JPH08501536A - 昆虫病原性線虫の保存法 - Google Patents

昆虫病原性線虫の保存法

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JPH08501536A JP6506692A JP50669294A JPH08501536A JP H08501536 A JPH08501536 A JP H08501536A JP 6506692 A JP6506692 A JP 6506692A JP 50669294 A JP50669294 A JP 50669294A JP H08501536 A JPH08501536 A JP H08501536A
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アンソニー ベッディング,ロビン
ルイーズ バットラー,カレン
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コモンウエルス サイエンテイフイック アンド インダストリアル リサーチ オーガナイゼイション
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Abstract

(57)【要約】 SteinememaまたはHeterorhabditis属に属する線虫の第三ステージ感染幼虫の長期間貯蔵は、線虫の水性クリームと高度水−吸収物質を一緒に混ぜ合わせることにより達成される。混合物虫に存在する水は、混合物を平衡化して後、0.80から0.995(好ましくは0.95から0.99)の範囲の水活性を有するようなものである。好ましい吸収物質は平均質量0.01gmを持つ粒子の形の無水ポリアクリルアミドゲルである。線虫の最適の生存のためには、平衡化した混合物を、混合物の水活性が0.80から0.995の範囲を維持する大気中、1℃から30℃の範囲の温度で貯蔵すべきである。

Description

【発明の詳細な説明】 昆虫病原性線虫の保存法 技術分野 本発明は昆虫病原性線虫の輸送またはこれを将来的に利用するための保存に関 するものである。特に、ポリアクリルアミドゲルのように、吸収性の高い物質を 用いた、Steinernema属(synonym Neoaplectana)及びHeterorhabditis属(syno nym Chromonema)に属する線虫の第3ステージ感染幼虫の特定の水活性での保存 及び輸送に関するものである。 背景 Steinernematidae属及びHeterorhabditidae属の昆虫病原性線虫は、多くの有 害昆虫を生物学的にコントロールする可能性がかなり高いことは周知の通りであ る。これらの線虫の第3ステージの感染幼虫(J3)(これは餌のない環境下で 何週間も生存することができる)は、昆虫を探し出し、昆虫の血腔に侵入して、 そこで特殊な共生菌(Xenorhabdus種)を放出する。この細菌は1日程度で昆虫 を殺し、線虫の生殖に適した条件を作り上げる。 固体培地中でこれらの線虫をin vitroで大規模に大量培養する方法は、R A Be ddingによって、たとえば彼の米国特許番号4,178,366及び4,334,498の明細書、 オーストラリア特許番号509,879の明細書及び1981年のNematologica、27巻、109 -114頁での彼の論文(タイトルは、有害昆虫の草原コントロールのためのNeoapl ectana及びHeterorhabditis種(線虫)の低コストin vitro大量生産)と1984年 のAnnals of Applied Biology)104巻、117-120頁(タイトルは、昆虫寄生線虫N eoaplectana属及びHeterorhabditis属の大規模産生、保存及び輸送)に記述され ている。これらの技術をさらに発展させたものは、WIPO公開番号WO9l/15569であ る国際特許出願番号PCT/AU91/00136の明細書に記載されている。線虫はまた、G WPaceら(WIPO公開番号86/01074参照)及びM J Friedman、S L Langston及びS P ollitt(WIPO公開番号WO89/04602である国際特許出願番号PCT/US88/04124の明細 書参照)によって詳しく記載されているように、液体培地中でも大量生産されて いる。このように、種々の方法で大量の線虫を産生することができるが、これら の線虫を商業的に用いるためには、末端のユーザーへそれらの有効な保存法及 び輸送法を提供することが必要である。 RA Beddingは前述のAnnals of Applied Biologyでの論文の中で、ポリエチレ ンバッグの中で保存線虫の担体として、砕いたポリエーテルポリウレタンフォー ムを用いることについて記述している。これは低温での保存に有効な手段ではあ るが、線虫を長期間保存する場合には、担体の強制換気が必要であるという欠点 がある。