JPH083419B2 - 傾斜状態検知装置 - Google Patents
傾斜状態検知装置Info
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- JPH083419B2 JPH083419B2 JP61162705A JP16270586A JPH083419B2 JP H083419 B2 JPH083419 B2 JP H083419B2 JP 61162705 A JP61162705 A JP 61162705A JP 16270586 A JP16270586 A JP 16270586A JP H083419 B2 JPH083419 B2 JP H083419B2
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Description
【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、農用トラクタの車体等の対象物の傾斜状態
を検知して警報信号や農用トラクタの作業機に対する姿
勢制御信号を発するのに用いられる傾斜状態検知装置、
特に傾斜状態を検出すべき対象物に取付けられる支持系
に振子を揺動自在に懸垂し、この振子と支持系との相対
揺動角度を静電容量的に検出するようにしたものの改良
に関する。
を検知して警報信号や農用トラクタの作業機に対する姿
勢制御信号を発するのに用いられる傾斜状態検知装置、
特に傾斜状態を検出すべき対象物に取付けられる支持系
に振子を揺動自在に懸垂し、この振子と支持系との相対
揺動角度を静電容量的に検出するようにしたものの改良
に関する。
(2) 従来の技術 従来、かかる傾斜状態検知装置は、例えば特公昭59−
53485号公報に記載されているように、既に知られてい
るが、そのものは、振子の揺動方向が一方向に限定され
ているため、検知する傾斜角度の方向も一方向に限られ
る。したがって、あらゆる方向について傾斜角度の検知
をする場合には、検知方向が相互に90゜異にする2基の
傾斜状態検知装置を設置しなければならず、広い設置ス
ペースを要するのみならず、コスト高となる等の問題が
ある。
53485号公報に記載されているように、既に知られてい
るが、そのものは、振子の揺動方向が一方向に限定され
ているため、検知する傾斜角度の方向も一方向に限られ
る。したがって、あらゆる方向について傾斜角度の検知
をする場合には、検知方向が相互に90゜異にする2基の
傾斜状態検知装置を設置しなければならず、広い設置ス
ペースを要するのみならず、コスト高となる等の問題が
ある。
そこで斯かる問題を解決するために、例えば特公昭55
−1524号公報に開示される如く液体を貯溜した密閉容器
の底部に複数の差動電極を配置する一方、同容器内の液
面を浮遊する浮子に、該差動電極と対向する共通電極を
配置し、容器傾斜に伴う共通電極と各差動電極間での対
向距離変化に対応した静電容量変化を検出することによ
り、単一装置であらゆる方向の傾斜状態を検知し得るよ
うに構成したものが既に提案されている。
−1524号公報に開示される如く液体を貯溜した密閉容器
の底部に複数の差動電極を配置する一方、同容器内の液
面を浮遊する浮子に、該差動電極と対向する共通電極を
配置し、容器傾斜に伴う共通電極と各差動電極間での対
向距離変化に対応した静電容量変化を検出することによ
り、単一装置であらゆる方向の傾斜状態を検知し得るよ
うに構成したものが既に提案されている。
(3) 発明が解決しようとする課題 ところが上記提案のものでは、可動体である浮子に共
通電極を保持させていて該共通電極自体が容器に対し頻
繁に相対移動するため、これに電気配線を接続するため
の構造が比較的複雑となるばかりか、その接続部の耐久
性に問題を生じ、装置の信頼性を低下させる虞れがあ
り、更に装置の組立性も悪くする等の問題がある。
通電極を保持させていて該共通電極自体が容器に対し頻
繁に相対移動するため、これに電気配線を接続するため
の構造が比較的複雑となるばかりか、その接続部の耐久
性に問題を生じ、装置の信頼性を低下させる虞れがあ
り、更に装置の組立性も悪くする等の問題がある。
本発明は、以上の従来装置の問題を一挙に解決しなが
