JPH0836123A - 被覆光ファイバ - Google Patents

被覆光ファイバ

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JPH0836123A
JPH0836123A JP6172898A JP17289894A JPH0836123A JP H0836123 A JPH0836123 A JP H0836123A JP 6172898 A JP6172898 A JP 6172898A JP 17289894 A JP17289894 A JP 17289894A JP H0836123 A JPH0836123 A JP H0836123A
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JP
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optical fiber
coating layer
coating
resin
fiber
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JP6172898A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Oishi
和正 大石
Nobuhiro Akasaka
伸宏 赤坂
Tatsuya Tsunoda
樹哉 角田
Hiroo Matsuda
裕男 松田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光伝送特性を維持しつつ、被覆を薄肉化した
被覆光ファイバを提供する。 【構成】 光伝送用ファイバと、該ファイバの外周上に
配置された被覆とからなる被覆光ファイバであって;前
記被覆が、前記光伝送用ファイバの外周上に配置された
第1の被覆層と、該第1の被覆層の外周上に配置された
第2の被覆層とからなり、且つ該第2の被覆層が、硬化
後に特定の非粘着性を有する樹脂からなる被覆光ファイ
バ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光伝送用被覆光ファイ
バに関し、より詳しくは、良好な耐側圧光伝送特性を維
持しつつ、被覆の薄肉化を可能とした被覆光ファイバに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信需要の多様化および通信量の
増大に応えるために、都市部を中心に、加入者線路の光
ファイバ化が進められている。現時点での加入者用光通
信システムにおいては、画像などの大容量通信を扱う専
用線システム、および電話や低速のデジタル通信を扱う
多重化システムが主であるため、必要な光ファイバの本
数も限られている。
【0003】しかしながら、将来において、画像などの
大容量情報を扱う通信が一般化して家庭にも普及するよ
うになれば、銅線によって構成されている現在の加入者
線路網を全て光ファイバに置き換えることで、ユーザー
の需要に応えることが必要となると予測されている。
【0004】このような加入者線路網の全光ファイバ化
構想(Fiber To The Home ;FTTH構想)を実現させ
るためには、多くの光ファイバを集合させたケーブル
(多心光ファイバケーブル)が必要となる。現在用いら
れている銅線ケーブルに置き換えられるべき光ファイバ
ケーブルとして、現在の銅線ケーブル敷設用管路(内径
75mm)に収容可能な外径を有し、且つ、銅線ケーブ
ル(3600対)と同程度の心線数(例えば4000
心)を有する超多心光ファイバケーブルの導入が検討さ
れている(富田ら、1991年電子情報通信学会春季全
国大会講演論文集、B−871)。
【0005】この超多心光ケーブルを実現させるために
は、被覆光ファイバの外径(現在1000心程度、1つ
の心線の外径は250μm)を細くすること(細径化)
が必要不可欠である。
【0006】被覆光ファイバは、通常、光伝送用ファイ
バと、該ファイバの外周上に設けた樹脂被覆とからな
る。この樹脂被覆は、外部からの圧力を吸収して光伝送
用ファイバの屈曲を防止しファイバの伝送特性を維持す
る機能を有すると同時に、光伝送用ファイバの外傷を防
止するという重要な機能を有している。規格化されてい
る光伝送用ファイバ自体の外径を変えることは困難であ
るため、被覆光ファイバの細径化のためには、被覆を薄
肉化することが必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな被覆光ファイバの細径化ないし被覆の薄肉化は、該
光ファイバの品質上の問題、特にファイバ強度(機械的
特性)の劣化という問題を生じさせる虞がある。このフ
ァイバ強度の劣化は、該ファイバの製造性を著しく低下
させるのみならず、光ファイバケーブルの品質保証上重
大な問題を招くこととなる。