さらに、フォームからの線虫の分離には1ないし2時間を要する。 T Yukawa及びJ M Pittは、国際特許出願番号PCT/AU85/00020の明細書において 、感染性の幼虫線虫のクリームを粉末活性炭と混ぜることからなる線虫の保存方 法を記載した。こうすれば、線虫は低温に維持されていれば、嫌気的に、または 実質的に嫌気的条件で高密度で長期間生存することができる。Yukawa及びPittは 活性炭の吸着性(吸収性とは異なり)の高い性質にかなりの重点を置いている。 しかし、この方法には多くの欠点がある、すなわち: (a)この方法は、Steinernema carpocapsae種の場合についてのみうまくゆく; (b)活性炭は取扱いが極めて不快である; (c)活性炭は高価である; (d)線虫はそれらの入っている容器が約15℃以上の温度に曝されると、数日以 内に死亡する; (e)保存線虫を入れることができる容器の最大サイズ及び容器の中に入れるこ とができる線虫の数に制限がある。 I Popiel、K D Holtemann、I Glazer及びC Womersleyは、国際特許出願番号PC T/US87/02043の明細書(WIPO公開番号WO88/01134である)の中で、これまでに他 の多くの線虫種に関連した現象を利用する保存技術について記載している。この 現象とは、線虫を約97%の相対湿度に数日間曝すと、線虫は生化学組成を有意に 変化させ、通常潜状性と呼ばれる(線虫から表面の水が除去されている場合には 、時に漠然と脱水仮死と呼ばれる)休眠状態に入る。線虫がそのような状態に入 っている場合には、通常の場合よりも餌の蓄えを使い果たすのがかなり遅くなり 、このようにしてより長期間生存することができる。Popielらは、昆虫病原性線 虫は他の多くの線虫と同様に、約97%の相対湿度で維持した場合には“見かけの 脱水仮死”状態に保持することができることを見いだした。実際、W R Simons及びG O Poinarは(Journal of Invertebrate Pathology、22巻、228-230 頁、1973年に発表された“Neoaplectana carpocapsae(Steinernematidae:線虫 )が長期乾燥状態を生き抜く能力”と題する論文の中で)、Steinernema carpoc apsae(昆虫病原性線虫の一種)の感染性幼虫を96%の湿度で12時間維持し、そ の後94%湿度で12時間維持すると、このように“条件付け”されなかった線虫よ りももっと低い湿度でも生存することを既に示している。 前述のWIPO公開番号WO88/01134において、IPopielらは昆虫病原性線虫の感染 性幼虫の水性懸濁液を脱水仮死の状態にする方法について記述している。これは 2工程からなる、すなわち: (1)わずか1から4mmの厚さの線虫の高密度層を真空濾過して、表面のほとん どの水分を懸濁液から除去し、次に線虫を約97%の相対湿度で維持することによ って表面の残りの水分を蒸発させる;線虫が特徴的な網状構造またはフォームを 形成するまで、または一定数の虫が予め決められた重量に達するまで(この重量 は処理する昆虫病原性線虫の種によって異なる)蒸発を行う;及び (2)線虫を97%±2%の相対湿度に少なくとも2日間曝すことによって、潜状 性を誘導する(この範囲の相対湿度は、硫酸/水混合物によって相対湿度を調節 するデシケーターの中に線虫の網状構造を入れるか、または規定の相対湿度を持 つ空気を循環させる環境設定チャンバーを用いるかのいずれかによって得られる )。 潜状性の誘導後、Popielらは適当な酸素供給を行いながら、線虫を50%から94 %の範囲、または95%から99%の範囲の相対湿度で保存している。これらの湿度 は(i)硫酸カリウムの飽和溶液で飽和させたハイドロゲルまたは線維性マトリク ス(相対湿度97%に維持する)で、(ii)硝酸カリウムの飽和溶液(相対湿度94% に維持する)を用いて、または(iii)硫酸溶液を用いて維持する。好ましい技法 は、GORETEX(商標)材料のような疎水性の蒸気透過膜でできた外箱の中に飽和 塩溶液が入った容器に乾燥させた線虫を保存することである。もしくは、潜状性 線虫を、空気や水分が漏れず、しかも保存する感染幼虫の需要を満たすのに十分 な空間がある容器に保存する。 Popielらはこの技法を用いて、Steinernema carpocapsae、Steinernema felti ae(異名bibionis)及びHeterorhabditis bacteriophora(異名heliothidis)種 の線虫が、感染性を 低下させることなく数カ月生存したと主張している。 Popielらの上述の方法も同様に、以下のような多くの欠点を持っている: 1.余分な水を除去するために、線虫の薄膜が真空濾過後風乾を受ける。これに は多くの場所と時間を要する。