JPH0835973A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡

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Publication number
JPH0835973A
JPH0835973A JP16959794A JP16959794A JPH0835973A JP H0835973 A JPH0835973 A JP H0835973A JP 16959794 A JP16959794 A JP 16959794A JP 16959794 A JP16959794 A JP 16959794A JP H0835973 A JPH0835973 A JP H0835973A
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JP
Japan
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stage
sample
tube scanner
probe
lens
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JP16959794A
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English (en)
Inventor
Shuichi Ito
修一 伊東
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】チューブスキャナーに制約を加えることなく他
の光学系を組み合わせることのできる走査型プローブ顕
微鏡を提供する。 【構成】チューブスキャナー1はベース5の下部の上に
立てて固定されている。チューブスキャナー1の上端に
はステージ台6が固定されており、その上に透明なステ
ージ2が取り付けられている。ステージ台6とステージ
2は保持手段を構成しており、両者は一体となって、一
箇所が開口した箱体を構成している。ステージ台6とス
テージ2とで構成される箱体の内部には、その開口を通
って外側から延びたベース5の上部に支持された光学素
等3が配置されている。試料4はステージ2の上に載置
され、チューブスキャナー1によって走査される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型トンネル顕微鏡
や原子間力顕微鏡等の走査型プローブ顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
<従来技術1>特開昭62−1702には、簡単な構成
で原子サイズレベルの高い縦横方向分解能を有する走査
型プローブ顕微鏡である走査型トンネル顕微鏡(ST
M)や原子間力顕微鏡(AFM)などが提案されてい
る。
【0003】このような走査型プローブ顕微鏡の一例で
ある原子間力顕微鏡の基本構成を図7に概略的に示す。
試料4は走査手段1の上に載置される。走査手段として
は、高い分解能を実現するため、一般にチューブ型の圧
電体スキャナー1が使用される。試料4の上方には、プ
ローブ7aを自由端に備えるカンチレバー7が配置され
ている。測定時、カンチレバー7の自由端のプローブ7
aは、試料4との間に原子間力が作用する距離にまで、
試料4に近づけられる。カンチレバー7の上方には変位
センサー36が配置されており、これにより原子間力の
変動によるプローブ7aの変位が検出される。
【0004】<従来技術2>特開平5−203319に
は、走査型プローブ顕微鏡に使われている圧電体のヒス
テリシスに起因するAFM像のゆがみを補正するための
スキャナーシステムが開示されている。このスキャナー
システムでは、チューブスキャナーの変位を光学式の変
位センサーで検出し、その変位信号に基づいてAFM像
のゆがみの補正を行なっている。その概略的な構成を図
8に示す。
【0005】チューブスキャナー1はベース5には固定
されており、その自由端にはステージ2が設けられてい
て、ステージ2の下側にはミラー30が取り付けられて
いる。外側鏡筒34aと内側鏡筒34bを有するレンズ
ホルダー34がベース5に取り付けられている。外側鏡
筒34aはベース5に固定されており、内側鏡筒34b
は外側鏡筒34aの内側で摺動し得るようになってい
