JPH0835545A - 無段変速装置 - Google Patents
無段変速装置Info
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- JPH0835545A JPH0835545A JP6175037A JP17503794A JPH0835545A JP H0835545 A JPH0835545 A JP H0835545A JP 6175037 A JP6175037 A JP 6175037A JP 17503794 A JP17503794 A JP 17503794A JP H0835545 A JPH0835545 A JP H0835545A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 無段変速装置に関し、伝達効率と許容伝達ト
ルクの向上および逆転を小さなスペースで実現させ、小
型乗用車への実用化を図ることを目的としている。 【構成】 無段変速を行う無段変速機構20と、前進高
速段にあっては動力分割を行うことにより動力を前記無
段変速機構20を通さずに出力軸12に伝達するととも
に動力の一部を入力軸10に戻し、前進低速段にあって
は動力の全てを前記無段変速機講20を通して前記出力
軸12に伝達し、後進時にあっては同じく動力の全てを
前記無段変速機構20を通すとともに逆転させて前記出
力軸12に伝達する遊星歯車組40を備える。
ルクの向上および逆転を小さなスペースで実現させ、小
型乗用車への実用化を図ることを目的としている。 【構成】 無段変速を行う無段変速機構20と、前進高
速段にあっては動力分割を行うことにより動力を前記無
段変速機構20を通さずに出力軸12に伝達するととも
に動力の一部を入力軸10に戻し、前進低速段にあって
は動力の全てを前記無段変速機講20を通して前記出力
軸12に伝達し、後進時にあっては同じく動力の全てを
前記無段変速機構20を通すとともに逆転させて前記出
力軸12に伝達する遊星歯車組40を備える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの自動変速
に用いる無段変速装置に関する。
に用いる無段変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動変速用の無段変速装置として
は、例えば雑誌「モーターファン」1987年7月号,
268〜269頁に記載されているような、ベルト式の
ものが実用化されている。この装置は、V溝幅が可変の
プーリおよび金属製のVベルトを用いた無段変速機構、
ダブルピニヨン遊星歯車組、クラッチおよびブレーキで
構成されており、プーリのV溝幅を変えることにより無
段階の変速を行う。
は、例えば雑誌「モーターファン」1987年7月号,
268〜269頁に記載されているような、ベルト式の
ものが実用化されている。この装置は、V溝幅が可変の
プーリおよび金属製のVベルトを用いた無段変速機構、
ダブルピニヨン遊星歯車組、クラッチおよびブレーキで
構成されており、プーリのV溝幅を変えることにより無
段階の変速を行う。
【0003】すなわち、ショートレシオ(減速側)にお
いては、入力プーリ制御用の油圧で入力軸プーリ間のV
溝幅を大きく取り、出力プーリ制御用の油圧で出力軸プ
ーリ間のV溝幅を小さくとり、ロングレシオ(増速側)
においては、入力プーリ制御用の油圧で入力軸プーリ間
のV溝幅を小さくとり、出力プーリ制御用の油圧で出力
軸プーリ間のV溝幅を大きく取ることで、変速比の幅を
広くとっていた。
いては、入力プーリ制御用の油圧で入力軸プーリ間のV
溝幅を大きく取り、出力プーリ制御用の油圧で出力軸プ
ーリ間のV溝幅を小さくとり、ロングレシオ(増速側)
においては、入力プーリ制御用の油圧で入力軸プーリ間
のV溝幅を小さくとり、出力プーリ制御用の油圧で出力
軸プーリ間のV溝幅を大きく取ることで、変速比の幅を
広くとっていた。
【0004】また、ダブルピニヨン遊星歯車組と2個の
クラッチを用いて前進時には正転させ、後退時には逆転
させていた。
クラッチを用いて前進時には正転させ、後退時には逆転
させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の無段変速装置にあっては、Vベルトの摩擦を
用いて動力伝達を行うため、一般の歯車を用いた手動変
速装置に較べて動力伝達効率がやや低いという問題があ
った。すなわち、Vベルトまわりの摩擦損失と、プーリ
のV溝幅を制御するための高圧油圧ポンプの駆動損失が
その主な原因である。
うな従来の無段変速装置にあっては、Vベルトの摩擦を
用いて動力伝達を行うため、一般の歯車を用いた手動変
速装置に較べて動力伝達効率がやや低いという問題があ
った。すなわち、Vベルトまわりの摩擦損失と、プーリ
のV溝幅を制御するための高圧油圧ポンプの駆動損失が
その主な原因である。
【0006】また、無段変速機構は一般に摩擦により動
力伝達を行うため、許容伝達トルクを大きくすることが
困難で小型乗用車に適用するのが限界という問題もあっ
た。このような問題を解決するために、伝達効率を高
め、許容伝達トルクを大きくする手段として特開昭51
−8458号や特開昭58−131456号のように、
無段変速機構と遊星歯車を組み合わせて動力分割するも
のが提案されている。
力伝達を行うため、許容伝達トルクを大きくすることが
困難で小型乗用車に適用するのが限界という問題もあっ
た。このような問題を解決するために、伝達効率を高
め、許容伝達トルクを大きくする手段として特開昭51
−8458号や特開昭58−131456号のように、
無段変速機構と遊星歯車を組み合わせて動力分割するも
のが提案されている。
【0007】これらの装置においては、動力を高効率の
