JPH0845808A - 電子ビーム描画用アパーチャ - Google Patents

電子ビーム描画用アパーチャ

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JPH0845808A
JPH0845808A JP17788294A JP17788294A JPH0845808A JP H0845808 A JPH0845808 A JP H0845808A JP 17788294 A JP17788294 A JP 17788294A JP 17788294 A JP17788294 A JP 17788294A JP H0845808 A JPH0845808 A JP H0845808A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数の描画用開口パターン11〜15が並べ形
成された電子ビーム描画用アパーチャにおいて、描画さ
れるレジストパターン寸法の制御し易く高精度に形成し
かつアパーチャ自体の設計製作を容易にし安価に得られ
るようにする。 【構成】最外郭の描画用開口パターン11と15に所定
の間隔で離間して配設されるとともにレジストの解像限
界内で幅をもつ開口によって通過する電子量を制御し近
接効果を補正する単純な矩形形状の電子量制御用開口1
6,17を設け、この電子量制御用開口16,17を通
過する電子量が描画されるパターンへの近接効果の影響
度を緩やかに作用させ描画されるパターン寸法を制御し
易くしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板上に半導体
集積回路などの回路パターンを形成するために半導体基
板に被着されたレジストに直接電子ビームで描画する電
子ビーム描画法に用いる電子ビーム描画用アパーチャに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の進歩は目ざまし
く、特にDRAMに代表されるメモリ素子では記憶容量
の3年毎に4倍という大容量化が実現されている。この
進歩は微細加工技術の進歩によるところが大きく、特に
リソグラフィ技術の進歩に依存するものである。
【0003】微細パターンを半導体基板であるウェーハ
上に形成するには、紫外光を光源とした縮小露光装置い
わゆるステッパーが用いられていた。ところが、より微
細パターンを転写するために、光源の短波長化が行なわ
れ、水銀ランプのg線(436nm)から同じ水銀ラン
プのi線(365nm)へ、さらには弗化クリプトンガ
スを用いたKrFエキシマレーザ光(249nm)へと
変化してきた。ところが光源の短波長化による微細パタ
ーン転写能力すなわち解像力の向上は、逆に焦点深度の
低下を招いている。
【0004】また、半導体集積回路の製造に於いては、
10〜30回ものパターン転写を繰り返すため、半導体
基板上にはパターンが順次重ねられ大きな段差が生じて
くる。従って、焦点深度の低下は段差上へのパターン転
写を困難とし半導体集積回路の製造を難しくしている。
そこで焦点深度が光露光に比べ飛躍的に広い電子ビーム
描画法が注目されてる。
【0005】この電子ビーム描画法は半導体集積回路パ
ターンをスポットの小さな電子ビームで順次パターンを
倣って描画するため、より微細化が可能であるものの光
露光法に比べ処理能力の低いことが問題であった。しか
しがらこの一筆書き描画方法に代って、新たに半導体集
積回路の一部を形成したアパーチャを用い一括転写しそ
れらの一括パターンを繋げて全体の回路パターンを転写
する部分一括電子ビーム描画法が開発され処理能力が飛
躍的に向上した。
【0006】図7は半導体集積回路の一部分を形成した
アパーチャを用いる電子ビーム描画装置の一例を説明す
るための電子光学系の構成を示す斜視図である。この部
分一括描画法は、図7に示すように、電子銃1からの電
子ビーム8を第1アパーチャ2によって適当な大きさお
よび形状に成形し、その後選択偏向器3により第2アパ
ーチャ4上に照射する。この第2アパーチャ4には半導
体集積回路パターンの一部である部分一括パターン群が
形成され選択偏向器3によりこれらのパターン群のうち
の1つのパターン群が選択される。そして選択された第
2アパーチャ4のパターン群を通過した電子ビームは、