ら、単一装置であるゆる方向と傾斜状態を的確に検知し
得る傾斜状態検知装置を提供することを目的とする。
ら、単一装置であるゆる方向と傾斜状態を的確に検知し
得る傾斜状態検知装置を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は、傾斜状態を検
知すべき対象物に取付けられる支持系に全方向揺動自在
に懸垂される振子と、この振子に球状の一部をなして形
成される椀状の導電板と、この導電板の球面に一定の間
隙を存して対向し、且つ振子の揺動に拘らず導電板との
対向面積が変化しないような大きさに形成されて支持系
に固定される共通電極と、同じく導電板の球面に一定の
間隙を存して対向し、且つ振子の第1方向での振動時、
導電板との対向面積が互いに反対に増減するように共通
電極の第1方向両側に並んで支持系に固定される一対の
第1差動電極と、同じく導電板の球面に一定の間隙を存
して対向し、且つ第1方向と直交する第2方向での振子
の揺動時、導電板との対向面積が互いに反対に増減する
ように共通電極の第2方向両側に並んで支持系に固定さ
れる一対の第2差動電極と、両第1差動電極と共通電極
との間で導電板を介してそれぞれ得られる静電容量の差
を電圧として検出する第1検出手段と、両第2差動電極
と共通電極との間で導電板を介してそれぞれ得られる静
電容量の差を電圧として検出する第2検出手段とから傾
斜状態検知装置を構成したことを特徴とする。
知すべき対象物に取付けられる支持系に全方向揺動自在
に懸垂される振子と、この振子に球状の一部をなして形
成される椀状の導電板と、この導電板の球面に一定の間
隙を存して対向し、且つ振子の揺動に拘らず導電板との
対向面積が変化しないような大きさに形成されて支持系
に固定される共通電極と、同じく導電板の球面に一定の
間隙を存して対向し、且つ振子の第1方向での振動時、
導電板との対向面積が互いに反対に増減するように共通
電極の第1方向両側に並んで支持系に固定される一対の
第1差動電極と、同じく導電板の球面に一定の間隙を存
して対向し、且つ第1方向と直交する第2方向での振子
の揺動時、導電板との対向面積が互いに反対に増減する
ように共通電極の第2方向両側に並んで支持系に固定さ
れる一対の第2差動電極と、両第1差動電極と共通電極
との間で導電板を介してそれぞれ得られる静電容量の差
を電圧として検出する第1検出手段と、両第2差動電極
と共通電極との間で導電板を介してそれぞれ得られる静
電容量の差を電圧として検出する第2検出手段とから傾
斜状態検知装置を構成したことを特徴とする。
(2) 作用 対象物の傾斜に伴い振子が支持系に対し相対的に揺動
すれば、その揺動は第1方向の成分と第2方向の成分と
に分けられる。
すれば、その揺動は第1方向の成分と第2方向の成分と
に分けられる。
そして、第1方向の揺動成分によれば、導電板を介し
て得られる両第1差動電極の共通電極との間の静電容量
に差が生じ、その差が第1検出手段により電圧として取
出され、対象物の第1方向への傾斜角度を知ることがで
きる。
て得られる両第1差動電極の共通電極との間の静電容量
に差が生じ、その差が第1検出手段により電圧として取
出され、対象物の第1方向への傾斜角度を知ることがで
きる。
また第2方向の揺動成分によれば、導電板を介して得
られる両第2差動電極の共通電極との間の静電容量に差
が生じ、その差が第2検出手段により電圧として取出さ
れ、対象物の第2方向への傾斜角度を知ることができ
る。
られる両第2差動電極の共通電極との間の静電容量に差
が生じ、その差が第2検出手段により電圧として取出さ
れ、対象物の第2方向への傾斜角度を知ることができ
る。
(3) 実 施 例 以下、図面により本発明の一実施例について説明する
と、先ず第1図において、左右一対の前輪Wf,Wf′及び
左右一対の後輪Wr,Wr′を備えた農用トラクタの車体B
の適所に、その傾斜状態を検知する傾斜状態検知装置S
が設置される。
と、先ず第1図において、左右一対の前輪Wf,Wf′及び
左右一対の後輪Wr,Wr′を備えた農用トラクタの車体B
の適所に、その傾斜状態を検知する傾斜状態検知装置S
が設置される。
この傾斜状態検知装置Sは、第2図に示すように、車
