JP2006192351A - 膜ろ過装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 通常の膜ろ過処理に支障なく、かつ効率的に、破断した膜モジュールを検出する。
【解決手段】 濁度計9及び10で測定した、ろ過水2及びろ過排水3の濁度と、予め濁度基準値データベース106に登録してある濁度基準値とを判定部102で比較判定し、測定した濁度が濁度基準値より大きい場合は、膜モジュールの破断発生とし、破断検知部103で物理洗浄及び薬品洗浄の影響を最も受けた膜モジュールから順に膜モジュールの劣化度合を測定することで破断した膜モジュールを検知し、破断した膜モジュールの使用を停止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、原水中に含まれる不純物を分離除去するための膜ろ過装置に関し、特に、通常ろ過運転時に異常が起きた膜モジュールを検知するのに適した技術に関する。
膜ろ過装置は、流入水をろ過して不純物を分離除去する装置であり、例えば精密ろ過膜の細孔は0.1〜5.0μm程度で濁質粒子や微生物を除去可能であり、限外ろ過膜は数〜数十nm程度で、コロイド、高分子物質等も除去可能である。一般に、膜ろ過装置は、保守・事故等に備えて複数の膜モジュールからなる系列を2系列以上配置する構成としている。
ここで、膜ろ過装置の運転を継続させる場合、ろ過時間の経過に従って膜の目詰まりが増大し、膜間差圧が上昇することが考えられる。このため、膜の性能を回復させる物理洗浄や薬品洗浄を適切な頻度で繰り返す必要がある。物理洗浄には、例えばモジュールの二次側からろ過水や空気を逆流洗浄する方法等があり、ろ過時間30〜90分程度に対して洗浄時間15〜30秒程度が多く見られる。しかし、物理洗浄を実施しても膜性能が所定の値まで戻らない場合には薬品洗浄を実施する。薬品洗浄には、アルカリ又は酸、有機酸、洗剤等の様々な薬品が使用されるため、化学変化による膜の劣化は避けられない。そして、薬品洗浄を実施しても膜間差圧が所定の値まで戻らない場合には劣化した膜モジュールを交換することとなる。
膜モジュールは、通常ろ過運転、物理洗浄、薬品洗浄を繰り返し受けるため、徐々に劣化し、最悪の場合破断に至ってしまう。その結果として、膜破断部分から濁質や病原性微生物が漏出する危険性が高いことから、膜ろ過装置において破断を検出する装置は必須とされている。しかしながら、中大規模の施設では膜ろ過装置は数十から数百の膜モジュールを1系列として、さらに数十の系列が一つの装置として構成されているため、その中から早期に破断膜モジュールを同定検出することは、安全で安定なろ過水を得るために不可欠な事項である。
特許文献1には、複数の膜モジュールからなる1系列をさらに複数系列設けた構成とし、各膜モジュールのろ過水の合流先にリーク検出用の濁度計を設けて、系列あるいは膜モジュールを順次停止させながら濁度の相対的な変化に基づいて複数の膜モジュールから、破断して濁質をリークした膜モジュールを検出する方法が記載されている。
また、特許文献2には、破断した膜モジュールの検出方法として、膜ろ過水の微粒子濃度、濁度、色度を膜モジュール毎、あるいは膜モジュール数本から数十本単位にセンサを設けて、センサ計測に基づいて膜プロセスの異常を検知する方法が記載されている。
また、特許文献3には、膜モジュールのろ過運転を停止した後に空気を供給し、膜を通過する空気量あるいは膜出入口の空気差圧から膜モジュールの破損を検出する方法と、破断した膜モジュールの特定を、複数の膜モジュール単位(グループ単位)に実施する方法が記載されている。これは、膜モジュール系列単位に順次空気を供給して、流出する空気量と圧力から破れた膜モジュールを検出するため、小さな膜破損であっても検出が可能という特徴がある。