対物レンズである縮小レンズ5により縮小され、さら
に、位置決め偏向器6により半導体基板7上の所望の位
置に一括描画される。
【0007】図8(a)〜(c)は第2アパーチャの断
面図および第2アパーチャを透過した電子ビームの電子
線分布強度を示す図ならびに半導体基板のレジストパタ
ーンを示す断面図である。しかしながら、この部分一括
描画法においては、近接効果により第2アパーチャ4上
に形成されたパターン群が半導体基板7上のレジストに
忠実に描画されない問題がある。
【0008】例えば、図8(a)に示すように、第2ア
パーチャの本体4に11〜15までの5つの描画用開口
パターンがパターン群として形成されていたとすると、
これらパターン群を通過した電子ビームは半導体基板7
に投射される。この半導体基板7のレジストに直接入射
する電子線は、レジスト内に入射され半導体基板面で反
射し再び半導体基板上に戻ってくる。この入射および反
射の繰返しがいわゆる後方散乱電子となり描画されるパ
ターンの寸法あるいは形状に影響を及ぼす。この後方散
乱電子の広がりの程度は、入射電子線の加速電圧や半導
体基板の材質等によって異なるが、半導体基板上電子線
入射位置から離れる程、後方散乱電子の数は減る。
【0009】従って、この近接効果による描画パターン
への影響は、一般的に入射位置及び両隣のパターンに対
する影響のみ考慮すれば良い。即ち、半導体基板7上の
部位23では描画用開口パターン13からの入射電子及
び後方散乱電子に加え描画用開口パターン12及び14
を通って半導体基板7に照射された電子ビームによる後
方散乱電子の影響を受け、図8(b)のような電子強度
分布を持つ。これに対し、半導体基板7上の部位21は
描画用開口パターン11からの入射電子及び後方散乱電
子と描画用開口パターン12を通った電子ビームによる
後方散乱電子の影響を受ける。この時、描画用開口パタ
ーン11の隣には描画用開口パターン12しかなく、従
って、後方散乱電子が少なく近接効果の影響が少ないた
め、電子強度は図8(c)に示した如く、半導体基7板
上の部位22〜24に比べ低くなっている。
【0010】今、仮に電子強度がIo の時、部位22〜
24でのトランジスタパターンが描画用開口パターン1
2〜14に対応した寸法に形成されるとすると、部位2
1及び25では図8(c)に示す如く、レジストパター
ン9が部位22〜24に比べ細く、時にはレジストパタ
ーン9の頭部がなくなり高さが低くなる。このように近
接効果の受け難い部位のパターンは、近接効果の受け易
い部位のパターンと比べ寸法が小さくなる。この対策と
して近接効果を補正する方法を採用した電子ビーム描画
方法が特開平4−261012号公報および特開平3−
174716号公報に開示されている。
【0011】図9および図10は従来のアパーチャの例
を説明するための第2アパーチャの断面図(a)、電子
強度分布図(b)およびレジストパターンの模式断面図
(c)である。特開平開平4−26102号公報に開示
されている第2アパーチャは、図9(a)に示すよう
に、本体4Aの中央の位置する一辺がd1 の正方形の描
画用開口パターン13に対し周辺の描画用開口パターン
11,15は一辺をd2だけ広くしている。 このた
め、半導体基板7上で描画用開口パターン11及び15
に対応する部位21及び25では描画用開口パターン1
2〜14に対応する部位22〜24に比べ入射電子数が
多く、描画用開口パターン13に対応する部位23の入
射電子数が最も少なくなる。その結果、図9(b)に示
したように、部位21及び25の電子強度分布が寸法補
正前に比べ広く高くなり、図9(c)に示すように部位
21〜25までの全てのレジストパターン9の寸法が等
しくなる。
【0012】また、特開平3−174716号公報に開
示されている第2アパーチャは、図10(a)に示すよ
うに、本体4Bの中央部に配設される描画用開口パター
ン12〜14には電子線の解像分解能より微小なメッシ
ュ状の遮蔽物12A〜14Aを設け、この描画用開口パ
ターン12〜14を通過する電子の数が、描画用開口パ
ター1及び15を通る電子の数よりも少なくなるように
して近接効果を補正している。その結果、図10(b)
に示すように、半導体基板上の部位22,23,24で
は電子強度が低くなり部位21,25と同程度となる。
