JPH0847505A - 水晶体前嚢切開具 - Google Patents
水晶体前嚢切開具Info
- Publication number
- JPH0847505A JPH0847505A JP6204222A JP20422294A JPH0847505A JP H0847505 A JPH0847505 A JP H0847505A JP 6204222 A JP6204222 A JP 6204222A JP 20422294 A JP20422294 A JP 20422294A JP H0847505 A JPH0847505 A JP H0847505A
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- JP
- Japan
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- probe
- cutter
- incision
- anterior
- tip
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 プローブの回動許容角度が限られていても、
切開すべき円周の360度の範囲に亘って刃先が常に円
周方向を向き、連続した滑かな単線で短時間に前嚢をほ
ぼ円形に切開させる。 【構成】 眼内に挿入されるプローブ3の先端部5にそ
の一側面と平行な面上で旋回自由に回転軸12を介して
カッタ支持体15を連結し、カッタ支持体15には回転
軸12から離れた位置にプローブ3の反対側へ突出させ
てカッタ17を配置し、プローブ3によってカッタ17
を牽引移動させるようにした。
切開すべき円周の360度の範囲に亘って刃先が常に円
周方向を向き、連続した滑かな単線で短時間に前嚢をほ
ぼ円形に切開させる。 【構成】 眼内に挿入されるプローブ3の先端部5にそ
の一側面と平行な面上で旋回自由に回転軸12を介して
カッタ支持体15を連結し、カッタ支持体15には回転
軸12から離れた位置にプローブ3の反対側へ突出させ
てカッタ17を配置し、プローブ3によってカッタ17
を牽引移動させるようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白内障治療などの眼科
手術において水晶体前嚢の切開に使用する切開具に関す
るものである。
手術において水晶体前嚢の切開に使用する切開具に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】白内障の治療方法として、混濁した水晶
体を摘出して人工水晶体を移植することが一般に行なわ
れている。水晶体の摘出および人工水晶体の挿入のため
には、水晶体の前面を覆っている前嚢の一部を切除して
開口を設け、超音波等で細かく砕いた水晶体の砕片を開
口より吸引などの方法で除去した後、嚢内或いは嚢外に
人工水晶体を移植するようにしている。
体を摘出して人工水晶体を移植することが一般に行なわ
れている。水晶体の摘出および人工水晶体の挿入のため
には、水晶体の前面を覆っている前嚢の一部を切除して
開口を設け、超音波等で細かく砕いた水晶体の砕片を開
口より吸引などの方法で除去した後、嚢内或いは嚢外に
人工水晶体を移植するようにしている。
【0003】従来、一般に使用されている切開具とし
て、ほぼ直角に屈曲した刃部を軸先端に一体形成し、こ
の軸を棒状のハンドピースに連結固定したものがある。
この切開具は、刃を設けたプローブを瞼の側端部から角
膜の裏側の前房に前嚢表面とほぼ平行に挿入し、プロー
ブに対してほぼ直角に突出した刃を前嚢表面に当ててハ
ンドピースの操作を通じて刃を周回させることにより、
前嚢を所望の径の円状に切開するものである。
て、ほぼ直角に屈曲した刃部を軸先端に一体形成し、こ
の軸を棒状のハンドピースに連結固定したものがある。
この切開具は、刃を設けたプローブを瞼の側端部から角
膜の裏側の前房に前嚢表面とほぼ平行に挿入し、プロー
ブに対してほぼ直角に突出した刃を前嚢表面に当ててハ
ンドピースの操作を通じて刃を周回させることにより、
前嚢を所望の径の円状に切開するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の切
開具では、刃の向きが切開具の軸心方向に対して一定方
向に固定されているので、刃を単に円状に移動させるだ
けでは刃の向きを常に切開すべき円周方向に向けておく
