JPH0843398A - 癌の診断方法 - Google Patents

癌の診断方法

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JPH0843398A
JPH0843398A JP20150194A JP20150194A JPH0843398A JP H0843398 A JPH0843398 A JP H0843398A JP 20150194 A JP20150194 A JP 20150194A JP 20150194 A JP20150194 A JP 20150194A JP H0843398 A JPH0843398 A JP H0843398A
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antibody
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Mitsuya Hanatani
満也 花谷
Iwao Omori
巌 大森
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規な癌の診断方法を提供することを目的と
する。 【構成】 血清中の血管透過性因子の存在量を、血管透
過性因子に対する抗体を用い、化学発光法による酵素免
疫測定法により測定し、その測定値に基づいて癌の診断
を行う。 【効果】 従来の診断方法に比して極めて高い陽性率が
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血清中の血管透過性因
子(以下VPFという)の存在量を測定し、その測定値
に基づいて診断することを特徴とする癌の診断方法に関
するものである。血清中のVPFの存在量を測定するこ
とによる本発明の癌診断は、既知の各種腫瘍マーカーや
便の潜血反応を用いた場合よりも非常に高率で癌患者を
検出することができ臨床上非常に有用なものであるた
め、本発明は医薬、特に診断薬業界で有用なものであ
り、それらの業界で広く利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】現在、日本において癌患者は年々増加し
ており、早期発見のための診断方法が強く求められてい
る。臨床診断における測定法としては放射性同位元素を
利用したラジオイムノアッセイ(RIA)が古くから用
いられている。この方法は高感度で特異性が高く、分析
操作が簡単であるが、放射性物質を用いるため取り扱い
に制限があり、装置や設備が高価で、使用後の廃棄が面
倒である。そこで最近では非放射性物質を標識に用いる
非放射性イムノアッセイが開発されてきている。特に酵
素の増幅作用を利用する酵素イムノアッセイは高感度で
広く利用されている。この方法は一般に酵素免疫測定法
と言われているがこの方法において用いられている検出
法は大きく比色法、蛍光法、化学発光法に分けることが
できる。これらの方法の検出感度を比較すると、比色
法、蛍光法、化学発光法の順に高感度であると言われて
いる。酵素免疫測定法を構築する際には試料中に含まれ
る抗原量、使用する抗体の親和性および測定系により最
も適当な検出法が選択されるため、測定する物質により
測定方法は様々であり、各々の物質に対して個々に測定
方法を構築していく必要がある。一方、癌の診断には、
各種の腫瘍マーカーが利用されているが、いずれもその
陽性率は満足出来るものではない。たとえば、大腸癌の
診断に用いられる腫瘍マーカーとして Carcinoembryoni
cantigen(CEA)、CA19-9、NCC-ST-43
9、STNなどがあげられ、治療効果の判定や再発のモ
ニターとして用いられているが、病期別腫瘍マーカー陽
性率は治癒切除可能なDukes C においてもCEA、CA
19-9、NCC-ST-439、STNで各々36%、
30%、35%、21%にすぎず、早期大腸癌の発見に
関して十分な腫瘍マーカーであるとは言えないのである
(大倉久直他.大腸がんの腫瘍マーカー.CRC1(4)
,42-47(1992))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、従来の
方法に比して非常に高い陽性率で癌患者、特に早期癌患
者を検出することができる診断方法を見出すべく鋭意検
討を行ったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々検討
した結果、癌患者と健常人との間で血清中のVPFの存
