JPH07259996A

JPH07259996A - 保護ベローズ

Info

Publication number: JPH07259996A
Application number: JP7033905A
Authority: JP
Inventors: Joel Breheret; ブレウレージョエル
Original assignee: Draftex Industries Ltd
Current assignee: Laird Holdings Ltd
Priority date: 1994-02-24
Filing date: 1995-02-22
Publication date: 1995-10-13
Also published as: GB2287075A; GB9403588D0; GB2287075B; EP0669476A1

Abstract

(57)【要約】【目的】装着し易く、かつ適正な状態にて装着面に
装着できる保護ベローズを提供すること。【構成】ステアリング機構を保護するための保護ベ
ローズであって、該機構のケーシングの端部の溝（１
６）に取り付けるための固定用カラー（１８）を有す
る。該カラー（１８）は装着溝の外径よりも少し大きい
内径をもつように設定される。該カラーはクランプ（３
０）により所定位置に保持される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性エラストマー
材料からつくられ、かつ一体化した固定用カラーを有す
る保護ベローズに関する。特に自動車用ステアリング機
構を保護するに好適な保護ベローズに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、保護ベローズにおいて、前記固定
用カラーが、クランプ手段により円周方向に延びる比較
的硬質な装着面の外周面上を締め付けられるようにされ
ており、そのクランプ手段は前記装着面に位置したカラ
ーを取り巻き、そこに締め付けによりそれを固定すると
いうものがある。

【０００３】このようなベローズは米国特許第４５６０
１７８号により公知である。この公知のベローズ形状に
おいては、固定用カラーは非環状内面を有し、該内面は
一体に接続した平面から構成されている。これらの平面
部は、固定用カラーが装着面の周りに配置されたとき互
いに関して屈曲しており、その面と接線方向で接触して
いる。平面部とそれらの互いに関して屈曲する能力は、
固定用カラーが比較的硬質な材料からつくられること、
なおかつ容易に取り付け得ることを可能にする。しか
し、平面部が装着面と接線方向で接触させるだけである
ので、付加的なシーリング剤なしには十分なシーリング
は不可能である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した問
題点を解消した保護ベローズを提供することを目的とす
るものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の特徴面によれ
ば、公知のベローズは、装着面の外径よりも大きい内径
をもつ環状内面を有することで特徴づけられる。

【０００６】別の面において本発明は、熱可塑性エラス
トマー材料から成形され、かつ比較的硬質の円周方向に
延びる装着面の外側に又は周りに取り付けるための一体
化した固定用カラーを有する保護ベローズに関する。そ
して該装着面は、その装着面より大きい外径をもつ円周
方向に延びる肩部により規定された縁部と、装着面にお
いて固定用カラーを囲むように又圧縮するように保持す
るための締め付け用リングを有する。

【０００７】このようなベローズの形状はＧＢ−Ａ−１
３９７５１５から公知である。装着面に固定用カラーを
取り付けるため該固定用カラーは保持用肩部の大径を通
り越さなければならず、又装着面と軸方向に一直線とな
らなければならない。その後締め付けリングは、固定用
カラーの周りに配置されて装着面上の位置にそれを圧縮
する。しかし、もし取り付けがわずかに誤っていても固
定用カラーは装着面と正確に一直線にならないで、たと
えば、少なくとも部分的に保持用肩部の上に位置するで
あろう。もし、締め付けリングがそのとき固定用カラー
の周りに位置し、それを圧縮すると固定用カラーは、こ
の正しくない軸方向位置に締め付けられるであろう。他
の面において本発明はこうした問題に対処することを目
的とするものである。

【０００８】本発明のこの別の特徴面により、第２の上
述の公知のベローズの形状は、クランプリングがそれぞ
れ異なった内径を持つ二つの安定な状態のいずれかに配
設できることで特徴づけられる。

【０００９】すなわち第１の状態は、クランプリングに
対し、それと固定用カラーを肩部を越えて通らせかつ装
着面のまわりの所定位置に配設させるような内径を付与
し、第２の状態は、クランプリングに装着面のまわりの
固定用カラーを圧縮する内径を付与する。そして第２の
状態におけるクランプリングの内径は小さすぎて固定用
カラーが前記肩部のまわりを誤って圧縮することはな
い。