ことができず、連続移動させて切開を行うことができな
い。そのため、この器具を用いて切開する場合は、ハン
ドピースを指で転がす(軸心を中心として自転させる)
ことによって刃を約90度回転させる毎に小切開を行な
い、この小切開を所望の円周に沿って互いに連続するよ
うに繰り返し、最終的に鋸歯状であって全体的に円状に
切開するようにしていた。
開具では、刃の向きが切開具の軸心方向に対して一定方
向に固定されているので、刃を単に円状に移動させるだ
けでは刃の向きを常に切開すべき円周方向に向けておく
ことができず、連続移動させて切開を行うことができな
い。そのため、この器具を用いて切開する場合は、ハン
ドピースを指で転がす(軸心を中心として自転させる)
ことによって刃を約90度回転させる毎に小切開を行な
い、この小切開を所望の円周に沿って互いに連続するよ
うに繰り返し、最終的に鋸歯状であって全体的に円状に
切開するようにしていた。
【0005】即ち、切開具は、刃を前嚢表面上で周回さ
せるために、人体への挿入部位、即ち眼の側端部を中心
として或る程度回動することになるが、その回動中心の
可動範囲(人体への挿入部位の大きさ)は極く限られて
いるので、各小切開による切り口の各線分の方向(切開
刀の軸線に対してほぼ90度)はごく限られた範囲でし
か変化できない。従って、360度に亘る切開すべき円
周の大部分では、小切開の各線分方向が接線に沿ったも
のとはなり得ず、各小切開を連続させるためにはプロー
ブの回動中心(人体への挿入位置)を許容範囲内で移動
させながらプローブの軸線方向を変化させることによ
り、各小切開をジグザグに進めて行かざるを得なかっ
た。その結果、切り口が鋸歯状になるものであって、そ
の各頂点部分から亀裂が入りやすくなり、この亀裂が水
晶体の裏側まで拡がると硝子体が漏出するという事故が
生じかねないという問題があった。
せるために、人体への挿入部位、即ち眼の側端部を中心
として或る程度回動することになるが、その回動中心の
可動範囲(人体への挿入部位の大きさ)は極く限られて
いるので、各小切開による切り口の各線分の方向(切開
刀の軸線に対してほぼ90度)はごく限られた範囲でし
か変化できない。従って、360度に亘る切開すべき円
周の大部分では、小切開の各線分方向が接線に沿ったも
のとはなり得ず、各小切開を連続させるためにはプロー
ブの回動中心(人体への挿入位置)を許容範囲内で移動
させながらプローブの軸線方向を変化させることによ
り、各小切開をジグザグに進めて行かざるを得なかっ
た。その結果、切り口が鋸歯状になるものであって、そ
の各頂点部分から亀裂が入りやすくなり、この亀裂が水
晶体の裏側まで拡がると硝子体が漏出するという事故が
生じかねないという問題があった。
【0006】また、上述の小切開を虹彩に接触しないよ
うに注意しながら、互いに連続するようにしかも必要な
大きさの円状に行なうには、高度の熟練を要するばかり
でなく、時間もかかり、医師および患者の双方にとって
負担が大きいという問題もあった。
うに注意しながら、互いに連続するようにしかも必要な
大きさの円状に行なうには、高度の熟練を要するばかり
でなく、時間もかかり、医師および患者の双方にとって
負担が大きいという問題もあった。
【0007】以上のような器具のほかに、メス部を単線
の円状に移動させるだけで短時間でスムーズな切り口が
得られる、高周波をメスとして利用した切開装置もある
が、これらの装置は余りにも高額であり経済的負担が大
きすぎるという問題がある。
の円状に移動させるだけで短時間でスムーズな切り口が
得られる、高周波をメスとして利用した切開装置もある
が、これらの装置は余りにも高額であり経済的負担が大
きすぎるという問題がある。
【0008】そこで本発明の目的は、スムーズな単線状
の切開が可能で、以って切開に要する時間を短縮できる
切開具を提供することにある。本発明の他の目的は、切
開操作が簡単な切開具を提供することにある。本発明の
更に他の目的は、比較的低価格の切開具を提供すること
にある。
の切開が可能で、以って切開に要する時間を短縮できる
切開具を提供することにある。本発明の他の目的は、切
開操作が簡単な切開具を提供することにある。本発明の
更に他の目的は、比較的低価格の切開具を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の技術的課題を達成
すべく、本発明による水晶体前嚢切開具は、握持部と、
