JPH0840828A - カプセル配合透明クレンジング化粧料およびその製造法 - Google Patents

カプセル配合透明クレンジング化粧料およびその製造法

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JPH0840828A
JPH0840828A JP19494794A JP19494794A JPH0840828A JP H0840828 A JPH0840828 A JP H0840828A JP 19494794 A JP19494794 A JP 19494794A JP 19494794 A JP19494794 A JP 19494794A JP H0840828 A JPH0840828 A JP H0840828A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非水系ないし微水系ゲル中に透明な状態でカ
プセルを配合でき、クレンジング効果を向上させたカプ
セル配合クレンジング化粧料を提供すること。またその
簡便な製造方法を開発すること。 【構成】 非水系ないし微水系ゲル中に少なくとも油性
成分を内包する水溶性多価アルコール処理微小カプセル
が分散してなる透明クレンジング化粧料。水溶性多価ア
ルコールおよび親水性非イオン界面活性剤を含む相に油
性物質を混合して調製した非水系ないし微水系透明ゲル
に、少なくとも油性成分を内包して50〜95重量%水
溶性多価アルコール水溶液中に浸漬させた微小カプセル
を分散せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非水系ないし微水系ゲ
ル中に少なくとも油性成分を含む特定の微小カプセルを
分散させてなる透明クレンジング化粧料、およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種化粧品とりわけ口紅、アイシャド
ー、ファンデーション等のメイクアップ化粧品の洗浄、
除去いわゆるメイク落としのために使用されるクレンジ
ング化粧料には種々の形態のものが市販されており、ク
レンジングオイル、クレンジングクリーム、水性クレン
ジングゲル(ゲルはジェルと称することもあるが、本発
明では全てゲルという)、油性クレンジングゲル等があ
る。この中でゲルタイプのものはその透明感のある外観
やみずみずしい使用感が好まれ、クレンジング化粧料の
中でも注目されている。クレンジング化粧料のうち、油
性ゲルタイプのものは界面活性剤のゲル化能や液晶化機
能を利用したり、内相および外相の屈折率を合わせて乳
化させ透明状態にしたものであるが、その洗浄力は、水
溶性高分子のゲル化能を利用して調製した水性ゲルタイ
プのものに比べ優れているが、クレンジングオイルの洗
浄力よりは劣るといわれている。
【0003】一方、固体、液体あるいは気体状の物質を
ゼラチン、コラーゲン等の高分子物質の薄膜で一様に被
覆し、それら内包物を外部環境から隔離したり徐々に放
出させたりするような機能を有する材形としてソフトカ
プセルやマイクロカプセルがあり、これらを利用した製
品は食品、医薬品、印刷等の分野においてすでに一部実
用化されている。これらのカプセルは、内包物を前記被
膜によりいわば密閉包装することになるから、内包物の
空気酸化、吸湿等を防止でき、安定性を高めることが可
能となる。また、低沸点ないし揮発性物質も安定に長期
間保存できる。
【0004】最近、化粧品やトイレタリー分野において
もこのようなカプセルを配合した新規な形態の製品が注
目されており、例えばシャンプーやメイクアップ化粧品
等への応用が図られている。しかしながら化粧水やクリ
ーム等の基礎化粧品へカプセル類を配合した製品はほと
んど見られず、これはカプセルの被膜材である高分子物
質が使用時に異物感を与えたり皮膚上に残存したりする
問題があるためである。また、透明な非水系ないし微水
系の化粧品への応用もカプセルを配合することにより、
化粧品配合成分の混合系が不安定になり相分離をひきお
こしたり濁りを生じて製品の美観を損ねるという問題が
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、ゲルタ
イプのクレンジング化粧料はその外観、使用感等から消
費者ニーズに適合したものであるが、機能的にはさらに
高い洗浄力が求められている。また、化粧品分野でもカ
プセルを配合した新規な製品形態が注目されており、一
部実用化されている製品もあるが、透明な非水系ないし
微水系の化粧品への応用はカプセルを配合することによ
り、混合系が不安定になり相分離したり濁りが生じると
いう問題があった。したがって本発明の目的は、非水系
ないし微水系ゲル中にカプセルを透明な状態で配合する
