JPH08339514A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JPH08339514A
JPH08339514A JP14478495A JP14478495A JPH08339514A JP H08339514 A JPH08339514 A JP H08339514A JP 14478495 A JP14478495 A JP 14478495A JP 14478495 A JP14478495 A JP 14478495A JP H08339514 A JPH08339514 A JP H08339514A
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JP
Japan
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magnetic
film
flux guide
reproducing apparatus
magnetoresistive
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JP14478495A
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Hiroyuki Hoshiya
裕之 星屋
Kazuhiro Nakamoto
一広 中本
Moriaki Fuyama
盛明 府山
Takashi Kawabe
隆 川邉
Shinji Narushige
真治 成重
Hiroshi Fukui
宏 福井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】磁気抵抗効果膜に高抵抗軟磁性膜からなるフラ
ックスガイドを端部に接して配置し、磁気シールドと短
絡して微小なヨーク構造を形成した磁気ヘッドを搭載し
た磁気記録再生装置。 【効果】高い再生出力と高い耐静電破壊性を有する磁気
抵抗効果型ヘッドと、高記録密度の磁気記録再生装置を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録再生装置及び
磁気抵抗効果素子に係り、特に、高記録密度磁気記録再
生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−164406号公報には、ニッケル
−鉄合金と化合物を同時蒸着した薄膜を用いた磁気ヘッ
ド材料の記載がある。
【0003】第18回日本応用磁気学会学術講演概要集
(1994)311項にはCo−Al−O及びFe−Si
2 薄膜が102から107マイクロオームセンチメート
ルの大きな電気抵抗率を示すことが記載されている。
【0004】日本応用磁気学会誌14(1990)23
9項には光照射フェライトめっき法によるフェライト薄
膜の作製の記載がある。
【0005】特開平5−334630 号公報には強磁性金属か
らなる後端電極を有する磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド
の記載がある。
【0006】特開平4−278210 号公報にはシャントバイ
アスを用いた磁気抵抗効果素子に該磁気抵抗効果素子よ
り充分大きな比抵抗の薄膜からなる導磁路を用いた磁気
抵抗効果型ヘッドの記載がある。
【0007】特開平6−325328 号公報には磁気抵抗効果
素子の、記録媒体対向面側とは反対側に磁界制御用の磁
性膜を配置したことを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッドの記載がある。
【0008】特開平4−298810 号公報には再生ギャップ
内に配備される磁気抵抗効果素子と、絶縁性材料からな
る一方の磁気シールドとの間に磁気的な接合部を有する
磁気抵抗効果型磁気ヘッドの記載がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、記録
密度の充分に高い磁気記録装置、特にその再生部に外部
磁界に対して十分な感度と出力で作用する磁気抵抗効果
素子を実現し、さらに充分に信頼性のある磁気記録装置
