JPH0834050B2 - シーク制御回路 - Google Patents

シーク制御回路

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JPH0834050B2
JPH0834050B2 JP7125488A JP7125488A JPH0834050B2 JP H0834050 B2 JPH0834050 B2 JP H0834050B2 JP 7125488 A JP7125488 A JP 7125488A JP 7125488 A JP7125488 A JP 7125488A JP H0834050 B2 JPH0834050 B2 JP H0834050B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気ディスク装置用アクチュエータのシー
ク制御回路に関するものである。
〔従来の技術〕
磁気ディスク装置では大きな記憶容量を有効に利用す
るために、記憶容量の増大に見合った高速アクセス性能
が要求される。
磁気ディスク装置等のように回転機構を有する記憶装
置の場合、アクセス性能を示す平均アクセス時間a
は、アクチュエータの平均シーク時間sと平均回転待
ち時間rの和で表される。
このうち、平均回転待ち時間rを短くするには、デ
ィスク媒体の回転数を高める必要があるが、ディスク媒
体の回転数の増加は、ディスク媒体の回転に伴う風損や
機構振動の急増をまねく。
このため、アクセス時間Taの短縮は、主にアクチュエ
ータの平均シーク時間sの短縮によるところが大き
い。
平均シーク時間sを短くするには、可能な限り可動
部の質量を軽減するとともに、アクチュエータの出力を
増大することが重要である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、アクチュエータの出力を増大すると、
アクチュエータの一体化された駆動コイルの発熱が増加
し、アクチュエータの熱歪に起因する磁気ヘッドのオフ
トラックが増大するため、トラック密度の向上が困難に
なるという問題を抱えている。
この熱オフトラックの問題は、第4図に示すように、
揺動軸10と磁気ヘッド1との中央に駆動コイル11配置
し、アクチュエータの重心と駆動力の作用点とを一致さ
せ、アクチュエータ駆動時の機構振動の発生を抑圧する
ように構成した揺動形アクチュエータでより一層顕在化
する。
一方、大容量磁気ディスク装置では、記録密度を高め
るため、磁気ヘッド1とディスク媒体との間隙は0.1μ
m前後まで狭くなっている。このため、大きな駆動力に
より磁気ヘッド1を支えているヘッドアーム12やジンバ
ル13にねじれが生じて磁気ヘッド1の浮上姿勢が変化す
ると、磁気ヘッド1とディスク媒体が接触しやすくな
り、クラッシュ等の装置障害を引き起こす可能性が高く
なる。
本発明はこれらの事情に鑑みてなされたもので、回転
待ち時間Trを含めた所要のアクセス時間Ta内で、アクチ
ュエータを可能な限り低速度でシークさせることによ
り、アクセス性能を低下させることなくコイルの平均消
費電力を抑え、かつ大きな機構振動の発生率低減を図っ
たシーク制御回路を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、この発明は、可動ヘッド
を搭載したアクチュエータを制御し、前記可動ヘッドを
ディスク媒体上の目標トラック位置まで移動させるシー
ク制御回路において、 前記アクチュエータの移動距離に対して予め定められ
た基準シーク速度プロファイルを発生する基準速度発生
手段と、 前記アクチュエータの移動距離に対する所要シーク時
間Tsを記憶する記憶手段と、 前記ディスク媒体の回転によって所望のデータが前記
可動ヘッドにより読み書き可能な位置に達するまでの回
転待ち時間Trを算出する第1の演算手段と、 前記基準シーク速度プロファイルの速度利得を調整す
る速度調整利得G0を、Tr≧Tsの場合にはGo=Ts/Trと
し、Tr<Tsの場合にはGo=Ts/(Tr+M・Trmax)〔Mは
Ts≦(Tr+M・Trmax)を満たす最小の自然数、Trmaxは
1回転待ち時間〕として演算する第2の演算手段と、 シーク動作毎に前記アクチュエータのシーク速度を前
記基準シーク速度プロファイルと前記速度調整利得G0
基づいて調整する調整手段と を有することを特徴とする。
また、前記調整手段は、予め定めたN通り(Nは自然
数)の速度調整利得GNを切替選択できるように構成され
ており、前記第2の演算手段は、前記速度調整利得G0
等しいかまたは大きく、かつ該速度調整利得G0に最も近
