択した。全体として見ると、選択されたスコア の42%は主成分1乃至3に対応し、68%は主成分1乃至6に対応し、そして 84%は主成分1乃至9に対応した。 前記と同様に、2つの技術の組み合わせに基づく回帰は単一技術に基づく回帰 よりも一般に良好であった。特に、オリジナルGCとラマンデータは効果的にN IRとIRの主成分スコアを補償した。オリジナルデータのみの組み合わせ(表 2a)を使用した場合の方が、主成分スコアとオリジナルとの組み合わせ(表2 b)を使用した場合よりも良好な5−パラメータ回帰が得られた。 ガスクロマトグラフィーの1つの欠点は1つのクロマトグラムを得るために約 20分乃至2時間かかることである。これは約1分以内に1つのスペクトル図表 をつくりだすスペクトル分析技術より遅い。したがって、MIR−GC組み合わ せ技術の場合は、現在のNIRデータを直近GCデータ(約20乃至2時間前に なされた最新回の測定から得られたデータ)と組み合わせて使用しながら約1分 ごとにNIR−GC評価を実施するのが好ましい。もし、高インパクト痕跡成分 の量が急に変化しないのであれば、迅速な分析と正確さの良いバランスを得るた めにはこのような周期的GC更新が適当であろう。 Maggardの特許を引用して前記したように、異なる波長領域(たとえばMaggard によって記載されたような領域)に対してオクタン価相関係数に生ずる わずかな差異は多くの場合単に異なるカリブレーションセットの使用に帰するこ とができる。一例として、米国近辺の20の都市から得られたガソリンの277 体の試料からなる多様なグループが第2のカリブレーションセットとして使用さ れた。この277試料カリブレーションセット中の各ガソリンはただ1つのラボ ラトリーのエンジンでランクづけされた(これは多くのラボラトリーによってそ れぞれランクづけされた前記のNEGカリブレーションセット内の26体のガソ リン試料とはまったく異なる)。 Maggardが使用したものと同じハードウエア(NIR SystemsのModel 6500) をスペクトルを集めるために使用しかつ同じソフトウエアとスペクトル処理(第 2次誘導、セグメント20、ギャップ0)を使用した場合、277試料カリブレ ーションセットによってもたらされた400乃至2500nm領域内の最良PO N相関単一波長は928nm(R=.9792、SEC=.512)であった。 この波長はKellyによって見つけ出された最良PON−相関単一波長932nm に近い。興味あることは、277試料カリブレーションセットはわずか4mmの 路長を使用したのに対し、Kellyは20mm使用していた。これにより277試 料カリブレーションセットのための第3上音ピークはKellyのサイズの5分の1 になった。それにもかかわらず、第3上音ピークは第2上音を参照して227試 料カリブレーションセットに対してまだ選択された。928nmピークを除外す ると、次のベストピークは1036nm(R=0.9654)にある。これもMa ggardによって推奨された第2上音の中にはまだ入らない。 Maggardが自分のトレニーグセットに対して最良である(R=.9887、S EC=.414)と見い出した1220nmも同じく277試料カリブレーショ ンセットでテストされた。277試料カリブレーションセットの場合、1220 nmに対するPON−相関はR=0.9049およびSEC=1.08であった 。これは上記の928nmPON相関(R=0.9792およびSEC=.51 2) よりもかなり悪い。277試料カリブレーションセットの場合の最良PON−相 関個別第2上音波長は1208nmであり、これはR=0.9640およびSE C=.673であった。このデータも最良の相関波長がカリブレーションセット に依存することを強く示している。 オクタン価に高い相関を有する近赤外線の各上音領域には多くの波長がある。 図4aは277試料カリブレーションセットの場合の400乃至2500nmの 可視および全赤外線領域にわたるPONに対する単波長相関に関する波長対相関 係数のプロット図である。波長がPONに高度に相関(または反相関)している 多くの相関ピーク(または谷)が存在する。C−Hの第1上音は1700nmの 約100nmの範囲内にあり、第2上音は1200nmの約100nmの範囲内 にありそして第3上音は950nmの約100nm範囲内にある。概念的には、 それぞれのより高次の上音は分子振動の対応する中赤外線基本周波数の絶えず弱 まっていく“エコー”である。 最良の相関波長領域のピークは、928nm(R=0.9733)、1036 nm(R=0.9654)、1208nm(R=0.9640)、1244nm (R=−0.9623)、1360nm(R=−0.9473)、1486nm (R=−0.9515)および1894nm(R=−0.9428)にある。使 用されるカリブレーションセット、路長および計器によっては、第1、第2また は第3上音相関ピークは他のもの以上に1(R=1.0)により近づくであろう 。 各種上音でのデータ内の冗長度をテストするため、第2次誘導スペクトルの最 良相関ピークの波長間の相互相関を計算した。結果は表3にまとめられており、 高い相互相関度を示す。PONに相関をもつ第3上音ピーク(928nm、10 36nm)と第2上音ピーク(1208nm、1244nm)との間の相関係数 の大きさはすべて0.96を超している。 図4bと4cは図4aの892乃至1106nm領域と1102乃至1306 nm領域の拡大図である。図4cは米国特許第4,963,745号中のMaggar dの図2に類似している。