JPH0843414A - 回転速度検出装置 - Google Patents

回転速度検出装置

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JPH0843414A
JPH0843414A JP17412094A JP17412094A JPH0843414A JP H0843414 A JPH0843414 A JP H0843414A JP 17412094 A JP17412094 A JP 17412094A JP 17412094 A JP17412094 A JP 17412094A JP H0843414 A JPH0843414 A JP H0843414A
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rotor
comparison
voltage
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JP17412094A
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Katsuhiro Teramae
勝広 寺前
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】検出可能距離を大きくし、偏心によるうねりの
影響を抑えて安定した検出出力を得る。 【構成】検出部1の出力電圧Vsと基準発振電圧Vrと
を差動増幅器6にて差動増幅する。差動増幅器6の出力
電圧Vsub を2つの比較器91 ,92 において4つの比
較電圧Vth1 〜Vth4 と比較し、ロータの凹凸に応じた
検出信号を得ている。複数の比較電圧Vth1 〜Vth4 を
設定したことにより、出力電圧Vsub はその上昇及び下
降時にいずれかの比較電圧Vth1 〜Vth4 を越えるよう
に設定することができる。よって、検出部1の出力の絶
対値レベルが変動しても、ロータと検出コイルLとの距
離に対する差動増幅器6の出力電圧Vsub のばらつきを
小さく抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車輪やトラン
スミッション等に取り付けて車輪軸や駆動軸等の回転速
度を検出する回転速度検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車にはアンチロックブレーキ
システム、オートマチックトランスミッション或いはナ
ビゲーションシステム等が搭載され、これらの装置は自
動車の走行速度を検出して種々の制御を行なうものであ
り、そのために自動車の走行速度の検出が重要性を増し
てきている。
【0003】ところで、上記のように自動車の走行速度
を検出するためには、耐熱性、耐環境性等を考慮して、
一般的には光学式や接触式の検出装置よりも磁気による
検出装置が使用されている。例えば、略中心に挿通され
た回転軸(車軸)に固定されてこの回転軸と一体に回転
するロータを磁界中に設置し、ロータの回転による磁界
の変化をホール素子や磁気抵抗素子によって検出した
り、あるいは、コイルに高周波電流を流すことにより高
周波磁界を発生させ、この高周波磁界中にロータを配置
し、高周波磁界によってロータの表面に生じる渦電流が
ロータの回転により変化し、それによって生じる上記コ
イルのインピーダンスやQファクタの変化を検出する方
法が採られている。
【0004】上記高周波磁界による検出方式(以下、高
周波磁界方式と略す)の具体例を図8及び図9により簡
単に説明する。図8に示す回転速度検出装置において
は、高周波発振器40によりコイル41を駆動して発生
させた高周波磁界中でロータ42を回転させることによ
り、コイル41と対向するロータ42の円周方向に沿っ
た面を高周波磁界の磁束が貫き、それによってロータ4
2の円周方向に沿った面に渦電流を生じさせている。一
方、この渦電流により生じる磁界によって逆に高周波磁
界が影響を受けてコイル41のインピーダンスやQファ
クタが変化し、高周波発振器40によるコイル41の発
振振幅が変化することになる。
【0005】しかるに、ロータ42の円周方向に沿った
面には凹凸部42aが設けられているため、ロータ42
の回転に伴ってロータ42の凹凸部42aとコイル41
との距離が変化し、ロータ42の円周方向に沿った面を
貫く磁束がロータ42の回転に応じて変化する。その結
果、ロータ42の上記面に生じる渦電流の大きさが変化
するので、ロータ42の凹凸部42aに応じて高周波発
振器40の発振出力が変化する。そして、その変化を検
出することによってロータ42の回転速度を検出するこ
とができるのである。
【0006】つまり、検出部43に設けられた信号検出
用抵抗Rにより得られる高周波信号は、ロータ42の回
転速度に応じた周期で発振振幅が変化する(図9(a)
参照)。そして、その出力を整流器44で整流し(図9
(b)参照)、さらにその出力を低域通過フィルタ45
で濾過して検出出力を得ている(図9(c)参照)。し
たがって、検出出力の出力レベルがロータ42の回転数
により変化しないので、停止から高速までの広い範囲の
回転速度を検出できるのである。なお、整流器44の出
力をその波高値でホールドしたり、原発振の2倍の周波
数成分をその出力からフィルタによって除去してロータ
42の回転速度に応じた検出出力を得ることもできる。
【0007】ここで、図9(c)に示す検出出力の谷部
が、図10に示すロータ42の凸部に対応する信号Aで
あり、山部が凹部に対応する信号Bとなり、2つの信号
A,Bのレベルはコイル41とロータ42との距離に応
じて変化する。したがって、図10に示すように、検出
部43のコイル41とロータ42との距離を一定距離に
固定すれば、ロータ42の凹凸部42aに対応した安定
した検出出力が得られることになり、その距離に応じて
2つの信号A,Bの中間レベルに比較値Vthを設定する
ことによって、ロータ42の凹凸部42aに対応した"
0" ,"1"の出力を得ることができる。また、図10の場
合であれば、コイル41とロータ42との距離が約0.