て、その上端にレンズ32が固定されている。これによ
り、レンズ32の焦点がミラー30の反射面上に位置す
るように、レンズ32とミラー30の間の距離が調整し
得る。レンズホルダー34の下方には、レンズ32に対
するミラー30の位置と向きの変化を検出する光学系3
5が配置されている。
【0006】光学系35から射出された平行光はレンズ
ホルダー34の内側を通り、レンズ32により集光さ
れ、ミラー30の反射面上に焦点を結ぶ。そして、ミラ
ー30で反射した光は、レンズ32により平行光に戻
り、光学系35に入射する。チューブスキャナー1がx
yz方向に変位すると、ミラー30による反射光の向き
と広がり方が変化する。その変化を光学系35で検知す
ることにより、チューブスキャナー1の変位がとらえら
れ、その変位信号に基づいてAFM像の補正が行なわれ
る。
【0007】<従来技術3>特願平5−350961に
は、測定試料の表面近傍に発生するエバネッセント光の
強度を検出することにより、測定試料の表面状態たとえ
ば屈折率分布を測定し得る装置であるニアフィールド顕
微鏡が開示されている。その概略構成を図9に示す。
【0008】チューブスキャナー1の上端にプリズム6
4が取り付けられており、試料4はプリズム64の上面
64aの上に配置される。試料4は、プリズム64と共
に、チューブスキャナー1によりxy走査される。エバ
ネッセント波を発生させるための光は光源60から射出
され、光ファイバー61の中を伝搬し、レンズ62によ
り平行光束となり、プリズム64へ向けて射出される。
この平行光束の射出角度は、プリズム64の上面64a
で全反射する入射角となるように調整機構63により調
整される。平行光束が試料4の下側の界面で全反射する
と、試料4の上側の界面の近傍にエバネッセント波が発
生する。試料4の上方には、透明なプローブ7aを自由
端に有するカンチレバー7が配置される。プローブ7a
がエバネッセント波に触れると、散乱光が生じ、その一
部がプローブ7aの内部を通り、レンズ65を介して、
光電変換素子66に入射し、その光量に対応した電気信
号に変換される。また、カンチレバー7の自由端にある
プローブ7aの変位は、光てこ法に基づき、光源たとえ
ば半導体レーザー27と二分割フォトディテクター29
とによって検出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図7に示した構成の走
査型プローブ顕微鏡では、他の光学系たとえば光学顕微
鏡や蛍光顕微鏡と組み合わせることが難しい。なぜな
ら、試料4の上方にはカンチレバー7と変位センサー3
6があり、試料の下方にはチューブスキャナー1がある
ため、対物レンズ等の光学部品を試料の近傍に配置する
ことが極めて難しいからである。
【0010】図8に示した構成では、一般にチューブス
キャナー1は10〜100mmの長さがあり、レンズ3
2はチューブスキャナー1の根元から細いパイプ等で支
持されているため、レンズ32は振動等の外乱の影響を
受け易く、このためチューブスキャナー1の変位測定の
精度は低いものとなる。また、チューブスキャナー1の
軸方向の変位の検出感度を上げるためにレンズ32の径
を大きくすると、必然的に使用するチューブスキャナー
1の外径も大きくなり、チューブスキャナー1のxy走
査量は小さくなってしまう。また、装置の大型化を招く
原因ともなる。
【0011】図9に示したニアフィールド顕微鏡では、
試料4のxy走査は、試料4の載置台となっているプリ
ズム64をチューブスキャナー1を用いて移動させるこ
とにより行なわれる。この構成では、チューブスキャナ
ー1の共振周波数が低下するため、走査速度は小さくせ
ざる得ない。本発明は、チューブスキャナーに制約を加
えることなく他の光学系を組み合わせることのできる走
査型プローブ顕微鏡を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の走査型プローブ
顕微鏡は、自由端を走査し得るチューブスキャナーと、
試料またはプローブをチューブスキャナーの自由端から
離して保持する、チューブスキャナーの自由端に固定さ
れた保持手段とを有しており、試料またはプローブとチ
ューブスキャナーの自由端との間に光学素子が配置され
る。
【0013】
【作用】本発明では、試料またはプローブはチューブス
