JPH0838536A

JPH0838536A - 衛生サック

Info

Publication number: JPH0838536A
Application number: JP7096590A
Authority: JP
Inventors: Joachim Metz; メッツヨアヒム
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-04-21
Filing date: 1995-04-21
Publication date: 1996-02-13
Also published as: US5853006A; EP0678287A3; EP0678287A2

Abstract

(57)【要約】【目的】余計な神経を使わずに容易にしっかりと装着
でき従来と変わらない使用感の衛生サックを提供する。【構成】細長い形状から環状に形成しこれをラジアル
方向に切った状態にした弾性部材でなる太く形成された
リングの周りに巻回されたコンドームの部分でなる衛生
サック。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、細長い形状から環状
に形成しこれをラジアル方向に切った状態にした弾性部
材でなる太く形成されたリングの周りに巻回されたコン
ドームの部分でなる衛生サックに関する。

【０００２】

【従来の技術】英国特許第２２５３３５２号明細書は、
巻回された衛生サックを受容している溝を備えた環状の
「装着具」を教示している。その弾力性のある衛生サッ
クは、その「装着具」を用いて装着されるようにしてあ
る。更に別な「装着具」が国際出願第ＷＯ８８／０２
６２４号明細書に教示されている。その衛生サックの開
口端部は、「装着具」によってある増大した直径に付勢
されている。

【０００３】また、米国特許第５，１６３，４４８号
は、取扱いを容易にするために太く形成された弾性リン
グに衛生サックが巻解されたものを教示している。これ
は、そのリングが、変形可能であり閉縮したループに形
成される。更に、米国特許第３，３８２，４１４号明細
書には、環状リングを備えた巻回衛生サックが教示され
ている。それは、中空のリングを備えており、その中空
のリングはコンドームの部分の円環体を囲んでいて、そ
のコンドームの部分がその中空の環状リングに対して転
動するときに供給される液体を包蔵している。その環状
のリングは、一旦固定用膜を引き剥がしたならば容易に
除去できるように切ってある。

【０００４】通常は、この種の衛生サックは、避妊や性
病予防に用いられているが、これは巻回された状態で市
販されていて、これを使用するときは、巻回状態を解い
て使用状態にしなければならない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、とりわ
け現に市販されている衛生サックには次のような問題が
あった。すなわち、性交をある長い時間中断しなければ
ならないことが度々あり、またもし使用者が全神経を装
着に集中しないと脱落したり十分な装着状態が得られな
いことがあり、このことは、度々、陰茎の勃起不全を起
こしたり、また勃起状態を失ったりする原因となった。

【０００６】かかる理由で、人によっては衛生サックの
使用を拒むことがある。しかしながら、性病にかかる危
険性があるので、衛生サックの使用は必要であり、でき
るかぎりその使用が簡単にできるようにしなければなら
ない。従来の衛生サック又はいわゆる「コンドーム」
は、その使用の簡易化では部分的に成功しているだけで
ある。

【０００７】例えば、前述の英国特許第２２５３３５２
号明細書が教示している衛生サックは、巻回された衛生
サックを受容している溝を備えた環状の装着具を備えて
いるが、その弾力性のある衛生サックは、その装着具と
の摩擦を伴って巻解されるので衛生サックを損傷するこ
とがある。その環状の装着具は、コンドームの部分それ
自体以外は伸びないので、弱い部分を有している。使用
中の衛生サックは、弾力付勢によって陰茎に密着されな
ければならないが、パッケージの中では弾力付勢がなさ
れておらず、従ってその装着具の正しい寸法を決めるの
は難しかった。

【０００８】更に別な装着具が国際出願第ＷＯ８８／
０２６２４号明細書に教示されているその衛生サック
は、その開口端部が装着具によってある増大した直径に
付勢されているので、その弾性力が弱められる方向に癖
が付くという問題があった。米国特許第５，１６３，４
４８号の、取扱いを容易にするために太く形成された弾
性リングに衛生サックが巻解されたものは、そのリング
が、変形可能であり閉縮したループに形成されるので、
そのリングは、その衛生サックを装着した後に反転させ
なければならないという面倒があった。

