JPH084627A - フィルタおよびそれを用いた燃料噴射ノズル - Google Patents

フィルタおよびそれを用いた燃料噴射ノズル

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JPH084627A
JPH084627A JP13593794A JP13593794A JPH084627A JP H084627 A JPH084627 A JP H084627A JP 13593794 A JP13593794 A JP 13593794A JP 13593794 A JP13593794 A JP 13593794A JP H084627 A JPH084627 A JP H084627A
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JP
Japan
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coil spring
compression coil
filter
fuel
passage
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JP13593794A
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English (en)
Inventor
Eiji Ito
栄次 伊藤
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Denso Corp
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力損失を最小限に抑えながら、異物、ごみ
等の捕集能力を向上させるフィルタおよびそれを用いた
燃料噴射ノズルを提供する。 【構成】 圧縮コイルスプリング12は、ブッシュ11
に係止されフィルタハウジング6の内壁により形成され
る空間部8に収容されている。燃料噴射ポンプにより圧
送された燃料は、燃料流入口7からフィルタ10に流入
し、フィルタハウジング6の内壁6bと切欠部11bと
の隙間を通過した後、空間部8を介して圧縮コイルスプ
リング12の外周部に到達する。この外周部に到達した
燃料は、圧縮コイルスプリング12のコイル状隙間を通
抜け内周部に流込む。このときこのコイル状隙間より大
きな粒径の異物、ごみ等は、圧縮コイルスプリング12
のこのコイル状隙間を通抜けることができないため、圧
縮コイルスプリング12の内周部に流込むことはなく圧
縮コイルスプリング12の外周部により除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関用の燃料噴射
ノズルに関するもので、詳細には、燃料噴射ノズルのフ
ィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料噴射ノズルは、ディーゼ
ルエンジン、ガソリンエンジン等の内燃機関の各シリン
ダヘッドに取付けられ、シリンダ内の圧力と同程度の高
圧に加圧された燃料を最適な着火、燃焼が得られるよう
に霧化させるとともに、空気との最適な混合状態を得る
ため燃焼室の大きさ、形状に合わせ燃焼室の隅々まで燃
料をいき渡らせる役割を果たすことが知られている。ま
た、近年ディーゼルエンジンの排気ガス規制の強化に伴
い燃料の燃焼効率を向上させるため、燃料噴射ノズルの
噴孔径の小径化および燃料噴射圧の高圧化が検討されて
いることが知られている。そのため、燃料噴射ノズルの
燃料入口部に装着されるフィルタには、圧力損失を最小
限に抑えながら微細な異物、ごみ等を取除くことが要求
されている。
【0003】このため、特開平3−6025号公報に開
示される燃料噴射ノズルのように、フィルタとして用い
られるバーフィルタの外周面にらせん状に溝を設けたも
のがある。これは、従来のバーフィルタの軸方向に直線
状に設けられていた異物、ごみ等を捕集する溝の長さを
延長するとともに通路断面積を増加させるため溝をらせ
ん状に形成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
3−6025号公報に開示されているものは、バーフィ
ルタの外周面に設けられている溝がらせん状に形成され
ているため、燃料の流れを旋回させ圧力損失を増大させ
るおそれがあるという問題がある。また、燃料入口部に
形成されたバーフィルタ取付穴の内壁面とバーフィルタ
の外壁面との間にできる隙間をフィルタの一部に利用し
ていることから、バーフィルタ取付穴の径方向に対する
バーフィルタの取付け誤差によりこの隙間がバーフィル
タの外壁全周に対して均等になりにくい。このためバー
フィルタ取付穴とバーフィルタとの不均等な隙間がフィ
ルタ能力にばらつきを与えるという問題がある。
【0005】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、圧力損失を最小限に抑えながら、異
物、ごみ等の捕集能力を向上させるフィルタおよびそれ
を用いた燃料噴射ノズルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの本発明による請求項1記載のフィルタは、内部に通
路を有するフィルタハウジングと、前記通路に収容され
る圧縮コイルスプリングと、前記圧縮コイルスプリング
を前記フィルタハウジングに係止する係止部材とを備
え、前記圧縮コイルスプリングの隣り合うコイル線間の
コイル状隙間をフィルタ部としたことを特徴とする。
【0007】また、本発明による請求項2記載のフィル
タは、請求項1記載のフィルタにおいて、前記フィルタ
ハウジングは、前記圧縮コイルスプリングの一端側に前
記圧縮コイルスプリングの外周部を閉塞する第1通路
と、前記圧縮コイルスプリングの他端側に前記圧縮コイ
ルスプリングの内周部を閉塞しかつ前記圧縮コイルスプ
リングの外周部に連通する第2通路とを有し、前記係止
部材は、前記圧縮コイルスプリングの他端側と前記フィ
ルタハウジングとを係止し、前記係止部材の前記圧縮コ
イルスプリング側とその反対側とを連通する通路を有す
ることを特徴とする。
【0008】また、本発明による請求項3記載のフィル
タは、請求項2記載のフィルタにおいて、前記フィルタ
ハウジングの通路を形成する内壁に前記係止部材を圧入
固定したことを特徴とする。また、本発明による請求項