1189乃至1230nm領域の全体にわたり良好な PON相関が見られるが、その相関はこの領域のより短い波長側に向かってより 良好となる(やや負に傾斜の高原)。これに対して、Maggardの相関はより長い 波長側に向かってより良くなる(やや正に傾斜の高原)。図4bは、277試料 カリブレーションセットの場合、928nmと1036nmの両方について、Ma ggardによって好ましいと見なされた領域(1196乃至1230nm)内のい ずれの波長の場合よりも良好な相関が得られることを示している。 1992年にClarkeに付与された最近の米国特許第5,139,334号には 単独ベースでラマンデータを使用することが記載されている。Clarkeはガソリン のオクタン価は2つまたはそれ以上の波数領域にわたって積分されたラマンスペ クトル面積に相関させることができる、特に1006波数ピークの下の面積と1 450波数ピークの下の面積との比あるいは2000波数以下の積分スペクトル と2000波数以上の積分スペクトルとの比に相関させることができることを教 示している。この方法の好ましい実施態様を使用して、1006/1450の比 と2000+/2000−の比の両者を26試料NEGカリブレーションセット 中のガソリンのオクタン価に相関させる実験を行った。得られた相関は非常に不 良(R2が0.10より小)であった。この理由はおそらくClarkeの相関が余り にも彼の11試料トレーニングセットに特異的であったことおよび/またはNE GカリブレーションセットがClarkeのセットよりはるかに多様であったことであ ろう。 好まし実施態様で使用したガソリンのNEGカリブレーションセットの場合で は、オクタン価に対する良好な相関がラマンスペクトルのみを使用して、しかし Clarkeによって示唆された波数とは異なる波数で、得られた。3つのタイプのす べてのオクタン価(RON、MON、PON)に対し、2847.63cm-1 が最も重要な波数であった(PONの場合R2:0.9359、RONの場合は R2=0.885l、そしてMONの場合R2=0.9641)。その次に選択さ れた波数はPONの場合810.92cm-1(累積R2=0.9727)、RO Nの場合2693.33cm-1(累積R2=0.9552)、そしてMONの場 合1034.65cm-1(累積R2=0.9786)であった。 NIRまたはラマンのごとき1つの技術を単独で使用しても特定の試料セット では良好な結果が生じうるが、全範囲の試料の場合には、NTRスペクトルがラ マンのごとき他の技術からのデータで補足された時に、より良好なオクタン価の 評価が達成された。 以上、本発明の好ましい実施態様を記載したが、添付の請求の範囲に記載され た本発明の範囲から逸脱することなく各種の変更がなしうることを理解されたい 。 以下に本明細書で使用されたパラメータと術語をまとめて示す: λi = i番目の波長 Aλi= i番目の波長における吸光度 N = 波長の数 co = オフセット定数 Ci = 波長λiにおける吸光度Aλiについての回帰係数 I = 光の強度 R = 相関係数 R-sqまたはR2= 決定係数 RONとMON= リサーチオクタン価とモーターオクタン価 PON = ポンプ(または“道路”)オクタン価 = (RON+MON)/2=(R+M)/2 SEC = カリブレーションの標準誤差 痕跡化合物 = 低濃度(1%のオーダー)で存在する化合物 増大スペクトル = 同じ試料のラマンスペクトルおよび/またはガスク クロマトグラムによって増大されたNIRおよび/ またはIRスペクトル 一次基準法 = 試料の化学的または物理的特性を決定するために一般に 認められている直接的ラボラトリー分析技術;試料の特 性とその試料の赤外線スペクトルとの間に相関が生じた 場合は“実際”値として使用される。 カリブレーションセット = スペクトルが得られまた関心ある特性が一次 基準法によって測定される複数の代表的試料 (試料のトレニーグセットとも呼ばれる)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ランク,マーサ,エル. アメリカ合衆国.77064 テキサス,ヒュ ーストン,ウエスト ロード 10910,ア パートメント 103

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.物質のランダム試料中の関心ある特性の評価を向上させるための方法であっ て: a)一次基準法を使用して該物質の複数試料のカリブレーションセットにつ いて関心ある特性を定量化して一次基準データベースを形成し; b)該試料のカリブレーションセットについて赤外線スペクトルを発生させ てスペクトルのカリブレーションセットを形成し; c)該試料のカリブレーションセット内の痕跡化合物に感応するデータを得 ; d)工程cからの痕跡化合物感応データを工程bからのスペクトルのカリブ レーションセットに結びつけてスペクトルの増大カリブレーションセットをつく り; e)工程dからのスペクトルの増大カリブレーションセットを工程aからの 一次基準データベースと相関させ; f)該ランダム試料について赤外線スペクトルを発生させ; g)該ランダム試料中の痕跡化合物に感応するデータを得; h)工程gからの痕跡化合物感応データを主程fからの赤外線スペクトルに 結びつけて該ランダム試料についての増大スペクトルをつくり; i)工程hからの該ランダム試料についての増大スペクトルに工程eからの 相関を適用することによって該ランダム試料の課題特性を評価する工程からなる 方法。 2.工程bと工程fの赤外線スペクトルが近赤外線スペクトル分析により発生 される請求項1記載の方法。 