JPH083921Y2 - 前照灯 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ） 産業上の利用分野 本考案は、前方を照射すると共に側方をも照射して周
囲からの視認性を向上させた前照灯に関する。

（ロ） 従来の技術 従来、この種前照灯として、前方を照射する電球及び
反射鏡を有する灯具本体の側方に、側方及び後方を照射
する補助灯具を設け、補助灯具にり後方及び側方を照射
することにより周囲からの視認性を向上させ、安全性を
向上するようなしたものが特公昭63-15189号公報（B62J
6/02）にて知られている。

しかしながら、補助灯具は、灯具本体に内蔵されてお
らず、灯具本体の側方に装着されたサイドアイに収納さ
れているため、灯具が大型化すると共に、補助灯具をネ
ジ等により灯具本体に固着しなければならず、作業性が
悪い等の欠点があった。

（ハ） 考案が解決しようとする課題 本考案は上記欠点に鑑み成されたもので、周囲からの
視認性を向上し得る前照灯の、組立て作業性を向上し、
且小型化を図ることを課題とする。

（ニ） 課題を解決するための手段 本考案は、側方を照射する発光体の反射体を、前方を
照射する電球のソケットホルダーと発光体点滅制御用回
路基板との間で挟持したことを特徴とする。

（ホ） 作用 側方を照射する発光体及び反射体等からなる補助灯具
は本体内にコンパクトに収納される。また、補助灯具の
反射体は発光体を点滅制御する回路基板と前方を照射す
る電球ソケットホルダーとの間で挟持されるので、これ
らがユニット化され、これらユニット化された各部品を
作業性良く本体内に組み込むことができる。

（ヘ） 実施例 本考案の一実施例を図面に基づき以下に詳述する。

１は合成樹脂製の灯具本体で、前面を開口すると共
に、後部上面を開口して、灯具本体１後方内部に電池２
の収納部３を形成しており、後部上面の開口部に着脱自
在な蓋体４にて電池収納部３を閉成している。

５は前記灯具本体１内に収納され、後述するネジ19に
より固定される回路基板で、後述する電球13及びLEDよ
りなる発光体８を点滅制御する電気部品が装着されてい
る。６は前記基板５に固着された一対のリードで、前記
電池２の端子に接触し、基板５に装着された電気部品に
給電するようになっている。

７はLEDよりなる発光体８を支持する合成樹脂製の反
射体で、その反射面を前記灯具本体１側面に形成された
開口に臨ませ、発光体８のリード線９及び反射体７の脚
部10に形成されたピン11を基板５に形成された穴に挿入
して基板５に取りつけられる。

12は前方を照射する電球13を支持する合成樹脂製のソ
ケットホルダーで、一側（第１図中下側面）に前記基板
５の裏面に係合する係合段部14を有する一対の係合脚15
を一体形成している。また、前記ソケットホルダー12は
前記一側に隣接する両側に（第１図中左右両側）に前記
反射体７が挿入される切欠16が形成されており、反射体
７及び発光体８を装着した基板５にソケットホルダー12
を装着した際、ソケットホルダー12の切欠16両側の突出
部17が反射体７の脚部10を基板５との間で挟持し、反射
体７を仮止めするようになっている。18は前記ソケット
ホルダー12に一体形成された遮蔽部で、前記電球13の光
が灯具本体１側面に形成された開口部から灯具本体１側
方に漏れるのを防止すると共に、発光体８のリード線９
に当接し、発光体８が電球13側に倒れるのを防止するよ
うになっている。19は前記基板５に装着され、電球13に
弾接するリード板である。

前記ソケットホルダー12は係合脚15を灯具本体１の係
合部に係合し、ネジ20をリード板19、ソケットホルダー
12及び基板５を貫通させて灯具本体１に螺着することに
より、前記各部品を固定するようになっている。

21は前記灯具本体１の側面開口部に装着される透光性
材料製のレンズで、複数の魚眼状部を有するパターンに
形成されており、前記発光体８の発光する光を後方・側
方等の周囲に効率良く照射するようになっている。

22は前記灯具本体１の前面開口部を被う透光性材料製
レンズで、内部に前記電球13の反射鏡23を圧入固定して
いる。

24は前記灯具本体１側面に形成されたスイッチで、前
記電球13のみを点灯させるモードと、前記電球13を点灯
し、前記発光体８を点滅制御するモードと、前記電球13
及び発光体８を消灯するモードとに切り替えるようにな
っている。

25は前記灯具本体１を自転車に装着するためのホルダ
ーである。

次に、基板５、反射体７、発光体８及びソケットホル
ダー12の灯具本体１への組み込み方法を説明すると、発
光体８を反射体７に挿入し、発光体８のリード線９と反
射体７の脚部10に形成されたピン11とを基板５の穴に挿
入して基板５に反射体７と発光体８とを装着する。

ソケットホルダー12を、切欠16に反射体７を挿入する
ようにして基板５に装着し、ソケットホルダー12の係合
脚15に形成した係合段部14を基板５に係合する。する
と、反射体７の脚部10が基板５とソケットホルダー12の
突出部17との間で挟持され、反射体７及び発光体８の基
板５からの抜けが防止されると共に、発光体８のリード
線８がソケットホルダー12に形成された遮蔽部18に当接
し、発光体８の電球13側への倒れを防止する。尚、この
状態では、ソケットホルダー12は、一側に形成された係
合脚15の係合段部14と基板５との係合部分を中心として
回動しようとするが、ソケットホルダー12の突出部17が
反射体７の脚部10に当接して回動を阻止するので、回動
によって反射体７と基板５との係合が外れることはな
い。

上記により組み立てられたユニットは、ソケットホル
ダー12の係合脚15を灯具本体１の係合部に係合し、ソケ
ットホルダー12の係合脚15と対向する側面にネジ20を貫
通させ、このネジ20を灯具本体１に螺着してユニットを
灯具本体１に固着する。このネジ20の螺着により、反射
体７の脚部10が基板５とソケットホルダー12の突出部17
との間で確実に挟持され、自転車での走行時においても
振動することがない。

尚、反射体７の振動による騒音をより確実に防止する
ため、反射体７の脚部10に形成したピン11を熱カシメ等
によりカシメることが望ましい。

（ト） 考案の効果 以上の如く本考案によれば、側方を照射する発光体等
の灯具をコンパクトに灯具本体内に収納でき、前照灯を
小型化することができると共に、側方を照射する発光体
の反射体は回路基板と前方を照射する電球のソケットホ
ルダーとで挟持してユニット化できるので、組立て作業
性を向上することができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本考案の一実施例を示し、第１図は分解
斜視図、第２図は回路基板、反射体及びソケットホルダ
ー等からなるユニットの側面図、第３図は同ユニットの
平面図、第４図は同ユニットの上面図、第５図は同ユニ
ットの断面図、第６図は前照灯の断面図、第７図は前照
灯の他の方向の断面図、第８図は前照灯の外観斜視図で
ある。 １……灯具本体、５……回路基板、７……反射体、８…
…発光体、12……ソケットホルダー、13……電球、17…
…突出部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前方を照射する電球及び反射鏡を有する前
   照灯本体と、該本体側面に形成された開口部から側方を
   照射する発光体と、該発光体を支持する反射体と、前記
   本体内に装着され、前記発光体の点滅を制御する回路基
   板とを備え、前記反射体を、電球を支持するソケットホ
   ルダーと回路基板とで挟持したことを特徴とする前照
   灯。