4記載のフィルタは、請求項2記載のフィルタにおい
て、前記フィルタハウジングの通路内壁に雌ねじ部を形
成し、前記係止部材の外周部に前記雌ねじ部に結合する
雄ねじ部を形成したことを特徴とする。
【0009】また、本発明による請求項5記載のフィル
タは、請求項2記載のフィルタにおいて、前記第2通路
に挿入され、前記コイル状隙間の間隔を決めるストッパ
を有することを特徴とする。また、本発明による請求項
6記載のフィルタは、請求項2記載のフィルタにおい
て、前記フィルタハウジングは、隣り合うコイル線間の
隙間長さの異なる2個以上の圧縮コイルスプリングを前
記第2通路内に直列に配設したことを特徴とする。
【0010】また、本発明による請求項7記載のフィル
タは、請求項2記載のフィルタにおいて、前記フィルタ
ハウジングは、隣り合うコイル線間の隙間長さの異なる
2個以上の圧縮コイルスプリングを径方向外側と内側と
に配設したことを特徴とする。また、本発明による請求
項8記載の燃料噴射ノズルは、内部に燃料通路を有し、
この燃料通路の上流側に燃料入口部とこの燃料通路の下
流側に噴孔とを有するノズルハウジングと、前記燃料通
路の上流側と下流側とを開閉する開閉手段と、前記燃料
入口部と前記開閉手段との間に配設される請求項1、
2、3、4、5、6または7記載のフィルタとを具備す
ることを特徴とする。
【0011】
【作用および発明の効果】本発明の請求項1記載のフィ
ルタによると、通路に流入した燃料は、圧縮コイルスプ
リングの外周部から圧縮コイルスプリングの径方向内側
に向ってスムーズに流れるため、圧力損失を小さくでき
る効果がある。また、本発明の請求項1記載のフィルタ
によると、圧縮コイルスプリングにより捕集される異
物、ごみ等は、粒径が大きいものほど圧縮コイルスプリ
ングの外周部付近に集まり、粒径が小さいものほど圧縮
コイルスプリングの内周部付近に集まることから、圧縮
コイルスプリングの目詰まりを抑制できる効果がある。
【0012】本発明の請求項2記載のフィルタによる
と、係止部材の係止位置を変更することにより、圧縮コ
イルスプリングの燃料通路断面積に比例するコイル線間
のコイル状隙間を可変でき、圧力損失を最小限に抑える
コイル状隙間を選択して設定できる効果がある。本発明
の請求項3記載のフィルタによると、係止部材の圧入固
定位置を変更することにより、圧縮コイルスプリングの
燃料通路断面積に比例するコイル線間のコイル状隙間を
可変でき、圧力損失を最小限に抑えるコイル状隙間を選
択して設定できる効果がある。
【0013】本発明の請求項4記載のフィルタによる
と、係止部材の固定位置をねじ込み位置により変更でき
ることから、圧縮コイルスプリングの燃料通路断面積に
比例するコイル線間のコイル状隙間を高精度に可変で
き、圧力損失を最小限に抑える巻線間隔を厳密に選択し
て設定できる効果がある。本発明の請求項5記載のフィ
ルタによると、係止部材の係止位置をストッパの長さに
より設定できることから、圧縮コイルスプリングの燃料
通路断面積に比例するコイル線間のコイル状隙間を容易
に設定できる効果がある。
【0014】本発明の請求項6または7記載のフィルタ
によると、隣り合うコイル状隙間長さの異なる2個以上
の圧縮コイルスプリングから構成されていることから、
粒径の異なった異物、ごみ等を圧縮コイルスプリング毎
に選択して捕集することができ、フィルタの目詰まりを
防止する効果がある。本発明の請求項8記載の燃料噴射
ノズルによると、請求項1、2、3、4、5、6または
7記載のフィルタを配設したことにより、燃料噴射ポン
プから圧送された燃料の圧力損失を最小限に抑え、微細
な異物、ごみ等が除去された燃料を噴孔から効率良く噴
射できる効果がある。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (第1実施例)本発明の第1実施例による燃料噴射ノズ
ルを図1〜図4に示す。図1に示すように、燃料噴射ノ
ズル1は、主にノズルハウジング2と燃料入口部5から
構成されている。ノズルハウジング2の内側には、図示
しない円柱状の空間部とこの空間部の中間付近に位置す
る図示しない環状ギャラリと図示しない燃料通路とがノ
ズルハウジング2の内壁により形成されている。ノズル
ハウジング2の下端部には図示しないテーパ状の弁座と
噴孔3とが形成され、この噴孔3は前記空間部と連通し
ている。ノズルハウジング2の上部には燃料入口部5が
取付けられ、この燃料入口部5に形成される燃料通路9
と前記図示しない燃料通路の一端とが連通している。前
記図示しない燃料通路の他端は、前記環状ギャラリと連
通している。ここで、燃料通路9は請求項に記載の第1
通路に相当する。
【0016】前記空間部の上方には図示しない圧縮コイ
ルスプリングが配設され、この圧縮コイルスプリングは
ノズルハウジング2の前記空間部に収容される図示しな
いニードルの上端部に当接している。このニードルは前
記空間部軸方向に摺動可能であり、また前記圧縮コイル
スプリングにより付勢されることにより前記ニードルの
下端部がノズルハウジング2の下端部に形成された図示
しない弁座に着座し弁を構成している。ここで、空間部
8は請求項に記載の第2通路に相当する。
【0017】図示しない燃料噴射ポンプより燃料入口部
5に燃料が圧送されると、前記燃料通路と前記環状ギャ
ラリとの圧力が上昇する。この圧力が前記弁の開弁圧よ
り高くなるとき前記ニードルがリフトし、噴孔3から燃
料が霧状に噴射される。燃料噴射ポンプからの燃料の圧
送が終わり、前記燃料通路と前記環状ギャラリとの圧力
が開弁圧より低くなると前記ニードルは降下し始め、着
座し燃料の噴射を終了する。
【0018】次に、フィルタ10の構成について説明す
る。図1に示すように、燃料入口部5は円筒形状のフィ
ルタハウジング6を有し、ノズルハウジング2に取付け
られる側と反対方向のフィルタハウジング6の端部付近
には、図示しない燃料噴射ポンプに接続される配管を取
付ける配管取付用ねじ部6aが形成されている。このフ
ィルタハウジング6の内壁6bにより形成される空間部
8とノズルハウジング2の図示しない燃料通路とは燃料
通路9により連通し、燃料通路9と空間部8との接続部
付近には後述する圧縮コイルスプリング12より僅かに
径の小さい凹部6cが形成されている。この凹部6cが
形成される側と反対方向の空間部8の開口部には、フィ
ルタハウジング6の端部方向に向って拡がるテーパ状の
