JPH0847132A - フラットケーブルの被覆材除去方法および被覆材除去部の処理方法 - Google Patents

フラットケーブルの被覆材除去方法および被覆材除去部の処理方法

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JPH0847132A
JPH0847132A JP6182394A JP18239494A JPH0847132A JP H0847132 A JPH0847132 A JP H0847132A JP 6182394 A JP6182394 A JP 6182394A JP 18239494 A JP18239494 A JP 18239494A JP H0847132 A JPH0847132 A JP H0847132A
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JP
Japan
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flat cable
conductor
covering material
coating material
covering
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JP6182394A
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Atsuyoshi Yamaguchi
敦吉 山口
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被覆材除去の加工時間の短縮と加工効率のア
ップを図る。 【構成】 導体32を、接着剤41を塗布した2枚の被
覆材33a、33bで挟んだフラットケーブルの被覆材
を除去するに際し、一方の被覆材33aの導体32を覆
っている部分にレーザ光50を照射して照射部Pの被覆
材33aを蒸発させることにより孔35をあけ、孔35
から露出した導体32にレーザ光50を更に照射して導
体32を加熱し、導体32の伝導熱により、照射部Pの
裏側の被覆材33bを溶かし、導体32と表裏両側の被
覆材33a、33b間の接着剤を溶かし、表裏両側の被
覆材33a、33bの導体エッジ部32eを覆っている
部分を溶かし、それにより被覆材33a、33bをめく
れ上がらせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光を用いたフラ
ットケーブルの被覆材除去方法および被覆材除去部の処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平3−127476号公報に、この
種の方法の従来例が開示されている。図12〜図15を
用いてその方法を説明する。
【0003】図12において、フラットケーブル1は薄
い板状の導体2と、その周囲に接着された樹脂製の被覆
材3a、3bとから構成されている。被覆材除去に当た
っては、レーザ光10を導体2上の表側の被覆材3aの
照射点5に向けて照射し、フラットケーブル1又はレー
ザ光10を導体2の長手方向に移動することにより、所
定の領域にわたって表側の被覆材3aを蒸発させて除去
し、フラットケーブル1の端末に図13に示すように被
覆材除去部7aを形成する。同様に、フラットケーブル
1の裏面側にもレーザ光を照射して被覆材除去部7bを
形成する。
【0004】この端末部にコネクタを接合する場合は、
図14に示すようにコネクタ20のハウジング22を配
置し、該ハウジング22から突出する端子24を、図1
5に示すようにフラットケーブル1の裏側の被覆材除去
部7bに当接させ、その状態でレーザ光10を表側の被
覆材除去部7aに露出した導体2に照射して、該導体2
と端子24とをいくつかの点15で溶接する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のように
導体2を露出させるためにレーザ光10をフラットケー
ブル1の両面に照射する方法では、少なくとも2回以上
レーザ光を照射しなければならないため、加工時間が長
くなり、加工効率が悪くなってしまうという問題点があ
る。
