JPH0839065A - 造水プラントの運転制御装置 - Google Patents

造水プラントの運転制御装置

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JPH0839065A
JPH0839065A JP6180311A JP18031194A JPH0839065A JP H0839065 A JPH0839065 A JP H0839065A JP 6180311 A JP6180311 A JP 6180311A JP 18031194 A JP18031194 A JP 18031194A JP H0839065 A JPH0839065 A JP H0839065A
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下 幸 治 山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 逆浸透膜モジュールの汚れや劣化を適切に診
断することができ、これにより逆浸透膜モジュールを適
切な時期に洗浄したり定検すること。 【構成】 供給水圧力、逆浸透膜モジュールの供給水側
膜面浸透圧、および浸透水流量に基づいて、膜状態診断
手段23において逆浸透プロセスの水透過係数を求め、
この水透過係数からその初期値を減算した値が第1基準
値以下の場合に膜の汚れと診断され、第2基準値以上の
場合に膜劣化と診断される。膜の汚れと診断された場
合、洗浄装置3により逆浸透膜モジュール2が洗浄され
る。膜の劣化と診断された場合、異常通知手段27によ
り異常通知が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、逆浸透膜モジュールを
用いた造水プラントの運転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、逆浸透膜モジュールを用いた造水
プラントが知られている。この造水プラントの運転制御
にあたっては、原水の条件や、膜の状態に応じた適切な
運転を行ったり、膜の延命を計ったりする効率的な運転
が望まれている。
【0003】しかしながら従来、膜の汚れを監視するこ
となく、膜を定期的に洗浄しているため、膜が汚れない
ように必要以上に洗浄したり、また、洗浄が必要な時に
洗浄が行えないことがあった。
【0004】例えば、膜が汚れていない前に、洗浄周期
が来ると、不必要に薬品を使用したり、オペレータに不
必要な作業を負わせたり、洗浄時の急激な圧力変化が膜
に悪影響を与える。
【0005】一方、膜が洗浄周期前に汚れてしまった場
合は、汚れのための目詰まりで、必要以上の圧力を要し
たり、汚れが進行し洗浄周期がきて洗浄しても、汚れが
落ちずに膜が使用不可能となったり、他の膜モジュール
に圧力がかかり、膜の劣化を招いたりする。
【0006】また、膜の汚れはプラント全体で均一では
なく各系列や膜モジュール毎に異なるため、適切な洗浄
時期は異なり、同じ洗浄周期で洗浄していては、上記の
ような問題が発生する。さらに、原水の条件は季節や周
辺海域の状況によって異なり、膜が汚れ易い時期、汚れ
が進行しやすい時期も異なるので、同じ膜モジュールに
おいても適切な洗浄周期は、その都度異なり、同じく上
記のような問題が発生する。
【0007】従来の一定周期洗浄では、これらの問題が
発生するので、高価な膜を延命して効率的な運転を行う
ことはできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、逆浸透膜モ
ジュールを有する造水装置では、水温の上昇により透過
塩量が増加する性質があり、膜が劣化しても透過塩量は
増加する。従来、この透過塩量を監視して膜の汚れを診
断することも試みられているが、透過塩量の増加が水温
の上昇によるものか、膜の劣化によるものかが、早期に
検出できず、膜の交換が遅れたり、反対にまだ使用可能
な膜を交換してしまうことがある。また、膜の劣化によ
る事故を恐れて、定期的に膜を交換することも考えられ
ているが、使用可能な膜を交換してしまうことがある。
このように従来の透過塩量を監視したり、定期的な膜の
交換では、高価な膜を最大限有効利用することはできな
い。
【0009】また逆浸透膜モジュールを有する造水装置
では、透過水量は水温の上昇により増加する性質があ
り、また供給水圧力にも比例する。従来、造水装置から
一定の水量を得るために、水温上昇時に供給水圧力を減
少させたり、年に1度程度、運転する膜モジュールの数
を変更したりしている。水温の上昇に伴う造水装置の能
力の増加は顕著であるため、これを利用して、運転すべ
き膜モジュール数の変更を行えば、運転コストが低減で
きる。また、運転すべき膜モジュール数の変更時に、汚
れや劣化の進行している膜を選択的に休止して洗浄を行
えば、より効率的である。しかしながら従来の運転では
膜モジュール数を大幅に変化させないため、効率的な運
転はできなかった。
