JPH0841015A - 新規メルカプト−アミド誘導体 - Google Patents

新規メルカプト−アミド誘導体

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Publication number
JPH0841015A
JPH0841015A JP19477594A JP19477594A JPH0841015A JP H0841015 A JPH0841015 A JP H0841015A JP 19477594 A JP19477594 A JP 19477594A JP 19477594 A JP19477594 A JP 19477594A JP H0841015 A JPH0841015 A JP H0841015A
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JP
Japan
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ester
acid
compound
nmr
solution
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Application number
JP19477594A
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English (en)
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Yoichi Shiokawa
洋一 塩川
Koichi Takimoto
浩一 瀧本
Kohei Takenaka
康平 竹中
Yuiko Kobayashi
由以子 小林
Osamu Okitsu
修 沖津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式: 【化1】 [式中、R1は低級アルキル、シクロ(低級)アルキ
ル、アリ−ルまたは複素環基、R2は複素環基、低級ア
ルキルまたは水素、R3は水素またはメルカプト保護
基、XはS、−、低級アルキレン、O、NHまたはNR
4(式中、R4は低級アルキルを意味する)、Yは−また
は低級アルキレン、Zはカルボキシまたは保護されたカ
ルボキシ、nは0または1の整数をそれぞれ示す]で表
わされる化合物およびその塩。 【効果】 目的化合物および医薬として許容されるその
塩は新規であり、NEPおよびACEに対する二重の阻
害作用を有し、ヒトまたは動物における高血圧症、心不
全、狭心症などの種々の心血管障害、腎不全、周期性浮
腫、高アルドステロン症、高カルシウム尿症などの治療
および/または予防に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規メルカプト−アミ
ド誘導体およびその塩に関する。より詳しくは、本発明
は中性エンドペプチダ−ゼ(以下NEPと称す)、例え
ば中性エンドペプチダ−ゼEC3.4.24.11およ
びアンジオテンシン転換酵素(以下ACEと称す)に対
する二重の阻害作用を有する新規メルカプト−アミド誘
導体およびその塩、その製造法、それを有効成分として
含有する医薬組成物ならびにヒトまたは動物における高
血圧症、心不全、狭心症などの種々の心血管障害、腎不
全、周期性浮腫、高アルドステロン症、高カルシウム尿
症などの治療および/または予防法に関する。さらに目
的化合物は、緑内障、喘息、炎症、疼痛、てんかん、痴
呆、肥満ならびに胃腸障害(特に下痢および過敏性腸症
候群)の治療剤および/または予防剤として、胃酸分泌
調節および高レニン血症の治療に、有用であると思われ
る。
【0002】
【従来の技術】メルカプト−アミド誘導体のあるもの
は、エンケファリン分解酵素であるエンケファリナ−ゼ
の阻害薬として知られている(例えば、ヨ−ロッパ特許
出願公開0481522)。
【0003】
【発明の目的】本発明の一つの目的は、NEPおよびA
CEに対する阻害作用を有する新規かつ有用なメルカプ
ト−アミド誘導体を提供することである。本発明の他の
目的は、前記メルカプト−アミド誘導体およびその塩の
製造法を提供することである。本発明のさらに他の目的
は、前記メルカプト−アミド誘導体およびその医薬とし
て許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物を
提供することである。本発明のいま一つの目的は、前記
メルカプト−アミド誘導体およびその医薬として許容さ
れる塩を用いてヒトまたは動物における前記疾患の治療
および/または予防のための方法を提供することであ
る。
【0004】NEPは、強力な血管拡張作用、利尿作用
およびナトリウム排泄増加作用を有する心房ナトリウム
排泄ペプチド(以下ANP)および内因性モルヒネ様ペ
プチドであるエンケファリンをはじめとする数種のペプ
チドホルモンの分解に関与することはよく知られてい
る。すなわち、NEP阻害薬はANPとエンケファリン
の生物学的作用を強めることができる。従って、NEP
を阻害する化合物は、高血圧症、心不全、狭心症などの
種々の心血管障害、腎不全、周期性浮腫、高アルドステ
ロン症、高カルシウム尿症、その他前記の疾患の治療お
よび/または予防に有用である。さらにACEが、アン
ジオテンシンIをアンジオテンシンIIへ転換する触媒
作用をもつペプチジル ヂペプチダ−ゼであることはよ
く知られている。アンジオテンシンは、副腎皮質による
アルドステロン分泌も刺激する血管収縮剤である。すな
わち、ACE阻害薬もまた、高血圧症、心不全などの種
々の心血管障害の治療および/または予防に有用であ
る。
【0005】
【発明の開示】本発明の目的化合物であるメルカプト−
アミド誘導体は新規であり、下記の一般式[I]、好ま
しくは一般式[Ia]で表わされる化合物およびその塩
である。
【0006】
【化3】 [式中、R1は低級アルキル、シクロ(低級)アルキ
ル、アリ−ルまたは複素環基、R2は複素環基、低級ア
ルキルまたは水素、R3は水素またはメルカプト保護
基、XはS、−、低級アルキレン、O、NHまたはNR
4(式中、R4は低級アルキルを意味する)、Yは−また
は低級アルキレン、Zはカルボキシまたは保護されたカ
ルボキシ、nは0または1の整数をそれぞれ示す]
【0007】
【化4】 [式中、R1は低級アルキル、シクロ(低級)アルキ
ル、アリ−ルまたは複素環基、R2は複素環基、低級ア
ルキルまたは水素、XはS、−、低級アルキレン、Yは
−または低級アルキレン、nは0または1の整数をそれ
ぞれ示す]
【0008】目的化合物[I]またはその塩は下記の諸
方法で製造することができる。 製造法1
【化5】
【0009】製造法2
【化6】 [上記各式中、R1 、R2 、R3 、X、Y、Zおよ
びnはそれぞれ前記定義の通りであり、R3 a はメルカ
プト保護基を意味する。]
【0010】本明細書の前記ならびに後記の記載におい
て、本発明の範囲に包含される種々の定義の好適な例を
次に詳細に説明する。「低級」とは、特記ない限り、1
ないし6個の炭素原子を有する基を意味する。
【0011】好適な低級アルキルとしては、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペ
ンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、ヘキ
シルなどの直鎖または分枝アルキルを挙げることができ
る。
【0012】好適なシクロ(低級)アルキルとしては、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたは
シクロヘキシルを挙げることができる。好適な「低級ア
ルキレン」としては、メチレン、エチレン、トリメチレ
ン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘ
キサメチレン、エチルエチレンなどの直鎖または分枝ア
ルキレンを挙げることができ、なかでも好ましいのはメ
チレンである。
【0013】好適な「保護されたカルボキシ基」として
は、エステル化されたカルボキシ基等が挙げられる。前
記エステルの好適な例としては、低級アルキルエステル
(例えばメチルエステル、エチルエステル、プロピルエ
ステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソ
ブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステ
ル、t−ペンチルエステル、ヘキシルエステル、等);
低級アルケニルエステル(例えばビニルエステル、アリ
ルエステル等);低級アルキニルエステル(例えばエチ
ニルエステル、プロピニルエステル等);低級アルコキ
シアルキルエステル(例えばメトキシメチルエステル、
エトキシメチルエステル、イソプロポキシメチルエステ
ル、1−メトキシエチルエステル、1−エトキシエチル
エステル等);低級アルキルチオアルキルエステル(例
えばメチルチオメチルエステル、エチルチオメチルエス
テル、エチルチオエチルエステル、イソプロピルチオメ
チルエステル等);モノ(またはジまたはトリ)ハロ
(低級)アルキルエステル(例えば2−ヨ−ドエチルエ
ステル、2,2,2−トリクロロエチルエステル等);
低級アルカノイルオキシ(低級)アルキルエステル(例
えばアセトキシメチルエステル、プロピオニルオキシメ
チルエステル、ブチリルオキシメチルエステル、バレリ
ルオキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエス
テル、ヘキサノイルオキシメチルエステル、1または2
−アセトキシエチルエステル、2−プロピオニルオキシ
エチルエステル等);低級アルキルスルホニル(低級)
アルキルエステル(例えばメシルメチルエステル、2−
メシルエチルエステル、等);アル(低級)アルキルエ
ステル、例えば適当な置換基1個以上を有していてもよ
いフェニル(低級)アルキルエステル(例えばベンジル
エステル、4−メトキシベンジルエステル、4−ニトロ
ベンジルエステル、フェネチルエステル、トリチルエス
テル、ベンズヒドリルエステル、ビス(メトキシフェニ
ル)メチルエステル、3,4−ジメトキシベンジルエス
テル、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジ
ルエステル等);複素環オキシカルボニルオキシ(低
級)アルキルエステル[例えば1または2−(テトラヒ
ドロピラン−4−イルオキシカルボニルオキシ)エチル
エステル等];適当な置換基1個以上を有していてもよ
いアリ−ルエステル,例えば置換されたまたは非置換フ
ェニルエステル(例えばフェニルエステル、トリルエス
テル、t−ブチルフェニルエステル、キシリルエステ
ル、メシチルエステル、クメニルエステル、4−クロロ
フェニルエステル、4−メトキシフェニルエステル
等);シクロ(低級)アルキルカルボニルオキシ(低
級)アルキルエステル(例えば、シクロヘキシルカルボ
ニルオキシメチルエステル等);低級アルキルチオエス
テル(例えばメチルチオエステル、エチルチオエステル
等)等を挙げることができる。
【0014】好適なアリ−ルとしては、フェニル、ナフ
チル、低級アルキル置換フェニル(例えばトリル、メシ
チル、クメニル、キシリル、ジエチルフェニル、ジイソ
プロピルフェニル、ジ−tert−ブチルフェニルな
ど)などを挙げることができ、なかでも好ましいのはフ
ェニルあるいはトリルである。
【0015】好適な複素環基としては、酸素原子、イオ
ウ原子、窒素原子などのようなヘテロ原子を少なくとも
1個含む飽和または不飽和、複素単環基または複素多環
基を意味する。とりわけ好ましい複素環基としては、窒
素原子1〜4個を含む不飽和3〜8員、さらに好ましく
は5または6員複素単環基、例えばピロニリル、イミダ
ゾリル、ピラゾリル、ピリジルおよびそのN−オキシ
ド、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、ピリミ
ジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、トリ
アゾリル、テトラジニル、テトラゾリルなど;窒素原子
1〜4個を含む飽和3〜8員、さらに好ましくは5また
は6員複素単環基、例えばピロリジニル、イミダゾリジ
ニル、ピペリジノ、ピペラジニルなど;窒素原子1〜4
個を含む不飽和縮合複素環基、例えばインドリル、イソ