8mmまでは検出可能ということになる(以下、検出可
能距離と呼ぶ)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような回転速度検出装置を実際に使用する場合には、使
用用途や環境などに応じて、検出可能距離を変えるのが
普通であり、検出可能距離としては最大数mm程度まで
保証する必要がある。ところが、図10の場合であれ
ば、検出可能距離の最大値はせいぜい0.8mm程度し
かなく、それ以上は基本的に固定された比較値Vthを用
いる方法では検出は不可能であり、実用に適さない。ま
た、ロータ42の凹凸部42aの段差の寸法も考慮する
必要があり、結局検出可能距離に応じて比較値Vthを変
えなければならない。
【0009】一方、検出出力は、ある時点でコイル41
と対向するロータ42の1つの凸部又は凹部に対応する
ことが理想であるが、実際には隣接する凹凸部42aの
影響を全く無視することはできず、凸部と凹部とに対応
した2つの信号A,Bのレベル差が小さくなってしま
う。すなわち、1個の検出素子(この場合はコイル4
1)でロータ42の凹凸部42aに対応した検出出力を
得て、その検出出力の絶対値レベルを比較値Vthと比較
する方法では、検出可能距離はロータ42の凹凸部42
aの段差寸法よりも大きくすることができないという問
題がある。
【0010】さらに、温度変化などの環境条件を含めた
回路の動作状態や検出素子の特性ばらつきなどによって
検出出力が変動するため、比較値の設定が困難になると
ともに、検出可能距離を大きくすることができない。そ
れに対して、図11及び図12に示す高周波磁界方式の
回転速度検出装置は、検出部1の検出素子で得た検出出
力の絶対値レベルを比較値と比較するのではなく、ロー
タ42の凹凸部42aに対する検出出力の差分を比較値
と比較することによって、上記問題の解決を図ったもの
である。図11及び図12に示すように、検出素子であ
るコイルL1 と2つのコンデンサCx ,Cy の直列回路
とを並列に接続した共振回路にトランジスタTr0のコレ
クタ電流を供給して発振させ、コイルL1 によって励起
される高周波磁界中にロータ42を配置し、2つのコン
デンサCx ,Cy の接続点より検出出力を得ている。す
なわち、ロータ42の回転によるコイルL1 のインピー
ダンスやQファクタの変化によって共振回路の共振条件
が変化することを利用して、ロータ42の回転に応じて
振幅の変化する高周波信号を検出出力としている。ま
た、検出部1の他の構成として、図13に示すように、
共振回路においてブリッジを構成し、検出コイルL1
抵抗R0 及び2つのコンデンサCx ,Cy の各インピー
ダンスをブリッジの平衡条件を満たすような値に設定す
ることにより、各素子のばらつきのみに影響されるだけ
の安定した検出部1の検出出力を得るようにしたものも
ある。
【0011】さらに、上記検出出力を整流回路47にて
整流し、微分回路にて直流分を除去してロータ42の凹
凸部42aに対する差分を得て、この差分を差動増幅器
49において所定の基準電圧との間で差動増幅し、差動
増幅器49の差動出力を比較器50にて比較電圧と比較
することにより、ロータ42の回転に応じた検出出力を
比較器50の出力から得ることができ、上記の検出可能
距離を大きくすることができるものである。
【0012】しかし、上記の構成においては、ロータ4
2の回転速度が低い場合には共振回路の共振電圧の振幅
変化も小さくなるので、低速での検出感度が悪くなると
いう問題がある(図14及び図15参照)。そこで、検
出可能距離を大きくするために、2つの検出素子をロー
タ42の凸部と凹部とにそれぞれ対向させて配置し、各
々の検出素子から得られる検出出力を差動増幅すること
によって、凹凸部42aの段差の寸法に対応する検出出
力を得るようにしたものが提案されている。
【0013】ところが、上記構成においても、ロータ4
2の凹凸部42aのピッチと、2つの検出素子のピッチ
との差に起因する感度低下が生じたり、2つの検出素子
の取付位置とロータ42の回転軸とのずれにより、或い
は2つの検出素子とそれを含む2つの検出チャンネルの
特性のばらつきと環境変化に対する特性変化の差によっ
て2つの検出素子の出力間のバランスが崩れて検出能力
が低下してしまう。さらに、2つの検出素子間の相互干
渉による感度低下や、2つの検出素子の特性を揃えた
り、調整しなければならない。
【0014】また、上記構成により低速域での検出感度
を向上させることによって、ロータ42の偏心による検
出出力の振幅変動やうねりの発生が顕著になり、回転速
度の検出誤差等が生じてしまう。上述の方式において
は、ロータの偏心によって出力電圧の振幅が変動し、し
かもロータが金属で形成されているためにロータの凹凸
部以外の部分からの影響を受けて出力電圧にうねりが生
じる。その結果、波高値のレベルが基準電圧を越えてい
るにも関わらず検出出力が出ず、検出誤差が生じてしま
う。
【0015】すなわち、磁界変化を検出するためのホー
ル素子や磁気抵抗素子あるいはコイル41とロータ42
の凹凸部42aとのギャップがロータ42の偏心によっ
て一定でなくなるため、ロータ42とコイル41との距
離が長いときには出力電圧の振幅は小さくなり、ロータ
42とコイル41との距離が短いときには逆に振幅が大
きくなる。さらに、ロータ42の凹凸部42a以外の部
分からの影響を受けて出力電圧にうねりが生じ、出力電
圧にうねりによる直流ドリフトが生じるために、波高値
