JPH0849453A - 錠つきドアノブカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ドアノブ４より一回り大きなカバー１を二分
割し、分割部一方を蝶番２にて繋ぎ、他一方は開閉部と
してドアノブ４に着脱自在とし、開閉部に錠３を設け
る。 【効果】 ドアノブ４に簡単に装着でき、施錠すれば着
脱不能となり、ドアノブ頭端の鍵穴は隠される。既存の
ドアの錠と併用すれば、ドアは二重ロックとなる。既存
のドアの錠と、本ドアノブカバーの錠は別のものなの
で、いずれかの鍵だけではドアは開かなくなる。したが
って、既存のドアの合鍵を持つ者でも家屋に侵入でき
ず、安全性が大きく向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ドアノブのカバーに錠
を装備した補助錠に関する。

【０００２】

【従来の技術】家屋のドアのほとんどは錠がひとつだけ
で、安全をその錠ひとつに頼っているのが現状である。
そのため、ドアの内側にいろいろな形状のドアストッパ
ーが装備されていることがあり、ドアチェーンもその一
例である。しかし、それは、在宅中の安全を考えてのも
のであり、外出時に外部より操作するのは不可能であ
る。留守中の家屋のより安全を考える時、既存の錠の他
に、補助錠をドアに取り付けることがある。しかし、そ
れには取り付け工事が必要となり、時間と費用がかかる
ばかりか、美観を損ねるものである。また、補助錠を取
り付けるためにはドアを傷つけることになり、アパー
ト、借家等においては、契約条件として建物に傷を付け
ることを規制していることが多く、事実上、不可能であ
る。さらに、アパートや借家等においては、その借り主
が変わったとき、既存のドアの錠を換えないことが少な
くない。この場合、新しい借り主は、既存の鍵を引き継
ぐことになるが、先の住人や第三者が合鍵を持っている
ことが充分考えられる。そのため、過去に犯罪が発生し
ている。

【０００３】次に、ドアノブとドアの錠の従来の技術に
ついて説明するが、これは、本発明が、ドアノブに着目
し、研究なされたものであるからである。ドアノブの形
状は、円柱形、フック形に大別でき、円柱形が大半を占
める。円柱形ドアノブは、手の平での『握る』『回す』
『引く』の操作の都合上、形状、サイズとも各種大差な
く、鍵穴はドアノブ頭端中心部にあることが主ではある
が、ドアノブ以外の箇所に位置することもある。錠の開
閉方法は、ドア外部からは鍵を用い、ドア内部ではロッ
ク用ボタンやつまみによって行うものがほとんどであ
る。錠の合鍵複製は、専門業者によって簡単に幾つでも
可能で、ほとんどの家庭が家族の数だけ合鍵を作るが、
その管理は以外とずさんである。合鍵のひとつを紛失し
ても、それは盗難の可能性もあるのだが、金融機関のキ
ャシュカードやクレジットカードほどには重大なことと
はとらえず、再度合鍵を複製するだけである。それは、
意識の問題だけではなく、合鍵紛失後の対処の仕方は、
いまのところ錠を換えることしかなく、それには時間と
費用がかかるばかりか、素人には難しい取り付け工事が
必要なためかと思われる。尚、鍵を使用しないドアの錠
に、ホテルなど一部施設で、施錠はオートロック、解錠
は専用カードというものもあるが、一般住宅に普及する
に至っていない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実情
に鑑みてなされたもので、ドアの二重ロックを構成する
ための補助錠を、ドアに直接取り付けるのではなく、ド
アノブに装着するカバーに装備するものである。ドアノ
ブに装着、施錠したカバーは、ドアノブ頭端の鍵穴を隠
し、合鍵によるドアロック解除を阻止するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、円柱形のドアノブ４より一回り大きな形状に成形し
たカバー１を、縦に二分割し、分割部一方は蝶番２にて
繋ぎ、他一方は開閉部としてドアノブ４に着脱自在と
し、開閉部に錠３を設け、錠３を施錠すればカバー１の
形状上、ドアノブ４より着脱不能となるものである。

【０００６】

【作用】上記の構成なので、簡単にドアノブに着脱可能
で、なおかつ、施錠することによって着脱不能となり、
既存のドアの錠と併用すれば、ドアの二重ロック状態を
ドア外部より構成することができる。また、本ドアノブ
カバーの錠と既存の錠は各々別のものであり、二重ロッ
ク状態を解除するには、いずれかひとつだけの鍵では不
可能になるものである。したがって、既存のドアの合鍵
を持っていても、それだけでは、このドアを開けること
ができなくなるものである。