を得ることが出来ず、記録装置としての機能を実現する
ことが困難であった。
【0010】記録密度の向上には記録媒体上の記録領域
の1単位が狭くなること及び磁気記録装置再生部の細小
化が必要である。このような問題の解決策として、薄膜
磁気ヘッドの再生部に磁気抵抗効果素子を配置し、磁気
抵抗効果による電気抵抗の変化を出力として用いる方法
がしられている。この場合、問題となるのは高記録密度
に伴って磁気抵抗効果素子を納める磁気シールド間のギ
ャップが必然的に狭くなり、 (1)磁気抵抗効果素子の電極と、磁気シールドなどの間
で静電破壊が起きやすくなる。
【0011】(2)記録媒体からの漏洩磁界がギャップの
奥まで侵入しなくなり、再生出力が低下する。
【0012】後者の問題を解決するために、磁気抵抗効
果素子の磁気抵抗効果膜に効率的に前記漏洩磁界が侵入
するように、フラックスガイドを設ける技術がしられて
いる。即ち、軟磁性体からなる磁束の誘導路を、磁気ヘ
ッドの対向面から磁気抵抗効果膜まで、また磁気抵抗効
果膜からさらに奥の方向に形成した磁気ヘッドを用いる
方法である。しかし、上記方法にも問題点がある。磁束
を効率的に誘導するには高い透磁率を持つフラックスガ
イドで、充分に短い磁路を形成する必要があるが、磁気
抵抗効果素子に加えて、微小なフラックスガイドを、電
極との絶縁を保って形成することは従来非常に困難であ
る。生産工程上の著しい複雑さに加えて、もし電極との
絶縁を保てなければフラックスガイドへの電流のリーク
が発生し、即ち磁気抵抗効果素子の出力を低下させるか
らである。
【0013】このように、高記録密度に対応した磁気ヘ
ッドとしては対向面に狭い磁気ギャップを有する磁気シ
ールド、もしくはフラックスガイドと、磁気ギャップ内
に配置した磁気抵抗効果膜とを用いる構成が望ましい
が、問題は先に述べた、極めて低い磁路抵抗を持つフラ
ックスガイドもしくは磁気シールドを電極からの電流の
漏洩や絶縁不良を防止して実現することが困難なことに
ある。
【0014】本発明の目的は高密度記録に対応した磁気
記録装置、即ち充分な出力と線形性,耐絶縁破壊性、を
改善した磁気抵抗効果素子を用いた磁気記録再生装置を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明での磁気記録装置
の課題は、磁気ヘッドで極めて低い磁路抵抗を持つフラ
ックスガイドもしくは磁気シールドを電極からの電流の
漏洩や絶縁不良,静電破壊を防止して実現することにあ
る。
【0016】上記課題を解決するための手段の一つは磁
気シールド,フラックスガイドを高電気抵抗材料にて構
成することにある。すなわち、電流の漏洩,絶縁不良な
どの原因はすべて、磁気シールドやフラックスガイドを
構成する材料に電流がながれることを意味するから、こ
れらを電気抵抗の極めて高い材料にて構成することで、
電流の漏洩による出力の低下,絶縁不良などを実質的に
防止できる。
【0017】従来高い透磁率を持つ薄膜材料としてしら
れるニッケル−鉄合金膜、あるいは鉄−アルミニウム−
シリコン合金膜は、100マイクロオームセンチメート
ル以下の極めて低い電気抵抗率を持つ金属薄膜である。
磁気シールドをこれらの材料の厚さ1μmの薄膜で構成
し、厚さ50nm,電気抵抗率50マイクロオームセン
チメートルの磁気抵抗効果膜を配置すると仮定する。磁
気シールドが幅0.2μmの磁気ギャップを有し、この
間に磁気抵抗効果膜を配置すると磁気抵抗効果膜と磁気
シールドの間隔は75nmであって、従来、この厚さの
絶縁膜で両者の間に絶縁を保つ必要があった。なぜなら
ば、絶縁不良が生じた場合、上記の数値から計算する
と、磁気抵抗効果膜のシート抵抗は10オームであり、
一方、磁気シールドのシート抵抗は1オーム以下であっ
て、検出電流のほとんどが磁気シールドを短絡してなが
れてしまうからである。
【0018】これに対し、本発明の効果を見積もるた
め、電気抵抗率104 マイクロオームセンチメートルの
高抵抗材料でシールドを形成した場合について述べる。
この場合、上記例と同様に計算すると磁気抵抗効果膜の
シート抵抗10オームに対し、磁気シールドのシート抵
抗は100オームであって、もし絶縁がとれない場合で
も検出電流はほとんどが磁気抵抗効果膜をながれ、出力