歯車を通すルートと、無段変速機構を通すルートとに分
けて伝達することにより、全体として無段変速機構のみ
で伝達するより効率を高めるとともに、許容伝達トルク
を高くしている。例えば、特開昭51−8458号のF
IG1装置においては、駆動力は入力軸からキャリアに
伝達され、ローレンジでは、駆動力の一部がサンギアか
ら歯車,軸21を経て歯車33に伝達され、他の一部が
リングギアから歯車,無段変速装置を経て歯車33に伝
達され、歯車33から歯車34,第2クラッチを経て出
力軸に伝達される。ハイレンジにおいては、駆動力の一
部がリングギアから歯車26に伝達され、他の一部がサ
ンギアから歯車32,軸21,無段変速装置,歯車27
を経て歯車26に伝達され、歯車26から第1クラッチ
を経て出力軸に伝達される。この装置においてはローレ
ンジ,ハイレンジとも遊星歯車にて動力分割が行われ
る。
歯車を通すルートと、無段変速機構を通すルートとに分
けて伝達することにより、全体として無段変速機構のみ
で伝達するより効率を高めるとともに、許容伝達トルク
を高くしている。例えば、特開昭51−8458号のF
IG1装置においては、駆動力は入力軸からキャリアに
伝達され、ローレンジでは、駆動力の一部がサンギアか
ら歯車,軸21を経て歯車33に伝達され、他の一部が
リングギアから歯車,無段変速装置を経て歯車33に伝
達され、歯車33から歯車34,第2クラッチを経て出
力軸に伝達される。ハイレンジにおいては、駆動力の一
部がリングギアから歯車26に伝達され、他の一部がサ
ンギアから歯車32,軸21,無段変速装置,歯車27
を経て歯車26に伝達され、歯車26から第1クラッチ
を経て出力軸に伝達される。この装置においてはローレ
ンジ,ハイレンジとも遊星歯車にて動力分割が行われ
る。
【0008】また、特開昭58−131456号の装置
においては、ローレンジでは一方のクラッチがオンとな
り、他方のクラッチがオフとなるので、入力軸の駆動力
は、ギア、キャリア、ピニヨン、リングギアを経て一方
のクラッチから出力軸に伝達され、一方、サンギアの反
力は、無段変速機構を経て入力軸に戻される。ハイレン
ジでは、一方のクラッチがオフ、他方のクラッチがオン
になるので、キャリアはフリーとなり、入力軸の駆動力
は全て無段変速機構を経て他方のクラッチを介して出力
軸に伝達される。この装置においてはローレンジのみ動
力分割が行われる。
においては、ローレンジでは一方のクラッチがオンとな
り、他方のクラッチがオフとなるので、入力軸の駆動力
は、ギア、キャリア、ピニヨン、リングギアを経て一方
のクラッチから出力軸に伝達され、一方、サンギアの反
力は、無段変速機構を経て入力軸に戻される。ハイレン
ジでは、一方のクラッチがオフ、他方のクラッチがオン
になるので、キャリアはフリーとなり、入力軸の駆動力
は全て無段変速機構を経て他方のクラッチを介して出力
軸に伝達される。この装置においてはローレンジのみ動
力分割が行われる。
【0009】しかしながら、一般に無段変速機構は、後
進のための逆転の遊星歯車組および遊星歯車組を制御す
るクラッチ、ブレーキなどが別に必要になるため、この
ように動力分割用の無段変速機構にさらに、後進専用の
遊星歯車を追加した場合、全体の構造が複雑になり、大
きなスペースも要するので、実用化が困難という問題が
ある。
進のための逆転の遊星歯車組および遊星歯車組を制御す
るクラッチ、ブレーキなどが別に必要になるため、この
ように動力分割用の無段変速機構にさらに、後進専用の
遊星歯車を追加した場合、全体の構造が複雑になり、大
きなスペースも要するので、実用化が困難という問題が
ある。
【0010】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、伝達効率と許容伝達トルクの
向上および逆転を小さなスペースで実現させ、小型乗用
車への実用化を図ることを目的としている。
てなされたものであって、伝達効率と許容伝達トルクの
向上および逆転を小さなスペースで実現させ、小型乗用
車への実用化を図ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、無段変速を行う無段変速機構と、前進高
速段にあっては動力分割を行うことにより動力を前記無
段変速機構を通さずに出力軸に伝達するとともに動力の
一部を無段変速機構を通して入力軸に戻し、前進低速段
にあっては動力の全てを前記無段変速機講を通して前記
出力軸に伝達し、後進時にあっては同じく動力の全てを
前記無段変速機構を通すとともに逆転させて前記出力軸
に伝達する遊星歯車組を備えている。
に、本発明は、無段変速を行う無段変速機構と、前進高
速段にあっては動力分割を行うことにより動力を前記無
段変速機構を通さずに出力軸に伝達するとともに動力の
一部を無段変速機構を通して入力軸に戻し、前進低速段
にあっては動力の全てを前記無段変速機講を通して前記
出力軸に伝達し、後進時にあっては同じく動力の全てを
前記無段変速機構を通すとともに逆転させて前記出力軸
に伝達する遊星歯車組を備えている。
【0012】また、本発明は、無段変速機構の一方を入
力軸に連結し、他方をダブルピニヨン遊星歯車組のサン
ギアに連結し、ダブルピニヨン遊星歯車組のリングギア
を歯車組を介して入力軸と連結可能とするとともに静止
部に固定可能とし、ダブルピニヨン遊星歯車組のキャリ
アを出力軸に連結している。また、本発明は、無段変速
機構の一方を入力軸に連結し、他方をダブルピニヨン遊
星歯車組のキャリアに連結し、ダブルピニヨン遊星歯車
組のリングギアを入力軸に連結可能とするとともに静止
部に固定可能とし、ダブルピニヨン遊星歯車組のサンギ
アを出力軸に連結している。
力軸に連結し、他方をダブルピニヨン遊星歯車組のサン
ギアに連結し、ダブルピニヨン遊星歯車組のリングギア
