JPH0845525A - 燃料電池の制御装置 - Google Patents

燃料電池の制御装置

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JPH0845525A
JPH0845525A JP6181575A JP18157594A JPH0845525A JP H0845525 A JPH0845525 A JP H0845525A JP 6181575 A JP6181575 A JP 6181575A JP 18157594 A JP18157594 A JP 18157594A JP H0845525 A JPH0845525 A JP H0845525A
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fuel cell
output
compressor
pressure
hydrogen
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JP6181575A
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Inventor
Yasuaki Hasegawa
泰明 長谷川
Yoshihiro Kiriki
義博 桐木
Hajime Yamane
肇 山根
Shogo Watanabe
正五 渡辺
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【目的】燃料電池制御システム全体の観点から良好なエ
ネルギー効率を与える燃料電池の制御装置を提供する。 【構成】圧力を高くするほど燃料電池自体の出力は改善
することができるが、コンプレッサの駆動損失もこれに
比例して大きくなるので、燃料電池システム全体として
みた場合には、空気の供給圧力を高くすると逆に全体と
してのエネルギー効率は低くなる。所定の出力状態(負
荷状態)Cにおいて特性が逆転し、供給圧力を高くした
方が全体としてのエネルギー効率が向上する。図の点C
を越える領域では、空気の供給圧力を高くして燃料電池
の高い出力特性によるエネルギー効率の改善を図り、点
Cまでの比較的低い出力状態では、空気の供給圧力を低
くしてコンプレッサの駆動損失を低減することによって
エネルギー効率の低下を防止するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料電池の制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池制御システムにおいて、空気を
酸化剤ガスとして使用する場合には、システムを循環さ
せるために空気を所定圧力まで加圧する必要がある。こ
のため従来では、システムに空気を加圧するコンプレッ
サを設け、コンプレッサの脈動を抑えるためにコンプレ
ッサの供給側にバッファタンクを設置するとともにこの
バッファタンクの出口側に圧力調整装置を設けて、一定
の圧力で加圧空気を燃料電池に供給するようにしてい
た。また、加圧空気の燃料電池への供給状態を一定に保
持するために、燃料電池出口側の加圧空気の排出ライン
に設けられたスロットルの開度を調整する方法も提案さ
れている。
【0003】
【解決しようとする課題】しかし、上記した従来の燃料
電池の制御装置は、供給ガスの脈動の影響を受けやすい
リン酸型燃料電池などの液状電解質で構成される燃料電
池の制御装置を念頭に於いて構成されたものであり、固
体高分子型燃料電池などの場合にはこのような配慮を行
なう必要がない。また、従来の燃料電池の制御において
は、燃料電池の出力特性を考慮することなく加圧空気の
供給を行っていたものであり、必ずしも効率的な制御と
なっていない。すなわち、上記のようにコンプレッサを
作動させて加圧空気を発生させる構成をとる燃料電池制
御システムにおいては、システム全体のエネルギー効率
を考慮すると、極力コンプレッサの動力を少なくするこ
とが望ましい。この観点において、燃料電池に導入され
る加圧空気の圧力、流量が燃料電池の出力特性にあたえ
る影響度は、燃料電池の出力状態によって異なる。した
がって、従来のように、空気の供給を常時一定の圧力状
態に制御することは、燃料電池制御システムの全体のエ
ネルギー効率の面に必ずしも効率的でない。特に、燃料
電池を自動車の動力源として採用する場合などには、出
力要求が常時変化するので燃料電池の出力状態もこれに
応じて変化せざるを得ない。したがって、このような燃
料電池においては、加圧空気の供給状態を制御すること
は特に重要となる。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みて構成され