さらに、特に商業生産条件では線虫を乾燥し過ぎ る可能性がある。 2.線虫の薄膜のみが約97%の相対湿度に曝される可能性がある。したがって、 何百キログラムもの線虫の水性懸濁液を一度に処理するのは非現実的、または労 力を要する。大量の線虫をこのようにして処理するためには、高価な環境設定チ ャンバーを用いなければならないだろう。 3.記載された実験室技術を用いて、2%未満しか誤差がない非常に正確な相対 湿度を維持することは、商業的には不可能である。 4.潜状性の誘導後、相対湿度を100%近くでかつ100%未満となるように維持す るような特別の設備を用いて、線虫の薄膜を処理部位から除去して、保存容器に 入れなければならない。 5.この技術は、Heterorhabditis種の線虫には奏功しない。 少なくとも95%の相対湿度での昆虫病原性J3線虫の保存はまた、米国特許番 号5,172,514(T Weber、R Georgis、P Pruitt and J Wren;バイオシス・コーポ レーションの譲渡者)の明細書に記載されている昆虫捕獲器(ゴキブリ捕獲用) の特徴でもある。これらのゴキブリ捕獲器では、多糖類(寒天、カラゲニンまた はトラガカントなどの)でできたハイドロゲル構造、または多孔性マトリクスの スポンジ、ポリウレタンフォーム、またはポリエーテルフォームに線虫が含まれ ており、線虫はその中で線虫含有培地の表面に作られた比較的乾いた表面上で“ まばたき運動をしたり”または“立ったりぴくぴく動いている。線虫含有培地周 辺の大気の相対湿度は、培地や膨張したポリアクリルアミドゲルのような一定量 の“水遊離ゲル”で囲むことによって少なくとも95%の値に維持されている。捕 獲器の有効期間は米国特許番号5,172,514の明細書には記述されておらず、有効 期間が有意に7日以上であることを暗示してはいるものの、線虫はゴキブリに寄 生する活動的な状態で維持されているため(将来的な利用のために線虫を保存す る場合に誘導される代謝の低下した状態とは対照的に)、捕獲器の餌は“保存” 線虫 の好例ではない。 米国特許番号5,042,427の明細書(これは国際特許出願番号PCT/AU88/00127の 明細書に対応)おいて、R A Beddingは、線虫と粘土(これは吸収性の高い材料 ではない)との均一混合物を作るか、または粘土の2層の間に線虫のクリーム層 を作るサンドイッチを作ることによって、昆虫病原性線虫の保存に粘土(特にア タパルジャイト粘土)を利用する方法を示した。この方法は(これは現在商業的 に用いられている)、その成功が3つの主な要因に負うところが大きいと思われ ている、すなわち(i)線虫は動きが拘束されている(したがって餌の蓄えを維持 している)、(ii)多分、粘土は毒性がある可能性がある線虫の排泄産物を吸収す る、及び(iii)100%未満の湿度で、水活性は0.97に近いことが好ましいが、この 条件に線虫を曝すことによって、線虫は潜状性の状態に誘導される。多くの昆虫 病原性線虫の種は、焼成したアタパルジャイト粘土くずまたは粗く砕いた焼成ア タパルジャイト粘土のいずれかを用いて、このようにして保存できる。 商業的に成功を収めてはいるが、この方法にも以下のようないくつかの欠点が ある: 1.23℃から28℃の範囲の温度で2カ月保存後の線虫の生存は全ての種について 著しく低下する。 2.保存後、スプレーして撒く準備のために線虫を水の中に懸濁する際に、懸濁 液から粘土の大きな粒子を全て除去するのは困難である。これらの粘土粒子はス プレーノズルを塞ぎがちである。また小さい粘土粒子のために線虫懸濁液が泥水 のような外観を呈する。 3.保存した線虫製品の重量の半分以上が粘土であり、このため航空便を用いる 場合には輸送コストが高くつく。 4.線虫はほぼ潜状性の状態にあり、代謝が有意に低下しているとはいえ、保存 製品の中にいくらかの酸素が存在することが必要であるため、非常に大量の線虫 を“保存”しなければならない場合は、保存する線虫製品の許容可能な厚さには 限度がある。 本発明の開示 輸送または将来的な利用のために、これらの目的のためにこれまでに利用また は提案された上述の方法の主な欠点を克服し、また少量の線虫及び商業目的のた めに生産される大量の線虫にも応用できる昆虫病原性線虫を保存する方法を提供 することが本発明の目的である。 この目的は、非常に吸収性の高い(しかし必ずしも吸着性である必要はない) ゲルまたはその他の非常に吸収性の高い物質を用いて、表面水を線虫の水性クリ ームから吸収し、これを行った後、線虫の生存に負の影響を与えることなく、線 虫の潜状性を誘導するのに適した狭い範囲の正確な水活性を提供することによっ て達成される。 “水活性”は、RH/100の比として定義し、ここで、RHは密封システムにおける 周囲の大気の相対湿度である。 “吸収性の高い物質”という用語は、吸収性の物質を扱っている人及びそれら の分類に詳しい人には理解できると思われる。