特開平9−108550号公報 特開平10−128086号公報 特開2000−93765号公報
これまで膜モジュールの破断を検知するために、特許文献1〜3に示した方法が提案されてきた。しかしながら、これらの方法では、数十から数百の膜モジュールを順次停止しながら破断モジュールを同定するため多大な時間を費やすこととなる。また、膜ろ過装置の運用に必要ない空気供給源や、さらに空気弁、空気流量計、圧力計などの計装が必要であったり、通常ろ過運転や洗浄以外に高価で複雑な付帯設備が必要となる。あるいは、定期的に空気圧を加えることにより、膜モジュールの破損や、膜自体の劣化、シールの劣化などを助長する恐れがある。このように、通常運用に支障なく、かつ効率的に破断膜モジュールを検出することは困難である。
特に、膜ろ過モジュールは定期的な物理洗浄と薬品洗浄が必須であり、その度に膜劣化が助長されることから、長時間稼動した膜や洗浄頻度が多い膜は膜破損の危険性が高いにもかかわらず、これらの情報は膜ろ過装置の運転や膜破断検知においては何ら考慮されていない。さらに、破断検知の手順実行中の膜モジュールあるいは系列からろ過水が供給されないため、必要なろ過水量が確保できないという課題についても何ら考慮されていない。そのため、膜ろ過装置の稼動率の低下、供給すべきろ過水不足、ろ過水の水質基準未達成を招く恐れがある。
本発明は、通常ろ過運転時において破断した膜モジュールを、早期に検出することを目的とする。
本発明は、複数の膜モジュールを備えた場合に、複数の膜モジュールの洗浄回数の履歴を記録する洗浄履歴記録手段と、所定の濁度基準値を記録する濁度基準値記録手段と、複数の膜モジュールのろ過水濁度を測定する濁度計測手段と、複数の膜モジュールの通水を制御する制御手段と、ろ過水濁度と所定の濁度基準値とを比較し、破断検知の判定を行う判定手段と、判定手段が破断検知した場合に、洗浄回数の履歴に基づき、複数の膜モジュールの中から破断した膜モジュールを特定し、その特定した膜モジュールについて検知する破断検知手段とを備える。
本発明によれば、複数の膜モジュールから成る膜ろ過装置において、破断した膜モジュールを早期に検出できるため、ろ過水量の低下を最小限にでき、その結果、所定の水質基準を満足したろ過水を安定して供給することができるという効果がある。
以下、本発明の一実施の形態を、添付図面を参照して説明する。本実施の形態では、不純物を分離除去する膜ろ過処理を行い、濁度を測定し、膜モジュールの負荷に応じて弁解閉を行う膜ろ過装置に適用した例としてある。以下に、この膜ろ過装置の構成及び動作の例について説明する。
まず、本例の膜ろ過装置の構成例について説明する。図1は、本例の膜ろ過装置の構成例を示したブロック図である。膜ろ過装置は、原水をろ過処理又は、膜モジュールを洗浄処理する膜ろ過装置100と、測定濁度より破断検知を行い弁の開閉指示を行う制御部101に分けられる。
〈通常運転〉
始めに、通常運転時における供給水の流れに沿って構成を説明する。通常運転においては、全ての膜モジュール系列を用いて、原水として供給される供給水1に対して膜ろ過装置100を通すことで、濁質を除去されたろ過水2が造水される。まず、供給水1は、供給水ポンプ6によって汲み出され、供給水1の流入を制御する供給水入口弁12を通り、複数の膜モジュールを有する膜モジュール系列21a,21bへの流入を制御するろ過入口弁13a,13bに供給される。膜モジュール系列21a,21bには、それぞれ膜モジュール8a1〜8an,8b1〜8bnが格納されており、それぞれの膜モジュールに対してろ過処理制御を行うための膜モジュール弁14a1〜14an,14b1〜14bnが設置されている。ろ過入口弁13a,13bを通過した供給水1は、膜モジュール系列21a,21bで膜ろ過処理をされた後、ろ過水2として、ろ過水の流出を制御するろ過出口弁16a,16bに供給される。ろ過水2は、ろ過出口弁16a,16bを経て、一部が貯水タンク11に貯水された上で、図示しない後段の過程に送水される。貯水タンク11は、後述する破断検知処理において、検査対象となる膜モジュールのろ過処理を停止した最中にも一定の送水量を確保するために設置されたタンクである。また、ろ過水2は、濁度計9によって濁度が測定される。