い速度調整利得GNを算出し、この速度調整利得GNを前記
調整手段に供給することを特徴とする。
〔作用〕
上記構成によれば、Tr≧Tsの場合のシーク時間は、Ts
×(1/G0)=Trとなり、Tr<Tsの場合のシーク時間は、
Tr+M・Trmaxとなる。すなわち、シーク時間は、回転
待ち時間Tr、あるいはそれにM回転分の時間を加えたも
のと同等とされる。つまり、アクチュエータは、所要ア
クセス時間内で可能な限り低速度でシークを行うことと
なる。この結果、アクセス性能を低下させることなく、
コイルの平均消費電力を抑え、かつ機構振動を抑制する
ことができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明の実施例を詳細に説
明するが、それに先立ち、第1図を参照して、この発明
の原理を説明する。
第1図において、磁気ヘッド1を搭載したアクチュエ
ータ2は、ディスク媒体3上の所望のデータを読み書き
するために、ディスク媒体3の半径方向に移動できるよ
うに構成されている。
所望のデータを読み書きできるまでのアクセス時間Ta
は、磁気ヘッド1が位置する現在のトラック位置から所
望のデータが位置するトラックまで磁気ヘッド1を移動
させるのに要するシーク時間Tsと、ディスク媒体3の回
転によって所望のデータが磁気ヘッド1の位置に達する
までの回転待ち時間Trとによって表される。
このうち、回転待ち時間Trは、磁気ヘッド1を搭載し
たアクチュエータ2が可能な限り高速で目標トラックま
でシークしても、所望のデータを読み書きできるまでに
待たされることを意味しており、平均回転待ち時間r
はディスク媒体3の回転時間Trmaxの1/2に相当する。
回転待ち時間Trが既知であれば、アクチュエータ2
は、回転待ち時間のTrを含めた所要アクセス時間Ta内に
シーク動作を完了していればよく、多くのコイル発熱と
大きな機械振動を伴う高速シークを行わずに済む。
特に、大容量の高速磁気ディスク装置では、平均シー
ク時間sが平均回転待ち時間rにほぼ等しくなる程
度まで、アクチュエータ2のシーク速度が高速化されて
おり、小形磁気ディスク装置と比較すると、アクセス時
間に占める回転待ち時間Trの割合が大きいため、コイル
発熱の低減や機械振動の抑圧効果は極めて大きい。
一例として、平均シーク時間sが平均回転待ち時間
rの1/2に等しいと仮定すると、本発明では平均シー
ク時間sを2倍に拡大できるため、平均的に見ればア
クチュエータ2の駆動力を1/4に、駆動コイルの消費電
力を1/16に低減できる。
また、磁気ヘッド1の浮上姿勢の変化は駆動力の低下
とともに指数関数的に減少するため、ディスク媒体3と
磁気ヘッド1との接触とによって起こるクラッシュ等の
障害は激減し、磁気ディスク装置の信頼性が大幅に向上
する。
以下、第2図を参照して、本発明の一実施例を説明す
る。
図において、磁気ディスク制御装置(DKC)4には外
部からシークコマンドが供給される。このシークコマン
ドには、所望データの位置を示すトラック番号とセクタ
番号とが含まれており、これらがアクチュエータ制御回
路5に送られる。アクチュエータ制御回路5は、磁気ヘ
ッド1の現在位置を常時把握しており、この位置と上記
トラック番号とから残差距離信号をつくって基準速度発
生回路6に供給する。基準速度発生回路6は、残差距離
信号によって、基準シーク速度プロファイルを発生し、
これを利得調整回路9aに供給する。
アクチュエータ制御回路5は、また、各シーク距離に
対するシーク時間Tsを記憶しており、このシーク時間Ts
と、後述する演算によって求めた回転待ち時間Trとから
速度調整利得G0を算出し、これを利得調整回路9aに供給
する。
また、利得調整回路9bを調整するための利得調整信号
をつくり、利得調整回路9bに送る。これは、フィードフ
ォワード駆動信号発生回路7からの駆動信号を利得調整
するものである。このフィードフオワード駆動信号発生
回路7は、ねらった通りの速度制御が行われるように、
あらかじめ設定された駆動電流を流してやるためのもの
で、必須の構成要素ではない。
さて、利得調整回路9aから出力された速度指令は、加
算器16aに供給され、ここで速度検出回路14からのフィ
ードバック信号との差がとられ、この差信号が速度制御
回路8に供給される。速度制御回路8は、この差信号に
よってアクチュエータ2の駆動信号をつくり加算器16b
に供給する。加算器16bは、上記駆動信号と利得調整回
路9bを介してフィードフォワード駆動信号発生回路7か
ら送られる駆動信号との和をアクチュエータ2に供給す