のレベルが基準電圧を越えているにも関わらず検出出力
が出力されず、検出誤差が生じてしまう。
【0016】一方、2つの検出素子を用いた上述の従来
構成では、2つの検出素子とロータ42との距離を全く
等しくすることは困難であるので、僅かにうねりが生じ
てしまう。また、上記距離の変化による出力電圧の振幅
変動を抑えることはできない。本発明は、上記問題に鑑
みてなされたものであり、回転速度が検出可能な検出素
子とロータとの距離を大きくでき、偏心によるうねりの
影響を抑えた回転速度検出装置の提供を目的とするもの
である。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、磁界中にて回転軸と一体に回転
し回転方向に沿った周部に一定の間隔で多数の凹凸を形
成したロータと、ロータの回転による磁界の変化を検出
する検出素子を具備し磁界の変化量に応じた出力を得る
検出部と、複数の比較器を具備し段階的に設定した複数
の比較値と検出部の出力とを比較する多段階比較部とを
備え、回転するロータの凹凸に対応した検出出力を多段
階比較部の出力から得ることを特徴とする。
【0018】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、何れかの比較器における比較結果が変化したときに
変化後の比較結果が所定の時間だけ維持されているか否
かを監視し維持されているときにのみ比較結果を出力し
てノイズによる誤検出を防止する誤検出防止手段を多段
階比較部に設けたことを特徴とする。請求項3の発明
は、請求項1又は請求項2の発明において、論理回路に
より構成され何れかの比較器における比較結果の変化に
応じてトリガ信号を出力するトリガ発生手段と、このト
リガ信号に応じて多段階比較部の出力を反転させる出力
反転手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1の発明の構成では、磁界中にて回転軸
と一体に回転し回転方向に沿った周部に一定の間隔で多
数の凹凸を形成したロータと、ロータの回転による磁界
の変化を検出する検出素子を具備し磁界の変化量に応じ
た出力を得る検出部と、複数の比較器を具備し段階的に
設定した複数の比較値と検出部の出力とを比較する多段
階比較部とを備え、回転するロータの凹凸に対応した検
出出力を多段階比較部の出力から得るので、複数の比較
値を段階的に設定することにより、検出部の出力が凹凸
により上昇下降する際に、何れかの比較値に対して上下
することになり、検出部の出力の絶対値レベルがロータ
と検出素子との距離によって変わっても安定した検出が
可能となる。また、ロータと検出素子との距離を任意の
距離に設定した場合、その距離に対応する検出部の出力
のレベルから一定の余裕量を引いたレベルに複数の比較
値を段階的に設定すれば、検出部の出力のばらつきや回
路特性のばらつきに対しても安定した検出出力を得るこ
とができる。
【0020】請求項2の発明の構成では、何れかの比較
器における比較結果が変化したときに変化後の比較結果
が所定の時間だけ維持されているか否かを監視し維持さ
れているときにのみ比較結果を出力してノイズによる誤
検出を防止する誤検出防止手段を多段階比較部に設けた
ので、ノイズによって瞬間的に比較器の比較結果に変化
が生じても、ノイズによって生じた比較結果は極僅かの
時間のうちに元に戻ってしまうから、多段階比較部の出
力は上記ノイズによっては変化せず、ノイズによる回転
速度の誤検出を防止し、耐ノイズ性を向上させることが
できる。
【0021】請求項3の発明の構成では、論理回路によ
り構成され何れかの比較器における比較結果の変化に応
じてトリガ信号を出力するトリガ発生手段と、このトリ
ガ信号に応じて多段階比較部の出力を反転させる出力反
転手段とを備えたので、多段階比較部からはロータの凹
凸に対応した2値化された検出出力を得ることができ、
しかも、トリガ発生手段はコンデンサのような受動素子
を用いずに論理回路により構成されているから、多段階
比較部をIC化する際にICチップが大型化するのを防
ぐことができる。
【0022】
【実施例】
(実施例1)以下、本実施例を図面を参照して説明す
る。本実施例の回路ブロック図を図1に示す。図1に示
すように、本実施例における回転速度検出装置は、ロー
タ(図示せず)の回転による磁界の変化を検出するため
の検出素子である検出コイルLを備えた共振回路2から
成る検出部1と、共振回路2の検出コイルLを駆動して
高周波の磁界を発生させる発振回路3と、検出部1の出
力電圧Vsを整流する整流回路41 と、発振回路3の出
力より基準発振電圧Vrを得る基準発振信号回路5と、
基準発振電圧Vrを整流する整流回路42 と、整流され
た出力電圧Vsと基準発振電圧Vrとの差分を増幅する
差動増幅器6と、基準電圧回路7の基準電圧出力により
複数の比較電圧Vth1 …を段階的に設定する比較電圧設
定部8と、各比較電圧Vth1 …と差動増幅器6の出力電
圧Vsub とを比較する2つの比較器91 ,92 及び各比
較器91 ,92 の出力からロータの回転に応じた論理値
の検出出力を得る論理回路部10を具備する多段階比較
部11と、複数の比較電圧Vth1 …にヒステリシスを与
えるヒステリシス発生部12と、発振回路3の出力を整
形する波形整形回路13と、波形整形回路13の出力に
同期する2ビットのカウンタ14とを備えている。な
お、ロータは従来例のものと共通であって、回転方向に
沿った周部に一定の間隔で多数の凹凸を形成してある。