燃料流入口7が形成されている。
【0019】図1〜図3に示すように、フィルタ10
は、ブッシュ11と圧縮コイルスプリング12とから構
成され、空間部8に配設されている。ブッシュ11はフ
ィルタハウジング6の内径より僅かに大きな径の円板形
状に形成され、軸方向断面形状が凸字形を有している。
また、ブッシュ11の外周縁には切欠部11bが90°
間隔に4箇所形成されている。このブッシュ11に形成
された凸部11aにより圧縮コイルスプリング12を係
止している。
【0020】図4に示すように、圧縮コイルスプリング
12はコイル形状に形成され、このコイル状隙間の間隔
dは除去する異物、ごみ等の粒径により決定される。圧
縮コイルスプリング12を構成する線材の材料は、微小
な異物が通過する際の磨耗を防ぐため熱処理された硬度
の高いばね材料が好ましいが、凸部11a、凹部6cに
嵌込まれ空間部8に配設された後は繰返し伸縮されるこ
とはないためへたりを考慮する必要はなく低コストのば
ね材料でも良い。圧縮コイルスプリング12を構成する
線材の径は、例えばコイル形状が10回巻き、圧縮コイ
ルスプリング12の取付け時の全長が25mmの場合、
圧縮コイルスプリング12の両端部の座巻きを考慮し2
mm程度が良好である。圧縮コイルスプリング12の自
由長は、圧縮コイルスプリング12の取付時の長さより
1mm〜2mm程度長くなるように設定されている。
【0021】次に、フィルタ10の組付について説明す
る。図1および図3に示すように、ブッシュ11に形成
された凸部11aを圧縮コイルスプリング12の一方の
端部に嵌入した後、空間部8に圧縮コイルスプリング1
2を挿入するとともに、圧縮コイルスプリング12の他
方の端部をフィルタハウジング6に形成された凹部6c
に嵌入固定させるため空間部8にブッシュ11を圧入し
所定の位置に固定する。このとき圧縮コイルスプリング
12の取付長は圧縮コイルスプリング12の自由長より
短いことから、圧縮コイルスプリング12の両端部は圧
縮コイルスプリング12の付勢力により凸部11aと凹
部6cとに固定されている。また、ブッシュ11の圧入
位置を変更することにより、圧縮コイルスプリング12
のコイル状隙間の間隔dを調整することが可能になる。
【0022】次に、フィルタ10に燃料が流れる経路に
ついて説明する。図2〜図4に示すように、図示しない
燃料噴射ポンプにより圧送された燃料が燃料流入口7か
らフィルタ10に流入する。燃料流入口7に流入した燃
料は、フィルタハウジング6の内壁6bと切欠部11b
とにより区画形成される隙間を通過して空間部8に流入
し圧縮コイルスプリング12の外周部12aに到達す
る。図3の矢印で示すように、この外周部12aに到達
した燃料は、圧縮コイルスプリング12のコイル状隙間
の間隔dを通抜け内周部12bに流込む。このときコイ
ル状隙間の間隔dより大きな粒径の異物、ごみ等は、圧
縮コイルスプリング12の巻線間を通抜けることができ
ないため、圧縮コイルスプリング12の内周部12bに
流込むことはなく圧縮コイルスプリング12の外周部1
2aにより除去される。コイル状隙間の間隔dより大き
な粒径の異物、ごみ等が除去され濾過された燃料は、圧
縮コイルスプリング12の内周部12bを通過した後、
燃料通路9に流込みノズルハウジング2内に形成される
図示しない燃料通路に到達する。
【0023】第1実施例によると、燃料流入口7に流入
した燃料は、圧縮コイルスプリング12の外周部12a
から圧縮コイルスプリング12の径方向内側に向ってス
ムーズに流れるため、圧力損失を小さくすることができ
る効果がある。また、第1実施例によると、圧縮コイル
スプリング12のコイル状隙間の間隔dは、ブッシュ1
1の圧入位置により調整することができることから、圧
縮コイルスプリング12により除去する異物、ごみ等の
粒径に適合したコイル状隙間の間隔dに容易に設定する
ことができる効果がある。
【0024】また、第1実施例によると、圧縮コイルス
プリング12を通過する燃料の流量を測定しながら圧縮
コイルスプリング12の燃料通路断面積に比例するコイ
ル状隙間の間隔dを変更できることから、圧力損失を最
小限に抑えるコイル状隙間の間隔dを高精度に設定でき
る効果がある。また、第1実施例によると、圧縮コイル
スプリング12により捕集される異物、ごみ等は、粒径
が大きいものほど圧縮コイルスプリング12の外周部1
2a付近に集まり、粒径が小さいものほど圧縮コイルス
プリング12の内周部12b付近に集まることから、圧
縮コイルスプリング12の目詰まりを抑制できる効果が
ある。
【0025】なお、第1実施例では、ブッシュ11の切
欠部11bは90°間隔に4箇所形成されているが、本
発明では、ブッシュ11の切欠部11bは1箇所以上に
形成されていればこれに限られることはなく、例えば2
箇所、3箇所、5箇所、6箇所、7箇所、8箇所、多箇
所等に形成されていても良く、また形成された各切欠部
の間隔は均等にならなくても良い。
【0026】また、第1実施例では、圧縮コイルスプリ
ング12のコイル形状の径方向断面形状は、円形にした
が、本発明では、圧縮コイルスプリング12の内側を燃
料が通過可能であればこれに限られることはなく、例え
ば圧縮コイルスプリング12の径方向断面形状が楕円
形、三角形、矩形、菱形等でも良い。 (第2実施例)本発明の第2実施例によるフィルタを図
5および図6に示す。第1実施例と実質的に同一の構成
部分には同一符号を付す。
【0027】第2実施例によるフィルタ20は、ブッシ
ュ21を圧入による固定からねじによる固定に変更した
点と、ブッシュ21に形成される燃料通路用の切欠を穴
に変更した点とが第1実施例と異なる。図5および図6
に示すように、フィルタ20は、ブッシュ21と圧縮コ
イルスプリング12とから構成され、燃料入口部5の空
間部8に配設されている。ブッシュ21は、フィルタハ
ウジング6の内径と略同径の円板形状に形成され、軸方
向断面形状が凸字形を有している。ブッシュ21の外周
縁には、フィルタハウジング6の内壁に形成された雌ね
じ部6dにねじ込み可能な雄ねじ部21cが形成されて
いる。またブッシュ21の外周付近には燃料孔21bが
45°間隔に8箇所形成されている。さらにブッシュ2
1に形成された凸部21aにより圧縮コイルスプリング
12を係止している。
【0028】図6に示すように、圧縮コイルスプリング
12はコイル形状に形成され、このコイル状隙間の間隔
dは除去する異物、ごみ等の粒径により決定される。圧