ことができ、クレンジング効果を向上させたカプセル配
合透明クレンジング化粧料を提供することにあり、また
その簡便な製造方法を開発することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究した結果、非水系ないし微水
系ゲル中に特定の微小カプセルを配合せしめることによ
り、従来のゲルタイプクレンジング化粧料に比べてクレ
ンジング効果の増強した透明クレンジング化粧料が得ら
れることを見出し本発明を完成するに至った。すなわち
本発明の要旨の第1は、非水系ないし微水系ゲル中に少
なくとも油性成分を内包する水溶性多価アルコール処理
微小カプセルが分散してなる透明クレンジング化粧料に
あり、また要旨の第2は、水溶性多価アルコールおよび
親水性非イオン界面活性剤を含む相に油性物質を混合し
て非水系ないし微水系透明ゲルを調製し、一方油性成分
を内包しかつ水溶性多価アルコール中に浸漬させた微小
カプセルを調製し、このカプセルを前記ゲルに分散せし
めることを特徴とする透明クレンジング化粧料の製造法
にある。
【0007】まず本発明の要旨の第1について説明す
る。本発明の透明クレンジング化粧料は非水系ないし微
水系ゲルと少なくとも油性成分を内包する微小カプセル
とから構成される。非水系ないし微水系ゲルは水溶性多
価アルコール、親水性非イオン界面活性剤および油性物
質を含むものが好ましく、水分は全く含まないかゲル全
体に対して約10重量%以下であり、望ましくは5重量
%までの水分を含むものをいう。かかるゲル中の水分含
量が約10重量%を超えるとゲルの粘性が低下して微小
カプセルがゲル中に均一に分散しにくくなるので好まし
くない。前記ゲルはいわば水溶性多価アルコールと親水
性非イオン界面活性剤と必要に応じて水とを含む混合相
が油性物質等とゲル状態を形成してなるもので、それの
みでも皮膚上でメイクアップ化粧品等とともに容易に混
合、水で洗い流すことができる機能を有するものが好ま
しい。
【0008】本発明の非水系ないし微水系ゲルを形成す
るための水溶性多価アルコールとしては、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレング
リコール(n=3〜10)、1,3−ブチレングリコー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール(n=4
〜10)、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン
(n=3〜15)、エリスリトール、ソルビトール、マ
ルチトール、キシリトース、ブドウ糖、ショ糖等を例示
でき、このうちより好ましくはグリセリンおよび/また
は1,3−ブチレングリコールである。
【0009】非イオン界面活性剤は通常の化粧品、医薬
品または医薬部外品に使用されるものでよく、具体例と
してヘキサグリセリンモノ、ジまたはトリラウレート、
デカグリセリンモノ、ジまたはトリステアレート等の重
合度4〜15好ましくは6〜10のポリグリセリンと炭
素数8〜20の脂肪酸とのモノ、ジまたはトリエステル
(以下、単にポリグリセリン脂肪酸エステルということ
がある。)、グリセリンと前記脂肪酸とのモノまたはジ
エステル(グリセリン脂肪酸エステル)、ソルビトール
またはソルビタンと前記脂肪酸とのモノ、セスキまたは
ジエステル、プロピレングリコールまたはジプロピレン
グリコールと前記脂肪酸とのモノエステル、前記グリセ
リン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルおよび
プロピレングリコール脂肪酸エステルの酸化エチレンあ
るいは酸化プロピレン付加物、分子量100〜2000
のポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコ
ールと前記脂肪酸とのモノまたはジエステル、アルキル
基が炭素数8〜20のポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油等をあげることができる。このうち
HLBが10以上のものを少なくとも用いることが必要
であり、具体的にはポリグリセリン脂肪酸エステルとし
てデカグリセリンモノステアレート、デカグリセリント
リステアレート、デカグリセリンモノオレエート、デカ
グリセリンセスキオレエート、デカグリセリンモノラウ
レート、ヘキサグリセリンモノラウレート、テトラグリ
セリンモノラウレート、ポリオキシエチレンまたはポリ
オキシプロピレン付加硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレ
ンまたはポリオキシプロピレン付加ソルビトール脂肪酸
エステルとしてオレイン酸エステルが好適である。