“吸収性が高い”という用語につ いての一般認識を制限することなく、本発明の好ましい吸水性の高い物質は、0. 80から0.995の範囲の水活性を持ち、自重の少なくとも75%の水を吸収する物質 である。 本発明の技術を実行する際には、無水または無水に近い吸収性の粒子を予め決 められた組合せで線虫クリームと混合することが好ましく、そうすれば得られた 混合物のさらなる補正(たとえばさらに水の追加)を必要とすることなく、表面 水分(遊離)吸収と望ましい水活性の確立が共に得られる。線虫クリームと吸収 剤を混合する前に、線虫クリームまたは吸収剤に抗かび剤及び/または抗生物質 を混合してもよい。 吸収性の高い物質を用いる利点は5つあると考えられる。第1に、それらは表 面水分を速やかに除去するため、線虫は数分の間にフォームを形成することがで きる。水の存在下で膨張する吸収剤の粒子(ポリアクリルアミドゲルなどの)を 用いる場合には、膨張した粒子どうしの間に大きな割り込み空間ができる。これ らの空間は線虫がフォーム化する場所を提供し、気体を拡散しやすくする。この ように、空気を含んだマトリクスが速やかに産生されて、線虫は嫌気的条件の影 響をほんの短時間しか受けないで済む。第2に、これらの吸収剤は三次元マトリ クスから水分を除去するため、濾紙ディスクなどの上に線虫の薄層を作る必要が なく、大量の線虫を同時に処理できる。第3に、線虫と吸収剤を適当な配合で混 合することによって、必要とされる水活性の確立が容易に達成される。このこと は、線虫の生化学組成の変化に伴う潜状性の誘導が直ちに開始されることを意味 し、そうすれば、たとえば線虫のグリセロール及びトレハロースの濃度が上昇し 、(特にHeterorhabditis種の場合)コイル化が起こることがある。第4に、混 合物は線虫の潜状性を誘導するだけでなく、その後水活性を線虫の持続的な保存 に適した値に維持する。第5に、用いる吸収剤の重量は線虫クリームの重量より も有意に小さくすることができる。 吸収性の高い物質を用いてこのようにして保存した線虫は、水の中に線虫及び 吸収剤を拡散することによって再活性化することができる。しかし、線虫/吸収 剤配合物に水を加えれば、水活性は0.995を超えるが1.00未満に留まるため、そ れらは最も効率よく再活性化される;線虫/吸収剤混合物は最終的に過剰の水に 線虫と吸収剤を拡散させるまで2ないし4時間放置する。吸収剤の粒子が水の存 在下で膨張する場合には(たとえば、吸収剤がポリアクリルアミドゲルの場合) 、これらの粒子を篩いにかけて除き、感染性線虫の幼虫の透明な懸濁液を得るこ とは簡単である。 このようにして、本発明によれば昆虫病原性線虫の第3ステージ感染幼虫(J 3)の保存法は、きれいなJ3線虫の水性濃縮物(クリーム)と吸水性の高い物 質の粒子(先に定義したような)との混合物を作ることから成る。水性濃縮物及 び吸水性物質の比率が適当であれば、平衡後の混合物は0.92から0.995の範囲の 水活性を持つ。 混合物の水活性は0.92から0.995であることが好ましいが、0.95から0.99の間 であればなお好ましい。混合物の水活性の最終的な値が得られるのは24時間から 72時間後である。 特定の吸収剤によっては、吸収剤は得られた混合物の約15%から75%を構成し てもよい。特殊な種類の吸収剤を用いる前に、それと線虫クリームとの種々の配 合から得られた水活性を求めるために、実験を行うべきである。この点について は、線虫クリームの水分含量をまず統一しなければならない。これはきれいな感 染性線虫の幼虫の1グラム当たりの数をどの特定の線虫の種についても一定にす ることによって、または用いる線虫クリームの粘度を統一することによって達成 される。線虫クリームの粘度が増すにつれて、最終的な吸収剤/線虫混合物の特 定の水活性を得るために必要な吸収剤の量は減少する。潜状性の至適誘導を行う ために必要な正確な水活性は、昆虫病原性線虫の種によって少しずつ異なる。誘 導期間の後(通常2、3日)、得られた水活性を持つ混合物と共に線虫を保存し てもよく、または吸収剤をさらに追加することによって得られた配合物の水活性 を低下させてもよい。 0.92から0.995という水活性が得られるように、特定の吸収剤をJ3昆虫病原 性線虫と混合すると、広い範囲の温度での保存後の線虫の生存が大きく改善され ることが見出されている。混合物は1℃の温度の冷蔵庫、または30℃までの温度 で保存してもよい。さらに、そのような保存の後、吸収剤/線虫混合物を水と混 ぜて、吸収剤を篩いにかけて除くことによって、線虫を水中に容易に懸濁するこ とができる。このようにして得られた線虫懸濁液は、有害昆虫の駆除のために、 スプレーまたはその他の手段によって直接土壌または植物に振りかけることがで きる。 本発明者らが調べた種々の吸収性の高い材料の中でも、満足のゆく結果が得ら れたのは、メチルセルロース粉末、ポリアクリル澱粉ゲル粉末、及び無水ポリア クリルアミドゲルと澱粉粉末との混合物を用いた場合であった。