但し、ロータの材質は本発明の要旨ではなく、金属製以
外にも、金属と樹脂とで形成されるもの等、回転により
磁界を変化させるものであればよい。
【0023】また、本実施例においては、検出素子とし
ての検出コイルLを磁界を発生させる励起用コイルと兼
用しており、検出部1が検出コイルLを含む共振回路2
と発振回路3とから成る磁界発生部の一部となってい
る。検出部1においては、ロータの回転による磁界変化
に伴って検出コイルLのインピーダンスやQファクタが
変化するため、図2及び図3に示すように、検出部1の
出力電圧Vsの振幅はロータの回転により変化すること
となる。なお、図2は検出コイルLとロータとの距離が
長い場合、図3はその距離が短い場合を表している。
【0024】そして、出力電圧Vs及び基準発振電圧V
rを整流回路41 ,42 で整流し、差動増幅器6におい
て差動増幅して差分の電圧Vsub を得ている(図2及び
図3参照)。上記出力電圧Vsub はオペアンプからなる
2つの比較器91 ,92 の反転入力端子に入力してあ
る。そして、各比較器91 ,92 の非反転入力端子には
比較電圧設定部8より出力される4つの比較電圧Vth1
〜Vth4 が入力してある。
【0025】比較電圧設定部8は、基準電圧回路7の基
準電圧とヒステリシス発生部12の出力とを加算する加
算器15と、抵抗R1 〜R4 を直列接続し加算器15の
出力電圧を分圧する分圧回路16と、抵抗R3 と抵抗R
4 との接続点とアースとの間に接続されてカウンタ14
の一方のビット出力P2 によってオン・オフされるアナ
ログスイッチSWとからなるものである。
【0026】論理回路部10は、2個のフリップフロッ
プFF11,FF12を直列に並べて一方の出力Q11を他方
の入力D12に接続してなるシフトレジスタSR1 を2組
ずつ各比較器91 ,92 の出力側に並列に接続し、各シ
フトレジスタSR1 〜SR4の前段のフリップフロップ
FF11…の出力Q11…と、後段のフリップフロップFF
12…の出力Q12…との論理和及び論理積を得るオア回路
OR1 〜OR4 及びアンド回路AND1 〜AND4 とを
備えている。
【0027】4つのシフトレジスタSR1 〜SR4 のう
ちシフトレジスタSR1 ,SR3 のクロック端子にはカ
ウンタ14の一方のビット出力P1 が入力され、残りの
シフトレジスタSR2 ,SR4 のクロック端子には他方
のビット出力P2 が入力されていて、シフトレジスタS
1 ,SR3 においてはカウンタ14のビット出力P 1
に同期して動作し、残りのシフトレジスタSR2 ,SR
4 はカウンタ14のビット出力P2 に同期して動作する
のである。
【0028】各シフトレジスタSR1 〜SR4 に接続さ
れたオア回路OR1 〜OR4 の出力は、それぞれ抵抗と
コンデンサとからなる微分回路181 〜184 を介して
コンパレータ17の非反転入力端子に入力されている。
また、各シフトレジスタSR 1 〜SR4 に接続されたア
ンド回路AND1 〜AND4 の出力は、それぞれインバ
ータ19にて反転されてから抵抗とコンデンサとからな
る微分回路201 〜204 を介してコンパレータ17の
反転入力端子に入力されている。
【0029】コンパレータ17の各入力端子は、抵抗R
8 〜R11を介して電源電圧Vccに接続してある。また、
コンパレータ17の出力は、帰還抵抗Rfを介して非反
転入力端子に帰還してある。そして、このコンパレータ
17の出力より、ロータの凹凸に対応した回転速度の検
出出力が得られるようになっている。ところで、ヒステ
リシス発生部12には、各シフトレジスタSR1 〜SR
4 の前段のフリップフロップFF11…の出力Q11…が入
力されていて、各出力Q11…が反転するごとに、比較電
圧設定部8の加算器15への出力電圧を所定の割合で変
化させることによって、比較電圧Vth1 〜Vth4 にヒス
テリシスを与えている。
【0030】つまり、差動増幅器6の出力電圧Vsub が
比較電圧Vth1 〜Vth4 を上昇する向きに越えた場合に
は、ヒステリシス発生部12から加算器15への出力電
圧を下げることによって比較電圧Vth1 〜Vth4 を低下
させ(これをVth1-〜Vth4-と表記する)、反対に出力
電圧Vsub が比較電圧Vth1 〜Vth4 を下降する向きに
越えた場合には、ヒステリシス発生部12から加算器1
5への出力電圧を上げることによって比較電圧Vth1 〜
Vth4 を増加させる(これをVth1+〜Vth4+と表記す
る)。
【0031】ここで、1つの出力Q11…が反転したとき
の出力電圧の変化の割合を0.9とすれば、4つの出力
11,Q21,Q31,Q41が反転した場合の変化の割合は
そのべき乗(0.9×0.9×0.9×0.9)で表さ
れる。すなわち、4つの比較電圧Vth1 〜Vth4 のどの
比較電圧に対しても一定の割合のヒステリシスを与える
ことができ、検出精度の向上を図ることができるのであ
る。
【0032】次に、図4のタイムチャートを参照して本
実施例の動作を説明する。なお、以下の説明では、出力
電圧Vsub が比較電圧Vth2 に対してのみ変化する場合
を例に説明するが、何れの比較電圧Vth1 〜Vth4 に対
しても動作は同じである。いま、発振出力(クロックパ
ルス)の周期を8μsとし(図4(a)参照)、カウン
タ14の各ビット出力P1 ,P2 のパルス幅を16μs
とすると(同図(b)参照)、アナログスイッチSWは