縮コイルスプリング12を構成する線材の材料は、微小
な異物が通過する際の磨耗を防ぐため熱処理された硬度
の高いばね材料が好ましいが、凸部21a、凹部6cに
嵌込まれ空間部8に配設された後は繰返し伸縮されるこ
とはないためへたりを考慮する必要はなく低コストのば
ね材料でも良い。圧縮コイルスプリング12を構成する
線材の径は、例えばコイル形状が10回巻き、圧縮コイ
ルスプリング12の取付け時の全長が25mmの場合、
圧縮コイルスプリング12の両端部の座巻きを考慮し2
mm程度が良好である。圧縮コイルスプリング12の自
由長は、圧縮コイルスプリング12の取付時の長さより
1mm〜2mm程度長くなるように設定されている。
【0029】次に、フィルタ20の組付について説明す
る。ブッシュ21に形成された凸部21aを圧縮コイル
スプリング12の一方の端部に嵌入した後、空間部8に
圧縮コイルスプリング12を挿入するとともに、圧縮コ
イルスプリング12の他方の端部をフィルタハウジング
6に形成された凹部6cに嵌入固定させるため空間部8
にブッシュ21をフィルタハウジング6の雌ねじ部6d
にねじ込み所定の位置に固定する。このとき圧縮コイル
スプリング12の取付長は圧縮コイルスプリング12の
自由長より短いことから、圧縮コイルスプリング12の
両端部は圧縮コイルスプリング12の付勢力により凸部
21aと凹部6cとに固定されている。また、ブッシュ
21のねじ込み位置を変更することにより、圧縮コイル
スプリング12のコイル状隙間の間隔dを調整すること
が可能になる。
【0030】次に、フィルタ20に燃料が流れる経路に
ついて説明する。図示しない燃料噴射ポンプにより圧送
された燃料が燃料流入口7からフィルタ20に流入す
る。燃料流入口7に流入した燃料は、フィルタハウジン
グ6の燃料孔21bを通過して空間部8に流入し圧縮コ
イルスプリング12の外周部12aに到達する。図6の
矢印で示すように、この外周部12aに到達した燃料
は、圧縮コイルスプリング12のコイル状隙間の間隔d
を通抜け内周部12bに流込む。このときコイル状隙間
の間隔dより大きな粒径の異物、ごみ等は、圧縮コイル
スプリング12の巻線間を通抜けることができないた
め、圧縮コイルスプリング12の内周部12bに流込む
ことはなく圧縮コイルスプリング12の外周部12aに
より除去される。コイル状隙間の間隔dより大きな粒径
の異物、ごみ等が除去され濾過された燃料は、圧縮コイ
ルスプリング12の内周部12bを通過した後、燃料通
路9に流込みノズルハウジング2内に形成される図示し
ない燃料通路に到達する。
【0031】第2実施例によると、第1実施例と同様、
燃料流入口7に流入した燃料は、圧縮コイルスプリング
12の外周部12aから圧縮コイルスプリング12の径
方向内側に向ってスムーズに流れるため、圧力損失を小
さくすることができる効果がある。また、第2実施例に
よると、圧縮コイルスプリング12のコイル状隙間の間
隔dは、ブッシュ21のねじ込み位置により高精度に調
整することができることから、圧縮コイルスプリング1
2により除去する異物、ごみ等の粒径に適合したコイル
状隙間の間隔dの微細な変更を容易に設定することがで
きる効果がある。
【0032】また、第2実施例によると、第1実施例と
同様、圧縮コイルスプリング12を通過する燃料の流量
を測定しながら圧縮コイルスプリング12の燃料通路断
面積に比例するコイル状隙間の間隔dを変更できること
から、圧力損失を最小限に抑えるコイル状隙間の間隔d
を高精度に設定できる効果がある。また、第2実施例に
よると、第1実施例と同様、圧縮コイルスプリング12
により捕集される異物、ごみ等は、粒径が大きいものほ
ど圧縮コイルスプリング12の外周部12a付近に集ま
り、粒径が小さいものほど圧縮コイルスプリング12の
内周部12b付近に集まることから、圧縮コイルスプリ
ング12の目詰まりを抑制できる効果がある。
【0033】なお、第2実施例では、ブッシュ21の燃
料孔21bは45°間隔に8箇所形成されているが、本
発明では、ブッシュ21の燃料孔21bは1箇所以上に
形成されていればこれに限られることはなく、例えば2
箇所、3箇所、4箇所、5箇所、6箇所、7箇所、9箇
所、10箇所、多箇所等に形成されていても良く、また
形成された各燃料孔の間隔は均等にならなくても良い。
【0034】また、第2実施例では、圧縮コイルスプリ
ング12のコイル形状の径方向断面形状は、円形にした
が、本発明では、圧縮コイルスプリング12の内側を燃
料が通過可能であればこれに限られることはなく、例え
ば圧縮コイルスプリング12の径方向断面形状が楕円
形、三角形、矩形、菱形等でも良い。 (第3実施例)本発明の第3実施例によるフィルタを図
7および図8に示す。第1実施例と実質的に同一の構成
部分には同一符号を付す。
【0035】第3実施例によるフィルタ30は、ブッシ
ュ31を所定の位置に圧入するためのストッパ32を設
けた点が第1実施例と異なる。図7および図8に示すよ
うに、フィルタ30は、ブッシュ31とストッパ32と
圧縮コイルスプリング12とから構成され、空間部8に
配設されている。ブッシュ31は、フィルタハウジング
6の内径より僅かに大きな径の円板形状に形成され、軸
方向断面形状が凸字形を有している。また、ブッシュ3
1の外周縁には切欠部31bが90°間隔に4箇所形成
されている。このブッシュ31に形成された凸部31a
により圧縮コイルスプリング12を係止している。スト
ッパ32は、フィルタハウジング6の内径と略同径の外
径を有する円筒形状からなり、予め測定されているブッ
シュ31の良好な固定位置に相当する軸方向の長さに形
成されている。
【0036】図8に示すように、圧縮コイルスプリング
12はコイル形状に形成され、このコイル状隙間の間隔
dは除去する異物、ごみ等の粒径により決定される。圧
縮コイルスプリング12を構成する線材の材料は、微小
な異物が通過する際の磨耗を防ぐため熱処理された硬度
の高いばね材料が好ましいが、凸部11aに嵌込まれ空
間部8に配設された後は繰返し伸縮されることはないた
めへたりを考慮する必要はなく低コストのばね材料でも
良い。圧縮コイルスプリング12を構成する線材の径
は、例えばコイル形状が10回巻き、圧縮コイルスプリ
ング12の取付け時の全長が25mmの場合、圧縮コイ
ルスプリング12の両端部の座巻きを考慮し2mm程度
が良好である。圧縮コイルスプリング12の自由長は、
