JPH083728Y2 - 減衰力可変型液圧緩衝器 - Google Patents

減衰力可変型液圧緩衝器

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JPH083728Y2
JPH083728Y2 JP10078689U JP10078689U JPH083728Y2 JP H083728 Y2 JPH083728 Y2 JP H083728Y2 JP 10078689 U JP10078689 U JP 10078689U JP 10078689 U JP10078689 U JP 10078689U JP H083728 Y2 JPH083728 Y2 JP H083728Y2
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small
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光雄 佐々木
史之 山岡
忍 柿崎
浩行 清水
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、自動車のサスペンションに用いるのに最適
な、減衰力特性を変化可能な液圧緩衝器に関する。
(従来の技術) 従来の減衰力可変型液圧緩衝器としては、例えば、特
開昭63−270934号公報に記載されているようなものが知
られている。
この従来の減衰力可変型液圧緩衝器は、ピストンに設
けられた減衰バルブと並列に、シリンダの上部室と下部
室との間を連通するバイパス路が形成され、このバイパ
ス路の途中に可変オリフィスが設けられたものであっ
た。
そして、この従来例では、可変オリフィスとして、2
通り示されていて、まず、第1の例は、固定側円筒部の
内外を連通する丸孔が、軸方向に複数個穿設され、該円
筒部内には、各丸孔に符合した段階状の切欠を有する円
筒状の開閉部材が回動自在に設けられたもので、この調
整子の回動で複数個の丸孔を順に1つづつ開閉させるこ
とによって、減衰力レンジを連続的に変更できるように
したものであった。
また、第2の例は、丸孔が開閉部材との相対変位方向に
オフセットして設けられ、この場合も、開閉部材の回動
に伴ない丸孔が順に1つづつ開閉する構造とないた。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の減衰力可変型液圧緩
衝器にあっては、丸孔が順に1つづつ独立して開閉する
構造であったため、以下のような問題点があった。
即ち、1つの丸孔を閉じていく場合、その初期では変
化率が小さく、そして徐々に変化率が大きくなってい
き、また、閉じ切り付近では変化率が徐々に小さくな
る。
このような特性の開口面積変化に伴なって、減衰力特性
は、開閉部材のストラットに対し、閉じ始めでは変化率
が小さく、そして、徐々に変化率が大きくなると共に、
全閉付近でまた変化率が小さくなる特性、即ち、サイン
カーブ状の特性となる。
従って、上述のような、複数の丸孔が1つづつ独立し
て順に開閉していく従来例の場合、開閉部材のストロー
クに対して、減衰力は、複数のサインカーブを連続させ
た特性となる。
よって、開閉部材と丸孔との相対変位量制御により減
衰力をコントロールするのが非常に難しい。
尚、このような減衰力コントローラを容易とするに
は、減衰力特性が変位量に対して1次比例の直線的な特
性であるのが好ましく、このような直線的な減衰力特性
を得るためには、特に、可変オリフィスの開口面積を、
閉じ始め付近では変化率が大きく、閉じ切り付近で変化
率が小さい、2次曲線的な特性で変化させる必要があ
る。
本考案は、上述のような従来の問題に着目して成され
たもので、開閉部材と丸孔との相対変位に対する丸孔の
開口面積変化率を2次曲線的な特性とすることにより、
開閉部材変位に対する減衰力特性を1次比例の線型特性
にすることができる減衰力可変型液圧緩衝器を提供する
ことを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上述のような目的を達成するために、本考案の減衰力
可変型液圧緩衝器では、流体が充填されたシリンダ内を
上部室と下部室とに画成して設けられたピストンと、該
ピストンの作動に基づいて流通する流体の流路途中に設
けられ、流路断面積を変更可能な可変オリフィスとを備
え、前記可変オリフィスが、複数個の丸孔と、該丸孔に
対して相対変位して丸孔を開閉することで流路断面積を
変更する開閉部材とで構成され、前記丸孔が、開閉部材