在量に顕著な差異があることを見出し、血清中のVPF
の存在量に基づいて癌の診断を行なえば、またその測定
を化学発光検出系を用いる酵素免疫測定法によれば、非
常に高い陽性率で各種の癌の診断が可能になることを見
い出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、血清
中のVPFの存在量を、VPFに対する抗体を用い、化
学発光法による酵素免疫測定法により測定し、当該測定
値に基づいて診断することを特徴とする癌の診断方法に
関する発明、さらには該VPFがヒトVPFである癌の
診断方法に関するものである。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明は、血清中のVPFの存在量を、VPFに対する抗
体、特にはヒトVPFに対する抗体を用い、化学発光法
による酵素免疫測定法により測定し、その量に基づいて
癌の診断を行うというものであり、VPF、即ち血管透
過性因子(vascular permeability factor)とは、血管内
皮細胞増殖因子(vascular endothelial cell growth fa
ctor,VEGF)と呼ばれているものと同じ因子であり、
下記の因子と同様に、血管新生を誘導する因子として知
られているものの一つである。すなわち、VPF以外に
血管新生を誘導する因子として知られているものには、
直接的に血管内皮細胞に作用する物質としての塩基性線
維芽細胞増殖因子(basic fibroblast growth factor, b
FGF)、酸性線維芽細胞増殖因子(acidic fibroblast
growth factor, aFGF)、血小板由来内皮細胞増殖
因子(platelet-derived endothelial cell growth fact
or, PD-ECGF)等であり、また間接的に血管内皮
細胞に作用する物質としてのtransforming growth fact
or-α(TGF-α)、transforming growth factor-β(T
GF-β)、angiogenin、tumor necrosis factor-α(T
NF-α)等がある[Folkman,J. & Shing,Y.,J.Biol.Che
m.,267:10931(1992)]。これらの因子は血管新生の誘
導、すなわち、毛細血管内皮細胞の増殖、移動および組
織への浸潤によって、胎児の生長、創傷治癒、癌細胞の
増殖などの生理的または病理的現象において重要な役割
を果たしていることが知られている[(Folkman,J.,Cance
r Res.46:467(1986)]。
【0006】これらの血管新生を誘導する因子の内、V
PFに関しては、マウス、ラット、モルモット、ウシお
よびヒトの正常または腫瘍細胞株で分泌されており、ま
た組織別では脳、下垂体、腎臓、卵巣に存在することが
明らかにされている[(Ferrara,N., et.al. Endocrine R
eviews 13:18(1992)]。さらにヒトVPFに関しては、
乳癌の血管新生と転移[Weider,N, et.al. N.Engl.J.Me
d. 324:1(1991)]や腎細胞癌の血管新生[医学のあゆみ,1
68:231(1994)]、あるいは網膜疾患における血管新生[Ad
amis,A.P. et.al., Biochem.Biophys.Res.Comm.,193:63
1(1993)]に関与していることが報告されている。また、
VPFは標的細胞表面に存在する受容体(flt, fms-lik
e tyrosine kinase)と結合することにより細胞内へシグ
ナルを伝達することも明らかにされているが[De Vies,
C. et. al. Science,255:989(1992)]、VPFとその受
容体との相互作用機構やシグナル伝達機構については詳
細には解明されていない。
【0007】ヒトVPF遺伝子についてはその cDNA
がすでに単離されて塩基配列が決定され、アミノ酸配列
も推定されている。この遺伝子は1つの遺伝子からアミ
ノ酸残基数の異なる4種類の蛋白(アミノ酸残基数が1
21個、165個、189個、206個の4種類)が作
られ、それらの中で121個のアミノ酸残基数のもの
(以下VPF121 といい他のものも同様にする)とVP
165 が成熟蛋白であると言われている[(Ferrara,N.,
et.al. Endocrine Reviews 13:18(1992)]。VPF121