カウンタ14のビット出力P2 の周期でオン・オフされ
る。
【0033】よって、アナログスイッチSWがオン・オ
フされることによって、分圧回路16の分圧比が切り換
えられるから、比較器91 の非反転入力端子にはビット
出力P2 の周期に同期して2つの比較電圧Vth1 ,Vth
2 が交互に入力され、比較器92 の非反転入力端子に
は、同じくビット出力P2 の周期に同期して2つの比較
電圧Vth3 ,Vth4 が交互に入力されることになる。
【0034】いま、説明のために、差動増幅器6の出力
電圧Vsub は常に比較電圧Vth1 よりも小さく、且つ比
較電圧Vth3 ,Vth4 よりも大きく、上昇及び下降する
際に比較電圧Vth2 のみを上下に越えるものとする。差
動増幅器6の出力電圧Vsubは、カウンタ14のビット
出力P1 がHレベルのときに比較器91 において比較電
圧Vth1 と、比較器92 において比較電圧Vth3 とそれ
ぞれ比較される。逆に、カウンタ14のビット出力P2
がHレベルのときに比較器92 において比較電圧Vth2
と、比較器92 において比較電圧Vth4 とそれぞれ比較
される。そして、出力電圧Vsub がその時点で例えば比
較電圧Vth2 を上に越えている、或いは上昇方向に越え
ると比較器91 の出力はLレベルに立ち下がり、反対に
出力電圧Vsub がその時点で比較電圧Vth2 を下に越え
ている、或いは下降方向に越えると比較器91 の出力は
Hレベルに立ち上がる(同図(d),(e)参照)。な
お、出力電圧Vsub が比較電圧Vth2 を上に越えている
ときには、比較電圧Vth2はヒステリシスにより低いほ
うの比較電圧Vth2-となり、出力電圧Vsub が比較電圧
Vth2-を下降方向に越えて比較器91 の出力が反転する
と、ヒステリシス発生部12から加算器15への出力電
圧が上がることで比較電圧Vth2-が比較電圧Vth2+に増
加するのである(同図(i),(h)参照)。
【0035】さらに、カウンタ14の各ビット出力
1 ,P2 はクロックパルスとして各シフトレジスタS
1 〜SR4 に与えられており、Hレベルになったビッ
ト出力P 1 ,P2 に対応するシフトレジスタSR1 ,S
2 に比較器91 の出力がラッチされる。ここで、差動
増幅器6の出力電圧Vsub の変化する周期は数キロヘル
ツのオーダーであり、発振回路2の発振周期が数百キロ
ヘルツであることから、シフトレジスタSR1 ,SR2
によるデータラッチの周期はデータラッチを確実に行え
る時間に設定することができる。
【0036】ここで、本実施例においては、各比較器9
1 ,92 の出力の変化を2ビットのシフトレジスタSR
1 〜SR4 によって2回連続して判定するようにしてい
る。すなわち、シフトレジスタSR1 〜SR4 の前段の
フリップフロップFF11…の出力Q11…と、後段のフリ
ップフロップFF12…の出力Q12…との論理和及び論理
積をオア回路OR1 …及びアンド回路AND1 …で求
め、変化した比較器91,92 の出力がカウンタ14の
周期に同期して連続して得られたときに、次段の微分回
路181 …,201 …に出力するようにしている。した
がって、ノイズによって比較器91 ,92 の出力が変化
してシフトレジスタSR1 …にデータラッチされたとし
ても、ノイズによる出力の変化であればカウンタ14の
1クロック分の間に消滅してしまって比較器91 ,92
の出力が再度変化し、変化した出力が維持されないか
ら、最終的にはコンパレータ17の出力はノイズによっ
て変化せず、耐ノイズ性を向上させることができるので
ある。つまり、本実施例においては、論理回路部10に
より誤検出防止手段を構成している。
【0037】シフトレジスタSR2 の出力がHレベルか
らLレベルに反転すると(同図(e)参照)、オア回路
OR2 の出力もHレベルからLレベルに反転する。この
オア回路OR2 の出力は微分回路182 を介してコンパ
レータ17の非反転入力端子に与えられているから、オ
ア回路OR2 の出力の反転により、コンパレータ17の
非反転入力端子には同図(g)に示すような立ち下がり
のトリガパルスが与えられる。ここで、コンパレータ1
7の非反転入力電圧をVx、反転入力電圧をVyとする
と、本実施例においては、コンパレータ17の出力がH
レベルのときには非反転入力電圧Vxは反転入力電圧V
yよりも高く、反対にコンパレータ17の出力がLレベ
ルのときには非反転入力電圧Vxは反転入力電圧Vyよ
りも低くなるように設定している。具体的には、コンパ
レータ17の出力を帰還抵抗Rfを介して非反転入力端
子に帰還しているので、非反転入力電圧Vxにはヒステ
リシスが生じており、このヒステリシスによって上記の
ような設定としているものである。
【0038】さて、図4(i)及び(j)に示すように
差動増幅器6の出力電圧Vsub が比較電圧Vth2-を下降
方向に越えると、カウンタ14の出力の1周期分だけ遅
れてオア回路OR2 の出力がHレベルからLレベルに反
転し(同図(e)参照)、コンパレータ17の非反転入
力端子にトリガパルスが入力される(同図(g)参
照)。そして、このトリガパルスによってコンパレータ
17の出力がHレベルからLレベルに反転し、ヒステリ
シスによって非反転入力電圧Vxが反転入力電圧Vyよ
りも低い電位に下がる。その結果、続いてカウンタ14
の出力の1周期分だけ遅れてシフトレジスタSR1 から
微分回路181 を介してトリガパルスが入力されてもコ
ンパレータ17の出力は反転しない。
