JPH0850085A - 負荷試験装置 - Google Patents

負荷試験装置

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JPH0850085A
JPH0850085A JP18609294A JP18609294A JPH0850085A JP H0850085 A JPH0850085 A JP H0850085A JP 18609294 A JP18609294 A JP 18609294A JP 18609294 A JP18609294 A JP 18609294A JP H0850085 A JPH0850085 A JP H0850085A
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JP
Japan
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brake
torque
servo valve
load
signal
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JP18609294A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hashimoto
洋之 橋本
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Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油圧作動型のブレーキの作動油圧の調圧に流
量制御型のサーボ弁を用いた構成において、有害なゼロ
クロスピークの発生を抑制すると共に、油圧配管系での
遅れに起因する応答性の悪化を低減し、安全に使用でき
る高応答の負荷試験装置を提供する。 【構成】 目標トルクに対応するトルク指令信号Es
入力に応じて流量制御型のサーボ弁に制御信号eを生成
するサーボアンプ5を、PID演算部7と進み補償要素
8とを備えて構成する。PID演算部7は、トルク指令
信号Es とトルクフィードバック信号Eb との偏差を入
力とする比例要素70と積分器71と、トルクフィードバッ
ク信号Eb を入力とする微分器72とにより構成し、この
PID演算部7の出力に進み補償要素8を経て一次の進
みを付与し、サーボ弁2の制御信号eを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転機の負荷試験に用
いられる負荷試験装置に関し、更に詳述すれば、供試回
転機に加える負荷トルクの発生手段として油圧作動型の
ブレーキを用いると共に、該ブレーキの作動油圧の調圧
手段として流量制御型のサーボ弁を用いてなる負荷試験
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧作動型のブレーキを負荷トルクの発
生手段とし、また該ブレーキの作動油圧の調圧手段とし
て流量制御型のサーボ弁を用いてなる負荷試験装置は、
本願出願人による実公平5-43394号公報に開示されてい
る。前記ブレーキは、所謂、湿式多板ブレーキであり、
ハウジングとこれの内部に回動自在に支承された回転軸
とを備え、該回転軸の外側に回転を拘束されて同軸的に
取り付けた多数枚の回転制動板と、前記ハウジングの内
側に同様に取り付けた多数枚の固定制動板とを、ハウジ
ング内に封入された油を介して交互に重合させ、これら
を油圧により動作する作動シリンダにより相互に押し付
けて制動トルクを発生する構成となっている。
【0003】この負荷試験装置による負荷試験は、前記
ブレーキのハウジングを軸心回りでの揺動可能に支持
し、この揺動を半径方向外向きに突設された所定長の支
持アームを介して拘束すると共に、回転軸を供試回転機
に連動連結し、発生する制動トルクを供試回転機に負荷
せしめる一方、この間にブレーキが発生する制動トルク
を、これの反作用により前記支持アームの拘束端に加わ
る荷重(制動トルク相当荷重)として検出し、この検出
結果に基づいて前記作動シリンダに送給される作動油圧
を調圧して、該作動シリンダの押し付けに伴って発生す
る制動トルクを加減し、供試回転機に所望の目標トルク
を負荷せしめて行われる。
【0004】前記制動トルク相当荷重の検出結果は、現
状の制動トルクを示すフィードバック信号として、制御
目標となるトルク指令信号との偏差を解消すべく前記サ
ーボ弁の動作電流を制御すべく用いられている。作動油
