JPH084061B2 - 電子部品用外装容器 - Google Patents
電子部品用外装容器Info
- Publication number
- JPH084061B2 JPH084061B2 JP4498387A JP4498387A JPH084061B2 JP H084061 B2 JPH084061 B2 JP H084061B2 JP 4498387 A JP4498387 A JP 4498387A JP 4498387 A JP4498387 A JP 4498387A JP H084061 B2 JPH084061 B2 JP H084061B2
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- Japan
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- nylon
- nylon resin
- outer container
- resin layer
- aluminum plate
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、アルミニウム板と特定のナイロン樹脂層か
らなる電子部品用外装容器に係り、特にアルミ電解コン
デンサーやチップ形アルミ電解コンデンサーに好適に使
用できる絞り加工性や耐溶剤性に優れた電子部品用外装
容器に関する。
らなる電子部品用外装容器に係り、特にアルミ電解コン
デンサーやチップ形アルミ電解コンデンサーに好適に使
用できる絞り加工性や耐溶剤性に優れた電子部品用外装
容器に関する。
（従来の技術及びその問題点） アルミ電解コンデンサーを構成するコンデンサー素子
を収納するための外装容器としは、通常、アルミニウム
板を絞り加工した円筒状の容器が用いられ、該円筒状容
器の外周面に電気絶縁や内容物表示を目的として、塩化
ビニル樹脂やポリオレフィン樹脂等からなるスリーブを
被覆することがなされている。
を収納するための外装容器としは、通常、アルミニウム
板を絞り加工した円筒状の容器が用いられ、該円筒状容
器の外周面に電気絶縁や内容物表示を目的として、塩化
ビニル樹脂やポリオレフィン樹脂等からなるスリーブを
被覆することがなされている。
近年、電子部品の小型化が図られ、アルミ電解コンデ
ンサーでも同様に小型化の傾向にあり、さらに表面実装
（チップオンボード）用のリード線をなくしたチップ形
アルミ電解コンデンサーの開発がなされている。このよ
うな小型のアルミ電解コンデンサー、特にチップ形電解
コンデンサーでは上記スリーブの被覆が極めて困難であ
り、また外装容器が小さくなるために収納したコンデン
サー素子が容器内面と接触し、絶縁性が阻害されるとい
う問題があった。
ンサーでも同様に小型化の傾向にあり、さらに表面実装
（チップオンボード）用のリード線をなくしたチップ形
アルミ電解コンデンサーの開発がなされている。このよ
うな小型のアルミ電解コンデンサー、特にチップ形電解
コンデンサーでは上記スリーブの被覆が極めて困難であ
り、また外装容器が小さくなるために収納したコンデン
サー素子が容器内面と接触し、絶縁性が阻害されるとい
う問題があった。
（問題点を解決するための手段） 本発明はアルミニウム板の両面に特定のナイロン樹脂
を積層することにより、上記問題点を解消することを見
出したものであって、その要旨とするところは、 アルミニウム板１の片面に、20℃における動的弾性率
が1.0×108〜1.5×1010dyne/cm2の範囲で、かつ溶解性
パラメーターが10.0以上のナイロン樹脂層２を設けると
ともに、上記アルミニウム板１の反対面に溶解性パラメ
ーターが12.5以上のナイロン樹脂層４を被覆した積層板
を、上記ナイロン樹脂層２が外面側になるように絞り加
工してなる電子部品用外装容器に存する。
を積層することにより、上記問題点を解消することを見
出したものであって、その要旨とするところは、 アルミニウム板１の片面に、20℃における動的弾性率
が1.0×108〜1.5×1010dyne/cm2の範囲で、かつ溶解性
パラメーターが10.0以上のナイロン樹脂層２を設けると
ともに、上記アルミニウム板１の反対面に溶解性パラメ
ーターが12.5以上のナイロン樹脂層４を被覆した積層板
を、上記ナイロン樹脂層２が外面側になるように絞り加
工してなる電子部品用外装容器に存する。
本発明の外装容器の断面概略図を第１図に示した。
アルミニウム板１としては、純度95％以上のもので厚
みが0.2〜0.4mm程度のものが好適に使用でき、さらに表