を歯車組を介して入力軸と連結可能とするとともに静止
部に固定可能とし、ダブルピニヨン遊星歯車組のキャリ
アを出力軸に連結している。また、本発明は、無段変速
機構の一方を入力軸に連結し、他方をダブルピニヨン遊
星歯車組のキャリアに連結し、ダブルピニヨン遊星歯車
組のリングギアを入力軸に連結可能とするとともに静止
部に固定可能とし、ダブルピニヨン遊星歯車組のサンギ
アを出力軸に連結している。
【0013】また、本発明は、無段変速機構の一方を入
力軸に連結し、他方を歯車組を介して単純遊星歯車組の
サンギアに連結し、単純遊星歯車組のキャリアを歯車組
を介して入力軸と連結可能とするとともに静止部に固定
可能とし、単純遊星歯車組のリングギアを出力軸に連結
している。
力軸に連結し、他方を歯車組を介して単純遊星歯車組の
サンギアに連結し、単純遊星歯車組のキャリアを歯車組
を介して入力軸と連結可能とするとともに静止部に固定
可能とし、単純遊星歯車組のリングギアを出力軸に連結
している。
【0014】
【作用】このような構成を備えた本発明の無段変速装置
によれば、遊星歯車組を用いて、前進高速段にあって
は、動力分割を行うことにより動力を無段変速機構を通
さずに出力軸に伝達するとともに動力の一部を入力軸に
戻し、前進低速段にあっては動力の全てを無段変速機構
を通して出力軸に伝達し、後進時にあっては、同じく動
力の全てを無段変速機構を通すとともに逆転させて出力
軸に伝達するようにしたため、動力分割および逆転を1
つの遊星歯車組で行うことができるので、後進のための
逆転専用の遊星歯車組およびその制御用のクラッチ、ブ
レーキなどが不要となり、全体の構成が簡単となり、小
さなスペースで済み、小型乗用車への実用化が容易にな
る。
によれば、遊星歯車組を用いて、前進高速段にあって
は、動力分割を行うことにより動力を無段変速機構を通
さずに出力軸に伝達するとともに動力の一部を入力軸に
戻し、前進低速段にあっては動力の全てを無段変速機構
を通して出力軸に伝達し、後進時にあっては、同じく動
力の全てを無段変速機構を通すとともに逆転させて出力
軸に伝達するようにしたため、動力分割および逆転を1
つの遊星歯車組で行うことができるので、後進のための
逆転専用の遊星歯車組およびその制御用のクラッチ、ブ
レーキなどが不要となり、全体の構成が簡単となり、小
さなスペースで済み、小型乗用車への実用化が容易にな
る。
【0015】また、動力分割を行うことに加えて、油圧
ポンプのパワーロスも少なくなるので、全体の伝達効率
を向上させることができる。また、無段変速機構の変速
比範囲を小さくすることができるので、許容伝達トルク
を大きくすることができる。
ポンプのパワーロスも少なくなるので、全体の伝達効率
を向上させることができる。また、無段変速機構の変速
比範囲を小さくすることができるので、許容伝達トルク
を大きくすることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の第1実施例を示すスケルトン図、
図2は作動説明図である。図1において、10は入力
軸、12は出力軸、20はVベルト型の無段変速機構で
ある。
する。図1は本発明の第1実施例を示すスケルトン図、
図2は作動説明図である。図1において、10は入力
軸、12は出力軸、20はVベルト型の無段変速機構で
ある。
【0017】無段変速機構20は主に第1プーリ22、
第2プーリ24および両プーリ22,24間にかけられ
たVベルト26を備えている。この無段変速機構20は
第1プーリ22および第2プーリ24のV字型の溝幅を
相互に変えることにより、無段階の変速を行うよう構成
されている。無段変速機構20の第1プーリ22は入力
軸10に連結しており、第2プーリ24は第1歯車組3
0を介して遊星歯車組40のサンギア42に連結してい
る。無段変速機構20のプーリ比は、例えば1.82〜
0.55に設定され、第1歯車組30の歯車比は、例え
ば1.923に設定され、遊星歯車組40の歯車比は、
例えば0.5に設定される。
第2プーリ24および両プーリ22,24間にかけられ
たVベルト26を備えている。この無段変速機構20は
第1プーリ22および第2プーリ24のV字型の溝幅を
相互に変えることにより、無段階の変速を行うよう構成
されている。無段変速機構20の第1プーリ22は入力
軸10に連結しており、第2プーリ24は第1歯車組3
0を介して遊星歯車組40のサンギア42に連結してい
る。無段変速機構20のプーリ比は、例えば1.82〜
0.55に設定され、第1歯車組30の歯車比は、例え
ば1.923に設定され、遊星歯車組40の歯車比は、
例えば0.5に設定される。
【0018】遊星歯車組40は、ダブルピニヨン型であ
り、サンギア42、第1ピニヨン46、第2ピニヨン4
8、キャリア50およびリングギア44を備えている。
サンギア42は第1ピニヨン46と噛み合い、第1ピニ
ヨン46は第2ピニヨン48と噛み合い、第2ピニヨン
48はリングギア44に噛み合っている。第1ピニヨン
46および第2ピニヨン48はキャリア50により支持
され、キャリア50は出力軸12に連結されている。リ
ングギア44は第2歯車組32および第1クラッチ52
を介してドッグクラッチ60に連結している。ドッグク
ラッチ60は入力軸10または静止部70と噛み合うこ
とができる。第2歯車組32の歯車比は、例えば1.0
58に設定される。
り、サンギア42、第1ピニヨン46、第2ピニヨン4
8、キャリア50およびリングギア44を備えている。
サンギア42は第1ピニヨン46と噛み合い、第1ピニ
ヨン46は第2ピニヨン48と噛み合い、第2ピニヨン
48はリングギア44に噛み合っている。第1ピニヨン
46および第2ピニヨン48はキャリア50により支持