の低下を防止できる。
【0019】上記結果は、また、本発明の別の側面をも
説明している。即ち、磁気抵抗効果膜と磁気シールドと
が電気的に短絡しても出力の低下が生じないため、両者
を絶縁する必要はない。むしろ磁気抵抗効果膜と磁気シ
ールド、あるいは磁気シールドと磁気抵抗効果素子の電
気端子を高抵抗膜で短絡する構成とする。これにより、 (1)磁気抵抗効果膜と磁気シールドとで微細な磁路を簡
便に形成して記録媒体の磁界に対する検出感度を上げる
ことができる。
【0020】(2)電気端子が高抵抗膜で短絡されること
によって、磁気抵抗効果素子の静電気による破壊を防ぐ
ことが出来る。
【0021】という効果が上がる。(1)は磁気シール
ドすなわちフラックスガイドである。本発明ではさらに
電流の漏洩を防止して検出能力を向上する方法として、
磁気抵抗効果膜の端部に接触して高抵抗材料からなるフ
ラックスガイドを設置する。このフラックスガイドを電
気抵抗効果素子の電気端子と短絡させることで静電破壊
の防止効果が上がる。
【0022】
【作用】本発明ではこのように高抵抗軟磁性材料を適用
した磁気抵抗効果素子を再生部とした磁気記録再生装置
で、高い記録密度、すなわち、記録媒体上に記録される
記録波長が短く、また、記録トラックの幅が狭い記録を
実現して、なおかつ静電破壊が少ない信頼性の高い装置
を実現できる。
【0023】
【実施例】本発明の磁気抵抗効果素子を構成する膜は高
周波マグネトロンスパッタリング装置により以下のよう
に作製した。アルゴン3ミリトールの雰囲気中にて、厚
さ1ミリ,直径3インチのセラミックス基板に以下の材
料を順に積層して作製した。スパッタリングターゲット
として鉄−50at%マンガン,タンタル,ニッケル−
20at%鉄合金,コバルト−20%白金,銅,クロム
のターゲットを用いた。また、鉄ターゲット上にアルミ
ナチップを配置して同時スパッタし、鉄−アルミナ混合
膜を作製した。
【0024】基体上の素子の形成はフォトレジスト工程
及びイオンミリングによってパターニングした。その
後、基体はスライダ加工し、磁気記録装置に搭載した。
【0025】以下に本発明の具体的な実施例を図を追っ
て説明する。
【0026】図1は本発明の磁気ヘッドを用いた磁気記
録再生装置の第一例の説明図である。ヘッドスライダ9
0を兼ねる基体50上に磁気抵抗効果膜10,下部及び
上部磁気シールド81,82、及びフラックスガイド1
1をそれぞれ薄膜として形成し、フォトレジスト工程で
所定の形状に加工する。これらからなる磁気ヘッドを記
録媒体91上の記録トラック44に位置決めして再生を
行う。図中、記録用ヘッドは描かれていないが、同一の
スライダ上に記録ヘッドを形成して、それぞれ記録及び
再生を行わせることが出来る。ヘッドスライダ90は記
録媒体91の上を、対向面63を対向して0.2μm 以
下の高さ、あるいは接触状態で対向して相対運動する。
この機構により、磁気抵抗効果膜10は記録媒体91に
記録された磁気的信号を、その漏れ磁界64から読み取
ることのできる位置に設定されるのである。トラック幅
方向61及び素子高さ方向62はそれぞれ、ヘッドスラ
イダ90の対向面63に平行、及び垂直な方向として定
義される。
【0027】磁気抵抗効果膜10は磁気抵抗効果を生じ
る薄膜からなり、外部磁界を電気抵抗の変化で電気信号
として再生する。
【0028】電気端子40は磁気抵抗効果膜10に電流
を通じ、かつ電気抵抗を電圧として検出する。フラック
スガイド11は磁気抵抗効果膜に端部を接して配置し、
下部磁気シールド82及び上部磁気シールド81と磁気
的及び電気的に接触させる。上部及び下部磁気シールド
は対向面67に露出した磁気ギャップを形成し、かつ後
端部は閉じ、即ち、磁気抵抗効果膜10,フラックスガ
イド11,磁気シールド81,82は記録媒体91から
漏洩する磁界64を導く磁気回路を形成する。磁気ギャ
ップの奥行きは4μm以下とする時に磁束誘導の効果が
向上する。
【0029】フラックスガイド11及び磁気シールド8
1,82は鉄−アルミナ混合膜で作製した。
【0030】図2は本発明の磁気記録再生装置の側面図
である。磁気的に情報を記録する記録媒体91を面上に