体Bに弾性部材2を介して取付けられる外箱1を有し、
この外箱1の下方開口部にそれを閉塞するように基台3
がシール部材4を介して固着される。この基台3の上面
には門形のフレーム5が立設され、このフレーム5の中
央部に振子6が自在接手7を介して全方向揺動自在に懸
垂される。
体Bに弾性部材2を介して取付けられる外箱1を有し、
この外箱1の下方開口部にそれを閉塞するように基台3
がシール部材4を介して固着される。この基台3の上面
には門形のフレーム5が立設され、このフレーム5の中
央部に振子6が自在接手7を介して全方向揺動自在に懸
垂される。
振子6は球体の一部をなす椀状の重錘8と、この重錘
8と結合されると共に自在接手7を介してフレーム5に
支持され、重錘8をその椀状中心周りに揺動させる腕9
とからなり、重錘8は導電板と磁気制動板とを兼ねるよ
うに、Al,Cu等のような導電性を有する非磁性材料から
成形される。
8と結合されると共に自在接手7を介してフレーム5に
支持され、重錘8をその椀状中心周りに揺動させる腕9
とからなり、重錘8は導電板と磁気制動板とを兼ねるよ
うに、Al,Cu等のような導電性を有する非磁性材料から
成形される。
基台3には、振子6の下方で鉄製の取付板10がフレー
ム5と共にねじ11で固着されており、この取付板10に
は、重錘8の球状下面に一定の空隙を存して対向する、
重錘8よりも大径の椀状の電極基板12と、この電極基板
12を挟んで重錘8と対向する4個あるいはそれ以上の永
久磁石13,13…とが固設される。これら磁石13,13…は、
振子6の軸線周りに互いに等間隔を置き、且つ相隣る磁
石13,13の磁性が互いに上下逆になるように配列され
る。
ム5と共にねじ11で固着されており、この取付板10に
は、重錘8の球状下面に一定の空隙を存して対向する、
重錘8よりも大径の椀状の電極基板12と、この電極基板
12を挟んで重錘8と対向する4個あるいはそれ以上の永
久磁石13,13…とが固設される。これら磁石13,13…は、
振子6の軸線周りに互いに等間隔を置き、且つ相隣る磁
石13,13の磁性が互いに上下逆になるように配列され
る。
電極基板12は合成樹脂等の絶縁材料から成形されたも
ので、第3図に示すように、その上面には、その中心部
に位置する円形の共通電極21と、この共通電極21を挟ん
で車体Bの左右方向に並ぶ一対の第1差動電極14,14′
と、同じく共通電極21を挟んで車体Bの前後方向に並ぶ
一対の第2差動電極15,15′とが形成される。これら電
極21;14,14′;15,15′はCu等のような導電性を有する非
磁性材料から成形される。そして、共通電極21は、振子
6のどのような揺動によるも重錘8即ち導電板との対向
面積を変化させないように、その導電板8より充分に小
径に形成される。また第1,第2差動電極14,14′;15,1
5′は、電極基板12の円周を4等分するようにそれぞれ
中心角が45゜の扇形に形成され、導電板8及び電極基板
12の各中心が同一鉛直線上に並ぶ状態では導電板8との
対向域から外方へそれぞれ一定量食み出している。
ので、第3図に示すように、その上面には、その中心部
に位置する円形の共通電極21と、この共通電極21を挟ん
で車体Bの左右方向に並ぶ一対の第1差動電極14,14′
と、同じく共通電極21を挟んで車体Bの前後方向に並ぶ
一対の第2差動電極15,15′とが形成される。これら電
極21;14,14′;15,15′はCu等のような導電性を有する非
磁性材料から成形される。そして、共通電極21は、振子
6のどのような揺動によるも重錘8即ち導電板との対向
面積を変化させないように、その導電板8より充分に小
径に形成される。また第1,第2差動電極14,14′;15,1
5′は、電極基板12の円周を4等分するようにそれぞれ
中心角が45゜の扇形に形成され、導電板8及び電極基板
12の各中心が同一鉛直線上に並ぶ状態では導電板8との
対向域から外方へそれぞれ一定量食み出している。
第4図に示すように、共通電極21は発振回路16の出力
端子に接続され、第1差動電極14,14′は第1容量−電
圧変換回路17の入力端子に接続され、第2差動電極15,1
5′は第2容量−電圧変換回路18の入力端子に接続され
る。
