JPH084530A - 冷却ファンシュラウド装置 - Google Patents

冷却ファンシュラウド装置

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Publication number
JPH084530A
JPH084530A JP14176994A JP14176994A JPH084530A JP H084530 A JPH084530 A JP H084530A JP 14176994 A JP14176994 A JP 14176994A JP 14176994 A JP14176994 A JP 14176994A JP H084530 A JPH084530 A JP H084530A
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JP
Japan
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boot
shroud
engine
radiator
side shroud
Prior art date
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Application number
JP14176994A
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English (en)
Inventor
Shigeru Yamaguchi
茂 山口
Hiroyuki Kondo
博之 近藤
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Aisin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Aisin Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブーツの伸縮変形を円滑にし、エンジン振動
の吸収性を高める。 【構成】 ラジエータ側シュラウド10とエンジン側シ
ュラウド20とを密封状に相互に接続するエラストマ材
料からなる筒状のブーツ30は、ラジエータ側シュラウ
ド10の側がエンジン側シュラウド20の側よりも大径
に形成され、ラジエータ側シュラウド10に取付られる
外側筒状部31と、エンジン側シュラウド20に取付ら
れる内側筒状部32と、これらの外側筒状部31と内側
筒状部32とを連結し、ブーツの長さ方向に屈曲する断
面S字状の屈曲部33とを備える。屈曲部33がブーツ
の長さ方向に屈曲するため、屈曲部33の曲げ変形によ
ってブーツは円滑に伸縮変形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等におけるラジエ
ータと冷却ファンとを連通させる冷却ファンシュラウド
装置に関するもので、特に、冷却ファンの外周を覆うシ
ュラウドをエンジンに固定した形式の冷却ファンシュラ
ウド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等においては、ラジエータに外部
からの空気を流通させ、エンジン冷却液を冷却するため
に、冷却ファンが備えられる。そして、その冷却ファン
によるラジエータを流通する冷却空気の風量を確保し、
また、冷却ファンの騒音を低減するために、ラジエータ
と連通して冷却ファンの外周を覆うシュラウドが設けら
れている。
【0003】そして、通常このような冷却ファンシュラ
ウドは、ラジエータを介して車体ボディに固定されるの
が一般的である。ところが、冷却ファンがエンジンから
突出する軸によって駆動されるファンである場合、ファ
ンはエンジン側に、シュラウドは車体ボディ側に固定さ
れるために、エンジン振動や車体の揺れ等を考慮する
と、ファンとシュラウドとの間には一般に20mm程度
以上の比較的大きな隙間(チップクリアランス)が必要
とされる。そのため、ラジエータを通過する風量が不足
することがあり、また、シュラウドを設けたことによる
低騒音化が不十分であったりする場合もある。そこで、
これに対して、冷却ファンシュラウドをエンジン側に固
定したエンジンマウント形式のシュラウド装置が知られ
ている。
【0004】このエンジンマウント形式のシュラウド装
置は、車体ボディ側に固定され、ラジエータの後部に設
けられるラジエータ側シュラウドと、エンジンに固定さ
れ、エンジン駆動ファンの外周を囲むエンジン側シュラ
ウドと、これらのラジエータ側シュラウドとエンジン側