され、キャリア50は出力軸12に連結されている。リ
ングギア44は第2歯車組32および第1クラッチ52
を介してドッグクラッチ60に連結している。ドッグク
ラッチ60は入力軸10または静止部70と噛み合うこ
とができる。第2歯車組32の歯車比は、例えば1.0
58に設定される。
【0019】この歯車比は、Lゾーンにおける最小の変
速比と同じ値となるようにしている。Lゾーンの最小変
速比で第1クラッチ52を締結すると、ドッグクラッチ
60側と第2歯車組32側で回転差がなく、スムーズに
締結することができるようになっている。また、サンギ
ア42は第2クラッチ54を介して出力軸12と連結可
能である。つまり、第2クラッチ54を締結すると、遊
星歯車組40は一体になり、第2プーリ24と出力軸1
2とは第1歯車組30を介して連結される。
速比と同じ値となるようにしている。Lゾーンの最小変
速比で第1クラッチ52を締結すると、ドッグクラッチ
60側と第2歯車組32側で回転差がなく、スムーズに
締結することができるようになっている。また、サンギ
ア42は第2クラッチ54を介して出力軸12と連結可
能である。つまり、第2クラッチ54を締結すると、遊
星歯車組40は一体になり、第2プーリ24と出力軸1
2とは第1歯車組30を介して連結される。
【0020】したがって、ドッグクラッチ60を入力軸
10に噛み合わせて、第1クラッチ52を締結すると、
入力軸10の駆動力は、第2歯車組32を介してリング
ギア44に伝達され、サンギア42の分力(反力)は、
無段変速機構20を経て入力軸10に戻る。この場合に
は、遊星歯車組40の作用により動力分割が行われる。
10に噛み合わせて、第1クラッチ52を締結すると、
入力軸10の駆動力は、第2歯車組32を介してリング
ギア44に伝達され、サンギア42の分力(反力)は、
無段変速機構20を経て入力軸10に戻る。この場合に
は、遊星歯車組40の作用により動力分割が行われる。
【0021】ドッグクラッチ60を入力軸10に噛み合
わせて、第1クラッチ52を締結しないで、第2クラッ
チ54を締結したときは、入力軸10の駆動力は、第1
プーリ22、Vベルト26、第2プーリ24、第1歯車
組30、サンギア42から第1クラッチ52を介して出
力軸12に伝達される。この場合には、動力分割は行わ
れず、駆動力は全て無段変速機構20を通る。
わせて、第1クラッチ52を締結しないで、第2クラッ
チ54を締結したときは、入力軸10の駆動力は、第1
プーリ22、Vベルト26、第2プーリ24、第1歯車
組30、サンギア42から第1クラッチ52を介して出
力軸12に伝達される。この場合には、動力分割は行わ
れず、駆動力は全て無段変速機構20を通る。
【0022】ドッグクラッチ60を静止部70に噛み合
わせ、第1クラッチ52を締結すると、リングギア44
は静止部70に固定され、入力軸10の駆動力は、第1
プーリ22、Vベルト26、第2プーリ24、第1歯車
組30、サンギア42、第1ピニヨン46、第2ピニヨ
ン48、キャリア50から出力軸12に伝達される。こ
の場合には、遊星歯車組40の作用により逆転が行わ
れ、また、駆動力は分割されず、全て無段変速機構20
を通る。
わせ、第1クラッチ52を締結すると、リングギア44
は静止部70に固定され、入力軸10の駆動力は、第1
プーリ22、Vベルト26、第2プーリ24、第1歯車
組30、サンギア42、第1ピニヨン46、第2ピニヨ
ン48、キャリア50から出力軸12に伝達される。こ
の場合には、遊星歯車組40の作用により逆転が行わ
れ、また、駆動力は分割されず、全て無段変速機構20
を通る。
【0023】次に、動作を説明する。図1に示した無段
変速装置は第1クラッチ52、第2クラッチ54および
ドッグクラッチ60を図2のように作動させることによ
り、前進はLゾーン(低速段)、Hゾーン(高速段)の
二つのゾーンに分けて、それぞれ無段階の変速が行われ
る。また、後進は前進のLゾーンに相当する変速比で逆
転の無段変速が行われる。
変速装置は第1クラッチ52、第2クラッチ54および
ドッグクラッチ60を図2のように作動させることによ
り、前進はLゾーン(低速段)、Hゾーン(高速段)の
二つのゾーンに分けて、それぞれ無段階の変速が行われ
る。また、後進は前進のLゾーンに相当する変速比で逆
転の無段変速が行われる。
【0024】すなわち、ドッグクラッチ60を入力軸1
0と噛み合わせた前進において、Lゾーンにあっては第
2クラッチ54が締結され、第1クラッチ52は解放さ
れるため、第2プーリ24は第1歯車組30を介して出
力軸12に連結される。この際の変速比は無段変速機構
20の変速比と第1歯車組30の歯車比の積になるの
で、発進時は第1プーリ22とVベルト26との接触部
半径を小さく、第2プーリ24とVベルト26との接触
部半径を大きくすることで、大きな変速比(減速比)に
なり、除々に接触部半径の関係を変えることで、具体的
には図2に例示したような変速比が得られる。Lゾーン
にあっては入力した動力の全てが無段変速機構を通り、
動力分割は行われない。
0と噛み合わせた前進において、Lゾーンにあっては第
2クラッチ54が締結され、第1クラッチ52は解放さ
れるため、第2プーリ24は第1歯車組30を介して出
力軸12に連結される。この際の変速比は無段変速機構
20の変速比と第1歯車組30の歯車比の積になるの
で、発進時は第1プーリ22とVベルト26との接触部
半径を小さく、第2プーリ24とVベルト26との接触
部半径を大きくすることで、大きな変速比(減速比)に
なり、除々に接触部半径の関係を変えることで、具体的
には図2に例示したような変速比が得られる。Lゾーン
にあっては入力した動力の全てが無段変速機構を通り、
動力分割は行われない。
【0025】第1プーリ22の接触部半径を最大にし、