端子に接続され、第1差動電極14,14′は第1容量−電
圧変換回路17の入力端子に接続され、第2差動電極15,1
5′は第2容量−電圧変換回路18の入力端子に接続され
る。
ここで、導電板8を介して得られる電極21,14間の静
電容量をCx、導電板8を介して得られる電極21,14′間
の静電容量をCx′、導電板8を介して得られる電極21,1
5間の静電容量をCy、導電板8を介して得られる電極21,
15′間の静電容量をCy′とする。そして、第1容量−電
圧変換回路17ではCx′−Cxの値に比例した電圧を出力
し、第2容量−電圧変換回路18ではCy−Cy′の値に比例
した電圧を出力するようになっており、この両回路17,1
8の出力端子には、左右方向傾斜角度表示器19及び前後
方向傾斜角度表示器20、または車体Bに連結された作業
機の姿勢を制御する姿勢制御装置の左右方向駆動部及び
前後方向駆動部にそれぞれ接続される。
電容量をCx、導電板8を介して得られる電極21,14′間
の静電容量をCx′、導電板8を介して得られる電極21,1
5間の静電容量をCy、導電板8を介して得られる電極21,
15′間の静電容量をCy′とする。そして、第1容量−電
圧変換回路17ではCx′−Cxの値に比例した電圧を出力
し、第2容量−電圧変換回路18ではCy−Cy′の値に比例
した電圧を出力するようになっており、この両回路17,1
8の出力端子には、左右方向傾斜角度表示器19及び前後
方向傾斜角度表示器20、または車体Bに連結された作業
機の姿勢を制御する姿勢制御装置の左右方向駆動部及び
前後方向駆動部にそれぞれ接続される。
次にこの実施例の作用を説明する。
農用トラクタの車体Bが水平状態を保持する場合は、
重錘8即ち導電板と電極基板12は同一鉛直線上にそれぞ
れ中心を置く。したがって右側電極14′の導電板8との
対向面積と、左側電極14の導電板8との対向面積とは等
しく、この導電板8を介して得られる左右両電極14,1
4′と共通電極21との各間の静電容量差(Cx′−Cx)は
零であり、また前側電極15の導電板8との対向面積と、
後側電極15′の導電板8との対向面積とは等しく、この
導電板8を介して得られる前後両電極15,15′と共通電
極21との各間の静電容量差(Cy−Cy′)も零であり、以
上に対応して第1及び第2容量−電圧変換回路17,18は
所定値(例えば2.0V)の電圧を表示器19,20にそれぞれ
出力する。
重錘8即ち導電板と電極基板12は同一鉛直線上にそれぞ
れ中心を置く。したがって右側電極14′の導電板8との
対向面積と、左側電極14の導電板8との対向面積とは等
しく、この導電板8を介して得られる左右両電極14,1
4′と共通電極21との各間の静電容量差(Cx′−Cx)は
零であり、また前側電極15の導電板8との対向面積と、
後側電極15′の導電板8との対向面積とは等しく、この
導電板8を介して得られる前後両電極15,15′と共通電
極21との各間の静電容量差(Cy−Cy′)も零であり、以
上に対応して第1及び第2容量−電圧変換回路17,18は
所定値(例えば2.0V)の電圧を表示器19,20にそれぞれ
出力する。
いま、作業中に農用トラクタの車体Bが例えば右下り
に傾斜したとすると、傾斜状態検知装置Sの基台3も電
極基板12を伴って右下りに傾斜するのに対し、振子6は
現状を維持するので、相対的には振子6は電極基板12に
対して右方へ揺動する。これに伴い右側電極14′の導電
板8との対向面積は増加する一方、左側電極14の導電板
8との対向面積は減少するので、左右両電極14,14′と
共通電極21との各間の静電容量差(Cx′−Cx)は増加
し、第1容量−電圧変換回路17の出力電圧は第5図の線
aのように増加し、これにより表示器19に車体Bの右下
り角度が表示される。
に傾斜したとすると、傾斜状態検知装置Sの基台3も電
極基板12を伴って右下りに傾斜するのに対し、振子6は
現状を維持するので、相対的には振子6は電極基板12に
対して右方へ揺動する。これに伴い右側電極14′の導電
板8との対向面積は増加する一方、左側電極14の導電板
8との対向面積は減少するので、左右両電極14,14′と
共通電極21との各間の静電容量差(Cx′−Cx)は増加
し、第1容量−電圧変換回路17の出力電圧は第5図の線
