JPH0842423A - ピストン往復動型内燃機関における燃料噴射装置 - Google Patents
ピストン往復動型内燃機関における燃料噴射装置Info
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Abstract
有し、容量に相対するように正確に稼動する燃料噴射装
置を提供する。 【構成】噴射装置1は圧力下にある燃料によって作動さ
せられる計量ピストン3とともに稼動し、同計量ピスト
ン3は差動ピストンとして形成される。計量ピストン3
の上流側31は2000バール以上もの高圧下にある燃
料と連絡し、この燃料の作用を受ける。制御ピストン4
は、例えば電動式油圧駆動装置6,61;7によって2
つの端部位置間を往復運動させられる。制御ピストン4
に設けた燃料用の案内エレメント41,42によって高
圧燃料ポンプ8から計量ピストン3に隣接する圧力室3
0に燃料が供給されたり、圧力室30からピストン往復
動型内燃機関5のシリンダ52に燃料が供給されたりす
る。案内エレメント41,42はシリンダ52の噴射ノ
ズル51と高圧燃料ポンプ8とに対して同時には通じな
いように配置されている。
Description
ストンの制御用の案内エレメントを備えた制御ピストン
及び圧力下にある燃料を計量ピストンに供給する供給路
を備えたピストン往復動型内燃機関の燃料噴射装置に関
するものである。
ル機関において、燃焼用燃料は高圧状態にてシリンダ内
へ噴射される。噴射処理は特有の周期、即ち適時かつ適
量にて行われるようになっている。従来のカム制御装置
を備えた燃料噴射システムは機械的に複雑であることに
加えて、例えば燃料消費量及び排気量の最適化の点では
順応性に限度がある。計量ピストン及び同計量ピストン
の制御用の案内エレメントを備えた制御ピストン及び圧
力下にある燃料を計量ピストンに供給する供給路を備え
たピストン往復動型内燃機関の燃料噴射用装置のような
類似噴射システムは乗用車及びトラック用として周知で
あるが、これらのシステムの全ては重油の使用には不向
きであり、単に時間制御式の燃料計量を行うだけであ
り、高圧燃料タンクは漏出に対して無防備である。
解決するためになされたものであって、その目的は、噴
射処理を向上させて極めて優れた耐漏出性を有し、正確
に稼動する噴射装置を提供することにある。
するため、本発明の噴射装置では、計量ピストンはその
後側が流路を介して燃料供給路に常に連通されている差
動ピストンとして形成され、制御ピストンは燃料用の案
内エレメントを有するとともに、その孔内において第1
及び第2の2つの端部位置を占めることができ、第1端
部位置において、計量ピストンの下流側への燃料用の供
給路が開放され、計量ピストンの下流側からピストン往
復動型内燃機関のシリンダの噴射ノズルへの燃料路が閉
鎖され、第2端部位置において、計量ピストンの下流側
への燃料用の供給路の連通が遮断され、計量ピストンの
下流側からピストン往復動型内燃機関のシリンダの噴射
ノズルへの燃料流路が開放される。
び図2に従って説明する。図1及び図2は燃料供給装置
としての高圧ポンプ8及びアキュムレータ81によって
燃料が供給される噴射装置1を示している。燃料流入路
2は分岐されて主流路22及び分岐流路21に分かれて
いる。分岐流路21は差動ピストンとして形成された計
量ピストン3の上流側に配置されている。主流路22は
制御ピストン4の案内エレメント41としての溝を介し
て計量ピストン3の圧力室30における流入路23に燃
料を案内する。供給路及び帰還路を有する電動油圧式制
御装置としての制御油圧装置6の前制御弁61を圧油に
て作動させると、制御ピストン4の上端43が下方に移
動する。前制御弁61は適時かつ適量にて燃料噴射を確
実に行う電動油圧式制御装置としての電動式レギュレー
タ7から制御指令を受ける。こうして信号が、例えば機
関のシャフトにおける角度検出器71によってレギュレ
ータ7に送信される。例えば誘導的に作動する比較装置
としての送信器72は計量ピストン3の位置に関する信
号をレギュレータ7に送信する。こうして一噴射工程当
りの燃料噴射量を確定かつ変更することが可能になる。
2と流入路23との連通が遮断される。その後、流出路
24は制御ピストン4の案内エレメント42としての溝
を介して、ディーゼル機関5のシリンダ53の噴射ノズ
ル51に通じる噴射流路25に連通される。燃料が流路
21を介して計量ピストン3の後端31に圧力を加える
ことによって計量ピストン3が動作する。こうして、デ
ィーゼル機関5のシリンダ圧力室52に燃料が噴射され