【0010】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、膜の汚れや劣化や、原水の条件に応じて、
適切な時期に膜の洗浄を行ったり、適切な膜モジュール
数での自動運転を可能とすることができる逆浸透膜モジ
ュールを用いた造水プラントの運転制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
供給水を通して透過水とするとともに不透過水を濃縮水
とする逆浸透膜モジュールと、前記逆浸透膜モジュール
を定期的に洗浄する洗浄装置と、プラントの状態値を測
定する測定手段と、を有する造水プラントの運転制御装
置において、プラント異常を通知する異常通知手段と、
前記測定手段で測定した供給水圧力、逆浸透膜モジュー
ルの供給水側膜面浸透圧、および透過水流量に基づい
て、逆浸透プロセスの水透過係数を以下の式から求め、 この水透過係数からその初期値を減算した膜状態値が第
1基準値以下の場合に膜が汚れていると診断して前記洗
浄装置を作動させ、第2基準値以上の場合に膜劣化を診
断して前記異常通知手段を作動させる膜状態診断手段
と、を備えたことを特徴とする造水プラントの運転制御
装置である。
【0012】請求項2記載の発明は、膜状態診断手段
は、水透過係数からその初期値を減算した値が第1基準
値以下であっても所定時間内で復帰すれば膜の汚れを診
断せず、第2基準値以上であっても所定時間内で復帰す
れば膜の劣化を診断しないファジィ推論手段を有するこ
とを特徴とする請求項1記載の造水プラントの運転制御
装置である。
【0013】請求項3記載の発明は、ファジィ推論手段
は、更に供給水圧力および透過水濃度に基づいて膜の流
れを診断するとともに、入力された逆浸透膜モジュール
のモジュール数が変動した場合に膜の診断を行わないこ
とを特徴とする請求項2記載の造水プラントの運転制御
装置である。
【0014】請求項4記載の発明は、膜状態診断手段に
は、測定手段で測定された透過水濃度、供給水濃度およ
び供給水流量が更に入力され、透過水濃度、供給水濃
度、透過水流量および供給水流量に基づいて膜間濃度を
求めるとともに、透過水濃度と供給水濃度とから透過塩
分量を求め、この膜間濃度と透過塩分量から求めた塩透
過係数により水透過係数を補正することを特徴とする請
求項1記載の造水プラントの運転制御装置である。
【0015】請求項5記載の発明は、膜状態診断手段は
入力された逆浸透膜モジュールの運転モジュール数に基
づいて水透過係数および塩透過係数を補正することを特
徴とする請求項4記載の造水プラントの運転制御装置で
ある。
【0016】請求項6記載の発明は、膜状態診断手段
は、プラントの状態値から膜状態値を求める因果関係に
ついて、プラントの状態値を入力信号とし、膜状態値を
教師信号として学習可能なニューラルネットワークを内
臓した膜状態学習手段を有することを特徴とする請求項
1乃至5のいずれか記載の造水プラントの運転制御装置
である。
【0017】請求項7の発明は、逆浸透膜モジュール装
置は複数設けられ、膜状態診断手段により膜の汚れがあ
ると診断された逆浸透膜モジュールの順に洗浄順番を定
めるとともに、洗浄すべき複数の膜モジュールが同時期
に集中した場合にこの中で最も洗浄順番の遅い膜モジュ
ールを基準として他の膜モジュールを所定時間だけ早め
て洗浄するよう洗浄時期を分散する膜洗浄計画手段を更
に備えたことを特徴とする請求項1記載の製造プラント
の運転制御装置である。
【0018】請求項8の発明は、逆浸透膜モジュール装
置は複数設けられ、供給水圧力と供給水の水温とから適
切な運転モジュール数を決定するモジュール数決定手段
と、このモジュール数決定手段からの信号と、過去の各
モジュールの運転履歴とに基づいて、どの膜モジュール
を運転するか決定するモジュール運転計画手段と、を更
に備えたことを特徴とする請求項1記載の造水プラント
の運転制御装置である。
【0019】
【作用】請求項1記載発明によれば、膜状態診断手段に
おいて、供給水圧力、逆浸透膜モジュールの供給水側面
浸透圧、および透過水流量に基づいて、逆浸透プロセス
の水透過係数を求め、この水透過係数からその初期値を
減算した値が第1基準値以下の場合に膜の汚れを診断
し、第2基準値以上の場合に膜劣化と診断する。膜状態
診断手段が膜の汚れを診断した場合、洗浄装置により逆
浸透膜モジュールを洗浄し、膜の劣化を診断した場合、
異常通知手段によりプラント異常を通知する。
【0020】請求項2記載の発明によれば、ファジィ推
論手段を設けたことにより、水透過係数がプラントの状
況により変動しても、所定短時間以内に復帰した場合は
洗浄装置または異常通知手段を不必要に作動させること
はない。
【0021】請求項3記載の発明によれば、ファジィ推
論手段により更に供給水圧力および透過水濃度に基づい
て膜の汚れを診断するとともに、膜の汚れの診断に外乱
を与えるモジュール数変動時には膜の汚れの診断を行わ
ない。
【0022】請求項4記載の発明によれば、膜状態診断
手段により膜間濃度および透過塩分量を求めるととも
に、この膜間濃度および透過塩分量により水透過係数を