インドリル、インドリジニル、ベンズイミダゾリル、キ
ノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾ
リルなど;イオウ原子1〜2個を含む不飽和3〜8員、
さらに好ましくは5または6員複素単環基、例えばチエ
ニリ、ジヒドロジチイニル、ジヒドロジチオニルなど;
イオウ原子1〜2個を含む不飽和縮合複素環基、例えば
ベンゾチエニル、ベンゾジチイニルなど;酸素原子1個
を含む不飽和3〜8員、さらに好ましくは5または6員
複素単環基、例えばフリルなど;酸素原子1〜2個を含
む不飽和縮合複素環基、例えばベンゾフラニル、メチレ
ンジオキシフェニルなど;酸素原子1〜2個および窒素
原子1〜3個を含む不飽和3〜8員、さらに好ましくは
5または6員複素単環基、例えばオキサゾリル、イソオ
キサゾリル、オキサジアゾリルなど;酸素原子1〜2個
および窒素原子1〜3個を含む飽和3〜8員、さらに好
ましくは5または6員複素単環基、例えばモリホリニ
ル、シドノリルなど;酸素原子1〜2個および窒素原子
1〜3個を含む不飽和縮合複素環基、例えばベンズオキ
サゾリル、ベンズオキサジアゾリルなど;イオウ原子1
〜2個および窒素原子1〜3個を含む不飽和3〜8員、
さらに好ましくは5または6員複素単環基、例えばチア
ゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ジヒドロチ
アジニルなど;イオウ原子1〜2個および窒素原子1〜
3個を含む飽和3〜8員、さらに好ましくは5または6
員複素単環基、例えばチアゾリジニルなど;イオウ原子
1〜2個および窒素原子1〜3個を含む不飽和縮合複素
環基、例えばベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル
など;酸素原子1個およびイオウ原子1〜2個を含む不
飽和3〜8員、さらに好ましくは5または6員複素単環
基、例えばジヒドロオキサチイニルなど;酸素原子1個
およびイオウ原子1〜2個を含む不飽和縮合複素環基、
例えばベンズオキサチイニルなどのような複素環基が挙
げられる。それらの中で好ましい複素環基としては、ベ
ンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンゾチアジア
ゾリル、メチレンジオキシフェニル、インドリルが挙げ
られる。
【0016】好適なメルカプト置換基としては、低級ア
ルキル(例えばtert−ブチルなど)、低級アルコキ
シ(低級)アルキル(例えばメトキシメチル、イソブト
キシメチルなど)、置換あるいは非置換アル(低級)ア
ルキル(例えばベンジル、メトキシベンジル、ニトロベ
ンジル、ジフェニルメチル、ビス(メトキシフェニルメ
チル、トリフェニルメチルなど)、置換あるいは非置換
アリ−ル(例えばフェニル、ジニトロフェニルなど)、
低級アルカノイルなどのアシル(例えばホルミル、アセ
チル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイルなど)、
低級アルコキシカルボニル(例えばメトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソ
プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブト
キシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペン
チルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルな
ど)、アロイル(例えばベンゾイルなど)、置換あるい
は非置換アル(低級)アルコキシカルボニル(例えばベ
ンジルオキシカルボニル、メトキシベンジルオキシカル
ボニル、など)などを挙げることができ、なかでも好ま
しいのは、低級アルカノイルまたはアロイルで、最も好
ましいのはアセチルである。
【0017】目的化合物[I]の好ましい実施態様は次
の通りである。R1は低級アルキル、シクロプロピル、
メチレンジオキシフェニル、フェニルまたはトリル、R
2は水素、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベ
ンゾチアジアゾリル、メチレンジオキシフェニル、イン
ドリル、R3はアセチル、Xは−、メチレンまたはS、
Yは−またはメチレン、Zはカルボキシである。
【0018】目的化合物[I]の医薬として許容される
好適な塩は、慣用の無毒性の塩であって、例えばアルカ
リ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩など)、ア
ルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシウム
塩など)などの金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との
塩(例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、
ジシクロヘキシルアミン塩など)などを挙げることがで
きる。
【0019】目的化合物[I]の製造法を次に詳細に説
明する。 製造法1 化合物[I]またはその塩は、化合物[II]もしくは
カルボキシル基におけるその反応性誘導体またはその塩
を化合物[III]またはその塩と反応させることによ
って製造することができる。
【0020】化合物[III]の好適な塩としては、無
機酸付加塩(たとえば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、
燐酸塩など)、有機酸付加塩(たとえば蟻酸塩、酢酸
塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メ
タンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンス
ルホン酸塩など)などの酸付加塩などを挙げることがで
きる。化合物[II]の好適な塩としては、化合物
[I]で示したものと同じものを挙げることができる。
【0021】化合物[II]のカルボキシル基における
反応性誘導体の好適な例としては、酸ハライド、酸無水
物、活性アミド、活性エステルなどを挙げることができ
る。反応性誘導体の好適な例としては、酸塩化物;酸ア
ジド;置換燐酸(例えばジアルキル燐酸、フェニル燐
酸、ジフェニル燐酸、ジベンジル燐酸、ハロゲン化燐酸
など)、ジアルキル亜燐酸、亜硫酸、チオ硫酸、硫酸、
スルホン酸(例えばメタンスルホン酸など)、脂肪族カ
ルボン酸(例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、ピバル酸、吉草酸、イソ吉草酸、2−エチル酪酸、
トリクロロ酢酸など)もしくは芳香族カルボン酸(例え
ば安息香酸など)などの酸との混合酸無水物;対称酸無
水物;イミダゾ−ル、4−置換イミダゾ−ル、ジメチル
ピラゾ−ル、トリアゾ−ルもしくはテトラゾ−ルとの活
性アミド;活性エステル(例えばシアノメチルエステ
ル、メトキシメチルエステル、ジメチルイミノメチル
[(CH32+=CH−]エステル、ビニルエステ
ル、プロパルギルエステル、p−ニトロフェニルエステ
ル、2,4−ジニトロフェニルエステル、トリクロロフ
ェニルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、メシ
ルフェニルエステル、フェニルアゾフェニルエステル、
フェニルチオエステル、p−ニトロフェニルチオエステ
ル、p−クレシルチオエステル、カルボキシメチルチオ
エステル、ピラニルエステル、ピリジルエステル、ピペ
リジルエステル、8−キノリルチオエステルなど);も
しくはN−ヒドロキシ化合物[例えばN,N−ジメチル
ヒドロキシルアミン、1−ヒドロキシ−2−(1H)−
ピリドン、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロ
キシフタルイミド、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリ
アゾ−ルなど]とのエステルなどを挙げることができ
る。これらの反応性誘導体は、使用する化合物[II]
の種類に応じて適宜選択すればよい。
【0022】反応は、通常、慣用の溶媒、例えば水、ア
ルコ−ル(例えばメタノ−ル、エタノ−ルなど)、アセ
トン、ジオキサン、アセトニトリル、クロロホルム、塩
化メチレン、塩化エチレン、テトラヒドロフラン、酢酸
エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン、そ
の他反応に悪影響を及ぼさない有機溶媒などの溶媒中で
行われる。これらの慣用の溶媒は水との混合物として使
用することもできる。
【0023】本反応において、化合物[II]を遊離酸
の形またはその塩の形で用いる場合、反応は、慣用の縮
合剤、例えばN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド;N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチルカル
ボジイミド;N−シクロヘキシル−N’−(4−ジエチ
ルアミノシクロヘキシル)カルボジイミド;N,N’−
ジエチルカルボジイミド;N,N’−ジイソプロピルカ
ルボジイミド;N−エチル−N’−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)カルボジイミド;N,N’−カルボニルビ
ス−(2−メチルイミダゾ−ル);ペンタメチレンケテ
ン−N−シクロヘキシルイミン;ジフェニルケテン−N
−シクロヘキシルイミン;エトキシアセチレン;1−ア
ルコキシ−1−クロロエチレン;トリアルキルホスファ
イト;ポリ燐酸エチル;ポリ燐酸イソプロピル;オキシ
塩化燐(塩化ホスホリル);三塩化燐;ジフェニルホス
ホリルアジド;ジフェニルホスフィン酸クロライド;塩
化チオニル;塩化オキサリル;ハロ蟻酸低級アルキル
(例えばクロロ蟻酸エチル、クロロ蟻酸イソプロピルな
ど);トリフェニルホスフィン;2−エチル−7−ヒド
ロキシベンゾイソオキサゾリウム塩;水酸化2−エチル
−5−(m−スルホフェニル)イソオキサゾリウム分子
内塩;1−(p−クロロベンゼンスルホニルオキシ)−
6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾ−ル;1−ヒドロキ
シ−ベンゾトリアゾ−ル;N,N−ジメチルホルムアミ
ドと塩化チオニル、ホスゲン、クロロ蟻酸トリクロロメ
チル、オキシ塩化燐などと反応させて調製されるいわゆ
るヴィルスマイヤ−試薬などの存在下で行なうことが好
ましい。
【0024】更に、カルボキシル基をもつ化合物[II
I]を出発化合物として用いる本反応においては、好ま
しくはシリル化試薬(例えばN,O−ビス(トリメチル
シリル)アセタミドなど)の存在下で反応は行われる。
【0025】本反応は、アルカリ金属重炭酸塩、トリ
(低級)アルキルアミン、ピリジン、N−(低級)アル
キルモルホリン、N,N−ジ(低級)アルキルベンジル
アミンなどの無機または有機の塩基の存在下で行うこと
もできる。反応温度は特に限定されず、通常、冷却ない
し加熱下で反応は行われる。
【0026】製造法2 化合物[Ia]またはその塩は、化合物[Ib]または
その塩をメルカプト保護基の脱離反応に付すことにより
製造することができる。化合物[Ia]および化合物
[Ib]の好適な塩としては、化合物[I]で示したも
のと同じものを挙げることができる。メルカプト保護基
としては通常アシル基が用いられ、保護基は一般的には
ルイス酸を含む酸または塩基を使用する加水分解、塩基
を使用するアルコ−ルシス等のようなソルボリシスによ
って脱離することができる。反応温度は特に限定され
ず、通常、冷却ないし加熱下で反応は行われる。
【0027】これらの反応に使用される好適な塩基とし
ては、例えばアルカリ金属(例えばナトリウム、カリウ
ムなど)、アルカリ土類金属(例えばマグネシウム、カ
ルシウムなど)、それらの水酸化物もしくは炭酸塩もし
くは重炭酸塩、アンモニア、システアミン、トリアルキ
ルアミン(例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン
など)、ピコリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.
0]ノネン−5、1,4−ジアザビシクロ[2.2.