【０００９】更に、米国特許第３，３８２，４１４号明
細書に教示されている衛生サックは、その構造が複雑で
あって製造コストが嵩み高価になるという欠点があっ
た。而して、この発明の目的は、装着が容易な衛生サッ
クを提供することにある。また、この発明の目的は、暗
い所でも神経を使わずに簡単に装着できる衛生サックを
提供することにある。

【００１０】更に、この発明の目的は、装着を容易にす
る手段を備えているが、一旦装着された後は通常の衛生
サックと異ならない性能の衛生サックを提供するにあ
る。また更に、この発明の目的は、上記したような利点
を有しながらその製造コストにおいてそれほど増大しな
い衛生サックを提供するにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この発明は、かかる課題
を解決するために、細長い形状から環状に形成しこれを
ラジアル方向に切った状態にした弾性部材でなる太く形
成されたリングの周りに巻回されたコンドームの部分で
なる衛生サックを提供する。また、その前記リングは、
真っ直ぐな条体を所定長さに切って弾性的に環状に曲げ
て形成した。

【００１２】このリングは、また実質的にＣ形をした複
数のリング部分要素でなり、且つこれらを相互に端部突
き合わせすることにより環状に形成することができる。
そして、前記弾性部材は重合体材料で構成するのが好適
である。また、前述したリングは、少なくとも一つの薄
壁膨張管状要素で構成されるようにする。また別な形の
前記リングとしては、波形外形を有していることもあ
る。更にまた、前記リングは、刻み目を形成した外形を
有するように形成することもある。

【００１３】そして、少なくともコンドームの部分の使
用前に露出している部分に減摩材を塗布しておくのも有
効な実施例である。つまり、この発明の衛生サックは、
取扱いを容易にするために太くなったリングに巻回した
通常のコンドームの部分で構成されている。米国特許第
５，１６３，４４８号明細書に開示された衛生サックの
リングと異なり、この発明の衛生サックのリングは、ラ
ジアル方向に少なくとも一箇所切断してあって、巻回し
た衛生サックに巻回される前に一本の真っ直ぐな材料か
ら環状に形成されている。その結果として、装着が終了
すると、そのリング部分要素は脱落し、その除去に格別
の操作を必要としない。

【００１４】最初の実施例では、その衛生サックを試験
した後に、例えばゴム紐のような所定の長さの細長くし
た弾性部材を、コンドームの部分を巻回するための機械
にかけて直ちに弾力的に曲げてリングに形成して「装着
具」とし、そしてそのコンドームの部分をその「装着
具」の周りに巻回してある。これにより、この衛生サッ
クは装着することが容易になっている。一旦、そのコン
ドームの部分が解巻されると、そのリングすなわち「装
着具」は開放されて、細長い状態に復帰する。

【００１５】別な実施例では、その環状のリングは、例
えば二本又は三本のように、複数のリング部分要素によ
って形成されることもある。もし、たった二本のリング
部分要素だけであるならば、それらは、巻回される前で
は真っ直ぐな部片を弾力的に変形させなければならな
い。もし、それらが三本又はそれ以上であれば、それら
は、解巻するときにそれらはコンドームの部分との係合
から外れ脱落するので、始めからそのように成形してお
いてそのコンドームの部分を巻回するときに弾性的に変
形させる必要をなくすることができる。

【００１６】

【作用】この発明では、細長い形状から環状に形成しこ
れをラジアル方向に切った状態にした弾性部材でなる太
く形成されたリングで「装着具」を形成し、その周りに
コンドームの部分を巻回したので、このコンドームの部
分を解巻すると、そのリング状の「装着具」は開放され
て弾性により細長い状態に戻る。