キャナーの自由端から所定の間隔を置いて保持される。
そして、この試料またはプローブとチューブスキャナー
の自由端との間の空間に光学素子が配置される。この光
学素子としては、光学顕微鏡の対物レンズ、ニアフィル
ード顕微鏡のプリズム、スキャナーシステムのステージ
位置検出光学系のレンズなどがあげられる。試料または
プローブはチューブスキャナーによって保持手段と一緒
に移動される。
【0014】ここで、本発明の基本的な構成の一例を図
1に示す。チューブスキャナー1はベース5の下部の上
に立てて固定されている。チューブスキャナー1の上端
にはステージ台6が固定されており、その上に透明なス
テージ2が取り付けられている。ステージ台6とステー
ジ2は保持手段を構成しており、両者は一体となって、
一箇所が開口した箱体を構成している。ステージ台6と
ステージ2とで構成される箱体の内部には、その開口を
通って外側から延びたベース5の上部に支持された光学
素等3が配置されている。試料4はステージ2の上に載
置され、チューブスキャナー1によって走査される。
【0015】
【実施例】以下、本発明のいくつかの実施例について図
面を用いて説明する。 <第一実施例>本発明の第一実施例の構成を図2に示
す。本実施例は、原子間力顕微鏡に倒立型蛍光顕微鏡を
組み合わせた蛍光走査型プローブ顕微鏡である。
【0016】図2に示すように、チューブスキャナー1
は、その下端が断面L字状のベース5の下部に固定され
ており、上端にはステージ台6が取り付けられている。
ベース5の下部とステージ台6の下部には、チューブス
キャナー1の内部空間を外部と連通する開口5aと開口
6aがそれぞれ形成されている。ステージ台6の上には
透明なステージ2が取り付けられている。ステージ台6
とステージ2は一体となって一箇所が開口した箱体を構
成しており、この箱体の内側には、ベース5の側壁部に
固定されたアーム5bに支持された対物レンズ3aが配
置されている。試料4はステージ2の上に載置され、チ
ューブスキャナー1によって走査される。試料4の上に
は、先端にプローブを有するカンチレバー7が配置され
る。
【0017】原子間力顕微鏡は、チューブスキャナー
1、ステージ2、カンチレバー7、プローブの変位を検
出する変位検出系で構成される。変位検出系は、光てこ
方式の変位センサーであり、半導体レーザー27、レン
ズ28、二分割フォトディテクター29、差動増幅器3
0で構成されている。
【0018】カンチレバー7の自由端にあるプローブ
は、試料4の表面の凹凸に応じて上下に変位する。この
変位に応じて、二分割フォトディテクター29の二つの
受光部29aと29bへのビームの入射割合が変化す
る。従って、二つの受光部29aと29bの出力の差が
プローブの変位に対応し、その信号が差動増幅器30か
ら出力される。試料4の表面像は、たとえば、チューブ
スキャナーにxy走査信号を供給して試料4のxy走査
を行なうとともに、差動増幅器30の出力に基づいてプ
ローブの上下方向位置を一定に保つサーボ制御を行な
い、そのサーボ制御信号とxy走査信号と合わせて処理
することにより得られる。
【0019】倒立顕微鏡は、照明用光源8、励起用光源
11、コレクターレンズ9、12、シャッター10、1
3、光源用ハーフミラー14、励起フィルター15、ハ
ーフミラー16、ダイクロイックミラー17、対物レン
ズ3a、吸収フィルター18、ミラー19、接眼レンズ
20、CCD固体撮像素子21、CCDコントロールユ
ニット22、テレビモニター23より構成されている。
【0020】一般光学観察を行なう際は、励起光源側の
シャッター13が閉じられ、励起フィルター15と吸収
フィルター18が外される。照明用光源8から射出され
た光はコレクターレンズ9により平行光となり、ハーフ
ミラー14を通過後にハーフミラー16で反射され、ベ
ース5の開口5a、チューブスキャナー1の内側、ステ
ージ台6の開口6aを穴を通って対物レンズ3aに入射
して集光され、ステージ2を透過して、試料4とカンチ
レバー7を照明する。試料4とカンチレバー7からの光
は、対物レンズ3aに入射し、ステージ台6の開口6
a、チューブスキャナー1の内側、ベース5の開口5a
を通り、ハーフミラー16に入る。ハーフミラー16を
透過した光は、ミラー19で反射され、対物レンズ20
に入射し、CCD固体撮像素子21に集光される。CC
D固体撮像素子221からの信号はCCDコントロール
