JPH084202A - 梁部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】木びろいを簡素化し、さらにプレカットが前進
することで多くの在庫を確保できる。また、Ｈ型鋼等を
梁に使用したときと違い、従来通りの仕口の技術を活か
すことができることを目的とする。 【構成】予め断面寸法を一定に切断した木梁の、少なく
とも一辺を長手方向に沿って断面がＬ字型もしくはコ字
型の金属材料で覆い当接固定した建築用構造部材。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、木造建築に用いる、梁
部材に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、日本の多くの建物は木造建築によ
るもので、木は吸湿性、景観、肌触りなど日本の風土に
あった優れた材料であるが、一般的に木造建築に使用さ
れる木材は高価で、しかも加工に高度な技術を要する。

【０００３】木造建築の梁はその成を増すことで強度を
大きくし木材のみを使用している。また、木造建築を設
計する際、柱間隔や上階の柱の有無に応じて梁の成を決
定する木びろいの作業により梁部材の寸法を定めてい
る。

【０００４】また、柱間隔が広い場合にはＨ型鋼等によ
る鉄骨製の梁が一部使用されることもある。

【０００５】

【発明が解決しようとする問題点】木びろいの作業は、
複雑な建物になるほど困難になり使用部材の寸法の選定
が遅れ、それに伴って積算も滞っていた。さらに、強度
上どうしても部材の寸法が多品種になってしまうためプ
レカットに限りがあり、在庫がきかない。また、Ｈ型鋼
等の鉄骨製の梁を使用した場合、他の部材との接合部分
に高度な技術が必要となる事や、他の部材に比べて重量
が増大してしまうため、普及には至っていない。

【０００６】

【問題点を解決するための手段】断面を一定の寸法に切
断した木梁の、少なくとも一辺を曲げ強度を負担する金
属材料で補強し、引張材として木梁下辺での引張強度も
補うようにする。

【０００７】

【実施例】予め、木材の断面を一定の寸法に切断し、図
１のように木梁の四隅を覆うようにアングル鉄骨をか
け、側面をターンバックル等によりつなぎ、上面の鉄骨
は圧縮材、下面の鉄骨は引張材としての役割を果たすよ
うに補強する。

【０００８】また、下面の引張強度のみを考慮して、図
２のように木梁の下面を包むようにコ字型の鉄骨を取り
付ける。

【０００９】

【発明の効果】以上のように、木梁を金属材料で補強す
ることにより強度が増し、複雑な木びろいも簡素化し積
算が迅速になることで工期も短縮できる。また、寸法も
ある程度統一できるためプレカットが前進し、常にスト
ックが確保できる。さらに、Ｈ型鋼等の鉄骨を梁として
使用した場合と違い、従来の仕口の技術を適用でき、比
較的軽量となる。金属材料で補強するため、構造部材と
してあまり使用されなかった強度の小さい集成材でも梁
として利用できる。

【００１０】

【図面の簡単な説明】

【図１】

【図２】本発明による実施例を示す概略図。

【符号の説明】

１ 木材 ２ アングル鉄骨 ３ ターンバックル ４ コ字型鉄骨 ５ 木材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 木造建築の梁として用いる木材に長手方向に沿って断面
   がＬ字型もしくはコ字型の金属材料の一種類以上を当接
   固定したことを特徴とする梁部材。