シュラウドとの間を相互に接続するゴム等のエラストマ
材料からなる筒状のブーツとからなっている。このよう
なシュラウド装置によれば、ファンの外周を囲むエンジ
ン側シュラウドがファンと共にエンジンに固定されるた
めに、チップクリアランスを少なくすることができ、そ
れによって、ファン効率を高めて高風量を得ることがで
き、また、冷却ファンによる騒音をより一層低減するこ
とができる。
【0005】ここでブーツは、エンジン側シュラウドと
ラジエータ側シュラウドとを気密的に連通するだけでな
く、エンジン側からの振動を吸収し、またエンジンと車
体ボディとの相対的変位を吸収することが必要である。
このため、ブーツは可撓性を有し、屈曲、伸縮可能に形
成されている。そして、このようなブーツに関しては従
来次のものが知られている。
【0006】例えば、実公昭60−19952号公報に
開示のエンジンマウント形式の冷却ファンシュラウド装
置では、そのようなブーツ(可撓性継ぎ手10,20)
は、径方向外方に膨出する断面半円形状の屈曲部を備え
たものとして形成されている。
【0007】また、実開昭58−24417号公報に開
示のものでは、ブーツ(カバー7)は、径方向外方及び
内方に波状に屈曲するジャバラ状の屈曲部を備えたもの
として形成されている。
【0008】更に、実公昭63−35164号公報に開
示のものでは、ブーツ(シュラウド部材26)は、ラジ
エータ側シュラウドの側がエンジン側シュラウドの側よ
りも大径とされ、全体が径方向外方に緩やかに湾曲した
筒状体として形成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ンマウント形式の冷却ファンシュラウド装置に使用され
るこれらの従来のブーツにおいて、実公昭63−351
64号公報に開示のものでは、屈曲、伸縮変形はある程
度可能ではあるが、単なる筒状体に近い形状であるため
に、大きな変形は可能ではない。そのため、ラジエータ
側シュラウドとエンジン側シュラウドとの相対的変位が
大きいと、ブーツが各シュラウドから脱落するか、また
は破損することになる。
【0010】この点、実公昭60−19952号公報及
び実開昭58−24417号公報に開示のブーツは屈曲
部を備えるために大きく変形することができる。特に、
実開昭58−24417号公報に開示のブーツは、ジャ
バラ状の屈曲部を備えるので優れた屈曲性、伸縮性を有
している。
【0011】しかし、これらのブーツでは、屈曲部が径
方向外側または内側に凹凸状に屈曲しているため、ブー
ツがその長さ方向に大きく引伸ばされる場合には、径方
向外側に凸となった屈曲部はその径が縮小するように、
また、径方向内側に凸となった屈曲部はその径が拡大す
るように変形する。そのため、このようなブーツではそ
の伸縮変形の際に屈曲部の径の変化が伴われ、その結
果、ブーツには過大な応力が作用して、エンジン振動等
が十分に吸収されない傾向があった。
【0012】また、径方向外側及び内側に凹凸状に屈曲
したジャバラ状の屈曲部を備えたブーツにおいては、特
にその凹凸を大きくした場合、径方向内側に凸となった
屈曲部の部分では流路が狭められることになり、それに
よって空気の流通抵抗が増加するという不具合もあっ
た。
【0013】そこで、本発明は、ブーツの伸縮変形が円
滑であり、それによってエンジン振動等を良好に吸収す
ることができ、また、ブーツによって流路が狭められる
ことのない冷却ファンシュラウド装置の提供を課題とす
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる冷却ファ
ンシュラウド装置は、ラジエータの後部に設けられ、車
体ボディに固定されるラジエータ側シュラウドと、エン
ジンに固定され、エンジンによって駆動される冷却ファ
ンの外周を覆う内周面を備えるエンジン側シュラウド
と、これらのラジエータ側シュラウドとエンジン側シュ
ラウドとを密封状に相互に接続するエラストマ材料から
なる筒状のブーツとを具備し、そのブーツは、ラジエー
タ側シュラウドの側がエンジン側シュラウドの側よりも
大径に形成され、ラジエータ側シュラウドに取付られる
外側筒状部と、エンジン側シュラウドに取付られる内側
筒状部と、これらの外側筒状部と内側筒状部とを連結
し、ブーツの長さ方向に屈曲する断面S字状の屈曲部と
を備えるものである。
【0015】
【作用】本発明においては、ブーツは断面S字状の屈曲
部を備え、しかも、その屈曲部はブーツの長さ方向に屈
曲するものであるため、ブーツが伸縮される場合には、
屈曲部は、径の縮小、拡大を伴う変形ではなく、曲げ変