2.]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]ウンデセン−7などの無機および有機の塩基を挙げ
ることができる。好適な酸としては、有機酸(例えば蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオ
ロ酢酸など)および無機酸(例えば塩酸、臭化水素酸、
硫酸など)を挙げることができる。トリハロゲン化酢酸
(例えばトリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など)など
を使用した反応は、陽イオン捕捉剤(例えばフェノ−
ル、アニソ−ルなど)の添加によって加速される。
【0028】加水分解反応は、通常、慣用の溶媒、例え
ば水、アルコ−ル(例えばメタノ−ル、エタノ−ルな
ど)、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、それらの混
合物、その他反応に悪影響を及ぼさない溶媒などの溶媒
中で行われる。更に使用する酸または塩基が液体である
場合には、それらを溶媒として使用することもできる。
アルコ−ルシスは通常、メタノ−ル、エタノ−ル等のよ
うな常用のアルコ−ル中で行われる。
【0029】製造法1ないし2で得られた化合物は、抽
出、粉末化、再結晶、カラムクロマトグラフィ−、再晶
出等の慣用の方法で単離、精製することができる。
【0030】この方法の原料化合物は、後記製造例に記
載した方法により製造することができる。なお、本明細
書中に記載の化合物[I]ならびにその他の化合物に
は、不斉炭素原子に基づく一つもしくはそれ以上の立体
異性体を示すことがあるが、それらの異性体やその混合
物もまた本発明の範囲に含まれる。
【0031】目的化合物[I]およびその医薬として許
容される塩は、NEPおよびACEに対する二重の阻害
作用を有し、ヒトまたは動物における高血圧症、心不
全、狭心症などの種々の心血管障害、腎不全、周期性浮
腫、高アルドステロン症、高カルシウム尿症などの治療
および/または予防に有用である。さらに目的化合物
[I]は、緑内障、喘息、炎症、疼痛、てんかん、痴
呆、肥満ならびに胃腸障害(特に下痢および過敏性腸症
候群)の治療剤および/または予防剤として、胃酸分泌
調節および高レニン血症の治療に、有用であると思われ
る。
【0032】
【発明の効果】目的化合物[I]の有用性を示すため、
化合物[I]の薬理試験デ−タを以下に示す。 試験1:中性エンドペプチダ−ゼ(NEP)阻害作用 方法:”ペプチド”9巻、173−180頁(198
8)に記載のJ.L.Sonnenbergらの方法に
よって雄性スプラ−グ・ド−リ−系ラットの腎から作成
した精製NEPを用いた。NEP阻害活性は以下のよう
に測定した。
【0033】培養混合液(総量262μl)には0.1
Mトリス緩衝液(pH7.4)、0.1mg/mlα−
hANP(α−ヒトANP)、試験化合物(2μlの
N,N−ジメチルホルムアミドに溶解)、NEP(45
−50U/ml)が含まれていた。反応混合物を37℃
で15分間インキュベ−トし、10%酢酸50μlを添
加して反応を停止させた。反応混合物50μlをHPL
Cに注入し、C18カラム(YMC、ODS−A200
S)を用いて逆相HPLCによってα−hANPの加水
分解を測定した。0.05%トリフルオロ酢酸:60%
CH3CN(70:30)から0.05%トリフルオロ
酢酸:60%CH3CN(54:46)への15分間の
直線勾配溶出を用いた。NEP阻害作用はα−hANP
の加水分解の抑制と定義した。
【0034】試験2:アンジオテンシン転換酵素(AC
E)阻害作用 方法:”Eur.J.Biochem”87巻、265
−273頁(1978)に記載のCarmelとYar
onの方法によって、試験化合物のACE阻害活性を測
定した。
【0035】試験化合物をN,N−ジメチルホルムアミ
ド(DMF)に溶解し、検定混合物(0.2Mトリス塩
酸(pH8.0)中の0.4Mm o−アミノベンゾイ
ル−Gly−p−ニトロフェニル−プロリン)に添加し
た。粗製酵素(モルモットの血清)50μlを添加して
反応を開始させた。反応混合物を37℃で20分間イン
キュベ−トし、0.1M EDTA・2Na 2.0m
lを添加して反応を停止させた。蛍光分光計(日立F−
2000)で蛍光測定を行った。励起波長および放出波
長はそれぞれ360nmと410nmであった。ACE
阻害活性は、試験化合物の検定混合物とDMF対照化合
物との間の蛍光強度差から計算した。 結果:本発明の目的化合物のいくつかと比較対照化合物
SCH42354について、NEPおよびACEに対す
る2重の活性阻害作用を[表1]に示した。
【0036】
【表1】
【0037】治療のために、この発明の目的化合物
[I]および医薬として許容されるその塩は、経口投
与、非経口投与および外用投与に適した有機もしくは無
機の固体状、準固体状もしくは液状賦形剤のような医薬
として許容される担体と混合して、前記化合物を有効成
分として含有する常用の医薬製剤の形として使用され
る。医薬製剤はカプセル、錠剤、糖衣錠、顆粒、座薬の
ような固体状であってもよく、または溶液、ロ−ショ
ン、懸濁液、エマルジョン、ゲル、軟膏等のような液状
であってもよい。必要に応じて、上記製剤中に助剤、安
定剤、潤滑剤または乳化剤、緩衝剤およびその他の通常
使用される添加剤が含まれていてもよい。
【0038】化合物[I]の投与量は、患者の年齢およ
び条件によって変化するが、目的化合物[I]は平均1
回投与量約0.1mg、1mg、10mg、50mg、
100mg、250mg、500mg、1000mgで
上記疾患治療に有効なことが分かった。一般的には、一
日当り0.1mgと約1000mgの間の量を投与して
もよい。
【0039】以下製造例および実施例に従って、この発
明をさらに詳細に説明する。 製造例1−1 ナトリウム(10.43g)をエタノ−ル(400m
l)に窒素雰囲気中で溶かし、これにアセトアミドマロ
ン酸ジエチル(89.1g)を加える。室温で30分間
撹拌後、2−クロロメチル−1,3−ベンゾチアゾ−ル
(75.1g)のエタノ−ル(300ml)溶液を1時
間かけて滴下し、続いてヨウ化ナトリウム(12g)を
加える。混合物を室温で21時間、続いて50℃で3時
間撹拌し、溶媒を減圧下に留去する。残渣を10%塩酸
水溶液で粉末化し、得られた結晶を濾別し30%エタノ
−ル水溶液で洗浄して、2−アセタミド−2−(1,3
−ベンゾチアゾ−ル−2−イルメチル)プロパン二酸ジ
エチル(104.3g)を得る。 融点93−94℃ IR(ヌジョ−ル):3250,1745,1642
cm-1 NMR(CDCl3 ,δ):1.30(6H,t,J=
7.1Hz),2.04(3H,s),4.18(2
H,s),4.32 (4H,q,J=7.1Hz),
6.87(1H,br s),7.3−7.5(2H,
m),7.8−8.05(2H,m) EI−Mass:364(M+
【0040】製造例1−2 2−アセタミド−2−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2
−イルメチル)プロパン二酸ジエチル(61.71g)
の1,4−ジオキサン(310ml)溶液に10%水酸
化ナトリウム水溶液(205ml)を0℃で添加する。
反応混合物を室温で5時間撹拌し、1,4−ジオキサン
を減圧下で留去する。水溶液を濃塩酸(45ml)で中
和し粗製生成物を得る。水洗し、1,4−ジオキサン
(300ml)中に懸濁させたのち、反応混合物を10
0℃で40分間撹拌し、溶媒を減圧下で留去する。残渣
をジエチルエ−テルとエタノ−ル(50:1)の混液で
粉末化して、N−アセチル−3−(1,3−ベンゾチア
ゾ−ル−2−イル)−DL−アラニンの白色結晶(3
4.5g)を得る。 融点157−160℃(dec.) IR(ヌジョ−ル):3360,1710,1665,
1505 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):1.84(3H,
s),3.42(1H,dd,J=8.6,15. 1
Hz),3.60(1H,dd,J=5.2,15.1
Hz),4.7−4.85(1H,m),7.35−
7.55(2H,m),7. 96(1H,dd,J=
1.3,7.0Hz),8.07(1H,dd,J=
1.3,7.0Hz),8.43(1H,d,J=8.
1Hz) EI−Mass:264(M+
【0041】製造例1−3 N−アセチル−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−
イル)−DL−アラニン(33.85g)を水(170
ml)に懸濁し、1N水酸化ナトリウム水溶液を添加し
て、37℃でpH7.4−7.5に調製する。アマノ
アシラ−ゼ15000(1.69g)および二塩化コバ
ルト6水和物(0.17g)を順次加え、1N水酸化ナ
トリウム水溶液を添加してpHは初期値を維持する。反
応混合物を同温で7時間撹拌し、冷却後濾過する。沈澱
物を冷水およびエタノ−ルとジエチルエ−テルの混液で
順次洗浄し、60℃で減圧乾燥して3−(1,3−ベン
ゾチアゾ−ル−2−イル)−L−アラニンの固体を得
る。 融点202−206℃(dec.) IR(ヌジョ−ル):3240,2800−2500,
1650(shoulder),1620 cm-1 NMR(CF3CO2H,δ):4.47(1H,dd,
J=5.0,15.7Hz),4.64(1H,dd,
J=8.2,15.7Hz),5.1−5.3(1H,
m),7.8−8.05(2H,m),8.1−8.3
5(2H,m)EI−Mass:222(M+
【0042】製造例2 特開昭62−270555号公報記載と同様の光学分別
法に従い、2−アセチルチオメチル−3−メチルブタン
酸(I)のラセミ体(S,R)を(S)−N−イソプロ
ピル−フェニルアラニノ−ルで分割して(S)−(I)
体の塩を単離し、次に10%硫酸水溶液で処理して
(S)−(I)体の酸を分離する。
【0043】製造例3−1 1−エチルプロピルプロパン二酸ジエチル(30.73
g)の1,4−ジオキサン(310ml)溶液に水酸化
カリウム(8.24g)水溶液(125ml)を0℃で
5分間かけて滴下する。反応混合物を室温で一夜撹拌
し、溶媒を減圧下で留去する。残渣を水およびジエチル
エ−テルの間に分配し、水層を10%塩酸水溶液(65
ml)で酸性とし、酢酸エチルで抽出する。抽出液を塩
化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去して1−エチルプロピ
ルプロパン二酸モノエチルエステルを得る。このモノエ
ステル、ピペリジン(2.73ml)、パラホルムアル
デヒド(6.01g)のピリジン(60ml)混合物を
60℃で1時間撹拌し、氷水中に注ぐ。水溶液を濃塩酸
で0℃で中和し、ジエチルエ−テルで3回抽出する。抽
出液を水、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液および塩化ナ
トリウム飽和水溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥して、大気圧下で濃縮すると、油状の2−(1
−エチルプロピル)プロペン酸エチルを得る。 IR(フィルム):1710,1610 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.83(6H,t,J=
7.4Hz),1.30(3H,t,J=7.1H
z),1.4−1.65(4H,m),2.35−2.
55(1H,m),4.20(2H,q,J=7.1H
z),5.45(1H,brs),6.22(1H,b
r s)
【0044】製造例3−2 メタノ−ル(142ml)および1,4−ジオキサン
(142ml)の混合溶媒に2−(1−エチルプロピ
ル)プロペン酸エチル(20.20g)を溶解し、1N
水酸化ナトリウム水溶液(142ml)を0℃で添加す
る。反応混合物を室温で一夜撹拌し、溶媒を減圧下で留
去する。残渣を水およびジエチルエ−テルの間に分配
し、水層を1N塩酸水溶液(142ml)で中和したの
ちジエチルエ−テルで抽出する。抽出液を無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、大気圧下で濃縮して2−(1−エチ
ルプロピル)プロペン酸を得る。 IR(フィルム):1680,1610 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.84(6H,t,J=
7.5Hz),1.45−1.6(4H,m),2.3
5−2.5(1H,m),5.59(1H,brs),
6.40(1H,br s),11.2(1H,br
s)
【0045】製造例3−3 2−(1−エチルプロピル)プロペン酸(9.10g)
およびチオ酢酸(6.8ml)の混合物を70℃で2時
間撹拌する。過剰のチオ酢酸を減圧下で留去し、残渣を
シリカゲルおよびクロロホルム溶出液を使用するカラム
クロマトグラフィ−で精製して、油状の2−アセチルチ
オメチル−3−エチルペンタン酸を得る。 IR(フィルム):1700(br) cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.85−1.05(6
H,m),1.3−1.7(5H,m),2.33(3
H, s),2.65−2.75(1H,m),2.9
1(1H,dd,J=10.6,13.2Hz),3.
21(1H,dd,J=3.8,13.2Hz)EI−
Mass:201
【0046】製造例4−1 水酸化ナトリウム(0.2g)のエタノ−ル(3ml)
溶液に、3,4−メチレンジオキシフェニルチオ−ル
(0.79g)および2−ブロモプロパン酸tert−
ブチル(1.05g)のエタノ−ル(1ml)溶液を室
温で添加する。反応混合物を同温で4.5時間撹拌した
のち、水およびジエチルエ−テルの間に分配させ、有機
層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥して、溶媒を減圧下で留去する。残
渣をシリカゲルを用いn−ヘキサン、酢酸エチルの混液
(50:1)を溶出液とするカラムクロマトグラフィ−
で精製して、無色油状の2−(3,4−メチレンジオキ
シフェニルチオ)プロパン酸tert−ブチルを得る。 IR(フィルム):1720 cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.41(12H,s),
3.55(1H,q,J=7.1Hz),5.97(2
H,s),6.74(1H,d,J=7.7Hz),
6.98(1H,S),7.00(1H,d,J=7.
7Hz) EI−Mass:282
【0047】製造例4−2 2−(3,4−メチレンジオキシフェニルチオ)プロパ
ン酸tert−ブチル(4.4g)のジエチルエ−テル
(60ml)溶液に、m−クロロ過安息香酸(80%、
3.52g)のジエチルエ−テル溶液を0℃で滴下す
る。反応混合物を同温で1時間撹拌し、溶媒を減圧下で
留去させたのち、酢酸エチルで希釈する。溶液をチオ炭
酸ナトリウム水溶液および炭酸水素ナトリウム水溶液で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、溶媒を減圧
下で留去する。残渣をシリカゲルおよびクロロホルム溶
出液を使用するカラムクロマトグラフィ−で2回精製し
て、無色油状の2−(3,4−メチレンジオキシフェニ
ルスルフィニル)プロパン酸tert−ブチルを得る。 IR(フィルム):1720 cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.23,1.49(to
tal 3H,eachd,J=7.1Hz), 1.
38,1.45(total9H,eachs),3.