プラントの実情に沿して補正することができる。
【0023】請求項5記載の発明によれば、膜状態診断
手段において運転モジュール数に基づいて、水透過係数
および塩透過係数を補正することにより、水透過係数を
更に実情に沿して補正することができる。
【0024】請求項6記載の発明によれば、膜状態診断
手段の膜状態学習手段により、プラントの状態値を入力
信号とし、膜状態値を教師信号としてニューラルネット
ワークによりプラントの状態値を膜状態値との因果関係
を学習することによって、膜状態値を精度良く求めるこ
とができる。
【0025】請求項7記載の発明によれば、膜状態診断
手段により膜の汚れがあると診断された逆浸透膜モジュ
ールが同時期に集中した場合、膜洗浄計画手段により、
最も洗浄順番の遅い膜モジュールを基準として他の膜モ
ジュールの洗浄時期を早めることにより洗浄時期の集中
を分散させることができる。
【0026】請求項8記載の発明によれば、モジュール
数決定手段により供給水圧力と供給水の水温とから運転
モジュール数を決定し、このように決定された運転モジ
ュール数により、モジュール運転計画手段によりどの膜
モジュールを運転するか決定する。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明による逆浸透膜モジュールを
用いた造水プラントの運転制御装置の一実施例を示す図
である。
【0028】図1において、造水プロセスは、高圧ポン
プ1と、膜2aを有する複数の逆浸透膜モジュール2と
を接続して構成され、逆浸透膜モジュール2には洗浄装
置3が接続されている。またこのうち複数の逆浸透膜モ
ジュール2は並列に接続されている。
【0029】また高圧ポンプ1から逆浸透膜モジュール
2の供給水流入路4には、サンプリングポンプ5が設置
されており、原水はサンプリング配管6を通って、プラ
ントの状態値を測定する手段、例えばSDI計7,OR
P計8,pH計9に送られる。さらに供給水流入路4に
は、水温計10,供給水圧力計11,供給水濃度計1
2,供給水流量計13が設置されている。
【0030】逆浸透膜モジュール2は、膜2aを透過す
る透過水用の透過水流出路14と、膜2aを透過せず塩
分が濃縮された濃縮水用の濃縮水流出路15を有してい
る。
【0031】透過水流出路14には、サンプリングポン
プ16が設置されており、透過水はサンプリング配管1
7を通って、透過水濃度計18に送られる。また、透過
水流出路14には透過水流量計19が設置されており、
他方濃縮水流出路15には、濃縮水圧力計20が設置さ
れている。
【0032】本発明による逆浸透膜造水プラントの運転
制御装置21は、高圧ポンプ1,逆浸透膜モジュール2
に指示を送り、目標通りの運転を実現するものであり、
以下詳述する図1に示すように、逆浸透膜造水プラント
の運転制御装置21は、ファジィ推論手段22を使用し
て、逆浸透膜の汚れや劣化を診断する膜状態診断手段2
3と、膜の汚れや劣化を表示する膜状態表示手段24
と、診断結果から膜の自動洗浄開始をオペレータに確認
する洗浄確認手段25と、膜を自動洗浄する洗浄装置3
を作動させるための膜洗浄手段26とを備えている。
【0033】膜状態診断手段23からの診断結果は、異
常通知手段27によりオペレータに通知される。また入
力プロセス値と膜の汚れや劣化の診断結果の関係が膜状
態学習手段28におよりニューラルネットワークを用い
て学習され、膜の状態診断精度が向上する。
【0034】また膜状態診断手段23から出力された診
断された膜の汚れや劣化と、過去の膜の洗浄履歴と、洗
浄装置の洗浄能力とから膜洗浄計画手段29により各膜
モジュールの洗浄順序や洗浄時期が計画され、供給水の
水温と、オペレータの入力した目標透過水量とから適切
な運転膜モジュール数がモジュール数決定手段30によ
り求められる。
【0035】決定されたモジュール数は適切モジュール
数表示手段31により表示され、モジュール数変更確認
手段32により、オペレータにモジュール数の自動変更
の確認を行う。モジュール数の確認後、モジュール数が
モジュール数変更手段33により自動変更され、モジュ
ール数決定手段30から出力されたモジュール数と、過
去の各モジュールの運転履歴と、オペレータの入力した
運転方針とからモジュール運転計画手段34において適
切な運転モジュールが選択される。
【0036】また膜洗浄計画手段29と、モジュール運
転計画手段34から出力された結果と、オペレータの入
力した運転方針とから、総合計画手段35により総合的
な判断が行われ膜の洗浄・運転・休止を行う。またオペ
レータとの信号のやりとりは、マンマシンインタフェー
ス手段36を介して行われる。
【0037】他方、SDI計7,ORP計8,pH計
9,水温計10,供給水圧計11,供給水濃度計12,
供給水流量13,透過水濃度計18,透過水流量系1
9,および濃縮水圧力計20からの信号は、運転制御装
置21へ入力され、また運転制御装置21へは、同時に
マンマシンインタフェース手段36を通して天候情報が
入力される。
