JPH0845475A - 低圧放電灯とこれを用いた照明装置および液晶表示装置ならびに低圧放電灯の製造方法 - Google Patents

低圧放電灯とこれを用いた照明装置および液晶表示装置ならびに低圧放電灯の製造方法

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JPH0845475A
JPH0845475A JP6179055A JP17905594A JPH0845475A JP H0845475 A JPH0845475 A JP H0845475A JP 6179055 A JP6179055 A JP 6179055A JP 17905594 A JP17905594 A JP 17905594A JP H0845475 A JPH0845475 A JP H0845475A
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JP
Japan
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discharge lamp
pressure discharge
low
transparent conductive
conductive film
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JP6179055A
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English (en)
Inventor
Naoki Tsutsui
直樹 筒井
Hisashi Honda
久司 本田
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】放射ノイズを遮断するために形成された透明導
電膜の膜厚を制御し、放射ノイズを効果的に遮断すると
ともに、光束の低下を防止した低圧放電灯、照明装置お
よび液晶表示装置ならびに低圧放電灯の製造方法を提供
する。 【構成】端部に電極4が封装されたバルブ2と、このバ
ルブの外面に形成された透明導電膜15と、を備えた低
圧放電灯1において、上記透明導電膜は、電極を囲む部
分の膜厚を厚くt2 し、その他の領域の膜厚を薄くt1
したことを特徴とする。 【作用】透明導電膜の膜厚を電極を囲む部分で厚くした
から放射ノイズを良好に遮断して電波障害などを防止す
ることができ、また他の領域の膜厚を薄くしたから、光
の吸収が少なく、光出力を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノイズの発生を抑制し
た低圧放電灯、子れを用いた照明装置および液晶表示装
置ならびに低圧放電灯の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車に搭載されるナビゲーシ
ョンや計器類等の液晶表示装置には、バックライト光源
として小形の低圧放電灯、例えば冷陰極蛍光ランプが使
用されており、バルブの両端部に封装された一対の冷陰
極間に高周波電圧を印加して点灯させるようになってい
る。
【0003】しかしながら、この種の低圧放電灯を点灯
させた場合、放射ノイズが発生し、カーラジオを聞きな
がら上記ナビゲーション等の液晶表示装置を使用したと
きにカーラジオに上記放射ノイズが入り、カーラジオか
ら雑音が発せられることがある。
【0004】このような電波障害の原因となる放射ノイ
ズを防止する手段として、ノイズ発生源を導電体で覆う
と有効であることが知られており、上記のような低圧放
電灯の放射ノイズを遮断する手段として、特開平4ー4
3547号公報に、バルブの外表面を透明導電膜で覆う
ことが提案されている。
【0005】透明導電膜としては、SnO2 やIn2
3 などが知られており、このような透明導電膜をバルブ
の外面に積層すると、放射ノイズをカットし、しかしな
がら光を透過することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、透明導
電膜で放射ノイズを遮断しようとする場合、その遮断性
能は透明導電膜の膜厚を厚くするほど効果がある。とこ
ろが、透明導電膜の膜厚を厚くすると光の吸収作用が強
くなり、透明導電膜を透過するときに光損失が起こり、
光出力が低下するという問題がある。
【0007】本発明はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは放射ノイズを遮断す
るために形成された透明導電膜の膜厚を制御し、放射ノ