しかし、微粒子 の無水ポリアクリルアミドゲル(PAGs)は、特に良好な結果を生じることがわか った。そのような粒子は膨張後、線虫のフォーム化及びガス拡散に必要な適当な 割り込み空間を作るため、個々の乾燥粒子重量が0.005 gmから0.02 gmまでのPAG が好ましい。 さて、線虫と吸収剤の配合物で線虫を保存するための線虫の調製方法の詳細、 及び本発明の具体化例を記載する。以下の記述では添付の図を引用する。 図面の簡単な説明 図1はポリアクリルアミドゲルと水の各種混合物の水活性を示すグラフである 。 図2はSteinemema carpocapsae種の線虫の各種吸収剤/線虫組合せの死亡率デ ー タをグラフで示したものである。 図3は各保存期間後の保存サンプル中の線虫(S.capocapsae)の平均乾燥重量 をグラフで示したものである。 保存前の線虫の調製 線虫を吸収剤と配合する前の線虫の飼育方法と処理方法はその後の線虫の生存 に重大な影響を及ぼす。線虫の好ましい生産方法は前述のR.A.Beddingによる報 告がAnnnals of Applied Biology(1984)に記載されており、その改変法が前記国 際特許出願番号PCT/AU91/00136の明細書に記載されている。線虫が高温や酸素欠 乏等の不利な状態、病原体または細菌毒素への暴露、あるいは機械的または化学 的損傷などを受けると線虫の寿命が低下することは明らかである。更に線虫を飼 育する培養基の質及び飼育方法はその後の生存に影響を及ぼす。例えば、液体培 養で飼育された昆虫病原性J3線虫は固体培養で飼育されたものよりも保存性が しばしば悪い(特にHeterorhabditis種ではそうである)。これらの要因とは別 に、線虫体内の貯留食糧が保存前に線虫によって消費されると保存性は最低とな る。また線虫を吸収剤に加える前に線虫をできるだけ清浄にしておくことが重要 である、それは(i)混合物全体の微生物による変性を促進させないためと(ii)そ の後の線虫クリームの表面水の量の評価をより正確にできるようにするためであ る(これはクリーム量当たりの線虫数を計測するかまたはクリームの粘度を測定 することによって行う)。 本発明の効果を確認するために本発明者等が実施した一連の試験において使用 した全ての線虫はR.A.Bedding、M.S.Stanfield及びG.W.Cromptonによって国際特 許出願番号PCT/AU91/00136の明細書(WIPO公開番号W091/15569)に記載されてい る方法を用いて飼育分離された。しかしながら、線虫に感知できるほどの培地残 留物の付着がなく、またJ3以外に線虫期のものが比較的存在しない場合には( 成線虫が存在しないことが望ましいが、成線虫は確実に線虫の2%以下であるべ きである)、昆虫を用いてin vivoで、あるいは液体培養で線虫を飼育してもよ い。 国際特許出願番号PCT/AU88/00127の明細書に記載されている手法に従って、本 発明者らによって試験用に飼育された昆虫病原性線虫を洗浄後沈殿させ、過剰の 水分を水切りした。線虫沈殿物を沈殿槽から布で裏打ちした篩へポンプで送った 。この布は水を通すが線虫は通らない。この方法で水を切り、さらに排水しなが ら線虫のクリームを撹拌して水分を除去した。試験によっては、線虫のかたまり を布の中へ包み込むように布の端を持ち上げ、残りの水分を搾り取って更に水分 を除去した。得られた線虫のクリームには、使用する線虫の種及び残留する線虫 内水分量によって異なるが、1g当たりJ3線虫0.5〜3.5×106が含まれていた 。実験によっては、線虫がタンクにある間に各種の抗かび剤及び抗生物質を加え 、沈殿した線虫と混合した。従って、多くの表面水分を除去した後(従って抗生 物質及び/又は抗かび剤の大部分を除去)、一部の抗生物質及び/又は抗かび剤 が残り、貯蔵工程中に吸収剤によって吸収される。本発明者らが用いた抗かび剤 はフミン酸、褐炭ダスト(約50%近くフミン酸を含む)、粉末硫黄、亜硫酸、及 び亜硫酸と粉末硫黄の混合物であった。 線虫と吸収剤の組合せ 線虫と吸収剤を配合するために通常採用した手法は次の通りである。吸収剤の 粒子を秤量し、線虫の適当量に加える。(どのような配合が必要とされる水活性 の範囲内に入るかを確かめるための予備実験によって適当量を決定しておく)。 次に吸収剤粒子が混合物中に均一に分散するように直ちに撹拌混合した。 線虫と高度に水を吸収する吸収剤粒子との混合物の水活性は0.80〜0.995の範 囲内に存在しなければならない。前述したように、水活性は0.92〜0.995の範囲 内にあることが望ましく、さらには0.95〜0.99の範囲にあることが最も好ましい 。前述したように、ポリアクリルアミドゲルは好ましい吸収剤であり、混合物の 水活性が0.95〜0.995になるような水とポリアクリルアミドゲルとの比率が図1 に示されている。 