【0038】また逆浸透膜造水プラントの運転制御装置
21からはマンマシンインタフェース手段36を介して
膜の汚れや劣化の状態情報、装置の異常情報、適切モジ
ュール数が出力され、また洗浄装置3および逆浸透膜モ
ジュール2への各々洗浄開始指令および運転開始・停止
指令が出力される。
【0039】次にこのような構成からなる本実施例の作
用について説明する。
【0040】まずプラント内に設置した供給水圧力計1
1,透過水流量計19,および水温計10で各々測定さ
れた供給水圧力Pfと、供給水水温Tempと、透過水
流量Qpが膜状態診断手段23に入力され、膜状態診断
手段23において造水能力を示す使用条件における水透
過係数Asが逆浸透プロセスの輸送方程式である(1)
式を用いて求められる。
【0041】(1)式の膜間の逆浸透圧差△P,膜間の
浸透圧差△πは、各々以下に示す(2)式,(3)式,
および(4)式を用いて求められる。(4)式において
供給水側膜面濃度Cmは、供給水濃度Cfや回収率RR
の変化で変化する値であるが、透過水量一定、運転を行
っている場合には、ほぼ一定であるため、ここでは、一
定とみなして計算する。なお、回収率とは供給水量に対
する透過水量の割合をいう。
【0042】 As:使用条件での水透過係数 Qp:透過水流量 △P:膜間の逆浸透圧差 △π:膜間の浸透圧差 F :単位膜面積 △P=Pf−Pp ………(2) Pf:供給水圧力 Pp:透過水圧力(略0) △π=πm−πp ………(3) πm:供給水側膜面浸透圧 πp:透過水浸透圧(略0) πm=Kπ×Temp×Cm ………(4) Kπ:パラメータ Temp:水温 Cm:供給水側膜面濃度 使用条件での水透過係数Asは、供給水圧Pf、水温T
empで変化するため、標準条件での水透過係数Ano
rmに(5)式で換算する。温度補正関数数(6)式お
よび圧力補正関数(7)式は、逆浸透膜モジュールの設
置場所毎に実験を行って求める。
【0043】 Anorm:標準条件での水透過係数 At:A値温度補正係数 Ap;A値圧力補正係数 At=f(Temp) ………(6) Ap=f(Temp) ………(7) 標準条件での現在の水透過係数Anormと、膜稼働前
の初期の水透過係数A0 とを(8)式を基準に比較し、
(8)式より膜状態値Sが膜汚れ基準値(第1基準値)
α以下に低下していれば、膜は汚れていると判断でき
る。また(8)式より値が膜劣化基準値(第2基準値)
β以上に増加していれば劣化の恐れ(すなわち破損の恐
れ)があると診断する。
【0044】 S=Anorm−A0 (t/t0 -m ………(8) S:膜状態値 A0 :初期の水透過係数(標準条件) m:パラメータ t:現在時刻 t0 :膜使用開始時刻 次に透過水圧力と濃縮水圧力の差である透過濃縮圧力差
ΔPmを(9)式を用いて求める。(9)式で求めた透
過濃縮圧力差ΔPmを、基準式である(10)式により基
準値と比較し、増加していれば膜は汚れていると判断す
る。透過濃縮圧力差ΔPmの基準式(10)式は、逆浸透
膜モジュールの設置場所毎に実験を行って求める。
【0045】ΔPm=Pf−Pb ………(9) Pb:濃縮水圧力 ΔPm=f(Qp) ………(10) また膜状態表示手段24では、膜状態診断手段23の結
果である膜状態値S、標準状態の水透過係数Anor
m、透過水流量Qp、供給水圧力f、および水温Tem
p等のプロセス値を併せて表示し、膜の汚れや劣化の状
態、およびその進行具合をオペレータに通知する。
【0046】さらに洗浄確認手段25では、膜状態診断
手段23の診断結果により膜を洗浄すべきと判断したこ
とをオペレータに通知する。オペレータが膜の自動洗浄
開始について適切であると判断した場合には、マンマシ
ンインタフェース手段36を通して運転制御装置21に
その旨を入力し、このようにして洗浄開始の確認をオペ
レータから得る。
【0047】次に膜洗浄手段26では、後述の洗浄計画
手段29および総合計画手段35を介してオペレータの
確認後、洗浄要求のあった膜モジュール2について洗浄
装置3に洗浄指令を出力する。同時に異常通知手段27
では、膜状態診断手段23の結果から、膜の劣化をオペ
レータに通知し、点検、交換を促す。
【0048】次に膜状態診断手段23の機能について以
下詳述する。
【0049】膜状態診断手段23では、上述のように単
に標準条件に換算した水透過係数Anormと初期値の
比較だけで膜状態値Sを得るのではなく、ファジイ推論
手段22を使用して、膜の特性、サイトの特性、オペレ
ータの勘といった非線形な要素も考慮した膜の汚れや劣
化の診断を行うことができる。この場合、ファジイ推論
手段22では、例えば以下のようなルールで診断を行
う。ルールは追加可能とする。
【0050】S ← ファジイ推論 ルール:1)初期状態での水透過係数A0 に対し、現在
の水透過係数Anormが小さい場合、膜は汚れてい
る。
【0051】2)透過水流量一定運転中に、短期間で供
給水圧力Qfが大きく増加した場合には、膜は汚れてい
る。
【0052】3)透過水流量一定運転中て膜の汚れが進