イズを効果的に遮断するとともに、光束の低下を防止し
た低圧放電灯とこれを用いた照明装置および液晶表示装
置ならびに低圧放電灯の製造方法を提供しようとするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、端部
に電極が封装されたバルブと、このバルブの外面に形成
された透明導電膜と、を備えた低圧放電灯において、上
記透明導電膜は、電極を囲む部分の膜厚を厚くし、その
他の領域の膜厚を薄くしたことを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、上記透明導電膜は、膜
厚の厚い部分の膜厚が0.03μm以上、0.05μm
以下であり、膜厚の薄い部分の膜厚が0.005μm以
上、0.02μm以下であることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、上記透明導電膜は、膜
厚の厚い部分の電気抵抗値がバルブの軸方向に沿う長さ
10cm当り0.1MΩ以上、5.0MΩ以下であり、膜
厚の薄い部分の電気抵抗値がバルブの軸方向に沿う長さ
10cm当り10MΩ以上、500MΩ以下であることを
特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、一端に封装された一方
の電極に電源の高圧側が接続されるとともに、他端に封
装された他方の電極に電源の低圧側が接続されたバルブ
と、このバルブの外面に形成された透明導電膜と、備え
た低圧放電灯において、上記透明導電膜は、上記電源の
高圧側に接続された一方の電極を囲む部分の膜厚を、電
源の低圧側に接続された他方の電極を囲む部分の膜厚よ
り厚くしたことを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4のいずれか1に記載の低圧放電灯と、上記低圧放電灯
に高周波電力を供給する高周波電源装置と、を備えたこ
とを特徴とする低圧放電灯の照明装置である。
【0013】請求項6の発明は、上記高周波電力は20
kHz以上、50kHz以下の周波数であることを特徴
とする。請求項7の発明は、請求項4に記載の低圧放電
灯と、上記低圧放電灯に高周波電力を供給する高周波電
源装置と、を備え、上記透明導電膜を高周波電源装置の
アース側に接続したことを特徴とする低圧放電灯の照明
装置である。
【0014】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
4のいずれか1に記載の低圧放電灯と、上記低圧放電灯
に高周波電力を供給する高周波電源装置と、上記低圧放
電灯および高周波電源装置を組み込んだ液晶表示装置本
体と、を具備したことを特徴とする液晶表示装置であ
る。
【0015】請求項9の発明は、上記液晶表示装置は車
両に搭載されることを特徴とする。請求項10の発明
は、電極を封装した直管形バルブの外面にSnO2 から
なる透明導電膜を、上記電極を囲む部分で膜厚を厚くす
るとともにその他の領域で膜厚を薄くして形成した後、
上記バルブを加熱して曲げ加工することを特徴とする屈
曲形状の低圧放電灯の製造方法である。
【0016】
【作用】請求項1の発明によれば、透明導電膜の膜厚を
放射ノイズの放出量が多い電極を囲む部分で厚くしたか
ら放射ノイズを良好に遮断して電波障害などを防止する
ことができ、また相対的に放射ノイズの少ないその他の
領域の膜厚を薄くしたから、光の吸収が少なく、光出力
を高めることができる。
【0017】請求項2の発明によれば、透明導電膜は、
膜厚の厚い部分の膜厚t2 を0.03μm以上、0.0
5μm以下にしたから放射ノイズの抑制作用が良好であ
る。すなわち、膜厚t2 が0.03μm未満であると放
射ノイズの遮断能力が低く、放射ノイズのカットが良好
でなくなり、逆に膜厚t2 が0.05μmを越えると、
光の遮断が増すとともに膜が剥がれ易くなる。
【0018】また、膜厚の薄い部分の膜厚t1 を0.0
05μm以上、0.02μm以下にしたから、光の透過
性がよい。つまり、膜厚t1 が0.005μm未満であ
るとバルブ中央部から出る放射ノイズが増し、放射ノイ
ズの遮断作用がなくなり、逆に膜厚t1 が0.02μm
を越えると、光の吸収が増し、光出力が低下する。
【0019】請求項3の発明によれば、透明導電膜は、
膜厚の厚い部分t2 の電気抵抗値がバルブの軸方向に沿
う長さ10cm当り0.1MΩ以上、5.0MΩ以下とし
たから、放射ノイズの抑制作用が良好である。すなわ
ち、電気抵抗値が長さ10cm当り0.1MΩ未満である
と放射ノイズの遮断能力が低く、放射ノイズのカットが
良好でなくなり、逆に5.0MΩを越えると光の遮断が
