JPH0841171A - 封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
封止用エポキシ樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0841171A JPH0841171A JP17521394A JP17521394A JPH0841171A JP H0841171 A JPH0841171 A JP H0841171A JP 17521394 A JP17521394 A JP 17521394A JP 17521394 A JP17521394 A JP 17521394A JP H0841171 A JPH0841171 A JP H0841171A
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- JP
- Japan
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- epoxy resin
- resin composition
- crosslinked rubber
- composition
- rubber
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- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 半田付け工程などで高温にさらされたときに
クラックが発生しにくい、表面実装に耐え得る封止品
(パッケージ)が得られる封止用樹脂組成物を提供す
る。 【構成】 ビフェニル型エポキシ樹脂をエポキシ樹脂全
量に対し50重量%以上含むエポキシ樹脂、フェノール
樹脂系硬化剤、平均粒径が1μm以下の架橋ゴム及び無
機充填材を含むことを特徴とする封止用エポキシ樹脂組
成物。
クラックが発生しにくい、表面実装に耐え得る封止品
(パッケージ)が得られる封止用樹脂組成物を提供す
る。 【構成】 ビフェニル型エポキシ樹脂をエポキシ樹脂全
量に対し50重量%以上含むエポキシ樹脂、フェノール
樹脂系硬化剤、平均粒径が1μm以下の架橋ゴム及び無
機充填材を含むことを特徴とする封止用エポキシ樹脂組
成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体等の電子部品等
を封止するのに使用される封止用エポキシ樹脂組成物に
関する。
を封止するのに使用される封止用エポキシ樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体等の電子部品を熱硬化性樹脂組成
物を用いて封止することが一般に行われていて、熱硬化
性樹脂としてはエポキシ樹脂が最も一般的に用いられて
いる。この封止用エポキシ樹脂組成物は、例えば、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等のエポキシ
樹脂、フェノールノボラック等の硬化剤、三級アミン、
イミダゾール、ホスフィン類等の硬化促進剤、シリカ等
の無機粉末からなる無機充填材、シランカップリング剤
等のカップリング剤、カルナバワックス、ステアリン酸
等の離型剤、カーボンブラック等の着色剤等から構成さ
れている。
物を用いて封止することが一般に行われていて、熱硬化
性樹脂としてはエポキシ樹脂が最も一般的に用いられて
いる。この封止用エポキシ樹脂組成物は、例えば、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等のエポキシ
樹脂、フェノールノボラック等の硬化剤、三級アミン、
イミダゾール、ホスフィン類等の硬化促進剤、シリカ等
の無機粉末からなる無機充填材、シランカップリング剤
等のカップリング剤、カルナバワックス、ステアリン酸
等の離型剤、カーボンブラック等の着色剤等から構成さ
れている。
【0003】最近では、電子部品の小型化、薄型化のた
め半導体の実装方式が、従来のピン挿入方式(DIP:
デュアル・インライン・パッケージ等)から表面実装方
式(SOP:スモール・アウトライン・パッケージ、Q
FP:クオッド・フラット・パッケージ等)へと移行し
つつある。表面実装方式の場合、半導体パッケージは、
実装の際の半田リフローなどの半田付け工程で、高温
(例えば210〜270℃)で処理される。この工程で
従来の封止用エポキシ樹脂組成物を用いて封止したパッ
ケージは封止樹脂部分にクラックが発生し、大幅に耐湿
性が低下するなどの問題が生じていた。
め半導体の実装方式が、従来のピン挿入方式(DIP:
デュアル・インライン・パッケージ等)から表面実装方
式(SOP:スモール・アウトライン・パッケージ、Q
FP:クオッド・フラット・パッケージ等)へと移行し
つつある。表面実装方式の場合、半導体パッケージは、
実装の際の半田リフローなどの半田付け工程で、高温
(例えば210〜270℃)で処理される。この工程で
従来の封止用エポキシ樹脂組成物を用いて封止したパッ
ケージは封止樹脂部分にクラックが発生し、大幅に耐湿
性が低下するなどの問題が生じていた。
【0004】半田付け工程におけるクラックの発生は、
後硬化してから実装工程の間までに吸湿された水分が半
田付け加熱時に爆発的に水蒸気化し膨張することに起因
すると言われている。
後硬化してから実装工程の間までに吸湿された水分が半
田付け加熱時に爆発的に水蒸気化し膨張することに起因
すると言われている。
【0005】そこで、その対策として、後硬化したパッ
ケージを密封した防湿容器に収納して出荷する方法が用
いられている。
ケージを密封した防湿容器に収納して出荷する方法が用
いられている。
【0006】また、封止用樹脂組成物自体の改良も種々
検討されている。例えば、特開昭64−87616号、
特開平1−108256号等には、エポキシ樹脂として
ビフェニル型エポキシ樹脂を用い、硬化剤としては一般
の硬化剤を用いる封止用樹脂組成物が提案されている。
また、特開昭62−184020号、特開昭62−10
4830号等には、硬化剤としてジシクロペンタジエン
・フェノール重合体を用い、エポキシ樹脂としては一般
のエポキシ樹脂を用いる封止用樹脂組成物が提案されて
いる。また、特公平5−48770号、特公平5−52
846号にはポリアリレート樹脂やポリビニルエーテル
樹脂を、エポキシ樹脂と併用する封止用樹脂組成物が提
案されている。また、特開昭58−108220号には
エポキシ樹脂にゴムを添加した半導体封止用エポキシ樹
脂組成物が、特開平5−178965号にはビフェニル
型エポキシ樹脂にエチレンプロピレンゴムまたはエチレ
ンプロピレンジエンゴムを添加した半導体封止用樹脂組
成物が提案されている。しかし、これら提案されている
封止用樹脂組成物では未だ十分な改善が達成されておら
ず、改良の余地があった。
検討されている。例えば、特開昭64−87616号、
特開平1−108256号等には、エポキシ樹脂として
ビフェニル型エポキシ樹脂を用い、硬化剤としては一般
の硬化剤を用いる封止用樹脂組成物が提案されている。
また、特開昭62−184020号、特開昭62−10
4830号等には、硬化剤としてジシクロペンタジエン
・フェノール重合体を用い、エポキシ樹脂としては一般
のエポキシ樹脂を用いる封止用樹脂組成物が提案されて
いる。また、特公平5−48770号、特公平5−52
846号にはポリアリレート樹脂やポリビニルエーテル
樹脂を、エポキシ樹脂と併用する封止用樹脂組成物が提
案されている。また、特開昭58−108220号には
エポキシ樹脂にゴムを添加した半導体封止用エポキシ樹
脂組成物が、特開平5−178965号にはビフェニル
型エポキシ樹脂にエチレンプロピレンゴムまたはエチレ
ンプロピレンジエンゴムを添加した半導体封止用樹脂組
成物が提案されている。しかし、これら提案されている
封止用樹脂組成物では未だ十分な改善が達成されておら
ず、改良の余地があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述の、パッケージを
密封した防湿容器に収納して出荷する方法は、製造工程
及び製品の取扱い作業が品雑になるという欠点がある。
そのため、表面実装化技術の進展に対応した封止用樹脂
組成物の開発が強く望まれている。
密封した防湿容器に収納して出荷する方法は、製造工程
及び製品の取扱い作業が品雑になるという欠点がある。
そのため、表面実装化技術の進展に対応した封止用樹脂
組成物の開発が強く望まれている。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みて、半
田付け工程などで高温にさらされたときにクラックが発
生しにくい、表面実装に耐え得る封止品(パッケージ)
が得られる封止用樹脂組成物を提供することを目的とし
ている。なお、クラックが発生しなければ、パッケージ
中への水分の侵入が防止されるので、クラックの発生を
防止することは耐湿信頼性を向上するのに寄与すること
になる。
田付け工程などで高温にさらされたときにクラックが発
生しにくい、表面実装に耐え得る封止品(パッケージ)
が得られる封止用樹脂組成物を提供することを目的とし
ている。なお、クラックが発生しなければ、パッケージ