【0006】本発明は、上記事情を考慮し、加工時間の
短縮および加工効率のアップを実現し得るフラットケー
ブルの被覆材除去方法および被覆材除去部の処理方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、互い
に間隔をおいて平行に配された帯板状の導体を2枚の被
覆材で挟み、両被覆材間および前記導体と被覆材間を、
被覆材に対して導体の長手方向およびそれと直交する方
向に引っ張り応力を付与しながら接着剤で接合してなる
フラットケーブルの被覆材除去方法において、前記一方
の被覆材の導体を覆っている部分に外部からレーザ光を
照射し、照射部の被覆材を蒸発させることにより孔をあ
ける工程と、前記孔があくことにより露出した前記導体
にレーザ光を照射して該導体を加熱し、該導体の伝導熱
により、レーザ光照射部の裏側の被覆材を溶かし、前記
導体と表裏両側の被覆材間の前記接着剤を溶かし、表裏
両側の被覆材の導体エッジ部を覆っている部分を溶か
し、それによる前記応力の緩和作用により、レーザ光照
射部から離れる方向に導体上の被覆材をめくれ上がらせ
る工程とを備えたことを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載のフラッ
トケーブルの被覆材除去方法であって、前記めくれ上が
った部分をその基部でカットする工程を備えたことを特
徴とする。
【0009】請求項3の発明のフラットケーブルの被覆
材除去部の処理方法は、請求項2記載のフラットケーブ
ルの被覆材除去方法を実施して得たフラットケーブルを
2枚重ねて、両フラットケーブルの被覆材除去部を相互
に合致させ、その状態で被覆材除去部の露出導体を相互
に接合することを特徴とする。
【0010】請求項4の発明は、請求項3記載のフラッ
トケーブルの被覆材除去部の処理方法であって、前記両
フラットケーブルを交差状態に重ね、両フラットケーブ
ルの各長手方向に位置をずらして形成した前記被覆材除
去部を相互に合致させて、合致した被覆材除去部の露出
導体を相互に接合することを特徴とする。
【0011】請求項5の発明は、請求項3又は4記載の
フラットケーブルの被覆材除去部の処理方法であって、
前記露出導体をレーザ溶接により接合することを特徴と
する。
【0012】請求項6の発明のフラットケーブルの被覆
材除去部の処理方法は、請求項1又は2記載のフラット
ケーブルの被覆材除去方法をフラットケーブルの端末部
に実施し、その後、被覆材除去部に対応する位置で導体
間の被覆材をカットすることにより、表裏被覆材が除去
された露出導体をフラットケーブルの端末部に突出させ
ることを特徴とする。
【0013】請求項7の発明のフラットケーブルの被覆
材除去部の処理方法は、請求項6記載のフラットケーブ
ルの被覆材除去部の処理方法を実施して得たフラットケ
ーブルの端末部を、コネクタハウジングに挿入し、前記
露出導体をコネクタの端子として固定することを特徴と
する。
【0014】請求項8の発明は、請求項7記載のフラッ
トケーブルの被覆材除去部の処理方法であって、前記コ
ネクタハウジングは本体と蓋からなり、前記蓋に、該蓋
を閉じた際に閉じ動作に伴って前記フラットケーブルの
端末部を適正位置に位置決め固定する凸部を設けたこと
を特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1の発明では、レーザ光照射部の孔から
露出した導体に更にレーザ光を照射すると、導体の熱伝
導により、導体上の表裏両側の被覆材が、レーザ光照射
部から離れる方向にめくれ上がり、被覆材が除去され
て、導体が露出する。よって、レーザ光の照射は片面1
箇所でよく、各導体毎にそれを行えば、被覆材除去が完
了する。
【0016】請求項2の発明では、めくれ上がった部分
は不要であり、その部分を基部からカットするので、導
体露出部の周辺に邪魔になるものがなくなる。
【0017】請求項3の発明では、両フラットケーブル
の各導体間を電気的に自由に接続することができる。
【0018】請求項4の発明では、交差して延びるフラ
ットケーブル間で、導体相互を電気的に接続することが
できる。
【0019】請求項5の発明では、被覆材除去工程で利
用するレーザ光を用いてフラットケーブル間の導体接続