増す。
【0020】また、膜厚の薄い部分t1 の電気抵抗値を
バルブの軸方向に沿う長さ10cm当り10MΩ以上、5
00MΩ以下にしたから光の透過性がよい。つまり、1
0cm当り10MΩ未満であるとバルブ中央部から出る放
射ノイズの遮断能力が低く、放射ノイズのカットが良好
でなくなり、逆に500MΩを越えると光の吸収が増
し、光出力が低下する。
【0021】請求項4の発明によれば、通常、高電圧側
の電源から出るノイズが低電圧側の電源から出るノイズ
より大きいが、透明導電膜を、電源の高圧側に接続され
た電極を囲む部分の膜厚を、電源の低圧側に接続された
電極を囲む部分の膜厚より厚くしたから、高電圧側の電
源から出るノイズを良好に遮断し、光出力の低下を防止
することができる。
【0022】請求項5の発明によれば、一般に、低圧放
電灯を高周波電源装置で点灯する場合に放射ノイズが電
波障害を発生し易いが、本発明の低圧放電灯であれば高
周波点灯の場合でも、電波障害が少なくなる。
【0023】請求項6の発明によれば、高周波電力が2
0kHz以上、50kHz以下の周波数である場合に、
ラジオ等に雑音を発生させ易いが、本発明の低圧放電灯
であれば電波障害が少なくなる。
【0024】請求項7の発明によれば、透明導電膜を高
周波電源装置のアース側に接続したから透明導電膜の電
位が零電位に保たれ、長期に亘りシールド機能を維持す
る。請求項8の発明によれば、放射ノイズの発生が少な
く、表示面の輝度が高くなる液晶表示装置を提供でき
る。
【0025】請求項9の発明によれば、本発明の液晶表
示装置を車両に搭載した場合、カーラジオ等に電波障害
を及ぼすことが少なくなる。請求項10の発明によれ
ば、SnO2 からなる透明導電膜は比較的熱に強いか
ら、直管形バルブの外面にSnO2 からなる透明導電膜
を形成した後、このバルブを曲げ加工しても、SnO2
からなる透明導電膜の熱劣化が少なく、屈曲形低圧放電
灯の製造が容易である。
【0026】
【実施例】以下本発明について、図1ないし図4に示す
第1の実施例にもとづき説明する。図1は冷陰極蛍光ラ
ンプおよびその点灯装置の構成を示すもので、1は冷陰
極蛍光ランプ、10はパルスインバータなどからなる高
周波電源装置、11は電流制限手段である。
【0027】冷陰極蛍光ランプ1は、細長い針状の発光
管バルブ2を有し、このバルブ2は、例えば内径2.0
0mmの鉛ガラスにより直管形に形成されている。このバ
ルブ2の内面には、水銀から発せられる波長185nmお
よび254nmの紫外線と、キセノンから発せられる波長
147nmおよび172nmの紫外線により発光する蛍光
体、例えば3波長発光形蛍光体からなる蛍光体被膜3が
形成されている。3波長発光形蛍光体は、例えば、赤系
蛍光体としてY23 :Eu、緑系蛍光体としてLaP
4 :Ce,Tb、青系蛍光体としてBaMgAl14
23:Euが用いられている。
【0028】バルブ2の長手方向両端部には、冷陰極
4,4が封装されている。冷陰極4,4は、それぞれリ
ード線を兼ねる電極軸5に、ニッケルからなる棒形の電
極本体6を接合して構成されている。上記電極軸5は、
ガラスと熱膨脹率が近似する金属からな封着線7に接続
されており、これら封着線7はバルブ2の端部の封止部
8に封着されている。封着線7、7はそれぞれ外部リー
ド線9、9に接続されている。
【0029】このような発光管バルブ2には、所定量の
水銀と、所定圧のキセノンXeまたはキセノンを主体と
した希ガスが封入されている。本実施例の場合、キセノ
ンXeにネオンNeを混合したガスであり、例えばキセ
ノンXe60%、ネオンNe40%で、封入圧Pは50
Torrとされている。
【0030】バルブ2の外面には、放射ノイズを遮断す
るための透明導電膜15が形成されている。透明導電膜
15は、例えば酸化錫SnO2 や酸化インジウムIn2
3などにより形成されている。
【0031】この場合、透明導電膜15の膜厚は、図2
に示す通り、バルブ端部の冷陰極4,4を囲む部分では
膜厚を厚くし(t2 )し、その他のバルブ中央部では膜
厚を薄く(t1 )してある(t2 >t1 )。そして、上
記透明導電膜15の膜厚は、膜厚の厚い部分の膜厚t2
が0.03μm以上、0.05μm以下であり、膜厚の
薄い部分の膜厚t1 が0.005μm以上、0.02μ
m以下に規制されており、本実施例の場合はt2 =0.
038μm、t1 =0.01μmに形成されている。
【0032】また、上記透明導電膜15の膜厚は、膜厚
の厚い部分(t2 )の電気抵抗値が、バルブの軸方向に
沿う長さ10cm当り0.1MΩ(メガオーム)以上5.