混合物の必要な水活性は直ちに得られない。吸収剤粒子は速やかに線虫クリー ムの遊離表面水を吸い上げ、次に線虫内から放出される水を吸収する。従って、 遊離表面水が最初に吸い上げられる時には、吸収物質の水活性は24〜72時間後に 達成される最終活性よりも低い。線虫クリームとポリアクリルアミドゲルとの典 型的な混合では、ゲル粒子の水活性は、混合が行われた後の最初の4時間は0.92 である。その後水活性は混合後8時間には0.94に増加するが、線虫クリームと吸 収剤粒子の混合後24時間までには(予期した)0.97には達しない。 線虫クリームとある量の無水ポリアクリルアミドゲル粒子とを混合後本発明者 らによって採用されている標準的な方法は、混合物を通気し、しかも蒸発を少な くした条件下で15℃〜23℃の温度範囲内に一晩放置する方法である。これは、時 には混合物をアルミニウムホイル又は「Gladwrap」(商標)で覆ったボウル中に 保存しても達成された。一晩保存した後、吸収剤粒子(この時、水で膨潤してい る)と線虫との混合物からのサンプルを各種の保存容器に入れる。各容器には容 器内外のガスを(水分の損失を最低に抑えながら)交換する設備が付いており、 そのため容器内に嫌気状態は起こらない。 一連の実験には各種の容器を使用した。実際に通気装置を備えたものもあった (例えば容器の中に一連の通気孔がある)。しかし大部分は空気が通過できる材 質から成る膜を備えているか又はパネルを有するものであった。 一部の実験では、線虫と吸収剤の混合物のサンプルを入れた直後に、容器を実 験温度の広範な保存温度範囲に保存したものもあった。また別の実験では最初15 ℃に3日間保存した後、広範な保存温度で保存した。全ての実験において、吸収 剤/線虫の組合せの水活性が0.80〜0.99の範囲に維持されるような温度範囲で広 範に保存した。 本発明を実施するために使用する手法を広く記載したので、本発明者らが実施 した実験の特定の例を実例として記載する。 例1 6個の培養容器皿(前述のWIPO公開番号WO9l/15569中に記載されたタイプ)か ら産生され、上述の概説のように加工された、約64億3600万のJ 3 SteinememaCa rpocapsae Agriotos系線虫(160万9000/gm)を含む線虫クリーム4kgから成 る試料から、可能な限り多量の水を絞り出した。水を絞り出したクリームは、4 cmの末端開放チューブに垂直に置いたとき、2分以内にはそのチューブから出な いほどの粘度を有する。(このクリームのあるものにたとえ小量でも水を加える と その粘度は減少して数秒以内にチューブから垂れる。)水を絞り出したクリーム はふるいにかけたポリアクリルアミドゲル結晶(その結晶は平均0.01gmの質量を 持つ)と線虫の種を種々に組み合わせたときにどのような水活性があるか、そし てこの組合せを23℃に貯蔵したとすればこれらの水活性が線虫の死亡率にどのよ うに影響するかを測定するのに用いられた。 以前の予備的実験を基礎に線虫クリームを7つのバッチに分け、PAG結晶と 以下の重量比で結合させた: 次にこれらゲル結晶と線虫クリームの組合せのそれぞれからの試料を、上部の 縁に直径約2mmの穴5個を開けた250mlのプラスチック食物容器に添加した。 容器にはフタを置いた。各容器中に入れた混合物の重量は、約1億1000万の線虫 がその中に貯蔵されている試料を各容器が有するように選ばれた。吸収剤粒子と 線虫の混合物のより小さい試料も、直径40mm及び高さ20mmで、フタと容器の間を いくらかの空気が通れるようにしたより多数の小さなポリプロピレン容器中に貯 蔵した。次いでより大きな容器及びより小さな容器を23℃で貯蔵した。 1週間間隔で、各線虫/ゲル組合せの3個の小さな容器の全内容物を洗い出した 。更に秤量した試料をより大きな容器から取り出した。各小容器から、及びより 大きな容器からの試料の生存及び死亡線虫の総数を計測した。これらの観測の結 果を図2にグラフの形で示す。 図2から分かるように、線虫:ゲル組合せが3:1、3.5:1及び4:1の とき、6週間後の死亡率が完全に20%以下なのに対して、線虫クリームとゲル粒 子の他の組合せでは線虫の死亡率は急激に上昇している。 抽出線虫の試料を用いて、生存線虫を組織を通じて泳動させて、貯蔵後の生存 線虫の平均乾燥重量を決定した。貯蔵線虫の種々の試料中の生存線虫の平均乾燥 重量についての本実験の測定結果は図3に記録されている。2週間後の線虫の平 均乾燥重量が明らかに増大していることは注目される。恐らくこれは最初に死亡 した線虫が最も小さな線虫であったためであろう。しかしながら、乾燥重量の減 少はクリーム:ゲル比を3:1、3.5:1及び4:1で貯蔵した線虫において 最小であり、このことは上記の組合せで貯蔵された線虫の中にはより多くの食物 の蓄えが残っていたことを示している。 