を行うので、加工装置が単純化する。
【0020】請求項6の発明では、フラットケーブルの
端末部に簡単に露出導体を突出させることができる。
【0021】請求項7の発明では、コネクタにフラット
ケーブルの端末部を挿入して固定するだけで、コネクタ
を構成することができる。
【0022】請求項8の発明では、蓋を閉じた際にフラ
ットケーブルの端末部が適正位置に固定される。
【0023】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0024】図1は本発明の一実施例による被覆材除去
方法をフラットケーブル30に対して実施している状況
を示している。図において、(a)〜(d)は工程順を
示している。また、図2は工程の進み具合を順を追って
断面で示している。
【0025】まず、ここで対象とするフラットケーブル
30について説明する。
【0026】このフラットケーブル30は、図1、図
2、図3に示すように、互いに間隔をおいて平行に配さ
れた断面矩形の薄い帯板状の複数の導体32を、表裏2
枚の被覆材(例えばPET=ポリエステル製シート)3
3a、33bで挟み、両被覆材33a、33b間および
導体32と被覆材33a、33b間を、被覆材33a、
33bに対して導体32の長手方向(図中矢印A−B方
向)およびそれと直交する方向(図中矢印C−D方向)
に引っ張り応力を付与しながら、接着剤41で接合して
なるものである。
【0027】この場合の引っ張り応力は、フラットケー
ブル30の製造工程において導入されるもので、導体3
2の長手方向の応力は、導体32に被覆材33a、33
bを接着する際に皺が生じるのを防ぐため付与されてい
る。
【0028】即ち、図5に示すように、被覆材33a、
33bを接着する場合は、予め内面に接着剤41を塗布
した被覆材33a、33bを、ローラ47で圧接するこ
とにより接着するのであるが、その際、被覆材33a、
33bを長手方向に力F、F1で引っ張って、皺が生じ
ないようにしながら接着している。従って、接着した状
態のフラットケーブル30では、図3の矢印A−Bで示
す方向の応力が付与されている。
【0029】また、導体32の長手方向に直交する方向
の応力は、導体32、32間で被覆材33a、33b同
士を接着するために付与されている。即ち、図4に示す
ように導体32と導体32の間では、表面側の被覆材3
3aと裏面側の被覆材33bとの間に、導体32の厚さ
相当の間隔があるため、両被覆材33a、33b同士を
接着した際に、被覆材33a、33bに矢印C−Dで示
す引っ張り応力が発生する。
【0030】また、この際、導体32のエッジ部32e
を覆う部分33eでは、被覆材33a、33bが横に引
っ張られるため薄くなっている。
【0031】このように形成されたフラットケーブル3
0に対して被覆材除去を行うには、図1〜図3に示すよ
うに、被覆材33a、33bのどちらか一方の面にレー
ザ光(例えばYAGレーザ)50を照射し、レーザ光5
0を照射した側の被覆材33aを除去すると同時に、フ
ラットケーブル30の裏面側の被覆材33bも除去す
る。以下、その工程を図1、図2に従い説明する。
【0032】まず、図1(a)、図2(a)に示すよう
に、フラットケーブル30上に被覆材33a、33bを
除去したい部分を定め、一方の面側(ここでは表面側)
の被覆材33aの上に、レーザ光照射部Pを設定する。
レーザ光照射部Pは、導体32を覆っている部分の幅方
向中心に設定する。
【0033】そして、このレーザ光照射部Pに向けて外
部からレーザ光50を照射し、図1(b)、図2(b)
に示すように照射部Pの被覆材33aを瞬時に蒸発させ
て孔35を形成する。
【0034】ついで、引き続き、孔35があくことによ
り露出した導体32に対してレーザ光50を照射し、導
体32を加熱する。導体32は銅合金等の熱伝導に優れ
た材料より形成されているから、図2(b)、図2
(c)の矢印H1で示すように、その熱が導体32の裏
側および長手方向に伝わる。
【0035】そして、導体32と被覆材33a間の接着
剤41が溶けるのと略同時に、エッジ部32eを覆う被
覆材33aの薄くなった部分33eが溶け、製造時に加
わった被覆材33aの応力が緩和されて、図1(c)、