0MΩ以下であり、膜厚の薄い部分(t1 )の電気抵抗
値が、バルブの軸方向に沿う長さ10cm当り10MΩ以
上500MΩ以下となるように設定されている。具体的
には透明導電膜20として酸化錫SnO2 を用いたとき
は、膜厚の厚い部分の膜厚t2 を0.038μm、膜厚
の薄い部分の膜厚t1 を0.01μmに形成してある。
【0033】このような構成の冷陰極蛍光ランプ1は、
図1に示すパルスインバータなどのような高周波電源装
置10および電流制限手段11に接続されている。高周
波電源装置10は、蛍光ランプ1の冷陰極4,4間に、
高周波パルスの電圧を印加するようになっており、この
場合、パルス周波数は20〜50kHzとなっている。
【0034】このような構成の冷陰極蛍光ランプ1は、
放射ノイズの発生の大きなバルブ端部の冷陰極4,4の
付近では、透明導電膜15における冷陰極4,4を囲む
部分の膜厚を厚くし(t2 )し、これに対し放射ノイズ
の比較的小さなバルブ中央部の膜厚を薄く(t1 )した
2 >t1 )から、放射ノイズを遮断するとともに、光
の吸収が少なくなり光出力の低下を抑制することができ
る。すなわち、表1には、従来の場合と本発明の場合を
比較して、放射ノイズおよび光出力の変化を測定した結
果を示すものである。
【0035】
【表1】
【0036】上記表1から、従来の場合、透明導電膜を
形成しないランプは放射ノイズが25dB、相対光出力
は100%であり、バルブの外面に全体に亘り膜厚が
0.01μmの均一なSnO2 膜を形成した場合は放射
ノイズは20dBに抑止され、しかし相対光出力は98
%に低下し、バルブの外面に全体に亘り膜厚が0.04
μmの均一なSnO2 膜を形成した場合は放射ノイズは
10dBに抑止されるが、相対光出力は82%まで低下
するものであった。このことから透明導電膜の膜厚を厚
くするほど放射ノイズが低減されることが判り、しかし
ながら光出力は次第に減少することが確認される。
【0037】これに対し、図2に示す第1の実施例の場
合、冷陰極4,4を囲む部分の膜厚(t2 )を0.03
8μmとし、バルブ中央部の膜厚(t1 )を0.01μ
mとしたから、放射ノイズを12dBにまで低減させる
ことができるとともに、光出力は97%のレベルに抑制
することができ、したがって、従来よりも良好な性能が
得られることが判る。
【0038】特に、上記冷陰極蛍光ランプ1を高周波点
灯すると、高周波ノイズが発生するが、上記の構成によ
れば高周波ノイズの低減が可能になる。この場合、周波
数が20〜50kHzであると、ラジオ等の使用周波数
領域、またはこの領域に近いから電波障害を発生し易
い。例えば、上記冷陰極蛍光ランプ1を車載用の後述す
る液晶表示装置の光源として使用し、その近くでカーラ
ジオを使用する場合には、冷陰極蛍光ランプ1による電
波障害が発生し、ラジオに雑音が生じることがあるが、
上記実施例の構成によれば高周波ノイズが抑制されるか
ら電波障害の発生を防止するのに有効であり、ラジオに
雑音が生じるのを防止することができる。
【0039】このような冷陰極蛍光ランプ1は、例え
ば、図3および図5に示す液晶表示装置のバックライト
として使用できる。図3および図4に示す液晶表示装置
は、液晶表示板20の背面に光拡散導光板21が重ねて
配置されており、この光拡散導光板21は、乳白色のア
クリル樹脂などからなり、下面および一側面を除く3方
向の側面がケ−シング22により囲まれている。このケ
−シング22は内面が反射面23をなしている。上記ケ
−シング32の一側に形成された開放面には、光源とし
ての前記冷陰極蛍光ランプ1が配置されている。
【0040】冷陰極蛍光ランプ1は、ケ−シング22の
一側に形成された開放面に対向して連結された反射体2
5に収容されている。反射体25の内面は反射面26を
なしており、上記ランプ1はランプ軸が上記反射体25
の中心線と一致するようにしてこの反射体25に収容さ
れている。反射体25は、前記ケ−シング22の一側に
形成された開放面に対向する側壁が開口されており、上
記冷陰極蛍光ランプ1から放出された光は、全て光拡散
導光板21の一側面に導入されるようになっている。
【0041】そして、上記冷陰極蛍光ランプ1は、図1
に示された高周波電源装置10から高周波電力が供給さ
れて点灯されるようになっており、このランプ1から放
出される光は反射体25の内面の反射面26で反射さ
れ、光拡散導光板21の一側面に導入される。この光拡