aのように増加し、これにより表示器19に車体Bの右下
り角度が表示される。
これと反対に車体Bが左下りに傾斜すれば、静電容量
差(Cx′−Cx)は減少し、第1容量−電圧変換回路17の
出力電圧は、第5図の線bのように減少し、これにより
表示器19には車体Bの左下り角度が表示される。
差(Cx′−Cx)は減少し、第1容量−電圧変換回路17の
出力電圧は、第5図の線bのように減少し、これにより
表示器19には車体Bの左下り角度が表示される。
一方、このとき前側電極15及び導電板8の対向面積
と、後側電極15′及び導電板8の対向面積との比が変化
しなければ第2容量−電圧変換回路18の出力電圧に変化
はない。
と、後側電極15′及び導電板8の対向面積との比が変化
しなければ第2容量−電圧変換回路18の出力電圧に変化
はない。
また、車体Bが例えば前下りに傾斜したとすると、相
対的に振子6は電極基板12に対して後方へ揺動する。こ
れに伴い前側電極15の導電板8との対向面積は増加する
一方、後側電極15′の導電板8との対向面積は減少する
ので、前後両電極15,15′と共通電極21との各間の静電
容量差(Cy−Cy′)は増加し、第2容量−電圧変換回路
18の出力電圧は第5図線cのように増加し、これにより
表示器20に車体Bの前下り角度が表示される。
対的に振子6は電極基板12に対して後方へ揺動する。こ
れに伴い前側電極15の導電板8との対向面積は増加する
一方、後側電極15′の導電板8との対向面積は減少する
ので、前後両電極15,15′と共通電極21との各間の静電
容量差(Cy−Cy′)は増加し、第2容量−電圧変換回路
18の出力電圧は第5図線cのように増加し、これにより
表示器20に車体Bの前下り角度が表示される。
これと反対に車体Bが後下りに傾斜すれば、静電容量
差(Cy−Cy′)は減少し、第2容量−電圧変換回路18の
出力電圧は第5図の線dのように減少し、これにより表
示器20に車体の後下り角度が表示される。
差(Cy−Cy′)は減少し、第2容量−電圧変換回路18の
出力電圧は第5図の線dのように減少し、これにより表
示器20に車体の後下り角度が表示される。
車体Bが左右及び前後の両方向に傾斜した場合には、
左右方向の傾斜成分と、前後方向の傾斜成分が、上記作
用によりそれぞれ同時に検出される。
左右方向の傾斜成分と、前後方向の傾斜成分が、上記作
用によりそれぞれ同時に検出される。
農用トラクタの発進、制動、走行に伴い生じる外乱に
より振子6が激しく揺動すると、重錘即ち導電板8が、
相隣る永久磁石13,13間に形成される磁束を横切るよう
に急速に移動するので、重錘8には、その移動を阻止す
るように渦電流が生起する。つまり振子6には磁気制動
力が加えられ、その激しい揺動が減衰される。
より振子6が激しく揺動すると、重錘即ち導電板8が、
相隣る永久磁石13,13間に形成される磁束を横切るよう
に急速に移動するので、重錘8には、その移動を阻止す
るように渦電流が生起する。つまり振子6には磁気制動
力が加えられ、その激しい揺動が減衰される。
この実施例において、基台3、フレーム5、取付板10
及び電極基板12は本発明でいう支持系に対応し、第1容
量−電圧変換回路17は第1検出手段に対応し、第2容量
−電圧変換回路18は第2検出手段に対応する。
及び電極基板12は本発明でいう支持系に対応し、第1容
量−電圧変換回路17は第1検出手段に対応し、第2容量
−電圧変換回路18は第2検出手段に対応する。
C.発明の効果 以上のように本発明によれば、傾斜状態を検知すべき
対象物に取付けられる支持系に全方向揺動自在に懸垂さ
れる振子と、この振子に球状の一部をなして形成される
椀状の導電板と、この導電板の球面に一定の間隙を存し
て対向し、且つ振子の揺動に拘らず導電板との対向面積
が変化しないような大きさに形成されて支持系に固定さ
れる共通電極と、同じく導電板の球面に一定の間隙を存
して対向し、且つ振子の第1方向での揺動時、導電板と
の対向面積が互いに反対に増減するように共通電極の第
1方向両側に並んで支持系に固定される一対の第1差動
電極と、同じく導電板の球面に一定の間隙を存して対向
し、且つ第1方向と直交する第2方向での振子の揺動
時、導電板との対向面積が互いに反対に増減するように