【0039】そして、図4(i)及び(j)に示すよう
に差動増幅器6の出力電圧Vsub が比較電圧Vth2+を上
昇方向に越えると、カウンタ14の出力の1周期分だけ
遅れてオア回路OR2 の出力がHレベルからLレベルに
反転し(同図(e)参照)、今度はコンパレータ17の
反転入力端子に微分回路202 によって得られた立ち下
がりのトリガパルスが入力される(同図(h)参照)。
そして、このトリガパルスによってコンパレータ17の
出力がLレベルからHレベルに反転し、ヒステリシスに
よって非反転入力電圧Vxが反転入力電圧Vyよりも高
い電位に上がり、続いてカウンタ14の出力の1周期分
だけ遅れてシフトレジスタSR1 から微分回路201
介してトリガパルスが入力されてもコンパレータ17の
出力は反転しない。
【0040】上記構成では、複数の比較電圧Vth1 …を
設定することにより、出力電圧Vsub の凹凸による上昇
下降時に何れかの比較電圧Vth1 …を横切ることにな
り、出力電圧Vsub の絶対値レベルがロータと検出コイ
ルLとの距離によって変わっても安定した検出が可能と
なる。また、ロータと検出コイルLとの距離を任意の距
離に設定した場合、その距離に対応する出力電圧Vsub
のレベルから一定の余裕量を引いた電圧レベルに複数の
比較電圧Vth1 …を段階的に設定すれば、出力電圧Vsu
b のばらつきや回路特性のばらつきに対しても安定した
検出出力を得ることができる。また、出力電圧Vsub に
ロータの偏心などによるうねりが生じてその振幅及び平
均レベルが変動しても、出力電圧Vsub は段階的に設定
した複数の比較電圧Vth1 …の何れかを上下することと
なり、上記うねりに関わらず常に検出出力を得ることが
できる。したがって、従来のように2つの検出コイルを
用いてその差分から検出出力を得る構成ではなく、1つ
の検出コイルLによって、うねりによる影響を除去し安
定した検出出力の得られる回転速度検出装置を実現する
ことができる。
【0041】(実施例2)図5は本実施例の概略ブロッ
ク図を示すものである。図5に示すように、本実施例の
基本構成は実施例1のものと共通であるので、共通する
部分には同一の符号を付して説明は省略する。本実施例
では、比較電圧設定部8’において加算器15の出力電
圧を3つの抵抗Ra,Rb,Rcの直列回路からなる分
圧回路16’にて分圧し、2つの比較電圧Vtha ,Vth
b を得るようにしており、比較電圧Vtha は比較器91
の非反転入力端子に、比較電圧Vthb は比較器92 の非
反転入力端子に入力してある。さらに、比較器91 ,9
2 の出力は論理回路部10’に与えられ、それぞれ論理
回路部10’を構成する2つのフリップフロップF
11,FF12及びFF21,FF22を接続してなるシフト
レジスタSR1 ,SR2 に入力されている。
【0042】また、各シフトレジスタSR1 ,SR2
クロック端子には1ビットのカウンタ14’から出力さ
れるビット出力Pが入力され、このビット出力Pの周期
に同期してシフトレジスタSR1 ,SR2 が動作する。
シフトレジスタSR1 ,SR2 の前段のフリップフロッ
プFF11,FF21の出力Q11,Q21は、2つのナンド回
路NAND11,NAND12及びNAND21,NAND22
に入力され、一方のナンド回路NAND11,NAND21
にはインバータ21によって反転されて入力されてい
る。さらに、シフトレジスタSR1 ,SR 2 の後段のフ
リップフロップFF12,FF22の出力Q12,Q22が各ナ
ンド回路NAND11…に入力され、一方のナンド回路N
AND12,NAND22にはインバータ21によって反転
されて入力されている。そして、ナンド回路NAN
11,NAND21の出力がRSフリップフロップ22の
負論理のリセット端子に、ナンド回路NAND12,NA
ND22の出力がRSフリップフロップ22の負論理のセ
ット端子にそれぞれ入力され、このRSフリップフロッ
プ22の出力をロータの回転速度を検出するための検出
出力としている。
【0043】ところで、ヒステリシス発生部12には、
各比較器91 ,92 の出力がインバータ23を介して入
力されており、いずれかの比較器91 ,92 の出力が反
転するごとに、比較電圧設定部8’の加算器15への出
力電圧を所定の割合で変化させることによって、比較電
圧Vtha ,Vthb にヒステリシスを与えている。つま
り、差動増幅器6の出力電圧Vsub が比較電圧Vtha ,
Vthb を上昇する向きに越えた場合には、ヒステリシス
発生部12から加算器15への出力電圧を下げることに
よって比較電圧Vtha ,Vthb を低下させ(これをVth
a-,Vthb-と表記する)、反対に出力電圧Vsub が比較
電圧Vtha ,Vthb を下降する向きに越えた場合には、
ヒステリシス発生部12から加算器15への出力電圧を
上げることによって比較電圧Vtha ,Vthb を増加させ
る(これをVtha+,Vthb+と表記する)。
【0044】次に、図6のタイムチャート及び図7を参
照して本実施例の動作を説明する。なお、以下の説明で
は、出力電圧Vsub が比較電圧Vthb に対してのみ変化
する場合を例に説明するが、比較電圧Vtha に対しても
動作は同じである。いま、発振回路3の発振出力(クロ
ックパルス)の周期を8μsとし(図6(a)参照)、
カウンタ14’のビット出力Pのパルス幅を16μsと
すると(同図(b)参照)、シフトレジスタSR1 ,S