図2(c)に示すように、照射部Pを中心として、そこ
から離れる方向に導体32と平行に被覆材33aがめく
れ上がり、導体32が露出する。図において、36はめ
くれ上がった部分である。
【0036】同様に、裏面側の被覆材33bも、導体3
2の熱により図2(c)に示すように照射部Pのちょう
ど裏側で溶け出し、空洞44や亀裂46が入りながら、
最後に図2(d)に示すようにめくれ上がる。なお、導
体32を構成する銅合金は、熱伝導率が他の金属に比べ
高いため、被覆材33a、33bの除去に影響する熱
は、レーザ光照射側とその裏面側にほとんど時間差なく
伝わる。よって、表裏両面の被覆材33a、33bは略
同じ長さでめくれる。
【0037】そして、めくれ上がった段階で、レーザ光
50の照射を停止し、めくれ上がった部分36の基部
を、図1(d)に示すようにカット線38でカットし、
露出導体32を得る。
【0038】上記のレーザ光50の照射条件としては、
例えば図6に示すように設定する。この条件では、レー
ザ光50を短時間に、パルス的に連続照射することによ
り、加工材料を徐々に加熱する。そして、1回の照射
(ショット)でレーザ光照射側の被覆材33aを蒸発さ
せて除去し、残りの11回の照射(ショット)で導体3
2を加熱する。
【0039】この照射条件は、フラットケーブル30の
導体32の板厚が0.4mm、幅が3mmであり、被覆
材33a、33bが0.1mmのPET(ポリエステ
ル)フィルムで構成され、被覆材除去長さが40mmの
ときの条件である。これらの条件は、フラットケーブル
30の寸法に応じて変え、最適な条件を見出だして設定
する。
【0040】このように、比較的低いエネルギーのビー
ムを短時間に繰り返し照射することで、上記のようなめ
くり上がり現象を生じさせる。なお、同様の加熱条件を
満たすのであれば、パルス的に照射するのではなく、波
形制御により出力を調節しながらレーザ光を照射しても
よい。
【0041】以上のように被覆材除去を行った場合、フ
ラットケーブル30の一方の表面にレーザ光50を照射
するだけで、フラットケーブル30の両面の被覆材33
a、33bを除去することができるため、加工時間が短
縮し、加工効率が向上する。また、レーザ光50の照射
はどの位置に対しても容易に行えるので、被覆材除去部
をフラットケーブル30の任意の位置、つまり端末部あ
るいは中間部のどの位置にも設けることができる。さら
に、レーザ光50の照射条件(焦点、出力等)を変える
ことにより、フラットケーブル30のサイズ(大きさ、
幅、厚さ等)によらず被覆材33a、33bの除去が可
能であり、また被覆材33a、33bの除去長さや大き
さの変更も容易にできる。また、めくれ上がった部分3
6をカットした場合は、導体露出部の周辺に邪魔になる
ものがなくなるので、フラットケーブル30の表面をフ
ラットな状態にすることができる。なお、めくれ上がり
部分36のカットは、必ずしなければならないものでは
ない。
【0042】次に、上記の方法により被覆材を除去した
フラットケーブル同士を電気的に接続する場合につい
て、図7を用いて説明する。
【0043】図7において、30A、30Bはフラット
ケーブルである。ここでは、まず両フラットケーブル3
0A、30Bを互いに直交するように交差させて重ね
る。この場合のフラットケーブル30A、30Bでは、
被覆材除去部55が各導体32の長手方向に段階的にず
らして形成されており、下層のフラットケーブル30B
の被覆材除去部(図示されず)と、上層のフラットケー
ブル30Aの被覆材除去部55とが、接続すべき各導体
32毎に相互に合致する位置にある。そして、それぞれ
重ね合わせた際に合致する被覆材除去部55の露出導体
32を、上方からレーザ光50を照射することにより相
互に溶接し、それによりフラットケーブル30A、30
Bを電気的に接続して回路を構成する。
【0044】この方法によれば、両フラットケーブル3
0A、30Bの各導体32間を、確実かつ簡単に電気接
続することができ、高い信頼性を持った分岐接続回路等
を簡単に構成することができる。また、異なる板厚、幅
のフラットケーブルの接続も比較的容易にできる。ま
た、被覆材除去工程で利用するレーザ光50を用いてフ
ラットケーブル30A、30B間の導体接続を行うの