圧の調圧手段として用いられている流量制御型のサーボ
弁は、その動作電流の制御により送油先への送給油圧
(この場合にはブレーキの作動油圧)を直接的に増減す
る動作をなす弁であり、前記ブレーキは、前記サーボ弁
から送給される作動油圧により前記トルク指令信号に対
応する制動トルクを供試回転機に加えることになり、適
宜の目標トルク下での供試回転機の負荷特性が求められ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて以上の如く行われ
る負荷試験においては、供試回転機の実際の使用時にお
ける種々の負荷状態を模擬するため、前記目標トルクを
変更しながらの試験が切望されるが、このような試験を
可能とするためには、前記ブレーキが発生する制動トル
クが目標トルクの変更に高速度にて応答すること、及び
ダンピング特性の最適化が図られていることが必要であ
る。
【0006】前記実公平5-43394号公報に開示された負
荷試験装置は、ブレーキの作動油圧の調圧手段として流
量制御型(直動型)のサーボ弁を用いると共に、前記ブ
レーキの作動シリンダとして、制動及び解除の両方向へ
の強制移動が可能な複動式シリンダを用いて機械系の応
答性を高めることにより、前記要求、即ち、応答性の向
上とダンピング特性の最適化に対処している。
【0007】ところが、現状の制動トルクを示すトルク
フィードバック信号と制御目標となるトルク指令信号と
の偏差を解消すべく前記サーボ弁に制御信号を発するサ
ーボアンプは、実公平5-43394号公報中に不完全な形態
のものが示されているに過ぎず、以下の如き問題が生じ
ていた。
【0008】第1の問題は、制御対象となる系が、サー
ボ弁、ブレーキ及びこれらに付属する油圧配管を含んで
おり、サーボアンプが出力する制御信号に従う制動トル
クをブレーキが実際に発生するまでの間には、前記油圧
系及び機械系の各部における動作遅れが生じる一方、こ
の間においても、制動トルク相当荷重の検出結果と目標
トルクとの偏差に基づくフィードバック制御が進行する
ことから、目標トルクの変更初期に作動シリンダへの送
給油圧が過度に上昇して、前記ブレーキが発生する制動
トルクに前記目標トルクを超えるピーク(ゼロクロスピ
ーク)が出現することである。
【0009】この問題は、特に、大なる目標トルクの設
定が行われた正逆転切換え後の運転当初において顕著で
あり、使用者に不安を抱かしめるのみならず、負荷試験
装置の機械系及び油圧系の各部、並びに供試回転機に損
傷を及ぼす虞さえあった。
【0010】第2の問題は、前記サーボアンプが制御対
象の全体に対応する構成を有しておらず、具体的には、
ブレーキの作動シリンダに至る油圧配管系における近似
的な一次遅れが考慮されていないことから、該サーボア
ンプの出力である制御信号の変化に対する制動トルクの
応答性が、特に、目標トルクの設定変更時に必要となる
高周波域において悪く、流量制御型のサーボ弁及び複動
式の作動シリンダの採用による応答性の改善効果が十分
に得られないことである。
【0011】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、実公平5-43394号公報に開示された負荷試験装
置を改善し、有害なゼロクロスピークの発生を抑制する
と共に、油圧配管系での遅れに起因する応答性の悪化を
低減し、安全に使用できる高応答の負荷試験装置を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る負荷試験装
置は、供試回転機に連動連結された油圧作動型のブレー
キと、該ブレーキの作動油圧を調圧する流量制御型のサ
ーボ弁とを備え、前記ブレーキにより供試回転機に負荷
される制動トルクを検出し、この検出トルクのフィード
バック信号と目標トルク指令信号とに基づいてサーボア
ンプが出力する制御信号により前記サーボ弁を動作さ
せ、前記供試回転機の負荷試験を前記目標トルク指令信
号に対応する負荷トルク下にて行うようにした負荷試験
装置において、前記サーボアンプは、前記目標トルク指
令信号と前記フィードバック信号との偏差を入力とする
PI演算器に前記フィードバック信号を入力とする微分
器を並設してなるPID演算部と、該PID演算部の出
力に一次の進みを付与して前記制御信号を生成する進み
補償要素とを具備することを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明においては、ブレーキに送給される作動
油圧の調圧を流量制御型のサーボ弁により直接的に行う