る。フィードフォワード駆動信号発生回路7からの駆動
信号は、制御を円滑に行わせ、制御速度を速めるための
ものであることは、すでに説明した。
アクチュエータ2の移動速度は、上記速度検出回路14
によって検出され、これがフィードバック信号として加
算器16aにフィードバックされ、速度指令と実際の速度
とが一致するように、アクチュエータ2の速度制御が行
われる。
なお、磁気ヘッド1が現に位置するセクタは、セクタ
検出回路15によって検出され、アクチュエータ制御回路
5にセクタ番号情報として送られる。
次に、この実施例の動作を説明する。
この実施例は、基準速度発生回路6とフィードフォワ
ード駆動信号発生回路7の出力に従って、速度制御回路
8が、磁気ヘッド1を搭載したアクチュエータ2をシー
クさせるように構成されており、基準速度発生回路6と
フィードフォワード駆動信号発生回路7の後に接続され
た利得調整回路9a,9bによって基準シーク速度プロファ
イルの速度利得を調整するようになっている。
アクチュエータ2へのシークコマンドは、磁気ディス
ク制御装置(DKC)4を通じてアクチュエータ制御回路
5に伝えられるが、このとき同時に、所望データのトラ
ック上の位置を示すセクタ番号が与えられる。通常、こ
のセクタ番号はアクチュエータ2がシーク動作を終了し
てから、所望のデータが磁気ヘッド1の位置まで達した
ことを確認しDKC4に報告するために使用される。
本構成では、アクチュエータ制御回路5が、第3図に
示した流れ図に従って、制御を実行する。
すなわち、シークコマンドにより、所望のデータが位
置するトラックまでの移動トラック数NTと、このデータ
の位置するセクタ番号NSが入力されると(ステップS
1)、アクチュエータ制御回路5は、磁気ヘッド1がシ
ーク直前に位置しているセクタ番号NHをセクタ検出回路
15から読み取り(ステップS2)、アクチュエータ2がシ
ーク動作を開始する直前からの回転待ち時間Trと、シー
ク時間Tsとを求める(ステップS3)。このシーク時間Ts
は、アクチュエータ2のシーク時間特性を記憶したメモ
リを参照して、シークコマンドに含まれる移動トラック
数NTから求められる。つまり、シーク時間TSは、移動ト
ラック数NTの関数f(NT)として求められる。
一方、回転待ち時間Trは、次の式によって求められ
る。
Tr=T0×mod総セクタ数(総セクタ数−1+NS−NH) ここで、T0は1セクタの回転待ち時間を表し、「mod
総セクタ数(A)」は、総セクタ数を法とする数Aの余
剰数を表すものである。
次に、回転待ち時間Trとシーク時間Tsとを比較し(ス
テップS4)、Tr≧Tsの場合にはステップS5へ移り、速度
調整利得G0=Ts/Trとし、この利得G0を利得調整信号と
して利得調整回路9a,9bに供給する。これにより、基準
速度発生回路6およびフィードフォワード駆動信号発生
回路7の出力がTs/Tr倍にされる。
一方、Tr<Tsの場合は、ステップS6に移り、速度調整
利得G0=Ts/(Tr+M・Trmax)とし、この利得G0を利得
調整信号として利得調整回路9a,9bに供給する。これに
より、基準速度発生回路6およびフィードフォワード駆
動信号発生回路7の出力がTs/(Tr+M・Trmax)倍にさ
れる。
ここで、MはTs≦(Tr+M・Trmax)を満たす最小の
自然数であり、Trmaxは1回転待ち時間を意味する。
こうして、利得調整回路9a,9bによって、基準速度発
生回路6およびフィードフォワード駆動信号発生回路7
の利得を調整した後、シーク動作が開始される。
すなわち、基準速度発生回路6から発生された基準シ
ーク速度プロファイルが利得調整回路9aによってG0倍さ
れて減速基準速度カーブがつくられ、これにしたがっ
て、アクチュエータ2の速度制御が行われる。
まず、アクチュエータ2がシーク動作を開始して、減
速基準速度カーブによって指示される基準速度に達する
までの加速区間では、アクチュエータ2は電源電圧によ
って駆動される。従って、この加速区間では、アクチュ
エータ2は利得制御回路9aの利得変化の影響を全く受け
ずに、最大駆動力で加速される。
このように、基準速度発生回路6の利得調整のみでは
アクチュエータ2の基準シーク速度プロファイルを理想
的に調整できないが、シーク時間が調整値より僅かに早
まる安全側の誤差を生じるのみであり、構成が最も簡易
であるという特徴を有する。
アクチュエータ2の速度が減速基準カーブによって指
示される基準速度に達し、加速区間が終了すると、アク
チュエータ2は上記基準速度で定速移動し、定速区間が
過ぎると、基準シーク速度プロファイルにしたがって減