2 の各フリップフロップFF11…は上記ビット出力P
に同期してデータをラッチする。
【0045】ここで、説明のために、差動増幅器6の出
力電圧Vsub は上昇及び下降する際に比較電圧Vthb の
みを上下に越えるものとする。差動増幅器6の出力電圧
Vsub は、各比較器91 ,92 において常時2つの比較
電圧Vtha ,Vthb とそれぞれ比較される。そして、出
力電圧Vsub が比較電圧Vthb 上昇方向に越えると比較
器92 の出力はLレベルに立ち下がり、反対に出力電圧
Vsub が比較電圧Vthb を下降方向に越えると比較器9
2 の出力はHレベルに立ち上がる(同図(c)参照)。
なお、出力電圧Vsub が比較電圧Vthb を上に越えてい
るときには、比較電圧Vthb はヒステリシスにより低い
ほうの比較電圧Vthb-となり、出力電圧Vsub が比較電
圧Vthb-を下降方向に越えて比較器92 の出力が反転す
ると、ヒステリシス発生部12から加算器15への出力
電圧が上がることで比較電圧Vthb-が比較電圧Vthb+に
増加するのである(同図(i)及び(h)参照)。
【0046】そして、比較器92 の出力はシフトレジス
タSR2 に入力され、カウンタ14’のビット出力Pの
周期に同期してシフトレジスタSR2 のフリップフロッ
プFF21,FF22に順次ラッチされる(同図(c)及び
(d)参照)。ところで、本実施例においては、各フリ
ップフロップFF21,FF22の出力Q 21,Q22を2つの
ナンド回路NAND21,NAND22で論理演算すること
により、図6(e)及び(f)に示すようなトリガ信号
を発生させ、RSフリップフロップ22の出力を反転さ
せるようにしている(同図(g)参照)。すなわち、図
7に示すように、出力電圧Vsub が比較電圧Vthb-を下
降方向に越えると比較器92 の出力がHレベルからLレ
ベルに反転し、それに同期してシフトレジスタSR2
前段のフリップフロップFF21の出力Q21がHレベルか
らLレベルに反転し、その結果、ナンド回路NAND21
の出力がHレベルからLレベルに反転する。しかし、他
方のナンド回路NAND22の出力は図7に示すように変
化しない。それからカウンタ14’のビット出力Pの1
周期分だけ遅れて後段のフリップフロップFF22の出力
22がHレベルからLレベルに反転し(同図(d)参
照)、それに同期してナンド回路NAND21の出力がL
レベルからHレベルに反転する。このときにも他方のナ
ンド回路NAND22の出力は図7に示すように変化しな
い。そして、ナンド回路NAND21の出力はRSフリッ
プフロップ22のリセット端子に入力されているから、
その立ち下がりに同期してRSフリップフロップ22が
リセットされ、RSフリップフロップ22の出力がHレ
ベルからLレベルに反転する(同図(g)参照)。それ
から、今度は出力電圧Vsub が比較電圧Vthb+を下降方
向に越えると比較器92 の出力がLレベルからHレベル
に反転し、それに同期してシフトレジスタSR2 の前段
のフリップフロップFF21の出力Q21がLレベルからH
レベルに反転し、その結果、図7に示すように今度はナ
ンド回路NAND22の出力がLレベルからHレベルに反
転してトリガ信号が生じるが、他方のナンド回路NAN
21の出力は図7に示すように変化しない。そして、カ
ウンタ14’のビット出力Pの1周期分だけ遅れて後段
のフリップフロップFF22の出力Q22がHレベルからL
レベルに反転し(同図(d)参照)、それに同期してナ
ンド回路NAND22の出力がLレベルからHレベルに反
転する。このときにも他方のナンド回路NAND21の出
力は変化しない。そして、ナンド回路NAND22の出力
はRSフリップフロップ22のセット端子に入力されて
いるから、その立ち下がりに同期してRSフリップフロ
ップ22がセットされ、RSフリップフロップ22の出
力がLレベルからHレベルに反転する(同図(g)参
照)。つまり、本実施例においては、論理回路部10’
によりトリガ発生手段が構成してある。
【0047】上記構成によれば、抵抗とコンデンサとか
らなる微分回路を用いずにRSフリップフロップ22へ
のトリガ信号を出力電圧Vsub が比較電圧Vtha ,Vth
b を上下に越えるのに同期して発生させることができ、
RSフリップフロップ22の出力からロータの凹凸に対
応した検出出力を得ることができる。しかも、微分回路
を用いていないためにコンデンサを使用せずに済み、回
路をIC化する際に小型化が容易になるという利点があ
る。
【0048】なお、上記実施例1,2においては、整流
回路41 ,42 によって検出部1の出力を整流している
が、ピークホールド回路や同期整流回路を用いてもよ
い。また、検出部1には磁気によりロータの回転を検出
する方式のものを用いているが、例えば検出部に光セン
サ等を用いてロータとの距離を検出するような方式のも
のにも、本発明の技術思想を適用することは可能であ
る。
【0049】
【発明の効果】請求項1の発明は、磁界中にて回転軸と
一体に回転し回転方向に沿った周部に一定の間隔で多数
の凹凸を形成したロータと、ロータの回転による磁界の
変化を検出する検出素子を具備し磁界の変化量に応じた
出力を得る検出部と、複数の比較器を具備し段階的に設
定した複数の比較値と検出部の出力とを比較する多段階
比較部とを備え、回転するロータの凹凸に対応した検出
出力を多段階比較部の出力から得るので、複数の比較値
を段階的に設定することにより、検出部の出力が凹凸に