る。
開放されると、制御ピストン4の下端44に作用する燃
料圧力及びバネの力によって制御ピストン4が上昇され
る。噴射流路25への燃料供給が遮断され、燃料の噴射
が完了する。
圧下にある燃料を3つの箇所が継続的に密閉される。最
も重要な密閉箇所、特に噴射ノズル51と連絡した密閉
箇所は弁座45として形成され、噴射ノズル51との連
絡部としての噴射流路25は個々の噴射処理の間にて加
圧されることはない。弁座45は閉鎖状態にあるときは
完全に密閉され、無制御噴射を阻止できる。残りのシー
ル46において、制御ピストン4の締まりばめが利用さ
れ、僅かな量の燃料の漏出が許容され、この漏出した燃
料が帰還流路27を介して再度燃料タンク中に戻され
る。
だけ備え、漏出量が非常に少なくなった制御ピストン4
を示している。この実施例においては、高圧燃料を3つ
の密閉箇所にて継続的に密閉する。この実施例は図1の
噴射装置1よりも油圧効率が高い。また、噴射装置1は
加熱されるが、これは漏出量が少ないことに起因するわ
けではない。
を占める場合においても、流路22と流路25との間は
完全に密閉されることはない。不適当な圧力上昇及び引
き続いての不適当な噴射を阻止すべく、安全弁80を開
放することによって流路25における圧力は低下させら
れる。
ピストン4の表面が硬化されている。硬化するための処
理方法は特定されるものでなく、適宜に好ましい方法を
利用することができる。制御ピストン4及びこれに関連
するライナーは摩耗した時に容易に交換できるように形
成可能である。こうして、ライナーはコーンとしてハウ
ジングの中に挿入可能となり、このライナーと制御ピス
トン4とを完全な制御ユニットとして交換することが可
能かつ容易になる。
往復動型内燃機関のシリンダ53の複数の噴射ノズル5
1を同時に作動させることができる。特に高速の前制御
弁61を使用する時、全負荷中或いは部分負荷中におい
て機関の要求に対して噴射処理制御を最適化することが
できる。
を備えた複数の制御ピストン4を1つの計量ピストン3
とともに配置できる。この場合、シリンダ53の個々の
噴射ノズル51を一時的に個々に作動させることができ
る。
誘導作用によって効果的に作動する。しかし、計量ピス
トン3の位置を監視かつ測定するには、容量性、光学
的、磁気的或いは他の方法で作動する他の計測システム
が適している。噴射装置1の機能精度に対する遅延時
間、即ちシステムの遅延の影響を最低限に抑えるべく、
適応部品を備えた適応噴射調整システム7;32,7
2;6,61を設けることができる。
視及び制御については計量ピストン3の設定位置及び設
定速度と何時でも比較できる。偏差、即ち設定値と実際
値との差からレギュレータ7によって燃料噴射量の過少
又は過多或いは燃料噴射速度の遅速を認識することがで
きる。これら偏差の大きさは、例えば予め設定された制
限値の範囲内において警報装置を鳴らし、影響されたシ
リンダの噴射を抑止し、機関の動力を低下させるのに利
用できる。
圧下にある燃料によって閉じる方向に作動させられる。
1つの例では、制御ピストン4が更にバネによって作動
させられる。しかし、制御ピストン4を作動させるに
は、他の作動形態、例えば開く方向のみならず閉じる方
向にも有効な個別の油圧式作動方法も好適である。例に
おける制御ピストン4は1つの部品として記載かつ図示
されている。しかし、複数の部品から、おそらくは相異
なる素材又は処理方法が異なる素材からでも制御ピスト
ン4を容易に構成することができる。そして、個々の部
品は互いに強固に連結され、或いは制御ピストン4にお
ける圧力状態及び応力状態の結果、単に継続的に互いに
接触可能になる。機械式カムシャフト及び油圧式ラック
を用いて制御ピストン4を作動させることも考えられ
る。しかし、油圧式作動に欠陥があり、或いは作動しな
い場合にはこれは冗長構成になるだけである。
0〜2000バール以上の範囲の燃料圧力によって稼動
し、油圧式制御回路における圧力は例えば100〜40
0バールの範囲の圧力によって作動可能である。
ずディーゼル燃料の噴射にも使用できる。これにより、
ディーゼル燃料を用いて冷えた機関5を起動させ、重油
に必要な高い稼動温度に達した後に、燃料を速やかに重
油に切り換えることが可能になる。
制御ピストン4及び計量ピストン3によって制御かつ監
視される。制御ピストン4は電動式油圧制御弁を介して
一方向において効果的に作動させられ、かつ切り換えら
れる。制御ピストン4の機械的作動が冗長性を理由とし
て望ましいのであれば、これも可能である。