38,3.68(total 1H,each q,J
=7.1Hz),6.06(2H,s),6.90(1
H,d,J=8.2Hz),7.05−7.2(2H,
m) EI−Mass:298
【0048】製造例4−3 2−(3,4−メチレンジオキシフェニルスルフィニ
ル)プロパン酸tert−ブチル (4.1g)、無水
酢酸(1.95ml)およびメタンスルホン酸(0.0
98ml)の混合物の塩化メチレン(80ml)溶液を
7時間還流したのち、溶媒を減圧下で留去する。残渣を
水およびジエチルエ−テルの間に分配させ、有機層を塩
化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥して、溶媒を減圧下で留去して、2−(3,4
−メチレンジオキシフェニルチオ)プロペン酸tert
−ブチルの粗製油(3.8g)を得る。この粗プロペン
酸(3.8g)とチオ酢酸(1.94ml)の混合物を
60℃で2時間撹拌し、溶媒を減圧下で留去させる。残
渣をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィ−で精
製して、無色油状の3−アセチルチオ−2−(3,4−
メチレンジオキシフェニルチオ)プロパン酸tert−
ブチルを得る。 IR(フィルム):1720,1685 cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.44(9H,s),
2.33(3H,s),3.09(1H,dd,J=
9.9,13.5Hz),3.29(1H,dd,J=
5.6,13.5Hz),3.50(1H,dd,J=
5.6,9.9Hz),5.98(2H,s),6.7
6(1H,d,J=7.9Hz),7.0−7.1(2
H,m) EI−Mass:356
【0049】製造例4−4 3−アセチルチオ−2−(3,4−メチレンジオキシフ
ェニルチオ)プロパン酸tert−ブチル(2.58
g)の塩化メチレン(26ml)溶液に、トリフルオロ
酢酸(6.58ml)を0℃で添加する。反応混合物を
室温で1夜撹拌し、溶媒を減圧下で留去させる。残渣を
シリカゲルを用いクロロホルム、メタノ−ル混液(10
0:1)を溶出液とするカラムクロマトグラフィ−で精
製して、無色油状の3−アセチルチオ−2−(3,4−
メチレンジオキシフェニルチオ)プロパン酸を得る。 IR(フィルム):1700(br) cm-1 NMR(CDCl3,δ):2.35(3H,s),
3.11(1H,dd,J=9.7,13.7Hz),
3.33(1H,dd,J=5.7,13.7Hz),
3.63(1H,dd,J=5.7,9.7Hz),
6.00(2H,s),6.78(1H,d, J=
8.0Hz),7.0−7.1(2H,m) EI−Mass:300
【0050】製造例5 3−アセチルチオ−2−(3,4−メチレンジオキシフ
ェニルチオ)プロピオン酸(0.75g)の乾燥塩化メ
チレン(7.5ml)溶液に塩化チオニル(0.55m
l)を氷水冷却下に添加する。混合物にN,N−ジメチ
ルホルムアミド1滴を加え室温で2.5時間撹拌したの
ち減圧濃縮して、褐色油状の3−アセチルチオ−2−
(3,4−メチレンジオキシフェニルチオ)プロピオン
酸クロリド(0.95g)を得る。
【0051】製造例6−1 トリエチルアミン(20.2ml)のN,N−ジメチル
ホルムアミド(30ml)溶液に、2−プロパンチオ−
ル(11.9ml)および2−ブロモアクリル酸ter
t−ブチル(24.0g)のN,N−ジメチルホルムア
ミド(30ml)溶液を0℃で順次滴下する。反応混合
物を室温で2時間、120℃で2時間撹拌したのち、氷
水(150ml)中に注ぎジエチルエ−テルで2回抽出
する。有機層を水(3回)、塩化ナトリウム飽和水溶液
で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を
減圧下に留去する。残渣を64〜76℃/5mmHgで
減圧蒸留し、黄色油状の2−(1−メチルエチルチオ)
アクリル酸tert−ブチルを得る。 NMR(CDCl3,δ):1.32(6H,d,J=
6.7Hz),1.52(9H,s),3.15−3.
35(1H,m),5.47(1H,s),6.33
(1H,s)
【0052】製造例6−2 2−(1−メチルエチルチオ)アクリル酸tert−ブ
チル(6.07g)およびチオ酢酸(4.3ml)の混
合物を60℃で2時間撹拌したのち、過剰のチオ酢酸を
減圧下に留去する。残渣をシリカゲルを用いn−ヘキサ
ン、酢酸エチル(50:1)混液を溶出液とするカラム
クロマトグラフィ−で精製して、無色油状の3−アセチ
ルチオ−2−(1−メチルエチルチオ)プロパン酸te
rt−ブチルを得る。 NMR(CDCl3,δ):1.31(3H,d,J=
6.7Hz),1.34(3H,d,J=6.6H
z),1.47(9H,s),2.34(3H,s),
3.1−3.3(4H,m) EI−Mass:278
【0053】製造例6−3 製造例4−4と同様にして下記の化合物を得る。 3−アセチルチオ−2−(1−メチルエチルチオ)プロ
パン酸 NMR(CDCl3,δ):1.33(3H,d,J=
6.8Hz),1.37(3H,d,J=6.6H
z),2. 36(3H,s),3.14(1H,d
d,J=10.2,13.7Hz),3.22(1H,
dd,J=6.7,14.1Hz),3.33(1H,
dd,J=5.3,13.7Hz),3.47(1H,
dd,J=5.3,10.2Hz),4.05−4.2
(1H,m),10.23(1H, brs) EI−Mass:222
【0054】実施例1−1 2−アセチルチオメチル−4−メチルペンタン酸(1.
03g)の塩化メチレン(5ml)溶液にN,N−ジメ
チルホルムアミド(1滴)と塩化チオニル(0.7m
l)を加える。混合物を室温で3時間撹拌し、減圧濃縮
して酸クロライドを得る。一方、(S)−3−(1,3
−ベンゾチアゾ−ル−2−イル)アラニン(1.10
g)のアセトニトリル(10ml)懸濁液にN,O−ビ
ス(トリメチルシリル)アセタミド(10ml)を氷冷
下に加え、混合物を室温で3.5時間撹拌する。この混
合物に上記で調製した酸クロライドのアセトニトリル
(2ml)溶液を氷冷下に加え、混合物を室温で4時間
撹拌したのち、5%塩酸水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで
抽出する。抽出液を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮する。
残渣をシリカゲルを用い酢酸エチル、n−ヘキサン、酢
酸の混液(300:100:1〜400:100:1)
を溶出液とするカラムクロマトグラフィ−で精製して、
目的化合物N−[(S)−2−アセチルチオメチル−4
−メチルペンタノイル]−3−(1,3−ジベンゾチア
ゾ−ル−2−イル)−(S)−アラニン(異性体A、
0.31g)、異性体Aと異性体Bの混合物(0.09
g)およびN−[(R)−2−アセチルチオメチル−4
−メチルペンタノイル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ
−ル−2−イル)−(S)アラニン(異性体B、0.1
3g)をそれぞれ得る。
【0055】異性体A(目的化合物)の物性 IR(ヌジョ−ル):3350,1710,1685,
1645 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.90(3H,d,J=
6.1Hz),0.91(3H,d,J=6.2H
z),1.3−1.65 (3H,m),2.23(3
H,s),2.45−2.6(1H,m),2.98
(1H,dd,J=13.5,8.6Hz),3.11
(1H,dd,J=13.5,5.4Hz),3.61
(1H,dd,J=16.1,7.3Hz),3.84
(1H,dd,J=16.1,3.7Hz),4.95
−5.05(1H,m),7.07(1H,d,J=
5.9Hz),7.35−7.55(2H,m),7.
85 − 8.05(2H,m) EI−Mass:408(M+),364,277 異性体Bの物性 融点152−154℃ IR(ヌジョ−ル):3310,1710,1680,
1645 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.76(3H,d,J=
6.3Hz),0.80(3H,d,J=6.3H
z),1.2−1.7(3H,m),2.26(3H,
s),2.45−2.65(1H,m),2.95(1
H,dd,J=8.5,13.5Hz),3.06(1
H,dd,J=5.7,13.5Hz),3.69(1
H,dd,J=6.2,15.7Hz),3.81(1
H,dd,J=5.3,15.7Hz),4.95−
5.15(1H,m),7.27(1H,d,J=6.
5Hz),7.35−7.55(2H,m),7.8−
7. 95(1H,m),8.0−8.1(1H,
m),10.31(1H,br s)EI−Mass:
408(M+) [α]28 D :17.07°(C=0.99,MeO
H)
【0056】実施例1−2 N−[(S)−2−アセチルチオメチル−4−メチルペ
ンタノイル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−
イル)−(S)−アラニン(異性体A、0.31g)の
溶液に、窒素雰囲気中、0〜5℃で28%アンモニア水
(1ml)を添加する。混合物を室温で30分間撹拌し
たのち、5%塩酸水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出す
る。抽出液を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥して、溶媒を減圧濃縮する。残
渣をシリカゲルを用い酢酸エチル、n−ヘキサン、酢酸
の混液(250:100:1)を溶出液とするカラムク
ロマトグラフィ−で精製する。目的化合物を含む画分を
集め、溶媒を減圧濃縮し、残渣をジイソプロピルエ−テ
ルで粉末化してN−[(S)−2−メルカプトメチル−
4−メチルペンタノイル]−3−(1,3−ベンゾチア
ゾ−ル−2−イル)−(S)−アラニンを得る。 融点156−157℃ IR(ヌジョ−ル):3290,1700,1635
cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.87(3H,d,J=
9.7Hz),0.90(3H,d,J=9.7H
z),1.3−1.65 (4H,m),2.45−
2.9(3H,m),3.62(1H,dd,J=1
6.0,7.1Hz),3.86(1H,dd,J=1
6. 0,4.1Hz),5.0−5.15(1H,
m),7.17(1H,d,J=6.4Hz),7.3
5−7.6(2H,m),7.8− 8.05(2H,m) EI−Mass:366(M+),277,177 元素分析 C1722232として、 計算値:C;55.71,H;6.05,N;7.64 実測値:C;56.08,H;6.35,N;7.36
【0057】実施例1−3 実施例1−2と同様にして、下記の化合物を得る。 N−[(R)−メルカプトメチル−4−メチルペンタノ
イル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イル)
−(S)−アラニン 融点147−149℃ IR(ヌジョ−ル):3360,1730,1645,
1605,1510 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.45−0.65(6
H,m),0.95−1.1(2H,m),1.35−
1.55(1H,m),1.65(1H,br t),
2.3−2.55(2H,m)2.65−2.85(1
H,m),3.76(2H,d,J=7.3Hz),
5.1−5.3(1H,m),7.35−7.6(3
H,m),7.86(1H,d,J=8.2Hz),
8.01(1H,d,J=8.2Hz),9.81(1
H,brs) EI−Mass:366(M+) 元素分析 C1722232として、 計算値:C;55.71,H;6.05,N;7.64 実測値:C;56.19,H;6.07,N;7.59 [α]27 D :32.73°(C=1.28,CHC
3
【0058】実施例2−1 実施例1−1と同様にして下記の化合物を得る。 N−[2(S),3(R,S)−2−アセチルチオメチ
ル−3−メチルペンタノイル]−3−(1,3−ベンゾ
チアゾ−ル−2−イル)−(S)−アラニン(異性体
A、極性小)およびN−[2(R),3(R,S)−2
−アセチルメチル−3−メチルペンタノイル]−3−
(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イル)−(S)−ア
ラニン(異性体B、極性大) 異性体Aの物性 融点157−159℃ IR(ヌジョ−ル):3310,1690,1640,
1510 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.8−1.0(6H,
m),1.0−1.4(1H,m),1.4−1.8
(2H,m), 2. 15(3H,s),2.2−
2.4(1H,m),2.8−3.1(1H,m),
3.23(1H,dd,J=6.4,15.9Hz),
3. 64(1H,dd,J=6.4,15.9H
z),3.82(1H,dd,J=4.3,15.9H
z),4.9−5.1(1H,m),7.00(1H,
d,J=6.4Hz),7.3−7.5(2H,m),
7.85(1H,d,J=7.4Hz),8.02(1
H,d,J=7.4Hz) EI−Mass:408(M+),364 異性体Bの物性 融点92−97℃ IR(ヌジョ−ル):3275,1690,1640,
1505 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.7−1.0(6H,
m),1.0−1.8(3H,m),2.23(3H,
s),2.2−2.5(1H,m),2.8−3.0
(1H,m),3.20(1H,dd,J=3.9,1
3.4Hz),3.5−3.9(2H,m),4.9−
5.1(1H,m),7.05(1H,d,J=5.9
Hz),7.3−7.6(2H,m),7.85(1
H,d,J=7.4Hz),8.00(1H,d,J=
7.8Hz) EI−Mass:408(M+),364
【0059】実施例2−2 実施例1−2と同様にして、異性体Aから下記の化合物
を得る。 N−[2(S),3(R,S)−2−メルカプトメチル
−3−メチルペンタノイル]−3−(1,3−ベンゾチ
アゾ−ル−2−イル)−(S)−アラニン 融点159−161℃ IR(ヌジョ−ル):3300,1705,1635,
1500 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.7−1.0(6H,
m),1.0−1.3(1H,m),1.3−1.8
(3H,m),2.1−2.4(1H,m),2.5−
2.7(1H,m),2.7−3.0(1H,m),
3.64(1H,dd,J=6.5,15.8Hz),
3.84(1H,dd,J=4.4,15.8Hz),
4.9−5.2(1H,m),7.14(1H,d,J
=6.4Hz),7.3−7.6(2H,m),7.8
5(1H,d,J=7.4Hz),8.00(1H,
d,J=7.4Hz) EI−Mass:366(M+),333,319 元素分析 C1722232として、 計算値:C;55.71,H;6.05,N;7.64 実測値:C;55.64,H;5.99,N;7.48
【0060】実施例2−3 実施例1−2と同様にして、異性体Bから下記の化合物
を得る。 N−[2(R),3(R,S)−2−メルカプトメチル
−3−メチルペンタノイル]−3−(1,3−ベンゾチ
アゾ−ル−2−イル)−(S)−アラニン 融点74−76℃ IR(ヌジョ−ル):3280,1715,1635,
1505 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.5−1.0(6H,
m),1.0−1.7(4H,m),2.1−2.4
(1H,m),2.4−2.7(1H,m),2.6−
2.9(1H,m),3.5−3.9(2H,m),
5.0−5.2(1H,m),7.1− 7.6(3
H,m),7.85(1H,d,J=7.0Hz),
7.99(1H,d,J=8.0Hz) EI−Mass:366(M+),333,319 元素分析 C1722232として、 計算値:C;55.71,H;6.05,N;7.64 実測値:C;54.86,H;5.97,N;7.18
【0061】実施例3−1 実施例1−1と同様にして下記の化合物を得る。 N−[(S)−2−アセチルチオメチル−3−シクロプ
ロピルプロパノイル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−
ル−2−イル)−(S)−アラニン(異性体A)および
N−[(R)−2−アセチルチオメチル−3−シクロプ
ロピルプロパノイル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−
ル−2−イル)−(S)−アラニン(異性体B) 異性体Aの物性 融点145−147℃ IR(ヌジョ−ル):3280,1740,1670,
1650,1540 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):−0.1−0.1(2
H,m),0.2−0.4(2H,m),0.5−0.
