JPH0849005A - 溶銑鍋及び溶銑搬送設備 - Google Patents
溶銑鍋及び溶銑搬送設備Info
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- JPH0849005A JPH0849005A JP18572594A JP18572594A JPH0849005A JP H0849005 A JPH0849005 A JP H0849005A JP 18572594 A JP18572594 A JP 18572594A JP 18572594 A JP18572594 A JP 18572594A JP H0849005 A JPH0849005 A JP H0849005A
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- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶銑鍋の炉体の断面形状を車両限界いっぱい
の箱型等とし、容器としての縦横比の小さい溶銑鍋を提
供し、また、傾動時の炉体と軌道の干渉を無くすための
レール切替装置を有する溶銑搬送設備を提供する。 【構成】 上部に受排銑口７を有し、両側面に炉体コー
ン３を含むトラニオ軸４を有する溶銑鍋１において、該
溶銑鍋１の炉体２の断面形状を車両限界いっぱいの箱形
に形成して縦横比を小さくして溶銑予備処理時の溶銑の
攪拌をし易くする。また、溶銑鍋の傾動場所の軌道を退
避位置と稼働位置に切替自在に構成して上記形状を有す
る溶銑鍋の傾動を可能とする。
の箱型等とし、容器としての縦横比の小さい溶銑鍋を提
供し、また、傾動時の炉体と軌道の干渉を無くすための
レール切替装置を有する溶銑搬送設備を提供する。 【構成】 上部に受排銑口７を有し、両側面に炉体コー
ン３を含むトラニオ軸４を有する溶銑鍋１において、該
溶銑鍋１の炉体２の断面形状を車両限界いっぱいの箱形
に形成して縦横比を小さくして溶銑予備処理時の溶銑の
攪拌をし易くする。また、溶銑鍋の傾動場所の軌道を退
避位置と稼働位置に切替自在に構成して上記形状を有す
る溶銑鍋の傾動を可能とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この出願に係る発明は、インジェ
クションランスが隅々まで届き溶銑の攪拌が充分に行い
得る溶銑鍋（混銑車）の炉体形状に関する。詳しくは、
炉体の断面形状を車両限界いっぱいの箱型等とし、容器
として縦横比の小さいものに形成することより溶銑の攪
拌がしやすいプロフィールを有する炉体形状に関する。
クションランスが隅々まで届き溶銑の攪拌が充分に行い
得る溶銑鍋（混銑車）の炉体形状に関する。詳しくは、
炉体の断面形状を車両限界いっぱいの箱型等とし、容器
として縦横比の小さいものに形成することより溶銑の攪
拌がしやすいプロフィールを有する炉体形状に関する。
【０００２】また、溶銑鍋の傾動時の炉体と軌道の干渉
を無くすため、傾動場所で炉体下部にくる軌道を移動式
にして退避させるようにした溶銑搬送設備に関する。
を無くすため、傾動場所で炉体下部にくる軌道を移動式
にして退避させるようにした溶銑搬送設備に関する。
【０００３】
【従来の技術】近年、高炉からの溶銑を転炉に入れる前
に脱Ｓi 、脱Ｓおよび脱Ｐ処理する溶銑予備処理法が普
及している。この溶銑予備処理には、そこで使われる容
器から分類すると、レードル法、混銑車法、専用炉法が
あるが、既存の溶銑搬送設備の関係から混銑車法が多く
使われている（例えば実開昭６２−１８６９５８号、実
開昭６２−１９８２５５号公報参照）。溶銑予備処理を
行うに際しては、炉体上部の受排銑口よりインジェクシ
ョンランスを挿入し添加剤を吹き込むと同時に、吹き込
みガスで溶銑を攪拌しながら進める。混銑車は高炉から
溶銑を受けると、溶銑予備処理設備において処理がなさ