【0010】また油性物質とは化粧品、医薬品または医
薬部外品に汎用的に用いられる低粘性の動植物系油脂
類、合成エステル類、高級脂肪族アルコール類、炭化水
素類、シリコーン類であり、各々の具体例として次のも
のをあげることができる。動植物系油脂類(ワックス類
を含む)としてはオリーブ油、サフラワー油、ひまわり
油、ホホバ油、オレンジラフィー油、グレープシード
油、カミツレ油、マカデミアナッツ油、アプリコットカ
ーネル油、コーン油、月見草油、ミンク油等があり、好
ましくはオリーブ油、ホホバ油である。
【0011】合成エステル類ではイソプロピルミリステ
ート、イソプロピルパルミテート、2−エチルヘキシル
イソノナネート、イソノニルイソノナネート、メチルイ
ソステアレート、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリ
ド、ネオペンチルグリコールジ−2−エチルヘキサン酸
エステル、ペンタエリスリトール−テトラ−2−エチル
ヘキサン酸エステル、ジ−2−エチルヘキシルサクシネ
ート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エ
チルヘキシルセバケート、イソデシルイソノナネート、
イソトリデシルイソノナネート等を例示でき、このうち
イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテー
ト、イソノニルイソノナネート、トリ−2−エチルヘキ
サン酸グリセリドがより好ましく、最も好ましくはイソ
プロピルミリステート、トリ−2−エチルヘキサン酸グ
リセリドである。
【0012】高級脂肪族アルコール類はオレイルアルコ
ール、2−ヘプチルウンデカノール、メチル分岐イソス
テアリルアルコール、2−オクチルドデカノール等であ
り、好適にはオレイルアルコール、メチル分岐イソステ
アリルアルコールである。炭化水素類には流動パラフィ
ン、スクワラン、スクワレン、イソパラフィン等があ
り、より好ましくは流動パラフィン、スクワラン、最も
好ましくは流動パラフィンである。シリコーン類にはジ
メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサ
ン、脂肪酸または脂肪族アルコール変性ポリシロキサン
等があり、より好ましくはジメチルポリシロキサン、メ
チルフェニルポリシロキサン、最も好ましくはジメチル
ポリシロキサンである。
【0013】前記した水溶性多価アルコール、非イオン
界面活性剤および油性物質のゲル全体に対する配合量
は、クレンジング効果を高めるとともに水洗を容易にな
らしめるという一見相矛盾する両機能を満たすために、
水溶性多価アルコールを10〜60重量%、より好まし
くは15〜50重量%、最適には15〜35重量%に設
定し、非イオン界面活性剤を1〜20重量%、より好ま
しくは1〜15重量%、最も好ましくは5〜10重量%
に設定し、かつ油性物質を30〜90重量%、好適には
50〜80重量%、最適には60〜80重量%に設定す
るのがよい。これ以外の組合せの配合比率では前記機能
を満足しない。なお本発明の非水系ないし微水系ゲルに
は前記成分のほかに本発明の趣旨に反しないかぎり抗酸
化剤、着色料、香料、防腐剤等を配合してもさしつかえ
ない。
【0014】一方、本発明において微小カプセルは少な
くとも油性成分を内包し、水溶性多価アルコールで処理
したものである。微小カプセルはアルギン酸ソーダ、寒
天、ゼラチン、カラギーナン、アラビアガム、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メ
チルセルロース、カルボキシビニルポリマー、(メタ)
アクリル酸ポリマー、ポリビニルアルコール、コラーゲ
ン、大豆蛋白等の被膜形成材料好ましくは寒天、ゼラチ
ンを用い、最も好ましくは寒天または寒天およびグリセ
リン(混合重量比率は1重量%寒天水溶液/グリセリン
=100/1〜20)を用い、この水溶液で被膜を形成
させるとともに油性成分、必要に応じて動植物エキス
類、香料、色素類等を内包したものであり、例えば継目
カプセル、継目なしカプセルいわゆるシームレスカプセ
ル等に成形したものである。その形状は球形、長楕円
形、フットボール形等があり、サイズは0.1〜5mmに
適宜に選択できる。本発明の微小カプセルでは1〜3mm
の球形シームレスカプセルとすることが好ましい。本発
明では、かかる微小カプセルの被膜をさらに水溶性多価
アルコールに接触(配合、塗付、浸漬、スプレー等)さ
せ、その状態を所要時間例えば1〜20日間浸漬維持し
て熟成させたものとする。このような水溶性多価アルコ
ール処理した微小カプセルを用いることによって非水系
ないし微水系ゲル中に透明な状態でカプセルを配合する
ことができる。