【0008】したがって、被覆光ファイバの細径化のた
めには、被覆光ファイバの光伝送特性および機械的特性
を維持しつつ、被覆を薄肉化することが必要となる。近
年の多心光ファイバケーブル開発の要請に伴い、このよ
うな被覆の薄肉化の重要性は、益々増大している。
【0009】薄肉化被覆光ファイバの機械的特性の向上
のためには、被覆を構成する樹脂のヤング率を高くする
ことが有効である。一方、この被覆に用いる樹脂が同一
であれば、被覆径が大きい(すなわち、被覆厚が大き
い)ほど、光ファイバ強度が良好となることが一般に知
られているが、光ファイバケーブルの高密度化の点か
ら、被覆の太径化は望ましくない。
【0010】上記したように、理論的には、被覆ファイ
バの細径化は、被覆を構成する材料のヤング率をより高
くする(より硬くする)ことにより達成可能であると考
えられている。しかしながら、本発明者らの検討によれ
ば、薄肉化被覆光ファイバにおいて、単に、被覆を構成
する樹脂のヤング率を高くした場合には、該光ファイバ
の光伝送特性は却って悪化することが認められた。
【0011】本発明の目的は、従来技術における上記し
た欠点を解消した被覆光ファイバを提供することにあ
る。
【0012】本発明の他の目的は、光伝送特性を維持し
つつ、被覆を薄肉化した被覆光ファイバを提供すること
にある。
【0013】本発明の更に他の目的は、機械的特性(特
に対ファイバ側圧特性、対ボビン側圧特性)を実質的に
維持しつつ、被覆を薄肉化した被覆光ファイバを提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、被覆光ファイバの最外層の被覆を単に高ヤング率
化した場合の光伝送特性の劣化は、該最外層被覆層同士
の接触に基づき該被覆の表面に生ずる微細な凹凸に起因
することを見出した。本発明者らは更に研究を進めた結
果、光伝送特性および/又は機械的特性を維持しつつ被
覆を薄肉化するためには、被覆を複層化するとともに、
最外層被覆を構成する樹脂に、空気雰囲気下での硬化時
に特定の非粘着性を付与することが極めて効果的である
ことを見出した。
【0015】本発明の被覆光ファイバは上記知見に基づ
くものであり、より詳しくは、光伝送用ファイバと、該
ファイバの外周上に配置された被覆とからなる被覆光フ
ァイバであって;前記被覆が、前記光伝送用ファイバの
外周上に配置された第1の被覆層と、該第1の被覆層の
外周上に配置された第2の被覆層とを少なくとも含み、
且つ、該第2の被覆層が、空気雰囲気下で金属表面に対
して非粘着性の硬化面を与える樹脂からなることを特徴
とするものである。
【0016】本発明によれば、更に、光伝送用ファイバ
と、該ファイバの外周上に配置された被覆とからなる被
覆光ファイバであって;前記被覆が、前記光伝送用ファ
イバの外周上に配置された第1の被覆層と、該第1の被
覆層の外周上に配置された第2の被覆層とを少なくとも
含み;該第2の被覆層が、空気雰囲気下で硬化面を与え
る樹脂からなり;且つ、前記樹脂の硬化面が、該樹脂の
他の硬化面に対して非粘着性であることを特徴とする被
覆光ファイバが提供される。
【0017】本発明によれば、更に、光伝送用ファイバ
と、該ファイバの外周上に配置された被覆とからなる被
覆光ファイバであって;前記被覆が、前記光伝送用ファ
イバの外周上に配置された第1の被覆層と、該第1の被
覆層の外周上に配置された第2の被覆層とを少なくとも
含み;該第2の被覆層が、空気雰囲気下で金属表面に対
して非粘着性の硬化面を与える樹脂からなり;且つ、前
記樹脂の硬化面が、該樹脂の他の硬化面に対しても非粘
着性の硬化面であることを特徴とする被覆光ファイバが
提供される。
【0018】
【作用】本発明者らの実験によれば、被覆光ファイバの
最外層被覆を構成する樹脂を単に高ヤング率化した場合
には、後述する対ファイバ側圧特性(被覆光ファイバを
重ね巻きした場合に、ある被覆ファイバが他の被覆ファ
イバから受ける側圧への耐性)が著しく低下した。本発
明者の実験によれば、この対ファイバ側圧特性低下の原
因は、従来の外層用樹脂により形成される硬化面の表面
硬化性ないし(硬化面相互の貼り合わせ後に剥離した際
の)表面平滑性が不充分であったためと推定された。
【0019】すなわち、本発明者の実験によれば、外層
用樹脂が塗布された後(塗布による被覆表面の硬化性が
不充分な状態で)形成された被覆光ファイバがボビン等
に巻き取られると、該ファイバの被覆表面が相互に接着
してしまうものと推定される。次いで、この被覆光ファ
イバを上記ボビン等から繰り出す際には、相互に接着し
ている硬化面が剥がされることになるため、該被覆表面
に剥がした痕跡である微細な凹凸が残るものと推定され
る。外層被覆表面にこのような微細な凹凸が発生した場
合、該被覆表面は不均一となる。
【0020】外層被覆が軟らかい(ヤング率が低い)場