れた後、製鋼工場に輸送される。溶銑装入鍋に溶銑を移
し替えるため炉体を傾動して上部の受排銑口より溶銑を
流し出す。
に脱Ｓi 、脱Ｓおよび脱Ｐ処理する溶銑予備処理法が普
及している。この溶銑予備処理には、そこで使われる容
器から分類すると、レードル法、混銑車法、専用炉法が
あるが、既存の溶銑搬送設備の関係から混銑車法が多く
使われている（例えば実開昭６２−１８６９５８号、実
開昭６２−１９８２５５号公報参照）。溶銑予備処理を
行うに際しては、炉体上部の受排銑口よりインジェクシ
ョンランスを挿入し添加剤を吹き込むと同時に、吹き込
みガスで溶銑を攪拌しながら進める。混銑車は高炉から
溶銑を受けると、溶銑予備処理設備において処理がなさ
れた後、製鋼工場に輸送される。溶銑装入鍋に溶銑を移
し替えるため炉体を傾動して上部の受排銑口より溶銑を
流し出す。
【０００４】また、炉体内のレンガを解体した後レンガ
を炉外へ出すため、少なくとも180 °は回転しなければ
ならない。従来のものは炉体の傾動半径が軌道等に物理
的に干渉しない寸法関係になっている。
を炉外へ出すため、少なくとも180 °は回転しなければ
ならない。従来のものは炉体の傾動半径が軌道等に物理
的に干渉しない寸法関係になっている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、混銑車
はその形状からして溶銑の攪拌が難しく、添加剤の混合
性が悪いため精錬効率が低いという問題がある。
はその形状からして溶銑の攪拌が難しく、添加剤の混合
性が悪いため精錬効率が低いという問題がある。
【０００６】この点を図６及び図７に基づき詳しく説明
すると、混銑車の炉体３１の形状は主として、軌条３０
を走る車両としての制限（車両限界）、台車との関係お
よび炉体傾動が360 °可能という条件から決まり、その
ため従来の炉体３１は中央部３２が円筒型で両端部３３
が円錐型の横に細長い、つまり、縦横比の非常に大きな
形状をしており、その中央に小さい受排銑口３５があ
る。図６中、３８は牽引式の溶銑搬送車、図７中、Ｈ0
は車両限界高さ、Ｂ0 は車両限界幅、Ｏは傾動中心、Ｏ
1 は炉体中心を示す。
すると、混銑車の炉体３１の形状は主として、軌条３０
を走る車両としての制限（車両限界）、台車との関係お
よび炉体傾動が360 °可能という条件から決まり、その
ため従来の炉体３１は中央部３２が円筒型で両端部３３
が円錐型の横に細長い、つまり、縦横比の非常に大きな
形状をしており、その中央に小さい受排銑口３５があ
る。図６中、３８は牽引式の溶銑搬送車、図７中、Ｈ0
は車両限界高さ、Ｂ0 は車両限界幅、Ｏは傾動中心、Ｏ
1 は炉体中心を示す。
【０００７】溶銑予備処理は、受排銑口３５からインジ
ェクションランス３６を挿入し溶銑３７内に添加剤を吹
き込むと同時に吹き込みガスで溶銑３７を攪拌しながら
進める。しかし、従来の炉体の形状は横に細長いく端が
円錐状をしているため、攪拌は端部の方まで及ばず、添
加剤との混合反応が効率よく進まない。
ェクションランス３６を挿入し溶銑３７内に添加剤を吹
き込むと同時に吹き込みガスで溶銑３７を攪拌しながら
進める。しかし、従来の炉体の形状は横に細長いく端が
円錐状をしているため、攪拌は端部の方まで及ばず、添
加剤との混合反応が効率よく進まない。
【０００８】そこで、これを解消すべく実開昭６０−６
０４５０号公報には、ランス昇降手段、走行台車上に配
設されたヒンジと油圧シリンダとを有する傾動手段によ
って走行台車台面に対して0 °〜130 °程度の範囲内で
傾動することができるようにしたランス吹き込み装置が
提案されている。かかる構成によれば、ランスによる吹
き込みを混銑車内の広範囲にわたって攪拌できるという
ものである。
０４５０号公報には、ランス昇降手段、走行台車上に配
設されたヒンジと油圧シリンダとを有する傾動手段によ
って走行台車台面に対して0 °〜130 °程度の範囲内で