共通電極の第2方向両側に並んで支持系に固定される一
対の第2差動電極と、両第1差動電極と共通電極との間
で導電板を介してそれぞれ得られる静電容量の差を電圧
として検出する第1検出手段と、両第2差動電極と共通
電極との間で導電板を介してそれぞれ得られる静電容量
の差を電圧として検出する第2検出手段とから傾斜状態
検知装置を構成したので、単一の装置で全方向の傾斜状
態を検知することができ、一方向の傾斜状態しか検知し
得ない2基の傾斜状態検知装置を、検知方向を異にして
設置する場合に比し、極めて低コストである。しかも電
気配線が必要な各差動電極や共通電極は何れも支持系に
固定されていて、可動体である揺動振子(従って導電
板)には電気回路を接続する必要がないから、全体とし
て回路配線が簡単で信頼性が高く、且つ組立性も良好で
ある。また振子が1個であることから装置全体が特別大
型化することもなく、狭隘な場所にも容易に設置するこ
とができる。
対象物に取付けられる支持系に全方向揺動自在に懸垂さ
れる振子と、この振子に球状の一部をなして形成される
椀状の導電板と、この導電板の球面に一定の間隙を存し
て対向し、且つ振子の揺動に拘らず導電板との対向面積
が変化しないような大きさに形成されて支持系に固定さ
れる共通電極と、同じく導電板の球面に一定の間隙を存
して対向し、且つ振子の第1方向での揺動時、導電板と
の対向面積が互いに反対に増減するように共通電極の第
1方向両側に並んで支持系に固定される一対の第1差動
電極と、同じく導電板の球面に一定の間隙を存して対向
し、且つ第1方向と直交する第2方向での振子の揺動
時、導電板との対向面積が互いに反対に増減するように
共通電極の第2方向両側に並んで支持系に固定される一
対の第2差動電極と、両第1差動電極と共通電極との間
で導電板を介してそれぞれ得られる静電容量の差を電圧
として検出する第1検出手段と、両第2差動電極と共通
電極との間で導電板を介してそれぞれ得られる静電容量
の差を電圧として検出する第2検出手段とから傾斜状態
検知装置を構成したので、単一の装置で全方向の傾斜状
態を検知することができ、一方向の傾斜状態しか検知し
得ない2基の傾斜状態検知装置を、検知方向を異にして
設置する場合に比し、極めて低コストである。しかも電
気配線が必要な各差動電極や共通電極は何れも支持系に
固定されていて、可動体である揺動振子(従って導電
板)には電気回路を接続する必要がないから、全体とし
て回路配線が簡単で信頼性が高く、且つ組立性も良好で
ある。また振子が1個であることから装置全体が特別大
型化することもなく、狭隘な場所にも容易に設置するこ
とができる。
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は傾斜状
態検知装置を設置した農用トラクタの車体の平面図、第
2図は傾斜状態検知装置の縦断背面図、第3図は第2図
のIII−III線断面図、第4図は電気回路図、第5図は第
1及び第2容量−電圧変換回路の出力特性線図である。 S……傾斜状態検知装置、 3……支持系としての基台、6……振子、7……自在接
手、8……重錘兼導電板、14,14′……第1差動電極、1
5,15′……第2差動電極、16……発振回路、17……第1
検出手段としての第1容量−電圧変換回路、18……第2
検出手段としての第2容量−電圧変換回路、21……共通
電極
態検知装置を設置した農用トラクタの車体の平面図、第
2図は傾斜状態検知装置の縦断背面図、第3図は第2図
のIII−III線断面図、第4図は電気回路図、第5図は第
1及び第2容量−電圧変換回路の出力特性線図である。 S……傾斜状態検知装置、 3……支持系としての基台、6……振子、7……自在接
手、8……重錘兼導電板、14,14′……第1差動電極、1
5,15′……第2差動電極、16……発振回路、17……第1
検出手段としての第1容量−電圧変換回路、18……第2
検出手段としての第2容量−電圧変換回路、21……共通
電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝川 光一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭56−87815(JP,A) 特公 昭55−1524(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】傾斜状態を検知すべき対象物に取付けられ