面をリン酸−クロム酸塩等による化成処理や電解エッチ
ング等のエッチング処理を施したものも使用できる。
みが0.2〜0.4mm程度のものが好適に使用でき、さらに表
面をリン酸−クロム酸塩等による化成処理や電解エッチ
ング等のエッチング処理を施したものも使用できる。
このアルミニウム板１には、ナイロン樹脂層２及びナ
イロン樹脂層４が被覆してある。
イロン樹脂層４が被覆してある。
本発明の外装容器では、特定のナイロン樹脂層をアル
ミニウム板の両面に被覆したところに特徴を有するもの
である。
ミニウム板の両面に被覆したところに特徴を有するもの
である。
ナイロン樹脂層２は外装容器の外面側に設けるもので
あり、その樹脂は20℃における動的弾性率が1.0×108〜
1.5×1010dyne/cm2の範囲で、かつ、溶解性パラメータ
ーが10.0以上のナイロン樹脂を使用する。
あり、その樹脂は20℃における動的弾性率が1.0×108〜
1.5×1010dyne/cm2の範囲で、かつ、溶解性パラメータ
ーが10.0以上のナイロン樹脂を使用する。
本発明でいう動的弾性率は通常の粘弾性スペクトロメ
ーターを用い、周波数1Hzで引張り法にて測定し、20℃
での数値を読み取ったものである。また溶解性パラメー
ター（以下「SP値」という）は分子凝集エネルギー密度
（CED）の平方根で表わされる、その物質固有のもので
あり、凝集エネルギー定数を使用した次の計算式により
求めることもできる。
ーターを用い、周波数1Hzで引張り法にて測定し、20℃
での数値を読み取ったものである。また溶解性パラメー
ター（以下「SP値」という）は分子凝集エネルギー密度
（CED）の平方根で表わされる、その物質固有のもので
あり、凝集エネルギー定数を使用した次の計算式により
求めることもできる。
（SP値＝ｄΣG/M;dは密度、Ｇは凝集エネルギー定
数、Ｍは基本分子量） ここで、ナイロン樹脂層２に動的弾性率が1.0×108dy
ne/cm2未満のナイロン樹脂を使用すると、絞り加工した
後に一定形状を打ち抜く時に樹脂層が伸びて剥離しやす
くなり、動的弾性率が1.5×1010dyne/cm2を越える樹脂
を使用すると、絞り加工後にかしめ加工を施した場合、
かしめ部分の樹脂が剥離や破断しやすいという欠点があ
る。
数、Ｍは基本分子量） ここで、ナイロン樹脂層２に動的弾性率が1.0×108dy
ne/cm2未満のナイロン樹脂を使用すると、絞り加工した
後に一定形状を打ち抜く時に樹脂層が伸びて剥離しやす
くなり、動的弾性率が1.5×1010dyne/cm2を越える樹脂
を使用すると、絞り加工後にかしめ加工を施した場合、
かしめ部分の樹脂が剥離や破断しやすいという欠点があ
る。
また上記のSP値が10.0未満のナイロン樹脂を使用する
と、コンデンサー容器の絞り加工時に使用される潤滑油
を除去するための洗浄剤であるパークロロエチレン等の
塩素系有機溶剤に侵されやすいという問題がある。
と、コンデンサー容器の絞り加工時に使用される潤滑油
を除去するための洗浄剤であるパークロロエチレン等の
塩素系有機溶剤に侵されやすいという問題がある。
上記の動的弾性率及びSP値の範囲を満足するナイロン
樹脂としては、ナイロン系ポリマーアロイ、ナイロン系
エラストマー及び6,12−ナイロン共重合体が好適に使用
できる。
樹脂としては、ナイロン系ポリマーアロイ、ナイロン系
エラストマー及び6,12−ナイロン共重合体が好適に使用
できる。
ナイロン系ポリマーアロイとしては、6.6−ナイロ樹
脂を主体に変性ポリオレフィン等を溶融ブレンドしたナ
イロン系ポリマーアロイ（変性ポリオレフィンとして
は、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体に無水マレ
イン酸をグラフトした変性エチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体や、エチレン−メタアクリル酸共重合体をN
a,Zn,Mg等でイオン化したアイオノマー樹脂等）が挙げ
られる。
脂を主体に変性ポリオレフィン等を溶融ブレンドしたナ
イロン系ポリマーアロイ（変性ポリオレフィンとして
は、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体に無水マレ
イン酸をグラフトした変性エチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体や、エチレン−メタアクリル酸共重合体をN
a,Zn,Mg等でイオン化したアイオノマー樹脂等）が挙げ
られる。
ナイロン系エラストマーとしては、６−ナイロン、6.