そして描画されるパターンは、図10(c)に示すよう
に部位21から25まで全てのレジストパターン9の寸
法が等しくなる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の前者に
おける電子ビーム描画用アパーチャでは、周辺部の描画
用開口パターンの面積を中央部の描画用開口パターン1
3の面積より大きくして電子強度を調節し近接効果を補
正しているものの、描画すべきパターンが小さくなるに
伴ない増加させる面積分が小さくなり、増加面積分を辺
の増加分に換算すると辺の増加分(d2 )は微小とな
る。このような微小寸法差はアパーチャの描画用開口パ
ターン自体に加工することは、リソグラフイ加工技術の
分解能に近くなり精密に辺の増加分(d2 )を得ること
が困難になる。また、この辺の増加分(d2 )が正確に
得られない限り僅かの寸法誤差だけで、最外側の描画用
開口パターンで形成されるレジストパターンの寸法が大
幅に狂うという問題がある。
【0014】さらに、半導体基板の種類が異なったり、
半導体基板上に酸化シリコン,タングステンなどの被着
されている材料が異なると、生じる後方散乱電子の数が
異なる結果電子強度分布が種々変化する。従って、一定
のレジスト寸法を得るために下地材に応じてd2 を種々
変化させた電子ビーム描画用アパーチャを準備し半導体
基板の下地の種類が変わるたびに最適のd2 を有するア
パーチャに交換する必要がある。このことは半導体デバ
イスの製造を複雑にし運用コストの増大を招きひいては
価格を上昇さするという問題がある。
【0015】一方、後者の電子ビーム描画用アパーチャ
は、描画用開口パターンに微小なメッシュ状の電子線遮
蔽物を付加させることによって通過電子数を制御してい
るので、前者のアパーチャのような制御がクリティカル
でなくメッシュの大きさで制御が幅広く緩やに制御でき
る利点があるものの、開口パターン自体にメッシュ状の
電子遮蔽物を付加させることは、アパーチャの設計製作
が複雑となるばかりか多大な工数を必要とする。このこ
とは前者と同様に価格の上昇をもたらす。さらに、この
遮蔽物によって放射された電子の数を減らしているため
有効に電子ビームを利用していないばかりか、電子ビー
ムエネルギーが減少した分だけ描画時間が長くかかり、
装置の処理能力が低下させる問題も含んでいる。
【0016】従って、本発明の目的は、レジストパター
ン寸法の制御し易く設計製作が容易でかつ安価な電子ビ
ーム描画用アパーチャを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、半導体
基板に被着されたレジストに描画すべき描画用開口パタ
ーンの複数を板部材に並べて形成された電子ビーム描画
用アパーチャにおいて、最外側の前記描画用開口パター
ンに所定の間隔をおいて隣接して配設されるとともに前
記最外側の前記描画用開口パターンによる描画パターン
への近接効果を補正する前記レジストの解像限界以下の
電子量を通過する幅をもつ電子量制御用開口を備える電
子ビーム描画用アパーチャである。また、前記所定の間
隔を調節し前記描画パターンへの近接効果を補正するこ
とが望ましい。
【0018】さらに、本発明の他の特徴は、並べ形成さ
れた前記描画用開口パターンの間に前記電子量制御用開
口が配設されていることを特徴とする電子ビーム描画用
アパーチャ。
【0019】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0020】図1(a)および(b)は本発明の一実施
例を示す電子ビーム描画用アパーチャの平面図およびA
A断面図である。この電子ビーム描画用アパーチャは、
図1に示すように、開口形状と開口面積とが同じで横一
列に並べ穿設された矩形状の描画用開口パターン11〜
15と、外側の描画用開口パターン11と15に隣接し
て配設されレジストを感応しない程度の電子量の電子を
通過させる線状の開口を有するとともに該開口を通過す
る電子量で描画用開口パターン11,15によって描画
されるパターン対し近接効果の補正を施す電子量制御用
開口16と17とを本体4cに設けている。
【0021】ここで、描画用開口パターン11〜15は
長さがl1 ,幅がd1 をもつ開口である。また、電子量
制御用開口16,17は最外郭の描画用開口パターン1