たもので、燃料電池制御システム全体の観点から良好な
エネルギー効率を与える燃料電池の制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は以下のように構成される。すなわち、本発
明の燃料電池の制御装置は、燃料電池に加圧空気を供給
するコンプレッサと、該コンプレッサから供給される加
圧空気の供給状態を制御するコンプレッサ制御手段と、
燃料電池の出力状態を検出する出力状態検出手段と、該
燃料電池の出力状態に応じて前記コンプレッサ制御手段
を制御して燃料電池への加圧吸気の供給状態を制御しこ
れによって燃料電池の出力を制御する出力制御手段とを
備えたことを特徴とする。この場合、好ましい態様で
は、燃料電池に供給される加圧空気の圧力を制御するよ
うになっており、燃料電池が所定以下の低出力状態にあ
るときには、前記出力制御手段はコンプレッサ制御手段
を介して前記加圧空気の圧力を低下するように制御す
る。また、上記の場合別の態様では、燃料電池に供給さ
れる加圧空気の流量を制御するようになっており、燃料
電池が所定以下の低出力状態にあるときには、前記出力
制御手段はコンプレッサ制御手段を介して前記加圧空気
の流量を低下するように制御する。さらに、好ましく
は、前記出力制御手段は、加圧空気の供給状態に対する
燃料電池の出力変化特性に基づきコンプレッサ制御手段
を介して燃料電池への加圧空気の供給状態を制御するよ
うになっている。
【0006】
【作用】本発明の燃料電池の特性は、低負荷もしくは低
電流領域は、一般に、活性分極領域といわれ、この領域
では反応を起こさせるために必要な活性化エネルギーに
基づく電圧降下が支配的である。そして、中〜高負荷に
かけて、上記活性分極に比して電池の内部の抵抗に基づ
いて電圧降下が生じる抵抗分極あるいは燃料ガス及び酸
化剤ガスの供給濃度が少ないためにガスの拡散速度が低
下することに基づいて電圧降下が生じる濃度分極の影響
が強まる。燃料電池の出力特性は、上記活性分極領域に
おいては、電池の電圧は比較的高く、電池から取り出さ
れる電流値は比較的低く、抵抗分極領域から濃度分極領
域になるにつれて電池に生じる電流が増大し、一方電圧
は低下する。したがって、燃料電池では燃料電池の電流
・電圧の積の値は、燃料電池の出力あるいは、燃料電池
に対する出力要求すなわち負荷に対応し、活性分極領域
では出力が小さく、抵抗分極領域付近において最大出力
が得られ、濃度分極が支配的になると電流増加割合に比
して電圧降下の割合が大きくなってかえって出力が低下
する。
【0007】そして、空気の供給状態と燃料電池の出力
との関係を説明すると、上記活性分極領域においては空
気の供給状態の影響はすくない。すなわち、この領域に
おける燃料電池の出力は加圧空気の圧力、量にほぼ無関
係に定まる。抵抗分極領域では空気の供給状態によって
燃料電池が出力する電流電圧特性が異なるようになる。
この傾向は、濃度分極領域になるとさらに顕著になり空
気の供給状態によって燃料電池の出力は大きく影響を受
ける。この場合、燃料電池への供給空気の圧力を高く、
量を増大するほど電圧は高くできるとともに取り出せる
電流値も大きくなる。すなわち、加圧空気の供給を高圧
力、大流量によって行なうと、燃料電池自体の効率は改
善することができる。しかし、供給空気の圧力、量を大
きくするためにはコンプレッサの駆動エネルギーを増大
させなければならないので、燃料電池の効率が改善され
る反面、コンプレッサの駆動損失が増大するため、燃料
電池の制御システム全体のエネルギー効率が改善される
とは限らない。したがって、本発明では、空気の供給状
態の影響が少ない領域ではコンプレッサの駆動損失を極
力抑えるように制御し、コンプレッサの駆動損失を考慮
してもなお空気の供給状態の燃料電池の出力状態への影
響が大きく、システム全体のエネルギー効率を改善でき
る場合には、コンプレッサの空気の供給状態を制御する
ように構成したものである。
【0008】具体的には、上記の活性分極領域では、比
較的、低圧、少量の加圧空気を供給し、抵抗分極領域及
び濃度分極領域における所定の出力状態において空気を
高圧、多量に供給するように切替え制御する。これによ
って、コンプレッサの駆動損失を極力少なくしつつ、燃
料電池制御システム全体のエネルギー効率を良好に維持
することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。以
下に、添付した図面に基づいて本発明の実施例を説明す
る。図1は、酸化剤ガスとして空気を用いた燃料電池シ
ステムの概略を示す。燃料電池1は出力要求が変動する