6−ナイロン等をハードセグメントとし、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコールからなるポリエ
ーテルやポリエステル等をソフトセグメントとしたナイ
ロン系エラストマーが挙げられる。
6−ナイロン等をハードセグメントとし、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコールからなるポリエ
ーテルやポリエステル等をソフトセグメントとしたナイ
ロン系エラストマーが挙げられる。
さらに、6,12−ナイロン共重合体としては、６−ナイ
ロンが20〜80重量％、12−ナイロンが80〜20重量％の範
囲のランダム共重合体が好適に使用できる。
ロンが20〜80重量％、12−ナイロンが80〜20重量％の範
囲のランダム共重合体が好適に使用できる。
またナイロン樹脂層４は外装容器の内面側に設けるも
のであり、使用する樹脂は、SP値が12.5以上のナイロン
樹脂を使用する必要がある。上記のSP値が12.5未満のナ
イロン樹脂からなるナイロン樹脂層４を外装容器の内面
側とすると、エチレングリコール、２−ピロリドン、γ
−ブチロラクトン、Ｎ、Ｎ′−ジメチルホルムアミド、
Ｎ−メチルホルムアミド等の電解液成分に長時間接触す
ることにより樹脂が膨潤するという問題がある。
のであり、使用する樹脂は、SP値が12.5以上のナイロン
樹脂を使用する必要がある。上記のSP値が12.5未満のナ
イロン樹脂からなるナイロン樹脂層４を外装容器の内面
側とすると、エチレングリコール、２−ピロリドン、γ
−ブチロラクトン、Ｎ、Ｎ′−ジメチルホルムアミド、
Ｎ−メチルホルムアミド等の電解液成分に長時間接触す
ることにより樹脂が膨潤するという問題がある。
SP値が12.5以上のナイロン樹脂としては６−ナイロン
樹脂、6.6−ナイロン樹脂、６ナイロンと6.6−ナイロン
との共重合体樹脂、メタキシレンジアミンとアジピン酸
からなる芳香族ナイロン樹脂等が挙げられる。
樹脂、6.6−ナイロン樹脂、６ナイロンと6.6−ナイロン
との共重合体樹脂、メタキシレンジアミンとアジピン酸
からなる芳香族ナイロン樹脂等が挙げられる。
上記組成からなるナイロン樹脂層２とナイロン樹脂層
４の積層時の厚みは10μｍ〜100μｍ、好ましくは10μ
ｍ〜50μｍの範囲がよく、ナイロン樹脂層４の厚みはナ
イロン樹脂層２よりも薄い方が絞り成形性が良く好まし
い。
４の積層時の厚みは10μｍ〜100μｍ、好ましくは10μ
ｍ〜50μｍの範囲がよく、ナイロン樹脂層４の厚みはナ
イロン樹脂層２よりも薄い方が絞り成形性が良く好まし
い。
上記厚みが10μｍ未満では、積層板を絞り加工した
際、絞り率が大きいと、容器のコーナー部分で樹脂層が
剥離しやすく、100μｍを越えると、絞り加工後、かし
め加工を施すと、かしめた部分の樹脂層が剥離しやすい
という問題がある。
際、絞り率が大きいと、容器のコーナー部分で樹脂層が
剥離しやすく、100μｍを越えると、絞り加工後、かし
め加工を施すと、かしめた部分の樹脂層が剥離しやすい
という問題がある。
アルミニウム板１に上記ナイロン樹脂層2,4を被覆す
る方法としては、種々の方法が適用できるが、アルミニ
ウム板の両側面に各種接着剤を塗布した後、あらかじめ
製膜したナイロン樹脂フイルムを同時に積層する方法
や、片側のみ製膜したフイルム使用し、反対面を押出機
により樹脂を溶融押出して積層する方法が生産性が良好
で好ましい。
る方法としては、種々の方法が適用できるが、アルミニ
ウム板の両側面に各種接着剤を塗布した後、あらかじめ
製膜したナイロン樹脂フイルムを同時に積層する方法
や、片側のみ製膜したフイルム使用し、反対面を押出機
により樹脂を溶融押出して積層する方法が生産性が良好
で好ましい。
上記のナイロン樹脂積層板は第２層が外層になるよう
に絞り加工するが、この方法としては、ランススリット
による順送り金型等を用いて、外装用容器として必要な