【００１７】また、前記リングすなわち「装着具」を、
真っ直ぐな条体を所定長さに切って弾性的に環状に曲げ
て形成したのであれば、コンドームの部分を解巻する
と、そのリング状の「装着具」は、開放されて弾性によ
り紐状体に戻る。そして、「装着具」としての前記リン
グを、実質的にＣ形をした複数のリング部分要素で構成
し、且つこれらを相互に端部突き合わせすることにより
環状に形成したのであれば、コンドームの部分を解巻す
ると、そのリング状の「装着具」は、開放されてそのコ
ンドームの部分から自然に脱落する。

【００１８】そしてまた、「装着具」としてのリングを
構成する弾性部材が重合体材料であれば、その弾性は確
実であり、化学的に安定していて耐久性がある。特に、
「装着具」としての前記リングを、少なくとも一つの薄
壁膨張管状要素で構成すると、装着するときの巻回転動
に馴染んで変形するので、装着の抵抗が低下する。

【００１９】また、リングを、波形外形や刻み目を形成
した外形にすると、市販に適した形状を製造の段階で形
成することができる。そしてまた、少なくともコンドー
ムの部分の使用前に露出している部分に減摩材が塗布し
てあれば、装着のときの摩擦抵抗は更に低下する。

【００２０】

【実施例】始めに図２について説明すれば、コンドーム
の部分それ自体は符号１０によって解巻した状態で示し
てある。このコンドームの部分１０が、図１に示す弾性
部材１２を弾力的に曲げて図３のように実質的に環状す
なわちリング１２ａに形成してなる「装着具」に巻回さ
れると、その「装着具」によって通常のコンドームの部
分１０より厚く太い外形を有するようになって、その取
扱いが楽になる。図１の弾性部材１２は、製造後で環状
に弾性変形させる前の展延した状態で示されている。な
お、例えば、その弾性部材１２は、発泡ゴム紐から所定
長さに切りだされてなる。その弾性部材１２にコンドー
ムの部分１０を巻回する前に、弾性部材１２をその両端
部の方に曲げ、そして、好適には、これはその端部を図
３のように突き合わせる。その曲げ加工は、図２に示す
矢印によって示されている。かくして、図３のように両
端部が突き合わせ状態に配置され、それらの端面の間
に、環状のリングをラジアル方向に切ったように隙間１
４が形成される。このようにして「装着具」が形成さ
れ、これに前述のようにコンドームの部分１０が巻回さ
れるのであるが、そのコンドームの部分１０が一旦解巻
されると、その弾性部材１２でなる「装着具」は、元の
真っ直ぐな形になり、コンドームの部分１０から開放さ
れる。

【００２１】ここで、「展延した」の用語は、必ずしも
「真っ直ぐ」であることのみを意味するものではないと
理解されるべきである。すなわち、その弾性部材は、い
かなる操作をも必要とすることなく自然に脱落するのに
十分な程度に直線に近ければよいのである。例えば、他
の実施例として、図３の如く、弾性部材１２はリング１
２ａに形成されるが、このリング１２ａは三本のリング
部分要素１２ｂで構成されてもよい。この三本のリング
部分要素１２ｂは、図４のように、それぞれ展延された
つまりＣ形をなしている。勿論、これもまた、衛生サッ
クを装着した後にはコンドームの部分１０から開放され
て自然に脱落する。

【００２２】前述のように弾性部材１２は、これを弾力
的に曲げてリング１２ａとすることにより「装着具」を
形成するのであるが、それは、少なくとも一つのラジア
ル方向に切った部分を有して突き合わせた端部間に隙間
１４を形成しているのであるが、分かり易くするため
に、その間隙１４は誇張した幅で示してある。両実施例
の場合、リング１２ａは膨張させ又は空気を充填した薄
い壁で形成された管状部材で構成してもよく、かかる管
状にした各リング部分要素又は全体がとりわけ巻回や解
巻のときに馴染んでよく変形することができる。