3.工程cと工程gの痕跡化合物感応データがラマンスペクトル分析により決 定される請求項2記載の方法。 4.工程cと工程gの痕跡化合物感応データがガスクロマトグラフィーにより決 定される請求項2記載の方法。 5.工程cと工程gの痕跡化合物感応データが中赤外線スペクトル分析により決 定される請求項2記載の方法。 6.工程cと工程gの痕跡化合物感応データがラマンスペクトル分析とガスクロ マトグラフィーとの組み合わせにより決定される請求項2記載の方法。 7.工程cと工程gの痕跡化合物感応データがラマンスペクトル分析と中赤外線 スペクトル分析との組み合わせにより決定される請求項2記載の方法。 8.工程cと工程gの痕跡化合物感応データがガスクロマトグラフィーと中赤外 線スペクトル分析との組み合わせにより決定される請求項2記載の方法。 9.工程cと工程gの痕跡化合物感応データがラマンスペクトル分析とガスクロ マトグラフィーと中赤外線スペクトル分析との組み合わせにより決定される請求 項2記載の方法。 10.該相関工程が多重線形回帰技術を使用して実施される請求項1記載の方法 。 11.該相関工程が歩進多重線形回帰技術を使用して実施される請求項1記載の 方法。 12.該相関工程が部分最小二乗技術を使用して実施される請求項1記載の方法 。 13.該相関工程が主成分回帰技術を使用して実施される請求項1記載の方法。 14.ガソリンのランダム試料のオクタン価の評価を向上させるための方法であ って: a)一次基準法を使用してガソリンの複数試料のカリブレーションセットにつ いてオクタン価を定量化して一次基準データベースを形成し; b)該試料のカリブレーションセットについて近赤外線スペクトルを発生さ せてスペクトルのカリブレーションセットを形成し; c)該試料のカリブレーションセット中の痕跡化合物に感応するデータをラマ ンスペクトル分析、ガスクロマトグラフィーおよび中赤外線スペクトル分析を使 用して得; d)工程cからの痕跡化合物感応データを工程bからのスペクトルのカリブレ ーションセットに結びつけてスペクトルの増大カリブレーションセットをつくり ; e)回帰技術を使用して工程dからのスペクトルの増大カリブレーションセッ トを工程aからの一次基準データベースと相関させ; f)ガソリンの該ランダム試料について赤外線スペクトルを発生させ: g)該ランダム試料中の痕跡化合物に感応するデータをラマンスペクトル分析 、ガスクロマトグラフィーおよび中赤外線スペクトル分析を使用して得; h)工程gからの痕跡化合物感応データを工程fからの近赤外線スペクトルに 結びつけて該ランダム試料についての増大スペクトルをつくり; i)工程hからの該ランダム試料についての増大スペクトルに工程eからの相 関を適用することによって該ランダム試料の関心ある特性を評価する工程からな る方法。
JP7507166A 1993-08-17 1994-08-15 物質の特性の化学測定学的評価を向上させる方法 Pending JPH08503075A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/107,953 US5360972A (en) 1993-08-17 1993-08-17 Method for improving chemometric estimations of properties of materials
US08/107,953 1993-08-17
PCT/US1994/009296 WO1995005588A1 (en) 1993-08-17 1994-08-15 Method for improving chemometric estimations of properties of materials

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08503075A true JPH08503075A (ja) 1996-04-02

Family

ID=22319377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7507166A Pending JPH08503075A (ja) 1993-08-17 1994-08-15 物質の特性の化学測定学的評価を向上させる方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5360972A (ja)
JP (1) JPH08503075A (ja)
GB (1) GB2286043B (ja)
IL (1) IL110691A0 (ja)
WO (1) WO1995005588A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003294617A (ja) * 2002-03-29 2003-10-15 Showa Shell Sekiyu Kk 土壌中の油分を定量する方法
JP2018524570A (ja) * 2015-06-10 2018-08-30 サウジ アラビアン オイル カンパニー レーザー誘起紫外線蛍光分光法を使用した原油のキャラクタリゼーション

Families Citing this family (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE503101C2 (sv) * 1994-05-18 1996-03-25 Eka Nobel Ab Sätt att bestämma våtstyrkan hos papper och medel för processkontroll genom användning av sättet