で、加工装置構成の簡略化が図れる。なお、溶接の方法
としては、レーザ溶接に限らず、スポット溶接、超音波
溶接でもよい。また、溶接の代わりに半田付けで接合し
てもよい。
【0045】次に本発明の他の実施例を説明する。
【0046】図8は、上述の被覆材除去方法をフラット
ケーブルの端末部に実施した例を示している。ここで
は、まず図8(a)に示すように、フラットケーブル3
0の端末に近い位置にレーザ光照射部Pを設定して、そ
こにレーザ光50を照射する。そして、図8(b)に示
すように被覆材33a、33bをめくれ上がらせた後、
図8(c)に示すようにめくれ上がらせた部分36を、
基部で切断治具60によりカットする。先端側のめくれ
上がり部分36は、自然に脱落する。
【0047】その後、被覆材除去部に対応する位置で、
導体32、32間の被覆材32a、32bをカットす
る。これにより、表裏の被覆材33a、33bが除去さ
れた露出導体32を、フラットケーブル30の端末部に
櫛歯状に突出させることができる。この端末部はそのま
ま端子として用いることができる。なお、レーザ光50
の照射部Pは、フラットケーブル30の最先端に設定し
てもよい。そうした場合は、片側のみにめくれ上がりが
生じる。
【0048】このようにして端末処理したフラットケー
ブルはそのままコネクタに組み付けることができる。
【0049】図9〜図11を用いてコネクタに組み付け
る場合の例を説明する。
【0050】図9はコネクタの分解斜視図、図10は組
立て順を示す図である。図9において、70はフラット
ケーブルである。このフラットケーブル70は、2つの
フラットケーブル70A、70Bを、繋ぎ部71を介し
て幅方向に連結したものである。繋ぎ部71には矩形の
切欠71aが形成されている。また、端末部72は導体
32が櫛歯状に所定長さだけ突出している。
【0051】コネクタハウジング100は、本体80と
2枚の蓋90とからなる。本体80は肉厚板状のもの
で、上面に各フラットケーブル70の先端部が収容され
る平面視矩形の収容凹所81A、81Bが形成され、先
端に先端壁82が形成されている。先端壁82には導体
挿入孔83が形成されている。収容凹所81A、81B
間には仕切壁84が形成され、仕切壁84上には相手コ
ネクタと嵌合した際にロックするロックアーム85が形
成されている。86はロックアーム85に設けられた係
合突起である。収容凹所81A、81Bの左右側壁87
には、前端側に蓋係止溝88が形成され、後端側にロッ
ク孔89が形成されている。蓋係止溝88は上方から下
方に下がり、徐々に前方へ湾曲する溝として形成されて
いる。
【0052】一方、蓋90は収容凹所81A、81Bの
上部にちょうど嵌まる大きさに形成されている。蓋90
の先端には、本体80の先端壁82の突起82a(図1
0参照)に係合する突部91が形成され、両側面の前端
側には前記蓋係止溝88に嵌まるピン部92が形成さ
れ、両側面の後端側には前記ロック孔89にロックする
ロック突起94が形成され、下面にはピン部92の若干
後側に位置して円筒面状の凸部93が形成されている。
【0053】このコネクタを完成する場合の手順を図1
0を用いて説明する。なお、図10に図示されない箇所
は図9を参照されたい。
【0054】まず、(a)に示すようにコネクタハウジ
ング100の本体80の各収容凹所81A、81Bに、
後側からフラットケーブル70A、70Bを挿入する。
そして、端末部72に露出する導体32を、導体挿入孔
83にそのまま端子として挿入する。ついで、(b)に
示すように蓋90を矢印(イ)、(ロ)の方向に動かし
ながら、蓋90のピン部92を蓋係止溝88に入れ、蓋
90を(c)の矢印(ハ)で示すように押し下げ気味に
動かす。そうすると、ピン部92が蓋係止溝88に案内
されて、(d)の矢印(ニ)のように回動する。最後に
(e)のように完全に蓋90を収容凹部81A、81B
(図9参照)に押し込むことにより、蓋90の下面の凸
部93の回転モーメントにより、フラットケーブル70
が(e)の矢印(ホ)方向へ移動し、導体32が導体挿
入孔83内に正しく位置決めされる。同時に、フラット
ケーブル70が、収容凹部81A、81Bの底面に凸部
93によって押さえ付けられ、確実に固定される。