圧縮コイルスプリング12の取付時の長さより1mm〜
2mm程度長くなるように設定されている。
【0037】次に、フィルタ10の組付について説明す
る。フィルタハウジング6に形成される空間部8にスト
ッパ32を挿入する。その後、ブッシュ31に形成され
た凸部31aを圧縮コイルスプリング12の一方の端部
に嵌入し、空間部8に圧縮コイルスプリング12を挿入
するとともに、ブッシュ31がストッパ32に当接する
まで空間部8にブッシュ31を圧入する。このとき圧縮
コイルスプリング12の取付長は圧縮コイルスプリング
12の自由長より短いことから、圧縮コイルスプリング
12の両端部は圧縮コイルスプリング12の付勢力によ
り凸部31aに固定されている。
【0038】次に、フィルタ30に燃料が流れる経路に
ついて説明する。図示しない燃料噴射ポンプにより圧送
された燃料が燃料流入口7からフィルタ30に流入す
る。燃料流入口7に流入した燃料は、フィルタハウジン
グ6の内壁6bと切欠部31bとにより区画形成される
隙間を通過して空間部8に流入し圧縮コイルスプリング
12の外周部12aに到達する。図8の矢印で示すよう
に、この外周部12aに到達した燃料は、圧縮コイルス
プリング12のコイル状隙間の間隔dを通抜け内周部1
2bに流込む。このときコイル状隙間の間隔dより大き
な粒径の異物、ごみ等は、圧縮コイルスプリング12の
巻線間を通抜けることができないため、圧縮コイルスプ
リング12の内周部12bに流込むことはなく圧縮コイ
ルスプリング12の外周部12aにより除去される。コ
イル状隙間の間隔dより大きな粒径の異物、ごみ等が除
去され濾過された燃料は、圧縮コイルスプリング12の
内周部12bを通過した後、燃料通路9に流込みノズル
ハウジング2内に形成される図示しない燃料通路に到達
する。
【0039】第3実施例によると、第1実施例と同様、
燃料流入口7に流入した燃料は、圧縮コイルスプリング
12の外周部12aから圧縮コイルスプリング12の径
方向内側に向ってスムーズに流れるため、圧力損失を小
さくすることができる効果がある。また、第3実施例に
よると、圧縮コイルスプリング12のコイル状隙間の間
隔dは、ブッシュ31の圧入位置の調整を必要とせずス
トッパ32により容易に精度良く位置決めすることがで
きることから、組付工数を削減することができる効果が
ある。
【0040】また、第3実施例によると、第1実施例と
同様、圧縮コイルスプリング12により捕集される異
物、ごみ等は、粒径が大きいものほど圧縮コイルスプリ
ング12の外周部12a付近に集まり、粒径が小さいも
のほど圧縮コイルスプリング12の内周部12b付近に
集まることから、圧縮コイルスプリング12の目詰まり
を抑制できる効果がある。
【0041】なお、第3実施例では、ブッシュ31の切
欠部31bは90°間隔に4箇所形成されているが、本
発明では、ブッシュ31の切欠部31bは1箇所以上に
形成されていればこれに限られることはなく、例えば2
箇所、3箇所、5箇所、6箇所、7箇所、8箇所、多箇
所等に形成されていても良く、また形成された各切欠部
の間隔は均等にならなくても良い。
【0042】また、第3実施例では、圧縮コイルスプリ
ング12のコイル形状の径方向断面形状は、円形にした
が、本発明では、圧縮コイルスプリング12の内側を燃
料が通過可能であればこれに限られることはなく、例え
ば圧縮コイルスプリング12の径方向断面形状が楕円
形、三角形、矩形、菱形等でも良い。 (第4実施例)本発明の第4実施例によるフィルタを図
9および図10に示す。第1実施例と実質的に同一の構
成部分には同一符号を付す。
【0043】第4実施例によるフィルタ40は、コイル
状隙間の間隔の異なる第1圧縮コイルスプリング42と
第2圧縮コイルスプリング43とを2段に重ねた点が第
1実施例と異なる点である。フィルタ40は、ブッシュ
41と第1圧縮コイルスプリング42と第2圧縮コイル
スプリング43とフィルタ接続部44とから構成され、
空間部8に配設されている。ブッシュ41は、フィルタ
ハウジング6の内径より僅かに大きな径の円板形状に形
成され、軸方向断面形状が凸字形を有している。また、
ブッシュ41の中心部には燃料孔41bが1箇所形成さ
れている。このブッシュ41に形成された凸部41aに
より後述する第1圧縮コイルスプリング42を係止して
いる。フィルタ接続部44は、第1圧縮コイルスプリン
グ42と後述する第2圧縮コイルスプリング43との外
径と略同径の外径の円板形状に形成され、軸方向断面形
状が十字形を有している。このフィルタ接続部44の中
心部に形成される上下2つの凸部44a、44bとによ
り、第1圧縮コイルスプリング42と第2圧縮コイルス
プリング43とが接続されている。
【0044】図10に示すように、第1圧縮コイルスプ
リング42および第2圧縮コイルスプリング43はそれ
ぞれコイル形状に形成され、このコイル状隙間の間隔d
1 およびd2 は除去する異物、ごみ等の粒径により決定
され、d1 とd2 の大小関係はd1 >d2 である。第1
圧縮コイルスプリング42および第2圧縮コイルスプリ
ング43を構成する線材の材料は、微小な異物が通過す
る際の磨耗を防ぐため熱処理された硬度の高いばね材料
が好ましいが、凸部41a、44a、44b、凹部6c
に嵌込まれ空間部8に配設された後は繰返し伸縮される
ことはないためへたりを考慮する必要はなく低コストの
ばね材料でも良い。
【0045】次に、フィルタ40の組付について説明す
る。ブッシュ41に形成された凸部41aを第1圧縮コ
イルスプリング42の一方の端部に嵌入した後、第1圧
縮コイルスプリング42の他方の端部にフィルタ接続部
44の凸部44aを嵌入する。さらに第2圧縮コイルス
プリング43の一方の端部にフィルタ接続部44の凸部
44bを嵌入した後、空間部8に連結した第1圧縮コイ
ルスプリング42と第2圧縮コイルスプリング43を挿
入するとともに、第2圧縮コイルスプリング43の他方
の端部をフィルタハウジング6に形成された凹部6cに
嵌入固定させるため空間部8にブッシュ41を圧入し所
定の位置に固定する。このとき連結した第1圧縮コイル
スプリング42と第2圧縮コイルスプリング43の取付
長は、第1圧縮コイルスプリング42および第2圧縮コ
イルスプリング43の各々自由長にフィルタ接続部44
の厚さを加えた長さより短いことから、連結した第1圧
縮コイルスプリング42と第2圧縮コイルスプリング4