ユニット22へ送られて処理される。カンチレバー7の
観察像は十字のカーソル24とともにテレビモニター2
3上に映し出される。このカーソル24は、CCDコン
トロールユニット22に接続されているスーパーインポ
ーザー25によりテレビモニター23上に表示され、カ
ーソルアジャスター26を使ってテレビモニター23に
映し出されたカンチレバー7のプローブに合わせられ
る。
【0021】蛍光観察を行なう際は、照明光源側のシャ
ッター10が閉じられ、励起フィルター15と吸収フィ
ルター18が挿入され、ハーフミラー16がダイクロイ
ックミラー17に置き換えられる。励起用光源11から
射出された励起光はコレクターレンズ12により平行光
となり、ハーフミラー14で反射された後、続いてハー
フミラー16で反射され、ベース5の開口5a、チュー
ブスキャナー1の内側、ステージ台6の開口6aを穴を
通って対物レンズ3aに入射して集光され、ステージ2
を透過して、試料4に集光される。励起光を受けた試料
4は蛍光を発する。蛍光は、対物レンズ3aに入射し、
ステージ台6の開口6a、チューブスキャナー1の内
側、ベース5の開口5aを通り、ハーフミラー16に入
る。ハーフミラー16を透過した光は、ミラー19で反
射され、対物レンズ20に入射し、CCD固体撮像素子
21に集光される。その蛍光像はテレビモニター23に
映し出される。カンチレバー7は蛍光を発しないのでテ
レビモニター23に写らないが、カンチレバー7のプロ
ーブの位置を示すカーソル24が蛍光像に重ねて表示さ
れる。従って、測定したい蛍光色素のある場所をカーソ
ル24に合わせることで、カンチレバー7と試料4の位
置合わせが行なわれる。
【0022】本実施例の蛍光走査型プローブ顕微鏡は、
カンチレバー7の一般光学像、試料4の一般光学像と蛍
光像を得ることができる。光学観察の際、テレビモニタ
ー23上においてカンチレバー7のプローブ位置をカー
ソル24で置き換えているため、蛍光観察像において、
蛍光を発する任意の蛍光色素を持つもの例えば染色体な
どを容易にカンチレバー7のプローブ位置に合わせるこ
とができる。このため、任意の蛍光色素のAFM測定が
容易に行なえる。
【0023】落射式の照明光学系では、光学観察用の対
物レンズ3aがコンデンサーの役割も果たしているた
め、コンデンサーの軸調整は不要である。また、励起光
と蛍光の向きが逆なので、蛍光観察時に不所望な励起光
が混入することがない。
【0024】倒立型の顕微鏡では、試料4の上の空間が
空くため、試料4のマニュピレーションが容易に行なえ
る。また、顕微鏡観察の際の試料面の傾き調整が不要で
ある。
【0025】本実施例の構成では、対物レンズ3aが、
ステージ2とステージ台6により作られたステージ2の
下の空間内に、チューブスキャナー1と独立したベース
5に固定されたアーム5bによって支持されている。従
って、チューブスキャナー1は、大きさ(径と長さ)に
関して対物レンズ3aの制約を受けないので、比較的に
小型で共振周波数の高いものが使用できる。
【0026】なお、光源を励起用光源11の一つだけに
し、励起フィルター15と吸収フィルター18の出し入
れと、ダイクロイックミラー17とハーフミラー16の
取り替えとによって、カンチレバー7と試料4に入射す
る光を照明光と励起光に切り替えて光学観察と蛍光観察
を行なえるようにしてもよい。
【0027】<第二実施例>第二実施例の構成を図3に
示す。本実施例は、図8に示したスキャナーシステムに
本発明を適用した例である。
【0028】図3に示すように、チューブスキャナー1
は、その下端が断面L字状のベース5の下部に固定され
ており、上端にはステージ台6が取り付けられている。
ベース5の下部とステージ台6の下部にはそれぞれ、チ
ューブスキャナー1の内側に当たる部分に開口5aと開
口6aが形成されている。ステージ台6の上にはステー
ジ2が取り付けられている。ステージ2の下面にはミラ
ー31が固定されている。ステージ台6とステージ2は
相俟って、一箇所が開口した箱体を構成している。この
箱体の内部空間内にレンズ32が配置される。レンズ3
2はアーム5bによって支持され、アーム5bは、ベー
ス5の側壁部に上下方向に移動可能に設けられたzステ
ージ5cに固定されている。レンズ32は、ステージ台
6の開口6aとチューブスキャナー1の内側とベース5