第2プーリ24の接触部半径を最小にすると、Lゾーン
では最小の変速比になる。そして、この際の変速比と同
じ値の歯車比を第2歯車組32に設定しておけば、解放
されている第1クラッチ52のドッグクラッチ60側と
第2歯車組32側とは同じ回転数になる。したがって、
Lゾーンの最小変速比において第1クラッチ52を締結
すれば、ドッグクラッチ60側と第2歯車組32側とで
回転差がないのでスムーズに締結することができる。こ
の瞬間は第1クラッチ52と第2クラッチ54の両者が
締結されることになるが、前記のように第2歯車組32
の歯車比を適切に設定しておけば特に問題ない。
第2プーリ24の接触部半径を最小にすると、Lゾーン
では最小の変速比になる。そして、この際の変速比と同
じ値の歯車比を第2歯車組32に設定しておけば、解放
されている第1クラッチ52のドッグクラッチ60側と
第2歯車組32側とは同じ回転数になる。したがって、
Lゾーンの最小変速比において第1クラッチ52を締結
すれば、ドッグクラッチ60側と第2歯車組32側とで
回転差がないのでスムーズに締結することができる。こ
の瞬間は第1クラッチ52と第2クラッチ54の両者が
締結されることになるが、前記のように第2歯車組32
の歯車比を適切に設定しておけば特に問題ない。
【0026】第1クラッチ52を締結し、直ちに第2ク
ラッチ54を解放すると、Hゾーンに切り替わる。Hゾ
ーンにおいては遊星歯車組40の作用で動力分割が行わ
れる。すなわち、入力軸10のトルクは第2歯車組32
を介して遊星歯車組40のリングギア44に伝えられ、
キャリア50から出力軸12へ出力されるとともに、そ
の際に分力がサンギア42から第1歯車組30を介して
第2プーリ24に伝達される。
ラッチ54を解放すると、Hゾーンに切り替わる。Hゾ
ーンにおいては遊星歯車組40の作用で動力分割が行わ
れる。すなわち、入力軸10のトルクは第2歯車組32
を介して遊星歯車組40のリングギア44に伝えられ、
キャリア50から出力軸12へ出力されるとともに、そ
の際に分力がサンギア42から第1歯車組30を介して
第2プーリ24に伝達される。
【0027】第2プーリ24に伝達されたトルクはVベ
ルト26および第1プーリ22を経て、入力軸10に戻
される。つまり、分力は入力軸10へ循環することにな
る。したがって、LゾーンからHゾーンに切り替わった
際の、第2プーリ24とVベルト26の接触半径が小さ
く第1プーリ22の接触半径が大きい状態がHゾーンと
しては最大の変速比になり、この変速比はLゾーンの最
小変速比と同じ値になる。
ルト26および第1プーリ22を経て、入力軸10に戻
される。つまり、分力は入力軸10へ循環することにな
る。したがって、LゾーンからHゾーンに切り替わった
際の、第2プーリ24とVベルト26の接触半径が小さ
く第1プーリ22の接触半径が大きい状態がHゾーンと
しては最大の変速比になり、この変速比はLゾーンの最
小変速比と同じ値になる。
【0028】ここで、両プーリ22,24の接触半径を
除々に変えることで、具体的には図2に例示したような
変速比が得られる。Rレンジ(後退)においては、ドッ
グクラッチ60が静止部70に噛み合い、第1クラッチ
52が締結されるので、リングギア44は第2歯車組3
2を介して静止部70に固定される。このため、入力軸
10から第1プーリ22、Vベルト26、第2プーリ2
4を経たトルクは、第1歯車組30を介してサンギア4
2に伝達され、前述のようにリングギア44が固定され
ているため、サンギア42に伝達されたトルクは逆転さ
れてキャリア50から出力軸12に出力される。
除々に変えることで、具体的には図2に例示したような
変速比が得られる。Rレンジ(後退)においては、ドッ
グクラッチ60が静止部70に噛み合い、第1クラッチ
52が締結されるので、リングギア44は第2歯車組3
2を介して静止部70に固定される。このため、入力軸
10から第1プーリ22、Vベルト26、第2プーリ2
4を経たトルクは、第1歯車組30を介してサンギア4
2に伝達され、前述のようにリングギア44が固定され
ているため、サンギア42に伝達されたトルクは逆転さ
れてキャリア50から出力軸12に出力される。
【0029】この際の変速比は無段変速機構20の変速
比と第1歯車組30の歯車比および遊星歯車組40のリ
ングギア44の歯数に対するサンギア42の歯数比(図
2では0.5)によって定まり、図2に例示したような
変速比になる。Rレンジにおいても入力した動力の全て
が無段変速機構20を通り、動力分割は行われない。本
実施例においては、動力分割および逆転を1つの遊星歯
車組40で行うようにしたため、後進のための逆転用の
遊星歯車組および遊星歯車組制御を行うクラッチ、ブレ
ーキなどを設ける必要がないので、全体の構造が簡単に
なり、小さなスペースで済み、小型乗用車への実用化が
容易になる。
比と第1歯車組30の歯車比および遊星歯車組40のリ
ングギア44の歯数に対するサンギア42の歯数比(図
2では0.5)によって定まり、図2に例示したような
変速比になる。Rレンジにおいても入力した動力の全て
が無段変速機構20を通り、動力分割は行われない。本
実施例においては、動力分割および逆転を1つの遊星歯
車組40で行うようにしたため、後進のための逆転用の
遊星歯車組および遊星歯車組制御を行うクラッチ、ブレ
ーキなどを設ける必要がないので、全体の構造が簡単に
なり、小さなスペースで済み、小型乗用車への実用化が
容易になる。
【0030】前述のように、Hゾーンにおいては、入力
軸10から入った動力は第2歯車組32および遊星歯車
組40を経て出力軸12に伝達され、その過程でサンギ
ア42に作用する分力(反力)が無段変速機構20を経
て入力軸10に循環されることになる。すなわち、歯車
に較べてやや動力伝達効率が低い無段変速機構20で伝