【0015】微小カプセルに内包する油性成分は、本発
明のクレンジング化粧料が高いクレンジング効果を奏す
ることを意図するものであるから、低粘性のものが好ま
しく、その粘度としては100センチポイズ/25℃以
下、より好ましくは60センチポイズ/25℃以下、最
も好ましくは1〜40センチポイズ/25℃である。か
かる低粘性油性成分としては、前記した非水系ないし微
水系ゲル中に配合する油性物質と同様のものを具体的に
例示でき、このうちイソプロピルミリステート、イソプ
ロピルパルミテート、イソノニルイソノナネート、イソ
デシルイソノナネート、イソトリデシルイソノナネー
ト、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリド、流動パラ
フィン、スクワラン、ジメチルポリシロキサンがより好
適である。
【0016】また動植物エキス類はアロエエキス、カミ
ツレエキス、クチナシエキス、セージエキス、センブリ
エキス、タイムエキス、チンピエキス、トウキエキス、
ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レモンエキス、オレ
ンジエキス等があり、香料や色素類は通常の香粧品に配
合される公知のものでよい。微小カプセル全体に占める
油性成分の割合は30〜70重量%、より好ましくは4
0〜60重量%であり、動植物エキス類の割合は5重量
%以下であり、香料や色素類は適量である。微小カプセ
ルを処理する水溶性多価アルコールは前記ゲル中に配合
するものを同一でも異なってもよいが、実用的にはグリ
セリンおよび/または1,3−ブチレングリコールが望
ましく、これを50〜95重量%濃度、好ましくは70
〜90重量%濃度になるような水溶液として微小カプセ
ルに接触させればよい。
【0017】かくして、本発明の透明クレンジング化粧
料は、前記した非水系ないし微水系ゲルに前記微小カプ
セルを添加し、ゆるやかに混合して分散せしめて得られ
るものであり、該クレンジング化粧料全体に対して1〜
20重量%、好ましくは2〜10重量%の微小カプセル
が含有されている。本発明のクレンジング化粧料は透明
状態を保持し安定であり、従来の油性クレンジングゲル
と同様に皮膚上に塗付したメークアップ化粧品等に適用
してマッサージ混合した後、水洗することにより効率的
に該化粧品を皮脂成分、発汗成分および汚れ物質ととも
に洗い落とすことができるものである。
【0018】次に本発明の要旨の第2である透明クレン
ジング化粧料の製造法について説明する。本発明におい
て特徴とする方法とは、水溶性多価アルコールおよび親
水性非イオン界面活性剤を含む相に油性物質を混合して
非水系ないし微水系透明ゲルを調製し、一方少なくとも
油性成分を内包した後に水溶性多価アルコール中に浸漬
させた微小カプセルを調製し、このカプセルを前記ゲル
に分散せしめることを特徴とする透明クレンジング化粧
料の製造法である。
【0019】非水系ないし微水系透明ゲルは、適当な容
器に前記した水溶性多価アルコール、親水性非イオン界
面活性剤および必要に応じて水等の親水相成分を添加
し、約70℃程度に加温して溶解、ホモミキサー、ホモ
ジナイザー、真空乳化装置等の攪拌機を用いて回転数1
000〜5000rpm にて混合することにより親水相を
調製する。ついで同温で攪拌を続けながらこの親水相に
前記油性物質を徐々に添加し、30℃以下に冷却するこ
とにより透明状態の非水系ないし微水系透明ゲルを調製
する。
【0020】一方、微小カプセルは、例えばシームレス
カプセルの場合、二重管(例えば二重円筒)式オリフィ
スを用いて、寒天、水および必要に応じてグリセリン等
を混合して均一状態となしたカプセル被膜形成物質の水
溶液が外筒と内筒との間を流通するように接続し、また
少なくとも前記油性成分のほかに動植物エキス類、香料
等を均一に混合したカプセル内包物が内筒内を流通する
ように接続し、このオリフィス先端から両者をカルシウ
ムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン等
の多価金属イオンを含有する凝固用溶液中あるいは室温
(20〜25℃)にて液体状を呈する油脂ないしは中鎖
脂肪酸トリグリセリドに滴下して内包物を有する微小カ
プセルを作成する。ついでこの微小カプセルを前記水溶
性多価アルコールの好ましくは50〜95重量%、最適
には70〜90重量%水溶液に室温にて1〜20日間、
より好ましくは5〜15日間浸漬した後、濾別して水溶
性多価アルコール処理微小カプセルを調製する。なお水
溶性多価アルコール水溶液における該アルコール濃度が
95重量%を超えると微小カプセルが硬くなりすぎ、も
ろくなり、クレンジング化粧料としての使用時に異物感
が出るので好ましくない。逆に50重量%未満のときは