との相対変位方向にずれて配置されると共に、この相対
変位方向と直交する方向には少なくとも一部が重なって
配置され、かつ、全開から閉じる際に最初に閉じ始める
丸孔が中途部から閉じ始めるような相対位置関係に設定
されている手段とした。
(作用) 本考案の減衰力可変型液圧緩衝器では、ピストンがス
トロークすると、各室の液圧変動に基づき、流路を介し
て各室間を流体が流通する。
そして、この際に流路の可変オリフィスの絞り量を無段
階に変化させることで、流路の流体流通量が変化し、こ
れにより減衰力特性が無段階的に変化する。
そして、この場合に丸孔と開閉部材との相対変位に対す
る減衰力特性の変化は次のようになる。
即ち、複数個の丸孔の内で、開閉部材により最初に閉
じ始められる丸孔が、中途部から閉じ始められるため、
閉じ始め初期の開口面積の変化が大きくなる。そして、
その後も、各丸孔が1つづつ独立して閉じられるのでは
なく、少なくとも一部を重ならせて複数の丸孔がその重
なった部分では同時に閉じられるから、変化率が大き
く、その後、最後に残った丸孔の閉じ切り付近で変化率
が急に小さくなる。
従って、複数の丸孔全体としての開口面積の変化率は、
閉じ始め及び中間では大きく、閉じ切り付近では急に小
さくなるもので、つまり、2次曲線的な特性となる。
よって、減衰力特性としては、開閉部材と丸孔との相対
変化量に対して、1次比例の線形特性に近い特性とな
る。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により詳述する。
まず、第1実施例の構成について説明する。
第1図は、本考案第1実施例の減衰力可変型液圧緩衝
器の主要部を示す断面図であって、図中1は円筒状のシ
リンダを示している。、このシリンダ1は、摺動自在に
装填されたピストン2によって、上部室Aと下部室Bと
に画成され、両室A,Bには油等の流体が充填されてい
る。
前記ピストン2は、ピストンロッド3の先端小径部30
に取り付けられており、即ち、リテーナ5,ワッシャ6,圧
側ディスクバルブ7,ピストン2,伸側ディスクバルブ9,ワ
ッシャ11,スプリングシート12,スプリング13を順次装着
し、最後にカラー14を介してナット15で締結して取り付
けられている。
さらに詳述すると、前記ピストン2には、中央にピス
トンロッド3の先端小径部30を挿通するピストン貫通孔
2aが穿設され、ピストンロッド3にはその軸芯部を上下
方向に貫通する貫通穴3cが穿設されている。
また、第2図にも示すように、上部室A側であるピス
トン2の上端面には、内外二重に圧側内側溝2bと圧側外
側溝2cが形成されている。この一方の圧側外側溝2cは環
状に形成され、その半径方向にピストン貫通孔2aと連通
する1本の外側連通溝2hが形成され、また、他方の圧側
内側溝2bは前記外側連通溝2hを挟んで切欠環状に形成さ
れ、かつ、前記外側連通溝2hと対向する方向に形成され
た内側連通溝2gによってピストン貫通孔2aと連通されて
いる。
また、両溝2b,2cの外周には、それぞれ内側シート面2d
と外側シート面2eが形成されている。そして、前記圧側
内側溝2bは、ピストン2に上下方向に穿設された複数個
の圧側連通孔2fにより下部室Bに連通されている。
尚、両シート面2d,2eには前記圧側ディスクバルブ7が
当接されている。
そして、前記外側連通溝2h及び内側連通溝2gと符合す
る位置の先端小径部30の一側には大径の大径丸孔3aがそ
れぞれ穿設され、この大径丸孔3aと対向する他側には、
小径の小径丸孔3b,3bが穿設されておりこの両小径丸孔3
b,3bは、軸方向において互いに半径分だけ重なるように
位置をずらして配置されている(第3図参照)。
一方、前記ピストン2の下部室B側の下端面も上端面
側と対称的な構成となっていて、即ち、ピストン2の下
端面には、内外二重に伸側内側溝2jと伸側外側溝2kが形
成されている。この伸側外側溝2kは環状に形成され、そ
の直径方向にピストン貫通孔2aと連通する外側連通溝2r
が形成され、また、伸側内側溝2jは外側連通溝2rを挟ん
で切欠環状に形成され、かつ、外側連通溝2rと対向する
方向に形成された内側連通溝2qによってピストン貫通孔
2aと連通されている。
また、両溝2j,2kの外周には、それぞれ内側シート面2m
と外側シート面2nが形成されている。そして、前記圧側
内側溝2bは、ピストン2に上下方向に穿設された複数個
の伸側連通孔2pにより上部室Aに連通されている。
尚、両シート面2m,2nには前記伸側ディスクバルブ9が
当接され、さらに、内側シート面2mの位置で伸側ディス