合には、該被覆を構成する樹脂自体の緩和能力により、
このような不均一による歪みを吸収することが可能とな
る。一方、本発明者の知見によれば、外層被覆が硬い
(ヤング率が高い)場合には、上記した微細な凹凸が生
じ、このような凹凸を有する被覆表面を備えた被覆光フ
ァイバ同士が接し合う(押し合う)ことにより、表面不
均一による歪みを被覆内側のガラスファイバに(互い
に)与え合うこととなり(すなわち、ある被覆光ファイ
バ自体が加害者でもあり、被害者である状態となり)、
マイクロベンドに基づく光の損失(マイクロベンドロ
ス)が生じ、損失増加を招いていると推定される。この
ような現象は、ヤング率が非常に高い(硬い)被覆の使
用が要請される細径ファイバにおいて、特に顕著となる
ことが見出されている。
【0021】これに対して、上記した本発明の被覆光フ
ァイバは、最外層被覆(第2の被覆層)を構成する樹脂
が、空気雰囲気下で特定の非粘着性を有する硬化面を与
える(すなわち、上記した微細な凹凸が発生しにくい)
ため、応力付加時にも被覆表面の均一性を保つことが可
能となる。したがって、本発明によれば、最外層被覆を
硬く(ヤング率を高く)しても、良好な対ファイバ側圧
特性および/又は対ボビン側圧特性を有する被覆光ファ
イバを得ることができる。
【0022】従来においては、種々の高ヤング率材料を
用いて被覆光ファイバを実際に作製した後、該被覆ファ
イバの光伝送特性(対ファイバ側圧特性、対ボビン側圧
特性等)を評価すること、すなわち試行錯誤により良好
な光伝送特性を有する薄肉化被覆光ファイバを得てい
た。これに対して本発明によれば、最外層被覆に用いる
べき好適な材料を予め効率的にスクリーニングした後
に、被覆光ファイバを作製できるため、用途、コスト等
に応じて最適な材料を選択しつつ、良好な光伝送特性を
有する薄肉化被覆光ファイバを容易に得ることができ
る。
【0023】以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本
発明を詳細に説明する。
【0024】(被覆光ファイバ)光伝送用ファイバの外
周上に、少なくとも2層の被覆層からなる被覆が配置さ
れた構成を有する限り、本発明の被覆光ファイバの構造
は特に制限されない。被覆全体の薄肉化と、被覆光ファ
イバの耐マイクロベンド特性とのバランスの点からは、
該被覆は、緩衝層の作用を有する第1の被覆層(比較的
硬度が低い内層)と、比較的硬度が高い第2の被覆層
(外層)とを含む、少なくとも2層からなることが好ま
しい。これらの第1および/又は第2の被覆層は、それ
ぞれ、高分子化合物、更には硬化型樹脂からなることが
好ましい。この硬化型樹脂は、紫外線硬化型樹脂(例え
ば、紫外線硬化型ウレタン樹脂等)からなることが特に
好ましい。
【0025】図1は、本発明の被覆光ファイバ心線(な
いし素線)の構造の一態様を示す部分模式斜視図であ
る。
【0026】図1を参照して、この被覆光ファイバは、
光伝送用ガラスファイバ1と、該ファイバ1の外周に施
された第1の被覆層2と、該第1の被覆層2の外周に施
された第2の被覆層3とから構成される。光伝送用ガラ
スファイバ1は、通常、コア(図示せず)と、該コアの
外側に設けられたクラッド(図示せず)とから構成され
る。光伝送用ガラスファイバ1の外径は、通常は125
μmであることが好ましい。
【0027】(硬化面の非粘着性)本発明の好ましい一
態様においては、上記した第2の被覆層3は、空気雰囲
気下で特定の非粘着性を有する硬化面を与える樹脂から
なる。樹脂がこのような特定の硬化面を与えるか否か
は、より具体的には、以下のような「硬化時の非粘着性
確認試験(対金属表面・全般)」により判別することが
可能である。この非粘着性確認の際に使用すべき金属は
特に制限されないが、例えば、ステンレス表面が好適に
使用可能である。
【0028】<硬化時の非粘着性確認試験(対金属表
面)>すなわち、まず、上記第2の被覆層3に使用する
樹脂を、通常の空気雰囲気下、湿度50%RH、温度2
3℃とした恒温室内にて、該被覆層3として使用される
べき状態と同様の状態となるような条件下で、大きさ1
0×10cm、厚さ200μmのシート状態に硬化させ
て硬化シートを得る。上記樹脂が紫外線硬化型樹脂であ
る場合には、例えば、紫外線照射ランプ(アイグラフィ
ックス社製、商品名:メタルハライドランプMo15−
L312)を用いて照射光量100mJ/cm2 にて紫
外線を照射することにより、シート状態に硬化させるこ
とにより、上記硬化シートを得ればよい。
【0029】上記硬化シートを、所定の金属板(例え
ば、鏡面加工したステンレス板)上に、該シートと該金
属板とが100×100mmの面積で接触するようにし
て乗せる。次いで、該硬化シート上に、これとほぼ同じ
大きさのテフロン(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂
板(厚さ3mm)を乗せ、該テフロン樹脂板の上に10
0gの分銅を乗せる。この状態で、上記恒温室内にて2
0分放置した後、上記テフロン樹脂板を静かに硬化シー
トから剥がし、残りの硬化シート−金属板の積層部分を
静かに手で保持しつつ、該金属板側をスタンドに垂直に
保持する。この状態で積層部分から手を離した後、上記
硬化シートが落下するまでの時間(a秒)を測定する。
この場合、本発明において、「硬化シート表面が非粘着
性(対金属)」とは、a≦5秒であることをいう。
【0030】本発明においては、硬化シート表面の非粘
着性は、上記した落下時間としてa秒≦5秒であること
が好ましい。
【0031】第1の被覆層2の厚さは、7〜50μm程
度が好ましい。該第1の被覆層2を構成する材料(硬化
後)のヤング率は、0.04〜0.30kg/mm2
度、更には0.05〜0.20kg/mm2 程度、特に
0.07〜0.15kg/mm2 程度が好ましい。
【0032】第2の被覆層3の厚さは、5〜40μm程
度が好ましい。該第2の被覆層3を構成する材料(硬化
後)のヤング率は、50kg/mm2 以上(更には10
0kg/mm2 以上)が好ましい。このヤング率は、通
常200kg/mm2 以下(更には170kg/mm2
以下)が好ましい。
【0033】本発明の被覆光ファイバを、超多心光ファ
イバケーブルの心線(ないし素線)として用いる場合、
最も外側の被覆(第2の被覆層3)の外径は、220μ
m以下であることが好ましく、更には200μm以下
(特に180μm以下)であることが好ましい。
【0034】以上においては、被覆を構成する内層、外
層が各1層(すなわち、第1の被覆層2、第2の被覆層
3)である本発明の態様について説明したが、光伝送用
ガラスファイバ1の外周上に、少なくとも2層からなる
樹脂被覆層を有する本発明の被覆光ファイバにおいて
は、最外被覆層を構成する樹脂が、上記した非粘着性を
有する限り、上記した態様と同様の効果を得ることがで
きる。
【0035】(対ファイバ側圧特性)本発明の被覆光フ
ァイバは、光伝送損失(波長1.55μm)の損失増分
で、0.025dB/km以下、更には0.02dB/
km以下の対ファイバ側圧特性を有することが好まし
い。
【0036】本発明においては、この対ファイバ側圧特
性は、以下のようにして測定することが可能である。
【0037】すなわち、図2の模式斜視図を参照して、
被覆光ファイバ21を、100gの巻き付け張力にてボ
ビン22(胴部分の外径:28cm)上に3層巻き付け
る。この図2の「A」で示した部分の拡大断面図である
図3に示すように、この3層巻きつけた部分は、測定を
行わないダミーファイバ部分である。次いで、この3層
のダミーファイバ部分の上に、該3層と同じ被覆光ファ
イバ21を、100gの巻き付け張力にて、更に3層巻
き付けて、測定ファイバ部分とする(図3)。
【0038】このようにしてボビン22に巻きつけた上
3層(測定ファイバ部分)のみの光伝送損失L1 (波長
1.55μm)を、巻き付けから30分以内にカットバ
ック法で測定する(このカットバック法の詳細について
は、大久保勝彦「ISDN時代の光ファイバ技術」理工
学社、1989年、第(3−15)〜(3−16)頁を
参照することができる)。上記カットバック法による測
定においては、下記の条件が好適に使用可能である。
【0039】分光器:オペレックス社製、商品名:FM
L−100波長損失測定器(含パワーメータ) 上記した光伝送損失L1 の測定とは別に、同一の光ファ
イバの束状態(ボビン等に巻きつけていない状態、約1
000m)での光伝送損失L2 (波長1.55μm)
を、上記カットバック法により測定する。上記巻きつけ
状態での光伝送損失L1 から束状態での光伝送損失L2
を差し引き、この差(L1 −L2 )を損失増分(対ファ
イバ側圧特性)とする。
【0040】(対ボビン側圧特性)本発明の被覆光ファ
イバは、光伝送損失(波長1.55μm)の損失増分
で、1.5dB/km以下、更には1.2dB/km以
下の対ボビン側圧特性を有することが好ましい。
【0041】本発明においては、この対ボビン側圧特性
は、以下のようにして測定することが可能である。
【0042】すなわち、図4の模式斜視図を参照して、
胴の部分にJISに基づく#1000のサンドペーパー
31を貼り付けたボビン32(胴部分の外径:28c
m)上に、被覆光ファイバ33を、100gの巻き付け
張力にて1層巻き付ける。このようにしてボビン32に
巻きつけた被覆光ファイバ33(長さ:約500m)の
光伝送損失L3 (波長1.55μm)を、巻き付け直後
から30分以内に、上記と同様にカットバック法で測定
する。
【0043】上記した光伝送損失L3 の測定とは別に、
同一の光ファイバの束状態(ボビン等に巻きつけていな
い状態、約1000m)での光伝送損失L4 (波長1.