構成において、サーボ弁の制御量を、目標トルク指令信
号と制動トルクのフィードバック信号との偏差を入力と
するPI演算器に制動トルクのフィードバック信号を入
力とする微分器を並設してなるPID演算部により決定
する。これにより目標トルクの変更が行われた場合、変
更初期には、両トルクの偏差に応じた本来の制御量を増
す側の補正がなされて、高い応答性を確保でき、また制
動トルクが目標トルクに近づき両者の偏差が減少するに
伴って本来の制御量を減じる側の補正がなされて、有害
なゼロクロスピークの発生を抑制する。
【0014】更に、一次の遅れ要素として挙動する油圧
配管系と反対性向の一次の進み補償要素をサーボアンプ
に備え、以上の如く決定される制御量をそのままではな
く、前記進み補償要素を経て経てサーボ弁に与え、油圧
配管系での遅れに起因する応答性の悪化を低減する。
【0015】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は本発明の第1発明に係る負荷試験装
置の油圧回路の構成を示す模式図である。この負荷試験
装置は図示の如く、負荷トルクを発生する油圧作動型の
ブレーキ1、該ブレーキ1の制動及び解除動作を行わし
めるべく、これの内部に構成された作動シリンダ10への
送給油圧(作動油圧Pa ,Pb )を制御する流量制御型
のサーボ弁2、及び作動油圧Pa ,Pb の元圧となるブ
レーキ油圧P0 の発生源となる油圧ポンプPを備えてな
る。
【0016】前記ブレーキ1は、供試回転機Aの出力軸
に連動連結される回転軸11と、この回転軸11を支承し、
内部に油が封入されたハウジング12とを備え、両者に夫
々回転を拘束して取り付けた多数の制動板間に制動トル
クを発生する湿式多板ブレーキである。図2はブレーキ
1の内部構造を示す縦断面図であり、図3は図2の要部
拡大図である。なお、図2の上半部は制動状態を、図2
の下半部及び図3は制動の解除状態を夫々示している。
【0017】ブレーキ1のハウジング12は、基台B(図
4参照)上に適長離隔して立設された一対の支承台C,
C間に、各別のベアリング 12A,12Bを介して揺動自在に
支持されている。またブレーキ1の回転軸11は、ハウジ
ング12の内部に一側(図の左側)から挿入され、挿入
側、即ち左側の中途部をハウジング12に嵌着固定された
ベアリング 11A,11Bにより、また先端部、即ち右端部を
同じくハウジング12に嵌着固定されたベアリング 11Cに
より夫々支持され、軸心回りでの回動が可能となってい
る。
【0018】ハウジング12は、回転軸11の外側を囲繞す
る内側ハウジング14を備えており、該内側ハウジング14
の内周には、これに回転を拘束されると共に、軸長方向
への移動自在に多数枚の制動板が取り付けてある。また
回転軸11外周の内側ハウジング14による囲繞部分には、
該回転軸11に回転を拘束されると共に、軸長方向への移
動自在に多数枚の制動板が取り付けてあり、これらは、
内側ハウジング14の内周の前記制動板と軸長方向に交互
に重合させてある。
【0019】ハウジング12の右側端部には、ベアリング
15Aを介して回転継手15が嵌着してあり、内側ハウジン
グ14の内部には、前記回転継手15及びこれに連なる油路
16を介して導入及び導出される油が封入されている。こ
の油路16の左端部は、回転軸11の中心部を貫通する油路
16aを介して、前記ベアリング 11A,11Bの配設位置に連
通させてあり、内側ハウジング14の封入油は、ベアリン
グ 11A,11B、及び高圧用のオイルシール 11Dの潤滑油と
しても使用されるようになっている。
【0020】ブレーキ1は、回転軸11側及び内側ハウジ
ング14側の制動板が相互に接近せしめられたとき、内側
ハウジング14内部の封入油を介して両者間に生じる摩擦
により制動トルクを発生し、また相互に離反せしめられ
たとき、制動トルクを解除するものであり、内側ハウジ
ング14の右側には、前記接近を行わしめるべく制動板を
押圧する複動型の作動シリンダ10が構成されている。
【0021】作動シリンダ10は、図3に詳細に示す如
く、内側ハウジング14の右側端部に周設した段付環孔
(制動板側が大径に、これより遠い側を小径にしてあ
る)の内部に、これに対応する段付環状のピストン 100
を嵌め合わせ、該ピストン 100の両側に一対の作動油室
10a,10bを形成してなる。一側の作動油室 10aは、前記
段付環孔の大径部の右側に、他側の作動油室 10bは、同
じく小径部の左側に夫々形成され、各別の送油路 17a,1