はVPF165 のカルボキシル末端の44個のアミノ酸が
欠損したものであるが、VPF121 とVPF165 の間
に、血管内皮細胞に対する作用の違いがあるかどうかに
ついては明らかにされてはいない。
【0008】血清中のVPF量の測定は、公知であるV
PFに対するモノクローナル抗体等を用い、たとえばモ
ノクローナル抗体やポリクローナル抗体を用いたサンド
イッチ法などによる比色法、蛍光法、化学発光法などの
検出手段による酵素免疫測定法等により行うことができ
るが、高い陽性率を得るためには化学発光法による酵素
免疫測定法が適用され、それに用いられるVPFに対す
る抗体も公知の方法で作製することができ、またVPF
の抗体を得たとの報告も少なくない(K. Jin Kim 他 NAT
URE VOL362 29 APRIL 1993 841-844) 。本発明者等も、
ヒトVPF121 に対するモノクローナル抗体を数種取得
し、また、それらのモノクローナル抗体およびヒトVP
121 に対するポリクローナル抗体を用い酵素免疫測定
法によりVPFが測定できることを、本発明者等は明ら
かにしている(平成6年6月10日付け特許出願;発明
の名称「ペプチド及びモノクローナル抗体」他)。
【0009】
【作用】上記した様に、血管新生にかかわる因子は、癌
細胞の増殖において重要な役割を果たしていることが知
られており、さらにヒトVPFに関しては、乳癌の血管
新生と転移や腎細胞癌の血管新生に関与していることが
知られているが、VPFは、マウス、ラット、モルモッ
ト、ウシおよびヒトの正常および腫瘍細胞株のいずれに
おいても分泌されているものであり、癌患者と健常人と
の間で血清中のVPFの存在量に何故かくも特異的に差
異があるのか不明であるうえ、化学発光法による酵素免
疫測定法が何故VPFの測定に適しているのかも不明で
あるが、血清中のVPF量をVPFに対する抗体を用
い、化学発光法による酵素免疫測定法により測定するこ
とにより行なわれる本発明の癌の診断方法は、非常に高
い陽性率で、癌の診断が出来るものであり、本方法によ
る癌の診断は臨床上非常に有用である。
【0010】
【実施例】以下実施例に基づいて更に詳細に説明する。 実施例1 (1)VPFモノクローナル抗体の作製 VPFモノクローナル抗体は、単離したヒトVPF cD
NAをグルタチオン S-トランスフェラーゼ(GST)と
の融合蛋白(GST−VPF)として大腸菌で産生させ、
得られた蛋白を抗原として常法に従ってマウスモノクロ
ーナル抗体を作製した。すなわちGST−VPF(10
0μg)をフロイント完全アジュバントと等量混合し、
BALB/Cマウスの腹腔内に0日、14日後、25日
後の3回投与することにより免疫したマウスの脾細胞と
マウスミエローマ細胞(SP2)をポリエチレングリコー
ル(PEG)存在下で、1分間インキュベーションするこ
とにより細胞融合させた。得られた細胞をHAT培地
〔組成:ヒポキサンチン(1×10-4M)、アミノプテリ
ン(4×10-7M)、チミジン(1.6×10-5M)、ペニ
シリン(100単位/ml)、牛胎児血清(20%)、ストレ
プトマイシン(100μg/ml)、2-メルカプトエタノー
ル(2×10-5M)を含むRPMI1640培地〕中で培
養することによりハイブリドーマを選別した。得られた
ハイブリドーマは限界希釈法によりクローニングした。
一方VPFを産生する酵母を、単離したVPF cDNA
を含む環状DNAを酢酸リチウム法で酵母Saccharomyc
es cerevisiae に導入することにより作成し、この酵母
の培養液中から陽イオン交換クロマトグラフィー(東ソ
ー株式会社製TSK−SP650)、硫安沈澱及びゲル
濾過クロマトグラフィー(ファルマシア社製Superdex-
75)を用いて酵母由来のヒトVPF(以下YVPFと
する)を調製した(特許出願;特願平05−20018
1)。なお、上記VPFを産生する酵母は、通商産業省
工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託され、寄託番
号FERM P−13730およびFERM P−13
731が付与されている。このYVPFとクローン化し
たハイブリドーマの培養上清の反応性を酵素免疫測定法
により調べ、YVPFと反応するモノクローナル抗体を
産生するハイブリドーマを選択した。得られたモノクロ
ーナル抗体を産生するハイブリドーマは、通商産業省工
業技術院生命工学工業技術研究所に寄託され、寄託番号
FERM P−14345、FERM P−14346