55μm)を、上記カットバック法により測定する。上
記巻きつけ状態での光伝送損失L3 から束状態での光伝
送損失L4 を差し引き、この差(L3 −L4 )を損失増
分(対ボビン側圧特性)とする。
【0044】(硬化面相互の非粘着性)本発明の他の好
ましい態様においては、被覆光ファイバを構成する第2
の被覆層が、空気雰囲気下で硬化面を与える樹脂からな
り、且つ、前記樹脂の硬化面が、該樹脂の他の硬化面に
対して非粘着性である。このように第2の被覆層が、硬
化面相互間で非粘着性であるような硬化面を与える樹脂
からなることは、被覆層相互接触後の剥離等に基づく被
覆表面の微細な凹凸を低減する点から好ましい。
【0045】本発明の被覆光ファイバにおいては、上記
した第2の被覆層を構成する樹脂は、前記した「金属表
面に対する非粘着性」あるいは上記「硬化面相互間の非
粘着性」のいずれかを与えれば足りるが、被覆表面の微
細な凹凸を更に低減する点からは、これらの「金属表面
に対する非粘着性」および「硬化面相互間の非粘着性」
の双方を与えることが好ましい。
【0046】上記「硬化面相互の非粘着性」は、例え
ば、以下のようにして測定することが可能である。
【0047】<硬化時の非粘着性確認試験(硬化面相
互)>すなわち、上記した「硬化時の非粘着性確認試験
(対金属)」における硬化方法と同様にして、上記第2
の被覆層3に使用する樹脂からなる硬化シートを2枚得
る。
【0048】上記した2枚の硬化シートのうちの一方
(A)をテフロン樹脂板上に乗せ、該シート(A)上
に、これと100×100mmの面積で接触するように
して、他方の硬化シート(B)を乗せる。次いで、該シ
ート(B)上にこれとほぼ同じ大きさのテフロン樹脂板
(厚さ3mm)を乗せ、該テフロン樹脂板の上に100
gの分銅を乗せる。この状態で、上記恒温室内にて70
分放置した後、上記テフロン樹脂板を静かに硬化シート
から剥がし、残りの硬化シート(A)と硬化シート
(B)との積層部分を静かに手で保持しつつ、硬化シー
ト(A)側をスタンドに垂直に保持する。この状態で積
層部分から手を離した後、上記硬化シート(B)が落下
するまでの時間(b秒)を測定する。この場合、本発明
において、「硬化面相互の非粘着性」の点からは、b≦
10秒(更にはb≦5秒)であることが好ましい。
【0049】(硬化面剥離後の凹凸)本発明において、
被覆層相互接触後の剥離等に基づく被覆表面の微細な凹
凸を更に低減する点からは、上記第2の被覆層を構成す
る樹脂は、硬化面相互間における剥離後に、特定の表面
粗さを与えることが好ましい。このような剥離後の表面
粗さは、例えば、以下のようにして測定することが可能
である。
【0050】<剥離後の表面粗さ確認試験>すなわち、
上記した「硬化時の非粘着性確認試験(対金属)」にお
ける硬化方法と同様にして、上記第2の被覆層3に使用
する樹脂からなる硬化シートを2枚得る。
【0051】上記した2枚の硬化シートのうちの一方
(A)をテフロン樹脂板上に乗せ、該シート(A)上
に、これと100×100mmの面積で接触するように
して、他方の硬化シート(B)を乗せる。次いで、該シ
ート(B)上にこれとほぼ同じ大きさのテフロン樹脂板
(厚さ3mm)を乗せ、該テフロン樹脂板の上に100
gの分銅を乗せる。この状態で、上記恒温室内にて70
分放置した後、上記テフロン樹脂板を静かに硬化シート
から剥がし、残りの硬化シート(A)と硬化シート
(B)との積層部分を静かに手で保持しつつ、硬化シー
ト(A)側をスタンドに垂直に保持する。この状態で積
層部分から手を離し、上記硬化シート(B)をその自重
による落下により剥離させる。剥離後の硬化シート
(A)の剥離面の表面粗さを触針法で測定し、日本工業
規格(JIS)B 0601−1970に基づく中心線
平均粗さ(Ra )を求める。この場合、本発明におい
て、「剥離後の硬化面の表面粗さ」は、Ra で0.1μ
m以下(更には0.06μm以下)であることが好まし
い(この中心線平均粗さRa の詳細については、谷口修
「機械計測」第77〜80頁(養賢堂)1974年を参
照することができる)。
【0052】(被覆光ファイバの製造法)本発明の被覆
光ファイバの製造法は特に限定されないが、該被覆光フ
ァイバは、例えば、図5に模式断面図を示すような線引
装置を用いて好適に製造することが可能である。
【0053】すなわち、図5を参照して、光ファイバ母
材41を線引炉42において線引して、ガラス光ファイ
バ1を得る。次いで該ガラス光ファイバ1を第1の樹脂
塗布装置43aに通過させて、紫外線硬化型樹脂からな
る第1の塗布層(図示せず)を該ファイバ1上に設けた
後、該ファイバ1を第1の紫外線照射装置44aに通過
させて、上記紫外線硬化型樹脂からなる第1の塗布層を
硬化させ、ファイバ1上に第1の被覆層2(図1)を形
成する。上記第1の紫外線照射装置44aは、ガラス光
ファイバ1が通過すべき中空筒状体45aと、紫外線硬
化型樹脂の塗布層に紫外線を照射する紫外線ランプ46
aと、該紫外線を反射する反射鏡47aとから構成され
ている。
【0054】次いで、上記第1の被覆層2を形成した光
ファイバ1を第2の樹脂塗布装置43bに通過させて、
紫外線硬化型樹脂からなる第2の塗布層(図示せず)を