3の両端部は第1圧縮コイルスプリング42および第2
圧縮コイルスプリング43の付勢力により凸部41aと
凹部6cとに固定されている。また、ブッシュ41の圧
入位置を変更することにより、第1圧縮コイルスプリン
グ42および第2圧縮コイルスプリング43のコイル状
隙間の間隔dを調整することが可能になる。
【0046】次に、フィルタ40に燃料が流れる経路に
ついて説明する。図示しない燃料噴射ポンプにより圧送
された燃料が燃料流入口7からフィルタ40に流入す
る。燃料流入口7に流入した燃料は、ブッシュ41の燃
料孔41bを通過して第1圧縮コイルスプリング42の
内周部42bに流入する。図10の矢印で示すように、
この内周部42bに流入した燃料は、上流側に位置する
第1圧縮コイルスプリング42のコイル状隙間の間隔d
1 を通抜け外周部42aに沿って空間部8に流込む。こ
のときコイル状隙間の間隔d1 より大きな粒径の異物、
ごみ等は、第1圧縮コイルスプリング42の巻線間を通
抜けることができないため、空間部8に流込むことはな
く第1圧縮コイルスプリング42の内周部42aにより
除去される。空間部8に流入した燃料は、さらに下流側
に位置する第2圧縮コイルスプリング43の外周部43
aに到達する。この外周部43aに到達した燃料は、第
2圧縮コイルスプリング43のコイル状隙間の間隔d2
を通抜け内周部43bに流込む。このときコイル状隙間
の間隔d2 より大きな粒径の異物、ごみ等は、第2圧縮
コイルスプリング43の巻線間を通抜けることができな
いため、第2圧縮コイルスプリング43の内周部43b
に流込むことはなく第2圧縮コイルスプリング43の外
周部43aにより除去される。コイル状隙間の間隔d2
より大きな粒径の異物、ごみ等が除去され濾過された燃
料は、第2圧縮コイルスプリング43の内周部43bを
通過した後、燃料通路9に流込みノズルハウジング2内
に形成される図示しない燃料通路に到達する。
【0047】第4実施例によると、燃料流入口7に流入
した燃料は、第1圧縮コイルスプリング42の内周部4
2bから第1圧縮コイルスプリング42の径方向外側に
向ってスムーズに流れ、さらに第2圧縮コイルスプリン
グ43の外周部43aから第2圧縮コイルスプリング4
3の径方向内側に向ってスムーズに流れるため、圧力損
失を小さくすることができる効果がある。
【0048】また、第4実施例によると、第1圧縮コイ
ルスプリング42および第2圧縮コイルスプリング43
のコイル状隙間の間隔d1 およびd2 は、ブッシュ41
の圧入位置により調整することができることから、第1
圧縮コイルスプリング42および第2圧縮コイルスプリ
ング43により除去する異物、ごみ等の粒径に適合した
コイル状隙間の間隔d1 およびd2 に容易に設定するこ
とができる効果がある。
【0049】また、第4実施例によると、第1圧縮コイ
ルスプリング42および第2圧縮コイルスプリング43
を通過する燃料の流量を測定しながら第1圧縮コイルス
プリング42および第2圧縮コイルスプリング43の燃
料通路断面積に比例するコイル状隙間の間隔d1 および
d2 を変更できることから、圧力損失を最小限に抑える
コイル状隙間の間隔d1 およびd2 を高精度に設定でき
る効果がある。
【0050】また、第4実施例によると、第1圧縮コイ
ルスプリング42および第2圧縮コイルスプリング43
を構成するコイル状隙間の間隔d1 およびd2 の大小関
係はd1 >d2 であることから、粒径が大きい異物、ご
み等は上流側の第1圧縮コイルスプリング42により捕
集され、粒径が小さい異物、ごみ等は下流側の第2圧縮
コイルスプリング43により捕集されることから、第1
圧縮コイルスプリング42および第2圧縮コイルスプリ
ング43それぞれの目詰まりを防止できる効果がある。
【0051】なお、第4実施例では、ブッシュ41の切
欠部41bは90°間隔に4箇所形成されているが、本
発明では、ブッシュ41の切欠部41bは1箇所以上に
形成されていればこれに限られることはなく、例えば2
箇所、3箇所、5箇所、6箇所、7箇所、8箇所、多箇
所等に形成されていても良く、また形成された各切欠部
の間隔は均等にならなくても良い。
【0052】また、第4実施例では、第1圧縮コイルス
プリング42および第2圧縮コイルスプリング43のコ
イル形状の径方向断面形状は、円形にしたが、本発明で
は、第1圧縮コイルスプリング42および第2圧縮コイ
ルスプリング43の内側を燃料が通過可能であればこれ
に限られることはなく、例えば第1圧縮コイルスプリン
グ42または第2圧縮コイルスプリング43の径方向断
面形状が楕円形、三角形、矩形、菱形等でも良い。
【0053】また、第4実施例では、空間部8にブッシ
ュ41を圧入したが、本発明では、これに限られること
はなく、例えば第2実施例の示したように、ブッシュに
雄ねじ部、フィルタハウジングに雌ねじ部を形成してフ
ィルタハウジングにブッシュをねじ込み固定しても良
い。また、第4実施例では、空間部8にブッシュ41を
圧入し、圧入位置を調整したが、本発明では、これに限
られることはなく、例えば第3実施例の示したように、
ブッシュを所定の位置に圧入するための筒状のストッパ
を設けても良い。
【0054】(第5実施例)本発明の第5実施例による
フィルタを図11および図12に示す。第1実施例と実
質的に同一の構成部分には同一符号を付す。第5実施例
によるフィルタ50は、コイル状隙間の間隔の異なる第
1圧縮コイルスプリング52と第2圧縮コイルスプリン
グ53とを2重に重ねた点が第1実施例と異なる点であ
る。
【0055】フィルタ50は、ブッシュ51と第1圧縮
コイルスプリング52と第2圧縮コイルスプリング53
とから構成され、空間部8に配設されている。ブッシュ
51は、フィルタハウジング6の内径より僅かに大きな
径の円板形状に形成され、軸方向断面形状が凸字を2段
に重ねた形状を有している。また、ブッシュ51の外周
縁には切欠部51bが90°間隔に4箇所形成されてい
る。このブッシュ51に形成された凸部51aにより第
1圧縮コイルスプリング52を係止し、さらに凸部51
aの下端部に形成された凸部51cにより第2圧縮コイ
ルスプリング53を係止している。
【0056】図12に示すように、第1圧縮コイルスプ
リング52および第2圧縮コイルスプリング53はそれ
ぞれコイル形状に形成され、第1圧縮コイルスプリング
52の内径より僅かに小さい径が第2圧縮コイルスプリ
ング53の外径になるように形成されている。これによ