【０００７】

【実施例】本発明を、図面の実施例に基づいて説明する
と、図１のように円柱形のドアノブ４に装着して使用す
るものである。ドアノブ４より一回り大きな形状に成形
したカバー１を、図２のように縦に二分割し、分割部一
方を蝶番２によって繋ぎ、分割部他一方は開閉部としド
アノブに着脱自在とし、開閉部に錠３を設けるものであ
る。次に、ドアノブへの装着の仕方と手順を説明する
と、ドアの錠を施錠し、本ドアノブカバー１を図２のよ
うに扇形に開いてドアノブ４に装着し、本ドアノブカバ
ーの錠３を施錠する。以上でドアは二重ロックの状態と
なる。円柱形ドアノブの代表的な形状は、図２のドアノ
ブ４のように頭端中心部に鍵穴があり、そこに鍵を挿入
してドアロックを解除するが、本ドアノブカバーは、頭
端を含めドアノブ全体を覆い隠してしまうため、本ドア
ノブを外さぬかぎりドアロック解除はできなくなり、ド
アを開けることができなくなる。また、上記以外で、鍵
穴がドアノブとは別の場所にあるドアの場合、本ドアノ
ブカバーを装着したままでも既存の鍵にてドアロック解
除は可能だが、本ドアノブカバーを外さぬかぎり、直接
ドアノブに触れられず、本ドアノブカバーをいくら回し
ても空回りしてしまい、ドアノブを容易く回すことがで
きず、ドアを開けることが難しくなる。よって、この形
状のドアノブを有するドアにおいても、本ドアノブカバ
ーは有効である。さらに、本発明の他の実施例を図３に
よって説明すると、（イ）は、ドアノブカバー１のロッ
ク解除に鍵を用いず、専用のカード５によって解除可能
となる機能を有する錠３ａを、ドアノブカバーに設けた
ものである。（ロ）と（ハ）は、ドアノブカバー１のロ
ック解除に鍵もカードも用いず、本人のみ知りうる知識
によって解除可能にしたものである。（ロ）は、数字も
しくは記号を有する複数のダイヤル６の正しい組み合わ
せを選択、合致させた時のみロック解除可能となる機能
を有する錠３ｂを、ドアノブカバー１に設けたものであ
る。（ハ）は、数字もしくは記号を有する複数のプッシ
ュボタン７のなかから、正しいボタンを押した時のみロ
ック解除可能となる機能を有する錠３ｃを、ドアノブカ
バー１に設けたものである。この場合、ボタン７の配列
を、視覚あるいは触覚でも記憶できるので、数字あるい
は記号は無くてもよい。

【０００８】

【発明の効果】本発明は以上のようで、簡単にドアノブ
に着脱でき、取り付け工事を一切必要とせず、ドア外部
よりドアの二重ロック状態を構成する手段としては、簡
単で有効である。また、取り付け工事不要の結果、ドア
を傷つけず、いままで契約上の規制で補助錠の取り付け
が不可能であったアパート、借家等にも使用できる。ド
アが二重ロックとなる結果、既存のドアの鍵だけでは開
かなくなり、合鍵によって第三者が家屋に侵入すること
も阻止でき、安全性が大きく向上する。さらに、合鍵が
なくても錠を開けてしまう特殊技能をもつ者にとって
も、ドアを開けるまでに以前の倍以上の時間を要し、ま
してや、図３が示す本発明の他の実施例のようなドアノ
ブカバーを装着した場合、新たな解錠知識が必要とな
り、ドアを開けるのが一層困難になる。また、外出時は
もとより在宅中においても、本ドアノブカバーを装着し
たままドア内側よりドアロックしてしまえば、やはりド
アは二重ロックとなり、より安全である。尚、本ドアノ
ブカバーは、円柱形ドアノブであればほとんどのものに
装着可能なサイズであるので、引っ越した時、既存の錠
を換えた時などに流用可能で、経済的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示し、（イ）が縦断側面図、
（ロ）が斜視図。

【図２】ドアノブに装着する直前の展開斜視図。

【図３】本発明の他の実施例を示し、（イ）がカード式
錠、（ロ）がダイヤル式錠、（ハ）がプッシュボタン式
錠、である斜視図。

【符号の説明】

１ ドアノブカバー ２ 蝶番 ３ 錠 ４ ドアノブ ５ カード ６ ダイヤル ７ プッシュボタン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドアノブ（４）に装着するカバー（１）
   を、ドアノブ（４）より一回り大きな形状に成形し、縦
   に二分割し、分割部一方を蝶番（２）にて繋ぎ、分割部
   一方は開閉部とし、開閉部には錠（３）を設けたことを
   特徴とするドアノブカバー。