透明クレンジング化粧料を得にくくなる。
【0021】次に非水系ないし微水系透明ゲルを室温に
てゆるやかに、例えばプロペラミキサー、パドルミキサ
ー、プラネタリミキサー等の攪拌機を用いて回転数10
〜100rpm で攪拌しながら、水溶性多価アルコール処
理微小カプセルを添加し分散させることにより本発明の
カプセル配合透明クレンジング化粧料を得ることができ
る。
【0022】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 まず、表1に示す成分を用いて微水系ゲルを調製した。
すなわち親水相成分を70℃に加温し、攪拌機(みづほ
工業(株)製、商品名:真空乳化装置PVQ−3型)を
用いて回転数3000rpm で攪拌しながら、疎水性相成
分を徐々に添加し、ついで30℃に冷却して微水系ゲル
を得た。このゲルは−10℃〜40℃を24時間で1サ
イクルする温度安定性試験機で保存し、安定性を調べた
ところ、6ヵ月以上にわたり相分離することなく、透明
状態を維持していた。
【0023】一方、表−2に示す成分を用いて微小カプ
セルを調製した。二重円筒式オリフィス(フロント産業
(株)製、商品名:スフェレクス・ラボ)を用いて、円
筒側に均一に溶解した内包物を充填し、また円筒と外筒
との間側にカプセル被膜形成物質の水溶液を充填し、両
者を中鎖飽和脂肪酸トリグリセリド(日清製油(株)
製、商品名:ODO)中に滴下した。固形分を濾別して
油性成分を内包した直径2mmの球形微小シームレスカプ
セルを作成した。ついでこの微小カプセルを70重量%
1,3−ブチレングリコール水溶液中に室温で10日間
浸漬した後、濾別して水溶性多価アルコール処理微小カ
プセルを得た。
【0024】配合割合が微水系ゲル:水溶性多価アルコ
ール処理微小カプセル=95:5(重量比)となるよう
に設定し、混合機(みづほ工業(株)製、商品名:真空
乳化装置PVQ−3型)を用いて5〜50rpm の回転数
にて、微水系ゲル中に水溶性多価アルコール処理微小カ
プセルを添加して分散せしめ、本発明のカプセル配合透
明クレンジング化粧料を調製した。
【0025】このものは、前記温度安定性試験機で保存
安定性を調べた結果、6ヵ月間を超えて白濁することな
く透明状態を維持し、相分離することもなかった。また
その使用具合を専門パネル10名でモニターしたとこ
ろ、市販の油性クレンジングジェルに比べてベタつきが
なく、みずみずしい、さっぱりとした感触を与え、カプ
セル配合による異物感もなく、口紅の浮きおよびクレン
ジング力が優れ、水による洗い落ち性も良好であった。
【0026】
【表1】 注1)信越シリコーン(株)製、商品名:KF−96
【0027】
【表2】 1) 日清製油(株)製、商品名:TIO 2) 日清製油(株)製、商品名:サラコス99
【0028】実施例2 実施例1において、微水系ゲルの配合成分(表1)のか
わりに表3に示す成分を用いて非水系ゲルを作成し、ま
た微小カプセルの配合成分(表2)のかわりに表4で示
す成分を用いて微小カプセル(直径:1.5mmのシーム
レスカプセル)を作成し、かつ微小カプセルを70重量
%1,3−ブチレングリコール水溶液に浸漬するかわり
に80重量%グリセリン水溶液に浸漬する以外は同様の
条件で本発明のカプセル配合透明クレンジング化粧料を
調製した。このものは、実施例1記載の温度安定性試験
機による保存性が6ヵ月間を超えて白濁せず透明であ
り、相分離しなかった。またその使用感はベタつきのな
い、さっぱりした感触で、マッサージにより発生する配
合カプセルの破壊に基づく異物感もなく、メークアップ
化粧品に対するクレンジング効果および水による洗い落
ち具合に優れていた。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】実施例3 実施例1において、微水系ゲルの配合成分(表1)のか
わりに表5に示す成分を用いて微水系ゲルを作成し、ま
た微小カプセルの配合成分(表2)のかわりに表6に示
す成分を用いて微小カプセル(直径:3mmのシームレス
カプセル)を作成し、かつ微小カプセルを70重量%
1,3−ブチレングリコール水溶液に浸漬するかわりに
90重量%グリセリン水溶液に浸漬する以外は同様の条
件で本発明のカプセル配合透明クレンジング化粧料を調
製した。このものは、実施例1記載の温度安定性試験機
による保存性が6ヵ月間を超えて白濁せず透明であり、
相分離も認められなかった。またその使用感はベタつき
がなく、さっぱりした感触で、マッサージにより発生す
る配合カプセルの破壊に基づく異物感もなく、メークア
ップ化粧品に対するクレンジング効果および水による洗
い落ち具合に優れていた。
【0032】
【表5】
【0033】
【表6】
【0034】比較例1 実施例1において、微小カプセルを作成した後、70重