8(1H, m),1.1−1.35(1H,m),
1.35−1.6(1H,m),2.06(3H,
m),2.4−2.6(1H,m),2.78(1H,
dd,J=13.1,9.1Hz),2.94(1H,
dd,J=13.1,5.1Hz),3.43(1H,
dd,J=15.1, 9.2Hz),3.59(1
H,dd,J=15.1,5.0Hz),4.7−4.
9(1H,m),7.3−7.6(2H,m),7.9
4(1H,d,J=7.6Hz),8.06(1H,
d,J=7.9Hz),8.50(1H,d,J=8.
2Hz),12.9(1H,brs) EI−Mass:406(M+),362,331,1
77,149 異性体Bの物性 融点184−188℃ IR(ヌジョ−ル):3320,1685,1545,
1510 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):−0.3−0.4(5
H,m),1.0−1.2(1H,m),1.2−1.
6(1H, m),2.24(3H,s),2.4−
2.6(1H,m),2.7−3.1(2H,m),
3.43(1H,dd,J=15.0,9.2Hz),
3.59(1H,dd,J=15.0,5.0Hz),
4.7−4.9(1H,m),7.3−7.6(2H,
m),7.89 (1H,d,J=8.2Hz),
8.03(1H,d,J=7.1Hz),8.48(1
H,d,J=8.2Hz),12.9(1H,brs) EI−Mass:406(M+),362,331,1
77,149
【0062】実施例3−2 実施例1−2と同様にして、異性体Aから下記の化合物
を得る。 N−[(S)−3−シクロプロピル−2−メルカプトメ
チルプロパノイル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル
−2−イル)−(S)−アラニン 融点176−178℃ IR(ヌジョ−ル):3310,1715,1640,
1525,1500 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):−0.1−0.2(2
H,m),0.2−0.4(2H,m),0.5−0.
8(1H, m),1.1−1.6(2H,m),1.
89(1H,t,J=7.0Hz),2.3−2.7
(5H,m),3.47(1H,dd,J =8.8,
15.1Hz),3.63(1H,dd,J=5.3,
15.1Hz),4.7−4.9(1H,m),7.3
−7.6(2H, m),7.90(1H,d,J=
7.5Hz),8.05(1H,d,J=7.5H
z),8.51(1H,d,J=8.1Hz) EI−Mass:364(M+),331 元素分析 C1720232 として、 計算値:C;56.02,H;5.53,N;7.69 実測値:C;55.54,H;5.41,N;7.57
【0063】実施例3−3 実施例1−2と同様にして、下記の化合物を得る。 N−[(R)−2−メルカプトメチル−3−シクロプロ
ピルプロパノイル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル
−2−イル)−(S)−アラニン 融点165−166℃ IR(ヌジョ−ル):3280,1735,1645,
1540 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):−0.3−−0.1
(2H,m),−0.1−0.1(2H,m),0.1
−0.4(1H,m),1.0−1.2(1H,
m),1.2−1.5(1H,m),2.10(1H,
t,J=8.0Hz),2.3− 2.8(5H,
m),3.45(1H,dd,J=9.4,15.11
Hz),3.63(1H,dd,J=5.0,15.1
Hz),4.7−5.0(1H,m),7.3−7.6
(2H,m),7.89(1H,d,J=7.6H
z),8.03(1H,d,J=8.9Hz),8.4
9(1H,d,J=8.1Hz) EI−Mass:364(M+),331 元素分析 C1720232 ・ 1/2H2O とし
て、 計算値:C;54.67,H;5.62,N;7.50 実測値:C;54.47,H;5.42,N;7.43
【0064】実施例4−1 2(S)−2−アセチルチオメチル−3−(2−メチル
フェニル)プロパン酸(1.26g)の塩化メチレン
(10ml)混合液に塩化チオニルを氷水冷却下に滴下
する。混合物にN,N−ジメチルホルムアミド(数滴)
を加え室温で2.5時間撹拌し、減圧濃縮する。残渣を
塩化メチレンに溶解し、再び減圧濃縮して過剰塩化チオ
ニルを除去して酸クロライドを得る。一方、(S)−3
−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イル)アラニンの
アセトニトリル(10ml)懸濁液にビス(トリメチル
シリル)アセタミド(3.7ml)を氷水冷却下に滴下
し、混合物を室温で3時間撹拌する。この混合物に上記
で調製した酸クロライドのアセトニトリル(5ml)溶
液を氷水冷却下に滴下し、混合物を室温で一夜撹拌した
のち、酢酸エチルと水の混液中に注ぎ、濾過して不溶副
成物を除去する。濾液から分別した有機層を水および塩
化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥して、溶媒を減圧濃縮する。残渣をジエチルエ
−テルで粉末化したのち濾別し、シリカゲル(20g)
を用い酢酸エチル、n−ヘキサン、酢酸の混液(20
0:100:1)を溶出液とするカラムクロマトグラフ
ィ−で精製して、N−[2(S)−2−アセチルチオメ
チル−3−(2−メチルフェニル)プロパノイル]−3
−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イル)−(S)−
アラニンの白色結晶を得る。 融点147−148℃ IR(ヌジョ−ル):3350,1720,1690,
1660 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):2.04(3H,
s),2.24(3H,s),2.6−3.0(5H,
m),3.1−4.7(2H,m),4.7−4.9
(1H,m),6.9−7.2(4H,m),7.3−
7.6(2H,m),7.94(1H,d,J=7.5
Hz),8.06(1H,d,J=7.5Hz),8.
53(1H,d,J=8.1Hz),12.90(1
H,br s) EI−Mass:456(M+
【0065】実施例4−2 N−[2(S)−2−アセチルチオメチル−3−(2−
メチルフェニル)プロパノイル]−3−(1,3−ベン
ゾチアゾ−ル−2−イル)−(S)−アラニン(0.7
8g)に、窒素雰囲気中、28%アンモニア水(1.1
ml)および水(2.2ml)を添加する。混合物を室
温で5分間撹拌したのち、5%硫酸水素ナトリウム水溶
液および酢酸エチルを添加する。有機層を分離し、水お
よび塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥して、減圧濃縮する。残渣をシリカゲル
(20g)を用い酢酸エチル、n−ヘキサン、酢酸の混
液(200:100:1)を溶出液とするカラムクロマ
トグラフィ−で精製して、N−[2(S)−2−メルカ
プトメチル−3−(2−メチルフェニル)プロパノイ
ル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イル)−
(S)−アラニン(0.23g)を得る。 融点177−179℃ IR(ヌジョ−ル):3330,1720,1645,
1510 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):2.0−2.2(1
H,m),2.24(3H,s),2.3−2.5(1
H,m),2.6−2.9(4H,m),3.3−3.
7(2H,m),4.7−4.9(1H,m),6.9
−7.2(4H,m),7.3−7.6(2H,m),
7.92(1H,d,J=7.9Hz),8.04(1
H,d,J=8.3Hz),8.52(1H,d,J=
8.0Hz),12.93(1H,br s) EI−Mass:414(M+) 元素分析 C2122232として、 計算値:C;60.84,H;5.35,N;6.76 実測値:C;60.66,H;5.40,N;6.43
【0066】実施例5−1 実施例4−1と同様にして下記の化合物を得る。 N−[(S)−2−アセチルチオメチル−3−フェニル
プロパノイル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2
−イル)−(S)−アラニン 融点148−150℃ IR(ヌジョ−ル):3330,1690,1655
cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):2.03(3H,
s),2.5−3.1(5H,m),3.39(1H,
dd,J=15.1,9.0Hz),3.60(1H,
dd,J=15.1,5.1Hz),4.7−4.9
(1H,m),7.0−7.3(5H,m),7.3−
7.6(2H,m),7.94(1H,d,J=7.6
Hz),8.05(1H,d,J=7.9Hz),8.
58(1H,d,J=8.2Hz),12.9(1H,
br s) EI−Mass:442(M+),353,177,1
49
【0067】実施例5−2 実施例1−2と同様にして下記の化合物を得る。 N−[(S)−2−メルカプトメチル−3−フェニルプ
ロパノイル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−
イル)−(S)−アラニン 融点121−125℃ IR(ヌジョ−ル):3275,1700,1635
cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):2.02(1H,t,
J=7.1Hz),2.2−2.4(1H,m),2.