1,15と間隔w1 で隣接し平行に配設されており、長
さl1 ,幅d3 の線幅をもつ開口である。そして、本ア
パーチャを用いる電子線描画装置でパターンの解像の可
能最小パターン寸法を本アパーチャ上での長さ成分をR
とすると、d3 ≦R〈d1 の関係にしてある。このこと
は、通常の解像限界をもつレジストを用い、アパーチャ
に解像度限界以下の開口を設けてこの開口に電子を通過
させレジストに投射してもレジシトに潜像として描画さ
れないという事象を掴みなされたものである。
【0022】例えば、レジストの解像限界を0.1μ
m、描画パターンの描画用開口パターンに対する縮小率
を25分の1とすれば、単純に計算してもRという寸法
成分は0.5μmとなる。すなわち、電子量制御用開口
16,17の開口における線幅を解像限界R以下である
例えば0.3μmにすれば良いことになる。この0.3
μmという幅寸法をもつ線状の開口は現在のリソグラフ
ィ技術で容易に得ることができる。また、この開口の幅
を0.1〜0.5μmの範囲で設定し、描画パターンへ
の近接効果を補正することである。
【0023】図2(a)〜(c)は図1の電子ビーム描
画用アパーチャの動作を説明するための電子ビーム描画
用アパーチャの断面図、電子強度分布を示す図および描
画されたレジストパターンを示す図である。いま、図2
(a)に示すように、アパーチャの本体4cに電子ビー
ム8が照射されると、描画用開口パターン12〜15お
よび電子量制御用開口16,17とをそれぞれの開口に
応じた電子数をもつ電子ビームが通過する。このことに
より、図2(b)に示すように、開口パターン11〜1
5に対応して、半導体基板7上の部位21〜25にレジ
ストが感応し得る規定電子強度I0 を超えるピークをも
つ電子流波形が形成される。一方、解像限界以下の微小
な開口をもつ電子量制御用開口16及び17を通過する
電子ビームの強度は、解像限界以下の強度で低く撫だら
かなピークをもつSで示す電子流波形となる。そして、
部位21および25における電子強度分布と合成され部
位21と部位25の電子強度を増加させる。
【0024】その結果、半導体基板7上の隣接するパタ
ーンからの近接効果を受けない最外郭の部位21,25
のレジストパターン9は、前述の合成された電子強度に
より近接効果が補正され部位22〜24のレジストパタ
ーンと同じ寸法で得られる。言い換えれば、電子量制御
用開口16,17を通過した電子流は半導体基板7のレ
ジストに入射し下地から後方散乱電子を発生し、半導体
基板7上の部位21,25の電子強度を高くして部位2
2〜24のレジストパターン9と同じパターンに形成す
ることができる。
【0025】図3(a)および(b)は電子量制御用開
口の幅および描画用開口パターンとの間隔に対するレジ
ストパターン寸法との関係を示すグラフである。次に、
電子量制御用開口16,17の幅d3 と最外郭の描画用
開口パターン11と16との最短距離W1 とレジストパ
ターン寸法に関して図を用い説明する。図3(a)に示
すように、電子量制御用開口16,17の幅dがd3
時、レジストパターンは所望の寸法d1 で形成される。
レジストパターンに許容される寸法がd1 ±Δd1
時、電子量制御開口16,17に許容される寸法は
3 ′とd3 ″の間となる。
【0026】このことを前述した従来例の場合にあては
めると、図8の開口パターン11に寸法補正をdだけの
せるとき、レジストパターン寸法d1 を得るためにはd
2 だけ補正が必要であった。従って、レジストパターン
の許容寸法がd1 ±Δd1 の時、アパーチャに許容され
る寸法精度はd2 ′とd2 ″の間である。このことから
明らかなように、電子量制御開口16,17の寸法許容
幅(d3 ′からd3 ″)が従来の開口パターン自身に電
子量制御機能をもたせたときの寸法許容値(d2 ′から
2 ″)よりもかなり広くアパーチャの開口部に対する
寸法精度がゆるく作成が容易であることが判る。
【0027】次に、電子量制御用開口16,17と描画
用開パターン11,15との間隔距離に関して図3
(b)を参照して説明する。いま、間隔距離WがW1
とき所望の寸法d1 が得られるとすると、図3(b)に
示すように、W1 が解像限界値Rよりも大きくなると、
レジスト寸法xはほとんど変化しない。このことは、W