中への水分の侵入が防止されるので、クラックの発生を
防止することは耐湿信頼性を向上するのに寄与すること
になる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
封止用エポキシ樹脂組成物は、下記式で表されるビフ
ェニル型エポキシ樹脂をエポキシ樹脂全量に対し50重
量%以上含むエポキシ樹脂、フェノール樹脂系硬化剤、
平均粒径が1μm以下の架橋ゴム及び無機充填材を含む
ことを特徴としている。但し、式中のRは水素原子ま
たはメチル基を示し、nは0〜1の数を示す。
封止用エポキシ樹脂組成物は、下記式で表されるビフ
ェニル型エポキシ樹脂をエポキシ樹脂全量に対し50重
量%以上含むエポキシ樹脂、フェノール樹脂系硬化剤、
平均粒径が1μm以下の架橋ゴム及び無機充填材を含む
ことを特徴としている。但し、式中のRは水素原子ま
たはメチル基を示し、nは0〜1の数を示す。
【0010】
【化2】
【0011】本発明の請求項2に係る封止用エポキシ樹
脂組成物は、請求項1記載の封止用エポキシ樹脂組成物
において、架橋ゴムが末端にカルボキシル基を有する架
橋ゴムであることを特徴としている。
脂組成物は、請求項1記載の封止用エポキシ樹脂組成物
において、架橋ゴムが末端にカルボキシル基を有する架
橋ゴムであることを特徴としている。
【0012】本発明の請求項3に係る封止用エポキシ樹
脂組成物は、請求項1または請求項2記載の封止用エポ
キシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂系硬化剤及び架橋ゴムの合計量に対する架橋ゴムの含
有割合が1〜20重量%であることを特徴としている。
脂組成物は、請求項1または請求項2記載の封止用エポ
キシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂系硬化剤及び架橋ゴムの合計量に対する架橋ゴムの含
有割合が1〜20重量%であることを特徴としている。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
は、前記式で表されるビフェニル型エポキシ樹脂をエ
ポキシ樹脂全量に対し50重量%以上含むエポキシ樹脂
を使用する。ビフェニル型エポキシ樹脂はこの用途に一
般的に使用されるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
に比べて低粘度であるので、架橋ゴム添加による粘度上
昇を防ぐことができる。また、ビフェニル型エポキシ樹
脂は単独で使用しても良いが、ビフェニル型エポキシ樹
脂をエポキシ樹脂全量に対し50重量%以上含むように
さえすれば、他のエポキシ樹脂、例えばクレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有のエポキシ
樹脂等を併用しても差し支えない。
は、前記式で表されるビフェニル型エポキシ樹脂をエ
ポキシ樹脂全量に対し50重量%以上含むエポキシ樹脂
を使用する。ビフェニル型エポキシ樹脂はこの用途に一
般的に使用されるクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
に比べて低粘度であるので、架橋ゴム添加による粘度上
昇を防ぐことができる。また、ビフェニル型エポキシ樹
脂は単独で使用しても良いが、ビフェニル型エポキシ樹
脂をエポキシ樹脂全量に対し50重量%以上含むように
さえすれば、他のエポキシ樹脂、例えばクレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有のエポキシ
樹脂等を併用しても差し支えない。
【0014】本発明では、低吸湿性の硬化物が得られる
ように、フェノール樹脂系硬化剤を使用する。このフェ
ノール樹脂系硬化剤については、特に限定するものでは
ないが、ナフタレン型のフェノール樹脂系硬化剤や下記
式で表されるフェノールアラルキル樹脂を使用するこ
とが、低吸湿性の硬化物を得るためには好ましい。
ように、フェノール樹脂系硬化剤を使用する。このフェ
ノール樹脂系硬化剤については、特に限定するものでは
ないが、ナフタレン型のフェノール樹脂系硬化剤や下記
式で表されるフェノールアラルキル樹脂を使用するこ
とが、低吸湿性の硬化物を得るためには好ましい。
【0015】
【化3】
【0016】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物は、平
均粒径が1μm以下の架橋ゴムを含有していることが重
要である。従来、エポキシ樹脂組成物の強靱性の改良の