絞り率やしごき率で多段の絞り加工を実施することがで
きる。
に絞り加工するが、この方法としては、ランススリット
による順送り金型等を用いて、外装用容器として必要な
絞り率やしごき率で多段の絞り加工を実施することがで
きる。
（発明の効果） 以上説明したように、本発明の外装容器によれば、絞
り加工性、耐溶剤性に優れ、さらに電解液に侵されにく
いため、電気絶縁性を要求されるアルミ電解コンデンサ
ーやチップ形電解コンデンサー用の外装容器として好適
に使用できる。
り加工性、耐溶剤性に優れ、さらに電解液に侵されにく
いため、電気絶縁性を要求されるアルミ電解コンデンサ
ーやチップ形電解コンデンサー用の外装容器として好適
に使用できる。
第１図は本発明の外装容器の断面概略図である。 １……アルミニウム板 2,4……ナイロン樹脂層
Claims (1)
- 【請求項１】アルミニウム板（１）の片面に、20℃にお
ける動的弾性率が、1.0×108〜1.5×1010dyne/cm2の範
囲で、かつ溶解性パラメーターが10.0以上のナイロン樹
脂層（２）を設けるとともに、上記アルミニウム板
（１）の反対面に溶解性パラメーターが12.5以上のナイ
ロン樹脂層（４）を被覆した積層板を、上記ナイロン樹
脂層（２）が外面側になるように絞り加工してなる電子
部品用外装容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4498387A JPH084061B2 (ja) | 1987-02-27 | 1987-02-27 | 電子部品用外装容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4498387A JPH084061B2 (ja) | 1987-02-27 | 1987-02-27 | 電子部品用外装容器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63211715A JPS63211715A (ja) | 1988-09-02 |
| JPH084061B2 true JPH084061B2 (ja) | 1996-01-17 |
Family
ID=12706698
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4498387A Expired - Fee Related JPH084061B2 (ja) | 1987-02-27 | 1987-02-27 | 電子部品用外装容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH084061B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01208828A (ja) * | 1988-02-17 | 1989-08-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | アルミ電解コンデンサ |
| JP2006228858A (ja) * | 2005-02-16 | 2006-08-31 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | コンデンサ |
| KR100905851B1 (ko) | 2004-05-28 | 2009-07-02 | 파나소닉 주식회사 | 콘덴서 |
-
1987
- 1987-02-27 JP JP4498387A patent/JPH084061B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63211715A (ja) | 1988-09-02 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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