SE9401718L (sv) * 1994-05-18 1995-11-19 Eka Nobel Ab Sätt att bestämma parametrarna i papper
US5532487A (en) * 1994-11-23 1996-07-02 E. I. Du Pont De Nemours And Company Near-infrared measurement and control of polyamide processes
CA2168384C (en) * 1995-02-08 2007-05-15 Bruce Nelson Perry Method for characterizing feeds to catalytic cracking process units
WO1996034272A1 (en) * 1995-04-28 1996-10-31 Domjan Gyula Method and apparatus for qualifying an object
US5745369A (en) * 1995-05-30 1998-04-28 Horiba Ltd. Method and apparatus for determining a peak position of a spectrum
US5699270A (en) * 1995-06-23 1997-12-16 Exxon Research And Engineering Company Method for preparing lubrication oils (LAW232)
US5699269A (en) * 1995-06-23 1997-12-16 Exxon Research And Engineering Company Method for predicting chemical or physical properties of crude oils
SE9502611D0 (sv) * 1995-07-14 1995-07-14 Casco Nobel Ab Prediction of the properties of board
FR2743143B1 (fr) * 1995-12-28 1998-02-27 Elf Antar France Procede de determination de la valeur d'une grandeur physique
US5668374A (en) * 1996-05-07 1997-09-16 Core Laboratories N.V. Method for stabilizing near-infrared models and determining their applicability
US6100975A (en) * 1996-05-13 2000-08-08 Process Instruments, Inc. Raman spectroscopy apparatus and method using external cavity laser for continuous chemical analysis of sample streams
US5751415A (en) * 1996-05-13 1998-05-12 Process Instruments, Inc. Raman spectroscopy apparatus and method for continuous chemical analysis of fluid streams
US6028667A (en) * 1996-05-13 2000-02-22 Process Instruments, Inc. Compact and robust spectrograph
DK34297A (da) 1997-03-25 1998-09-26 Foss Electric As Måling af acetone i mælk ved brug af IR-spektroskopi
US6140647A (en) * 1997-12-19 2000-10-31 Marathon Ashland Petroleum Gasoline RFG analysis by a spectrometer
DE10026195A1 (de) * 2000-05-26 2001-11-29 Merck Patent Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Identifizieren chemischer Substanzen
US6549861B1 (en) 2000-08-10 2003-04-15 Euro-Celtique, S.A. Automated system and method for spectroscopic analysis
US6675030B2 (en) 2000-08-21 2004-01-06 Euro-Celtique, S.A. Near infrared blood glucose monitoring system
US6662116B2 (en) * 2001-11-30 2003-12-09 Exxonmobile Research And Engineering Company Method for analyzing an unknown material as a blend of known materials calculated so as to match certain analytical data and predicting properties of the unknown based on the calculated blend