んでいない状態では、水温Tempが上昇すれば、単位
膜F、および圧力当りの透過水流量Qpが増加するの
で、供給水圧Pfは減少する。
【0053】従って、水温Tempの上昇時に、供給水
圧力Qfが増加すれば、膜は汚れている。
【0054】4)標準条件での現在の水透過係数As と
膜稼働前の初期の水透過係数Ao とを(8)式を基準に
比較し、(8)式より値が膜汚れ基準値α以下に低下し
ていても、短期間であれば、膜は汚れていると判断しな
い。また(8)式より値が膜劣化基準値β異常に増加し
ても短時間であれば劣化の恐れはない。
【0055】5)透過水流量一定運転中に、短期間で供
給水流量Qp が大きく減少した場合や、透過水濃度Cp
が急上昇した場合には、膜が破裂している恐れがある。
【0056】さらに膜状態診断手段23において、標準
条件に換算した水透過係数Anormと初期値の比較だ
けで膜状態Sを得るのではなく、透過水濃度Cと、供給
水濃度Cfと、供給水流量Qfとから、膜状態値Sを補
正し、より精度よく膜の状態表現できるようにしてもよ
い。まず塩透過係数Bs を逆浸透プロセスの方程式であ
る(11)式により求める。
【0057】使用条件での塩透過係数Bs は、供給水圧
力Pf、水温Tempで変化するため、標準条件での塩
透過係数Bnormを(12)式で換算する。この場合、
温度補正関数(13)式、圧力補正関数(14)式は、設置
場所毎に実験を行って求める。(11)式における膜間の
濃度差ΔCは、(15)式、(16)式を用いて求める。
【0058】 Bs:塩透過係数 Qs:透過塩分量 ΔC:膜間の温度差 Bnorm:標準条件での塩透過係数 Bt:B値温度補正係数 Bp:B値圧力補正係数 Bt=f(Temp) ………(13) Bp=f(Temp) ………(14) Cf:供給水濃度 RR:回収率 Sp:塩透過率 RR=Qp/Qf ………(15) 次に膜稼働前の初期の塩透過係数Bo と標準状態に換算
した塩透過係数Bnormを比較し、塩透過性の増大程
度から、膜状態値Sを補正し、膜の汚れや劣化の診断精
度を向上させる。比較式(17)式は設定場所毎の実験に
よって求める。
【0059】 S′=S×f(Bnorm,Bo ) ………(17) Bo :膜稼働前の初期の塩透過係数 次に、この(17)式で求めた補正後の膜状態値S′に基
づいて、膜の汚れおよび劣化を診断する。
【0060】なお、逆浸透膜モジュール2を並列に複数
配設した造水プラントにおいては、逆浸透膜モジュール
の運転台数(運転モジュール数)が造水能力と比例す
る。従って膜状態診断手段23において、運転モジュー
ル数mojを入力し、造水能力の変化を考慮して膜の汚
れや劣化を診断してもよい。この場合は、(1)式、
(11)式の代わりに(1)′式、(11)′式を各々用い
て汚れや劣化の診断精度を向上させる。
【0061】 moj:モジュール数 さらにまた膜状態診断手段23において、供給水中の懸
濁物質濃度を示す供給水SDIと、劣化を促進させる酸
化能力を示す供給水PRPと、供給水中の懸濁物質や溶
解塩の膜への沈殿を左右する供給水pHと、原水の水質
に大きな影響を与える天候情報とをさらに入力し、これ
らの原水の条件による膜の汚れや劣化の促進を考慮し
て、(17)式で補正した膜状態値S′を更に(18)式で
補正し、膜の汚れおよび劣化診断の精度を向上させても
よい。
【0062】 S″=S′×f(SDI,ORP,pH) ………(18) また膜状態診断手段23において、原水の条件(運転モ
ジュール数moj、供給水圧力Pf、水温Temp、透
過水流量Qp、透過水濃度Cp、供給水濃度Cf、供給
水流量Qf、供給水SDI、供給水ORP、供給水p
H、天候情報)だけではなく、ファジイ推論手段22を
使用して、膜の特性、サイトの特性、オペレータの勘と
いった非線形な要素も考慮した膜の汚れや劣化の診断を
行ってもよい。下記にこの場合のルールの例を示す。前
述のルール1)〜5)もここで使用する。ルールは追加
可能とする。
【0063】S←ファジイ推論 ルール:6)透過水流量一定運転中で膜の汚れが進んで
いない状態では、供給水圧力Pfと透過水濃度Cpは、
反比例関係にある。
【0064】従って、供給水圧力Pfの増加時に、透過
水濃度Cpも増加していれば、膜は汚れている。反対
に、供給水圧力Pfの減少時に、透過水濃度Cpも減少
していれば、膜は汚れている。
【0065】7)モジュール数mojを変更した時は、
それに伴なう供給水圧力Pfおよび透過水濃度Cpの変
動があるので、膜の汚れの診断はしない。
【0066】さらに、膜状態診断手段23において、原
水の条件と膜状態値との因果関係を膜状態学習手段28
により学習させてもよい。この場合、膜状態診断手段2
3の入力項目である原水の条件(運転モジュール数mo
d、供給水圧力Pf、水温Temp、透過水流量Qp、
透過水濃度Cp、供給水濃度Cf、供給水流量Qf、供
給水SDI、供給水ORP、供給水pH、天候情報)の
一定時間の時系列データを膜状態学習手段28のニュー
ラルネットワークに入力する。入力は一定期間毎に繰り