形によって容易に変形する。そのため、ブーツの伸縮変
形は小さな応力下で円滑になされるので、エンジン振動
等を良好に吸収することができる。
【0016】また、その断面S字状の屈曲部はブーツの
長さ方向に屈曲し、径方向内方には突出しないので、そ
の屈曲部によって流路が狭められることがない。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0018】図1は本発明の一実施例の冷却ファンシュ
ラウド装置を示す断面図である。
【0019】図1において、1はラジエータ、2はエン
ジン、3はエンジン2からの出力軸によって直接または
粘性流体カップリング等を介して駆動され、ラジエータ
1を通して外部空気を流通させるための冷却ファンであ
る。そして、冷却ファン3によって吸引される外部空気
をラジエータ1に導き、また冷却ファン3が発生する騒
音を低減するための冷却ファンシュラウド装置は、ラジ
エータ側シュラウド10と、エンジン側シュラウド20
と、これらのシュラウド10,20を相互に密封状に接
続する筒状のブーツ30とを備える。
【0020】ラジエータ側シュラウド10はラジエータ
1の後部に設けられ、ラジエータ1の機枠等に取付けら
れる。したがって、ラジエータ側シュラウド10は車体
ボディに対して固定されることになる。なお、このラジ
エータ側シュラウド10の前方に配置されるラジエータ
1は、エアコンを備えた車両等の場合に、そのコンデン
サ等の熱交換器であることもある。そして、このラジエ
ータ側シュラウド10は、一般にフードの形状に形成さ
れ、ラジエータ側はそのラジエータ1に対応する形状に
形成されると共にエンジン側は円筒形状に形成される。
また、本実施例では、このラジエータ側シュラウド10
は強化ポリプロピレン等合成樹脂材料から形成され、そ
して、そのエンジン側の端部にはブーツ30の一端を取
付けるためのブーツ取付部11が一体に形成されてい
る。このブーツ30の取付構造については後で説明す
る。
【0021】エンジン側シュラウド20は冷却ファン3
の外周を覆う円筒状の内周面を有し、それに形成された
ステー取付部27によって、複数のステー4を介してエ
ンジン本体2に固定される。したがって、エンジン側シ
ュラウド20は冷却ファン3に対して相対的に動かない
ために、このシュラウド20の内周面と冷却ファン3の
外周との隙間(チップクリアランス)は5mm程度に小
さくされている。そして、本実施例において、このエン
ジン側シュラウド20は、ラジエータ側シュラウド10
と同様に強化ポリプロピレン等の合成樹脂材料から形成
され、エンジン振動に耐えるために、リブで結合された
二重筒構造の本体部を備えている。また、このエンジン
側シュラウド20のラジエータ側シュラウド10と対向
する端部には、ブーツ30の他端を取付けるためのブー
ツ取付部21が一体に形成されている。
【0022】そして、ブーツ30は、車体ボディに固定
されたラジエータ側シュラウド10と、マウンティング
ラバー等の懸架装置によって車体ボディに支持されたエ
ンジン2に固定され、したがってそのシュラウド10と
は相対的に可動なエンジン側シュラウド20とを連通す
る。したがって、このブーツ30は、両シュラウド1
0,20間を密封状に接続して連通すると共に、エンジ
ン2の振動を車体ボディ側に伝えない働きが必要であ
る。このため、ブーツ30は天然または合成のゴム、ま
たは熱可塑性エラストマ等のエラストマ材料から形成さ
れる。なお、成形が容易である点では熱可塑性エラスト
マが好適であり、その中でも耐熱老化性、各種オイル等
に対する耐液性能に優れた、ポリエステル系、アミド系
の熱可塑性エラストマが好ましい。
【0023】図2はこのブーツ30とその取付部を拡大
して示す、図1の要部の拡大断面図である。
【0024】本実施例において、ブーツ30は、前述の
両シュラウド10,20間の相対的動きを許容し、また
エンジン2の振動がシュラウド20からシュラウド10
に伝わるのを防止するために、屈曲性と伸縮性に富んだ
ジャバラ状に形成されている。即ち、図2のように、こ
のブーツ30は、ラジエータ側シュラウド10の側が大
径とされ、エンジン側シュラウド20の側に向けて漸次
小径となる円錐状の筒状形状を有し、ラジエータ側シュ
ラウド10に取付られる外側筒状部31と、これとほぼ
平行なエンジン側シュラウド20に取付られる内側筒状
部32と、これらの筒状部31,32を連結する屈曲部
33とを備える。そして、この屈曲部33は、一方向側
に凸状(凹状)に屈曲する部分とこれと反対方向に凸状