傾動することができるようにしたランス吹き込み装置が
提案されている。かかる構成によれば、ランスによる吹
き込みを混銑車内の広範囲にわたって攪拌できるという
ものである。
【０００９】しかしこの構成であっても、受排銑口の大
きさと混銑車の炉体が横に細長い形状をしているため、
端部の攪拌効果には限界があり、脱硫反応が充分活発に
起きないという欠点は完全には解消しえない。また、吹
き込み装置自体も大掛かりで複雑なものとなっている。
きさと混銑車の炉体が横に細長い形状をしているため、
端部の攪拌効果には限界があり、脱硫反応が充分活発に
起きないという欠点は完全には解消しえない。また、吹
き込み装置自体も大掛かりで複雑なものとなっている。
【００１０】一般に混銑車においては、放熱を極力抑え
ることや突沸（スラグフォーミング）現象等を考慮して
受排銑口の下方に一定のフリーボードＦ（図７）をとっ
ている。そのため、溶銑鍋に収容しうる溶銑量は自ずと
減少せざるを得ないが、特に従来のように炉体が横に細
長いとその減少量が大きくなる。
ることや突沸（スラグフォーミング）現象等を考慮して
受排銑口の下方に一定のフリーボードＦ（図７）をとっ
ている。そのため、溶銑鍋に収容しうる溶銑量は自ずと
減少せざるを得ないが、特に従来のように炉体が横に細
長いとその減少量が大きくなる。
【００１１】この出願に係る発明では、溶銑鍋の炉体の
断面形状を車両限界いっぱいの箱型等とし、容器として
の縦横比の小さいものに形成することにより溶銑の攪拌
がし易いプロフィールにした溶銑鍋を提供することを一
つの目的とし、また、これにより生じる傾動時の炉体と
軌道の干渉を無くすため、傾動場所で炉体下部にくる軌
道を水平ないし上下移動式にして軌道を退避させること
により相互の干渉を無くすようにした溶銑搬送設備を提
供することを他の目的とする。
断面形状を車両限界いっぱいの箱型等とし、容器として
の縦横比の小さいものに形成することにより溶銑の攪拌
がし易いプロフィールにした溶銑鍋を提供することを一
つの目的とし、また、これにより生じる傾動時の炉体と
軌道の干渉を無くすため、傾動場所で炉体下部にくる軌
道を水平ないし上下移動式にして軌道を退避させること
により相互の干渉を無くすようにした溶銑搬送設備を提
供することを他の目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】前記目的達成のため、こ
の出願に係る発明のうち、請求項１に係る発明の構成
は、上部に受排銑口を有し、両側面に炉体コーンを含む
トラニオ軸を有する溶銑搬送車に搭載される溶銑鍋にお
いて、該溶銑鍋の炉体の断面形状を車両限界いっぱいの
箱形に形成するとともに縦横比を小さくして溶銑予備処
理時の溶銑の攪拌をし易くしたことを特徴とし、請求項
２に係る発明の構成は、上部に受排銑口を有し、両側面
にトラニオン軸を有する溶銑搬送車に搭載される溶銑予
備処理用の溶銑鍋において、該溶銑鍋の炉体の断面形状
を中央部分の円筒部とこの両側に連らなる円錐部とから
形成し、該炉体全体を車両限界いっぱいで、かつ縦横比
の小さいものに設定して溶銑予備処理時の溶銑の攪拌を
し易くしたことを特徴する。
の出願に係る発明のうち、請求項１に係る発明の構成
は、上部に受排銑口を有し、両側面に炉体コーンを含む
トラニオ軸を有する溶銑搬送車に搭載される溶銑鍋にお
いて、該溶銑鍋の炉体の断面形状を車両限界いっぱいの
箱形に形成するとともに縦横比を小さくして溶銑予備処
理時の溶銑の攪拌をし易くしたことを特徴とし、請求項
２に係る発明の構成は、上部に受排銑口を有し、両側面
にトラニオン軸を有する溶銑搬送車に搭載される溶銑予
備処理用の溶銑鍋において、該溶銑鍋の炉体の断面形状
を中央部分の円筒部とこの両側に連らなる円錐部とから
形成し、該炉体全体を車両限界いっぱいで、かつ縦横比
の小さいものに設定して溶銑予備処理時の溶銑の攪拌を