返して行う。入力が蓄積した時に、膜状態診断手段23
の出力である膜の状態値Sを教師信号として、膜状態学
習手段28のニューラルネットワークにおいてバックプ
ロパゲーション方法で、原水の条件と膜の状態の因果関
係を学習する。この学習を繰り返して行うことで、膜の
汚れ、劣化要因項目の把握が可能になる。膜状態学習手
段28における学習結果はオペレータに通知するととも
に、膜状態診断手段23にも反映させ、膜の状態診断精
度を向上させる。
【0067】以上のようにして、膜状態診断手段23に
より膜状態の汚れおよび劣化を診断した後、診断結果が
膜洗浄計画手段29に入力される。膜洗浄計画手段29
では、膜状態診断手段23から入力された各膜の汚れ具
合を示す膜状態値Sと、過去の膜の洗浄履歴と、洗浄装
置3の洗浄能力とから、膜の汚れが洗浄すべき範囲に早
く達する逆浸透膜モジュールから順に、また汚れが同じ
程度ならば、前の洗浄が古い順に洗浄を行うよう洗浄装
置の能力や膜の汚れの進行に応じて、各逆浸透膜モジュ
ールの洗浄時期を計画する。また、各逆浸透膜モジュー
ルの洗浄が集中する場合には、透過水濃度Cpおよび膜
洗浄範囲を基準として、膜状態設定値に対し、先行洗浄
を行う様に洗浄時期を判断する。
【0068】この場合、まず透過水濃度Cpと稼働膜モ
ジュール数mojと透過水流量Qpから、次の(19)
(20)式に示すように膜洗浄範囲Δとを決定する。
【0069】 if C1 ≦Cp → ΔS=Sh if C1 >Cp → ΔS=Si ………(19) C1 :膜洗浄範囲切り替え濃度設定値 Cp:透過水濃度 Sh:膜洗浄範囲 Sl:膜洗浄範囲 d2 =Qp/moj if C2 ≦d2 → ΔS=Sh if C2 >d2 → ΔS=Sl ………(20) d2 :1モジュール当りの透過流量 C2 :膜洗浄範囲切り替え濃度設定値 次にこのように決定された膜洗浄範囲ΔSをもとに、次
のように膜モジュールの洗浄時期を判定する。
【0070】図2に示すように、実際の膜状態の最も低
い逆浸透膜モジュール(i−1)号池から膜洗浄範囲Δ
S(ΔS>0)毎に膜状態Sを区切り、膜状態値の低い
順番に洗浄順番をk番、(k−1)番、(k−2)番、
………、1番(k:稼働膜モジュール数)と洗浄順番を
決定する。
【0071】この時、図2に示すように、ある膜洗浄範
囲でm池膜状態値が集中する場合が出てくる(1号池、
2号池、3号池:m=3)が、この中で各浸透膜モジュ
ールの洗浄順番lを運転継続時間の長い順(図2の場
合、運転継続時間の長さは、2号池>1号池>3号池と
する)に決定し、最も洗浄順番の遅い膜モジュール(3
号池)の膜状態値を基準として、図3に示すように各膜
モジュールの膜状態値を次式のように膜洗浄範囲ΔS分
だけ補正し、仮想膜状態値を求める。
【0072】 Si′=Si+(m−l)・ΔS ………(21) Si′:i号池の補正された仮想膜状態値 Si :i号池の実績膜状態値 m :集中した膜モジュール数 l :膜洗浄範囲内での洗浄順番 実績膜状態値が膜状態設定値に到達した膜モジュールが
ない場合、演算により求めた仮想膜状態が、膜状態設定
値に到達していれば、その膜モジュールに対し洗浄要求
を出力する。ただし、この時洗浄開始時の膜状態値に対
し、洗浄開始時膜状態下限値SL を設定し、実績膜状態
値がこのSL 以上であれば洗浄要求を出力する。
【0073】実績膜状態または実績運転継続時間が、膜
状態設定値および運転継続時間設定値に到達した膜モジ
ュールがある場合には、その膜モジュールに対し最優先
で洗浄要求を出力する。ただし、到達した膜モジュール
が複数ある場合には、実績膜状態値の大きい膜モジュー
ルから順番に洗浄要求を出力する。
【0074】上記のように(1)式および(6)式によ
り供給水圧力Pfと供給水の水温Tempの変化に伴っ
て造水能力が変化することを示したが、モジュール数決
定手段30では、供給水圧力Pfと水温Tempの変化
に応じて適切な運転膜モジュール数を決定する。
【0075】次に適切モジュール数表示手段31では、
モジュール数決定手段30で算出した適切なモジュール
数をマンマシンインタフェース手段36に表示し、オペ
レータに通知する。次にモジュール数変更確認手段32
では、オペレータにモジュール数の自動変更を洗浄確認
手段25を同様に確認する。同時にモジュール数変更手
段33では、モジュール数変更確認手段32でのオペレ
ータ確認後、逆浸透膜モジュール2の運転および停止指
令を出力し、モジュール数を自動変更する。
【0076】モジュール数決定手段30からの信号はモ
ジュール運転計画手段34にも入力され、モジュール運
転計画手段34では、モジュール数決定手段30から入
力されたモジュール数と、過去の各モジュールの運転履
歴と、オペレータの入力した運転方針とから、運転方針
に従って、どの逆浸透膜モジュールを運転、休止させる
かを計画する。オペレータからの運転方針が“集中的に
同じ逆浸透膜モジュールを使用して、膜の劣化が進んだ
ものから交換する”方針であれば、使用頻度の高い膜モ