通常運転においては供給水入口弁12、ろ過入口弁13a,13b、膜モジュール弁14a1〜14an,14b1〜14bn、ろ過出口弁16a,16bが全て「開」の状態とし、それ以外は全て「閉」の状態としてある。
〈膜モジュール洗浄〉
次に、膜モジュールの洗浄時における洗浄水の流れに沿って構成を説明する。物理洗浄においては、例えばモジュールの二次側からろ過水や空気を逆流洗浄する方法等がある。まず、物理洗浄ポンプ7によって汲み出された逆流洗浄用の洗浄水4が、洗浄水4の流入を制御する物理洗浄弁17を経て、ろ過出口弁16a,16bより、膜モジュール系列21a,21bに供給される。洗浄水4は、膜モジュール弁14a1〜14an,14b1〜14bnを通り、膜モジュール8a1〜8an,8b1〜8bnを逆流洗浄した後、各膜モジュール系列21a,21bのろ過入口弁13a,13bを通り、洗浄排水の排出を制御する洗浄排水弁19を経て洗浄排水5として外部に排水される。
物理洗浄においては、物理洗浄弁17、洗浄排水弁19は「開」とする。ろ過出口弁16a,16b、膜モジュール弁14a1〜14an,14b1〜14bn、ろ過入口弁13a,13bにおいては物理洗浄を行う膜モジュール、または膜モジュール系列を有する弁のみを「開」とし、それ以外を「閉」とする。残りの弁は全て「閉」とする。
一方、薬品洗浄においては、アルカリ又は酸、有機酸、洗剤等が用いられる薬品20が、薬品20の流入を制御する薬品洗浄弁18を通って、ろ過出口弁16a,16bより、膜モジュール系列21a,21bに供給される。薬品20は、膜モジュール弁14a1〜14an,14b1〜14bnを通り、膜モジュール8a1〜8an,8b1〜8bnを薬品洗浄した後、各膜モジュール系列21a,21bのろ過入口弁13a,13bを通り、洗浄排水弁19を経て洗浄排水5として外部に排水される。
薬品洗浄においては、薬品洗浄弁18、洗浄排水弁19は「開」とする。ろ過出口弁16a,16b、膜モジュール弁14a1〜14an,14b1〜14bn、ろ過入口弁13a,13bにおいては薬品洗浄を行う膜モジュール、または膜モジュール系列を有する弁のみを「開」とし、それ以外を「閉」とする。残りの弁は全て「閉」とする。
〈破断検知〉
次に、定期的もしくは通常運転において、破断検知された場合に行われる破断検知時の流れに沿って構成を説明する。まず、供給水ポンプ6によって供給される供給水1は、供給水入口弁12を通りろ過入口弁13a,13bを経て膜モジュール8a1〜8an,8b1〜8bnに供給される。本例の膜ろ過装置では、破断検知と通常運転をモジュール系列ごとに並行して実施することが可能であり、破断検知が行われる膜モジュール系列21a,21bのいずれかのろ過排水3は、破断検知時の排水を制御する破断検知弁15a,15bのいずれかを経て濁度計10で濁度が測定され、外部に排水される。一方、通常運転を行う膜モジュール系列のろ過水2は、ろ過出口弁16a,16bのいずれかを経て濁度計9で濁度が測定され、図示しない後段の処理施設に送水される。破断検知においては、処理の進行に応じて各弁が開閉制御される。
〈制御部101の構成〉