(凹状)に屈曲する部分とを含むS字状、即ち波状の断
面(横断面)を有し、また、その凹凸状に屈曲する方向
はブーツ30の長さ方向に沿っている。したがって、こ
の屈曲部33の部分では、ブーツ30は3重に折畳まれ
た構造に形成されている。なお、内側筒状部32は、こ
の部分が負圧により内側に倒れ込むことによって、流路
を狭め、或いは冷却ファン3に干渉することを防止する
ために、肉厚が厚く形成されている。
【0025】このような形状にブーツ30が形成されて
いるので、このブーツ30を伸縮した場合には、屈曲部
33の部分の曲げ変形によってブーツ30が伸縮し、最
大に引伸ばされた場合には、外側筒状部31と屈曲部3
3と内側筒状部32とがほぼ直線状になる。このよう
に、伸縮変形の間、屈曲部33の部分の径の変化はな
く、ブーツ30には屈曲部33の曲げ変形のための比較
的小さな応力が生じるだけである。このため、ブーツ3
0の伸縮変形はスムースになされ、エンジン振動等はこ
のブーツ30によって良好に吸収される。また、屈曲部
33はブーツ30の長さ方向に屈曲しているので、その
ような屈曲部が径方向内方に屈曲する場合のように、そ
の屈曲部33によって流路が狭められることはない。
【0026】なお、ここで、ブーツ30の取付構造につ
いて、図2及び図3に基づいて説明する。図3はラジエ
ータ側シュラウド10にブーツ30を取付ける場合の状
態を示す斜視断面図である。
【0027】図2,3のように、ラジエータ側シュラウ
ド10の端部に形成されたブーツ取付部11は、環状溝
部12と、この環状溝部12を部分的に閉塞する突状係
止部13を備える。そして、この環状溝部12は、外周
壁14と内周壁15と側壁16とによって、エンジン側
に開放した断面コ字形に形成されている。また、突状係
止部13は、環状溝部12の一方の側壁を形成する外周
壁14端部から他方の側壁を形成する内周壁15に向か
って、即ち径方向内方に突出して片状に形成され、環状
溝部12の開口をブーツ30の厚さ分を残して閉塞して
いる。この突状係止部13は、環状溝部12に沿って複
数個均一に配置されて設けられている。その個数は、2
個以上であることが必要であるが、ブーツ取付部11の
大きさ、突状係止部13の巾等にもよるが、6〜12個
が適切である。
【0028】他方、ブーツ30の端部には環状厚肉部3
4が形成され、この環状厚肉部34はブーツ取付部11
の環状溝部12に嵌まり込む形状と寸法とを有してい
る。そして環状厚肉部34は、前記の突状係止部13に
対応して、切欠部35を有する(図3参照)。この切欠
部35は、突状係止部13を挿通可能な巾を有し、また
突状係止部13の数だけ設けられている。
【0029】ブーツ30をラジエータ側シュラウド10
に取付ける操作は、次のように行う。図3のように、先
ずブーツ30の端部を、環状厚肉部34の切欠部35を
突状係止部13に対応させて、側方から環状溝部12に
挿入する。次いで、環状溝部12に環状厚肉部34を嵌
込んだ状態で、切欠部35と突状係止部13が合致しな
くなるまで、ブーツ30を回す。そして、このように取
付けられた状態では、図2のように、ブーツ30の環状
厚肉部34が突状係止部13によって係止され、抜止め
された状態に保持される。こうして、ブーツ30が確実
に取付けられる。ブーツ30をラジエータ側シュラウド
10から取外すためには逆の操作を行えばよく、ブーツ
30を手で回して環状厚肉部34の切欠部35と突状係
止部13とを合致させ、次いでブーツ30の環状厚肉部
34を環状溝部12から引出すことによって、容易に行
うことができる。
【0030】なお、ブーツ30が取付状態で環状溝部1
2内で回転することを防止するために、環状厚肉部34
は環状溝部12よりも僅かに大きな寸法を有することが
好ましい。これによって、環状厚肉部34と環状溝部1
2との間には摩擦力が働き、ブーツ30の回動が防止さ
れる。また、図3に示すように、ブーツ30の環状厚肉
部34に、突状係止部13と係合する係合凹部36を形
成することもでき、この係合凹部36に突状係止部13
を係合させることによって、ブーツ30が環状溝部12
内で回転することがより確実に防止される。
【0031】この取付構造は、ブーツ30とエンジン側
シュラウド20との取付構造についても、径が異なる他
は実質的に同じである。
【0032】即ち、エンジン側シュラウド20のブーツ
取付部21は、外周壁24と内周壁25と側壁26とに
よって形成され、ラジエータ側に開放した環状溝部22
と、環状溝部22の開口をブーツ30の厚さ分を残して