クバルブ9に対してスプリング13のスプリング力がスプ
リングシート12を介して与えられている。
また、各連通溝2r及び2qとそれぞれ符合するピストン
ロッド3の先端小径部30の一側には大径の大径丸孔3cが
穿設され、この大径丸孔3cと対向する他側には、伸側可
変オリフィスを構成する小径の小径丸孔3d,3dが穿設さ
れている。そして、この両小径丸孔3d,3dは、周方向に
互いに半径分だけ重なるようにして、軸方向に位置をず
らせて配置されている(第2,第3図参照)。
さらに、前記ピストンロッド3における先端小径部30
の貫通穴3c内には開閉部材としての調整子16が、軸方向
に摺動自在に設けられている。
この調整子16には、前記大径の大径丸孔3aと小径の小
径丸孔3b,3bとの間の流路断面積を無段階的に変化させ
るための圧側環状溝16a、及び、前記大径の大径丸孔3c
と小径の小径丸孔3d,3dとの間の流路断面積を無段階的
に変化させるための伸側環状溝16bがそれぞれ形成され
ている。
このように、本実施例では、ピストンロッド3の先端
小径部30の各孔3a〜3dと調整子16の両環状溝16a,16bと
により可変オリフィスが構成されているもので、即ち、
大径丸孔3a及び小径丸孔3b,3bと圧側環状溝16aにより構
成された絞り部分を圧側可変オリフィス31とし、また、
大径丸孔3c及び小径丸孔3d,3dと伸側環状溝16bにより構
成された絞り部分を伸側可変オリフィス32としている。
そして、この実施例では、調整子16が上方へスライドす
ると、圧側可変オリフィス31の開口面積が大きくなるの
に対し、伸側可変オリフィス32の開口面積が小さくな
り、逆に、調整子16が下方へスライドすると、圧側可変
オリフィス31の開口面積が小さくなるのに対し、伸側可
変オリフィス32では開口面積が大きくなるように構成さ
れている。
次に第3図は、両可変オリフィス31,32の構造及び作
動を説明するための図であって、同図(イ)はこの部分
の断面図、(ロ)は(イ)のC矢視図、(ハ)は(イ)
のD矢視図、(ニ)は(イ)のE矢視図、(ホ)は
(イ)のF矢視図である。この第3図において実線で示
すように、調整子16が上方へスライドして圧側可変オリ
フィス31を全開した状態では、圧側環状溝16aの上縁部
が、上側の小径丸孔3bの丁度中央部に位置するように配
設され、また、同図2点鎖線で示すように、調整子16が
下方へスライドして伸側可変オリフィス32を全開した状
態では、伸側環状溝16bの下縁部が、下側の小径丸孔3d
の丁度中央部に位置するように配設されている。
即ち、両環状溝16a,16bによる小径孔3b,3dの閉じ始め位
置が、それぞれ一方の小径丸孔3b,3dの中央部であって
他方の小径丸孔3b,3dの縁部から始まるように構成され
ている。
尚、調整子16のスライドは、貫通穴3c内に設けられた
コントロールロッド19により成されるもので、このコン
トロールロッド19は、ピストンロッド3の上端部まで延
在され、図外のピストンロッド3の車体取付部に設けら
れたアクチュエータにより駆動されるようになってい
る。
また、前記コントロールロッド19は、両スライドブッ
シュ17,18でその摺動が案内され、かつ、両スラストブ
ッシュ17,18間には、コントロールロッド19と貫通穴3c
との間の隙間をシールするオーリング20が装着されてい
る。
次に、実施例の作用について説明する。
(イ)圧行程時 ピストン2の圧行程時には、下部室Bの流体が圧側連
通孔2fを通り圧側内側溝2bに流入する。そして、この圧
側内側溝2bから上部室Aに対し2系統の経路を介して流
体が流通する。
つまり、第1の経路は、圧側内側溝2bから、圧側連通
溝2g〜大径の大径丸孔3a〜調整子16の圧側環状溝16a〜
小径の小径丸孔3b,3b〜圧側連通溝2h〜圧側外側溝2cを
経て、外側シート面2eの位置で圧側ディスクバルブ7を
開弁して上部室Aに至る経路である。
一方、第2の経路は、圧側内側溝2bから、内側シート面
2dの位置で、圧側ディスクバルブ7を開弁して圧側外側
溝2cに流入し、そこからさらに、外側シート面2dの位置
で圧側ディスクバルブ7を開弁して上部室Aに至る経路
である。
流体がこのような2つの経路を流通することで圧側デ
ィスクバルブ7及び圧側可変オリフィス31において減衰
力が生じる。
尚、調整子16を回動させて、圧側の可変オリフィス31
の断面積を変化させることで、第1の経路の流路断面積
を変化させることができ、それによって減衰力レンジを
無段階的に変化させることができる。