次に、破断の検知と弁の開閉制御を行う制御部101の構成について説明する。本例の膜ろ過装置100に対して、制御部101が設置される。ろ過水2及びろ過排水3の濁度は、濁度計9及び10から得られ、判定部102に供給される。判定部102は、濁度基準値データベース106に予め設定されている基準値濁度Sと濁度計9又は10で測定された濁度を比較して通常運転が継続できるかを判断し、膜モジュールの破断が発生していないと判断した場合は、通常運転を行う。通常運転の場合は、通常運転制御部104によって、膜ろ過装置100の弁開閉指示が行われ、弁開閉制御部105は、弁の開閉状態を継続させる。破断を検知した場合は破断検知部103に「破断」信号を出力する。
「破断」信号を受信した破断検知部103は、後述する弁開閉回数合計Mi、又は洗浄履歴回数合計Mjを記録してある洗浄履歴データベース107の回数合計に応じて膜モジュールの検知順番を決定し、基準値濁度Sと濁度計10で測定された濁度を比較して破断した膜モジュールを検知する。その後、破断した膜モジュール、及びそれ以外の膜モジュールに対して、弁開閉指示が弁開閉制御部105に出力され、破断検知部103から指示された各弁の開閉を実行する。なお、物理洗浄又は薬品洗浄によって開閉された各ろ過出口弁16a,16b、各膜モジュール弁14a1〜14an,14b1〜14bnの弁開閉回数は洗浄履歴データベース107に物理洗浄回数又は薬品洗浄回数として記録される。
〈洗浄履歴データベース107への記録方法〉
次に、洗浄履歴データベース107への弁開閉回数合計Mi及び洗浄回数合計Mjの記録処理について説明する。物理洗浄した場合の膜モジュール系列毎のろ過出口弁16a,16bの弁開閉回数をPiとし、薬品洗浄した場合の弁開閉回数をCiとする。ここで、iは16a,16bとする。そして、物理洗浄した場合の係数をW1とし、薬品洗浄をした場合の係数をW2とする。なお、物理洗浄した場合に比べ、薬品洗浄をした場合の方が膜モジュールに対する負荷が大きいためW1<W2とする。ろ過出口弁16a,16bの弁開閉回数の合計Miは各弁開閉回数に係数をかけた和として次式(1)の演算処理が行われ、洗浄履歴データベース107に記録される。
Mi(弁開閉回数の合計)=(物理洗浄の弁開閉回数)×(物理洗浄の係数)+(薬品洗浄の弁開閉回数)×(薬品洗浄の係数)
=Pi×W1+Ci×W2…式(1)
同様に、個々の膜モジュールjを物理洗浄した場合の洗浄回数をPjとし、薬品洗浄した場合の洗浄回数Cjとする。ここで、jは8a1〜8an,8b1〜8bnとする。そして、物理洗浄した場合の係数をW1とし、薬品洗浄をした場合の係数をW2とする。この場合の係数値もW1<W2とする。膜モジュールjの洗浄回数の合計Mjは各洗浄回数に係数をかけた和として次式(2)の演算処理+が行われ、洗浄履歴データベース107に記録される。
Mj(洗浄回数の合計)=(物理洗浄の洗浄回数)×(物理洗浄の係数)+(薬品洗浄の洗浄回数)×(薬品洗浄の係数)
=Pj×W1+Cj×W2…式(2)
なお、膜モジュールを交換した場合は、交換した膜モジュールjの洗浄回数合計Mjは初期化され、洗浄履歴データベース107に記録される。
〈弁運転方法〉
ここで、図2のフローチャートを参照して膜モジュールの破断検知における弁運転方法の例について説明を行う。まず、濁度計9又は10で計測した濁度から、膜モジュールの破断検知処理の開始判定を行う(ステップST201)。破断検知処理を行わない場合は、膜モジュール系列21a,21bは共に通常運転に戻る(ステップST202)。ここで、各ろ過出口弁16a,16bの弁開閉回数合計をそれぞれM16a、M16bとする。弁開閉回数合計M16a,M16bは、洗浄履歴データベース107に保存されている。