散導光板21に導入された光は、この光拡散導光板21
内で拡散し、かつケ−シング22の内面に形成した反射
面23で反射が繰り返されて光拡散導光板21の上面に
向かわされる。このため、光拡散導光板21の上面では
全体に亘り略均等な明るさとなり、この面に重ねて配置
された液晶表示板20をこの背面から均等に照射するよ
うになる。
【0042】このような液晶表示装置においては、液晶
表示装置から発せられる放射ノイズが少なく、しかも高
いレベルの光出力が確保されるから、導光板21の輝度
が向上し、液晶表示装置としての表示性能が向上する。
【0043】上記実施例の場合、透明導電膜15の膜厚
は、膜厚の厚い部分の膜厚t2 を0.03μm以上、
0.05μm以下にしたから放射ノイズの抑制作用が良
好である。すなわち、膜厚t2 が0.03μm未満であ
ると放射ノイズの遮断能力が低く、放射ノイズのカット
が良好でなくなり、逆に膜厚t2 が0.05μmを越え
ると、光の遮断が増すとともに膜が剥がれ易くなる。ま
た、膜厚の薄い部分の膜厚t1 を0.005μm以上、
0.02μm以下にしたから、光の透過性がよい。つま
り、膜厚t1 が0.005μm未満であるとバルブ中央
部から出る放射ノイズが増し、放射ノイズの遮断作用が
なくなり、逆に膜厚t1 が0.02μmを越えると、光
の吸収が増し、光出力が低下する。
【0044】さらにまた、透明導電膜15は、膜厚の厚
い部分t2 の電気抵抗値がバルブの軸方向に沿う長さ1
0cm当り0.1MΩ以上、5.0MΩ以下としたから、
放射ノイズの抑制作用が良好である。すなわち、電気抵
抗値が長さ10cm当り0.1MΩ未満であると放射ノイ
ズの遮断能力が低く、放射ノイズのカットが良好でなく
なり、逆に5.0MΩを越えると光の遮断が増す。ま
た、膜厚の薄い部分t1の電気抵抗値が長さ10cm当り
10MΩ未満であるとバルブ中央部から出る放射ノイズ
の遮断能力が低く、放射ノイズのカットが良好でなくな
り、逆に500MΩを越えると光の吸収が増し、光出力
が低下する。
【0045】上記実施例の場合、冷陰極蛍光ランプ1の
外面に形成した透明導電膜15は、バルブ2の両端部で
互いに同等な膜厚t2 としたが、これに限らず、例えば
図5および図6に示す第2の実施例のようにしてもよ
い。
【0046】すなわち、図5に示す蛍光ランプ1は、高
周波電源装置10から高周波電力が供給されて点灯され
るようになっており、この場合、高周波電源装置10は
DC電源13から直流電流を受け、アース接続14され
ている。このような高周波電源装置10に接続される冷
陰極蛍光ランプ1は、一端の電極4aが高周波電源装置
10の高圧側が接続されるとともに、他端の電極4bが
高周波電源装置10の低圧側が接続されることになる。
【0047】上記ランプ1のバルブ外面に形成された透
明導電膜15は、図6に示すように、電源装置10の高
圧側に接続された電極4aを囲む部分の膜厚t3 を、電
源装置10の低圧側に接続された電極4b を囲む部分の
膜厚t4 よりも厚くされており、中央部の膜厚をt1
すると、t3 >t4 >t1 の関係に設定されている。
【0048】この場合も、t3 およびt4 の膜厚は、
0.03μm以上、0.05μm以下であり、中央部の
膜厚t1 は、0.005μm以上、0.02μm以下に
設定されている。
【0049】また、膜厚の厚い部分t3 およびt4 の電
気抵抗値はバルブの軸方向に沿う長さ10cm当り0.1
MΩ以上、5.0MΩ以下とされており、膜厚の薄い部
分t1 の電気抵抗値は長さ10cm当り10MΩ以上、5
00MΩ以下にされている。
【0050】そして、透明導電膜15は、電源装置10
の低圧側に接続された電極4b を囲む部分の端部が高周
波電源装置10のアース14側に接続さている。このよ
うな構成においては、高周波電源装置10の高圧側に接
続された電極4aから出るノイズが、低圧側に接続され
た電極4bから出るノイズよりも大きいので、このノイ
ズの大きな方に透明導電膜15を厚く形成してあり、こ
のため放射ノイズを効果的に抑えることができる。
【0051】そして、上記透明導電膜15をアース接続
してあるから、透明導電膜15の帯電を防止し、ノイズ
の遮断機能を長期に亘り良好に維持する。透明導電膜1
5の膜厚t1 を0.01μm、t3 を0.04μmおよ
びt4 を0.03μmにした場合の実験例を、前記表1