速され、目標トラックにに達する。
こうして、本実施例によれば、すでに「作用」の欄で
説明したように、所要のアクセス時間内でアクチュエー
タを可能な限り低速度でシークさせることができる。
なお、上記実施例では利得調整回路9a,9bの利得をい
ずれもG0倍としたが、利得調整回路9bの利得は、利得調
整回路9aの利得とは独立に、経験的に得られる最適の値
に設定することができる。
また、予め利得調整回路9a,9bの利得定数をN通りに
設定すれば、乗算器からなる利得調整回路9a,9bを演算
増幅器とスイッチで構成できるので回路構成を簡素化で
きる。
この場合は、アクチュエータ制御回路5は、第3図の
ステップS7(点線のブロック)のように、あらかじめ設
定されたN通りの利得GLの中から、ステップS5,S6の演
算によって求められた速度調整利得G0に等しいか、また
はそれを越えるものの中で最も小さなものを速度調整利
得GNとして選択し、これを利得調整回路9a,9bに供給す
るようにこのようにすることによって、例えば上述した
N通りの利得GLとして、アクチュエータ制御回路5によ
り算出され得る速度調整利得Goに補正を加えた値を必要
に応じて予めいくつか設定しておけば、より現実に即し
た基準シーク速度プロファイルの速度利得の調整を行う
ことができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明は、所要アクセス時間
を求め、このアクセス時間内でアクチュエータを可能な
限り低速度でシークさせるため、アクセス性能を低下さ
せずに、駆動コイルの消費電力を低減させることができ
る。よって、サーマルオフトラックを抑圧できる。
また、磁気ヘッドの位置決め機構を大きな駆動力で制
御する割合を大幅に低減できる。
このため、磁気ディスク装置の高トラック密度化を達
成できるとともに、磁気ディスク装置の信頼性を大幅に
向上できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理を説明するための概念図、第2図
は本発明の実施例の構成を示すブロック図、第3図はア
クチュエータ制御回路5の制御の流れを示すフローチャ
ート、第4図は揺動形アクチュエータの一構成例を示す
平面図である。 1……磁気ヘッド、2……アクチュエータ、3……ディ
スク媒体、4……磁気ディスク制御装置、5……アクチ
ュエータ制御回路、6……基準速度発生回路、7……フ
ィードフォワード駆動信号発生回路、8……速度制御回
路、9a,9b……利得調整回路、10……揺動軸、11……駆
動コイル、12……ヘッドアーム、13……ジンバル、14…
…速度検出回路、15……セクタ検出回路、16a,16b……
加算器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動ヘッドを搭載したアクチュエータを制
    御し、前記可動ヘッドをディスク媒体上の目標トラック
    位置まで移動させるシーク制御回路において、 前記アクチュエータの移動距離に対して予め定められた
    基準シーク速度プロファイルを発生する基準速度発生手
    段と、 前記アクチュエータの移動距離に対する所要シーク時間
    Tsを記憶する記憶手段と、 前記ディスク媒体の回転によって所望のデータが前記可
    動ヘッドにより読み書き可能な位置に達するまでの回転
    待ち時間Trを算出する第1の演算手段と、 前記基準シーク速度プロファイルの速度利得を調整する
    速度調整利得Goを、Tr≧Tsの場合にはTs/Trとし、Tr<T
    sの場合にはTs/(Tr+M・Trmax)〔MはTs≦(Tr+M
    ・Trmax)を満たす最小の自然数、Trmaxは1回転待ち時
    間〕として演算する第2の演算手段と、 シーク動作毎に前記アクチュエータのシーク速度を前記
    基準シーク速度プロファイルと前記速度調整利得Goに基
    づいて調整する調整手段と を有することを特徴とするシーク制御回路。
  2. 【請求項2】前記調整手段は、予め定めたN通り(Nは
    自然数)の速度調整利得GNを切替選択できるように構成
    されており、前記第2の演算手段は、前記速度調整利得
    Goに等しいかまたは大きく、かつ該速度調整利得Goに最
    も近い速度調整利得GNを算出し、この速度調整利得GNを
    前記調整手段に供給することを特徴とする請求項1記載
    のシーク制御回路。
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