該ファイバ1上に設けた後、該ファイバ1を第2の紫外
線照射装置44bに通過させて、上記紫外線硬化型樹脂
からなる第2の塗布層を硬化させ、前記第1の被覆層2
上に第2の被覆層3(図1)を形成して、図1に示した
構成を有する被覆光ファイバ48を得る。上記第2の紫
外線照射装置44bは、前記第1の紫外線照射装置44
aと同様に、ガラス光ファイバ1が通過すべき中空筒状
体45bと、紫外線硬化型樹脂の塗布層に紫外線を照射
する紫外線ランプ46bと、該紫外線を反射する反射鏡
47bとから構成されている。
【0055】上記のようにして得られた被覆光ファイバ
48は、次いで、巻取機49に巻き取られる。
【0056】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何等制限
するものではない。
【0057】
【実施例】図5に示した線引装置を用いて、光ファイバ
母材41を線引炉42で線引して、コアと、該コアの周
囲に配置されたクラッドとからなるガラス光伝送用ファ
イバ1(ノーマルシングルモード、外径125μm)を
得た。次いで、該光ファイバ1を第1の樹脂塗布装置4
3aに通過させて、該ガラスファイバ1上に、(硬化後
に軟らかい被覆層を与える)紫外線硬化型ウレタンアク
リレート樹脂からなる塗布層を設けた後、更に紫外線照
射ランプ46aを備えた第1の紫外線照射装置44aに
通過させることにより、該紫外線硬化型樹脂の塗布層を
硬化させて、ガラスファイバ1上に第1の被覆層2(図
1)を形成した。このようにして形成した第1の被覆層
2(内層ないし緩衝層)のヤング率は、0.1kg/m
2 であり、その層厚は下記表1に示す通りであった。
【0058】次いで、上記により第1の被覆層2を形成
したファイバ1を、第2の樹脂塗布装置43bに通過さ
せて、該ガラスファイバ1上に、(硬化後に硬い被覆を
与える)紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂からな
る塗布層を設け、更に、紫外線照射ランプ46bを備え
た第2の紫外線照射装置44bに通過させることにより
該紫外線硬化型樹脂の塗布層を硬化させて、ガラスファ
イバ1上に第2の被覆層3を形成し、図1に示す構成を
有する被覆光ファイバ48を得た。この第2の被覆層2
(外層ないし保護層)は、下記表1に示す通り、硬化後
の表面粘着性が異なり、且つヤング率の異なる被覆を与
える複数の紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂を用
いて形成した。また、第2の被覆層の被覆外径は、下記
表1に示す通りであった。
【0059】上記で得た各被覆光ファイバのパラメータ
は、モードフィールド径は約9.5μm(NFP(near
field pattern)法による)、カットオフ波長は約1.
25μm(「曲げ法」による)であった。ここで用いた
「NFP法」および「曲げ法」の詳細については、例え
ば、大久保勝彦「ISDN時代の光ファイバ技術」、理
工学社(1989年)、第(3−5)〜(3−12)頁
を参照することができる。
【0060】上記のようにして得た各被覆光ファイバの
光伝送特性(対ファイバ側圧特性、対ボビン側圧特性)
を評価した。結果を下記表1にまとめて示す。
【0061】
【表1】
【0062】上記表1に示した「対ファイバ側圧特性」
は、以下のようにして測定した。
【0063】すなわち、図2および図3に示すように、
被覆光ファイバ21を、100gの巻き付け張力にてボ
ビン22上に3層巻き付け(ダミーファイバ部分)、こ
の3層のダミーファイバ部分の上に、更に該光ファイバ
21を、100gの巻き付け張力にて、更に3層巻き付
けて測定ファイバ部分とした。このようにしてボビン2
2に巻きつけた上3層(測定ファイバ部分)のみの光伝
送損失L1 (波長1.55μm)を、巻き付けから30
分以内にカットバック法で測定した。このカットバック
法による測定においては、下記の条件を用いた。
【0064】分光器:オペレックス社製、商品名:FM
L−100波長損失測定器(含パワーメータ) 上記した光伝送損失L1 の測定とは別に、同一の光ファ
イバの束状態(ボビン等に巻きつけていない状態、約1
000m)での光伝送損失L2 (波長1.55μm)
を、上記カットバック法により測定した。上記した巻き
つけ状態での光伝送損失L1 から束状態での光伝送損失
2 を差し引き、この差(L1 −L2 )を損失増分(対
ファイバ側圧特性)とした。
【0065】一方、上記「対ボビン側圧特性」は、以下
のようにして測定した。
【0066】すなわち、図4に示すように、胴の部分に
#1000のサンドペーパー31を貼り付けたボビン3
2上に、被覆光ファイバ33を、100gの巻き付け張
力にて1層巻き付け、このように巻きつけた被覆光ファ
イバ33(長さ:約500m)の光伝送損失L3 (波長
1.55μm)を、巻き付け直後から30分以内に、上
記と同様にカットバック法で測定した。
【0067】上記した光伝送損失L3 の測定とは別に、
同一の光ファイバの束状態(ボビン等に巻きつけていな
い状態、約1000m)での光伝送損失L4 (波長1.