の開口5aを介して、レンズ32に対するミラー31の
位置と向きの変化を検出する光学系35に光学的に結合
されている。
【0029】本実施例では、レンズ32は短いアーム5
bによって支持されているので、レンズが振動等の外乱
の影響を受け難い構造となっている。これによりチュー
ブスキャナー1の変位測定の精度が向上する。この利点
はチューブスキャナー1が長い場合に特に顕著である。
また、チューブスキャナー1の軸方向の変位の検出感度
を上げるためにレンズ32に大径のものを用いても、チ
ューブスキャナー1の径を太くする必要がなく、チュー
ブスキャナー1のxy走査量の減少を招くことはない。
【0030】<第三実施例>第三実施例の構成を図4に
示す。本実施例は、原子間力顕微鏡に透過型の照明光学
系を有する光学顕微鏡を組み合わせた例である。図中、
前述の実施例中の部材と同等の部材は同一の符号で示し
てある。
【0031】原子間力顕微鏡の構成は第一実施例と同じ
であり、ここではその説明は省略する。光学顕微鏡は、
暗視野の透過照明を行なう照明ユニット56と結像光学
系とで構成されている。
【0032】照明用ユニット56は、照明用光源8、コ
レクターレンズ9、視野絞り51、マドレンズ52、コ
ンデンサー絞り53、コンデンサーレンズ54、ミラー
55を有している。照明用ユニット56は、チューブス
キャナー1が固定されたベース5の上端部に、ステージ
台6やステージ2とは全く独立に固定されている。そし
て、照明光を上方に向けて反射するミラー55がステー
ジ2とステージ台6によって作られたステージ2の下の
空間に位置するように配置されている。
【0033】結像光学系は、対物レンズ3a、接眼レン
ズ20、CCD固体撮像素子21、テレビモニター23
で構成されている。照明法にはケラー照明等が用いられ
る。照明用光源8から発生された照明光は、コレクター
レンズ9を通って平行光となり、視野絞り51を通過し
てマドレンズ52に入射する。その後、照明光は、コン
デンサー絞り53の位置でマドレンズにより一旦集光さ
れ、コンデンサーレンズ54に入射して再び平行光とな
り、ミラー55で上方に反射され、ステージ2を透過し
て試料4を照明する。
【0034】試料4とカンチレバー7からの光は対物レ
ンズ3aに入射し、接眼レンズ20によってCCD固体
撮像素子21に集光され、試料4とカンチレバー7の光
学像が電気信号に変換される。この電気信号はテレビモ
ニター23へ送られ、テレビモニター23は試料4とカ
ンチレバー7を表示する。テレビモニター23には試料
4とカンチレバー7が一緒に表示され、カンチレバー7
のプローブが試料4のどの位置にあるのかが確認でき
る。
【0035】本実施例では、試料の下側から透過照明を
行なっており、落射型の照明では観察し難い生体試料の
同じ領域の光学顕微鏡観察とAFM測定を容易かつ同時
に行なうことができる。また、カンチレバーのプローブ
に対する生体試料の位置を常に把握できるので、光学像
内でAFM測定したい領域を容易にプローブ位置に合わ
せることができる。従って、AFM測定したい生体試料
の任意の領域を迅速に探し出して、その領域のAFM測
定を容易に行なうことができる。
【0036】本実施例の構成では、照明用ユニット56
がチューブスキャナー1とは独立に支持されており、チ
ューブスキャナー1は照明用ユニット56の制約を受け
ないので、細くて共振周波数の高いものが使用できる。
従って、走査型プローブ顕微鏡の性能を低下させること
なく、透過照明の光学顕微鏡を組み込むことができる。
【0037】本実施例では、走査型プローブ顕微鏡とし
て原子間力顕微鏡を用いているが、他の走査型プローブ
顕微鏡たとえば走査型トンネル顕微鏡等を用いても一向
に構わない。
【0038】また、照明用ユニット56の内部を適宜変
えることによって、明視野照明に代えて、蛍光、暗視
野、微分干渉、偏光等の他の観察を行なうこともでき
る。 <第四実施例>第四実施例の構成を図5に示す。本実施
例は、本発明をニアフィールド顕微鏡に適用した例であ
る。
【0039】図5に示すように、チューブスキャナー1
の上端には、断面U字状のステージ台6が固定されてお
り、その上に透明なステージ2が取り付けられている。
ステージ台6の両壁部には、向かい合った位置に開口6
aと6bが形成されている。ステージ台6とステージ2
によって形成された空洞内にはプリズム64が配置され