ジュールを選択して運転をさせておき、使用頻度の低い
膜モジュールは休止させる。また“平均的に膜を使用す
る”方針であれば、過去に使用した膜の中で一番長く休
止している膜モジュールから運転し、一番長く運転して
いるものから休止するようにさせる。
【0077】運転順序決定方法の原理は、膜洗浄計画手
段29で用いた原理と同様にする。
【0078】次に総合計画手段35では、膜洗浄計画手
段29と、モジュール運転計画手段34から出力された
結果と、オペレータの入力した運転方針とから、運転方
針に従って、どの逆浸透膜モジュールを運転、休止させ
るかを計画する。逆浸透膜モジュールの洗浄の時期を適
切にする方が優先順位の高い運転方針であれば、膜の洗
浄に合わせたモジュール運転計画に立て直す。反対に、
運転モジュール数を適切にする方が優先順位の高い運転
方針であれば、休止させる逆浸透膜モジュールを洗浄す
るように、逆浸透膜モジュールの洗浄計画を立て直す。
しかし、休止させる膜モジュール数以上に、洗浄すべき
膜がある場合には、膜モジュール数の変更時期を順延さ
せる。
【0079】洗浄および運転順序決定方法の原理は、膜
洗浄計画手段29と同様にする。
【0080】次に総合計画手段35からの信号がモジュ
ール数変更手段33および膜洗浄手段26に入力され、
モジュール数変更手段33により逆浸透膜モジュール2
の運転モジュール数が調整されるとともに、膜洗浄手段
26からの信号により洗浄装置3が作動して逆浸透膜モ
ジュール2が洗浄される。
【0081】一般に、アンモニア濃度に対して一定倍率
で注入率目標値を決定して注入を行う方法では、塩素を
過剰に注入して塩素臭の強い水道水を供給する恐れや、
注入不足による消毒不完全な水道水を供給する危険性が
ある。しかしながら、本発明の逆浸透膜造水プラントの
運転制御装置は、季節や天候、メンテナンスの状態によ
って、計測されたアンモニア濃度に対しての塩素の消費
量が異なることにも対応し、塩素の注入が行えるので、
過不足なく塩素が注入でき、処理水の残留塩素濃度も安
定する。これによって残留塩素濃度が常に一定の範囲で
ある水道水の供給に役立つ。また本発明の逆浸透膜造水
プラントの運転制御装置では、流入原水のアンモニア濃
度に応じた塩素の注入を自動で制御するため、運転員の
労力を軽減できる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば膜状態診断手段により逆浸透膜モジュールの
汚れや劣化を診断し、適性な時期に逆浸透膜モジュール
の洗浄や点検が行えるため、膜の延命、目標量の良質な
透過水を継続的に生産することが可能となる。また早期
の逆浸透膜モジュールの異常発見が可能となるため、致
命的な膜のファウリングが防止でき、膜の延命に寄与を
行うことができる。さらに逆浸透膜モジュールの異常を
オペレータへ通知できるため、オペレータのプロセス状
態把握に貢献し、効率的で安全な運転操作が可能にな
る。
【0083】請求項2記載の発明によれば、水透過係数
が変動しても所定短時間以内に復帰した場合は、不必要
に洗浄装置または異常通知手段を作動させることはな
い。このため不必要な誤報または誤動作を防止すること
ができる。
【0084】請求項3記載の発明によれば、膜の汚れの
診断に外乱を与えるモジュール変動時に膜の汚れの診断
を行わないので、不必要な誤報または誤動作を防止する
ことができる。
【0085】請求項4記載の発明によれば、膜間濃度お
よび透過塩分量により水透過係数を実情に沿して補正す
ることができる。このため精度の高い運転制御を行うこ
とができる。
【0086】請求項5記載の発明によれば、運転モジュ
ール数に基づいて水透過係数および塩透過係数を補正す
るので、更に実情に沿した運転制御を行うことができ
る。
【0087】請求項6記載の発明によれば、膜状態学習
状態によりプラントの状態値を入力信号とし、膜状態値
を教師信号としてニューラルネットワークによりプラン
トの状態値を膜状態値との因果関係を学習することによ
り、膜状態値をプラントの実情に沿して精度良く求める
ことができ、これにより精度の良い運転制御を行うこと
ができる。
【0088】請求項7記載の発明によれば、膜洗浄計画
手段により、洗浄すべき逆浸透膜モジュールが同時期に
集中しないようにすることができる。このため、洗浄装
置による洗浄水の使用量を分散させ、適切な洗浄作用を
行うことができる。
【0089】請求項8記載の発明によれば、モジュール
数決定手段により供給水圧力と供給水の水温とから運転
モジュール数を決定するとともに、モジュール運転計画
手段により運転すべき膜モジュールを決定することによ
り、複数の膜モジュールをバランス良く使用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による造水プラントの運転制御装置の一
実施例を示す構成図。
【図2】膜モジュールの洗浄計画手段における作用を説
明する図。
【図3】膜モジュールの洗浄計画手段における作用を説
明する図。
【符号の説明】