【００１０】

【実施例】本発明を具現化する保護ベローズの形状を、
単に実施例として示すだけだが添付の図面を参照しなが
ら以下に記述する。

【００１１】図１は部分断面側面図で、自動車のステア
リング機構を保護するための保護ベローズの一般的な概
要を示すものである。

【００１２】図２は、ステアリング機構の一部の拡大半
断面図で、又装着される位置付近の保護ベローズの公知
形状の部分端部も示すものである。

【００１３】図３は、図２に対応するもので、本発明を
具現化する保護ベローズの装着される位置付近の部分を
示すものである。

【００１４】図４は、図３に対応するもので、装着過程
における中間段階にあるベローズを示している。

【００１５】図５は、図３と４に対応し、正しく装着さ
れたベローズを示している。

【００１６】図６は、本発明を具現化する保護ベローズ
の固定用カラーの一つの形状の部分断面拡大図である。

【００１７】図７は、図６に対応するが、カラーの変形
例を示す。

【００１８】図８は、本発明を具体化するベローズのカ
ラーの部分の拡大断面図で、別の可能な形状を示してい
る。

【００１９】図９は、図８に対応するものでさらに別の
変形例を示している。

【００２０】図１は、自動車本体のステアリング機構の
部分のケーシング１０を示している。ステアリングロッ
ド１２はケーシング１０の端部から延長しており、ステ
アリング機構により長手方向に行ったり来たりする。ロ
ッドは自動車の前輪の一つにその角度を変えるように連
結される。同様なロッドは、ケーシングの他方の端部か
ら延長し、他方の車輪に連結される。

【００２１】ステアリング機構を保護するため、保護ベ
ローズ１４はケーシング１０の端部を覆うように取り付
けられており、その他方の端部はロッド１２に取り付け
られている。図１に示すように、ケーシング１０の端部
は溝１６を備えており、それは、ベローズ１４の一方の
端部を形成している固定用カラー１８を受け入れる。ベ
ローズは、その反対側端部に固定用カラー２０をもち、
それはステアリングロッドに取り付けられている。ベロ
ーズはこうしてステアリング機構を保護し、特にケーシ
ング１０の端部からステアリングロッド１２が現れる部
位を保護する。ベローズは、ステアリングロッド１２の
長手方向の動きに適応するように十分な可撓性と弾力性
を有する。ステアリング機構の適切な保護を得るために
は、固定用カラーが所定位置に確実にかつ均一に固定さ
れて、空気、煙、あるいは水分の侵入を防ぐことが非常
に重要である。

【００２２】装着面１６は、所定位置に固定用カラーを
保持するのを助ける肩部２２と２４との間に限定され
る。

【００２３】図２は、ベローズの公知の形状を示すもの
で、又固定用カラーがどのようにして装着着面１６に確
実に保持されるかを説明するものである。

【００２４】図２のベローズ１４は、ネオプレンからつ
くることができる。

【００２５】固定用カラー１８の内径Ａは装着面１６の
外径Ｂよりも少し小さく設定される。したがって、カラ
ーは、肩部２２を越えて通り、次いで装着面１６に装着
することができるように十分にその内径を増大するよう
に伸びる必要がある。そこでカラー１８は、少し伸長さ
れた材料の弾性力により装着面１６に保持される。

【００２６】しかしながら、このような構造は、取り付
け操作が比較的困難であり、材料の伸びを要求する点に
おいて不十分である。さらに、不注意な取り付けは、固
定用カラー１８が装着用溝１６に正しく配置されていな
いことがある。たとえば、取り付け操作の終了時部分的
に肩部２２上に配置されることがある。そのため使用時
ケーシング１６から抜けることがある。

【００２７】図３は、図２に相当するもので、本発明を
具現化する保護ベローズ１４の端部とその固定用カラー
を示すものである。

【００２８】ベローズは、熱可塑性材料から成形され
る。図３の固定用カラー１８は、一般的に説明するだけ
のものであり、詳細は以下に説明する。図３の保護ベロ
ーズ１４において固定用カラー１８の内径Ａは装着面１
６の外径Ｂより大きくなるように設定される。実際、直
径Ａは、肩部２２の外径と実質上同一である。そのため
取り付けは容易であり、固定用カラーはその材料の伸張
が要求されることなく肩部２２上を単に滑動することが
できる。固定用カラーが装着面１６上に載置されると、
それは次いで固定用カラー１８の外周面２６を取り囲む
適当なクランプリング（図３には図示していない）によ
り所定位置で締着され、さらに、固定用カラー１８が装
着面を確実に締め付けるように引き締められる（その内
径をせばめて）。クランプリングの適当な形状は公知で
あり、例えば「カイラウ（Ｃａｉｌｌａｕ）」あるいは
「エーチカー（Ｏｅｔｉｋｅｒ）」型のクランプリング
がある。公開されたヨーロッパ明細書Ｎｏ．０５４５６
２９号に示された形状のものを採用してもよい。