5−2.7(3H,m),2.8−2.9(1H,
m),3.43(1H,dd,J=8.6,15.2H
z),3.62(1H,dd,J=5. 2,15.2
Hz),4.7−4.9(1H,m),7.0−7.3
(5H,m),7.3−7.6(2H,m),7.91
(1H,d,J=7.6Hz),8.05(1H,d,
J=6.7Hz),8.55(1H,d,J=6.7H
z),12.2(1H,brs) EI−Mass:400(M+
【0068】実施例6−1 実施例4−2と同様にして下記の化合物を得る。 N−[(S)−3−アセチルチオ−2−メチルプロパノ
イル]−3−(1,3−ベン ゾチアゾ−ル−2−イル)−(S)−アラニン 融点144−146℃ IR(ヌジョ−ル):3305,1715,1695,
1640,1510 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):1.04(3H,d,
J=9.0Hz),2.12(3H,s),2.7−
3.1(3H,m),3.41(1H,dd,J=1
5.0,9.1Hz),3.60(1H,dd,J=1
5.0,5.0Hz),4.7−4.9(1H,m),
7.3−7.6(2H,m),7.95(1H,d,J
=7.5Hz),8.07(1H,d,J=7.5H
z),8.45(1H,d,J =8.3Hz),1
2.7(1H,br s) EI−Mass:366(M+),322,279
【0069】実施例6−2 実施例1−2と同様にして下記の化合物を得る。 N−[(S)−3−メルカプト−2−メチルプロパノイ
ル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イル)−
(S)−アラニン 融点160−164℃ IR(ヌジョ−ル):3280,1700,1635
cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):1.04(3H,d,
J=6.4Hz),1.96(1H,t,J=7.4H
z),2.3− 2.7(5H,m),3.45(1
H,dd,J=8.6,15.2Hz),3.62(1
H,dd,J=5.2,15.2Hz),4.77−
4.80(1H,m),7.3−7.55(2H,
m),7.92(1H,d,J=7.6Hz),8.0
5(1H,d,J=7.4Hz),8.44(1H,
d,J=8.1Hz) EI−Mass:324(M+
【0070】実施例7−1 実施例1−1と同様にして下記の化合物を得る。 N−[(S)−2−アセチルチオメチル−3−メチルブ
タノイル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イ
ル)−(S)−アラニン 融点164−167℃ IR(ヌジョ−ル):3310,1685,1640,
1500 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):0.87(3H,d,
J=6.6Hz),0.90(3H,d,J=6.6H
z),0.6−0.9(1H,m),1.95(3H,
s),2.0−2.2(1H,m),2.67(1H,
dd,J=12.9,10.8Hz),2.98(1
H,dd,J=12.9,3.8Hz),3.39(1
H,dd,J=15.1,9.7Hz),3.59(1
H,dd,J=15.1,4.9Hz),4.7−5.
0(1H,m),7.3−7.6(2H,m),7.9
5(1H,d,J=8.2Hz),8.07(1H,
d,J=7.4Hz),8.46(1H,d,J=8.
2Hz),12.7(1H,brs) EI−Mass:394(M+),350,319,3
05
【0071】実施例7−2 実施例1−2と同様にして下記の化合物を得る。 N−[(S)−2−メルカプトメチル−3−メチルブタ
ノイル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イ
ル)−(S)−アラニン 融点198−200℃ IR(ヌジョ−ル):3295,1705,1635
cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):0.83(6H,t,
J=6.9Hz),1.6−1.9(2H,m),2.
0−2.3(1H,m),2.3−2.7(2H,
m),3.45(1H,dd,J=9.0,15.2H
z),3.63(1H,dd,J=5.2, 15.2
Hz),4.8−5.0(1H,m),7.3−7.6
(2H,m),7.89(1H,d,J=7.6H
z),8.03(1H,d,J=7.5Hz),8.3
6(1H,d,J=8.0Hz) EI−Mass:352(M+) 元素分析 C1620232 として、 計算値:C;54.52,H;5.72,N;7.95 実測値:C;54.27,H;5.71,N;7.76
【0072】実施例8−1 (S)−2−アセチルチオメチル−3−メチルブタン酸
(0.5g)の塩化メチレン(5ml)溶液に塩化チオ
ニル(0.57ml)とN,N−ジメチルホルムアミド
(1滴)を氷水冷却下で加える。混合物を室温で2.5
時間撹拌し、減圧下で留去する。残渣を塩化メチレンに
溶解し、再び減圧下で留去して過剰塩化チオニルを除去
して酸クロライドを得る。一方、(S)−3−(1,3
−ベンゾチアゾ−ル−2−イル)アラニン(0.55
g)のアセトニトリル(5.6ml)懸濁液にN,O−
ビス(トリメチルシリル)アセタミド(1.23ml)
を氷水冷却下に滴下し、混合物を同温で30分間、続い
て室温で1時間撹拌する。この混合物に上記で調製した
酸クロライドのアセトニトリル溶液を氷水冷却下に滴下
して、混合物を同温で30分間、続いて室温で1時間撹
拌したのち、溶媒を減圧下に留去する。残渣を酢酸エチ
ルに溶解し、1N塩酸水溶液および塩化ナトリウム飽和
水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、溶
媒を減圧下に留去する。残渣をジエチルエ−テルで粉末
化したのち濾別し、N−[2(S)−2−アセチルチオ
メチル−3−メチルブタノイル]−3−(1,3−ベン
ゾチアゾ−ル−2−イル)−2(S)−アラニンの薄黄
色結晶(0.60g)を得る。 融点164−167℃ IR(ヌジョ−ル):3310,1685,1640,
1500 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):0.87(3H,d,
J=6.6Hz),0.90(3H,d,J=6.6H
z),0.6−0.9(1H,m),1.95(3H,
s),2.0−2.2(1H,m),2.69(1H,
dd,J=12.9,10.8Hz),2.99(1
H,dd,J=12.9,3.8Hz),3.39(1
H,dd,J=15.1,9.7Hz),3.60(1
H,dd,J=4.9,15.1Hz),4.7−5.
0(1H,m),7.3−7.6(2H,m),7.9
5(1H,d,J=8.2Hz),8.07(1H,
d,J=7.4Hz),8.46(1H,d,J=8.
2Hz),12.7(1H,brs) EI−Mass:394(M+),350
【0073】実施例8−2 実施例1−2と同様にして下記の化合物を得る。 N−[(S)−2−メルカプトメチル−3−メチルブタ
ノイル]−3−(1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イ
ル)−(S)−アラニン 融点190−193℃ IR(ヌジョ−ル):3290,1700,1640,
1505 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):0.83(6H,t,
J=7.0Hz),1.6−1.9(2H,m),2.
0−2.3(1H,m),2.3−2.7(2H,
m),3.45(1H,dd,J=8.8,15.1H
z),3.63(1H,dd,J=5.1, 15.1
Hz),4.7−4.9(1H,m),7.3−7.6
(2H,m),7.89(1H,d,J=7.6H
z),8.03(1H,d,J=7.5Hz),8.3
6(1H,d,J=8.0Hz) 元素分析 C1620232 として、 計算値:C;54.52,H;5.72,N;7.95 実測値:C;54.56,H;5.71,N;7.65
【0074】実施例8−3 (S)−2−アセチルチオメチル−3−(2−メチルフ
ェニル)プロパン酸(0.76g)およびN,N−ジメ
チルホルムアミド(1滴)の乾燥塩化メチレン(7.6
ml)溶液に塩化チオニル(0.88ml)を0℃で滴
下する。反応混合物を室温で1時間撹拌し、溶媒を減圧
下に留去して酸クロライドを得る。(S)−2−(1,
3−ベンゾチアゾ−ル)アラニン メチルエステル・二
塩酸塩(0.93g)およびピリジン(0.97ml)
の乾燥塩化メチレン(9.3ml)溶液に上記で調製し
た酸クロライドの乾燥塩化メチレン(7.6ml)溶液
を0℃で加える。反応混合物を室温で45分間撹拌した
のち、10%塩酸水溶液、水、炭酸水素ナトリウム飽和
水溶液および塩化ナトリウム飽和水溶液で順次洗浄す
る。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して、溶媒を
減圧下に留去する。残渣をシリカゲルおよびn−ヘキサ
ン、酢酸エチルの混液(2:1)の溶出液を使用するカ
ラムクロマトグラフィ−で精製し、ジイソプロピルエ−
テルで粉末化して、N−[2(S)−2−アセチルチオ
メチル−3−(2−メチルフェニル)プロパノイル]−
(S)−1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イルアラニン
メチルエステルを得る。 融点96−97℃ IR(ヌジョ−ル):3330,1730,1660,
1635,1520 cm-1 NMR(CDCl3δ):2.06(3H,s),2.
33(3H,s),2.55−2.75(1H,m),
2.84(1H,dd,J=5.8,13.9Hz),
2.95−3.2(3H,m),3.63(2H,d,
J=5.1Hz),3.67(3H,s),4.9−
5.05(1H,m),6.60(1H,d,J=7.
6Hz),7.0−7.15(4H,m),7.3−
7.5(2H,m),7.75−7.95(2H,m) EI−Mass:471(M++1) 元素分析 C2426242として、 計算値:C;61.20,H;5.57,N;5.95 実測値:C;61.00,H;5.53,N;5.90 [α]20 D :−19.80°(C=1.03,CHC
3
【0075】実施例8−4 製造例3−1と同様にして下記の化合物を得る。 N−[2(S)−2−アセチルチオメチル−3−(2−
メチルフェニル)プロパノイル]−(S)−1,3−ベ
ンゾチアゾ−ル−2−イルアラニン エチルエステル 融点87−89℃ IR(ヌジョ−ル):3320,1720,1675,
1635,1535 cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.18(3H,t,J=
7.1Hz),2.06(3H,s),2.33(3
H,s), 2.55−2.75(1H,m),2.8
4(1H,dd,J=6.0,13.9Hz),2.9
5−3.2(3H,m),3.64(2H,d,J=
5.1Hz),4.14(2H,q,J=7.1H
z),4.9−5.05(1H,m),6.60(1
H,d,J=7.5Hz), 7.05−7.2(4
H,m),7.3−7.5(2H,m),7.8−7.
95(2H,m) EI−Mass:485(M++1) 元素分析 C2528242 として、 計算値:C;61.96,H;5.82,N;5.78 実測値:C;61.94,H;5.85,N;5.76 [α]20 D :−21.90°(C=1.05,CHC
3
【0076】実施例9−1 (S)−1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イルアラニン
(1.56g)のアセトニトリル(31ml)懸濁液に
N,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(3.4
3ml)を0℃で加え、混合物を室温で1時間撹拌す
る。この混合物に2−アセチルチオメチル−3−エチル
ペンタン酸クロリド(2−アセチルチオメチル−3−エ
チルペンタン酸(1.61g)および塩化チオニル
(2.03ml)から調製)を0℃で加え、反応混合物
を室温で1時間撹拌したのち、溶媒を減圧下に留去す
る。残渣を5%塩酸水溶液と酢酸エチルとの間に分配さ
せ、有機層を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥して、溶媒を減圧下に留去す
る。残渣をシリカゲルおよびトルエン、酢酸エチル、酢
酸の混液(20:1:0.5〜10:2:1)の溶出液
を使用するカラムクロマトグラフィ−で精製し、ジイソ
プロピルエ−テルで粉末化して、下記の2種の異性体を
得る。 N−[2(S)−2−アセチルチオメチル−3−エチル
プロパノイル]−(S)−1,3−ベンゾチアゾ−ル−
2−イルアラニン(異性体A、極性大)およびN−[2
(R)−2−アセチルチオメチル−3−エチルプロパノ
イル]−(S)−1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イル
アラニン(異性体B、極性小)
【0077】異性体Aの物性 融点158−160℃ IR(ヌジョ−ル):3300,1690,1640,
1505 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):0.79(6H,t,
J=7.1Hz),1.05−1.5(5H,m),
1.96(3H,s),2.2−2.3(1H,m),
2.55−2.7(1H,m),2.9−3.05(1
H,m),3.40(1H,dd,J=9.7,15.
2Hz),3.60(1H,dd,J=4.9,15.