形成したディスク95をスピンドルモータ93で回転さ
せ、アクチュエータ92によってヘッドスライダ90を
記録媒体91のトラック上に誘導する。即ち、磁気ディ
スク装置ではヘッドスライダ90上に形成した再生ヘッ
ド、及び記録ヘッドがこの機構に依って記録媒体91上
の所定の記録位置に近接して相対運動し、信号を順次書
き込み、及び読み取る。記録信号は信号処理系94を通
じて記録ヘッドで媒体上に記録し、再生ヘッドの出力を
信号処理系94を経て信号として得る。さらに再生ヘッ
ドを所望の記録トラック上へ移動させる際、本再生ヘッ
ドからの高感度な出力を用いてトラック上の位置を検出
し、アクチュエータを制御して、ヘッドスライダの位置
決めを行うことができる。本図ではヘッドスライダ9
0,記録媒体91を各1個示したが、これらは複数であ
ってもよい。また記録媒体91はディスク両面に情報を
記録してもよい。情報の記録がディスク両面の場合ヘッ
ドスライダ90は記録媒体の両面に配置する。
【0031】図3は本発明の第一例の磁気抵抗素子の面
上の構造の第一例を示す説明図である。磁気抵抗効果積
層膜10は一方の端部を対向面37に露出し、逆の端部
をフラックスガイド11と接している。本図には示され
ていないが、フラックスガイド11の対向面67と反対
側の端部を、図1のように、磁気シールドと磁気的かつ
電気的に短絡すると、素子高さ方向62に沿って形成し
た磁気回路の磁路抵抗を低くすることが出来る。磁気抵
抗効果膜10及びフラックスガイド11のトラック幅方
向61の側の端部に接して縦バイアス膜37を配置する
と磁気抵抗効果膜10及びフラックスガイド11を磁区
制御することができ、ノイズの抑制に役立つ。縦バイア
ス膜37はトラック幅方向61に平行な残留磁化成分を
持つ膜で構成し、本実施例では高保磁力材料であるコバ
ルト−白金薄膜を用いたが、他の硬磁性薄膜、もしく
は、反強磁性体と交換結合した磁性膜でも同様の機能が
ある。
【0032】図4は本発明の磁気抵抗素子の断面構造を
示す第一例の説明図である。下部磁気シールド82を磁
気抵抗効果膜10及びフラックスガイド11の下部に下
部非磁性絶縁膜21を介して配置する。同様に上部磁気
シールド82を磁気抵抗効果膜10及びフラックスガイ
ド11の上部に上部非磁性絶縁膜22を介して配置す
る。上部磁気シールド82及び下部磁気シールド81は
フラックスガイド11の素子高さ方向62側の後端部に
接して互いに接合させる。即ち、磁気抵抗効果膜10,
フラックスガイド11、及び上部,下部磁気シールド8
1,82が、対向面63から磁束を誘導する磁気回路を
形成し、上部,下部磁気シールド81,82が形成する
磁気ギャップ内に侵入する磁束を効率良く検出すること
ができる。
【0033】図5は本発明の第一例の磁気抵抗素子の面
上の構造を示す第二例の説明図である。磁気抵抗効果膜
10,フラックスガイド11,電気端子40,縦バイア
ス膜37の機能は図3と同様である。縦バイアス膜37
及び電気端子40は素子高さ方向62の幅を磁気抵抗効
果膜10と同程度にし、フラックスガイド11への電流
の漏洩をさらに減少させる。高抵抗磁区制御膜38は、
酸化ニッケル膜で代表される導電性の極めて低い反強磁
性膜または硬磁性膜からなり、フラックスガイド11を
磁区制御する。
【0034】図6は本発明の磁気抵抗素子の断面構造の
第二例を示す説明図である。下部及び上部磁気シールド
81,82,上部及び下部非磁性絶縁膜21,22の構
成は図4と同様である。フラックスガイド11は磁気抵
抗効果膜10の素子高さ方向62側の前端部及び後端部
に接して配置し、フラックスガイド11,磁気抵抗効果
膜10,フラックスガイド11、及び上部,下部磁気シ
ールド81,82が、対向面63から磁束を誘導する磁
気回路を形成し、上部,下部磁気シールド81,82が
形成する磁気ギャップ内に侵入する磁束を効率良く検出
することができる。また、磁気抵抗効果膜10が対向面
67に露出せず、電気的,化学的な耐久性を向上するこ
とができる。
【0035】図7は本発明の磁気抵抗素子の断面構造の
第三例を示す説明図である。下部及び上部磁気シールド
81,82,上部及び下部非磁性絶縁膜21,22の構
成は図4と同様である。フラックスガイド11は磁気抵