7bを介してハウジング12の右側外壁の相異なる位置に夫
々連通させてあり、これらの送油路 17a,17bの開口端に
各別の管継手 19a,19bを介して夫々接続された送油管 1
8a,18bを経て前記作動油圧Pa ,Pb が導入されるよう
になっている。
【0022】而してピストン 100は、一方の作動油室 1
0aへの作動油圧Pa の導入に応じて前記制動板を押圧す
べく進出し、各制動板間に発生する制動トルクを増す制
動動作をなし、逆に他方の作動油室 10bへの作動油圧P
b の導入に応じて退入し、押し付け力の緩和により各制
動板間の制動トルクを解除する制動解除動作をなす。前
記制動板の夫々の間には、これらを離反方向に相互に付
勢する皿ばね 101,101…が介装してあり、これらは、ピ
ストン 100の退入に応じた各制動板の離反を補助し、制
動解除動作を確実化する作用をなしている。
【0023】ブレーキ1のハウジング12の略中央部に
は、所定長さの支持アーム13が半径方向外向きに突設さ
れている。図4は、ブレーキ1の右側面の外観を示す側
面図であり、図示の如く前記支持アーム13の先端部は、
基台B上に立設された支持杆40の上端部に連結され、該
支持杆40によりハウジング12の揺動を拘束すべく支持さ
れており、両者の連結部分にはロードセル41が介装さ
れ、前記ブレーキ1による制動トルクの発生に伴って支
持アーム13を介して支持杆40に加わる荷重(制動トルク
相当荷重)を検出している。
【0024】以上の如く構成されたブレーキ1に送給さ
れる作動油圧Pa 及びPb を調圧する流量制御型のサー
ボ弁2は、図1中に模式的に示す如く、トルクモータ部
2a、前段増幅部2b及び案内弁部2cを備えてなり、広く市
販されている般用相当品である。
【0025】トルクモータ部2aは、外部から与えられる
電気信号を機械的な微小変位に変換する動作をなす部分
であり、一対の駆動コイルとこれらを囲繞するコアとを
備えてなり、両駆動コイルへの通電により、この通電量
に応じた変位(一般的には回転変位)を正逆両方向に生
じる構成となっている。
【0026】前段増幅部2bは、トルクモータ部2aに生じ
る微小変位を受け、案内弁部2cにおけるスプールの移動
のための油圧力に増力するものであり、図1中には、ト
ルクモータ部2a出力端のフラッパと、これに臨ませた一
対のノズルとを備え、これらのノズルの背圧を案内弁部
2cのスプールの両端面に作用させてなるノズルフラッパ
式の前段増幅部2bが示されている。
【0027】案内弁部2cは、4ポート3位置切換式のス
プール弁であり、これら4つのポートの内の2つは、図
示の如く、ブレーキ油圧P0 を発生する油圧ポンプPと
低圧状態に維持された油タンクTとに夫々接続されてお
り、また残りの2つは、油圧の送給先となる前記ブレー
キ1の作動シリンダ10の制動側及び制動解除側の作動油
室 10a,10bに、前記送油管 18a,18bを介して各別に接続
されている。
【0028】案内弁部2cのスプールは、前記各ポートの
全てをブロックする中立位置と、作動油室 10aを油圧ポ
ンプPに、作動油室 10bを油タンクTに夫々連通させる
左位置と、作動油室 10aを油タンクTに、作動油室 10b
を油圧ポンプPに夫々連通させる右位置とをとり得るよ
うになしてあり、これら各位置間での移動は、前述の如
く、前段増幅部2bにおける一対のノズルの背圧をスプー
ルの両側にパイロット圧として作用せしめることにより
生じる。
【0029】このように生じるスプールの変位は、トル
クモータ部2a出力端のフラッパにフィードバックスプリ
ングを介して作用させてあり、前記フラッパは、動作電
流の通電に応じてトルクモータ部2aが発生する駆動力
と、フィードバックスプリングを介して作用するフィー
ドバック力とが釣り合った位置に停止するようになって
いる。
【0030】而して案内弁部2cのスプールは、トルクモ
ータ部2aへの動作電流の通電がなされていない場合、両
端面に作用する前記一対のノズルの背圧が等しいことか
ら、前記中立位置を保っており、トルクモータ部2aへの
動作電流の通電がなされた場合、この通電方向(一対の
駆動コイルのいずれに通電がなされたか)に応じて前記
左位置又は右位置に向けて変位することになり、この変
位は、前段増幅部2bの前述した動作により、トルクモー
タ部2aの動作電流のわずかな変化に急峻に応答して生
じ、トルクモータ部2aの動作電流の強さに応じた平衡位
置を高精度に実現して停止する。
【0031】そして、このように生じる案内弁部2cのス