部分的に閉塞する突状係止部23とを備える。この突状
係止部23は、同様に、周方向に均一に配置されて複数
個配置されている。ただし、ラジエータ側シュラウド1
0のブーツ取付部11とは異なり、突状係止部23は内
周壁25の端部から径方向外方に突出している。また、
ブーツ30の端部には環状厚肉部34が設けられている
が、大径側の環状厚肉部34が径方向外方に肉厚となっ
ているのに対して、この環状厚肉部34は径方向内方に
肉厚となっている。そして、この環状厚肉部34には突
状係止部23と対応する、図3と同様の切欠部35が形
成されている。
【0033】したがって、ブーツ30をエンジン側シュ
ラウド20のブーツ取付部21に取付ける操作は、前述
と同じである。即ち、先ずブーツ30の環状厚肉部34
を、その切欠部35を突状係止部23に対応させて、側
方から環状溝部22に挿入し、次いで、ブーツ30を回
動し、環状厚肉部34を突状係止部23に係止すること
によって取付ける。
【0034】なお、この取付構造はブーツ30の両端を
側方から嵌込むようにしたものであるが、各環状溝部1
2,22の開放方向を径方向内側または外側とすること
によって、それらの方向からブーツ30の両端を嵌込む
ようにすることもでき、その場合の取付構造は前述と同
様である。
【0035】以上のように、本実施例の冷却ファンシュ
ラウド装置は、ラジエータ1の後部に設けられ、車体ボ
ディに固定されるラジエータ側シュラウド10と、エン
ジン2に固定され、エンジンによって駆動される冷却フ
ァン3の外周を覆う内周面を備えるエンジン側シュラウ
ド20と、これらのラジエータ側シュラウド10とエン
ジン側シュラウド20とを密封状に相互に接続するエラ
ストマ材料からなる筒状のブーツ30とを具備し、エン
ジンマウント形式に形成されたものである。このため、
冷却ファン3のエンジン側シュラウド20とのチップク
リアランスを少なくすることができるので、冷却ファン
3の効率が高められ、ラジエータ1を流通する風量を多
くすることができ、また、冷却ファン3の外周に発生す
る乱流を少なくすることができるので、騒音も小さくす
ることができる。
【0036】そして、この冷却ファンシュラウド装置に
おいて、前記のブーツ30は、ラジエータ側シュラウド
10の側がエンジン側シュラウド20の側よりも大径に
形成され、ラジエータ側シュラウド10に取付られる外
側筒状部31と、エンジン側シュラウド20に取付られ
る内側筒状部32と、これらの外側筒状部31と内側筒
状部32とを連結し、ブーツの長さ方向に屈曲する断面
S字状の屈曲部33とを備えるものである。このため、
前述のように、ブーツ30の伸縮変形は円滑になされる
ために、エンジン振動等をこのブーツ30によって良好
に吸収することができる。そしてそれによって、上記の
エンジンマウント形式の冷却ファンシュラウド装置の効
果を一層高めることができる。また、ブーツ30の伸縮
変形が円滑になされるために、ブーツ30の長さを短く
することができ、それによって、シュラウド装置全体を
コンパクトに形成することができる。
【0037】なお、ブーツ30は上記の実施例に限定さ
れるものではなく、種々の変形が可能である。そして、
図4はブーツ30の変形例を図2と同様に拡大して示す
断面図である。
【0038】図4のように、この変形例のブーツ30
は、図1及び図2のブーツ30が全体として円錐状の筒
状形状に形成されているのに対して、円筒状の筒状形状
に形成されている。即ち、この変形例のブーツ30は、
ラジエータ側シュラウド10の側がエンジン側シュラウ
ド20の側よりも大径に形成され、ラジエータ側シュラ
ウド10に取付られ、長さ方向に径が一定な外側筒状部
31と、エンジン側シュラウド20に取付られ、長さ方
向に径が一定な内側筒状部32と、これらの外側筒状部
31と内側筒状部32とを連結し、ブーツの長さ方向に
屈曲する断面S字状の屈曲部33とを備えるものであ
る。
【0039】したがって、この変形例のブーツ30によ
れば、屈曲部33がブーツの長さ方向に屈曲するもので
あるために、図1及び図2のブーツ30と同じ効果を得
ることができる。そして、この変形例のブーツ30は、
ラジエータ側シュラウド10の口径を余り大きくできな
い場合等に特に適している。
【0040】なお、ラジエータ側シュラウド10の口径
が大きい、または大きくできる場合には、断面S字状の
屈曲部33は、これを多重に形成した同様の屈曲部33
とすることも可能である。
【0041】また、本実施例の冷却ファンシュラウド装
置において、ラジエータ側シュラウド10及びエンジン