し易くしたことを特徴する。
【００１３】また、請求項３係る発明の構成は、請求項
１又は２記載の溶銑鍋における両側のトラニオン軸を支
持する台車と、一側の台車上に載置され溶銑鍋を傾動駆
動する傾動装置から構成された牽引式の溶銑搬送車と、
該溶銑搬送車が走行する軌道とを有する溶銑搬送設備に
おいて、該溶銑鍋が傾動する場所の軌道部分が該溶銑鍋
の回転に干渉しない退避位置と溶銑搬送車が走行しうる
稼働位置とに切替自在に構成すべくレール切替装置を備
えたことを特徴とする溶銑搬送設備である。
１又は２記載の溶銑鍋における両側のトラニオン軸を支
持する台車と、一側の台車上に載置され溶銑鍋を傾動駆
動する傾動装置から構成された牽引式の溶銑搬送車と、
該溶銑搬送車が走行する軌道とを有する溶銑搬送設備に
おいて、該溶銑鍋が傾動する場所の軌道部分が該溶銑鍋
の回転に干渉しない退避位置と溶銑搬送車が走行しうる
稼働位置とに切替自在に構成すべくレール切替装置を備
えたことを特徴とする溶銑搬送設備である。
【００１４】請求項４に係る発明の構成は、請求項３記
載の溶銑搬送設備において、溶銑搬送車が溶銑鍋傾動可
能位置に停止していることを検知する手段と、レール切
替装置がON-LINE 又は OFF- LINE のいずれに作動して
いるかを検知する手段とを有し、該溶銑搬送車の走行操
作と傾動操作とをインターロックさせてなる制御システ
ムを備えたことを特徴とする溶銑搬送設備である。
載の溶銑搬送設備において、溶銑搬送車が溶銑鍋傾動可
能位置に停止していることを検知する手段と、レール切
替装置がON-LINE 又は OFF- LINE のいずれに作動して
いるかを検知する手段とを有し、該溶銑搬送車の走行操
作と傾動操作とをインターロックさせてなる制御システ
ムを備えたことを特徴とする溶銑搬送設備である。
【００１５】
【作用】請求項１、２に係る発明では、従来にない特異
な形状を有する溶銑鍋の縦横比が小さいので、溶銑予備
処理時、インジェクションランスを挿入し、添加剤を吹
き込むと同時に吹き込みガスで溶銑を攪拌する場合に、
隅々まで攪拌作用が発揮されることから添加剤との混合
反応が促進される。また、炉体の表面積が小さくなるの
でレンガ消耗量及び使用量の低減作用が奏され、溶銑の
自由表面積が小さくなるので温度降下も少ない等の作用
が発揮される。
な形状を有する溶銑鍋の縦横比が小さいので、溶銑予備
処理時、インジェクションランスを挿入し、添加剤を吹
き込むと同時に吹き込みガスで溶銑を攪拌する場合に、
隅々まで攪拌作用が発揮されることから添加剤との混合
反応が促進される。また、炉体の表面積が小さくなるの
でレンガ消耗量及び使用量の低減作用が奏され、溶銑の
自由表面積が小さくなるので温度降下も少ない等の作用
が発揮される。
【００１６】請求項３に係る発明では、溶銑鍋傾動場所
の軌道部分を稼働位置と退避位置とに切替自在にするこ
とで、傾動時の炉体と軌道との干渉が無くなる。
請求項４に係る発明では、傾動時のレール切替え、走
行操作、傾動操作等の制御が自動的に行われる、設備の
信頼性が確保される。
の軌道部分を稼働位置と退避位置とに切替自在にするこ
とで、傾動時の炉体と軌道との干渉が無くなる。
請求項４に係る発明では、傾動時のレール切替え、走
行操作、傾動操作等の制御が自動的に行われる、設備の
信頼性が確保される。
【００１７】
【実施例】以下、この出願に係る発明の実施例を図面を
参照しながら説明する。図１は第１実施例を示し、混銑
車に搭載される溶銑鍋を一部切り欠いて示した斜視図で
ある。
参照しながら説明する。図１は第１実施例を示し、混銑
車に搭載される溶銑鍋を一部切り欠いて示した斜視図で
ある。
【００１８】溶銑鍋１の炉体２は箱形に形成されてお
り、炉体２の両側面に円錐台状の炉体コーン３が突設さ
れるとともに傾動軸となるべきトラニオン軸４が水平に
突設されている。炉体２は、炉体２の外殻を形作ってい