握持部の先端に固定されて所定長さに延出したプローブ
と、プローブの先端部にその一側面と平行な面上で旋回
自由に支持されたカッタ支持体と、カッタ支持体にプロ
ーブの反対側へ突出させて配置されたカッタとからなる
ものとした。
すべく、本発明による水晶体前嚢切開具は、握持部と、
握持部の先端に固定されて所定長さに延出したプローブ
と、プローブの先端部にその一側面と平行な面上で旋回
自由に支持されたカッタ支持体と、カッタ支持体にプロ
ーブの反対側へ突出させて配置されたカッタとからなる
ものとした。
【0010】プローブに対してカッタ支持体を回転自由
に支持するには、プローブの先端近傍に軸方向に対して
直角な方向に貫通する軸孔を設け、この軸孔に回転軸を
自由回転可能に且つ一側面から突出するように挿通し、
この回転軸の突出部にカッタ支持体を固着する構成とす
るのがよい。
に支持するには、プローブの先端近傍に軸方向に対して
直角な方向に貫通する軸孔を設け、この軸孔に回転軸を
自由回転可能に且つ一側面から突出するように挿通し、
この回転軸の突出部にカッタ支持体を固着する構成とす
るのがよい。
【0011】
【作用】プローブの先端部を、カッタが前嚢に対面する
向きにして前房内に挿入し、カッタを前嚢の切開すべき
円周上に位置させたところで前嚢に喰い込ませる。この
状態で、プローブ先端が所定の円を描くように握持部を
操作すると、回転自由なカッタ支持体は、常に前嚢から
受ける抵抗が最も少ない角度、即ち、カッタの刃先が進
行方向を向く角度に回転しながらプローブの動きに追随
する。
向きにして前房内に挿入し、カッタを前嚢の切開すべき
円周上に位置させたところで前嚢に喰い込ませる。この
状態で、プローブ先端が所定の円を描くように握持部を
操作すると、回転自由なカッタ支持体は、常に前嚢から
受ける抵抗が最も少ない角度、即ち、カッタの刃先が進
行方向を向く角度に回転しながらプローブの動きに追随
する。
【0012】カッタをカッタ支持体の回転中心から離れ
た位置に配置させた実施態様では、プローブの軌跡に急
激な方向の転換によるジグザグが生じた場合、カッタ支
持体の旋回によりカッタはプローブの軌跡をそのまま踏
襲することなくジグザグを吸収しながら滑らかな軌跡で
移動する。
た位置に配置させた実施態様では、プローブの軌跡に急
激な方向の転換によるジグザグが生じた場合、カッタ支
持体の旋回によりカッタはプローブの軌跡をそのまま踏
襲することなくジグザグを吸収しながら滑らかな軌跡で
移動する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の実施例の全体図であって、本実
施例の切開具1は、ハンドピースとなる握持部2と、そ
の一方の軸端に設けられた取付穴に螺合4により連結固
定されたプローブ3とからなる。プローブ3は、好まし
くはステンレス鋼で形成され、先端近傍で僅かに屈折さ
れ、この先端部5にカッタ・アセンブリ10が設けられ
ている。
する。図1は、本発明の実施例の全体図であって、本実
施例の切開具1は、ハンドピースとなる握持部2と、そ
の一方の軸端に設けられた取付穴に螺合4により連結固
定されたプローブ3とからなる。プローブ3は、好まし
くはステンレス鋼で形成され、先端近傍で僅かに屈折さ
れ、この先端部5にカッタ・アセンブリ10が設けられ
ている。
【0014】図2,図3は、カッタ・アセンブリ10を
拡大して断面で示したものであり、カッタ・アセンブリ
10は、基本的に、上記プローブ3と、その先端部5に
回転軸12を介して全角度に亘って相対回転可能に連結
され、カッタ17を下面に突出させたカッタ支持体15
とから構成されている。即ち、プローブ3の先端部5に
は、その軸方向に直角の方向に貫通する軸孔11が形成
され、この軸孔11に回転軸12が回転自由に挿通され
て、その一端部はプローブ3から突出している。
拡大して断面で示したものであり、カッタ・アセンブリ
10は、基本的に、上記プローブ3と、その先端部5に
回転軸12を介して全角度に亘って相対回転可能に連結
され、カッタ17を下面に突出させたカッタ支持体15
とから構成されている。即ち、プローブ3の先端部5に
は、その軸方向に直角の方向に貫通する軸孔11が形成
され、この軸孔11に回転軸12が回転自由に挿通され
て、その一端部はプローブ3から突出している。
【0015】カッタ支持体15は好ましくはステンレス
鋼で形成され、その一端側に形成した軸孔16に回転軸