およびFERM P−14347が付与されている。
【0011】(2)VPFモノクローナル抗体の調製 選択したハイブリドーマをヌードマウスの腹腔内に移植
し、モノクローナル抗体を大量に含む腹水を採取した。
得られた腹水をプロテインGアフィニティーカラム(MAb
Trap GII、ファルマシア社製)で処理することにより精
製したモノクローナル抗体を取得し、その中の一つのモ
ノクローナル抗体を、MV303 と命名し、以下の実験に
使用した。該MV303 抗体のクラスを抗マウス免疫グロ
ブリンサブクラス特異的抗体を用いた酵素免疫測定法に
より調べた結果、IgG2aであった。このモノクローナ
ル抗体MV303 は、VPFのアミノ酸配列の一部を示す
配列番号1および配列番号2で表されるアミノ酸配列を
有するペプチドを認識するものであった。
【0012】(3)抗VPFポリクローナル抗体の作製 GST−VPFを抗原として常法によりウサギを免疫し
た。抗体価の上昇したウサギの血清を分離し、陰イオン
交換カラムクロマトグラフィーで処理することによりウ
サギ抗VPFポリクローナル抗体のIgG画分を得た。
IgG画分の一部をペプシンで消化してF(ab')2を調製
し、マレイミド法によりペルオキシダーゼと結合させ、
ペルオキシダーゼ標識したウサギ抗VPFポリクローナ
ル抗体を得た。
【0013】(4)酵素免疫測定法による大腸癌患者血
清中のVPF量の測定 1)比色法による測定 ウサギ抗VPFポリクローナル抗体およびMV303 抗体
を用いて血清中のVPF量を測定する方法を構築した。
すなわち、5μg/mlの抗VPFポリクローナル抗体を96
穴の酵素免疫測定用プレートに100μlずつ入れ4℃
で一晩放置することにより抗VPFポリクローナル抗体
をプレートに吸着させた。0.1%ウシ血清アルブミン
を含むリン酸緩衝化生理的食塩水(以下ウシ血清アルブ
ミンをBSA、リン酸緩衝化生理的食塩水をPBS、ウ
シ血清アルブミンを含むリン酸緩衝化生理的食塩水をB
SA/PBSといいBSAの濃度を語頭に示す即ち0.
1%BSA/PBSとする)でプレートの穴を6回洗浄
した後、1%BSA/PBSを穴一杯に入れ室温で1時
間放置した。穴から1%BSA/PBSを除いた後、P
BSで2倍に希釈した血清を入れ室温で1時間放置し
た。0.1%BSA/PBSで6回洗浄後5μg/mlのM
V303 抗体(0.1%BSA/PBS溶液)を100μl
ずつ入れ室温で1時間放置した。0.1%BSA/PB
S溶液で6回洗浄後ペルオキシダーゼ標識したヤギ抗マ
ウス免疫グロブリン(0.1%BSA/PBS溶液)を
入れ室温で1時間放置した。0.1%BSA/PBSで
6回洗浄後0.2mg/mlオルトフェニレンジアミンおよび
0.015%過酸化水素を含む0.15Mクエン酸緩衝液
(pH=5.0)を入れて発色させた。反応は10%硫酸を加
えて停止させた後、吸光度(OD490/650)を測定した。
また、同様に健常人血清中のVPF量も測定し、大腸癌
患者の結果と比較した。以上の結果をグラフにプロット
し図1に示したところ、健常人と大腸癌患者との間に明
白に有意差がみられた。さらに測定結果をステージ別に
解析して図2に示したが、その図から明らかな様にステ
ージに関係なくVPF量の高い患者がみられた。このこ
とから血清中VPF量を測定することによりあらゆるス
テージの大腸癌患者を診断できることが明らかになっ
た。健常人測定値の平均値+標準偏差の2倍の値をカッ
トオフ値として診断の陽性率を求め表1および表2に示
した。それらの表から明らかな様に、比色法による陽性
率は、68%であり、ステージ別癌患者検体の陽性率は
59%〜100%であった。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】2)発光法による測定 VPFポリクローナル抗体(5μg/ml)を100μl/we
llずつ96穴プレートにまき4℃で一晩放置した後、
0.1%BSA/PBSで4回洗浄した。1%BSA/
PBSでブロッキング(室温で1時間)した後、大腸癌
患者および健常者血清(PBSで2倍希釈したもの)を
加え室温で1時間反応させた。0.1%BSA/PBS
で4回洗浄後、MV303抗体(5μg/mlの0.1%BSA
/PBS溶液)を100μl/wellずつ入れ室温で1時間
反応させた。0.1%BSA/PBSで4回洗浄後、ア
ルカリフォスファターゼ標識抗マウスIgG(0.1%B
SA/PBSで1000倍希釈したもの)を100μl/
wellずつ入れ室温で1時間反応させた。0.1%BSA