1 高圧ポンプ 2 逆浸透膜モジュール 3 洗浄装置 21 運転制御装置 22 ファジィ推論手段 23 膜状態診断手段 24 膜状態表示手段 25 洗浄確認手段 26 膜洗浄手段 27 異常通知手段 28 膜状態学習手段 29 膜洗浄計画手段 30 モジュール数決定手段 31 適切モジュール数表示手段 32 モジュール数変更確認手段 33 モジュール数変更手段 34 モジュール運転計画手段 35 総合計画手段 36 マンマシンインタフェース手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三 浦 良 輔 東京都府中市東芝町1 株式会社東芝府中 工場内 (72)発明者 山 下 幸 治 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 近 藤 弘 和 東京都府中市東芝町1 株式会社東芝府中 工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給水を通して透過水とするとともに不透
    過水を濃縮水とする逆浸透膜モジュールと、前記逆浸透
    膜モジュールを定期的に洗浄する洗浄装置と、プラント
    の状態値を測定する測定手段と、を有する造水プラント
    の運転制御装置において、 プラント異常を通知する異常通知手段と、 前記測定手段で測定した供給水圧力、逆浸透膜モジュー
    ルの供給水側膜面浸透圧、および透過水流量に基づい
    て、逆浸透プロセスの水透過係数を以下の式から求め、 この水透過係数からその初期値を減算した膜状態値が、
    第1基準値以下の場合に膜が汚れていると診断して前記
    洗浄装置を作動させ、第2基準値以上の場合に膜劣化を
    診断して前記異常通知手段を作動させる膜状態診断手段
    と、 を備えたことを特徴とする造水プラントの運転制御装
    置。
  2. 【請求項2】膜状態診断手段は、水透過係数からその初
    期値を減算した値が、第1基準値以下であっても所定時
    間内で復帰すれば膜の汚れを診断せず、第2基準値以上
    であっても所定時間内で復帰すれば膜の劣化を診断しな
    いファジィ推論手段を有することを特徴とする請求項1
    記載の造水プラントの運転制御装置。
  3. 【請求項3】ファジィ推論手段は、更に供給水圧力およ
    び透過水濃度に基づいて膜の流れを診断するとともに、
    入力された逆浸透膜モジュールのモジュール数が変動し
    た場合に膜の診断を行わないことを特徴とする請求項2
    記載の造水プラントの運転制御装置。
  4. 【請求項4】膜状態診断手段には、測定手段で測定され
    た透過水濃度、供給水濃度および供給水流量が更に入力
    され、透過水濃度、供給水濃度、透過水流量および供給
    水流量に基づいて膜間濃度を求めるとともに、透過水濃
    度と供給水濃度とから透過塩分量を求め、この膜間濃度
    と透過塩分量から求めた塩透過係数により水透過係数を
    補正することを特徴とする請求項1記載の造水プラント
    の運転制御装置。
  5. 【請求項5】膜状態診断手段は入力された逆浸透膜モジ
    ュールの運転モジュール数に基づいて水透過係数および
    塩透過係数を補正することを特徴とする請求項4記載の
    造水プラントの運転制御装置。
  6. 【請求項6】膜状態診断手段は、プラントの状態値から
    膜状態値を求める因果関係について、プラントの状態値
    を入力信号とし、膜状態値を教師信号として学習可能な
    ニューラルネットワークを内臓した膜状態学習手段を有
    することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の
    造水プラントの運転制御装置。
  7. 【請求項7】逆浸透膜モジュール装置は複数設けられ、 膜状態診断手段により膜の汚れがあると診断された逆浸
    透膜モジュールの順に洗浄順番を定めるとともに、洗浄
    すべき複数の膜モジュールが同時期に集中した場合にこ
    の中で最も洗浄順番の遅い膜モジュールを基準として他
    の膜モジュールを所定時間だけ早めて洗浄するよう洗浄
    時期を分散する膜洗浄計画手段を更に備えたことを特徴
    とする請求項1記載の製造プラントの運転制御装置。
  8. 【請求項8】逆浸透膜モジュール装置は複数設けられ、 供給水圧力と供給水の水温とから適切な運転モジュール
    数を決定するモジュール数決定手段と、 このモジュール数決定手段からの信号と過去の各モジュ
    ールの運転履歴とに基づいて、どの膜モジュールを運転
    するか決定するモジュール運転計画手段と、 を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の造水プラ
    ントの運転制御装置。
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