たとえば車両搭載用に好適の電池であって、水素イオン
伝導体を用いた低温動作型つまり100℃以下で動作す
る高分子固体電解質型燃料電池によって構成されてい
る。燃料電池1はポート1a〜1fを有し、これらポー
トのうち、対をなすポート1a、1bは水素ガス供給系
L1に接続され、ポート1aから燃料ガスとして水素ガ
スが導入され、余剰水素がポート1bから排出される。
また、対をなすポート1c、1dは加圧空気供給ように
接続され、ポート1cから酸化剤ガスとしての加圧が導
入され、反応生成水を同伴する余剰加圧空気がポート1
dから排出される。また、対をなすポート1e、1fは
温調水循環系L3に接続され、ポート1eから冷却用及
び加湿用の純水が導入され、ポート1fから排出され
る。水素ガス供給系L1は、水素ガス源としての水素吸
蔵合金2を有する。水素ガスを発生させるために本例で
は、水と水素吸蔵合金と熱交換することで水素を発生さ
せるための装置を備えている。すなわち、水素吸蔵合金
との熱交換を行なう水に交換熱を与えるためのラジエー
タ3と、水素吸蔵合金の周辺の熱交換のための水循環ラ
イン4に水に送りだすためのポンプ5とを備えている。
【0010】水素吸蔵合金2と水素導入ポート1aとは
水素供給ライン6を介して連結され、この供給ライン6
には、水素吸蔵合金2側から燃料電池1側に向けて、順
に、ソレノイド式開閉弁7、調圧弁8及び圧力センサ9
が介装されている。なお、開閉弁7と、調圧弁8との間
には、水素が消費したとき水素吸蔵合金に水素を送り込
むための補給用水素ボンベを接続するためのコネクター
10が設けられている。水素排出ポート1bは、水素排
出ライン11を介して気/液分離器12に連結され、排
出ライン11には逆止弁13が介装されて、この逆止弁
13により分離器12側から燃料電池1側への逆流が禁
止される。また、水素ガス系L1は、分離器12で分離
された水素ガスを供給ライン6に戻す水素還流ライン1
4を有する。すなわち、還流ライン14は、その上流端
が分離器14に接続され、下流端が水素供給ライン6に
接続されている。より詳しくは、還流ライン14の下流
端は、供給ライン4の圧力センサ9よりも下流側部分に
接続されており、この水素還流ライン14には逆止弁1
5が介装されて、この逆止弁15により、供給ライン6
側から分離器12に向けての逆流が禁止される。水素還
流ライン14には、また、排気ライン16が接続され、
排気ライン16には、ソレノイド式開閉弁17および消
音器18が設けられている。
【0011】さらに水素還流ライン14には、分離器1
2内の水素のガス圧を水素供給ライン6内の圧力レベル
まで昇圧するためのポンプ19を備えており、さらにポ
ンプ19の下流側には、脱イオンフィルター20を設け
て分離器9から同伴され、電池反応に悪影響を与える金
属イオンなどを除去するようにしている。空気系L2
は、ポート1cに接続された空気供給ライン21と、ポ
ート1dに接続された排気ライン22とを有する。空気
供給ライン21には、その上流端から燃料電池1に向け
て、順に、空気コンプレッサ23、逆止弁24、圧力調
整弁ソレノイド弁25、脱イオンフィルター26、圧力
センサ27、流量センサ28がそれぞれ設けられる。コ
ンプレッサ23は電動モータ29により駆動される。空
気排出ポート1dは、空気排出ライン22を介して凝縮
器30に連結され、ポート1dから吐出された余剰酸素
は、凝縮器30によって、その含有水分(燃料電池1の
反応生成水)が取り除かれる。また、空気系L2は凝縮
器30において反応生成水と分離された空気を排出する
排出ライン31を備えており、余剰の空気を空気開放ス
ロットル32及び消音器33を介して大気に放出される
ようになっている。他方、凝縮器30で分離された水分
はライン34を通って貯水タンク35に蓄えられる。
【0012】冷却水または温調水循環系L3は、貯水タ
ンク35と水導入ポート1eとに接続された水供給ライ
ン36と、貯水タンク35と排水ポート1fとに接続さ
れた還流ライン37とを有する。水供給ライン36に
は、貯水タンク35から燃料電池1に向けて、順に、ポ
ンプ38、3方形弁39、ラジエータ40、脱イオンフ
ィルター50が介装され、ラジエータ40には電動ファ
ン41が付設されている。水供給ライン36には、ラジ
エータ40をバイパスするバイパスライン42が設けら
れている。温調水循環系L3の流路は、3方形弁39の
切り換えによって、ラジエータ40を通過する態様と、
ラジエータ40をバイパスしてバイパスライン42を通
る態様とに選択的に変更され、適当な温度に調整された
温調水は、燃料電池1に供給されて、燃料電池1の冷却