り第1圧縮コイルスプリング52の内側に第2圧縮コイ
ルスプリング53を挿入可能にしている。また、第1圧
縮コイルスプリング52および第2圧縮コイルスプリン
グ53のそれぞれのコイル状隙間の間隔d3 およびd4
は除去する異物、ごみ等の粒径により決定され、d3 と
d4 の大小関係はd3 >d4 である。第1圧縮コイルス
プリング52および第2圧縮コイルスプリング53を構
成する線材の材料は、微小な異物が通過する際の磨耗を
防ぐため熱処理された硬度の高いばね材料が好ましい
が、凸部51a、凸部51c、凹部6c、6eに嵌込ま
れ空間部8に配設された後は繰返し伸縮されることはな
いためへたりを考慮する必要はなく低コストのばね材料
でも良い。第1圧縮コイルスプリング52および第2圧
縮コイルスプリング53を構成する線材の径は、第1圧
縮コイルスプリング52の方が第2圧縮コイルスプリン
グ53より太い。また、第1圧縮コイルスプリング52
および第2圧縮コイルスプリング53の自由長は、それ
ぞれの取付時の長さより1mm〜2mm程度長くなるよ
うに設定されている。
【0057】次に、フィルタ50の組付について説明す
る。ブッシュ51に形成された凸部51cを第2圧縮コ
イルスプリング53の一方の端部に嵌入した後、第2圧
縮コイルスプリング53を覆うように第1圧縮コイルス
プリング52の一方の端部に凸部51aを嵌入する。2
重に構成された第1圧縮コイルスプリング52および第
2圧縮コイルスプリング53のそれぞれの他方の端部を
フィルタハウジング6に形成された凹部6c、6eに嵌
入固定させるため空間部8にブッシュ51を圧入し所定
の位置に固定する。このとき2重に構成された第1圧縮
コイルスプリング52と第2圧縮コイルスプリング53
の取付長は、第1圧縮コイルスプリング52および第2
圧縮コイルスプリング53の各々自由長より短いことか
ら、2重に構成された第1圧縮コイルスプリング52と
第2圧縮コイルスプリング53の両端部は第1圧縮コイ
ルスプリング52および第2圧縮コイルスプリング53
の付勢力によりそれぞれ凸部51a、凹部6cおよび凸
部51c、凹部6eに固定されている。また、ブッシュ
51の圧入位置を変更することにより、第1圧縮コイル
スプリング52および第2圧縮コイルスプリング53の
コイル状隙間の間隔d3 およびd4 を調整することが可
能になる。
【0058】次に、フィルタ50に燃料が流れる経路に
ついて説明する。図示しない燃料噴射ポンプにより圧送
された燃料が燃料流入口7からフィルタ50に流入す
る。燃料流入口7に流入した燃料は、ブッシュ51の燃
料孔51bを通過して空間部8に流入し上流側に位置す
る第1圧縮コイルスプリング52の外周部52aに到達
する。図12の矢印で示すように、この外周部52aに
到達した燃料は、第1圧縮コイルスプリング52のコイ
ル状隙間の間隔d3 を通抜け内周部52bに流込む。こ
のときコイル状隙間の間隔d3 より大きな粒径の異物、
ごみ等は、第1圧縮コイルスプリング52の巻線間を通
抜けることができないため、第1圧縮コイルスプリング
52の内周部52bに流込むことはなく第1圧縮コイル
スプリング52の外周部52aにより除去される。第1
圧縮コイルスプリング52の内周部52bに流入した燃
料は、さらに下流側に位置する第2圧縮コイルスプリン
グ53の外周部53aに到達する。この外周部53aに
到達した燃料は、第2圧縮コイルスプリング53のコイ
ル状隙間の間隔d4 を通抜け内周部53bに流込む。こ
のときコイル状隙間の間隔d4 より大きな粒径の異物、
ごみ等は、第2圧縮コイルスプリング53の巻線間を通
抜けることができないため、第2圧縮コイルスプリング
53の内周部53bに流込むことはなく第2圧縮コイル
スプリング53の外周部53aにより除去される。コイ
ル状隙間の間隔d2 より大きな粒径の異物、ごみ等が除
去され濾過された燃料は、第2圧縮コイルスプリング5
3の内周部53bを通過した後、燃料通路9に流込みノ
ズルハウジング2内に形成される図示しない燃料通路に
到達する。
【0059】第5実施例によると、燃料流入口7に流入
した燃料は、第1圧縮コイルスプリング52の外周部5
2aから第1圧縮コイルスプリング52の径方向内側に
向ってスムーズに流れ、さらに第2圧縮コイルスプリン
グ53の外周部53aから第2圧縮コイルスプリング5
3の径方向内側に向ってスムーズに流れるため、圧力損
失を小さくすることができる効果がある。
【0060】また、第5実施例によると、第1圧縮コイ
ルスプリング52および第2圧縮コイルスプリング53
のコイル状隙間の間隔d3 およびd4 は、ブッシュ51
の圧入位置により調整することができることから、第1
圧縮コイルスプリング52および第2圧縮コイルスプリ
ング53により除去する異物、ごみ等の粒径に適合した
コイル状隙間の間隔d3 およびd4 に容易に設定するこ
とができる効果がある。
【0061】また、第5実施例によると、第1圧縮コイ
ルスプリング52および第2圧縮コイルスプリング53
を通過する燃料の流量を測定しながら第1圧縮コイルス
プリング52および第2圧縮コイルスプリング53の燃
料通路断面積に比例するコイル状隙間の間隔d3 および
d4 を変更できることから、圧力損失を最小限に抑える
コイル状隙間の間隔d3 およびd4 を高精度に設定でき
る効果がある。
【0062】また、第5実施例によると、第1圧縮コイ
ルスプリング52および第2圧縮コイルスプリング53
を構成するコイル状隙間の間隔d3 およびd4 の大小関
係はd3 >d4 であることから、粒径が大きい異物、ご
み等は上流側の第1圧縮コイルスプリング52により捕
集され、粒径が小さい異物、ごみ等は下流側の第2圧縮
コイルスプリング53により捕集されることから、第1
圧縮コイルスプリング52および第2圧縮コイルスプリ
ング53それぞれの目詰まりを防止できる効果がある。
【0063】なお、第5実施例では、ブッシュ51の切
欠部51bは90°間隔に4箇所形成されているが、本
発明では、ブッシュ51の切欠部51bは1箇所以上に
形成されていればこれに限られることはなく、例えば2
箇所、3箇所、5箇所、6箇所、7箇所、8箇所、多箇
所等に形成されていても良く、また形成された各切欠部
の間隔は均等にならなくても良い。
【0064】また、第5実施例では、第1圧縮コイルス
プリング52および第2圧縮コイルスプリング53のコ