US6897071B2 (en) * 2002-08-13 2005-05-24 Saudi Arabian Oil Company Topological near infrared analysis modeling of petroleum refinery products
EA011591B1 (ru) * 2004-09-17 2009-04-28 Бп Ойл Интернэшнл Лимитед Способ количественного анализа содержащего углеводород сырья
US20070050154A1 (en) * 2005-09-01 2007-03-01 Albahri Tareq A Method and apparatus for measuring the properties of petroleum fuels by distillation
US8645079B2 (en) 2005-09-01 2014-02-04 Kuwait University Method for measuring the properties of petroleum fuels by distillation
NZ550317A (en) * 2007-01-04 2008-10-31 Carter Holt Harvey Pulp & Pape In production accessment of fibre cement properties by multivariate analysis of near infra-red spectra
US8311955B2 (en) * 2007-10-30 2012-11-13 Exxonmobil Research And Engineering Company Bootstrap method for oil property prediction
US8032311B2 (en) * 2008-05-22 2011-10-04 Baker Hughes Incorporated Estimating gas-oil ratio from other physical properties
US20100305872A1 (en) * 2009-05-31 2010-12-02 University Of Kuwait Apparatus and Method for Measuring the Properties of Petroleum Factions and Pure Hydrocarbon Liquids by Light Refraction
US9244052B2 (en) 2011-12-22 2016-01-26 Exxonmobil Research And Engineering Company Global crude oil quality monitoring using direct measurement and advanced analytic techniques for raw material valuation
CN102590132A (zh) * 2012-02-14 2012-07-18 浙江大学 一种甲醇汽油中甲醇含量快速测量方法
CN102706854A (zh) * 2012-06-11 2012-10-03 上海化工研究院 一种便携式化肥快速识别系统
WO2014052673A1 (en) * 2012-09-26 2014-04-03 Panalytical Inc. Multi-sensor analysis of complex geologic materials
US9678002B2 (en) * 2014-10-29 2017-06-13 Chevron U.S.A. Inc. Method and system for NIR spectroscopy of mixtures to evaluate composition of components of the mixtures
CN106404743A (zh) * 2016-11-01 2017-02-15 北京华泰诺安技术有限公司 一种结合拉曼光谱和近红外光谱的探测方法及探测装置
KR20200131874A (ko) 2018-03-20 2020-11-24 에이치티이 게엠베하 더 하이 쓰루풋 익스페리멘테이션 컴퍼니 공정 스트림 분석 방법

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4963745A (en) * 1989-09-01 1990-10-16 Ashland Oil, Inc. Octane measuring process and device
US5139334A (en) * 1990-09-17 1992-08-18 Boston Advanced Technologies, Inc. Hydrocarbon analysis based on low resolution raman spectral analysis

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003294617A (ja) * 2002-03-29 2003-10-15 Showa Shell Sekiyu Kk 土壌中の油分を定量する方法