に第2の実施例として示す。表1から、本例のような膜
厚に格差を形成した場合は、放射ノイズが一層減少し、
光出力が向上する。
【0052】なお、透明導電膜15は、酸化錫SnO2
や酸化インジウムIn23 、その他であっても良い
が、酸化錫SnO2 がノイズの遮断および光透過の点で
1番有効である。
【0053】しかも、酸化錫SnO2 は熱に強いという
性質がある。この性質を利用して、U字形、L字形、W
字形などのような屈曲形低圧放電灯を作る場合、まず直
管形バルブの外面にSnO2 からなる透明導電膜を形成
した後、このバルブを軟化温度まで加熱して曲げ加工す
ることができ、このようにしてもSnO2 からなる透明
導電膜の熱劣化が少なく、よって、バルブを曲げた後こ
のバルブの外面にSnO2 からなる透明導電膜を形成す
る場合に比べて製造が容易である。
【0054】また、透明導電膜に塗布する場所に応じて
膜厚差を設けるには、SnO2 の場合は、バルブに温度
差を設け、この外表面に(CH32 SnCl2 などの
蒸気を吹き付け、または液を塗布することにより、反応
速度差により膜厚差を設定したり、In23 の場合
は、In23 アルコシド液にバルブを浸漬し、その引
上げ速度を変える(引上げ速度を早くすると膜厚が厚く
なる)ことにより、膜厚差を設けるようにしてもよい。
【0055】なお、本発明の冷陰極蛍光ランプは、液晶
表示装置のバックライトに使用する蛍光ランプに限ら
ず、例えば各種メータに使用される自己発光形の指針と
しての細径の蛍光ランプであってもよい。
【0056】また、蛍光ランプは冷陰極に限らず、熱陰
極であってもよい。さらにまた、本発明の放電灯は、水
銀を封入したランプに限らず、キセノン等の希ガスのみ
を封入したランプであってもよく、さらに蛍光体被膜が
あっても、またはなくてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、透明導電膜の膜厚を電極を囲む部分で厚くしたか
ら放射ノイズを良好に遮断して電波障害などを防止する
ことができ、また他の領域の膜厚を薄くしたから、光の
吸収が少なく、光出力を高めることができる。
【0058】請求項2の発明によれば、透明導電膜は、
膜厚の厚い部分の膜厚t2 を0.03μm以上、0.0
5μm以下にしたから放射ノイズの抑制作用が良好であ
り、また、膜厚の薄い部分の膜厚t1 を0.005μm
以上、0.02μm以下にしたから、光の透過性がよ
い。
【0059】請求項3の発明によれば、透明導電膜は膜
厚の厚い部分t2 の電気抵抗値が10cm当り0.1MΩ
以上、5.0MΩ以下としたから、放射ノイズの抑制作
用が良好であり、膜厚の薄い部分t1 の電気抵抗値を1
0cm当り10MΩ以上、500MΩ以下にしたから放射
ノイズのカットが良好あり、光出力が向上する。
【0060】請求項4の発明によれば、透明導電膜を、
電源の高圧側に接続された電極を囲む部分の膜厚を電源
の低圧側に接続された電極を囲む部分の膜厚より厚くし
たから、高電圧側の電源から出るノイズを良好に遮断
し、光出力に低下を防止することができる。
【0061】請求項5の発明によれば、高周波点灯する
低圧放電灯であっても、電波障害が少なくなる。請求項
6の発明によれば、高周波電力が20kHz以上、50
kHz以下の周波数である場合に、ラジオ等に雑音を発
生させ易いが、本発明の低圧放電灯であれば電波障害が
少なくなる。
【0062】請求項7の発明によれば、透明導電膜を高
周波電源装置のアース側に接続したから透明導電膜の電
位が零電位に保たれ、長期に亘りシールド機能を維持す
る。請求項8の発明によれば、放射ノイズの発生が少な
くて表示面の輝度が高くな液晶表示装置を提供すること
ができる。
【0063】請求項9の発明によれば、本発明の液晶表
示装置を車両に搭載した場合、カーラジオ等に電波障害
を及ぼすことが少なくなる。請求項10の発明によれ
ば、SnO2 からなる透明導電膜は比較的熱に強いか
ら、直管形バルブの外面にSnO2 からなる透明導電膜
を形成した後、このバルブを曲げ加工すれば、SnO2
からなる透明導電膜の熱劣化が少なく、屈曲形低圧放電
灯の製造が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す冷陰極蛍光ランプ
の断面図。
【図2】同実施例の透明導電膜の膜厚分布を示す図。
【図3】同実施例の冷陰極蛍光ランプをバックライト光