ためにカルボキシル基を末端に有する液状のポリブタジ
エン−アクリロニトリルゴム等の液状ゴムを原料として
添加することが知られているが、液状ゴムはエポキシ樹
脂と硬化前に相溶し、硬化後には相分離してゴム粒径が
粗大化する。そのために、液状ゴムを原料として添加し
たものは、半田付け工程などで高温にさらされたときの
クラック防止効果が不十分であった。本発明では、微細
な粒子である、平均粒径が1μm以下の架橋ゴムを使用
しており、このゴムはエポキシ樹脂と相溶することなく
分散され、硬化過程においてもエポキシ樹脂に相溶しな
いのでゴム粒径は変化しないので、本発明の封止用エポ
キシ樹脂組成物で成形したものは熱時強度が良好であ
る。その結果、半田付け工程などで高温にさらされたと
きのクラックが防止される。
均粒径が1μm以下の架橋ゴムを含有していることが重
要である。従来、エポキシ樹脂組成物の強靱性の改良の
ためにカルボキシル基を末端に有する液状のポリブタジ
エン−アクリロニトリルゴム等の液状ゴムを原料として
添加することが知られているが、液状ゴムはエポキシ樹
脂と硬化前に相溶し、硬化後には相分離してゴム粒径が
粗大化する。そのために、液状ゴムを原料として添加し
たものは、半田付け工程などで高温にさらされたときの
クラック防止効果が不十分であった。本発明では、微細
な粒子である、平均粒径が1μm以下の架橋ゴムを使用
しており、このゴムはエポキシ樹脂と相溶することなく
分散され、硬化過程においてもエポキシ樹脂に相溶しな
いのでゴム粒径は変化しないので、本発明の封止用エポ
キシ樹脂組成物で成形したものは熱時強度が良好であ
る。その結果、半田付け工程などで高温にさらされたと
きのクラックが防止される。
【0017】本発明で使用する架橋ゴムは平均粒径が1
μm以下であればよく、ゴムの種類については特に限定
はないが、例えばポリブタジエンゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴム、ポリブタジエン−アクリロニトリルゴム等
が挙げられる。そして、本発明で使用する架橋ゴムは、
その表面にエポキシ基と反応できる官能基を有している
ことがエポキシ樹脂とゴム粒子の界面の結合を高めるに
は好ましく、具体的には末端にカルボキシル基を有する
架橋ゴムであることが好ましい。
μm以下であればよく、ゴムの種類については特に限定
はないが、例えばポリブタジエンゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴム、ポリブタジエン−アクリロニトリルゴム等
が挙げられる。そして、本発明で使用する架橋ゴムは、
その表面にエポキシ基と反応できる官能基を有している
ことがエポキシ樹脂とゴム粒子の界面の結合を高めるに
は好ましく、具体的には末端にカルボキシル基を有する
架橋ゴムであることが好ましい。
【0018】また、本発明で使用する架橋ゴムの含有割
合については、エポキシ樹脂、フェノール樹脂系硬化剤
及び架橋ゴムの合計量に対して1〜20重量%であるこ
とが好ましく、1重量%未満では架橋ゴムを添加する効
果が不十分となり、また、20重量%を越えると、エポ
キシ樹脂組成物の溶融粘度が高くなり、成形性が損なわ
れるという問題が生じる。
合については、エポキシ樹脂、フェノール樹脂系硬化剤
及び架橋ゴムの合計量に対して1〜20重量%であるこ
とが好ましく、1重量%未満では架橋ゴムを添加する効
果が不十分となり、また、20重量%を越えると、エポ
キシ樹脂組成物の溶融粘度が高くなり、成形性が損なわ
れるという問題が生じる。
【0019】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物は、シ
リカやアルミナ等の無機粉末からなる無機充填材を含有
する。無機充填材の含有量は、特に限定するものではな
いが、エポキシ樹脂組成物の総量に対して70〜93重
量%の割合であることが好ましい。70重量%未満であ
ると低吸湿性の封止品が得られず、その結果、封止品が
高温にさらされたときのクラックが発生しやすくなる。
また、93重量%を越えると、封止成形時の溶融粘度が
高くなり過ぎ、成形性が大幅に低下するという問題が生
じる。また、無機充填材はカップリング剤で表面処理さ
れていることがクラックの発生しにくい封止品を得るた
めには望ましい。カップリング剤としては、例えば、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン等の低分子量のシラン
カップリング剤を使用することができる。
リカやアルミナ等の無機粉末からなる無機充填材を含有