例2 Heterorhabditis bacteriophora(同義語:heliothidis)を貯蔵するのに最も 適当な水活性の範囲を決める予備実験の後、線虫のこの種の種々のバッチについ て防腐剤、抗真菌剤及び抗生物質の範囲でテストした。このような実験のシリー スにおいては防腐剤なしの対照バッチもテストした。用いた方法を以下に記載す る。 飼育培地に10%余分の脂肪を添加したことを除いて、線虫の産生と加工は例1 と同じようにした。線虫の水性クリーム200gmから500gmのバッチをふるいにかけ たPAG(平均粒子重量、0.01gm)の粒子と結合させた。線虫クリーム中の表面水 は例1におけるように容易には標準化できない。なぜならHeterorhabditis bact eriophoraクリームはSteinemema carpocapsaeよりも遥かに容易に水を失うから である。 従って、H.bacteriophora線虫は厚いクリームを作り次いでそれを水で薄め、 グラム当たり線虫の第三ステージ感染幼虫約250万になるようにして標準化を行 った。このようにして希釈した線虫のクリームを例1におけるようにポリアクリ ルアミドゲル粒子と結合させた。 次いで線虫とゲルの結合体の全てを例1で用いた、より小さい容器と同じ大き さの容器中に貯蔵し、各容器中の結合体の試料は約8gmとした。次いで容器を水 とポリアクリルアミドゲル(100:1)の混合物数グラムを含むチャックでシー ルしたポリエチレンバッグ中に置く。これによって各バッグ中にいくらかの自由 水が生じ、各バッグ中の大気の相対湿度は潜在的に100%となる。本発明者が確 かめたところによると、バッグ中の潜在的相対湿度は100%であるにも関わらず 、ポリアクリルアミドゲルと線虫の結合体の水活性は約0.97に留まっていた。こ のことは結合体のゲル粒子が線虫と外部大気との間のバッファーの一種として働 くことを示している。 次いでポリエチレンバッグを23℃に保った。貯蔵容器はそれに関する処置が有 用な情報を提供する限りできるだけ長く週毎に検査した(ダニの侵入によってい くつかの実験を放棄する結果となったが、侵入試料はそれ以外ではなお好適な状 態にあった)。この実験系の結果は以下の表1に要約する。 *進行中の実験 これらの例及び本発明者により実施されたその他の実験的作業において、本発 明の貯蔵法は昆虫病原性線虫であるSteinemema(同義語:Neoaplectana)及びHe terorhabditis(同義語:Chromonema)の両属の代表的な種に関して成功裡にテ ストされた。昆虫病原性線虫のテストされた全ての種はこのようにして貯蔵でき ることが証明された。従って、これらの種は2つの明確に異なる線虫のファミリ ー(Steinemematidae and Heterorhabditidae)に属し、そこで見出される全て の種を含むので、全てのこれらの線虫が本発明に従って貯蔵できることは理に適 っているように思われる。 本発明の方法が昆虫病原性線虫の商業ベースによる大量産生における使用に十 分に適合することは明らかであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年4月7日 【補正内容】 21.水性凝縮物と水−吸収物質との割合が、該混合物を平衡化して後、0.88〜0. 955の範囲の水活性を有するような、清浄なJ3昆虫病原性線虫の水性凝縮物と 高度水−吸収物質の混合物を作ることより成る昆虫病原性線虫の第三ステージ幼 虫(J3)を貯蔵する方法。 22.混合物の水活性が0.92〜0.995の範囲にある請求項1に記載の方法。 23.混合物の水活性が0.95〜0.99の範囲にある請求項1に記載の方法。 24.水−吸収物質が無水ポリアクリルアミドゲル、メチルセルロース粉末、ポリ アクリレートデンプンゲル粉末、及びポリアクリルアミドゲルとデンプン粉末と の混合物から成る群から選択される請求項21、請求項22または請求項23に記載の 混合物。 25.水−吸収物質の粒子が約0.01gmの平均質量を有する無水ポリアクリルアミド ゲル粒子から成る請求項24に記載の混合物。 26.抗真菌剤を含む請求項21〜25の何れか1つに記載の混合物。 27.抗真菌剤が (a)フミン酸; (b)褐炭ダスト; (c)粉末硫黄; (d)亜硫酸;および (e)亜硫酸と粉末硫黄の混合物 から成る群から選択される請求項26に記載の混合物。 28.抗生物質を含む請求項21〜27の何れか1つに記載の混合物。 29.容器の内部と外部の間を空気が通過できる換気方法を有する該容器中の請求 項21〜28の何れか1つに記載の混合物。 30.換気方法が該容器への穿孔から成る請求項29に記載の混合物。 31.換気方法が空気が透過できる物質の膜またはパネルから成る請求項29に記載 の混合物。 32.昆虫病原性線虫がSteinernema種、Heterorhabditis種、またはそうではなく Steinernematidae及びHeterorhabditidaeファミリーに属する請求項21〜31の何 れか1つに記載の混合物。 