【００２９】好ましくは、クランプリングは二つの安定
な状態のみを持つタイプである。すなわち、非クランプ
状態ではその内径が最大値をもち、クランプ状態ではそ
の内径が最小値を持つというものである。これら二つの
限界の間の内径をもつ状態にそれ自体では維持できな
い。そこで好ましくは、クランプリングの最大及び最小
内径は、固定用カラー１８が装着面１６に正しく位置し
ているときのみクランプリングがクランプ状態に動くこ
とができるように選択される。

【００３０】図４は、誤った位置に配置された固定用カ
ラーを示しているもので、溝１６内にではなく、保持用
肩部２２上に配設されている。図４は、固定用カラー１
８上の位置にあるクランプリング３０を示している。ク
ランプリング３０は、非クランプ状態にあり、したがっ
て、最大内径をもち、固定用カラー１８が肩部２２上を
通ることを許容する。しかしながら、図４に示すように
固定用カラーが保持用肩部２２と係合しているかぎり、
クランプリング３０をクランプ状態に移動することは可
能ではない。これは保持用肩部２２の外径がクランプ状
態のクランプリングの内径よりも大きいことによる。こ
のことは、したがってステアリング機構ケーシング１０
上へのベローズの誤った取り付けを防止する。

【００３１】図５は、固定用カラー１８が装着面にクラ
ンプ状態のクランプリング３０とともに正しく位置して
いることを示している。

【００３２】本発明を具現化するベローズの固定用カラ
ー１８の内径は装着面１６の外径よりも大きいので、固
定用カラーの材料はクランプリング３０がクランプ状態
に作動するとき圧縮されねばならない。図３．４及び５
は単に一般的な条件の固定用カラー１８を示すものであ
る。具体的に説明する図６−９は、シール効率に不利な
効果を及ぼすおそれがある材料にひだを生じる危険なし
にクランプリングにより材料を圧縮できるようにするた
めに採用することができる固定用カラーの種々の形状を
示している。

【００３３】図６は、固定用カラー１８の表面２６がど
のようにして円周方向溝３２と３４とともに形成される
かを示している。好ましくは、これらの溝の各々の深さ
は、その幅より小さいかもしくは等しい。溝３２と３４
とはクランプリング３０がそのクランプ状態に移動する
とき固定用カラー１８の圧縮された材料により占められ
ることになるスペースを提供する。

【００３４】図７は変形例を示すもので、長手方向に延
びる溝３６も面２６の円周方向のまわりに間隔をあけた
空間を提供する。溝３６は圧縮された材料に適応する空
間を提供するという同じ目的を果たしている。

【００３５】図６と７の構造は、ベローズが押出しブロ
ー成形によりつくられる場合にとくに好適である。

【００３６】図８は、固定用カラー１８の形状を示すも
ので、これはその内面３８が円周方向に延びるリッジ
（うね形状部）４０と４２を備えており、その各々は溝
４８，５０及び５２を限定する肩部４４と４６のそれぞ
れと一直線上に配設されている。前記溝も圧縮された材
料に適応する空間を提供する。

【００３７】図９は、図８の構造の変形例を示すもの
で、円周方向に延びる肩部４４と４６は、固定用カラー
のまわりに円周方向に間隔をあけた空間にて長手方向に
延びる溝５４と５６を備えている。これらの溝も固定用
カラーの圧縮された材料と適応するための空間を提供す
る。

【００３８】図８及び９に示された構造は、固定用カラ
ーが射出ブロー成形によりつくられる場合に特に好適で
ある。

【００３９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の保護ベロ
ーズは、その固定用カラーの内径が装着面の外径よりも
大きい管状内面を有するので、装着操作が容易であり、
かつクランプにより確実に固定することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ステアリング機構を保護するための保護ベロー
ズの概要を示す部分断面側面図、