する。無機充填材の含有量は、特に限定するものではな
いが、エポキシ樹脂組成物の総量に対して70〜93重
量%の割合であることが好ましい。70重量%未満であ
ると低吸湿性の封止品が得られず、その結果、封止品が
高温にさらされたときのクラックが発生しやすくなる。
また、93重量%を越えると、封止成形時の溶融粘度が
高くなり過ぎ、成形性が大幅に低下するという問題が生
じる。また、無機充填材はカップリング剤で表面処理さ
れていることがクラックの発生しにくい封止品を得るた
めには望ましい。カップリング剤としては、例えば、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン等の低分子量のシラン
カップリング剤を使用することができる。
【0020】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物には、
上記成分以外に硬化促進剤、離型剤、着色剤、低応力化
剤等を加えることができる。硬化促進剤としては、例え
ば、1、8−ジアザ−ビシクロ(5、4、0)ウンデセ
ン−7;トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミ
ン等の三級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾ
ール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミ
ダゾール類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホス
フィン等の有機ホスフィン類(リン系硬化促進剤)等が
使用できる。また、本発明に使用できる離型剤として
は、例えば、カルナバワックス、ステアリン酸、モンタ
ン酸、カルボキシル基含有ポリオレフィン等がある。ま
た、本発明に使用できる着色剤としては例えばカーボン
ブラック等がある。また、本発明に使用できる低応力化
剤としては例えば、シリコーンゲル、シリコーンゴム、
シリコーンオイル等がある。なお、本発明に使用できる
無機充填材、カップリング剤、硬化促進剤、離型剤、着
色剤、低応力化剤はここに例示したものに限定されるわ
けではない。
上記成分以外に硬化促進剤、離型剤、着色剤、低応力化
剤等を加えることができる。硬化促進剤としては、例え
ば、1、8−ジアザ−ビシクロ(5、4、0)ウンデセ
ン−7;トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミ
ン等の三級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾ
ール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミ
ダゾール類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホス
フィン等の有機ホスフィン類(リン系硬化促進剤)等が
使用できる。また、本発明に使用できる離型剤として
は、例えば、カルナバワックス、ステアリン酸、モンタ
ン酸、カルボキシル基含有ポリオレフィン等がある。ま
た、本発明に使用できる着色剤としては例えばカーボン
ブラック等がある。また、本発明に使用できる低応力化
剤としては例えば、シリコーンゲル、シリコーンゴム、
シリコーンオイル等がある。なお、本発明に使用できる
無機充填材、カップリング剤、硬化促進剤、離型剤、着
色剤、低応力化剤はここに例示したものに限定されるわ
けではない。
【0021】
【作用】平均粒径が1μm以下の架橋ゴムはエポキシ樹
脂と相溶することなく分散される。従って、本発明の封
止用エポキシ樹脂組成物に平均粒径が1μm以下の架橋
ゴムを含有させることは、得られる成形品の熱時強度を
良好にする作用をし、その結果、半田付け工程などで高
温にさらされたときのクラックが防止されるようにな
る。
脂と相溶することなく分散される。従って、本発明の封
止用エポキシ樹脂組成物に平均粒径が1μm以下の架橋
ゴムを含有させることは、得られる成形品の熱時強度を
良好にする作用をし、その結果、半田付け工程などで高
温にさらされたときのクラックが防止されるようにな
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
説明する。
説明する。
【0023】(実施例1)まず、表1に示す重量割合で
エポキシ樹脂と架橋ゴムを、ホモディスパーにより13
0℃で2時間攪拌して、エポキシ樹脂中に架橋ゴムを分
散した混合物を得た。次に、得られた混合物と表1に示