JP2018524570A (ja) * 2015-06-10 2018-08-30 サウジ アラビアン オイル カンパニー レーザー誘起紫外線蛍光分光法を使用した原油のキャラクタリゼーション

Also Published As

Publication number Publication date
WO1995005588A1 (en) 1995-02-23
GB9507564D0 (en) 1995-05-31
GB2286043A (en) 1995-08-02
IL110691A0 (en) 1994-11-11
GB2286043B (en) 1997-05-28
US5360972A (en) 1994-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08503075A (ja) 物質の特性の化学測定学的評価を向上させる方法
Kelly et al. Prediction of gasoline octane numbers from near-infrared spectral features in the range 660-1215 nm
JP3245157B2 (ja) スペクトルデータの測定および補正
CN109983338B (zh) 烃燃料气体组成和性质的测量
Kelly et al. Nondestructive analytical procedure for simultaneous estimation of the major classes of hydrocarbon constituents of finished gasolines
KR100232687B1 (ko) 근적외선 흡수 스펙트럼을 이용한 산소화물 함량의 개량된 간접 측정 방법
US8735820B2 (en) Direct match spectrographic determination of fuel properties
US6223133B1 (en) Method for optimizing multivariate calibrations
JP2005512051A (ja) 特定の分析データに一致するように計算された既知物質のブレンドとして未知物質を分析し、計算されたブレンドに基づいて未知物質の特性を予測する方法
EA011591B1 (ru) Способ количественного анализа содержащего углеводород сырья
Donahue et al. Near-infrared multicomponent analysis in the spectral and Fourier domains: energy content of high-pressure natural gas
Marinović et al. Prediction of diesel fuel properties by vibrational spectroscopy using multivariate analysis
ZA200702715B (en) Method of assaying a hydrocarbon-containing feedstock
Fodor et al. Analysis of middle distillate fuels by midband infrared spectroscopy
EP1856519A2 (en) Method for modification of a synthetically generated assay using measured whole crude properties
Honigs et al. Near-infrared determination of several physical properties of hydrocarbons
US10241040B2 (en) Method for characterizing a product by means of topological spectral analysis
US10012587B2 (en) Method for characterising a product by means of topological spectral analysis
CN103115889A (zh) 由透射红外光谱预测原油硫含量的方法
Francis Saturated hydrocarbons of high molecular weight
EP3861320B1 (en) Systems and methods for implicit chemical resolution of vacuum gas oils and fit quality determination
Swarin et al. Prediction of gasoline properties with near-infrared spectroscopy and chemometrics
Issa Streamlining aromatic content detection in automotive gasoline for environmental protection: Utilizing a rapid and simplified prediction model based on some physical characteristics and regression analysis
CA2208216C (en) Non linear multivariate infrared analysis method
CN103134764A (zh) 由透射红外光谱预测原油实沸点蒸馏曲线的方法