【００２３】図５に示すような波形外形又は図６に示す
ような刻み目を入れた外形のリング１２ａは、その製造
工程において市場に合った形にその衛生サックを巻回す
るのを容易にする。この衛生サックは、それが巻回され
た後には、滅菌パッケージの中に包装されることは従来
とおなじである。図１及び図２に示すその弾性変形した
紐状の弾性部材１２を図３のように弾性変形させてリン
グ１２ａ形成する場合も、また図４のような複数の弾性
部材１２でなる各リング部分要素１２ｂでリング１２ａ
を形成する場合も、これらをコンドームの部分１０に接
着するためには、適当な接着剤又はそれに類するものを
用いることが推奨される。その接着剤は、そのリング１
２ａ又はこれを構成するリング部分要素１２ｂが自然に
脱落するのを許容するためにすぐに接着力を失うものか
ら選択される。

【００２４】また、コンドームの部分１０の開口部に
は、外側に広がってリング１２ａ又はリング部分要素１
２ｂの下に接合している広がった形状のリップ部を設け
てあり、それによって、そのコンドームの部分１０をリ
ング１２ａ又はリング部分要素１２ｂに巻回するのを容
易にすることも推奨される。この発明の衛生サックは、
そのコンドームの部分１０の少なくとも装着前には露出
している部分には、減摩材を塗布すべきである。かかる
減摩材は、この衛生サックを装着するときにコンドーム
の部分１０を解巻する操作を更に容易にするものであ
る。

【００２５】

【発明の効果】この発明によれば、衛生サックは、太く
厚く形成した「装着具」によって、装着の取扱いが容易
になり、極めて簡単にしかもしっかりと装着できるの
で、性交のときに余計な神経をつかう必要がなくなる。
また、この衛生サックは、「装着具」が、衛生サックの
装着後に自然に脱落するので、やはり性交のときに余計
な神経を使う必要がなくなる。更に、この発明の衛生サ
ックは、このような特性がある他にその使用感は従来の
それと全く変わらない。

【００２６】また、その装着時において「装着具」とコ
ンドームの部分との摩擦が少なく、装着が円滑でコンド
ームの部分を損傷する可能性が少ない。更に、この衛生
サックの「装着具」は化学的に安定であり、長い間パッ
ケージ内に保管しても劣化することがなく耐久性があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】弾性部材を展延した状態の正面図である。

【図２】解巻したコンドームの部分と弾性部材とを組み
合わせ配置した正面図である。

【図３】弾性部材をリングに形成した状態を示す平面図
である。

【図４】リングがリング部分要素で構成されている状態
を示す平面図である。

【図５】波形外形を有する弾性部材の断面図である。

【図６】刻み目を形成した外形を有する断面図である。

【符号の説明】

１０・・・・コンドームの部分１２・・・・弾性部材１２ａ・・・リング（「装着具」）１２ｂ・・・リング部分要素１４・・・・リングの一部のラジアル方向切欠で生じた
隙間

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】細長い形状から環状に形成しこれをラジ
アル方向に切った状態にした弾性部材でなる太く形成さ
れたリングの周りに巻回されたコンドームの部分でなる
衛生サック。
【請求項２】請求項１に記載した衛生サックにおい
て、前記リングは、真っ直ぐな条体を所定長さに切って
弾性的に環状に曲げてある衛生サック。
【請求項３】請求項１に記載した衛生サックにおい
て、前記リングは、実質的にＣ形をした複数のリング部
分要素でなり、且つこれらを相互に端部突き合わせする
ことにより環状に形成してある衛生サック。
【請求項４】請求項１に記載した衛生サックにおい
て、前記弾性部材は重合体材料でなる衛生サック。
【請求項５】請求項２又は３に記載した衛生サックに
おいて、前記リングは、少なくとも一つの薄壁膨張管状
要素で構成されている衛生サック。
【請求項６】請求項１に記載した衛生サックにおい
て、前記リングは、波形外形を有している衛生サック。
【請求項７】請求項１に記載した衛生サックにおい
て、前記リングは、刻み目を形成した外形を有している
衛生サック。
【請求項８】請求項１に記載した衛生サックにおい
て、少なくともコンドームの部分の使用前に露出してい
る部分に減摩材が塗布してある衛生サック。