12の突出部が挿入、固着されることにより、カッタ支
持体15がプローブ3に対して旋回自由とされている。
カッタ支持体15の他端側には、刃先をプローブ3の反
対側へ突出させてカッタ17が固定されている。カッタ
17は好ましくはダイヤモンドまたはステンレス鋼で形
成され、切刃面18が軸孔16の中心に向かって刃先か
ら次第に近接するテーパ状に形成されている。
鋼で形成され、その一端側に形成した軸孔16に回転軸
12の突出部が挿入、固着されることにより、カッタ支
持体15がプローブ3に対して旋回自由とされている。
カッタ支持体15の他端側には、刃先をプローブ3の反
対側へ突出させてカッタ17が固定されている。カッタ
17は好ましくはダイヤモンドまたはステンレス鋼で形
成され、切刃面18が軸孔16の中心に向かって刃先か
ら次第に近接するテーパ状に形成されている。
【0016】回転軸12とプローブ3との間には、軸受
ブッシュ13が介装されているとともに、回転軸12の
張出し頭部とブッシュ13の端面との間、およびブッシ
ュ13の他端面とカッタ支持体15との間には、スペー
サ14がそれぞれ介装されている。プッシュ13および
スペーサ14は、例えばフッ素系樹脂のように滑性およ
び耐摩性に富む材料で形成され、プローブ3に対して回
転軸12をガタつきのない円滑な回転動作を行なわせる
ようになっている。
ブッシュ13が介装されているとともに、回転軸12の
張出し頭部とブッシュ13の端面との間、およびブッシ
ュ13の他端面とカッタ支持体15との間には、スペー
サ14がそれぞれ介装されている。プッシュ13および
スペーサ14は、例えばフッ素系樹脂のように滑性およ
び耐摩性に富む材料で形成され、プローブ3に対して回
転軸12をガタつきのない円滑な回転動作を行なわせる
ようになっている。
【0017】次に、以上の構成を有する切開具の使用法
および動作を説明する。先ず、プローブ3をその先端部
5からカッタ17が前嚢に対面する向きにして前房内に
挿入する。カッタ17が前嚢の切開すべき円周上に到達
する深さまでプローブ3を挿入したところで、プローブ
3を押圧してカッタ17の刃先を前嚢に喰い込ませる。
および動作を説明する。先ず、プローブ3をその先端部
5からカッタ17が前嚢に対面する向きにして前房内に
挿入する。カッタ17が前嚢の切開すべき円周上に到達
する深さまでプローブ3を挿入したところで、プローブ
3を押圧してカッタ17の刃先を前嚢に喰い込ませる。
【0018】次に、この状態で先端部5が所定の円を描
くように握持部2を前後左右に移動させると、カッタ支
持体15は常に前嚢から受ける抵抗が最も少ない向き、
即ちカッタ17の刃先が前進方向を向くような角度に回
転しながら、プローブ3の動きに追随する。従って、カ
ッタ17はプローブ15自体の回転角度が限られたもの
であるに拘らず、切開すべき円周の全範囲に亘って常に
刃先面18を進行方向に向けて移動しながら切開を進め
ることができる。
くように握持部2を前後左右に移動させると、カッタ支
持体15は常に前嚢から受ける抵抗が最も少ない向き、
即ちカッタ17の刃先が前進方向を向くような角度に回
転しながら、プローブ3の動きに追随する。従って、カ
ッタ17はプローブ15自体の回転角度が限られたもの
であるに拘らず、切開すべき円周の全範囲に亘って常に
刃先面18を進行方向に向けて移動しながら切開を進め
ることができる。
【0019】また、この実施例では特に、カッタ17が
カッタ支持体15の回転中心から離れた位置に設けられ
ているため、握持部2の操作が円滑でなく先端部5の軌
道に急激な方向転換によるジグザグが生じた場合でもカ
ッタ17はジグザグが減少若しくは除去される。即ち、
カッタ支持体15は先端部でプローブ3に旋回自由に取
付けられていて、回転軸12がカッタ17を引張るよう
に働くので、カッタ17はあたかも自動車の前輪に対す
る後輪のように、先端部5の軌跡をそのまま踏襲するこ
となく、先端部5の軌跡の曲りを短絡して移動しジグザ
グを減少若しくは除去することとなるのである。
カッタ支持体15の回転中心から離れた位置に設けられ
ているため、握持部2の操作が円滑でなく先端部5の軌
道に急激な方向転換によるジグザグが生じた場合でもカ
ッタ17はジグザグが減少若しくは除去される。即ち、
カッタ支持体15は先端部でプローブ3に旋回自由に取
付けられていて、回転軸12がカッタ17を引張るよう