る鉄皮５とその内面に張り詰めた耐火レンガ６から主に
構成されている。なお、炉体２上部の開口は受排銑口７
を構成している。炉体２内部には、突沸現象等を考慮し
て受排銑口７から下方に一定のフリーボードＦ（通常70
0mm 程度) をもって溶銑が収容されるようになっている
（図２参照）。
り、炉体２の両側面に円錐台状の炉体コーン３が突設さ
れるとともに傾動軸となるべきトラニオン軸４が水平に
突設されている。炉体２は、炉体２の外殻を形作ってい
る鉄皮５とその内面に張り詰めた耐火レンガ６から主に
構成されている。なお、炉体２上部の開口は受排銑口７
を構成している。炉体２内部には、突沸現象等を考慮し
て受排銑口７から下方に一定のフリーボードＦ（通常70
0mm 程度) をもって溶銑が収容されるようになっている
（図２参照）。
【００１９】上記のような構成を有する溶銑鍋において
は、既存の炉体コーン３を含むトラニオン軸４（図１参
照）をそのまま流用可能であり、既存の炉体コーン３を
箱状炉体２の両側面に溶接等で取り付ければよい。ま
た、傾動装置及び台車として既存混銑車の当該傾動装置
１４及び台車１３（図４参照）をそのまま流用すること
も可能である。
は、既存の炉体コーン３を含むトラニオン軸４（図１参
照）をそのまま流用可能であり、既存の炉体コーン３を
箱状炉体２の両側面に溶接等で取り付ければよい。ま
た、傾動装置及び台車として既存混銑車の当該傾動装置
１４及び台車１３（図４参照）をそのまま流用すること
も可能である。
【００２０】上記箱形の炉体２の外殻を形作っている鉄
皮５の高さＨ、幅Ｂ、長さＬ（これらは内寸法を示す）
は下記のような寸法とするのが好ましい。
皮５の高さＨ、幅Ｂ、長さＬ（これらは内寸法を示す）
は下記のような寸法とするのが好ましい。
【００２１】
【数１】
【００２２】このような炉体形状にする主な理由は、図
２に示すように、炉体２の断面形状を車両限界いっぱい
の箱形とし、容器として縦横比の小さいものに形成する
ことより溶銑の攪拌がし易いプロフィールにすることに
ある。
２に示すように、炉体２の断面形状を車両限界いっぱい
の箱形とし、容器として縦横比の小さいものに形成する
ことより溶銑の攪拌がし易いプロフィールにすることに
ある。
【００２３】かかる形状の溶銑鍋を採用すれば、ランス
の吹き込みが隅々まで行き渡るので従来のものより溶銑
予備処理の攪拌効果が格段に向上するとともに、炉体自
身の表面積が減少することから、地金の付着量が減少、
レンガ積み作業が容易となり、レンガ使用量および消耗
量が減少し、フリーボード容積も従来より30% 減少す
る。また溶銑の自由表面積が小さくなるため溶銑の温度
降下も減少する。
の吹き込みが隅々まで行き渡るので従来のものより溶銑
予備処理の攪拌効果が格段に向上するとともに、炉体自
身の表面積が減少することから、地金の付着量が減少、
レンガ積み作業が容易となり、レンガ使用量および消耗
量が減少し、フリーボード容積も従来より30% 減少す
る。また溶銑の自由表面積が小さくなるため溶銑の温度
降下も減少する。
【００２４】ところで、図２に示すように炉体２の傾動
中心Ｏ（これはトラニオン軸４の軸線上にある）は、炉
体２が傾いた時にも元の起立した状態に復帰できるよう
な回動モーメントを与えるため、炉体自身の中心Ｏ1 よ
りやや上方に設定されている。そのため、箱状の炉体２
を傾動中心Ｏの回りに傾動した場合には想像線で示すよ
うな軌跡を描き軌道Ｒと干渉してしまう。この傾動時の
炉体２と軌道Ｒの干渉を無くすため、傾動場所で炉体２
下部にくる軌道Ｒを移動式にして退避させるようにして
いる。すなわち、レール８が立設されている支持台９の
下部に油圧ジャッキ１０を設け、この油圧ジャッキ１０
を伸縮することにより水平方向に移動できるようになっ
ている。かくて、油圧ジャッキ１０等で構成されるレー
ル切替装置によって、軌道は稼働位置Ａと退避位置Ｂに
切替自在に構成されることとなる。この場合、図示はし
ていないが、溶銑搬送車が溶銑鍋傾動可能位置に停止し
ていることを検知する手段と共に、レール切替装置がON
-LINE （レールが稼働位置にセットされている状態）ま
たは OFF- LINE（レールが退避位置にある状態）のいず
れに作動しているかを検知する手段が設けられ、これら
の検知信号により走行操作と傾動操作とインターロック
させるべき制御システムが別設の制御装置に配備されて
いる。かかる制御システムにより溶銑搬送車が傾動可能
位置に停止しており、かつ、レールが退避位置にある場
合に限り、溶銑鍋の傾動ができるよう制御されるととも
に、軌道が稼働位置にある場合に限り、溶銑搬送車の走
行が可能なように制御される。
中心Ｏ（これはトラニオン軸４の軸線上にある）は、炉
体２が傾いた時にも元の起立した状態に復帰できるよう
な回動モーメントを与えるため、炉体自身の中心Ｏ1 よ
りやや上方に設定されている。そのため、箱状の炉体２
を傾動中心Ｏの回りに傾動した場合には想像線で示すよ
うな軌跡を描き軌道Ｒと干渉してしまう。この傾動時の
炉体２と軌道Ｒの干渉を無くすため、傾動場所で炉体２
下部にくる軌道Ｒを移動式にして退避させるようにして
いる。すなわち、レール８が立設されている支持台９の
下部に油圧ジャッキ１０を設け、この油圧ジャッキ１０
を伸縮することにより水平方向に移動できるようになっ
ている。かくて、油圧ジャッキ１０等で構成されるレー
ル切替装置によって、軌道は稼働位置Ａと退避位置Ｂに
切替自在に構成されることとなる。この場合、図示はし
ていないが、溶銑搬送車が溶銑鍋傾動可能位置に停止し
ていることを検知する手段と共に、レール切替装置がON
-LINE （レールが稼働位置にセットされている状態）ま
たは OFF- LINE（レールが退避位置にある状態）のいず
れに作動しているかを検知する手段が設けられ、これら
の検知信号により走行操作と傾動操作とインターロック
させるべき制御システムが別設の制御装置に配備されて
いる。かかる制御システムにより溶銑搬送車が傾動可能
位置に停止しており、かつ、レールが退避位置にある場
合に限り、溶銑鍋の傾動ができるよう制御されるととも
に、軌道が稼働位置にある場合に限り、溶銑搬送車の走
行が可能なように制御される。
【００２５】なお、図３に示すようにレール切替装置
を、上下昇降移動式に構成してもよい。すなわち、レー
ル８を立設した支持台９の下部に昇降用の油圧ジャッキ
１０Ａを設け、この油圧ジャッキ１０Ａの伸縮により軌
道Ｒを稼働位置Ａと退避位置Ｂとに切替え自在にするも
のである。１１は軌道固定用のストッパである。
を、上下昇降移動式に構成してもよい。すなわち、レー
ル８を立設した支持台９の下部に昇降用の油圧ジャッキ
１０Ａを設け、この油圧ジャッキ１０Ａの伸縮により軌
道Ｒを稼働位置Ａと退避位置Ｂとに切替え自在にするも
のである。１１は軌道固定用のストッパである。
【００２６】図４は、箱型の溶銑鍋１を牽引式の溶銑搬
送車１２に搭載した状態の図であり、溶銑鍋２の両端の
トラニオン軸４を支持する台車１３が配設され、一方の
該台車１３上には溶銑鍋１をトラニオン軸４回りに傾動
駆動する傾動装置１４が設けられている。そして、前述
したように溶銑鍋１が傾動する場所のレールとその支持
台からなる軌道Ｒが溶銑鍋１の回転に干渉しない退避位
置に移動可能になっている。
送車１２に搭載した状態の図であり、溶銑鍋２の両端の
トラニオン軸４を支持する台車１３が配設され、一方の
該台車１３上には溶銑鍋１をトラニオン軸４回りに傾動
駆動する傾動装置１４が設けられている。そして、前述
したように溶銑鍋１が傾動する場所のレールとその支持
台からなる軌道Ｒが溶銑鍋１の回転に干渉しない退避位
置に移動可能になっている。
【００２７】図５は溶銑鍋の第２実施例で、この炉体１
５は、中央部分の円筒部１５ａとこの両側に連なる円錐
部１５ｂから形成されている。そして円錐部１５ｂに上
記と同様に既存の炉体コーン１６を含むトラニオン軸１
７が溶接等で取着されている。この場合も上記実施例と
同様に炉体の断面形状を車両限界いっぱいの形とし、容
器として縦横比の小さいものに形成することより溶銑の
攪拌がし易くなっている。そして、溶銑鍋の傾動時に軌
道との干渉を避けるためレール切替装置が設けられるこ
とも上記と同様である。
５は、中央部分の円筒部１５ａとこの両側に連なる円錐
部１５ｂから形成されている。そして円錐部１５ｂに上
記と同様に既存の炉体コーン１６を含むトラニオン軸１
７が溶接等で取着されている。この場合も上記実施例と
同様に炉体の断面形状を車両限界いっぱいの形とし、容
器として縦横比の小さいものに形成することより溶銑の
攪拌がし易くなっている。そして、溶銑鍋の傾動時に軌
道との干渉を避けるためレール切替装置が設けられるこ
とも上記と同様である。
【００２８】
【発明の効果】請求項１〜２に係る発明では、 溶銑鍋の炉体を箱形又は円筒と円錐との組み合わせ
形状にすることにより縦横比の小さくして、溶銑の攪拌
効果を向上しうる結果、溶銑予備処理が確実に行え、溶
銑の品質を高めることができる。
形状にすることにより縦横比の小さくして、溶銑の攪拌
効果を向上しうる結果、溶銑予備処理が確実に行え、溶
銑の品質を高めることができる。
【００２９】 炉体の表面積が従来タイプよりも小さ
くなるので、レンガ使用量および消耗量を少なくでき
る。従って、炉体形状との関係もあってレンガ積みの作
業が容易且つ迅速にできる。また、炉内の地金付の量が
少なくなる。更に、溶銑の自由表面積が小さくなるため
溶銑の温度降下を少なくできる。
くなるので、レンガ使用量および消耗量を少なくでき
る。従って、炉体形状との関係もあってレンガ積みの作
業が容易且つ迅速にできる。また、炉内の地金付の量が
少なくなる。更に、溶銑の自由表面積が小さくなるため
溶銑の温度降下を少なくできる。
【００３０】 フリーボード部分の容積を従来より約
３０％減少させることができる。
３０％減少させることができる。
【００３１】請求項３に係る発明では、溶銑鍋の傾動場
所の軌道が稼働位置と退避位置とに切替えできるから、
従来にない形状の溶銑鍋を使用しても溶銑搬送には支障
がなくなり上記溶銑鍋を難無く実現できる。
所の軌道が稼働位置と退避位置とに切替えできるから、
従来にない形状の溶銑鍋を使用しても溶銑搬送には支障
がなくなり上記溶銑鍋を難無く実現できる。
【００３２】特に、請求項４に係る発明では、レール切
替操作、走行操作、傾動操作等が自動的に行え、しかも
相互のインターロック制御により溶銑搬送設備の信頼性
が確保できる。
替操作、走行操作、傾動操作等が自動的に行え、しかも
相互のインターロック制御により溶銑搬送設備の信頼性
が確保できる。
【図１】溶銑鍋の第１実施例を示す炉体の斜視図であ
る。
る。
【図２】レール切替装置を含む同炉体の断面図である。
【図３】レール切替装置の他の実施例である。
【図４】箱型の溶銑鍋を牽引式の溶銑搬送車に搭載した
状態の図である。
状態の図である。
【図５】溶銑鍋の第２実施例を示す正面図である。
【図６】溶銑搬送車上の従来の溶銑鍋の概略断面図であ
る。
る。
【図７】軌道を含む従来の溶銑鍋の炉体中央部の断面図
である。
である。
１…溶銑鍋 ２…炉体 ３…炉体コーン ４…トラニオン軸 ５…鉄皮 ６…耐火レンガ ７…受排銑口 ８…レール ９…支持台 Ｒ…軌道 １０、１０Ａ…油圧ジャッキ（レール切替装置） １２…溶銑搬送車 １３…台車 １４…傾動装置
Claims (4)
- 【請求項１】 上部に受排銑口を有し、両側面に炉体コ
ーンを含むトラニオ軸を有する溶銑搬送車に搭載される
溶銑鍋において、該溶銑鍋の炉体の断面形状を車両限界
いっぱいの箱形に形成するとともに縦横比を小さくして
溶銑予備処理時の溶銑の攪拌をし易くしたことを特徴と
する溶銑鍋。 - 【請求項２】 上部に受排銑口を有し、両側面にトラニ
オン軸を有する溶銑搬送車に搭載される溶銑予備処理用
の溶銑鍋において、該溶銑鍋の炉体の断面形状を中央部
分の円筒部とこの両側に連らなる円錐部とから形成し、
該炉体全体を車両限界いっぱいで、かつ縦横比の小さい
ものに設定して溶銑予備処理時の溶銑の攪拌をし易くし
たことを特徴とする溶銑鍋。 - 【請求項３】 請求項１又は２記載の溶銑鍋における両
側のトラニオン軸を支持する台車と、一側の台車上に載
置され溶銑鍋を傾動駆動する傾動装置から構成された牽
引式の溶銑搬送車と、該溶銑搬送車が走行する軌道とを
有する溶銑搬送設備において、該溶銑鍋が傾動する場所
の軌道部分を該溶銑鍋の回転に干渉しない退避位置と溶
銑搬送車が走行しうる稼働位置とに切替自在に構成すべ
くレール切替装置を備えたことを特徴とする溶銑搬送設
備。 - 【請求項４】 溶銑搬送車が溶銑鍋傾動可能位置に停止
していることを検知する手段と、レール切替装置がON-L
INE 又は OFF- LINE のいずれに作動しているかを検知
する手段とを有し、該溶銑搬送車の走行操作と傾動操作
とをインターロックさせてなる制御システムを備えたこ
とを特徴とする請求項３記載の溶銑搬送設備。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18572594A JPH0849005A (ja) | 1994-08-08 | 1994-08-08 | 溶銑鍋及び溶銑搬送設備 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18572594A JPH0849005A (ja) | 1994-08-08 | 1994-08-08 | 溶銑鍋及び溶銑搬送設備 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0849005A true JPH0849005A (ja) | 1996-02-20 |
Family
ID=16175769
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18572594A Pending JPH0849005A (ja) | 1994-08-08 | 1994-08-08 | 溶銑鍋及び溶銑搬送設備 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0849005A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016059940A (ja) * | 2014-09-18 | 2016-04-25 | 新日鐵住金株式会社 | 溶融金属用取鍋 |
| CN110066897A (zh) * | 2019-06-03 | 2019-07-30 | 中冶赛迪工程技术股份有限公司 | 一种高炉炉前开铁口机自动换钎系统 |
-
1994
- 1994-08-08 JP JP18572594A patent/JPH0849005A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016059940A (ja) * | 2014-09-18 | 2016-04-25 | 新日鐵住金株式会社 | 溶融金属用取鍋 |
| CN110066897A (zh) * | 2019-06-03 | 2019-07-30 | 中冶赛迪工程技术股份有限公司 | 一种高炉炉前开铁口机自动换钎系统 |
| CN110066897B (zh) * | 2019-06-03 | 2024-02-23 | 中冶赛迪工程技术股份有限公司 | 一种高炉炉前开铁口机自动换钎系统 |
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