ている。プリズム64の両側に支持部材67が固定され
ており、支持部材67はベース5の上端に取り付けられ
いる。これによりプリズム64がステージ2の下に支持
され、ステージ2とプリズム64の間には屈折率を整合
するマッチングオイルが設けられる。試料4はステージ
2の上に載置され、その上にはプローブ7が配置され
る。また、エバネッセント波を発生させるための光を射
出する光源60は、光ファイバー61を介して、そこか
ら射出される光を平行光に変えるレンズ62に光学的に
結合されている。レンズ62には、平行光の射出角度を
変更する調整機構63が設けられている。図5に図示さ
れていない他の構成は、図9を用いて説明した従来例と
同じである。
【0040】光源60から射出された光は、光ファイバ
ー61の中を伝搬し、端面から射出された後にレンズ6
2により平行光となり、ステージ台6の開口6aを通っ
てプリズム64に入射し、プリズム64とマッチングオ
イル68とステージ2を通過して、臨界角以上の入射角
で試料4の下側の界面に入射する。これにより、試料4
の上側の表面近傍にはエバネッセント波が現れる。試料
4の下側の界面で反射された光は、ステージ台6の開口
6bを通って外部に射出される。プローブ7aはエバネ
ッセント波の存在領域内を試料表面に沿って走査され
る。この結果、プローブ7aの先端と試料4の表面の間
の距離に対応した強度の散乱光が発生する。この散乱光
は、プローブ7aを介して、前述したように、光電変換
素子等を用いて検出される。
【0041】本実施例では、プリズム64はベース5に
固定されており、走査時には、試料4の他には、ステー
ジ台6とステージ2がチューブスキャナー1によって移
動される。ステージ台6とステージ2の総重量は、プリ
ズム64の重量に比べて軽く、したがって共振周波数は
高くなる。この結果、走査速度が向上するとともに、外
部からの振動の影響も受け難くなる。これにより、高分
解能なニアフィールド顕微鏡を実現できる。
【0042】また、プリズム64とチューブスキャナー
1の一方のみを交換したい場合に、交換したい部材のみ
を独立に交換できる。 <第五実施例>第五実施例の構成を図6に示す。本実施
例は、本発明をプローブスキャン型の走査型プローブ顕
微鏡に適用した例である。
【0043】図6に示すように、チューブスキャナー1
は、その上端がベース5の上部下面に固定されており、
その下端部にはレバーホルダー70が取り付けられてい
る。レバーホルダー70の下端にはセンサー付きカンチ
レバー7cが取り付けられている。カンチレバー7c
は、ベース5の下部上面に載置された試料4の上に配置
される。チューブスキャナー1の下には、試料4とカン
チレバー7cを光学的に観察する光学系の一部を成す対
物レンズ3aが配置されている。対物レンズ3aは、ア
ーム5bによってベース5の側部に固定されている。ベ
ース5の上部には、チューブスキャナー1の内側に当た
る部分に開口5aが形成されており、対物レンズ3aか
らの光はチューブスキャナー1の内側を通り、その上部
の開口5aを通って、図示していない結像光学系へ導か
れる。
【0044】カンチレバー7cはチューブスキャナー1
により試料4に対して走査される。このときのカンチレ
バー7cの変位は、カンチレバー7c内にあるセンサー
によって検出される。また、カンチレバー7cと試料4
は、対物レンズ3aにより同時に観察される。この結
果、試料4に対するカンチレバー7cの位置が常に把握
できる。
【0045】本実施例では、対物レンズ3aはチューブ
スキャナー1とは全く独立に支持されており、走査型プ
ローブ顕微鏡の機能には一切影響を与えない。従って、
チューブスキャナー1の共振周波数の低下を招くことは
ない。また、チューブスキャナー1の径を太くする必要
がなく、したがってチューブスキャナーのxy走査量が
減ることもない。対物レンズ3aはカンチレバー7cの
プローブ7aの真上にあるので、プローブ7aの位置を
正確に把握できる。
【0046】このように、本実施例はプローブスキャン
タイプの走査型プローブ顕微鏡に大変有効である。本実
施例は、プローブがカンチレバーの場合のみでなく、S
TMプローブなど、他のプローブを使ったプローブスキ
ャンタイプの走査型プローブ顕微鏡にも応用できること
は言うまでもない。
【0047】以上、いくつかの実施例について説明した