達される動力は全体の一部であるので、Hゾーンにおけ
る総合伝達効率は無段変速機構20のみで伝達される場
合に比較して高い値になる。
軸10から入った動力は第2歯車組32および遊星歯車
組40を経て出力軸12に伝達され、その過程でサンギ
ア42に作用する分力(反力)が無段変速機構20を経
て入力軸10に循環されることになる。すなわち、歯車
に較べてやや動力伝達効率が低い無段変速機構20で伝
達される動力は全体の一部であるので、Hゾーンにおけ
る総合伝達効率は無段変速機構20のみで伝達される場
合に比較して高い値になる。
【0031】また、一般に無段変速機構20の第1およ
び第2プーリ22,24のV溝幅制御は、図示しない油
圧ポンプから出力される油圧によって行われるが、前述
のようにHゾーンにおいては無段変速機構20を通る動
力が伝達動力の一部でしかなく、特に低い変速比(高速
側)における伝達トルクが小さいので、低い油圧で制御
することができる。そのため、油圧ポンプを駆動するの
に要する動力が小さくて済む。
び第2プーリ22,24のV溝幅制御は、図示しない油
圧ポンプから出力される油圧によって行われるが、前述
のようにHゾーンにおいては無段変速機構20を通る動
力が伝達動力の一部でしかなく、特に低い変速比(高速
側)における伝達トルクが小さいので、低い油圧で制御
することができる。そのため、油圧ポンプを駆動するの
に要する動力が小さくて済む。
【0032】油圧ポンプの所要動力は変速装置にとって
パワーロスであるので、所要動力が小さくて済むという
ことは、変速装置全体の動力伝達効率が高くなることを
意味する。したがって、Hゾーンにおいては、伝達する
動力の一部だけを無段変速機構20に伝達することで、
無段変速機構20の摩擦ロスが少なくなるとともに、油
圧ポンプのパワーロスも少なくなるので、特に高速の一
定走行に近い条件において全体の伝達効率を大幅に向上
させることができる。
パワーロスであるので、所要動力が小さくて済むという
ことは、変速装置全体の動力伝達効率が高くなることを
意味する。したがって、Hゾーンにおいては、伝達する
動力の一部だけを無段変速機構20に伝達することで、
無段変速機構20の摩擦ロスが少なくなるとともに、油
圧ポンプのパワーロスも少なくなるので、特に高速の一
定走行に近い条件において全体の伝達効率を大幅に向上
させることができる。
【0033】また、図2でわかるように無段変速機構2
0の変速比範囲(プーリ比:1.82〜0.55)に較
べて、全体の変速比範囲(3.500〜0.623)が
大きい。つまり、全体の変速比範囲を同じとするなら、
従来の無段変速装置に較べて無段変速機構20の変速比
範囲を小さくすることができる。一般に、無段変速機構
の許容伝達トルクは変速比範囲が小さいほど高くなるの
で、プーリの大きさ(外径)を同じとするならば従来の
ように全体の変速比範囲と同じ変速比範囲の無段変速機
構を用いるのに較べて、本実施例は許容伝達トルクを大
きくすることが可能になる。
0の変速比範囲(プーリ比:1.82〜0.55)に較
べて、全体の変速比範囲(3.500〜0.623)が
大きい。つまり、全体の変速比範囲を同じとするなら、
従来の無段変速装置に較べて無段変速機構20の変速比
範囲を小さくすることができる。一般に、無段変速機構
の許容伝達トルクは変速比範囲が小さいほど高くなるの
で、プーリの大きさ(外径)を同じとするならば従来の
ように全体の変速比範囲と同じ変速比範囲の無段変速機
構を用いるのに較べて、本実施例は許容伝達トルクを大
きくすることが可能になる。
【0034】次に、図3は本発明の第2実施例を示すス
ケルトン図である。本実施例は第1実施例とは各要素の
配置が異なるとともに、遊星歯車組の連結が異なる。す
なわち、入力軸10と出力軸12とを同軸芯上に配置し
たものである。この実施例では、入力軸10と第1プー
リ22とは入力歯車組14を介して連結され、第2プー
リ24は第1歯車組30を介してダブルピニヨン型の遊
星歯車組40Aのキャリア50と連結し、サンギア42
は出力軸12と連結している。すなわち、サンギア42
とキャリア50の連結が第1実施例と逆になっている。
ケルトン図である。本実施例は第1実施例とは各要素の
配置が異なるとともに、遊星歯車組の連結が異なる。す
なわち、入力軸10と出力軸12とを同軸芯上に配置し
たものである。この実施例では、入力軸10と第1プー
リ22とは入力歯車組14を介して連結され、第2プー
リ24は第1歯車組30を介してダブルピニヨン型の遊
星歯車組40Aのキャリア50と連結し、サンギア42
は出力軸12と連結している。すなわち、サンギア42
とキャリア50の連結が第1実施例と逆になっている。
【0035】リングギア44は第1クラッチ52を介し
て入力軸10と連結可能であるとともに、ブレーキ56
により静止部70に固定可能である。キャリア50は、
第2クラッチ54を介して出力軸12に連結可能であ
る。作動は、図4に示したように行われる。Lゾーンで
は第2クラッチ54が接続されるので、入力軸10の駆
動力は、入力歯車組14、第1プーリ22、Vベルト2
6、第2プーリ24、第1歯車組30、キャリア50、
第2クラッチ54を経て出力軸12に伝達される。この
場合には、動力分割は行われず、駆動力は全て無段変速
機構20を通る。
て入力軸10と連結可能であるとともに、ブレーキ56
により静止部70に固定可能である。キャリア50は、
第2クラッチ54を介して出力軸12に連結可能であ
る。作動は、図4に示したように行われる。Lゾーンで
は第2クラッチ54が接続されるので、入力軸10の駆
動力は、入力歯車組14、第1プーリ22、Vベルト2
6、第2プーリ24、第1歯車組30、キャリア50、
第2クラッチ54を経て出力軸12に伝達される。この