に働くので、カッタ17はあたかも自動車の前輪に対す
る後輪のように、先端部5の軌跡をそのまま踏襲するこ
となく、先端部5の軌跡の曲りを短絡して移動しジグザ
グを減少若しくは除去することとなるのである。
【0020】このことを、図4を用いて詳細に説明する
と、先端部5が線分A1上を移動するとき、カッタ17
はその後方の延長線上の線分B1上を移動する。先端部
5が急に方向を変えて線分A2上を移動すると、カッタ
17が前嚢から受ける抵抗によってカッタ支持体15が
これまでのプローブ3に対する角度を保持する方向にプ
ローブ3に対して相対的に旋回し、プローブ3の軌跡を
短絡するように線分B2上を移動する。先端部5が再び
進行方向を変えて線分A3上を移動すると、カッタ支持
体15は同様の理由で線分B3上を移動する。以下同様
に、先端部5の線分A4,A5,A6上の移動に応じ
て、カッタ17はB4、B5、B6上を移動する。従っ
て、カッタ17の軌跡、即ち前嚢の切り口は角のない滑
らかな曲線になる。
と、先端部5が線分A1上を移動するとき、カッタ17
はその後方の延長線上の線分B1上を移動する。先端部
5が急に方向を変えて線分A2上を移動すると、カッタ
17が前嚢から受ける抵抗によってカッタ支持体15が
これまでのプローブ3に対する角度を保持する方向にプ
ローブ3に対して相対的に旋回し、プローブ3の軌跡を
短絡するように線分B2上を移動する。先端部5が再び
進行方向を変えて線分A3上を移動すると、カッタ支持
体15は同様の理由で線分B3上を移動する。以下同様
に、先端部5の線分A4,A5,A6上の移動に応じ
て、カッタ17はB4、B5、B6上を移動する。従っ
て、カッタ17の軌跡、即ち前嚢の切り口は角のない滑
らかな曲線になる。
【0021】以上述べたように、本発明の上記実施例に
よれば、先端部5を所望の円周に沿って周回させるだけ
で、カッタ17が刃先面18を常に進行方向へ向け牽引
されて移動し前嚢を連続した滑らかな単線で切開するこ
とができ、しかもプローブ3の軌跡に多少の屈曲があっ
ても、カッタ支持体15およびカッタ17はプローブ3
に対する回転軸12の回転によりその屈曲を短絡するよ
うに移動するので、角のない円滑な軌跡で前嚢を切開す
ることができる。
よれば、先端部5を所望の円周に沿って周回させるだけ
で、カッタ17が刃先面18を常に進行方向へ向け牽引
されて移動し前嚢を連続した滑らかな単線で切開するこ
とができ、しかもプローブ3の軌跡に多少の屈曲があっ
ても、カッタ支持体15およびカッタ17はプローブ3
に対する回転軸12の回転によりその屈曲を短絡するよ
うに移動するので、角のない円滑な軌跡で前嚢を切開す
ることができる。
【0022】また、先端部5をカッタ支持体15の反対
側へ屈折させたので、前嚢表面とほぼ平行に挿入して握
持部2を顔面から離れた個所で持ち、切開操作を容易に
行なえる、という利点がある。
側へ屈折させたので、前嚢表面とほぼ平行に挿入して握
持部2を顔面から離れた個所で持ち、切開操作を容易に
行なえる、という利点がある。
【0023】以上、本発明の一実施例を具体的に説明し
たが、本発明はこの実施例に限られるものではなく、種
々の変形が可能である。例えば、プローブ3やカッタ支
持体15の材料としては、他の金属又は樹脂を用いるこ
ともでき、カッタ17の材料としては、他の高硬度の材
料、例えばサファイヤ等を用いることもできる。また、
プローブ3は必ずしも先端付近で屈曲している必要はな
く、全長に亘って直線状に延びるものであってもよい。
更に、プローブ3に対するカッタ支持体15の自由回転
連結構成についても、例えば回転軸12をプローブ3側
に固着して、カッタ支持体15側を回転軸12に対して
相対回転可能にするなどの変形が可能である。更にま
た、カッタ17の設置位置もほぼ回転中心であってもよ
い。
たが、本発明はこの実施例に限られるものではなく、種
々の変形が可能である。例えば、プローブ3やカッタ支
持体15の材料としては、他の金属又は樹脂を用いるこ
ともでき、カッタ17の材料としては、他の高硬度の材
料、例えばサファイヤ等を用いることもできる。また、
プローブ3は必ずしも先端付近で屈曲している必要はな
く、全長に亘って直線状に延びるものであってもよい。
更に、プローブ3に対するカッタ支持体15の自由回転
連結構成についても、例えば回転軸12をプローブ3側
に固着して、カッタ支持体15側を回転軸12に対して