55μm)を、上記カットバック法により測定した。上
記した巻きつけ状態での光伝送損失L3 から束状態での
光伝送損失L4 を差し引き、この差(L3 −L4 )を損
失増分(対ボビン側圧特性)とした。
【0068】上記第2の被覆層を構成する紫外線硬化型
樹脂の硬化後の表面粘着性は、以下の方法で確認した。
【0069】すなわち、上記した各被覆光ファイバの第
2の被覆層3に使用したものと同一の樹脂を、通常の空
気雰囲気下、湿度50%RH、温度23℃とした恒温室
内にて、紫外線照射ランプ(アイグラフィックス社製、
商品名:メタルハライドランプMo15−L312)を
用いて照射光量100mJ/cm2 で、大きさ10×1
0cm、厚さ200μmのシート状態に硬化させて硬化
シートを得た。
【0070】上記硬化シートを、鏡面加工したステンレ
ス板上に、該シートと該ステンレス板とが100×10
0mmの面積で接触するようにして乗せ、該硬化シート
上に、これとほぼ同じ大きさのテフロン樹脂板(厚さ3
mm)を乗せ、更に、該テフロン樹脂板の上に100g
の分銅を乗せた。この状態で、上記恒温室内にて20分
放置した後、上記テフロン樹脂板を静かに硬化シートか
ら剥がし、残りの硬化シート−ステンレス板の積層部分
を静かに手で保持しつつ、該ステンレス板側をスタンド
に垂直に保持した。この状態で積層部分から手を離した
後、上記硬化シートが落下するまでの時間(a秒)を測
定したところ、5秒以内に硬化シートが落下したもの
(a≦5秒)を上記表1では「表面ベタつき無し」と
し、硬化シートの落下まで5秒を越えたもの(硬化シー
トが落下しなかったものを含む)を、「表面ベタつき有
り」とした。
【0071】また、上記第2の被覆層を構成する紫外線
硬化型樹脂の剥離後の表面粗さは、以下の方法で測定し
た。
【0072】すなわち、上記した非粘着性確認試験にお
ける硬化方法と同様にして、上記第2の被覆層3に使用
する樹脂からなる硬化シートを2枚得た。
【0073】上記した2枚の硬化シートのうちの一方
(A)をテフロン樹脂板上に乗せ、該シート(A)上
に、これと100×100mmの面積で接触するように
して、他方の硬化シート(B)を乗せ、該シート(B)
上にこれとほぼ同じ大きさのテフロン樹脂板(厚さ3m
m)を乗せ、該テフロン樹脂板の上に100gの分銅を
乗せた。この状態で、上記恒温室内にて70分放置した
後、上記テフロン樹脂板を静かに硬化シートから剥が
し、残りの硬化シート(A)と硬化シート(B)との積
層部分を静かに手で保持しつつ、硬化シート(A)側を
スタンドに垂直に保持した。。この状態で積層部分から
手を離し、上記硬化シート(B)をその自重による落下
により剥離させた後、剥離後の硬化シート(A)の剥離
面の表面粗さを触針法で測定し、JIS B 0601
−1970に基づく中心線平均粗さ(Ra )を求めた。
【0074】上記表1に示したように、外層(第2層)
被覆のヤング率を高くするにつれ、対ボビン側圧特性の
急激な向上が見られた。被覆光ファイバが、自己の被覆
に比べて極めて硬いものに接する可能性がある場合、外
層被覆をより硬い(ヤング率の高い)ものとして、外部
からの力を封じることが効果的であった。この高ヤング
率化は、被覆層厚が薄い細径被覆光ファイバにおいて
は、特に有効であった。
【0075】しかしながら、このような外層被覆の単な
る高ヤング率化は、上記表1(試料A〜D)に示したよ
うに、対ファイバ側圧特性を著しく低下させた。
【0076】この対ファイバ側圧特性低下の原因は、本
発明者の検討によれば、従来の外層用紫外線硬化型樹脂
においては、表面硬化性、又は剥離後の表面平滑性が不
充分であったため、被覆光ファイバがボビン等に巻き取
られて被覆表面が相互に接着し、該被覆光ファイバをボ
ビン等から繰り出す際に接着面剥離の痕跡(微細な凹
凸、表面不均一)が生ずると推定される。外層被覆が軟
らかい(ヤング率の低い)場合、自己の緩和能力により
この不均一による歪みを吸収することができるが、外層
被覆が硬い(ヤング率が高い)場合、被覆表面を接しあ
う被覆光ファイバ同士が、表面不均一による歪みを互い
のガラスファイバ部分に与え合うこととなり、マイクロ
ベンドロスによる損失増加が生じたと推定される。
【0077】これに対して、特定の非粘着性を有する硬
化面および/又は剥離後の特定の平滑性を与える紫外線
硬化型樹脂を外層被覆に用いた本発明の光ファイバ(表
1の試料A〜J)においては、硬化後ないし剥離後にお
いても被覆表面の均一を保持することが可能となり、こ
れにより外層被覆を硬く(ヤング率を高く)しても、良
好な対ファイバ側圧特性が得られたものと推定される。
【0078】上記したように、本発明によれば、高ヤン
グ率で且つ硬化後の表面粘着性が抑制された紫外線硬化
型樹脂を外層被覆に用いることにより、被覆の薄い細径
被覆ファイバ(外径:220μmφ、200μmφ、1
80μmφ)としても、被覆が厚い従来の被覆光ファイ
バと同等に、良好な光伝送特性が得られることが確認さ
れた。
【0079】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、光伝送