破断検知を行う際には、弁開閉回数合計M16a,M16bを比較し(ステップST203)、M16a≧M16bの場合、膜モジュール系列21aの膜モジュール8a1〜8anの破断検知を行い、膜モジュール系列21bの膜モジュール8b1〜8bnは通常運転を行う。一方、M16a<M16bの場合、膜モジュール系列21bの膜モジュール8b1〜8bnの破断検知を行い、膜モジュール系列21aの膜モジュール8a1〜8anは通常運転を行う(ステップST204)。
今、「開」とする弁は、通常運転系統の弁であり、破断検知弁15a、ろ過出口弁16b、膜モジュール弁14b1〜14bnである。一方、「閉」とする弁は、破断検知系統の弁であり、破断検知弁15b、ろ過出口弁16a、膜モジュール弁14a1〜14anである(ステップST205)。
洗浄履歴データベース107より、膜モジュール系列21aで膜モジュール8a1〜8anのうち最も洗浄回数合計の大きい膜モジュールを選択する。但し、既に選択した膜モジュールについては選択対象から除外する(ステップST206)。次に、弁開閉制御部105が、選択した膜モジュールの膜モジュール弁を「開」とする(ステップST207)。例えば、膜モジュール8a1の洗浄回数合計M8a1が最も大きい場合、膜モジュール8a1に対応する膜モジュール弁14a1のみを「開」とする。
ここで、濁度計10において測定された膜モジュール系列21aの膜モジュール8a1〜8anの濁度をakとし、kは1〜nとする(ステップST208)。例えば、濁度計10において測定された膜モジュール8a1の濁度は濁度a1となる。
濁度ak>基準値濁度Sの場合(ステップST209)、選択した膜モジュールが破断している可能性があるため、弁開閉制御部105が、その膜モジュール弁を「閉」とし、使用を停止する。同時に、他の膜モジュール弁を「開」とすることで(ステップST210)、他の膜モジュールによるろ過排水3の濁度を濁度計10で測定する。この時測定された濁度を濁度Aとする(ステップST211)。濁度Aは、破断の可能性がある膜モジュール8akを除いたろ過排水3の濁度を測定した値である。なお、濁度ak≦基準値濁度Sの場合、選択した膜モジュールは破断していないと判断され、他の膜モジュールの破断検知を行うためステップST206の処理に戻る。
その後、濁度A≦基準値濁度Sとなるまで膜モジュール系列21a内で洗浄回数合計Mjの大きい順に残りの膜モジュールの探索を行う(ステップST212)。濁度A>基準値濁度Sであれば、ステップST206の処理に戻って破断検知する膜モジュールを選択する。例えば、濁度a1<基準値濁度Sの場合は、膜モジュール8a1は破断していないと判断されるため、膜モジュール弁14a1を「開」とし、膜モジュール系列21a内の次に洗浄回数合計Mjの大きい膜モジュールの順に膜モジュール弁を「開」とし濁度を測定する。膜モジュール8a1〜8anの破断検知が終わると通常運転を行っている膜モジュール系列21bの膜モジュール8b1〜8bnの破断検知を開始する。破断検知の終了した膜モジュール系列21aについては通常運転を開始する(ステップST213)。
このように破断検知処理を行うことで、破断の可能性のある膜モジュールを確実に検知することが可能であり、破断検知処理の最中においても膜ろ過処理の運転を極力通常に近い形で運転し、送水することが可能となる。
次に、図3のフローチャートを参照して制御部101内の破断検知処理の例について説明を行う。まず、通常運転の場合(ステップST301)に濁度計9において測定されるろ過水2の濁度を濁度Xとする(ステップST302)。そして、判定部102において、ろ過水2の濁度Xと濁度基準値データベース106に記録されている基準値濁度Sを比較する(ステップST303)。濁度X≦基準値濁度Sの場合、膜モジュールは破断していないと判断し、通常運転を続ける。