相対回転可能にするなどの変形が可能である。更にま
た、カッタ17の設置位置もほぼ回転中心であってもよ
い。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、カ
ッタをプローブに対して旋回可能に設けたので、プロー
ブをほぼ所望の円周に沿った連続する単線上で周回させ
るだけで前嚢を連続した単線で切開することができ、簡
単な操作で迅速にしかも切り口から亀裂を生じる心配が
ない滑らかな切開が可能な切開具を比較的安価に提供す
ることができる。
ッタをプローブに対して旋回可能に設けたので、プロー
ブをほぼ所望の円周に沿った連続する単線上で周回させ
るだけで前嚢を連続した単線で切開することができ、簡
単な操作で迅速にしかも切り口から亀裂を生じる心配が
ない滑らかな切開が可能な切開具を比較的安価に提供す
ることができる。
【図1】本発明の実施例による水晶体前嚢切開具の全体
を示す一部切截した正面図。
を示す一部切截した正面図。
【図2】図1のカッタ・アセンブリ部分を示す拡大縦断
面部分図。
面部分図。
【図3】図2のX−X線に沿う断面図。
【図4】本発明の実施例による水晶体前嚢切開具の動作
を説明するための線図。
を説明するための線図。
1 切開具 2 握持部 3 プローブ 10 カッタ・アセンブリ 11 軸孔 12 回転軸 15 カッタ支持体 16 軸孔 17 カッタ
Claims (4)
- 【請求項1】 握持部と;握持部の先端に固定されて所
定長さに延出したプローブと;前記プローブの先端部に
その一側面と平行な面上で旋回自由に支持されたカッタ
支持体と、 前記カッタ支持体に前記プローブの反対側へ突出させて
配置されたカッタと、からなることを特徴とする水晶体
前嚢切開具。 - 【請求項2】 プローブが先端近傍でカッタ突出側と反
対の方へ屈折されていることを特徴とする請求項1記載
の水晶体前嚢切開具。 - 【請求項3】 プローブは先端近傍に軸方向に対して直
角方向に貫通する軸孔を有し、この軸孔に回転軸が自由
回転可能に且つ一側面から突出して挿通され、この回転
軸の突出部にカッタ支持体が固着されていることを特徴
とする請求項1,2いずれか記載の水晶体前嚢切開具。 - 【請求項4】 カッタが回転中心から離れた位置でカッ
タ支持体にプローブの反対側へ突出させて配置されてい
ることを特徴とする請求項1,2,3いずれか記載の水
晶体前嚢切開具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6204222A JPH0847505A (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | 水晶体前嚢切開具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6204222A JPH0847505A (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | 水晶体前嚢切開具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0847505A true JPH0847505A (ja) | 1996-02-20 |
Family
ID=16486867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6204222A Pending JPH0847505A (ja) | 1994-08-05 | 1994-08-05 | 水晶体前嚢切開具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0847505A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012521255A (ja) * | 2009-03-23 | 2012-09-13 | ヴィ.アール.ヘクシス リミテッド | 円形の切開を作成するための装置および方法 |
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1994
- 1994-08-05 JP JP6204222A patent/JPH0847505A/ja active Pending
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