側シュラウド20の形状、またブーツ30の取付構造等
についても、この実施例に限定されるものでなく、種々
に変更することができる。例えば、シュラウド10,2
0は合成樹脂材料以外の金属等からも形成することがで
き、また、エンジン側シュラウド20は冷却ファン3の
外周を覆う内周面を備えるものであればよく、リング状
以外の任意の形状であることができる。また、ブーツ3
0の取付手段は、締付バンドを使用した手段等の他の任
意の手段であることができる。
【0042】なお最後に、チップクリアランス(T/
P)を小さくすることができる本実施例の冷却ファンシ
ュラウド装置と、冷却ファンを覆うシュラウドが車体ボ
ディに固定された通常の冷却ファンシュラウド装置との
性能を比較試験したので、その結果を次の表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】なお、効率(ファン作動効率)は、風量×
圧損/ファン駆動馬力である。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる冷却ファ
ンシュラウド装置は、ラジエータの後部に設けられ、車
体ボディに固定されるラジエータ側シュラウドと、エン
ジンに固定され、エンジンによって駆動される冷却ファ
ンの外周を覆う内周面を備えるエンジン側シュラウド
と、これらのラジエータ側シュラウドとエンジン側シュ
ラウドとを密封状に相互に接続するエラストマ材料から
なる筒状のブーツとを具備し、そのブーツは、ラジエー
タ側シュラウドの側がエンジン側シュラウドの側よりも
大径に形成され、ラジエータ側シュラウドに取付られる
外側筒状部と、エンジン側シュラウドに取付られる内側
筒状部と、これらの外側筒状部と内側筒状部とを連結
し、ブーツの長さ方向に屈曲する断面S字状の屈曲部と
を備えるものである。
【0046】したがって、ブーツは断面S字状の屈曲部
を備え、しかも、その屈曲部はブーツの長さ方向に屈曲
するものであるため、ブーツが伸縮される場合には、屈
曲部は、径の縮小、拡大を伴う変形ではなく、曲げ変形
によって容易に変形する。そのため、ブーツの伸縮変形
は小さな応力下で円滑になされるので、エンジン振動等
を良好に吸収することができる。また、屈曲部はブーツ
の長さ方向に屈曲しているので、そのような屈曲部が径
方向内方に屈曲する場合のように、その屈曲部によって
流路が狭められることがない。更に、ブーツの伸縮変形
が円滑になされるためにブーツの長さを短くすることが
でき、それによって、装置全体をコンパクトに形成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例の冷却ファンシュラウ
ド装置を示す断面図である。
【図2】図2は図1の要部を拡大して示す断面図であ
る。
【図3】図3はラジエータ側シュラウドにブーツを取付
ける場合の状態を示す斜視断面図である。
【図4】図4はブーツの変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ラジエータ 2 エンジン 3 冷却ファン 4 ステー 10 ラジエータ側シュラウド 11 ブーツ取付部 12 環状溝部 13 突状係止部 20 エンジン側シュラウド 21 ブーツ取付部 22 環状溝部 23 突状係止部 27 ステー取付部 30 ブーツ 31 外側筒状部 32 内側筒状部 33 屈曲部 34 環状厚肉部 35 切欠部 36 係合凹部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジエータの後部に設けられ、車体ボデ
    ィに固定されるラジエータ側シュラウドと、エンジンに
    固定され、エンジンによって駆動される冷却ファンの外
    周を覆う内周面を備えるエンジン側シュラウドと、前記
    ラジエータ側シュラウドと前記エンジン側シュラウドと
    を密封状に相互に接続するエラストマ材料からなる筒状
    のブーツとを具備し、 前記ブーツは、前記ラジエータ側シュラウドの側が前記
    エンジン側シュラウドの側よりも大径に形成され、前記
    ラジエータ側シュラウドに取付られる外側筒状部と、前
    記エンジン側シュラウドに取付られる内側筒状部と、こ
    れらの外側筒状部と内側筒状部とを連結し、ブーツの長
    さ方向に屈曲する断面S字状の屈曲部とを備えることを
    特徴とする冷却ファンシュラウド装置。
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