濁度X>基準値濁度Sの場合、いずれかの膜モジュールが破断したと判断し、判定部102より破断検知部103に「破断」信号を出力する(ステップST304)。そして、洗浄履歴データベース107を参照し、弁開閉回数合計Miの最も大きい膜モジュール系列21a,21b内で最も洗浄回数合計Mjの大きい膜モジュールを探索し、検知順番を決定する(ステップST305)。その結果から破断検知部103は、検知対象とする膜モジュールの弁を「開」とし、それ以外の弁を「閉」とする「開,閉」信号を弁開閉制御部105に出力する(ステップST306)。そして、弁開閉制御部105は、各弁の開閉制御を行う(ステップST307)。
次に、判定部102は、最も洗浄回数合計Mjの大きい膜モジュールのろ過排水3の濁度を濁度計10で測定する。このとき測定した濁度を濁度Yとする(ステップST308)。そして、判定部102において濁度Yと濁度基準値データベース106に記録されている基準値濁度Sと比較する(ステップST309)。
濁度Y≦基準値濁度Sの場合、破断検知部103においてもう一度膜モジュールを探索するため、ステップST305に戻る。濁度Y>基準値濁度Sの場合、破断した膜モジュールを検知したと判断し、検知対象とした膜モジュールの弁を「閉」とし、それ以外の弁を「開」とする「開,閉」信号を弁開閉制御部105に出力する(ステップST310)。そして、弁開閉制御部105は、各弁の開閉制御を行う(ステップST311)。
次に、破断検知部103において破断が検知された膜モジュールを除いた同系列の膜モジュールの濁度を濁度計10で測定する。このとき測定した濁度を濁度Zとする(ステップST312)。そして、判定部102において濁度Zと濁度基準値データベース106に記録されている基準値濁度Sと比較する(ステップST313)。
濁度Z>基準値濁度Sの場合、破断した膜モジュールが、既に検知した膜モジュール以外に複数存在すると判断し、破断検知部103において同じ系列内で破断検知部103においてもう一度膜モジュールを探索するため、ステップST305に戻る。一方、濁度Z≦基準値濁度Sの場合、既に検知した膜モジュール以外に破断した膜モジュールが存在しないと判断できるため、破断検知を終了する。
このようにして、多数の膜モジュールから効率よく、物理洗浄、薬品洗浄の処理回数が多い膜モジュールを、膜破断の可能性の高い膜モジュールとして優先的に破断検知処理を実施することができるため、簡単に破断した膜モジュールを検知することが可能である。
また、本例に示した破断検知装置は、最小限の膜ろ過装置に対する付帯設備で実現できるため、比較的少ない導入コストで実施することができ、保守も容易であるため、運用コストも低減することができるという効果がある。
また、破断検知を行う際には、ろ過運転と停止の組合せという単純な動作に基づいた検出方法を用いているため、膜モジュールへの負荷が小さく、膜モジュールの劣化を最小限に抑えられ寿命を比較的長く維持できるという効果がある。
なお、破断検知部103は、他の膜モジュールに比較して明らかに洗浄回数合計Mjが大きい膜モジュールjを探索することで、破断検知するようにしてもよい。例えば、図1の膜ろ過装置100において破断検知を行う際に、破断検知部103で認識した洗浄回数合計Mjが、全膜モジュールと比較して明らかに大きい膜モジュールjを探索した場合は、優先的にその膜モジュールjを含む膜モジュール系列21a又は21bの破断検知を行う。ここでjは膜モジュール8a1〜8an,8b1〜8bnのいずれかを表す。そして、一方の膜モジュール系列は通常運転を行う。洗浄回数合計Mjが最も大きい膜モジュールjを含む膜モジュール系列21a,21bの破断検知処理が終了すると前述した破断検知処理を行うようにする。