2Hz),4.7−4.95(1H,m),7.3−
7.55(2H,m),7.9−8.1(2H,m),
8.45(1H,d,J=8.3Hz),12.8(1
H,br s) EI−Mass:423(M++1) 元素分析 C2026242 として、 計算値:C;56.85,H;6.20,N;6.63 実測値:C;56.90,H;6.28,N;6.71 [α]27 D :−109.12°(C=1.03,Me
OH) 異性体Bの物性 融点137−138℃ IR(ヌジョ−ル):3300,1740,1680,
1645,1520 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):0.45−0.7(6
H,m),0.9−1.35(5H,m),2.21
(3H,s),2.25−2.4(1H,m),2.6
5−2.8(1H,m),3.03(1H,dd,J=
3.6,13.1Hz),3.42(1H,dd,J=
9.8,15.0Hz),3.60(1H,dd,J=
4.6,15.0Hz),4.7−4.85(1H,
m),7.3−7.55(2H,m),7.85−8.
05(2H,m),8.42(1H,d,J=8.2H
z),12.0(1H,br s) EI−Mass:423(M++1) 元素分析 C2026242 として、 計算値:C;56.85,H;6.20,N;6.63 実測値:C;56.44,H;6.15,N;6.50 [α]27 D :+47.28°(C=1.03,MeO
H)
【0078】実施例9−2 N−[2(S)−2−アセチルチオメチル−3−エチル
ペンタノイル]−(S)−1,3−ベンゾチアゾ−ル−
2−イルアラニンの水(2ml)懸濁液に28%アンモ
ニア水(0.99ml)を室温で添加する。反応混合物
を同温で15分間撹拌したのち、5%硫酸水素カリウム
水溶液(40ml)中に注ぎ、生成した沈澱を濾別し水
洗して、N−[2(S)−3−メルカプトメチルペンタ
ノイル]−(S)−1,3−ベンゾチアゾ−ル−2−イ
ルアラニンの無色固体を得る。 融点145−147℃ IR(ヌジョ−ル):3300,1710,1635,
1520 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):0.6−0.9(6
H,m),1.05−1.5(5H,m),1.83
(1H,brs),2.25−2.7(3H,m),
3.3−3.7(2H,m),4.7−4.9(1H,
m),7.3−7.55(2H,m),7.85−8.
1(2H,m),8.41(1H,d,J=8.0H
z) EI−Mass:381(M++1) 元素分析 C1824232・H2Oとして、 計算値:C;54.25,H;6.58,N;7.03 実測値:C;54.10,H;6.26,N;7.21 [α]23 D :−41.0°(C=0.92,DMS
O)
【0079】実施例9−3 実施例9−2と同様にして異性体Bから下記の化合物を
得る。 N−[2(R)−3−エチル−2−メルカプロメチルペ
ンタノイル]−(S)−1,3−ベンゾチアゾ−ル−2
−イルアラニン 融点139−140℃ IR(ヌジョ−ル):3330,1740,1650,
1515 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):0.3−0.7(6
H,m),0.8−1.2(5H,m),2.2−2.
7(4H,m),3.43(1H,dd,J=9.9,
15.1Hz),3.63(1H,dd,J=4.5,
15.1Hz),4.7−4.9(1H,m),7.3
−7.55(2H,m),7.91(1H,d,J=
7.6Hz),8.04(1H,d,J=6.8H
z),8.41(1H,d,J=8.1Hz) EI−Mass:381(M++1) 元素分析 C1824232・H2Oとして、 計算値:C;54.25,H;6.58,N;7.03 実測値:C;54.35,H;6.29,N;7.41 [α]23 D :−19.89°(C=0.99,DMS
O)
【0080】実施例10−1 3−アセチルチオ−2−フェニルチオプロパン酸(1.
13g)、グリシンメチルエステル・塩酸塩(0.55
g)および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾ−ル1水和
物(0.60g)の混合物の塩化メチレン(11ml)
溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エ
チルカルボジイミド(1.03g)を0℃でゆっくり添
加する。反応混合物を0℃で10分間続いて室温で1時
間撹拌したのち、5%塩酸水溶液、水、炭酸水素ナトリ
ウム飽和水溶液および塩化ナトリウム飽和水溶液で順次
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、溶媒を減圧
下に留去する。残渣をシリカゲルを用いメタノ−ル、ク
ロロホルムの混液(1:50)を溶出液とするカラムク
ロマトグラフィ−で精製し、ジイソプロピルエ−テルで
粉末化して、固体状の3−アセチルチオ−2−フェニル
チオプロパノイルグリシン メチルエステルを得る。 融点81−82℃ IR(ヌジョ−ル):3250,1750,1690,
1635,1565 cm-1 NMR(CDCl3,δ):2.33(3H,s),
3.40(2H,d,J=7.0Hz),3.77(3
H,s),3.79(1H,t,J=7.0Hz),
4.04(2H,d,J=5.2Hz),6.74(1
H,br t),7.25−7.6(5H,m) EI−Mass:327(M+),252 元素分析 C1417 42 として、 計算値:C;51.36,H;5.23,N;4.28 実測値:C;51.51,H;5.09,N;4.25
【0081】実施例10−2 3−アセチルチオ−2−フェニルチオプロパノイルグリ
シン メチルエステル(0.65g)のメタノ−ル
(8.8ml)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液
(4.4ml)を窒素雰囲気下0℃で10分間かけて滴
下する。反応混合物を室温で1時間撹拌し、1N塩酸水
溶液(4.4ml)で中和したのち、溶媒を減圧下に留
去する。残渣を酢酸エチルおよび水の間に分配し、有機
層を塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥して、溶媒を減圧下に留去する。残渣を
シリカゲルを用いメタノ−ル、クロロホルムの混液
(1:9、v/v)を溶出液とするカラムクロマトグラ
フィ−で精製し、ジイソプロピルエ−テルで粉末化し
て、固体状の3−メルカプト−2−フェニルチオプロパ
ノイルグリシンを得る。 融点77−79℃(dec.) IR(ヌジョ−ル):3350,2750(shoul
der),2650,2560,1720,1660,
1520 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):2.4−2.6(1
H,m),2.6−2.8(1H,m),2.8−3.
0(1H,m),3.82(2H,d,J=5.8H
z),3.93(1H,dd,J=4.7,9.7H
z),7.2−7.5(5H,m),8.66(1H,
t,J=5.7Hz),12.65(1H,brs) EI−Mass:237 元素分析 C1113 32 として、 計算値:C;48.69,H;4.83,N;5.16 実測値:C;48.70,H;4.85,N;5.08
【0082】実施例11−1 3−アセチルチオ−2−(3,4−メチレンジオキシフ
ェニルチオ)プロパン酸(0.5g)、グリシンter
t−ブチルエステル・塩酸塩(0.28g)および1−
ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル水和物(0.23g)の
混合物の塩化メチレン(5ml)溶液に、1−(3−ジ
メチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド・
塩酸塩(0.39g)を0℃で添加する。反応混合物を
室温で1時間撹拌し塩化メチレンで希釈する。溶液を5
%塩酸水溶液および炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、溶媒を減圧下
に留去する。残渣をジエチルエ−テルで粉末化して、3
−アセチルチオ−2−(3,4−メチレンジオキシフェ
ニルチオ)プロピオニルグリシンtert−ブチルエス
テルの無色結晶を得る。 融点92−93℃ IR(ヌジョ−ル):3310,1740,1680,
1640,1535 cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.49(9H,s),
2.33(3H,s),3.30(2H,dd,J=
6.5,7.9Hz),3.60(1H,dd,J=
6.5,7.9Hz),3.93(2H,d,J=5.
1Hz),5.98(2H,s),6.56(1H,b
r s),6.75(1H,dd,J=0.3,7.9
Hz),7.0−7.1(2H,m) EI−Mass:413
【0083】実施例11−2 3−アセチルチオ−2−(3,4−メチレンジオキシフ
ェニルチオ)プロピオニルグリシンtert−ブチルエ
ステル(0.55g)の塩化メチレン(6ml)溶液に
トリフルオロ酢酸(1.48ml)を0℃で添加する。
反応混合物を0℃で30分間、続いて室温で1夜撹拌し
たのち、溶媒を減圧下に留去する。残渣をシリカゲルを
用いメタノ−ル、クロロホルムの混液(1:100、v
/v)を溶出液とするカラムクロマトグラフィ−で精製
し、無色油状の3−アセチルチオ−2−(3,4−メチ
レンジオキシフェニルチオ)プロピオニルグリシンを得
る。 NMR(CDCl3,δ):2.34(3H,s),
3.29(2H,m),3.69(1H,m),4.1
0(2H,d,J=5.2,Hz),5.97(2H,
s),6.75(1H,d,J=8.2Hz),6.8
8(1H,br s),7.00−7.05(2H,
m) EI−Mass:357
【0084】実施例11−3 3−アセチルチオ−2−(3,4−メチレンジオキシフ
ェニルチオ)プロピオニルグリシン(0.25g)の水
溶液(0.8ml)に28%アンモニア水(0.43m
l)を窒素雰囲気中で滴下する。反応混合物を室温で3
時間撹拌したのち、5%塩酸水溶液で中和し、溶液を酢
酸エチルおよび水の間に分配させる。有機層を塩化ナト
リウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥して、溶媒を減圧下に留去する。残渣をシリカゲルを
用い酢酸、メタノ−ル、クロロホルムの混液(80:
2:1、v/v)を溶出液とするカラムクロマトグラフ
ィ−で精製し、ジエチルエ−テルで粉末化して、3−メ
ルカプト−2−(3,4−メチレンジオキシフェニルチ
オ)プロピオニルグリシンの固体を得る。 融点113−115℃ IR(ヌジョ−ル):3280,3080,1720,
1650,1560,1500 cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):2.3−2.5(1
H,m),2.5−2.8(1H,m),2.7−3.
0(1H,m),3.6−3.8(3H,m),6.0
5(2H,s),6.90(1H,d,J=8.0H
z),7.11(1H,dd,J=1.7,8.0H
z),7.11(1H,d,J=1.7Hz),8.5
−8.7(1H,m) EI−Mass:315(M+) 元素分析 C1213 52 として、 計算値:C;45.63,H;3.99,N;4.31 実測値:C;45.70,H;4.16,N;4.44
【0085】実施例12−2 実施例9−1と同様にして下記の化合物を得る。 2(S)−3−アセチルチオ−2−(3,4−メチレン
ジオキシフェニルチオ)プロピオニル−L−トリプトフ
ァン(異性体A)および2(R)−3−アセチルチオ−
2−(3,4−メチレンジオキシフェニルチオ)プロピ
オニル−L−トリプトファン(異性体B) 異性体Aの物性 IR(ヌジョ−ル):3300(br.),1720,
1655 cm-1 NMR(CDCl3,δ):2.31(3H,s),
3.2−3.6(5H,m),4.8−5.0(1H,
m),5.90(2H,br s),6.5−6.7
(2H,m),6.7−6.9(3H,m),7.0−
7.3(3H,m),7.36(1H,d,J=7.9
Hz),7.57(1H,d,J=7.9Hz) EI−Mass:486 異性体Bの物性 IR(ヌジョ−ル):3320,1715,1680,
1660,1540 cm-1 NMR(CDCl3,δ):2.25(3H,s),
3.1−3.6(5H,m),4.8−5.0(1H,
m),5.8−6.0(2H,m),6.55(1H,
d,J=8.0Hz),6.65−6.8(2H,
m),6.85(1H,d,J=1.7Hz),7.0
5−7.2(4H,m),7.38(1H,d,J=
7.3Hz),7.63(1H,d,J=7.3Hz) EI−Mass:486
【0086】実施例12−3 実施例9−2と同様にして異性体Aから下記の化合物を
得る。 2(S)−3−メルカプト−2−(3,4−メチレンジ
オキシフェニルチオ)プロピオニル−L−トリプトファ
ン 融点〜90℃(dec.) IR(ヌジョ−ル):3350−3300(br.),
1715,1645 cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.85(1H,t,J=
8.6Hz),2.7−2.9(1H,m),2.9−
3.1(1H,m),3.3−3.5(2H,m),
3.49(1H,dd,J=5.5,7.5Hz),
4.8−5.0(1H,m),5.91(2H,s),
6.53(1H,d,J=8.0Hz),6.6−6.
8(2H,m),6.86(1H,d,J=7.2H
z),7.0−7.3(4H,m),7.36(1H,
d,J=7.6Hz),7.60(1H,d,J=7.