【0055】このようにして構成したコネクタ110
は、雌型コネクタ120に嵌合されて使用される。その
際、ロックアーム85の係止突起86が、雌型コネクタ
120側のロック孔122に嵌まることによりロックさ
れる。
【0056】上記のようにコネクタを組立てる場合、蓋
90を閉じた際にフラットケーブル70の端末部72を
適正位置に固定することができるので、組み付けが簡単
である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、フラットケーブルの一方の表面にレーザ光を照
射することにより、フラットケーブルの両面の被覆材を
除去することができるため、加工時間が短縮し、加工効
率が向上する。また、レーザ光の照射はどの位置に対し
ても容易に行えるので、被覆材除去部をフラットケーブ
ルの任意の位置(端末部あるいは中間部)に設けること
ができる。さらに、レーザ光の照射条件を変えることに
より、フラットケーブルのサイズによらず被覆除去が可
能であり、また被覆材の除去長さや大きさの変更も容易
に可能である。
【0058】請求項2の発明によれば、露出導体の周辺
に邪魔物が無くなり、フラットケーブルの表面がフラッ
トな状態に維持される。
【0059】請求項3の発明によれば、両フラットケー
ブルを確実かつ簡単に電気接続することができ、分岐接
続回路を簡単に実現できる。
【0060】請求項4の発明によれば、交差して延びる
フラットケーブル間で電気接続することができ、分岐回
路を構成することが可能である。
【0061】請求項5の発明によれば、被覆材除去と導
体間の接合を共にレーザ光の照射により行うので、装置
構成の簡略化が図れる。
【0062】請求項6の発明によれば、端末処理が容易
になり、導体露出部の端子化が可能となる。
【0063】請求項の発明によれば、簡単にコネクタを
構成することができ、加工および組み付けが簡単であ
る。
【0064】請求項8の発明によれば、コネクタハウジ
ングの蓋を本体に組み込むことで、フラットケーブルの
端末部を適正位置に位置決め固定することができ、組み
付けが簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の工程説明に用いるフラット
ケーブルの斜視図である。
【図2】(a)〜(d)は本発明の一実施例の工程の進
み具合を順に示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例の初期工程時の被覆材の応力
の説明に用いるフラットケーブルの斜視図である。
【図4】本発明の一実施例の初期工程時の被覆材の応力
の説明に用いるフラットケーブルの横断面図である。
【図5】本発明の一実施例の応力の説明に用いるフラッ
トケーブル製造時の側断面図である。
【図6】本発明の一実施例におけるレーザ光照射条件を
示す図である。
【図7】本発明の一実施例の応用例の説明に用いる斜視
図である。
【図8】(a)〜(d)は本発明の他の実施例の工程を
順に示す斜視図である。
【図9】本発明の他の実施例の工程説明に用いるコネク
タの分解斜視図である。
【図10】(a)〜(e)は本発明の他の実施例の工程
を順に示すコネクタの側面図である。
【図11】本発明の他の実施例により得られたコネクタ
の斜視図である。
【図12】従来の被覆材除去方法の説明に用いるフラッ
トケーブルの側断面図である。
【図13】図12の工程を終了した段階で得られるフラ
ットケーブルの端末部の構成図であり、(a)は平面
図、(b)は(a)図のb−b矢視断面図、(c)は端
末方向から見た図である。
【図14】図13に示すフラットケーブルの端末部にコ
ネクタの端子を当てた状態を示す平面図である。
【図15】図13の次の工程を実施している状態を示す
側断面図である。
【図16】図15の工程により最終的に得られたフラッ
トケーブルの端末構造を示す平面図である。
【符号の説明】
30,30A,30B,70 フラットケーブル 32 導体 33a,33b 被覆材 35 孔 36 めくれ上がった部分 41 接着剤 50 レーザ光 55 被覆材除去部 57 レーザ溶接部 72 端末部 80 本体 90 蓋 93 凸部 100 コネクタハウジング P レーザ光照射部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに間隔をおいて平行に配された帯板