(ロ)伸行程時 ピストン2の伸行程時には、上部室Aの液圧上昇に伴
ない、上部室Aの流体が下部室Bに流入するが、この際
に流体が流れる経路は、以下のようになる。
まず、上部室A内の流体は伸側連通孔2pを通り伸側内
側溝2jに流入する。そして、この伸側内側溝2jから下部
室Bに対し2系統の経路を介して流体が流通する。
即ち、第1の経路は、伸側内側溝2jから、伸側連通溝
2q〜大径の大径丸孔3c〜調整子16の伸側環状溝16b〜小
径の小径丸孔3d,3d〜伸側連通溝2r〜伸側外側溝2kを経
て、外側シート面2nの位置で伸側ディスクバルブ9を開
弁して下部室Bに至る経路である。
一方、第2の経路は、伸側内側溝2jから、スプリング13
の閉弁力に抗して内側シート面2mの位置で伸側ディスク
バルブ9を開弁して伸側外側溝2kに流入し、そこからさ
らに、外側シート面2nの位置で伸側ディスクバルブ9を
開弁して下部室Bに至る経路である。
以上のような経路の流体の流通が成されることで、伸
側ディスクバルブ9と、伸側可変オリフィス32とで減衰
力が生じる。
また、この伸側可変オリフィス32の断面積を変更する
ことで、第1の経路の流路断面積を変更して減衰力レン
ジを変更することができる。
(ハ)減衰力レンジ変更時 上述したように、調整子16のスライドに基づき、圧側
可変オリフィス31及び伸側可変オリフィス32のオリフィ
ス断面積を変更することで、減衰力特性を変更させるこ
とができるもので、オリフィスを開けば、低減衰力レン
ジとなるし、オリフィスを狭めると、高減衰力レンジと
なる。
ところで、本第1実施例では、両可変オリフィス31,3
2における、調整子16の変位量に対するオリフィス断面
積の変化特性が従来とは異なっており、これにより、調
整子16の変位量に対する減衰力特性も異なる。
即ち、上述のように、本実施例では、両小径丸孔3b,3
b(小径丸孔3d,3d)は、軸方向において互いに半径分だ
け重なるように位置をずらして配置されると共に、環状
溝16a(環状溝16b)による小径丸孔3b,3dの閉じ始め位
置が、それぞれの中央部から始まるように構成されてい
る。
従って、調整子16の変位量に対するオリフィス開口率
(%)の変化特性は、第4図ので示すように2次曲線
状に変化する。
即ち、開口率が最大の状態から調整子16が摺動すると、
第3図(ハ)(ニ)に示すように、小径丸孔3b,3dの一
方の中央部から閉じ始められると共に、他方の小径丸孔
3b,3dが端縁部から閉じ始められる。よって、閉じ側の
初期から大きな変化率が得られるし、また、2つの小径
丸孔3b,3b及び3d,3dが重なっている位置で閉じていく際
も変化率は大きなままである。
そして、他方の小径丸孔3b,3dのみを閉じる状態になる
と、徐々に変化率が減少していく。
このようなことから、調整子16の変位量に対してオリフ
ィス開口率(%)は、閉じ側初期及び中間では変化率が
大きく、閉じ切り付近で変化率が徐々に小さくなるもの
で、第4図に示すような2次曲線に近い特性となる。
よって、調整子16の変位量に対する減衰力特性は、第5
図に示すような特性となるもので、このように直線的
な特性を得ることができる。
尚、第4図及び第5図において、は丸孔が1個で、か
つ、閉じ始め位置が円の端部から始まる場合の特性を示
し、また、第5図において、は理想特性を示す。
以上説明してきたように、第1実施例の減衰力可変型
液圧緩衝器では、伸圧両行程において、開閉部材変位に
対する減衰力特性を1次比例の線型特性に近付けること
ができるという特徴を有している。
そして、このように、直線的な特性が得られることで、
制御が非常に容易となるという特徴が得られるし、ま
た、途中で特性が急変することがなく、自動車のサスペ
ンションに適用した場合には、乗り心地と操縦安定性の
両立を図ることができるという特徴が得られる。
さらに、実施例では、圧行程側と伸行程側とで減衰力
レンジの高低を逆にしているので、一方の行程を制振す
べく減衰力を高減衰力に制御している場合に、逆行程で
入力された高周波成分を低減衰力で受けることができる
ため、ばね上への伝達力を低減でき、これにより乗り心
地が向上するという特徴が得られる。
加えて、伸行程と圧行程とで、流体の流通経路が異な
るため、伸側と圧側とで独立した減衰力特性が得られ、
このため、伸側と圧側とで独立して減衰力特性の設定が
でき、設定自由度が高いという特徴を有している。
次に、本考案の第2実施例を第6図及び第7図に基づ
いて説明する。尚、前記第1実施例と同じ構成には、同