とができ、即ち他方向における制御ピストン4は圧力下
にある燃料、圧油を用いた別個の制御油圧装置又はバネ
によって作動させられる。
圧力室30から機関5のシリンダ53の噴射ノズル51
への燃料の吐出のみならず、計量ピストン3への燃料の
吸入も制御する。案内エレメント41,42、例えば溝
及び孔は、シリンダ53の噴射ノズル51への燃料流出
路24,25と計量ピストン3への燃料流入路2,2
2,23とが、制御ピストン4が如何なる位置にあって
も双方同時には開放されないように配置されている。
底部から浮揚させ、高圧燃料タンクから噴射ノズル51
に直接連絡が生じるようにする必要がある。計量ピスト
ン3はこの連絡流路21にあり、噴射処理中に燃料によ
って牽引される。計量ピストン3の断面にて拡大された
流路21の断面積が噴射燃料量に係る。この流路21の
断面積は、例えば流路センサーによって検出され、電気
制御によってデータ処理されて、燃料噴射に関する最終
段階の信号として前制御弁61に伝送される。そして、
これによって制御ピストン4の逆運動が誘発され、制御
ピストン4の基底部が密閉され、高圧燃料タンクから噴
射ノズル51に至る連絡が遮断され、噴射が終了する。
容易な燃料噴射が実現される。例えば、単なる時間制御
式噴射では不可能であるような、部分的に差し込まれ、
或いは消耗した噴射ノズル51の場合においても、噴射
量を一定に保つことができる。点火圧力測定装置ととも
に、本発明に基づく噴射装置を用いることによって、点
火圧力を許容値に調節することができ、常に最適の燃料
消費量が得られる。
る。制御ピストン4の制御又は閉塞に不調が生じた場
合、計量ピストン3は稼動中の最大供給量に噴射量を制
限する。こうした場合、電気制御装置は計量ピストン3
における流路測定によって、噴射量が過多であったと判
定することができる。こうして、次の更なる燃料噴射を
抑制することができる。
4は2000バール以上の高圧下にある燃料を完全には
密閉しないため、噴射路において圧力が上昇する。これ
を防止すべく、安全弁80によって噴射路の圧力を低下
させることができる。これにより無制御噴射を回避でき
る。更に、例えば計量ピストン3用流路センサーを用い
て、噴射ノズル51の破損についても間接的に判断でき
る。噴射処理中の計量ピストン3の速度が、こうした場
合では通常よりも速くなるためである。この信号によ
り、レギュレータ7は損傷した噴射ノズル51を備えた
シリンダ53中への燃料噴射を抑止し、必要とあれば機
関全体における負荷を低減し、かつ/或いは表示装置に
よって欠陥を示すようにすることができる。
が定時に閉鎖され得るように、計量ピストン3の流路測
定装置の信号に案内値を付加する必要がある。これによ
って障害を受けない調整が可能になり、速度調整器に必
要な燃料噴射量が限度を超えないようにしている。機関
5の起動中、この案内値は近似値として記憶される。起
動後、この値は適応噴射調整システム7;32,72;
6,61によって継続的に瞬間的な状態に合わせられ
る。
量ピストン3を備えた噴射装置1を形成するのは容易に
可能であり、この場合、計量ピストン3の圧力室30へ
の燃料供給2,22,23は全ての制御ピストンにわた
って連続的に案内されるようにする。この種の配置にお
いて、噴射ノズル51への燃料供給路24,25が全て
閉鎖されることにより、圧力室30内に燃料が流入可能
になる。一方、全ての制御ピストンが開放されることに
より、燃料噴射が可能になる。
た耐漏出性を有し、容量に相対するように正確に稼動す
る燃料噴射装置1が実現される。噴射装置1は差動ピス
トンとして形成され、かつ圧力下にある燃料によって作
動させられる計量ピストン3を用いて稼動する。計量ピ
ストン3は上流側において2000バール以上もの高圧
下にある燃料の作用を受ける。制御ピストン4は、例え
ば電気制御可能な電動式油圧制御装置7;6,61によ
って2つの端部位置間を往復運動させられる。制御ピス
トン4は燃料用の案内エレメント41,42を有し、こ
れら案内エレメントによって燃料ポンプから計量ピスト
ン3の圧力室30に燃料が供給され、或いは圧力室30
からピストン往復動型内燃機関5のシリンダ53に燃料
が供給される。案内エレメント41,42、即ち溝及び
孔はシリンダ53の噴射ノズル51と高圧燃料ポンプ8
とに決して、即ち如何なる位置においても、同時には連
通しないように効果的に配置されている。
噴射処理を向上させ、極めて優れた耐漏出性を有し、容
量に相対して正確に稼動できるという効果を発揮する。
例が異なる第2噴射装置の概略部分断面図。