より上昇下降する際に、何れかの比較値に対して上下す
ることになり、検出部の出力の絶対値レベルがロータと
検出素子との距離によって変わっても安定した検出が可
能となるという効果がある。また、ロータと検出素子と
の距離を任意の距離に設定した場合、その距離に対応す
る検出部の出力のレベルから一定の余裕量を引いたレベ
ルに複数の比較値を段階的に設定すれば、検出部の出力
のばらつきや回路特性のばらつきに対しても安定した検
出出力を得ることができるという効果がある。
【0050】請求項2の発明は、何れかの比較器におけ
る比較結果が変化したときに変化後の比較結果が所定の
時間だけ維持されているか否かを監視し維持されている
ときにのみ比較結果を出力してノイズによる誤検出を防
止する誤検出防止手段を多段階比較部に設けたので、ノ
イズによって瞬間的に比較器の比較結果に変化が生じて
も、ノイズによって生じた比較結果は極僅かの時間のう
ちに元に戻ってしまうから、多段階比較部の出力は上記
ノイズによっては変化せず、ノイズによる回転速度の誤
検出を防止し、耐ノイズ性を向上させることができると
いう効果がある。
【0051】請求項3の発明は、論理回路により構成さ
れ何れかの比較器における比較結果の変化に応じてトリ
ガ信号を出力するトリガ発生手段と、このトリガ信号に
応じて多段階比較部の出力を反転させる出力反転手段と
を備えたので、多段階比較部からはロータの凹凸に対応
した2値化された検出出力を得ることができ、しかも、
トリガ発生手段はコンデンサのような受動素子を用いず
に論理回路により構成されているから、多段階比較部を
IC化する際にICチップが大型化するのを防ぐことが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す概略回路構成図である。
【図2】同上においてロータと検出コイルとの距離が大
きい場合の出力電圧Vsub と基準発振電圧Vrとを示す
波形図である。
【図3】同上においてロータと検出コイルとの距離が小
さい場合の出力電圧Vsub と基準発振電圧Vrとを示す
波形図である。
【図4】(a)〜(j)は同上の動作を説明するための
タイムチャートである。
【図5】実施例2を示す概略回路構成図である。
【図6】(a)〜(i)は同上の動作を説明するための
タイムチャートである。
【図7】同上の動作を説明するための説明図である。
【図8】従来例を示すものであり、いわゆる高周波磁界
方式の回転速度検出装置の概略構成図である。
【図9】(a)〜(c)は同上の各部の出力を示す波形
図である。
【図10】同上におけるロータと検出コイルとの距離と
出力電圧との関係を示す図である。
【図11】他の従来例を示す回路ブロック図である。
【図12】同上の概略回路構成図である。
【図13】さらに他の従来例を示す要部の概略回路構成
図である。
【図14】同上においてロータと検出コイルとの距離が
大きい場合の出力電圧を示す波形図である。
【図15】同上においてロータと検出コイルとの距離が
小さい場合の出力電圧を示す波形図である。
【符号の説明】
1 検出部 9 比較器 11 多段階比較部 14 カウンタ 17 コンパレータ SR1 〜SR4 シフトレジスタ OR1 〜OR4 オア回路 AND1 〜AND4 アンド回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界中にて回転軸と一体に回転し回転方
    向に沿った周部に一定の間隔で多数の凹凸を形成したロ
    ータと、ロータの回転による磁界の変化を検出する検出
    素子を具備し磁界の変化量に応じた出力を得る検出部
    と、複数の比較器を具備し段階的に設定した複数の比較
    値と検出部の出力とを比較する多段階比較部とを備え、
    回転するロータの凹凸に対応した検出出力を多段階比較
    部の出力から得ることを特徴とする回転速度検出装置。
  2. 【請求項2】 何れかの比較器における比較結果が変化
    したときに変化後の比較結果が所定の時間だけ維持され
    ているか否かを監視し維持されているときにのみ比較結
    果を出力してノイズによる誤検出を防止する誤検出防止
    手段を多段階比較部に設けたことを特徴とする請求項1
    記載の回転速度検出装置。
  3. 【請求項3】 論理回路により構成され何れかの比較器
    における比較結果の変化に応じてトリガ信号を出力する
    トリガ発生手段と、このトリガ信号に応じて多段階比較
    部の出力を反転させる出力反転手段とを備えたことを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の回転速度検出装
    置。
JP17412094A 1994-07-26 1994-07-26 回転速度検出装置 Withdrawn JPH0843414A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006047109A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Hitachi Ltd 光ファイバケーブル監視装置及び監視方法
JP4753391B2 (ja) * 2005-07-13 2011-08-24 コンティネンタル オートモーティヴ フランス 信号を処理するための装置および方法

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