あるいは温度調節および反応ガスの加湿に用いられる。
なお、分離器12及び貯水タンク35から余剰の水を排
出するための排水ライン43、44が設けられ、このラ
イン43、44には排水を制御するためにそれぞれソレ
ノイド開閉弁45、46が設けられる。本例の燃料電池
システムにおいて、燃料電池への空気の供給量は、空気
供給コントローラ47によって制御されるようになって
いる。コントローラ47は、燃料電池1に取りつけら
れ、発生する電流値を検出する電流計48、加圧空気の
圧力センサ27、流量センサ28からの信号を入力して
コンプレッサ23の駆動モータ26をスピードコントロ
ーラ49を介して制御し、これによって燃料電池1への
供給空気の圧力、温度が所定値になるように制御する。
好ましくは、コントローラ47は、燃料電池1の出力特
性と供給空気の圧力、流量特性との関係を記憶してお
り、上記の燃料電池1の電流、供給空気の圧力、流量を
検出し、本燃料電池が車両搭載される場合にはエンジン
の負荷状態を表す、アクセル開度などを入力して、供給
空気圧力、空気量の目標値を設定し、この目標値を達成
するように空気の供給を制御するように構成される。
【0013】以上の構成において、反応ガスのうち燃料
ガスである水素の供給は、燃料電池の容量に応じて、供
給圧力、供給量ともに一定になるように制御される。す
なわち、水素吸蔵合金2内に水を循環させて吸蔵合金2
から水素を取り出し、この発生した水素ガスの圧力を調
圧弁8で調整して一定流量、一定圧力で水素供給ライン
6を介して燃料電池に供給する。したがって、本例で
は、燃料電池の出力特性に係わらず水素は一定供給とな
るよう制御される。燃料電池1に対する空気供給は、燃
料電池に出力特性及び空気加圧コンプレッサ23の動力
損失を総合的に管理しつつ行なうようになっている。活
性分極領域では、反応に必要な活性化エネルギーに基づ
く電圧降下が支配的であり、抵抗分極領域では、電極自
体の抵抗に基づいて電圧降下の要素が強まり、さらに濃
度分極領域では、燃料ガス及び酸化剤ガスの供給濃度が
少ないためにガスの拡散速度が低下することに基づく電
圧降下が大きくなる。この結果、水素ガスに対する空気
の供給が比較的少ない領域すなわち空気の当量比が理論
値に近い活性分極領域では、電池の電圧は比較的高く、
電池から取り出される電流値は比較的低く、空気の当量
比が増大する抵抗分極領域から濃度分極領域になるにつ
れて電池に生じる電流が増大する一方電圧は低下する。
【0014】この場合、燃料電池における電流・電圧の
積の値は、燃料電池の出力あるいは、燃料電池に対する
出力要求すなわち負荷に対応する。したがって、活性分
極領域では出力が小さく、抵抗分極領域付近において最
大出力が得られ、濃度分極が支配的になると電流増加割
合に比して電圧降下の割合が大きくなってかえって出力
が低下する。コントローラ47は、燃料電池1の電流値
を常に監視しており、電流値に基づき燃料電池の出力特
性に照らして、現在燃料電池がどのような出力状態にあ
るかを検出する。図2及び図3を参照すると、燃料電池
の出力にかかる電圧と電流及び供給空気の圧力、及び流
量との関係が示されている。上記活性分極領域において
は空気の供給状態の影響はすくない。すなわち、この領
域における燃料電池の出力は加圧空気の圧力、量にほぼ
無関係に定まる。抵抗分極領域では空気の供給状態によ
って燃料電池が出力する電流電圧特性が異なるようにな
る。この傾向は、濃度分極領域になるとさらに顕著にな
り空気の供給状態によって燃料電池の出力は大きく影響
を受ける。この場合、燃料電池への供給空気の圧力を高
く、量を増大するほど電圧は高くできるとともに取り出
せる電流値も大きくなる。すなわち、加圧空気の供給を
高圧力、大流量によって行なうと、燃料電池自体の効率
は改善することができる。
【0015】しかし、供給空気の圧力、量を大きくする
ためにはコンプレッサの駆動エネルギーを増大させなけ
ればならないので、燃料電池の効率が改善される反面、
コンプレッサの駆動損失が増大するため、燃料電池の制
御システム全体のエネルギー効率が改善されるとは限ら
ない。図4を参照すると、コンプレッサの駆動損失を考
慮しない場合と、駆動損失を考慮した場合の燃料電池の
出力と、加圧空気の供給圧力とが比較されている。特性
P1は、高い空気供給圧力のもとでの燃料電池システムの
出力特性であってコンプレッサの駆動損失を考慮してい
ない場合である。特性P2は、低い空気供給圧力のもとで
の燃料電池システムの出力特性であってコンプレッサの
駆動損失を考慮していない場合である。さらに、特性P3
は、高い空気供給圧力のもとでの燃料電池システムの出
力特性であってコンプレッサの駆動損失を考慮した正味