る支持系(3)に全方向揺動自在に懸垂される振子
(6)と、この振子(6)に球状の一部をなして形成さ
れる椀状の導電板(8)と、この導電板(8)の球面に
一定の間隙を存して対向し、且つ振子(6)の揺動に拘
らず導電板(8)との対向面積が変化しないような大き
さに形成されて支持系(3)に固定される共通電極(2
1)と、同じく導電板(8)の球面に一定の間隙を存し
て対向し、且つ振子(6)の第1方向での揺動時、導電
板(8)との対向面積が互いに反対に増減するように共
通電極(21)の第1方向両側に並んで支持系(3)に固
定される一対の第1差動電極(14,14′)と、同じく導
電板(8)の球面に一定の間隙を存して対向し、且つ第
1方向と直交する第2方向での振子(6)の揺動時、導
電板(8)との対向面積が互いに反対に増減するように
共通電極(21)の第2方向両側に並んで支持系(3)に
固定される一対の第2差動電極(15,15′)と、両第1
差動電極(14,14′)と共通電極(21)との各間で導電
板(8)を介してそれぞれ得られる静電容量(Cx,C
x′)の差を電圧として検出する第1検出手段(17)
と、両第2差動電極(15,15′)と共通電極(21)との
各間で導電板(8)を介してそれぞれ得られる静電容量
(Cy,Cy′)の差を電圧として検出する第2検出手段(1
8)とからなることを特徴とする、傾斜状態検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61162705A JPH083419B2 (ja) | 1986-07-10 | 1986-07-10 | 傾斜状態検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61162705A JPH083419B2 (ja) | 1986-07-10 | 1986-07-10 | 傾斜状態検知装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6318215A JPS6318215A (ja) | 1988-01-26 |
JPH083419B2 true JPH083419B2 (ja) | 1996-01-17 |
Family
ID=15759729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61162705A Expired - Fee Related JPH083419B2 (ja) | 1986-07-10 | 1986-07-10 | 傾斜状態検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH083419B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2599028B2 (ja) * | 1990-11-08 | 1997-04-09 | 元田電子工業株式会社 | 動いている平面の水準測定方法及び水準傾きの検出装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6052398B2 (ja) * | 1978-06-21 | 1985-11-19 | 株式会社東芝 | 制御棒駆動機構 |
JPS5687815A (en) * | 1979-12-19 | 1981-07-16 | Kaho Seisakusho:Kk | Automatic inclination detector for vehicle or the like |
-
1986
- 1986-07-10 JP JP61162705A patent/JPH083419B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6318215A (ja) | 1988-01-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |