JPH0848564A - 窒化ケイ素質焼結体及びその製造方法 - Google Patents

窒化ケイ素質焼結体及びその製造方法

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JPH0848564A
JPH0848564A JP6092957A JP9295794A JPH0848564A JP H0848564 A JPH0848564 A JP H0848564A JP 6092957 A JP6092957 A JP 6092957A JP 9295794 A JP9295794 A JP 9295794A JP H0848564 A JPH0848564 A JP H0848564A
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silicon nitride
less
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weight
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Hideki Hirotsuru
秀樹 広津留
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 細かく均一な粒度分布を持った高強度で信頼
性の高い窒化ケイ素焼結体を提供する。 【構成】 焼結体の相対密度が95%以上であり、窒化
ケイ素粒子の平均粒径が0.3ミクロン以下、平均粒径
±0.2ミクロンの範囲内の粒子量が全粒子の85(体
積)%以上で、かつ、粒径0.5ミクロンを超える粒子の
量が3(体積)%以下であり、粒界相の量が2重量%以上
15重量%以下であることを特徴とする窒化ケイ素質焼
結体である。全窒化ケイ素粒子の内、アスベクト比(長
さ/直径)が3未満である粒子数が90%以上であり、
かつ、β粒子が全窒化ケイ素粒子の80重量%以上であ
るもの、或いは全窒化ケイ素粒子の内、アスベクト比
(長さ/直径)が3未満である粒子数が90%以上であ
り、かつα粒子が全窒化ケイ素粒子の80重量%以上で
あるものが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造機械、化学
プラント、非鉄金属製造機械、溶接ロボット等の分野に
おいて機械部品として利用される高強度、高精密、耐摩
耗性、耐食性窒化ケイ素質焼結体及びその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】焼結原料用として市販されている窒化ケ
イ素粉末は、平均粒径が0.5〜1ミクロンの範囲内
で、一般的にサブミクロン粉末と呼ばれるものである。
粒度分布計は、粉末を溶媒中に分散し、種々の方法で一
定の粒度範囲にある粒子の量(体積)を測定するものであ
る。平均粒径とは、測定した累積体積が50体積%(重
量%と同じ)となる粒径と定義されている。
【0003】従来は、この粉末に、焼結助剤として酸化
物を5〜10重量%程度混合し、適当な形に成形した
後、窒素雰囲気中で1700〜2000℃に加熱して高
密度焼結体を製造している。焼結体は窒化ケイ素粒子と
助剤を含む粒界相からなる。粒界相は主にガラス相であ
るが、結晶相を含む場合もある。アルミナやジルコニア
の焼結体は高強度化の目的で、細かく均一な粒子からな
る焼結体を製造するために、粉末合成や焼結技術の開発
が行われてきた。窒化ケイ素焼結体は、高温で作動する
機械部品への応用を目的に研究されてきた。その場合、
強度のみでなく破壊に対する抵抗性の尺度である破壊靭
性も重要である。そこで、窒化ケイ素粒子が2重の粒度
分布をした複合組織が開発されている。複合組織を持つ
焼結体は、細かい粒子の中に大きな柱状粒子が発達した
組織である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来よ
り、窒化ケイ素焼結体は、積極的に不均一な組織を発現
させ、高靭性化と高強度化が図られてきた。このような
不均一な組織の場合、破壊源は柱状に発達した大きな粒
子となる。焼結体の強度は大きな粒子の長さの1/2乗
の反比例する。粒子の大きさには広い分布があるため、
強度分布が広くなり、材料としての信頼性は低かった。
【0005】そこで、高強度で信頼性の高い材料を提供
するためには、細かく均一な粒子からなる焼結体を製造
する必要がある。しかし、サブミクロンの粉末を焼結す
ると、どのような方法を用いても複合組織が現れる。本
発明者は、粒子の成長挙動を検討した結果、サブミクロ
ン粉末の中に存在する少数の大きな粒子が核となり、さ
らに大きな柱状粒子に成長することが判った。したがっ
て、市販の焼結用粉末から核となる大きな粒子を除いた
粉末を製造する必要があり、既にその方法を開発した。
その粉末を粒成長を抑制した条件下で高密度化すれば、
目的の焼結体が製造できる筈である。
【0006】本発明は、上述の要求に応えるべく、細か
く均一な粒度分布を持った高強度で信頼性の高い窒化ケ
イ素焼結体を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために研究を重ねた結果、細かく粒度分布が均
一な粉末を粒成長速度が低い低温で焼成することによ
り、上記焼結体を提供できることを知見した。
【0008】すなわち、本発明は、焼結体の相対密度が
95%以上であり、更に、窒化ケイ素粒子の平均粒径が
0.3ミクロン以下、平均粒径±0.2ミクロンの範囲内
の粒子量が全粒子の85(体積)%以上で、かつ、粒径
0.5ミクロンを超える粒子の量が3(体積)%以下であ
り、粒界相の量が2重量%以上15重量%以下であるこ
とを特徴とする窒化ケイ素質焼結体を要旨としている。
【0009】また、その製造方法は、平均粒径0.1ミ
クロン以上0.35ミクロン以下の範囲内で、90体積
%径が0.6ミクロン以下で、かつ、比表面積が15m2
/g以上50m2/g以下の範囲内である窒化ケイ素微粉末
84重量%以上97重量%以下に対して、希土類元素酸
化物又はAl23、MgO、CaO、SiO2の単独又は2
種以上を3重量%以上16重量%以下添加し、窒素雰囲
気下、1400℃以上1750以下の温度で焼結するこ
とを特徴としている。
【0010】
【作用】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0011】市販されているサブミクロンの粉末は平均
粒径が0.5〜1ミクロンの程度である。実際に粒度分
布計で測定すると大部分の粒子は0.1〜1ミクロンの
範囲であるが、3ミクロン程度の大きな粒子も少量存在
する。0.5ミクロンを超える大きな粒子は焼結中に周
囲の小さい粒子を吸収し、更に大きな粒子に成長する確
率が高い。しかし、粒成長の核となる0.5ミクロンを
超える大きな粒子を除去すれば、細かく粒度分布の狭い
粉末を得ることができる。実際に分級処理した粉末の粒
度分布を測定すると、除去した筈の0.5ミクロンを超
える粒度が表示される。この原因は詳細に検討した結
果、これらの大きな粒度は細かい粒子が分級後弱く結合
した2次粒子であることが明らかとなつた。この2次粒
子は焼結過程で分散し、粒成長の核とはならない。この
ことは、粒度分布の測定だけでは、目的とする粉末が得
られたかどうか明確にできないことを意味する。
【0012】そこで、本発明では、この粉末の評価に粒
度分布測定と比表面積を併用したものである。平均粒径
が0.1ミクロン以上0.35ミクロン以下で、かつ比表
面積が15m2/g以上50m2/g以下であれば、粒度分布
の狭い均一な粉末である。この粉末は、市販のものより
平均粒径が小さく粒度分布が狭いので、焼結性が高く低
温で高密度まで焼結できる。このため、粒成長が抑制で
き、目的の焼結体が得られる。
【0013】すなわち、平均粒径が0.1ミクロン以上
0.35ミクロン以下の範囲内で、90体積%径が0.6
ミクロン以下で、かつ、比表面積が15m2/g以上15m
2/g以下の範囲内である窒化ケイ素微粉末84重量%以
上97重量%以下に対して、希土類元素酸化物又はAl2
3、MgO、CaO、SiO2の単独又は2種以上を3重
量%以上16重量%以下添加し、窒素雰囲気下で加熱す
ると、高密度焼結体が得られる。
【0014】ここで、平均粒径が0.1ミクロンより小
さいか比表面積が50m2/gを超えると、成形体の密度
が低く高密度焼結体は得られない。また、平均粒径が
0.35ミクロンより大きいか比表面積が15m2/gより
小さいと、粒成長の核となる大きな粒子が残留する。望
ましくは、平均粒径が0.15ミクロン以上0.30ミク
ロン以下の範囲内であり、90体積%径が0.5ミクロ
ン未満で、かつ、比表面積が20m2/g以上35m2/g以
下の範囲内である。粒度分布計では粒径と累積体積(%)
の関係が測定されるが、平均粒径とは累積体積が50%
である粒子径である。90体積%径とは粒径の小さい方
からの累積体積が90%の粒子径の意味で、粒度分布の
大きな領域の値を代表する。このような平均粒径と90
体積%径で粒度分布、特に大きな粒子部分を規定でき
る。
【0015】また、希土類元素酸化物又はAl23、Mg
O、CaO、SiO2の単独又は2種以上を添加するの
は、焼結温度で液相を生成し、焼結を促進させるためで
ある。その量は3重量%以上16重量%以下の範囲内と
する。3重量%未満では、焼結助剤としての作用が十分
でない。また、16重量%を超えると、焼結体の機械的
性質が低下する。
【0016】焼結温度の範囲は1400℃以上1750
℃以下である。粒成長を抑制するためには、高密度化を
達成できれば可能な限り低温で焼結するのがよい。望ま
しくは1450℃以上1650℃以下の範囲内である。
温度と共に圧力を加えると焼結が促進され低温で高密度
化できるので、ホットプレス(HT)法や熱間静水圧焼結
(HIP)方が有効である。なお、焼結時間が短ければ粒
成長は顕著ではないので、1650℃を超える温度では
短時間で焼結させることが好ましい。
【0017】上記の粉末及び焼結条件を満足する製造方
法を用いると、相対密度が95%以上という高密度な焼
結体が得られる。本発明が目的とする粒子が細かく均一
な焼結体とは、窒化ケイ素粒子の平均粒径が0.3ミク
ロン以下、平均粒径±0.2ミクロンの範囲内の粒子量
が全粒子の85(体積)%以上で、かつ、粒径0.5ミク
ロン以上の粒子量が3(体積)%以下のものである。
【0018】この条件の範囲内であれば、焼結温度より
高温に加熱したり、クリープのような高温で応力を受け
る条件下でもほとんど粒成長しない。しかし、上記の条
件の範囲外になると粒成長の駆動力が大きくなり、焼結
中に一部の粒子が異常成長し、均一組織は得られない。
【0019】なお、粒径の測定のためには、焼結体を切
断し、研磨した後、CF4ガスを用いてプラズマ・エッ
チングしてから観察する。この処理により窒化ケイ素粒
子が薄く除去され、粒界の酸化物ガラス相が残留する。
これを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察すると粒子と粒
界のコントラストが明瞭になり、粒子の形状が観察でき
る(図1にSEM写真の例を示した)。この写真から50
0個以上の粒子を画像解析で統計的に処理する。
【0020】窒化ケイ素はα型とβ型の構造を持つが、
共に六方晶系である。したがって、焼結体中の窒化ケイ
素粒子は基本的には六角柱状である。粒子は3次元にラ
ンダムに配向しているが、画像解析ではその切断面の2
次元的な情報を解析する。各粒子毎にその直径、長さ及
び面積を測定する。粒径は研磨面の粒子の最も短い直径
と一致する。平均粒径(D50)とは測定した多数の値の個
数平均である。粉末の平均粒径は累積体積が基準であ
り、個数平均とは直接比較できない。個数平均は常に体
積平均より小さい。焼結の進行と共に粒子は成長する
が、このような理由で原料粉末の平均粒径より焼結体中
の平均粒子が小さく測定される場合がある。
【0021】一定の粒度範囲における粒子量の全体に占
める割合(体積%)は、測定した粒径と累積面積の関係か
ら算出できる。これは研磨面における表面積の比率は焼
結体内の体積の比率と一致するからである。この方法に
よりD50±0.2ミクロンの範囲内の粒子量(体積%)及
び粒径0.5ミクロン以上の粒子量(体積%)が算出でき
る。粒子は3次元的に無秩序に配向しているので、研磨
面で観察される長さは実際の値より一般的に小さい。粒
子が研磨面と平行に配向している場合だけ、真の値に一
致する。そこで、粒子毎にアスペクト比(長さ/直径)を
測定し、粒子の形状因子とする。上記のように、この値
は真の粒子形状とは異なるが、図1の実施例1のように
均一な組織では真の値との差は小さい。
【0022】そこで、本発明では、研磨面で測定した見
掛け上の値を粒子のアスペクト比(長さ/直径)と定義す
る。本発明の窒化ケイ素質焼結体では、アスペクト比が
3未満である粒子数が全粒子の90%以上である必要が
ある。アスペクト比が3以上の粒子は異方性が大きく、
粒成長の駆動力が大きいので核の作用を果たす可能性が
高い。また、焼結中にα粒子はβ粒子に相転移し、その
際、粒成長を促進する。このため、上記の粒度分布と比
表面積を満足する高β率の粉末を焼結して、β粒子が全
窒化ケイ素粒子の80重量%以上である焼結体とすれ
ば、組織は均一に保つことができる。また、上記のよう
な微細で粒度の均一なα粒子を相転移を抑制した条件で
焼結させ、全窒化ケイ素の80%重量%以上がα粒子で
ある焼結体とすれば、細かく均一な粒子から成る焼結体
となる。この焼結体の粒界には焼結助剤を含むガラス相
が存在する。焼結体中の粒界相量は2重量%以上15重
量%以下である。この量は焼結助剤の添加量より少ない
が、これは焼結中に助剤の一部は気相として失われるた
めである。
【0023】
【実施例】以下に、本発明の実施例と比較例を挙げて更
に具体的に本発明を説明する。
【0024】
【実施例1、2】、
【比較例1、2】焼結用原料として市販されている高β
率の窒化ケイ素粉末(電気化学工業社製SN−P21F
C)に対し、スラリー濃度が10重量%となるように濃
度0.3重量%のヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を
添加し、窒化ケイ素製のボールミルにて3時間湿式分散
及び粉砕を行った。次いで、このスラリーを遠心力14
00G条件で5分間遠心分離し、上澄みとして窒化ケイ
素微粉末を含むスラリーを分離した。スラリーを洗浄及
び乾燥し、窒化ケイ素微粉末を作成した。表1に、レー
ザー錯乱法で測定したこの粉末の平面粒径と90体積%
径を示した。なお、比較例1は、分級処理をせず原料粉
末をそのまま測定した。粉末はα相粒子とβ相粒子の混
合物であるので、実施例1と比較例1でα相含有率がそ
れぞれ5、7(重量)%となっているのは、β相がそれぞ
れ95、93(重量)%であることを意味する。
【0025】また、焼結用原料として市販されている高
α率の窒化ケイ素粉末(宇部興産社製SN−E10)に同
様の分級処理したものを実施例2、原料そのままのもの
を比較例2とする。その結果を表1に示す。同表には粉
末X線回折で決定したα相含有率(重量%)、Leco社製
分析装置で決定した酸素含有率(重量%)及び窒素吸着法
で測定した比表面積(m2/g)も示している。分級処理に
より細かく粒度分布が均一な粉末が得られたことが判
る。
【0026】次に、実施例1、2及び比較例1、2の各
窒化ケイ素粉末93重量%に、MgO(和光純薬社製特級
試薬)3重量%、Al23(住友化学社製AKP−20)2
重量%CaO(和光純薬社製特級試薬)2重量%を添加
し、ヘキサン中で3時間湿式混合し、乾燥した後、解砕
を行った。次いで、これらの粉末約2gを15mmφのカ
ーボンダイスに充填し、窒素雰囲気中、プレス圧20M
Paで15分間ホットプレス焼結を行った。焼結温度
は、実施例は1550℃、比較例は1600℃であっ
た。
【0027】得られた焼結体は、アルキメデス法による
焼結体密度の測定を行った。そして、切断、鏡面研磨を
行い、研磨面をプラズマエッチングして走査型電子顕微
鏡(SEM)による焼結体組織の観察を行った。更に、画
像解析装置(ニレコ社製ルーゼックスIII)により粒子の
評価を行った。各サンプル共500個以上の粒子につい
て、粒子の直径、粒子長さ及び面積を測定し、粒子毎に
アスペクト(長さ/直径)比を算出した。平均粒径(D50
で示す)、平均粒径±0.2ミクロンの範囲内の粒子量の
全粒子に占める割合(体積%)、及び粒径が0.5ミクロ
ン以上である粒子量の全粒子に対する割合(体積%)の結
果を表2に示す。粉末X線回折で測定した、窒化ケイ素
粒子に占める粒子の割合(重量%)も示している。また、
各粒子のアスペクト比を集計し、その比が3未満である
粒子数を算出した。全粒子に占める割合は実施例1、2
と実施例1、2でそれぞれ0.5、0.3、1.5、5.2
%であった。
【0028】表2及び上記の結果より、実施例1、2の
焼結体は、比較例1、2の焼結体に比べ、粗大粒子を含
まない非常に微細かつ均一な焼結体であることが示され
ている。実施例1及び比較例2のSEM写真を図1に示
す。実施例1の組織が細かく均一で、比較例2の組織が
不均一であることが判る。各実施例及び比較例では粒度
分布測定から求めた平面粒径が、画像解析から求めた平
均粒径よりそれぞれ大きい。焼結中に粒子は平均として
は必ず成長している。見掛け上粉末の粒径が焼結体の粒
子より大きいのは、粒度分布測定は体積平均、画像解析
は個数平均と意味が異なるためである。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【実施例3、4】、
【比較例3〜5】表3に示す組み合わせで、実施例1、
2及び比較例1、2の窒化ケイ素微粉末各90重量%
に、MgO(和光純薬社製特級試薬)3重量%、Al2
3(住友化学社製AKP−20)2重量%、Y23(信越化
学工業社製微粉)5重量%を添加し、ヘキサン中で3時
間湿式混合し乾燥した後、解砕を行った。次いで、これ
らの粉末を200kg/cm2の圧力で金型成形した後、2
トン/cm2の圧力で静水圧成形した。得られた成形体
は、窒化ケイ素粉末及びBN粉末からなる詰め粉と共に
カーボン製ルツボに充填し、1MPaの窒素雰囲気中
で、実施例3、4と比較例3、4は1650℃で、比較
例5は1950℃で2時間加熱し、焼結体を作成した。
得られた焼結体は、実施例1と同様の評価を行った。実
施例3、4及び比較例3、4、5のα相含有率はそれぞ
れ15、0、20、0、0重量%であった。相対密度と
画像解析の結果を表3に示す。
【0032】表3及びSEM観察の結果より、各焼結体
とも相対密度が98%以上に高密度化しており、実施例
3、4の焼結体は、比較例3〜5の焼結体に比べ非常に
微細かつ均一な組織をもつ焼結体であった。
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
粒子の平均粒径が0.3ミクロン以下、平均粒径±0.2
ミクロンの範囲内の粒子が全粒子の85%以上、かつ粒
径0.5ミクロン以上の粒子数が3%以下と組織が微細
で均一であり、かつ相対密度が95%以上と高密度の焼
結体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例2のSEM写真(粒子構造)
である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結体の相対密度が95%以上であり、
    更に、窒化ケイ素粒子の平均粒径が0.3ミクロン以
    下、平均粒径±0.2ミクロンの範囲内の粒子量が全粒
    子の85(体積)%以上で、かつ、粒径0.5ミクロンを
    超える粒子の量が3(体積)%以下であり、粒界相の量が
    2重量%以上15重量%以下であることを特徴とする窒
    化ケイ素質焼結体。
  2. 【請求項2】 全窒化ケイ素粒子の内、アスベクト比
    (長さ/直径)が3未満である粒子数が90%以上であ
    り、かつ、β粒子が全窒化ケイ素粒子の80重量%以上
    であることを特徴とする請求項1に記載の窒化ケイ素質
    焼結体。
  3. 【請求項3】 全窒化ケイ素粒子の内、アスベクト比
    (長さ/直径)が3未満である粒子数が90%以上であ
    り、かつα粒子が全窒化ケイ素粒子の80重量%以上で
    あることを特徴とする請求項1に記載の窒化ケイ素質焼
    結体。
  4. 【請求項4】 平均粒径0.1ミクロン以上0.35ミク
    ロン以下の範囲内で、90体積%径が0.6ミクロン以
    下で、かつ、比表面積が15m2/g以上50m2/g以下の
    範囲内である窒化ケイ素微粉末84重量%以上97重量
    %以下に対して、希土類元素酸化物又はAl23、Mg
    O、CaO、SiO2の単独又は2種以上を3重量%以上
    16重量%以下添加し、窒素雰囲気下、1400℃以上
    1750以下の温度で焼結することを特徴とする請求項
    1に記載の窒化ケイ素焼結焼結体の製造方法。
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