プール変位は、ブレーキ1の前記作動油室 10a,10bと油
ポンプ又は油タンクTとの連通面積を増減する作用をな
し、例えば、スプールの変位が左位置に向けて生じた場
合、油圧ポンプPが発生するブレーキ油圧P0 は、サー
ボ弁2及び送油管 18aを経て制動側の作動油室 10aに送
給され、作動ピストン 100の進出により、回転軸11側及
び内側ハウジング14側の制動板が相互に押し付けられ、
各制動板間に油膜を介して生じる摩擦抵抗によりブレー
キ1は制動トルクを発生する。
【0032】このとき作動油室 10aに送給される作動油
圧Pa は、案内弁部2cの通過により減圧されたものであ
り、この減圧量は、前記スプールの変位量に対応し、こ
の変位量は、トルクモータ部2aにおける動作電流の通電
量に、応答性良く、しかも高精度に対応する。即ち、ブ
レーキ1が発生する制動トルクは、サーボ弁2への動作
電流、より具体的には、トルクモータ部2aへの動作電流
の制御により、応答性及び精度良く制御できる。トルク
モータ部2aへの動作電流の制御は、後述するサーボアン
プ5(図5及び図6参照)の動作により行われる。
【0033】またこのとき、制動解除側の作動油室 10b
は油タンクTに連通された状態となり、ブレーキ1の制
動動作により他方の作動油室 10bから排出される作動油
は、送油管 18b及びサーボ弁2を経て油タンクTに速や
かに戻り、制動ための作動ピストン 100の動作は迅速に
生じる。
【0034】一方、案内弁部2cのスプール変位が右位置
に向けて生じた場合、油圧ポンプPが発生するブレーキ
油圧P0 は、サーボ弁2及び送油管 18bを経て制動解除
側の作動油室 10bに送給され、作動ピストン 100の退入
により、ブレーキ1は制動トルクを解除する。この解除
動作においても、他方の作動油室 10aから排出される作
動油は、送油管 18a及びサーボ弁2を経て油タンクTに
速やかに戻り、作動ピストン 100の動作は迅速に生じ
る。
【0035】以上の如く構成された本発明に係る負荷試
験装置においては、ブレーキ1が発生する制動トルクを
所定の目標トルクに維持すべく、作動油圧Pa 又はPb
の送給によりブレーキ1が発生する制動トルクの検出結
果に基づいて前記サーボ弁2の動作電流を制御するフィ
ードバック制御が行われている。前記制動トルクは、図
4に示す如く配されたロードセル41により、ブレーキ1
のハウジング12を支持アーム13を介して支持する支持杆
40に作用する制動トルク相当荷重として検出されてお
り、この検出結果は、トルクフィードバック信号Eb
して前記サーボアンプ5に与えられている。
【0036】図5は本発明に係る負荷試験装置の制御系
のブロック線図である。前記目標トルクは、この大きさ
に対応する電圧信号(トルク指令信号Es )としてサー
ボアンプ5に与えられる。サーボアンプ5にはまた、前
記ロードセル41により検出され、ブレーキ1が発生する
制動トルク相当荷重に対応するトルクフィードバック信
号Eb が与えられており、サーボアンプ5は、これらの
信号を後述の如く処理し、サーボ弁2に制御信号eを出
力する動作をなす。
【0037】制御信号eが与えられるサーボ弁2は、前
述の如く構成されており、電荷重変換部20と油圧変換部
21とに置き換えられる。電荷重変換部20は、トルクモー
タ部2a及び前段増幅部2bを含み、電気的に与えられる制
御信号eを案内弁部2cのスプールの作用荷重に変換する
作用をなす部分であり、比例感度Ka を有する比例要素
として表される。
【0038】一方油圧変換部21は、前記作用荷重により
生じるスプールの変位をブレーキ1の作動油圧Pa (又
はPb )に変換する作用をなす部分であり、サーボ弁2
からブレーキ1に至る油圧ホースを含み、所定のゲイン
p を有する一次遅れの伝達関数を備えた遅れ要素とし
て表される。なお、油圧変換部21のゲインKp は、案内
弁部2cのスプールの変位に対する作動油圧Pa (又はP
b )の変化率を示す圧力勾配係数であり、サーボ弁2各
部の寸法及び作動油の粘性に依存する定数として表され
る。
【0039】而して、サーボアンプ5からサーボ弁2に
与えられる制御信号eは、まず、電荷重変換部20を経て
力の次元に変換され、案内弁部2cのスプールの変位が生
じ、この変位は、油圧変換部21を経て作動油圧Pa (又
はPb )に変換されてブレーキ1に送給される。
【0040】サーボ弁2において調圧された作動油圧P
a の送給に応じて制動トルクTb を発生するブレーキ1
は、図示の如く、メカニカル加算点64とトルク変換部65