場合には、動力分割は行われず、駆動力は全て無段変速
機構20を通る。
【0036】Hゾーンでは第2クラッチ54は解除さ
れ、第1クラッチ52が締結されるので、入力軸10の
駆動力は、第1クラッチ52、リングギア44、第2ピ
ニヨン48、第1ピニヨン46、サンギア42を経て出
力軸12に伝達されるとともに、分力(反力)がキャリ
ア50、第1歯車組30、無段変速機構20、入力歯車
組14を経て入力軸10に戻される。この場合には動力
分割が行われる。
れ、第1クラッチ52が締結されるので、入力軸10の
駆動力は、第1クラッチ52、リングギア44、第2ピ
ニヨン48、第1ピニヨン46、サンギア42を経て出
力軸12に伝達されるとともに、分力(反力)がキャリ
ア50、第1歯車組30、無段変速機構20、入力歯車
組14を経て入力軸10に戻される。この場合には動力
分割が行われる。
【0037】Rレンジにおいては、ブレーキ56が静止
部70に固定されるので、リングギア44は固定され、
入力軸10の駆動力は、入力歯車組14、無段変速機構
20、第1歯車組30、キャリア50、第2ピニヨン4
8、第1ピニヨン46、サンギア42を経て逆転されて
出力軸12に伝達される。この場合には、動力分割は行
われず、駆動力は全て無段変速機構20を通る。
部70に固定されるので、リングギア44は固定され、
入力軸10の駆動力は、入力歯車組14、無段変速機構
20、第1歯車組30、キャリア50、第2ピニヨン4
8、第1ピニヨン46、サンギア42を経て逆転されて
出力軸12に伝達される。この場合には、動力分割は行
われず、駆動力は全て無段変速機構20を通る。
【0038】本実施例は第1実施例と遊星歯車組の配置
および連結が異なるが、前記実施例と同様な効果が得ら
れる。次に、図5は本発明の第3実施例の要部を示すス
ケルトン図である。本実施例は第1実施例のダブルピニ
ヨン遊星歯車組の代りに単純遊星歯車組を用いている。
および連結が異なるが、前記実施例と同様な効果が得ら
れる。次に、図5は本発明の第3実施例の要部を示すス
ケルトン図である。本実施例は第1実施例のダブルピニ
ヨン遊星歯車組の代りに単純遊星歯車組を用いている。
【0039】すなわち、遊星歯車組40Bのサンギア4
2は第1歯車組30を介して図示を省略した第2プーリ
24に連結している。サンギア42はピニヨン46Aと
噛み合い、ピニヨン46Aはリングギア44と噛み合っ
ている。ピニヨン46Aを支持するキャリア50は第2
歯車組32を介して図示を省略したドッグクラッチ60
と連結している。リングギア44は出力軸12と連結し
ている。
2は第1歯車組30を介して図示を省略した第2プーリ
24に連結している。サンギア42はピニヨン46Aと
噛み合い、ピニヨン46Aはリングギア44と噛み合っ
ている。ピニヨン46Aを支持するキャリア50は第2
歯車組32を介して図示を省略したドッグクラッチ60
と連結している。リングギア44は出力軸12と連結し
ている。
【0040】サンギア42は第2クラッチ54を介して
出力軸12と連結可能である。すなわち、第2クラッチ
54を締結すると遊星歯車組40は一体になり、図示を
省略した第2プーリ24と出力軸12とは第1歯車組3
0を介して連結される。図示以外の部分は第1実施例と
同じ構成である。変速比の数値を除き作動も第1実施例
と同じである。本実施例においても前記実施例と同様な
効果が得られる。
出力軸12と連結可能である。すなわち、第2クラッチ
54を締結すると遊星歯車組40は一体になり、図示を
省略した第2プーリ24と出力軸12とは第1歯車組3
0を介して連結される。図示以外の部分は第1実施例と
同じ構成である。変速比の数値を除き作動も第1実施例
と同じである。本実施例においても前記実施例と同様な
効果が得られる。
【0041】以上の各実施例はVベルト式の無段変速機
構を用いた例で説明をしたが、これに限らず他のいかな
る無段変速機構を用いてもその目的を達せられることは
言うまでもない。
構を用いた例で説明をしたが、これに限らず他のいかな
る無段変速機構を用いてもその目的を達せられることは
言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、動力分割および逆転を1つの遊星歯車組で行うよう
にしたため、後進のための逆転専用の遊星歯車組および
制御用のクラッチ、ブレーキなどを設ける必要がないの
で、全体の構成が簡単となり、小さなスペースで済み、
小型乗用車への実用化を図ることができる。
ば、動力分割および逆転を1つの遊星歯車組で行うよう
にしたため、後進のための逆転専用の遊星歯車組および
制御用のクラッチ、ブレーキなどを設ける必要がないの
で、全体の構成が簡単となり、小さなスペースで済み、
小型乗用車への実用化を図ることができる。
【0043】また、分力(反力)が無段変速機構を経て
入力軸に循環され、油圧ポンプのパワーロスも少なくな
るので、全体の伝達効率を向上させることができる。ま
た、無段変速機構の変速比範囲を小さくすることができ
るので、許容伝達トルクを大きくすることができる。
入力軸に循環され、油圧ポンプのパワーロスも少なくな
るので、全体の伝達効率を向上させることができる。ま
た、無段変速機構の変速比範囲を小さくすることができ
るので、許容伝達トルクを大きくすることができる。
【図1】本発明の第1実施例を示すスケルトン図
【図2】作動説明図
【図3】本発明の第2実施例を示すスケルトン図
【図4】作動説明図
【図5】本発明の第3実施例の要部を示すスケルトン図
10:入力軸 12:出力軸 14:入力歯車組 20:無段変速機構 22:第1プーリ 24:第2プーリ 26:Vベルト 30:第1歯車組 32:第2歯車組 40,40A,40B:遊星歯車組 42:サンギア 44:リングギア 46:第1ピニヨン 46A:ピニヨン 48:第2ピニヨン 50:キャリア 52:第1クラッチ 54:第2クラッチ 56:ブレーキ 60:ドッグクラッチ 70:静止部