これによって弁開閉回数合計Miが小さい場合においても、確実に破断した可能性の高い膜モジュールを優先的に探索することができ、早期に破断した膜モジュールを検出することができるという効果がある。
本発明の一実施の形態における膜ろ過装置の構成例を示したブロック図である。 本発明の一実施の形態における破断検知の例を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態における破断検知の例を示したフローチャートである。
符号の説明
1…供給水、2…ろ過水、3…ろ過排水、4…洗浄水、5…洗浄排水、6…供給水ポンプ、7…逆洗ポンプ、8a1〜8an,8b1〜8bn…膜モジュール、9…濁度計、10…濁度計、11…貯水タンク、12…供給水入口弁、13a,13b…ろ過入口弁、14a1〜14an,14b1〜14bn…膜モジュール弁、15a,15b…破断検知弁、16a,16b…ろ過出口弁、17…物理洗浄弁、18…薬品洗浄弁、19…洗浄排水弁、20…薬品、21a,21b…膜モジュール系列、100…膜ろ過装置、101…制御部、102…判定部、103…破断検知部、104…通常運転制御部、105…弁開閉制御部、106…濁度基準値データベース、107…洗浄履歴データベース

Claims (6)

  1. 複数の膜モジュールを備えた膜ろ過装置において、
    前記複数の膜モジュールの洗浄回数の履歴を記録する洗浄履歴記録手段と、
    所定の濁度基準値を記録する濁度基準値記録手段と、
    前記複数の膜モジュールのろ過水濁度を測定する濁度計測手段と、
    前記複数の膜モジュールの通水を制御する制御手段と、
    前記ろ過水濁度と前記所定の濁度基準値とを比較し、破断検知の判定を行う判定手段と、
    前記判定手段が破断検知した場合に、前記洗浄回数の履歴に基づき、前記複数の膜モジュールの中から破断した膜モジュールを特定し、その特定した膜モジュールについて検知する破断検知手段とを備えることを特徴とする膜ろ過装置。
  2. 請求項1記載の膜ろ過装置において、
    前記膜ろ過装置は、前記複数の膜モジュールで1系列を構成し、複数の前記膜モジュール系列を備え、
    前記破断検知手段は、通常のろ過運転を行う膜モジュール系列と、破断検知を行う膜モジュール系列に分け、破断検知を行う膜モジュール系列の膜モジュール全ての通水を停止し、次に膜モジュールを一つずつ通水しながら破断した膜モジュールを探索することを特徴とする膜ろ過装置。
  3. 請求項2記載の膜ろ過装置において、
    前記濁度計測手段は、少なくとも通常運転時の膜ろ過水計測用と、破断検知時の膜ろ過水計測用との2つを配置することを特徴とする膜ろ過装置。
  4. 請求項1記載の膜ろ過装置において、
    前記洗浄履歴記録手段は、物理洗浄を行う際は、物理洗浄系統の弁の開閉回数を数えることによって物理洗浄回数を記録し、薬品洗浄を行う際は、薬品洗浄系統の弁の開閉回数を数えることによって薬品洗浄回数を記録することを特徴とする膜ろ過装置。
  5. 請求項4記載の膜ろ過装置において、
    前記破断検知手段は、前記物理洗浄回数と前記薬品洗浄回数に基づいて破断検知の優先順位を決定することを特徴とする膜ろ過装置。
  6. 請求項1記載の膜ろ過装置において、
    少なくとも1系列の破断検知を行う間、供給が停止されるろ過水を貯留できるだけの容量を有する、前記ろ過水を貯水する貯水部を備えることを特徴とする膜ろ過装置。
JP2005005389A 2005-01-12 2005-01-12 膜ろ過装置 Expired - Fee Related JP4518962B2 (ja)

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