33.実質的に上に記述した請求項1に記載の方法。 【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年8月17日 【補正内容】 18.該混合物が1℃から30℃の範囲の温度で貯蔵される請求項11〜17の何れか1 つに記載の方法。 19.該貯蔵温度が20℃〜28℃の範囲の温度である請求項18に記載の方法。 20.昆虫病原性線虫がSteinernema種、Heterorhabditis種、又はそうではなくて Steinernematidae及びHeterorhabditidaeファミリーに属する請求項1〜19の いずれか1つに記載の方法。 21.混合物の水活性が0.88〜0.995の範囲にあるような量の水を有する、高度の 水−吸収物質と昆虫病原性線虫の第三ステージ幼虫(J3)の混合物。 22.混合物の水活性が0.92〜0.995の範囲にある請求項21に記載の混合物。 23.混合物の水活性が0.95〜0.99の範囲にある請求項21に記載の混合物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV,MG ,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SK,UA,US,UZ,VN (72)発明者 バットラー,カレン ルイーズ オーストラリア国2614 オーストラリアン キャピタル テリトリー,マクアリー, ブラックマン クレセント 21

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.水性凝縮物と水−吸収物質との割合が、該混合物を平衡化して後、0.88から 0.955の範囲の水活性を有するような、清浄なJ3昆虫病原性線虫の水性凝縮物 と高度水−吸収物質の混合物を作ることより成る昆虫病原性線虫の第三ステージ 幼虫(J3)を貯蔵する方法。 2.混合物の水活性が0.92から0.995の範囲にある請求項1に記載の方法。 3.混合物の水活性が0.95から0.99の範囲にある請求項1に記載の方法。 4.該高度水−吸収物質がそれ自身の水の重量の少なくとも75%を吸収して0.80 から0.995の範囲の水活性を有する物質である請求項1、請求項2又は請求項3 に記載の方法。 5.高度の水−吸収物質が無水ポリアクリルアミドゲルである請求項1、請求項 2、又は請求項3に記載の方法。 6.ポリアクリルアミドゲルの粒子が平均質量約0.01gmを有する請求項5に記載 の方法。 7.高度の水−吸収物質が無水ポリアクリルアミドゲル、メチルセルロース粉末 、ポリアクリレートデンプンゲル粉末、及び無水ポリアクリルアミドゲルとデン プン粉末の混合物から成る群から選択される請求項1、請求項2又は請求項3に 記載の方法。 8.抗真菌剤の添加を含む請求項1〜7のいずれか1つに記載の方法。 9.抗真菌剤が (a)フミン酸; (b)褐炭ダスト; (c)粉末硫黄; (d)亜硫酸;および (e)亜硫酸と粉末硫黄の混合物 から成る群から選択される請求項8に記載の方法。 10.混合物に抗生物質を添加することを含む請求項1〜9のいずれか1つに記載 の方法。 11.容器の内部と外部の間を空気が通過できる換気方法を有する該容器中に混合 物を入れるステップを含む請求項1〜10のいずれか1つに記載の方法。 12.換気方法が該容器への穿孔から成る請求項11に記載の方法。 13.換気方法が空気が透過できる物質の膜またはパネルから成る請求項11に記載 の方法。 14.該混合物の水活性を0.80から0.99の範囲の値に維持する引き続いてのステッ プを含む請求項1〜13のいずれか1つに記載の方法。 15.引き続いてのステップにおいて、該混合物の水活性を0.90から0.99の範囲の 値に維持する請求項14に記載の方法。 16.該吸収物質がポリアクリルアミドゲルであり、該容器を自由水と接触する大 気中に置くステップを含む請求項11、請求項12または請求項13に記載の方法。 17.自由水と接触する該大気が第2の容器の内部にあり、実質的に1.00の水活性 を有するポリアクリルアミドゲル粒子と水の混合物の量が第2の該容器にも含ま れる請求項16に記載の方法。 18.該混合物が1℃から30℃の範囲の温度で貯蔵される請求項11〜17の何れか1 つに記載の方法。 19.該貯蔵温度が20℃〜28℃の範囲の温度である請求項18に記載の方法。 20.昆虫病原性線虫がSteinernema種、Heterorhabditis種、又はそうではなくて Steinernematidae及びHeterorhabditidaeファミリーに属する請求項1〜19の いずれか1つに記載の方法。 21.実質的に上に記述した請求項1に記載の方法。
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