はRよりも小さい時に効果が大きいことが判る。さら
に、開口パターンが小さくなり微小な電子量制御が必要
となる場合は、むしろ電子量制御用開口16,17を製
作し易い幅の開口にし、この距離Wによって近接効果を
補正した方がより制御し易いものとなる。
【0028】図4は本発明の他の実施例を示す電子ビー
ム描画用アパーチャの平面図、図5は電子量制御用開口
の幅の許容値に対する描画用開口パターンによるレジス
トパターン寸法との関係を示すグラフである。この電子
ビーム描画用アパーチャは、図4に示すように、本体4
Dの外側に配設された描画用開口パターン11及び15
に隣接して複数の断続した線状開口で構成される電子量
制御用開口群18および19を設けたことである。ここ
で、電子量制御用開口群18,19を構成する個々の線
状開口は寸法は解像限界Rより小さい寸法の幅および長
さのd4 ×d5の矩形パターンである。
【0029】この実施例では、電子量制御用開口18,
19を複数の線状の開口を並べて構成することによって
開口間に隙間を生じさせ開口度に対する近接効果を減じ
させたことである。その結果、描画されるレジストパタ
ーンの許容差に対する電子量制御用開口18,19にお
ける開口幅d5 の寸法誤差は、前述の細長い電子量制御
用開口に比べパターンへの許容寸法に対してより緩和さ
れるようになった。すなわち、電子量制御用開口の寸法
差によるパターン寸法への影響度がより低くなり、図5
に示すように、レジストパターンの許容寸法をd1 ±Δ
1 とすると、矩形状開口の幅d5 )はd5 ′〜d5
の範囲で許容される。このことは、前述の実施例よりも
許容範囲が広く、この点からアパーチャ作成はより容易
であることが判る。
【0030】上述した実施例では、線状の電子量制御用
開口を微小な幅をもつ矩形状の開口で説明したが、実際
の製作に際しては、必ずしも矩形でなくとも製作し易い
形状でも良い。例えば、図4のように、正方形の開口で
なくとも三角形形状や円弧状の開口でも良い。ただ、い
ずれの形状でも描画用開口パターンの外辺と近接する辺
は平行であることが望ましい。そして、この平行な辺と
反対側の角部あるいは円弧部の張出し寸法を解像限界R
以下の量にすることである。
【0031】図6は他の電子ビーム用描画アパーチャに
本発明を適用した例を説明するためのアパーチャの部分
平面図である。上述した実施例では、電子量制御用開口
を最外郭の描画用開口パターンに隣接して穿設したが、
必ずしも描画用開口パターンの周辺でなくとも描画用開
口パターン間に電子量制御用開口を設けても効果が得ら
れる。
【0032】例えば、図6に示すように、幅の異なる描
画用開口パターン15Aが並べて形成されている場合も
適用できる。この場合は最外郭の描画用開口パターン1
5Aの幅の広い部分の外側に隣接して細長い電子量制御
用開口16Aを、あるいは、描画用開口パターン15A
の幅の細い部分に隣接して電子量制御用開口18Aを設
ければ、所望のパターン寸法が得られる。要は、隣接す
る描画用開口パターンを通過する電子ビームによる近接
効果の影響のない描画用開口パターンに隣接して電子量
制御用開口を配設すれば良い。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、板状本体
に並べ形成された複数の描画用開口パターン群の中で、
近接効果を受け難い描画用開口パターンに隣接し通過す
る電子量をレジストの解像限界内で制御し近接効果を補
正する電子量制御用開口を設けることによって、従来の
ように描画用開口パターン自体に近接効果を補正する電
子量制御機構をもたせる必要がなく、単独で前記開口の
設計製作ができるので、極めて短時間の設計製作で済み
安価で得られるという効果がある。
【0034】また、描画用開口パターンから離れた位置
に電子量制御用開口を設けているので通過する電子量が
描画されるパターンへの近接効果の影響度が、描画用開
口パターン自体に電子量制御機構をもつをもつ従来に比
べ小さく、従来のように制御がクリティカルでなく描画
するレジストパターン寸法を制御し易くその結果精度の
高く安定した描画パターンが得られるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す電子ビーム描画用アパ
ーチャの平面図およびAA断面図である。