Claims (4)
- 【請求項1】無段変速を行う無段変速機構と、 前進高速段にあっては動力分割を行うことにより動力を
前記無段変速機構を通さずに出力軸に伝達するとともに
動力の一部を無段変速機構を通して入力軸に戻し、前進
低速段にあっては動力の全てを前記無段変速機講を通し
て前記出力軸に伝達し、後進時にあっては同じく動力の
全てを前記無段変速機構を通すとともに逆転させて前記
出力軸に伝達する遊星歯車組を備えたことを特徴とする
無段変速装置。 - 【請求項2】無段変速機構の一方を入力軸に連結し、他
方をダブルピニヨン遊星歯車組のサンギアに連結し、ダ
ブルピニヨン遊星歯車組のリングギアを歯車組を介して
入力軸と連結可能とするとともに静止部に固定可能と
し、ダブルピニヨン遊星歯車組のキャリアを出力軸に連
結したことを特徴とする無段変速装置。 - 【請求項3】無段変速機構の一方を入力軸に連結し、他
方をダブルピニヨン遊星歯車組のキャリアに連結し、ダ
ブルピニヨン遊星歯車組のリングギアを入力軸に連結可
能とするとともに静止部に固定可能とし、ダブルピニヨ
ン遊星歯車組のサンギアを出力軸に連結したことを特徴
とする無段変速装置。 - 【請求項4】無段変速機構の一方を入力軸に連結し、他
方を歯車組を介して単純遊星歯車組のサンギアに連結
し、単純遊星歯車組のキャリアを歯車組を介して入力軸
と連結可能とするとともに静止部に固定可能とし、単純
遊星歯車組のリングギアを出力軸に連結したことを特徴
とする無段変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6175037A JPH0835545A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 無段変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6175037A JPH0835545A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 無段変速装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0835545A true JPH0835545A (ja) | 1996-02-06 |
Family
ID=15989119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6175037A Pending JPH0835545A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 無段変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0835545A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997037153A1 (fr) * | 1996-04-02 | 1997-10-09 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Boite de transmission de vehicule |
US7819212B2 (en) | 2008-02-12 | 2010-10-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Power output apparatus and vehicle |
CN106884939A (zh) * | 2017-04-18 | 2017-06-23 | 济宁丰业机械有限公司 | 一种齿轮箱总成 |
CN108204432A (zh) * | 2016-12-20 | 2018-06-26 | 迪尔公司 | 多模式无限式无级变速传动装置 |
-
1994
- 1994-07-27 JP JP6175037A patent/JPH0835545A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997037153A1 (fr) * | 1996-04-02 | 1997-10-09 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Boite de transmission de vehicule |
GB2316984A (en) * | 1996-04-02 | 1998-03-11 | Fuji Heavy Ind Ltd | Vehicle driving device |
GB2316984B (en) * | 1996-04-02 | 2000-09-13 | Fuji Heavy Ind Ltd | Automobile driving system |
US7819212B2 (en) | 2008-02-12 | 2010-10-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Power output apparatus and vehicle |
CN108204432A (zh) * | 2016-12-20 | 2018-06-26 | 迪尔公司 | 多模式无限式无级变速传动装置 |
CN106884939A (zh) * | 2017-04-18 | 2017-06-23 | 济宁丰业机械有限公司 | 一种齿轮箱总成 |
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