6Hz) EI−Mass:444
【0087】実施例12−4 実施例9−2と同様にして異性体Bから下記の化合物を
得る。2(R)−3−メルカプト−2−(3,4−メチ
レンジオキシ)フェニルチオ−L−トリプトファン 融点〜75℃(dec.) IR(ヌジョ−ル):3325,1715,1645
cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.69(1H,t,J=
8.6Hz),2.6−2.8(1H,m),2.85
−3.05(1H,m),3.3−3.4(2H,
m),3.45−3.55(1H,m),4.8−5.
0(1H,m),5.89(2H,s),6.54(1
H,d,J=8.0Hz),6.71(1H,dd,J
=1.8,8.0Hz),6.80(1H,d,J=
1.7Hz),6.94(1H,d,J=7.6H
z),7.0−7.25(4H,m),7.35(1
H,d,J=7.4Hz),7.61(1H,d,J=
7.3Hz) EI−Mass:444
【0088】実施例13−1 実施例9−1と同様にして下記の化合物を得る。2
(S)−3−アセチルチオ−2−(1−メチルエチルチ
オ)プロピオニル−L−トリプトファン(異性体A、極
性小、非晶質)および2(R)−3−アセチルチオ−2
−(1−メチルエチルチオ)プロピオニル−L−トリプ
トファン(異性体B、極性大、非晶質) 異性体Aの物性 IR(フィルム):3350,1730,1660,1
520 cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.05(3H,d,J=
6.7Hz),1.10(3H,d,J=6.7H
z),2.29(3H,s),2.6−2.85(1
H,m),3.2−3.55(5H,m),4.85−
5.0(1H,m),6.98(1H,d,J=7.2
Hz),7.05−7.65(5H,m),8.26
(1H,br s) EI−Mass:408 異性体Bの物性 IR(フィルム):3330,1730,1680,1
660,1520 cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.12(3H,d,J=
6.7Hz),1.16(3H,d,J=6.7H
z),2.28(3H,s),2.8−3.0(1H,
m),3.2−3.5(5H,m),4.85−5.0
(1H,m),7.0−7.7(5H,m),8.24
(1H,br s) EI−Mass:408
【0089】実施例13−2 実施例9−2と同様にして異性体Aから下記の化合物を
得る。 2(S)−3−メルカプト−2−(1−メチルエチルチ
オ)プロピオニル−L−トリプトファン(白色非晶質) IR(フィルム):(CHCl3):3410,333
0,2530,1725,1640,1520 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.92(3H,d,J=
6.7Hz),1.07(3H,d,J=6.6H
z),1.87(1H, brt,J=8.5Hz),
2.45−2.65(1H,m),2.85−3.0
(2H,m),3.25−3.55(3H,m),
4.85−4.95(1H,m),6.12(1H,b
r s),7.05−7.7(5H,m),8.24
(1H,brs) EI−Mass:366(M+) 元素分析 C1722232として、 計算値:C;55.71,H;6.05,N;7.64 実測値:C;55.60,H;6.39,N;7.24 [α]26 D :50.4゜(C=0.93,MeOH)
【0090】実施例13−3 実施例9−2と同様にして異性体Bから下記の化合物を
得る。 2(R)−3−メルカプト−2−(1−メチルエチルチ
オ)プロピオニル−L−トリプトファン(白色非晶質) IR(フィルム):3410,3330,2550,1
720,1640,1520 cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.08(3H,d,J=
6.8Hz),1.15(3H,d,J=6.7H
z),1.63(1H, brt,J=8.5Hz),
2.7−3.0(3H,m),3.3−3.5(3H,
m),4.85−4.95(1H,m),6.11(1
H,br s),7.05−7.7(5H,m),8.
21(1H,br s) EI−Mass:366(M+) 元素分析 C1722232 として 計算値:C;55.71,H;6.05,N;7.64 実測値:C;55.63,H;6.40,N;7.33 [α]26 D :−49.8゜(C=1.29,MeO
H)
【0091】実施例14−1 実施例9−1と同様にして下記の化合物を得る。 N−[2(S)−2−アセチルチオメチル−4−メチル
ペンタノイル]−(3,4−メチレンジオキシ)−フェ
ニルアラニン(異性体A、極性小)およびN−[2
(R)−2−アセチルチオメチル−4−メチルペンタノ
イル]−(3,4−メチレンジオキシ)−フェニルアラ
ニン(異性体B、極性大) 異性体Aの物性 IR(CHCl3):3300,1730,1690,
1640,1530 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.7−1.1(6H,
m),1.25−1.4(1H,m),1.45−1.
75(2H,m),2.35(3H,s),2.3−
2.55(1H,m),2.85−3.3(4H,
m),4.8−5.0(1H,m),5.93(2H,
s),6.19(1H,d,J=7.2Hz),6.5
5−6.9(3H,m) EI−Mass:395 異性体Bの物性 IR(CHCl3):3300,1720,1690,
1645,1540 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.81(3H,d,J=
6.2Hz),0.86(3H,d,J=6.2H
z),1.25−1.6(3H,m),2.31(3
H,s),2.35−2.5(1H,m),2.9−
3.25(4H,m),4.8−4.95(1H,
m),5.93(2H,s),6.07(1H,d,J
=7.7Hz),6.62(1H,d,J=7.8H
z),6.65(1H,s),6.73(1H,d,J
=7.8Hz) EI−Mass:395
【0092】実施例14−2 実施例9−2と同様にして異性体Aから下記の化合物を
得る。 N−[2(S)−2−メルカプトメチル−4−メチルペ
ンタノイル]−(3,4−メチレンジオキシ)−フェニ
ルアラニン NMR(CDCl3,δ):0.85(3H,d,J=
6.2Hz),0.87(3H,d,J=6.2H
z),1.15−1.4(1H,m),1.40(1
H,br t,J=8.5Hz),1.5−1.65
(2H,m),2.25−2.6(2H,m),2.6
5−2.85(1H,m),3.0−3.25(2H,
m),4.85−5.0(1H,m),5.93(2
H,s),6.11(1H,d,J=7.8Hz),
6.65−6.8(3H,m) EI−Mass:353
【0093】実施例14−3 実施例9−2と同様にして異性体Bから下記の化合物を
得る。 N−[2(R)−2−メルカプトメチル−4−メチルペ
ンタノイル]−(3,4−メチレンジオキシ)−フェニ
ルアラニン IR(ヌジョ−ル):3280,1725,1640,
1535 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.7−0.9(6H,
m),1.15−1.4(4H,m),1.45−1.
7(2H,m),2.25−2.5(2H,m),2.
7−2.85(1H,m),3.01(1H,dd,J
=7.6,14.2Hz),3.20(1H,dd,J
=5.3,14.2Hz),4.8−4.95(1H,
m),5.94(2H,s),6.15(1H,d,J
=7.7Hz), 6.63(1H,dd,J=1.
6,7.8Hz),6.68(1H,d,J=1.4H
z),6.74(1H,d,J=7.8Hz) EI−Mass:353
【0094】実施例15−1 実施例9−1と同様にして下記の化合物を得る。 N−[2(S)−2−アセチルチオメチル−4−メチル
ペンタノイル]−(S)−(2,1,3−ベンゾチアジ
アゾール−5−イル)−アラニン(異性体A、極性小、
白色非晶質)およびN−[2(R)−2−アセチルチオ
メチル−4−メチルペンタノイル]−(S)−(2,
1,3−ベンゾチアジアゾール−5−イル)−アラニン
(異性体B、極性大、白色非晶質) 異性体Aの物性 IR(ヌジョ−ル):3270,1730,1680,
1635,1530 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.85−0.95(6
H,m),1.2−1.4(2H,m),1.45−
1.65(2H,m),2.31(3H,s),2.3
5−2.55(1H,m),2.8−3.05(2H,
m),3.26(1H,dd,J=6.4,14.1H
z),3.29(1H,dd,J=5.4,14.0H
z),5.0−5.15(1H,m),6.44(1
H,d,J=7.5Hz),7.52(1H,dd,J
=1.6,9.0Hz),7.85−8.0(2H,
m) EI−Mass:409 異性体Bの物性 IR(ヌジョ−ル):3280,1730,1685,
1635,1530 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.6−0.75(6H,
m),0.8−0.9(1H,m),1.1−1.35
(2H,m),1.4−1.6(1H,m),2.28
(3H,s),2.35−2.5(1H,m),2.9
−3.0(2H,m),3.26(1H,dd,J=
7.5,14.1Hz),3.45−3.55(1H,
m),5.0−5.15(1H,m),6.38(1
H,d,J=7.7Hz),7.49(1H,dd,J
=1.6,9.0Hz),7.82(1H,br
s),7.94(1H,d,J=8.8Hz) EI−Mass:409
【0095】実施例15−2 実施例9−2と同様にして異性体Aから下記の化合物を
得る。 N−[2(S)−2−メルカプトメチル−4−メチルペ
ンタノイル]−(S)−2,1,3−ベンゾチアジアゾ
ール−5−イルアラニン(白色非晶質) IR(ヌジョ−ル):3300,1735,1640,
1530 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.7−0.95(6H,
m),1.15−1.35(1H,m),1.4(1
H,br t,J=ca.8.5Hz)),1.45−
1.65(2H,m),2.3−2.6(2H,m),
2.65−2.85(1H,m),3.32(1H,d
d,J=6.5,14.0Hz),3.4−3.55
(1H,m),5.0−5.15(1H,m),6.3
5(1H,d,J=7.6Hz),7.56(1H,d
d,J=1.6,9.0Hz),7.89(1H,br
s),7.94(1H,d,J=9.2Hz) EI−Mass:367
【0096】実施例15−3 実施例9−2と同様にして異性体Bから下記の化合物を
得る。 N−[2(R)−2−メルカプトメチル−4−メチルペ
ンタノイル]−(S)−2,1,3−ベンゾチアジアゾ
ール−5−イルアラニン(白色非晶質) IR(ヌジョ−ル):3300,1730,1645,
1535 cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.55−0.7(6H,
m),1.0−1.7(4H,m),2.25−2.5
(2H,m),2.65−2.85(1H,m),3.
26(1H,dd,J=8.0,14.2Hz),3.
51(1H,dd,J=4.9,14.2Hz),5.
05−5.2(1H,m),6.54(1H,d,J=
7.9Hz),7.51(1H,dd,J=1.6,
9.0Hz),7.84(1H,br s),7.95
(1H,d,J=9.0Hz) EI−Mass:367
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/425 AED C07C 323/62 7419−4H 327/20 7106−4H C07D 209/20 8217−4C 277/64 285/14 317/60 317/62 405/12 209 C07K 5/06 8318−4H //(C07D 405/12 209:20 317:60)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、R1は低級アルキル、シクロ(低級)アルキ
    ル、アリ−ルまたは複素環基、R2は複素環基、低級ア
    ルキルまたは水素、R3は水素またはメルカプト保護
    基、XはS、−、低級アルキレン、O、NHまたはNR
    4(式中、R4は低級アルキルを意味する)、Yは−また
    は低級アルキレン、Zはカルボキシまたは保護されたカ
    ルボキシ、nは0または1の整数をそれぞれ示す]で表
    わされる化合物およびその塩。
  2. 【請求項2】 式: 【化2】 [式中、R1は低級アルキル、シクロ(低級)アルキ
    ル、アリ−ルまたは複素環基、R2は複素環基、低級ア
    ルキルまたは水素、XはS、−、低級アルキレン、Yは
    −または低級アルキレン、nは0または1の整数をそれ
    ぞれ示す]で表わされる化合物およびその塩。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997024341A1 (en) * 1995-12-28 1997-07-10 Zambon Group S.P.A. Thiol derivatives with metallopeptidase (ace/nep) inhibitory activity
US7045653B2 (en) 2002-12-23 2006-05-16 Pfizer, Inc. Pharmaceuticals

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US7045653B2 (en) 2002-12-23 2006-05-16 Pfizer, Inc. Pharmaceuticals

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