とに置き換えられる。メカニカル加算点64は、ブレーキ
1の作動ピストン 100に相当するものであり、この加算
点64においては、サーボ弁2から送給される作動油圧P
a から、前記戻しばね 101,101…の付勢力を進出側油室
10aでの受圧面積にて除して得られる等価ピストン戻し
圧力Pr が減じられ、作動ピストン 100は、両圧力の差
(Pb −Pr )に作動ピストン 100の受圧面積を乗じた
力にて制動板を押圧する。
【0041】この押圧力は、比例感度Kc を有する比例
要素として表されるトルク変換部65を経て制動トルクT
b に変換される。なお、トルク変換部65の比例感度Kc
は、作動ピストン 100の押圧力に対する制動トルクTb
の変化率を示すブレーキ定数であり、このブレーキ定数
C は、制動板の有効直径と枚数、各制動板間の動摩擦
係数、作動ピストン 100の受圧面積等、ブレーキ1各部
の寸法及びハウジング12の内部に封入された油の粘性に
依存する定数である。
【0042】このようにブレーキ1が発生する制動トル
クTb は、支持アーム13の長さLにて除された制動トル
ク相当荷重Fb として前記ロードセル41により検出され
ており、この検出結果は、フィードバックアンプ66によ
り増幅されたトルクフィードバック信号Eb として、絶
対値回路67を経てサーボアンプ5にフィードバックされ
ている。
【0043】なお、前記フィードバックアンプ66は、前
記トルク指令信号Es に対応するレベルを有するトルク
フィードバック信号Eb を得るべく、ロードセル41の出
力を増幅する固定増幅器である。
【0044】図6は、サーボアンプ5の内部構成を示す
ブロック線図である。図示の如くサーボアンプ5は、比
例感度Ke を有する比例要素70と、ゲインKi を有する
積分器71と、ゲインKd を有する微分器72とを、一対の
加算器73,74間に並設してなるPID演算部7と、該P
ID演算部7の出力側に構成され、ゲインK0 を有する
一次進みの伝達関数を備えた進み補償要素8とを備えて
なる。
【0045】PID演算部7の加算器73には、サーボア
ンプ5に入力されるトルク指令信号Es が与えられ、ま
たトルクフィードバック信号Eb がフィルタ74を介して
与えられており、該加算器73は、両者の偏差信号(=E
s −Eb )を比例要素70及び積分器71に出力し、比例要
素70及び積分器71においては、この偏差信号を入力とす
るPI演算が行われる。
【0046】一方、比例要素70及び積分器71に並設され
た微分器72には、トルクフィードバック信号Eb が直接
的に与えられており、他方の加算器74においては、比例
要素70及び積分器71による前記偏差信号のPI演算値
を、微分器72の出力により減量補正するPID演算が行
われ、サーボ弁2の制御量は、このPID演算により決
定される。
【0047】進み補償要素8は、PID演算部7の出力
信号Z0 に一次の進みを付加した出力を発し、この出力
がサーボ弁2に制御信号eとして与えられる。
【0048】なお、図8に示す如く、トルクフィードバ
ック信号Eb のフィードバック回路に絶対値回路67を必
要とするのは、サーボ弁2への制御信号eが常に正の電
圧信号であるのに対し、ロードセル41により検出される
制動トルク相当荷重Fb は、ブレーキ1の回転方向に応
じた正負の符号を有しており、前記加算器73においてト
ルクフィードバック信号Eb とトルク指令信号Es との
偏差を得るには、前者をそのまま用いることができない
ためである。
【0049】ここで、以上の如く構成されたサーボアン
プ5を備えた図5に示す制御系全体の伝達関数G(=T
b /Es )は、次式に示す如く、二次の遅れ系と進み要
素の積として表される。
【0050】
【数1】
【0051】なおこの式は、作動シリンダ10内部のピス
トン 100に作用する等価ピストン戻し圧力Pr におい
て、dPr ≒0であると考えてよく、また進み補償要素
8の時定数T0 が、油圧変換部21(サーボ弁2からブレ
ーキ1までの間の油圧配管系)の時定数Tに略等しいこ
とを前提として導かれたものであり、式中のKf は、ロ
ードセル41及びフィードバックアンプ66の比例感度を示
している。
【0052】以上の如く本発明に係る負荷試験装置にお
いては、ブレーキ1が発生中の制動トルクTb に対応す
るトルクフィードバック信号Eb とトルク指令信号Es
との偏差を入力とするPI演算器(微分要素70及び積分
器71)と、前記トルクフィードバック信号Eb を入力と