じ符合を付けてその説明を省略し、相違点についてのみ
述べる。
この第2実施例の減衰力可変型液圧緩衝器は、調整子
100の回動に基づいて、圧側可変オリフィス31及び伸側
可変オリフィス32のオリフィス断面積を変更させ、これ
により減衰力特性を変更させるようにしたものである。
即ち、円柱状の調整子100には、半円状に切欠された
切欠部101が形成されており、また、この切欠部101の回
動で開閉される小径丸孔3b,3b及び3d,3dは、相対変位方
向の直交方向である軸方向において互いに半径分だけ重
なるようにして、相対変位方向である周方向に位置をず
らして配置されている。
また、小径丸穴3b,3bと小径丸穴3d,3dとは、第6,7図
に示すように、先端小径部30の周方向に180°位置をず
らして配置されており、第1実施例と同様に、小径丸穴
3bを開いた際には、小径丸穴3dが閉じられ、逆に小径丸
孔3bを閉じた際には、小径丸孔3dが開く構成となってい
る。
以上、本考案の実施例を図面により詳述してきたが、
具体的な構成は、この実施例に限られるものではなく、
本考案の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があ
っても本考案に含まれる。
例えば、実施例では、伸側と圧側と別個に可変オリフ
ィスを設けたが、伸側・圧側兼用の可変オリフィスとし
てもよいし、また、伸側・圧側いずれか一方のみに可変
オリフィスを設けてもよい。
また、実施例では、内側溝と外側溝とを結ぶ流路の途
中に可変オリフィスを設けたが、上部室と下部室とを直
接連通する流路や、また、他のリザーバ室等と連通する
流路の途中に設けてもよい。
また、実施例では、開閉部材による丸孔の閉じ始め位
置を円の中央部に設定したが、開閉部材変位に対する変
化率の大きい円の中途部であればよい。
(考案の効果) 以上説明してきたように、本考案の減衰力可変型液圧
緩衝器では、丸孔を、開閉部材との相対変位方向に少な
くとも一部が重なりながらもこの方向にずらして配置
し、かつ、全開から閉じる際に最初に閉じ始める丸孔が
中途部から閉じ始めるような相対位置関係としたため、
開閉部材と丸孔との相対変位量に対する開口面積の変化
特性を2次曲線的として、この相対変位量に対する減衰
力特性を1次比例の線形特性に近い特性とすることがで
きる。よって、開閉部材の変位制御による減衰力コント
ロールが容易になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案第1実施例の減衰力可変型液圧緩衝器の
要部を示す断面図、第2図は第1図のII−II断面図、第
3図(イ)〜(ホ)は可変オリフィス部分の作動を説明
する説明図、第4図は調整子(開閉部材)の変位量に対
するオリフィスの開口率特性図、第5図は調整子(開閉
部材)の変位量に対する圧力比(減衰力)特性図、第6
図及び第7図は第2実施例を示す要部の横断面図で、第
6図は圧側可変オリフィス部分、第7図は伸側可変オリ
フィス部分である。 A…上部室 B…下部室 1…シリンダ 2…ピストン 3b…小径丸孔 3d…小径丸孔 16…調整子(開閉部材) 31…圧側可変オリフィス 32…伸側可変オリフィス 100…調整子(開閉部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 清水 浩行 神奈川県厚木市恩名1370番地 厚木自動車 部品株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−270934(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体が充填されたシリンダ内を上部室と下
    部室とに画成して設けられたピストンと、 該ピストンの作動に基づいて流通する流体の流路途中に
    設けられ、流路断面積を変更可能な可変オリフィスとを
    備え、 前記可変オリフィスが、複数個の丸孔と、該丸孔に対し
    て相対変位して丸孔を開閉することで流路断面積を変更
    する開閉部材とで構成され、 前記丸孔が、開閉部材との相対変位方向にずれて配置さ
    れると共に、この相対変位方向と直交する方向には少な
    くとも一部が重なって配置され、かつ、全開から閉じる
    際に最初に閉じ始める丸孔が中途部から閉じ始めるよう
    な相対位置関係に設定されていることを特徴とする減衰
    力可変型液圧緩衝器。
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