す他の原材料を、表1に示す重量割合で配合し、加熱ロ
ールを使用して85℃で5分間混練した。その後、約5
mmφに粉砕し封止用エポキシ樹脂組成物(エポキシ樹
脂成形材料)を作製した。
エポキシ樹脂と架橋ゴムを、ホモディスパーにより13
0℃で2時間攪拌して、エポキシ樹脂中に架橋ゴムを分
散した混合物を得た。次に、得られた混合物と表1に示
す他の原材料を、表1に示す重量割合で配合し、加熱ロ
ールを使用して85℃で5分間混練した。その後、約5
mmφに粉砕し封止用エポキシ樹脂組成物(エポキシ樹
脂成形材料)を作製した。
【0024】(実施例2〜実施例5及び比較例1〜比較
例3)表1及び表2に示す原材料を同表に示す重量割合
で用いるようにした以外は、実施例1と同様にして、封
止用エポキシ樹脂組成物(エポキシ樹脂成形材料)を作
製した。なお、比較例3では原料として架橋ゴムを使用
していないため、エポキシ樹脂と他の原料を配合したも
のを加熱ロールを使用して混練するようにした。
例3)表1及び表2に示す原材料を同表に示す重量割合
で用いるようにした以外は、実施例1と同様にして、封
止用エポキシ樹脂組成物(エポキシ樹脂成形材料)を作
製した。なお、比較例3では原料として架橋ゴムを使用
していないため、エポキシ樹脂と他の原料を配合したも
のを加熱ロールを使用して混練するようにした。
【0025】表1及び表2に示す各原材料の詳細につい
て説明する。エポキシ樹脂Aは前記式で表されるビフ
ェニル型エポキシ樹脂であり、エポキシ当量が195の
油化シェルエポキシ(株)製の品番YX4000Hを使
用した。エポキシ樹脂Bはクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂であり、エポキシ当量が195の住友化学工業
(株)製の品番195XLを使用した。エポキシ樹脂C
は難燃性を有するブロム化エポキシ樹脂であり、エポキ
シ当量が400の住友化学工業(株)製の品番ESB4
00Tを使用した。
て説明する。エポキシ樹脂Aは前記式で表されるビフ
ェニル型エポキシ樹脂であり、エポキシ当量が195の
油化シェルエポキシ(株)製の品番YX4000Hを使
用した。エポキシ樹脂Bはクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂であり、エポキシ当量が195の住友化学工業
(株)製の品番195XLを使用した。エポキシ樹脂C
は難燃性を有するブロム化エポキシ樹脂であり、エポキ
シ当量が400の住友化学工業(株)製の品番ESB4
00Tを使用した。
【0026】硬化剤Dは前記式で表されるフェノール
アラルキル樹脂であり、OH当量が173の三井東圧化
学(株)製の商品名ミレックス225−3Lを使用し
た。
アラルキル樹脂であり、OH当量が173の三井東圧化
学(株)製の商品名ミレックス225−3Lを使用し
た。
【0027】架橋ゴムEは平均粒径が1μm以下のカル
ボキシル基末端架橋ゴムである、日本合成ゴム(株)製
の品番XER−91を使用した。
ボキシル基末端架橋ゴムである、日本合成ゴム(株)製
の品番XER−91を使用した。
【0028】カップリング剤としてはγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランを使用し、その他の原材料
は表1及び表2に示すものを使用した。また、無機充填
材は表1及び表2に示す量の溶融シリカ粉末を表1及び
表2に示す量のカップリング剤で予め表面処理したもの
を使用した。
プロピルトリメトキシシランを使用し、その他の原材料
は表1及び表2に示すものを使用した。また、無機充填
材は表1及び表2に示す量の溶融シリカ粉末を表1及び
表2に示す量のカップリング剤で予め表面処理したもの
を使用した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】上記で得られた各実施例及び各比較例の封
止用エポキシ樹脂組成物について溶融粘度を測定し、ま
た、これらの封止用エポキシ樹脂組成物を、トランスフ
ァー成形機を用いて、170〜175℃で90秒間成形
した。次いで、得られた成形品を175℃で6時間後硬
化して、下記の曲げ強度、成形性及び耐半田クラック性
を評価するためのサンプルを得た。
止用エポキシ樹脂組成物について溶融粘度を測定し、ま
た、これらの封止用エポキシ樹脂組成物を、トランスフ
ァー成形機を用いて、170〜175℃で90秒間成形
した。次いで、得られた成形品を175℃で6時間後硬
化して、下記の曲げ強度、成形性及び耐半田クラック性
を評価するためのサンプルを得た。