源として用いた液晶表示装置の分解した斜視図。
【図4】同液晶表示装置の断面図。
【図5】本発明の第2の実施例を示す冷陰極蛍光ランプ
の断面図。
【図6】同実施例の透明導電膜の膜厚分布を示す図。
【符号の説明】
1…冷陰極蛍光ランプ 2…バルブ 3…蛍光体被膜 4…冷陰極 10…高周波電源装置 11…電流制限手
段 15…透明導電膜 20…液晶表示板 21…光拡散導光

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部に電極が封装されたバルブと、 このバルブの外面に形成された透明導電膜と、を備えた
    低圧放電灯において、 上記透明導電膜は、電極を囲む部分の膜厚を厚くし、そ
    の他の領域の膜厚を薄くしたことを特徴とする低圧放電
    灯。
  2. 【請求項2】 上記透明導電膜は、膜厚の厚い部分の膜
    厚が0.03μm以上、0.05μm以下であり、膜厚
    の薄い部分の膜厚が0.005μm以上、0.02μm
    以下であることを特徴とする請求項1に記載の低圧放電
    灯。
  3. 【請求項3】 上記透明導電膜は、膜厚の厚い部分の電
    気抵抗値がバルブの軸方向に沿う長さ10cm当り0.1
    MΩ以上、5.0MΩ以下であり、膜厚の薄い部分の電
    気抵抗値がバルブの軸方向に沿う長さ10cm当り10M
    Ω以上、500MΩ以下であることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の低圧放電灯。
  4. 【請求項4】 一端に封装された一方の電極に電源の高
    圧側が接続されるとともに、他端に封装された他方の電
    極に電源の低圧側が接続されたバルブと、 このバルブの外面に形成された透明導電膜と、を備えた
    低圧放電灯において、 上記透明導電膜は、上記電源の高圧側に接続された一方
    の電極を囲む部分の膜厚を、電源の低圧側に接続された
    他方の電極を囲む部分の膜厚より厚くしたことを特徴と
    する低圧放電灯。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1に
    記載の低圧放電灯と、 上記低圧放電灯に高周波電力を供給する高周波電源装置
    と、 を備えたことを特徴とする低圧放電灯の照明装置。
  6. 【請求項6】 上記高周波電力は20kHz以上、50
    kHz以下の周波数であることを特徴とする請求項5に
    記載の低圧放電灯の照明装置。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の低圧放電灯と、 上記低圧放電灯に高周波電力を供給する高周波電源装置
    と、 を備え、上記透明導電膜を高周波電源装置のアース側に
    接続したことを特徴とする低圧放電灯の照明装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項4のいずれか1に
    記載の低圧放電灯と、 上記低圧放電灯に高周波電力を供給する高周波電源装置
    と、 上記低圧放電灯および高周波電源装置を組み込んだ液晶
    表示装置本体と、 を具備したことを特徴とする液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 上記液晶表示装置は車両に搭載されるこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 電極を封装した直管形バルブの外面に
    SnO2 からなる透明導電膜を、上記電極を囲む部分で
    膜厚を厚くするとともにその他の領域で膜厚を薄くして
    形成した後、上記バルブを加熱して曲げ加工することを
    特徴とする屈曲形状の低圧放電灯の製造方法。
JP6179055A 1994-07-29 1994-07-29 低圧放電灯とこれを用いた照明装置および液晶表示装置ならびに低圧放電灯の製造方法 Pending JPH0845475A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100825224B1 (ko) * 2001-12-29 2008-04-25 삼성전자주식회사 램프 및 이의 제조 방법

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