が、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々多くの変
形が可能である。
【0048】ここで、本発明の要旨をもとめると以下の
ようになる。 1.走査型プローブ顕微鏡において、自由端を走査し得
るチューブスキャナーと、試料またはプローブをチュー
ブスキャナーの自由端から離して保持する、チューブス
キャナーの自由端に固定された保持手段とを有してお
り、試料またはプローブとチューブスキャナーの自由端
との間に光学素子が配置されることを特徴とする走査型
プローブ顕微鏡。
【0049】2.前項1において、保持手段が試料を保
持する走査型プローブ顕微鏡。 3.前項2において、保持手段が試料を載せる光学的に
透明なステージを有している走査型プローブ顕微鏡。
【0050】4.前項3において、光学素子が試料を光
学的に観察する観察光学系の対物レンズである走査型プ
ローブ顕微鏡。 5.前項3において、光学素子が試料を照明する照明光
学系の偏向光学素子である走査型プローブ顕微鏡。
【0051】6.前項3において、光学素子がニアフィ
ールド顕微鏡に用いられるプリズムである走査型プロー
ブ顕微鏡。 7.前項6において、プリズムがステージとの間に屈折
率整合用の流体を介在させて配置される走査型プローブ
顕微鏡。
【0052】8.前項2において、保持手段が試料を載
せるステージとこれに固定されたミラーとを有し、光学
素子がミラーの位置と向きを検出する光学系の集光光学
素子である走査型プローブ顕微鏡。
【0053】9.前項1において、保持手段がプローブ
を保持する走査型プローブ顕微鏡。 10.前項9において、プローブが保持手段に支持され
たカンチレバーの自由端に設けられている走査型プロー
ブ顕微鏡。 11.前項10において、光学素子が試料を光学的に観
察する観察光学系の対物レンズである走査型プローブ顕
微鏡。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、チューブスキャナーに
大きさの面で制約を加えることなく他の光学系と組み合
わせることができる。すなわち、共振周波数を低下させ
ることなく、走査量の減少を招くことなく、他の光学系
を組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な構成を示す図である。
【図2】本発明の第一実施例の構成を示す図である。
【図3】本発明の第二実施例の構成を示す図である。
【図4】本発明の第三実施例の構成を示す図である。
【図5】本発明の第四実施例の構成を示す図である。
【図6】本発明の第五実施例の構成を示す図である。
【図7】原子間力顕微鏡の基本的な構成を示す図であ
る。
【図8】従来例のスキャナーシステムの構成を示す図で
ある。
【図9】従来例のニアフィールド顕微鏡の構成を示す図
である。
【符号の説明】
1…チューブスキャナー、2…ステージ、3…光学素
子、6…ステージ台。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査型プローブ顕微鏡において、自由端
    を走査し得るチューブスキャナーと、試料またはプロー
    ブをチューブスキャナーの自由端から離して保持する、
    チューブスキャナーの自由端に固定された保持手段とを
    有しており、試料またはプローブとチューブスキャナー
    の自由端との間に光学素子が配置されることを特徴とす
    る走査型プローブ顕微鏡。
JP16959794A 1994-07-21 1994-07-21 走査型プローブ顕微鏡 Pending JPH0835973A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009531695A (ja) * 2006-03-23 2009-09-03 レニショウ パブリック リミテッド カンパニー 加工品の測定装置および測定方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009531695A (ja) * 2006-03-23 2009-09-03 レニショウ パブリック リミテッド カンパニー 加工品の測定装置および測定方法

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