【図２】ステアリング機構の一部拡大半断面図で、保護
ベローズの公知形状の端部とともに示すもの、

【図３】図２に対応するもので、本発明の保護ベローズ
の装着部を説明する拡大半断面図、

【図４】図３に対応するもので、装着過程の中間段階に
あるベローズを説明する図、

【図５】図３と４に対応するもので、正しく装着された
ベローズを説明する図、

【図６】本発明の保護ベローズの固定用カラーの形状の
一例を示す部分拡大断面図、

【図７】図６に対応する変形例を示す図、

【図８】同別の変形例を示す図、

【図９】同さらに別の変形例を示す図。

【符号の説明】

１４保護ベローズ１６装着面１８固定用カラー３０クランプ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】熱可塑性エラストマー材料（１４）からつ
くられ、かつクランプ手段（３０）により円周方向に延
びる比較的硬質な装着面（１６）の外周上をクランプさ
れるように適応された一体化固定用カラーを有する保護
ベローズであって、前記クランプ手段は前記装着面（１
６）上に位置したとき前記カラー（１８）を取り巻き、
締め付けにより装着面にカラーを固定するものにおい
て、前記固定用カラー（１８）が内径が装着面（１６）
の外径よりも大きい環状内面を有することを特徴とする
保護ベローズ。
【請求項２】固定用カラー（１８）とクランプ手段（３
０）の接触面の少なくとも１つはその残りの他の面とは
異なる直径をもつ形状に形成されており、その形状（３
２，３４；３２，３４，３６；４４，４６，４８，５
０，５２；４４，４６，５４，５６）が固定用カラー
（１８）の締め付けられた材料に適応するためのスペー
スを提供していることを特徴とする請求項１に記載の保
護ベローズ。
【請求項３】前記形状が固定用カラー（１８）の表面に
おける１またはそれ以上の溝（３２，３４；５４，５
６）からなることを特徴とする請求項２に記載の保護ベ
ローズ。
【請求項４】溝が少なくとも１つの円周方向に伸びる溝
（３２，３４）を含むことを特徴とする請求項３記載の
保護ベローズ。
【請求項５】溝が少なくとも１つの長手方向に延びる溝
（５４，５６）を含むことを特徴とする請求項３に記載
の保護ベローズ。
【請求項６】固定用カラー（１８）の内面が円周方向に
延びるリップまたはリッジ（４０，４２）を備えている
ことを特徴とする請求項２〜５のいずれか１つに記載の
保護ベローズ。
【請求項７】クランプ手段（３０）が、その内径が比較
的大きく、クランプ手段（３０）を付けたまま固定用カ
ラー（１８）を装着面（１６）の外周に位置決めさせる
第１の非クランプ状態と、その内径が装着面（１６）周
上に固定用カラーを締め付ける第２のクランプ状態との
いずれかにセット可能であり、クランプした位置にある
クランプ手段の内径が、固定用カラー（１８）が装着面
（１６）に隣接するが装着面（１６）よりも直径が大き
い面（２２）周上に誤って位置するとき固定用カラー
（１８）の周りで前記第２状態に移動するのを妨げるよ
うに十分に小さいことを特徴とする請求項２〜６に記載
のいずれか１つの保護ベローズ。
【請求項８】前記隣接する面が装着面（１６）の端縁部
の周りを円周方向に延びる保持用肩部（２２）の表面で
あることを特徴とする請求項７に記載の保護ベローズ。
【請求項９】熱可塑性エラストマー材料（１４）から成
形され、かつ、装着面（１６）よりも大きい外径をもち
円周方向に延びる肩部（２２）により限定される端部を
有し、比較的硬質の円周方向に延びる装着面（１６）の
外周上に取り付けるための一体化固定用カラー（１８）
及び前記装着面（１６）上の前記固定用カラー（１８）
を取り巻くようにかつ締め付けるように保持するための
クランプリング（３０）とを有する保護ベローズであっ
て、前記クランプリング（３０）がそれぞれ異なる内径
をもつ二つの安定な状態のいずれかにセット可能であ
り、その状態の第１のものはクランプリング（３０）と
固定用カラー（１８）とが肩部（２２）を通過して装着
面円周に位置するのを許容するようにようにクランプリ
ング（３０）に内径を付与し、その状態の第２のものは
クランプリング（３０）に装着面（１６）周の固定用カ
ラー（１８）を締め付ける内径を付与するもので、前記
第２の状態のクランプリング（３０）の内径が小さく固
定用カラー（１８）が前記肩部（２２）の周りを誤って
締め付けることができないことを特徴とする保護ベロー
ズ。
【請求項１０】固定用カラー（１０）の内径が装着面
（１６）の外径よりも大きいことを特徴とする請求項９
に記載の保護ベローズ。
【請求項１１】固定用カラー（１８）の内径が実質上肩
部（２２）の外径に等しいことを特徴とする請求項１０
に記載の保護ベローズ。
【請求項１２】クランプリング（３０）により締め付け
られる固定用カラー（１８）の材料が締め付けられた材
料の部分に適応するためのスペースを限定するように形
成されていることを特徴とする請求項１０又は１１に記
載の保護ベローズ。
【請求項１３】前記スペースを提供するための固定用カ
ラー（１８）の外面の１つ又はそれ以上の溝により特徴
付けられる請求項１２に記載の保護ベローズ。