イル形状の径方向断面形状は、円形にしたが、本発明で
は、第1圧縮コイルスプリング52および第2圧縮コイ
ルスプリング53の内側を燃料が通過可能であればこれ
に限られることはなく、例えば第1圧縮コイルスプリン
グ52または第2圧縮コイルスプリング53の径方向断
面形状が楕円形、三角形、矩形、菱形等でも良い。
【0065】また、第5実施例では、空間部8にブッシ
ュ51を圧入したが、本発明では、これに限られること
はなく、例えば第2実施例の示したように、ブッシュに
雄ねじ部、フィルタハウジングに雌ねじ部を形成してフ
ィルタハウジングにブッシュをねじ込み固定しても良
い。また、第5実施例では、空間部8にブッシュ51を
圧入し、圧入位置を調整したが、本発明では、これに限
られることはなく、例えば第3実施例の示したように、
ブッシュを所定の位置に圧入するための筒状のストッパ
を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による燃料噴射ノズルの部
分破断側面図である。
【図2】本発明の第1実施例によるフィルタの平面図で
ある。
【図3】図2に示すIII −III 線要部縦断面図である。
【図4】本発明の第1実施例によるフィルタの圧縮コイ
ルスプリングの斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例によるフィルタの平面図で
ある。
【図6】図5に示すVI−VI線要部縦断面図である。
【図7】本発明の第3実施例によるフィルタの平面図で
ある。
【図8】図7に示すVIII−VIII線要部縦断面図である。
【図9】本発明の第4実施例によるフィルタの平面図で
ある。
【図10】図9に示すX−X線要部縦断面図である。
【図11】本発明の第5実施例によるフィルタの平面図
である。
【図12】図11に示すXII −XII 線要部縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 燃料噴射ノズル 2 ノズルハウジング 3 噴孔 5 燃料入口部 6 フィルタハウジング 6b 内壁 6d 雌ねじ部 7 燃料流入口 8 空間部 (第2通路) 9 燃料通路 (第1通路) 10、20、30、40、50 フィルタ 11 ブッシュ (係止部材) 12 圧縮コイルスプリング 21c 雄ねじ部 32 ストッパ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に通路を有するフィルタハウジング
    と、 前記通路に収容される圧縮コイルスプリングと、 前記圧縮コイルスプリングを前記フィルタハウジングに
    係止する係止部材とを備え、 前記圧縮コイルスプリングの隣り合うコイル線間のコイ
    ル状隙間をフィルタ部としたことを特徴とするフィル
    タ。
  2. 【請求項2】 前記フィルタハウジングは、前記圧縮コ
    イルスプリングの一端側に前記圧縮コイルスプリングの
    外周部を閉塞する第1通路と、前記圧縮コイルスプリン
    グの他端側に前記圧縮コイルスプリングの内周部を閉塞
    しかつ前記圧縮コイルスプリングの外周部に連通する第
    2通路とを有し、 前記係止部材は、前記圧縮コイルスプリングの他端側と
    前記フィルタハウジングとを係止し、前記係止部材の前
    記圧縮コイルスプリング側とその反対側とを連通する通
    路を有することを特徴とする請求項1記載のフィルタ。
  3. 【請求項3】 前記フィルタハウジングの通路を形成す
    る内壁に前記係止部材を圧入固定したことを特徴とする
    請求項2記載のフィルタ。
  4. 【請求項4】 前記フィルタハウジングの通路内壁に雌
    ねじ部を形成し、前記係止部材の外周部に前記雌ねじ部
    に結合する雄ねじ部を形成したことを特徴とする請求項
    2記載のフィルタ。
  5. 【請求項5】 前記第2通路に挿入され、前記コイル状
    隙間の間隔を決めるストッパを有することを特徴とする
    請求項2記載のフィルタ。
  6. 【請求項6】 前記フィルタハウジングは、隣り合うコ
    イル線間の隙間長さの異なる2個以上の圧縮コイルスプ
    リングを前記第2通路内に直列に配設したことを特徴と
    する請求項2記載のフィルタ。
  7. 【請求項7】 前記フィルタハウジングは、隣り合うコ
    イル線間の隙間長さの異なる2個以上の圧縮コイルスプ
    リングを径方向外側と内側とに配設したことを特徴とす
    る請求項2記載のフィルタ。
  8. 【請求項8】 内部に燃料通路を有し、この燃料通路の
    上流側に燃料入口部とこの燃料通路の下流側に噴孔とを
    有するノズルハウジングと、 前記燃料通路の上流側と下流側とを開閉する開閉手段
    と、 前記燃料入口部と前記開閉手段との間に配設される請求
    項1、2、3、4、5、6または7記載のフィルタとを
    具備することを特徴とする燃料噴射ノズル。
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JP13593794A Pending JPH084627A (ja) 1994-06-17 1994-06-17 フィルタおよびそれを用いた燃料噴射ノズル

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JP (1) JPH084627A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002521605A (ja) * 1998-07-22 2002-07-16 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 内燃機関のための燃料噴射弁
JP2010116814A (ja) * 2008-11-12 2010-05-27 Honda Motor Co Ltd 車両用燃料蒸発ガス排出防止装置のフィルタ構造

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JP2010116814A (ja) * 2008-11-12 2010-05-27 Honda Motor Co Ltd 車両用燃料蒸発ガス排出防止装置のフィルタ構造

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