/PBSで4回洗浄した後、0.15mg/ml AMPPD (4-Me
thoxy-4-(3-phosphatephenyl)spiro[1,2-dioxetane-3,
2'-adamantane],disodium salt)の50mM炭酸緩衝液(pH
=9.5)を100μl/wellずつ入れ、室温で20分間放置
後、発光強度を測定した。以上の方法で測定した結果を
グラフにプロットし図3に示し、比色法の場合と同様
に、測定結果をステージ別に解析して図4に示したが、
図から明らかな様にステージに関係なく極めてVPF量
の高い患者がみられた。大腸癌患者血清検体のVPF測
定値は健常人血清検体に比べて有意に高い測定結果とな
った。 このことから血清中VPF量を発光法で測定す
ることによりあらゆるステージの大腸癌患者を診断でき
ることが明らかになった。健常人測定値の平均値+標準
偏差の2倍の値をカットオフ値として、比色法の場合と
同じく、診断の陽性率を求め表1および表2に示した。
それらの表から明らかな様に、本発明方法による陽性率
は、比色法の68%に比して95%という高い値を示
し、ステージ別癌患者検体の陽性率は82%〜100%
であり、比色法よりも発光法の方が高率に大腸癌を診断
できることがわかった。
【0017】実施例2 実施例1と同様にして、子宮頸癌患者および卵巣癌患者
の血清中のVPF量を測定し以下の表3に示したが、そ
れらから明らかな様に、いずれの患者においても、発光
法は比色法よりも遙かに高い陽性率を示した。なお、健
常人の中に2人、異常に高いVPF量を示したものがい
たが、その数値から考えて、何らかの他の原因があると
推定されるので検体からは除外した。
【0018】
【表3】
【0019】
【発明の効果】ヒトVPF121 に対するモノクローナル
抗体およびヒトVPF121 に対するポリクローナル抗体
を用い発光法による酵素免疫測定法を用いて血清中VP
F量を測定することによりステージに関係なく、従来の
腫瘍マーカーを用いた場合よりも非常な高い陽性率で癌
患者を診断できるという優れた効果が奏され、血清中の
VPF量に基づく診断という本発明は、癌の早期発見、
癌の病態の進行や治療効果の判定、再発の予測などに巾
広く利用できるという優れたものである。
【0020】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:タンパク質 起源: セルライン: 配列番号:2 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:タンパク質 起源: セルライン:
【図面の簡単な説明】
【図1】酵素免疫測定法(発色法)により大腸癌患者お
よび健常人の血清中VPF量を測定した結果を示す図であ
る。
【図2】図1の結果をステージ別大腸癌患者毎に解析し
た図である。
【図3】酵素免疫測定法(発光法)により大腸癌患者お
よび健常人血清中VPF量を測定した結果を示す図であ
る。
【図4】図3の結果をステージ別大腸癌患者毎に解析し
た図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血清中の血管透過性因子の存在量を、血
    管透過性因子に対する抗体を用い、化学発光法による酵
    素免疫測定法により測定し、当該測定値に基づいて診断
    することを特徴とする癌の診断方法。
  2. 【請求項2】 血管透過性因子がヒト血管透過性因子で
    あることを特徴とする請求項1記載の癌の診断方法。
JP20150194A 1994-08-03 1994-08-03 癌の診断方法 Pending JPH0843398A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998005960A1 (fr) * 1996-08-02 1998-02-12 Toagosei Co. Ltd. Methode et reactifs pour detecter le cancer du colon

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998005960A1 (fr) * 1996-08-02 1998-02-12 Toagosei Co. Ltd. Methode et reactifs pour detecter le cancer du colon

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