量%1,3−ブチレングリコール水溶液中に浸漬処理す
ることなく、そのまま微水系ゲル中に分散させた。この
ものの保存安定性を実施例1記載の方法で試験したとこ
ろ、分散直後から白濁が発生しはじめ、翌日には全体が
完全に白濁した。
【0035】比較例2 実施例1において、油性成分(表2の流動パラフィン、
トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリドおよびイソノニ
ルイソノナネート)を含まず、エキス類のみを含有する
微小カプセルを作成した。これを実施例1と同様の方法
により微水系ゲル中に分散させた。このものと実施例1
で得たクレンジング化粧料とを比較したところ、透明性
および感触の点ではほぼ同等であったが、口紅の浮きお
よびクレンジング力の点で本比較例のものが明らかに劣
っていた。
【0036】
【発明の効果】本発明のカプセル配合透明クレンジング
化粧料は、非水系ないし微水系ゲル中に微小カプセルを
長期間にわたり透明な状態で配合することができ、それ
により美しい外観をもち、みずみずしい使用感を損なわ
ず、優れたクレンジング効果を有し、また配合カプセル
の破壊によるカプセル片も水により十分に洗い流すこと
ができるので、その残存による異物感もない。さらに本
発明の方法によれば、簡便にカプセル配合透明クレンジ
ング化粧料を製造することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】一方、表−2に示す成分を用いて微小カプ
セルを調製した。公知の二重円筒式オリフィスを用い
て、円筒側に均一に溶解した内包物を充填し、また円筒
と外筒との間側にカプセル被膜形成物質の水溶液を充填
し、両者を中鎖飽和脂肪酸トリグリセリド(日清製油
(株)製、商品名:ODO)中に滴下した。固形分を濾
別して油性成分を内包した直径2mmの球形微小シームレ
スカプセルを作成した。ついでこの微小カプセルを70
重量%1,3−ブチレングリコール水溶液中に室温で1
0日間浸漬した後、濾別して水溶性多価アルコール処理
微小カプセルを得た。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非水系ないし微水系ゲル中に少なくとも
    油性成分を内包する水溶性多価アルコール処理微小カプ
    セルが分散してなる透明クレンジング化粧料。
  2. 【請求項2】 非水系ないし微水系ゲルが水溶性多価ア
    ルコール、親水性非イオン界面活性剤および油性物質を
    含むものである請求項1記載の化粧料。
  3. 【請求項3】 水溶性多価アルコールがグリセリンおよ
    び/または1,3−ブチレングリコールであり、親水性
    非イオン界面活性剤がデカグリセリンモノステアレート
    であり、油性物質が流動パラフィンおよびジメチルポリ
    シロキサンである請求項1または2記載の化粧料。
  4. 【請求項4】 油性成分が粘度100センチポイズ/2
    5℃以下の低粘性油性物質である請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の化粧料。
  5. 【請求項5】 微小カプセルの被膜が寒天または寒天お
    よびグリセリンと水とからなり、水溶性多価アルコール
    水溶液に接触させたものである請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の化粧料。
  6. 【請求項6】 水溶性多価アルコールおよび親水性非イ
    オン界面活性剤を含む相に油性物質を混合して非水系な
    いし微水系透明ゲルを調製し、一方少なくとも油性成分
    を内包した微小カプセルを50〜95重量%水溶性多価
    アルコール水溶液中に浸漬させた水溶性多価アルコール
    処理微小カプセルを調製し、このカプセルを前記ゲルに
    分散せしめることを特徴とする透明クレンジング化粧料
    の製造法。
  7. 【請求項7】 水溶性多価アルコールがグリセリンおよ
    び/または1,3−ブチレングリコールであり、親水性
    非イオン界面活性剤がデカグリセリンモノステアレート
    であり、油性物質が流動パラフィンおよびジメチルポリ
    シロキサンである請求項6記載の製造法。
  8. 【請求項8】 油性成分が粘度100センチポイズ/2
    5℃以下の低粘性油性物質である請求項6または7記載
    の製造法。
  9. 【請求項9】 微小カプセルの被膜が寒天または寒天お
    よびグリセリンと水とからなるものである請求項6〜8
    のいずれか1項記載の製造法。
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