する微分器72とを備えたPID演算部7によるPID演
算によりサーボ弁2の制御量が決定される。
【0053】従って、トルク指令信号Es が変更された
場合、変更の初期にはトルクフィードバック信号Eb
の偏差の発生によりサーボ弁2の制御量は大きく、該サ
ーボ弁2の動作によりブレーキ1が発生する制動トルク
b は急変するが、この急変が生じ始めると共に、トル
クフィードバック信号Eb を微分する微分器72の出力に
より前記制御量が減量補正される結果、ブレーキ1発生
する制動トルクTb の変化率は、トルク指令信号Es
対応する目標トルクに近接する前に緩やかになり、ゼロ
クロスピークを大幅に軽減することができる。
【0054】また、サーボアンプ5が出力する制御信号
は、PID演算部7の演算結果そのものではなく、進み
補償要素8を経ることにより一次の進みを付加した信号
となり、サーボ弁2からブレーキ1までの間の油圧配管
系等の遅れが吸収される。特に、進み補償要素8の時定
数T0 が油圧変換部21(サーボ弁2からブレーキ1まで
の間の油圧配管系)の時定数Tに略等しく設定された場
合、油圧配管系の一次遅れは略完全に相殺され、この遅
れに起因する応答性の悪化を払拭できる。
【0055】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る負荷試験
装置においては、ブレーキに送給される作動油圧の調圧
を流量制御型のサーボ弁により直接的に行う構成におい
て、前記サーボ弁の制御量が、目標トルクに対応するト
ルク指令信号と制動トルクのフィードバック信号との偏
差のPI演算値を、制動トルクのフィードバック信号の
微分値により減量補正するPID演算により定めるか
ら、目標トルクの変更が行われた場合、変更初期には、
サーボ弁の制御量が増加側に補正され高い応答性を確保
できると共に、ブレーキが発生する制動トルクが変化し
始めるに伴ってサーボ弁の制御量が減少側に補正され
て、有害なゼロクロスピークの発生を抑制することがで
きる。更に、以上の如く決定される制御量をそのままで
はなく、一次の進み補償要素を経て経てサーボ弁の制御
信号を出力するから、油圧配管系での遅れに起因する応
答性の悪化を低減することができ、安全に使用できる高
応答の負荷試験装置が得られる等、本発明は優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る負荷試験装置の油圧回路の構成を
示す模式図である。
【図2】負荷トルクの発生手段である油圧作動型ブレー
キの縦断面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】ブレーキ1の右側面の外観を示す側面図であ
る。
【図5】本発明に係る負荷試験装置の制御系のブロック
線図である。
【図6】本発明の特徴部分であるサーボアンプの内部構
成を示すブロック線図である。
【符号の説明】
1 ブレーキ 2 (流量制御型)サーボ弁 5 サーボアンプ 7 PID演算部 8 進み補償要素 10 作動シリンダ 10a 油室 10b 油室 11 回転軸 12 ハウジング 13 支持アーム 41 ロードセル 70 比例要素 71 積分器 72 微分器 73 加算器 74 加算器 100 作動ピストン A 供試回転機 Es トルク指令信号 Eb トルクフィードバック信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供試回転機に連動連結された油圧作動型
    のブレーキと、該ブレーキの作動油圧を調圧する流量制
    御型のサーボ弁とを備え、前記ブレーキにより供試回転
    機に負荷される制動トルクを検出し、この検出トルクの
    フィードバック信号と目標トルク指令信号とに基づいて
    サーボアンプが出力する制御信号により前記サーボ弁を
    動作させ、前記供試回転機の負荷試験を前記目標トルク
    指令信号に対応する負荷トルク下にて行うようにした負
    荷試験装置において、前記サーボアンプは、前記目標ト
    ルク指令信号と前記フィードバック信号との偏差を入力
    とするPI演算器に前記フィードバック信号を入力とす
    る微分器を並設してなるPID演算部と、該PID演算
    部の出力に一次の進みを付与して前記制御信号を生成す
    る進み補償要素とを具備することを特徴とする負荷試験
    装置。
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