給路、3…計量ピストン、4…制御ピストン、5…ピス
トン往復動型内燃機関、8…燃料供給装置としての高圧
ポンプ、21…流路、41,42…案内エレメント、5
1…噴射ノズル、53…シリンダ、81…燃料供給装置
としてのアキュムレータ。
Claims (13)
- 【請求項1】 計量ピストン(3)と、同計量ピストン
(3)の制御用の案内エレメント(41,42)を備え
た制御ピストン(4)と、圧力下にある燃料を計量ピス
トン(3)に供給する燃料供給路(2,22,23)と
を備えたピストン往復動型内燃機関(5)の燃料噴射装
置(1)において、 前記計量ピストン(3)はその後側が流路(21)を介
して燃料供給装置(8,81)に常に連通されている差
動ピストンとして形成され、 前記制御ピストン(4)は燃料用の案内エレメント(4
1,42)を有するとともに、その孔内において第1及
び第2の2つの端部位置を占めることができ、第1端部
位置において、計量ピストン(3)の下流側への燃料供
給路(2,22,23)が開放され、計量ピストン
(3)の下流側からピストン往復動型内燃機関(5)の
シリンダ(53)の噴射ノズル(51)への燃料供給路
(24,25)が閉鎖され、第2端部位置において、計
量ピストン(3)の下流側への燃料供給路(2,22,
23)の連通が遮断され、計量ピストン(3)の下流側
からピストン往復動型内燃機関(5)のシリンダ(5
3)の噴射ノズル(51)への燃料供給路(24,2
5)が開放されることを特徴とする噴射装置。 - 【請求項2】 前記制御ピストン(4)における案内エ
レメント(41,42)及び作動させられる燃料供給路
(2,22,23;24,25)は燃料供給装置として
のアキュムレータ(81)から計量ピストン(3)の下
流側において同計量ピストン(3)に隣接する圧力室
(30)への燃料供給路(2,22,23)と、圧力室
(30)から噴射弁(51)への燃料供給路(24,2
5)とが如何なる位置においても同時に開放されること
がないように配置された請求項1に記載の噴射装置。 - 【請求項3】 前記制御ピストン(4)を駆動するため
の電動式油圧制御装置(7;6,61)を備えた請求項
1及び2のいずれか1項に記載の噴射装置。 - 【請求項4】 前記計量ピストン(3)の瞬間位置を監
視し、計量ピストン(3)の実際の位置及び/又は速度
と予め設定された位置及び/又は速度とを比較するため
の装置(32,72)を備えた請求項3に記載の噴射装
置。 - 【請求項5】 1つ以上の燃料供給装置としての高圧ポ
ンプ(8)及び1つ以上の圧力アキュムレータ(81)
を有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の噴射装
置。 - 【請求項6】 前記内燃機関(5)の複数のシリンダ
(53)の中に燃料を噴射し、請求項1乃至5のいずれ
か1項に記載の噴射装置(1)を複数個備えた複式噴射
装置。 - 【請求項7】 前記計量ピストン(3)を上回る数の制
御ピストン(4)を備えた請求項6に記載の複式噴射装
置。 - 【請求項8】 前記1つのシリンダ(53)の複数の噴
射ノズル(51)を駆動するために1つの計量ピストン
(3)を備えた請求項7に記載の複式噴射装置。 - 【請求項9】 前記直列燃料供給装置(8,81)を複
数又は全ての制御ピストン(4)の案内エレメント(4
1,42)を介してシリンダ(53)の複数の噴射ノズ
ル(51)に連続的に案内する請求項7及び8のいずれ
か1項に記載の複式噴射装置。 - 【請求項10】 前記ピストン往復動型内燃機関(5)
のシリンダ(53)内にディーゼル燃料及び重油のいず
れかを噴射する請求項1乃至9のいずれか1項に記載の
噴射装置。 - 【請求項11】 対応する実際値及び設定値の比較に基
づいて噴射速度及び噴射量の少なくともいずれかを調整
するための適応噴射調整システム(7;32,72;
6,61)を備えた請求項4乃至10のいずれか1項に
記載の噴射装置。 - 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれか1項に記
載の噴射装置を備えたピストン往復動型内燃機関。 - 【請求項13】 請求項1乃至11のいずれか1項に記
載の噴射装置及び請求項12に記載のピストン往復動型
内燃機関の噴射装置のいずれかに用いられ、2つ又は3
つの間隙シール(46)と1つの弁座(45)とを有す
る制御ピストン。
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