の出力特性を示している。そして、特性P4は、低い空気
供給圧力のもとでの燃料電池システムの出力特性であっ
てコンプレッサの駆動損失を考慮した正味の出力特性を
示している。図4から明らかなように圧力を高くするほ
ど燃料電池自体の出力は改善することができるが、コン
プレッサの駆動損失もこれに比例して大きくなるので、
燃料電池システム全体としてみた場合には、空気の供給
圧力を高くすると逆に全体としてのエネルギー効率は低
くなる。しかし、図4において所定の出力状態(負荷状
態)Cにおいて特性が逆転し、供給圧力を高くした方が
全体としてのエネルギー効率が向上する。
【0016】本例では、図の点Cを越える領域では、空
気の供給圧力を高くして燃料電池の高い出力特性による
エネルギー効率の改善を図り、点Cまでの比較的低い出
力状態では、空気の供給圧力を低くしてコンプレッサの
駆動損失を低減することによってエネルギー効率の低下
を防止するようにしている。なお、図4におけるA、B
の領域は図2、図3においては、それぞれA、Bで示す
領域に対応する。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば空気の供
給状態の影響が少ない領域ではコンプレッサの駆動損失
を極力抑えるように制御し、コンプレッサの駆動損失を
考慮してもなお空気の供給状態の燃料電池の出力状態へ
の影響が大きく、システム全体のエネルギー効率を改善
できる場合には、コンプレッサの空気の供給状態を制御
するように構成している。これによって、コンプレッサ
の駆動損失を極力少なくし、しかも燃料電池のエネルギ
ー効率を極力良好に維持して、燃料電池制御システム全
体のエネルギー効率を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例にかかる固体高分子型燃料電
池の制御装置のフローシートを示す説明図、
【図2】燃料電池の出力にかかる電圧、電流及び空気の
供給圧力との関係を示す特性図、
【図3】燃料電池の出力にかかる電圧、電流及び空気の
供給圧力との関係を示す特性図、
【図4】燃料電池制御システムのエネルギー出力特性、
供給空気の圧力及びコンプレッサの駆動損失との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 燃料電池、 2 水素吸蔵合金、 6 水素供給ライン、 12 水分離器、 21 空気供給ライン、 23 コンプレッサ、 27 圧力センサ、 28 流量センサ、 30 凝縮器、 35 貯水タンク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 正五 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料電池に加圧空気を供給するコンプレッ
    サと、該コンプレッサから供給される加圧空気の供給状
    態を制御するコンプレッサ制御手段と、燃料電池の出力
    状態を検出する出力状態検出手段と、 該燃料電池の出力状態に応じて前記コンプレッサ制御手
    段を制御して燃料電池への加圧空気の供給状態を制御し
    これによって燃料電池の出力を制御する出力制御手段と
    を備えたことを特徴とする燃料電池の制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、燃料電池に供給される
    加圧空気の圧力を制御するようになっており、燃料電池
    が所定以下の低出力状態にあるときには、前記出力制御
    手段はコンプレッサ制御手段を介して前記加圧空気の圧
    力を低下するように制御することを特徴とする燃料電池
    の制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、燃料電池に供給される
    加圧空気の流量を制御するようになっており、燃料電池
    が所定以下の低出力状態にあるときには、前記出力制御
    手段はコンプレッサ制御手段を介して前記加圧空気の流
    量を低下するように制御することを特徴とする燃料電池
    の制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかにおいて、前
    記出力制御手段は、加圧空気の供給状態に対する燃料電
    池の出力変化特性に基づきコンプレッサ制御手段を介し
    て燃料電池への加圧空気の供給状態を制御することを特
    徴とする燃料電池の制御装置。
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