【0032】各種特性の評価方法は、下記の方法により
測定、評価し、その結果を表3に示した。
測定、評価し、その結果を表3に示した。
【0033】(1)溶融粘度:高化式フローテスタを用
いて、175℃の溶融粘度を測定した。
いて、175℃の溶融粘度を測定した。
【0034】(2)曲げ強度:10mm×4mm×10
0mmの試験片を支点間距離64mm、クロスヘッドス
ピード2mm/minの条件で3点曲げ強度を引っ張り
圧縮試験機を用いて測定した。測定温度は常温と240
℃との2温度で測定した。
0mmの試験片を支点間距離64mm、クロスヘッドス
ピード2mm/minの条件で3点曲げ強度を引っ張り
圧縮試験機を用いて測定した。測定温度は常温と240
℃との2温度で測定した。
【0035】(3)成形性及び耐半田クラック性:7.
6mm×7.6mm×厚み0.4mmの半導体素子をダ
イパッド寸法8.2mm×8.2mmの42アロイリー
ドフレームに銀ペーストで実装し、外径寸法19mm×
15mm×厚み1.8mmの60ピンフラットパッケー
ジ成形用金型で成形し、外径寸法19mm×15mm×
厚み1.8mmの60ピンフラットパッケージを作製し
た。得られたフラットパッケージ中のボイドの有無を、
超音波探査装置を用いて評価した。なお、ボイドがなけ
れば成形性合格(○と表示)、ボイドがあれば成形性不
合格(×と表示)として成形性を評価し、その結果を表
3に示した。また、耐半田クラック性については、得ら
れたフラットパッケージを85℃、85%RHで72時
間吸湿処理した後、260℃の半田に10秒間浸漬する
操作を2回繰り返した。この後、フラットパッケージに
クラックが発生しているかどうかを調べ、クラックが発
生しているものは耐半田クラック性不合格とし、不良数
/評価サンプル数として表3に示した。
6mm×7.6mm×厚み0.4mmの半導体素子をダ
イパッド寸法8.2mm×8.2mmの42アロイリー
ドフレームに銀ペーストで実装し、外径寸法19mm×
15mm×厚み1.8mmの60ピンフラットパッケー
ジ成形用金型で成形し、外径寸法19mm×15mm×
厚み1.8mmの60ピンフラットパッケージを作製し
た。得られたフラットパッケージ中のボイドの有無を、
超音波探査装置を用いて評価した。なお、ボイドがなけ
れば成形性合格(○と表示)、ボイドがあれば成形性不
合格(×と表示)として成形性を評価し、その結果を表
3に示した。また、耐半田クラック性については、得ら
れたフラットパッケージを85℃、85%RHで72時
間吸湿処理した後、260℃の半田に10秒間浸漬する
操作を2回繰り返した。この後、フラットパッケージに
クラックが発生しているかどうかを調べ、クラックが発
生しているものは耐半田クラック性不合格とし、不良数
/評価サンプル数として表3に示した。
【0036】
【表3】
【0037】表3にみるように、本発明の各実施例では
比較例1〜比較例3より耐半田クラック性について良好
な結果が得られていることが確認された。
比較例1〜比較例3より耐半田クラック性について良好
な結果が得られていることが確認された。
【0038】
【発明の効果】本発明の封止用エポキシ樹脂組成物によ
れば、半田付け工程などで高温にさらされたときにクラ
ックが発生しにくい、表面実装に耐え得る封止品(パッ
ケージ)が得られるようになる。
れば、半田付け工程などで高温にさらされたときにクラ
ックが発生しにくい、表面実装に耐え得る封止品(パッ
ケージ)が得られるようになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31
Claims (3)
- 【請求項1】 下記式で表されるビフェニル型エポキ
シ樹脂をエポキシ樹脂全量に対し50重量%以上含むエ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂系硬化剤、平均粒径が1μ
m以下の架橋ゴム及び無機充填材を含むことを特徴とす
る封止用エポキシ樹脂組成物。(但し、式中のRは水
素原子またはメチル基を示し、nは0〜1の数を示
す。) 【化1】 - 【請求項2】 架橋ゴムが末端にカルボキシル基を有す
る架橋ゴムであることを特徴とする請求項1記載の封止
用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】 エポキシ樹脂、フェノール樹脂系硬化剤
及び架橋ゴムの合計量に対する架橋ゴムの含有割合が1
〜20重量%であることを特徴とする請求項1または請