    状の導体を2枚の被覆材で挟み、両被覆材間および前記
    導体と被覆材間を、被覆材に対して導体の長手方向A−
    Bおよびそれと直交する方向C−Dに引っ張り応力を付
    与しながら接着剤で接合してなるフラットケーブルの被
    覆材除去方法において、 前記一方の被覆材の導体を覆っている部分に外部からレ
    ーザ光を照射し、照射部の被覆材を蒸発させることによ
    り孔をあける工程と、 前記孔があくことにより露出した前記導体にレーザ光を
    照射して該導体を加熱し、該導体の伝導熱により、レー
    ザ光照射部の裏側の被覆材を溶かし、前記導体と表裏両
    側の被覆材間の前記接着剤を溶かし、表裏両側の被覆材
    の導体エッジ部を覆っている部分を溶かし、それによる
    前記応力の緩和作用により、レーザ光照射部から離れる
    方向に導体上の被覆材をめくれ上がらせる工程とを備え
    たことを特徴とするフラットケーブルの被覆材除去方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフラットケーブルの被覆
    材除去方法であって、 前記めくれ上がった部分をその基部でカットする工程を
    備えたことを特徴とするフラットケーブルの被覆材除去
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のフラットケーブルの被覆
    材除去方法を実施して得たフラットケーブルを2枚重ね
    て、両フラットケーブルの被覆材除去部を相互に合致さ
    せ、その状態で被覆材除去部の露出導体を相互に接合す
    ることを特徴とするフラットケーブルの被覆材除去部の
    処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のフラットケーブルの被覆
    材除去部の処理方法であって、 前記両フラットケーブルを交差状態に重ね、両フラット
    ケーブルの各長手方向に位置をずらして形成した前記被
    覆材除去部を相互に合致させて、合致した被覆材除去部
    の露出導体を相互に接合することを特徴とするフラット
    ケーブルの被覆材除去部の処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載のフラットケーブル
    の被覆材除去部の処理方法であって、 前記露出導体をレーザ溶接により接合することを特徴と
    するフラットケーブルの被覆材除去部の処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載のフラットケーブル
    の被覆材除去方法をフラットケーブルの端末部に実施
    し、その後、被覆材除去部に対応する位置で導体間の被
    覆材をカットすることにより、表裏被覆材が除去された
    露出導体をフラットケーブルの端末部に突出させること
    を特徴とするフラットケーブルの被覆材除去部の処理方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のフラットケーブルの被覆
    材除去部の処理方法を実施して得たフラットケーブルの
    端末部を、コネクタハウジングに挿入し、前記露出導体
    をコネクタの端子として固定することを特徴とするフラ
    ットケーブルの被覆材除去部の処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のフラットケーブルの被覆
    材除去部の処理方法であって、 前記コネクタハウジングは本体と蓋からなり、前記蓋
    に、該蓋を閉じた際に閉じ動作に伴って前記フラットケ
    ーブルの端末部を適正位置に位置決め固定する凸部を設
    けたことを特徴とするフラットケーブルの被覆材除去部
    の処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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