【図2】図1の電子ビーム描画用アパーチャの動作を説
明するための電子ビーム描画用アパーチャの断面図、電
子強度分布を示す図および描画されたレジストパターン
を示す図である。
【図3】電子量制御用開口の幅および開口パターンとの
間隔に対するレジストパターン寸法との関係を示すグラ
フである。
【図4】本発明の他の実施例を示す電子ビーム描画用ア
パーチャの平面図である。
【図5】電子量制御用開口の幅の許容値に対する描画用
開口パターンによるレジストパターン寸法との関係を示
すグラフである。
【図6】電子ビーム用描画アパーチャに本発明を適用し
た例を説明するためのアパーチャの部分平面図である。
【図7】半導体集積回路の一部分を形成したアパーチャ
を用いる電子ビーム描画装置の一例を説明するための電
子光学系の構成を示す斜視図である。
【図8】第2アパーチャの断面図および第2アパーチャ
を透過した電子ビームの電子線分布強度を示す図ならび
に半導体基板のレジストパターンを示す断面図である。
【図9】従来のアパーチャの一例を説明するための第2
アパーチャの断面図(a)、電子強度分布図(b)およ
びレジストパターンの模式断面図(c)である。
【図10】従来のアパーチャの他の例を説明するための
第2アパーチャの断面図(a)、電子強度分布図(b)
およびレジストパターンの模式断面図(c)である。
【符号の説明】
1 電子銃 2 第1アパーチャ 3 選択偏向器 4,4A,4B,4C,4D 本体 5 縮小レンズ 6 位置決め偏向器 7 半導体基板 8 電子ビーム 9 レジストパターン 11,12,13,14,15,15A 描画用開口
パターン 12A,13A,14A 遮蔽物 16,16A,17,18A, 電子量制御用開口 18,19 電子量制御用開口群

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に被着されたレジストに描画
    すべき描画用開口パターンの複数を板部材に並べて形成
    された電子ビーム描画用アパーチャにおいて、最外側の
    前記描画用開口パターンに所定の間隔をおいて隣接して
    配設されるとともに前記最外側の前記描画用開口パター
    ンによる描画パターンへの近接効果を補正する前記レジ
    ストの解像限界以下の電子量を通過する幅をもつ電子量
    制御用開口を備えることを特徴とする電子ビーム描画用
    アパーチャ。
  2. 【請求項2】 前記所定の間隔を調節し前記描画パター
    ンへの近接効果を補正することを特徴とする請求項1記
    載の電子ビーム描画用アパーチャ。
  3. 【請求項3】 前記電子量制御用開口は前記幅をもつと
    ともに前記描画用開口パターンと略同じ長さの辺をもつ
    短冊状開口であることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の電子ビーム描画用アパーチャ。
  4. 【請求項4】 前記電子量制御用開口は前記描画用開口
    パターンに平行に並べ配設されるとともに前記幅と該幅
    以下の寸法の辺をもつ開口の複数個で構成されることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の電子ビーム描
    画用アパーチャ。
  5. 【請求項5】 並べ形成された前記描画用開口パターン
    の間に請求項1記載の電子量制御用開口が配設されてい
    ることを特徴とする電子ビーム描画用アパーチャ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6251541B1 (en) 1997-04-25 2001-06-26 Nec Corporation Partial collective mask for a charged particle beam
KR100343457B1 (ko) * 1999-11-18 2002-07-11 박종섭 스텐실 마스크 제조방법
KR100688783B1 (ko) * 2004-12-28 2007-03-02 동부일렉트로닉스 주식회사 광 근접 효과 보정 방법

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