求項2記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17521394A JPH0841171A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 封止用エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17521394A JPH0841171A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 封止用エポキシ樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0841171A true JPH0841171A (ja) | 1996-02-13 |
Family
ID=15992279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17521394A Withdrawn JPH0841171A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 封止用エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0841171A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000045210A (ko) * | 1998-12-30 | 2000-07-15 | 유현식 | 반도체 소자 봉지용 에폭시 수지 조성물 |
US6288169B1 (en) * | 1998-04-23 | 2001-09-11 | Nitto Denko Corporation | Butadiene rubber particles with secondary particle sizes for epoxy resin encapsulant |
US8609767B2 (en) * | 2001-10-12 | 2013-12-17 | China Petroleum And Chemical Corporation | Thermosetting resins with gelled nanometer-sized rubber particles |
JP2014159555A (ja) * | 2013-01-23 | 2014-09-04 | Nitto Denko Corp | シート状の電子部品封止用熱硬化性樹脂組成物、樹脂封止型半導体装置、及び樹脂封止型半導体装置の製造方法 |
-
1994
- 1994-07-27 JP JP17521394A patent/JPH0841171A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6288169B1 (en) * | 1998-04-23 | 2001-09-11 | Nitto Denko Corporation | Butadiene rubber particles with secondary particle sizes for epoxy resin encapsulant |
US6596813B2 (en) | 1998-04-23 | 2003-07-22 | Nitto Denko Corporation | Composition of epoxy resin, phenolic resin, butadiene particles and amino silicone oil |
US6962957B2 (en) | 1998-04-23 | 2005-11-08 | Nitto Denko Corporation | Epoxy resin composition for semiconductor encapsulation, process for producing the same, and semiconductor device |
KR20000045210A (ko) * | 1998-12-30 | 2000-07-15 | 유현식 | 반도체 소자 봉지용 에폭시 수지 조성물 |
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JP2014159555A (ja) * | 2013-01-23 | 2014-09-04 | Nitto Denko Corp | シート状の電子部品封止用熱硬化性樹脂組成物、樹脂封止型半導体装置、及び樹脂封止型半導体装置の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011002 |