用ガラスファイバと、該ファイバの外周上に配置された
第1の被覆層と、該第1の被覆層の外周上に配置された
第2の被覆層とを少なくとも含み、且つ、該第2の被覆
層が、硬化後に特定の非粘着性を有する樹脂からなる被
覆光ファイバが提供される。
【0080】上記構成を有する本発明の被覆光ファイバ
は、複数層からなる被覆と、硬化後の非粘着性を有する
最外層(第2層)との組合せに基づき、被覆表面に生ず
る微細な凹凸に起因するマイクロベンドロスを防止する
ことにより、光伝送特性を維持しつつ被覆を薄肉化する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被覆光ファイバの構成の一態様を示す
模式斜視図である。
【図2】本発明における対ファイバ側圧特性の測定方法
を説明するための模式斜視図である。
【図3】図4の一部(Aの部分)を示す拡大模式断面図
である。
【図4】本発明における対ボビン側圧特性の測定方法を
説明するための模式斜視図である。
【図5】本発明の被覆光ファイバの製造方法の一例を示
す模式断面図である。
【符号の説明】
1…光伝送用ガラスファイバ、2…第1の被覆層、3…
第2の被覆層、21…被覆光ファイバ、22…巻き付け
ボビン、31…サンドペーパー、32…巻き付けボビ
ン、33…被覆光ファイバ、41…光ファイバ母材、4
2…線引炉、43a,43b…樹脂塗布装置、44a,
44b…紫外線照射装置、48…被覆光ファイバ、49
…巻取機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 裕男 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光伝送用ファイバと、該ファイバの外周
    上に配置された被覆とからなる被覆光ファイバであっ
    て;前記被覆が、前記光伝送用ファイバの外周上に配置
    された第1の被覆層と、該第1の被覆層の外周上に配置
    された第2の被覆層とを少なくとも含み、且つ、該第2
    の被覆層が、空気雰囲気下で金属表面に対して非粘着性
    の硬化面を与える樹脂からなることを特徴とする被覆光
    ファイバ。
  2. 【請求項2】 前記樹脂の硬化面が、ステンレス表面に
    対して非粘着性の硬化面である請求項1記載の被覆光フ
    ァイバ。
  3. 【請求項3】 光伝送用ファイバと、該ファイバの外周
    上に配置された被覆とからなる被覆光ファイバであっ
    て;前記被覆が、前記光伝送用ファイバの外周上に配置
    された第1の被覆層と、該第1の被覆層の外周上に配置
    された第2の被覆層とを少なくとも含み;該第2の被覆
    層が、空気雰囲気下で硬化面を与える樹脂からなり;且
    つ、前記樹脂の硬化面が、該樹脂の他の硬化面に対して
    非粘着性であることを特徴とする被覆光ファイバ。
  4. 【請求項4】 光伝送用ファイバと、該ファイバの外周
    上に配置された被覆とからなる被覆光ファイバであっ
    て;前記被覆が、前記光伝送用ファイバの外周上に配置
    された第1の被覆層と、該第1の被覆層の外周上に配置
    された第2の被覆層とを少なくとも含み;該第2の被覆
    層が、空気雰囲気下で金属表面に対して非粘着性の硬化
    面を与える樹脂からなり;且つ、前記樹脂の硬化面が、
    該樹脂の他の硬化面に対しても非粘着性の硬化面である
    ことを特徴とする被覆光ファイバ。
  5. 【請求項5】 前記樹脂の硬化面が、ステンレス表面に
    対して非粘着性の硬化面である請求項4記載の被覆光フ
    ァイバ。
  6. 【請求項6】 前記樹脂の硬化面を、該樹脂の他の硬化
    面に対して貼り合わせた後剥離した際、剥離後の硬化面
    の中心線平均粗さ(Ra )が0.1μm以下である請求
    項3ないし5のいずれかに記載の被覆光ファイバ。
  7. 【請求項7】 前記第2の被覆層を構成する樹脂のヤン
    グ率が、100kg/mm2 以上である請求項3ないし
    6のいずれかに記載の被覆光ファイバ。
  8. 【請求項8】 前記第2の被覆層の外径が220μm以
    下である請求項3ないし7のいずれかに記載の被覆光フ
    ァイバ。
  9. 【請求項9】 前記第2の被覆層を構成する樹脂が、硬
    化型樹脂である請求項3ないし8のいずれかに記載の被
    覆光ファイバ。
  10. 【請求項10】 前記第2の被覆層を構成する樹脂が、
    紫外線硬化型樹脂である請求項9に記載の被覆光ファイ
    バ。
  11. 【請求項11】 前記第1の被覆層を構成する樹脂が、
    硬化型樹脂である請求項3ないし10のいずれかに記載
    の被覆光ファイバ。
  12. 【請求項12】 前記第1の被覆層を構成する樹脂が、
    紫外線硬化型樹脂である請求項11に記載の被覆光ファ
    イバ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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