抗効果膜10の素子高さ方向62側の前端部に接して配
置し、フラックスガイド11,磁気抵抗効果膜10,フ
ラックスガイド11、及び上部,下部磁気シールド8
1,82が、対向面63から磁束を誘導する磁気回路を
形成し、上部,下部磁気シールド81,82が形成する
磁気ギャップ内に侵入する磁束を効率良く検出すること
ができる。また、磁気抵抗効果膜10が対向面67に露
出せず、電気的,化学的な耐久性を向上することができ
る。
【0036】図8は本発明の磁気抵抗素子の断面構造の
第四例を示す説明図である。下部及び上部磁気シールド
81,82,上部及び下部非磁性絶縁膜21,22の構
成は図4と同様である。磁気抵抗効果膜10、及び上
部,下部磁気シールド81,82が、対向面63から磁
束を誘導する磁気回路を形成し、上部,下部磁気シール
ド81,82が形成する磁気ギャップ内に侵入する磁束
を効率良く検出することができる。磁気ギャップ内の構
造が簡略であり、より小さなギャップ部を形成できる。
【0037】図9は本発明の磁気抵抗素子の断面構造の
第五例を示す説明図である。下部磁気シールド82を磁
気抵抗効果膜10及びフラックスガイド11の下部に下
部非磁性絶縁膜21を介して配置する。同様に上部磁気
シールド82を磁気抵抗効果膜10及びフラックスガイ
ド11の上部に上部非磁性絶縁膜22を介して配置す
る。フラックスガイド11は、上部,下部磁気シールド
81,82が形成する磁気ギャップ内に、より深く磁束
が侵入する効果を有する。
【0038】図10は本発明の磁気ヘッドの断面構造の
例を示す説明図である。下部磁気シールド82,磁気抵
抗効果膜10,フラックスガイド11,上部及び下部非
磁性絶縁膜21,22の構成は図4と同様である。上部
磁気シールド兼下部磁気コア84は、下部磁気シールド
82と磁気ギャップを形成し、磁気ギャップ内に磁気抵
抗効果膜及びフラックスガイド11を内包する。さらに
上部磁気シールド兼下部磁気コア84は、上部磁気コア
83、及びコイル41とともに記録ヘッドを構成し、電
磁誘導効果によって磁場を発生して記録を行う。
【0039】図11は本発明の磁気抵抗効果素子の作製
方法の一例を示す断面図である。工程1から工程10ま
でを順を追って説明する。
【0040】工程1は基体50上に下部磁気シールド8
2,下部非磁性絶縁膜21,磁気抵抗効果膜12を、順
次、積層する。工程2はフォトレジスト工程を用いてレ
ジストパターン31を所定の形状に形成する。工程3は
イオンミリングによって磁気抵抗効果膜12のレジスト
パターン31に蔽われていない部分を除去する。工程4
は高抵抗軟磁性薄膜13を形成する。工程5はレジスト
パターン31とレジストパターン31上の高抵抗軟磁性
薄膜13を除去する。図では描かれていないが、電気端
子,磁区制御膜等を形成する。工程6は上部非磁性絶縁
膜22を形成する。工程7はフォトレジスト工程を用い
てレジストパターン32を所定の形状に形成する。工程
8はイオンミリングを用いてレジストパターン32に蔽
われていない部分の上部非磁性絶縁膜21,磁気抵抗効
果膜12,下部非磁性絶縁膜21を除去する。工程9は
レジストパターン32を除去する。工程10は上部磁気
シールド81を形成する。以上の工程によって、簡便
に、かつ正確に位置の合った磁気抵抗効果膜−フラック
スガイド−磁気シールドの磁気回路が形成できる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば充分な再生出力と低ノイ
ズ特性を有する磁気ヘッドおよび高信頼性の高密度磁気
記録再生装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録再生装置の説明図。
【図2】本発明の磁気記録再生装置の側面図。
【図3】本発明の磁気抵抗効果素子の面内の構成の第一
例の説明図。
【図4】本発明の磁気抵抗効果素子の断面構成の第一例
の説明図。
【図5】本発明の磁気抵抗効果素子の面内の構成の第二
例の説明図。
【図6】本発明の磁気抵抗効果素子の断面構成の第二例
の説明図。
【図7】本発明の磁気抵抗効果素子の断面構成の第三例
の説明図。
【図8】本発明の磁気抵抗効果素子の断面構成の第四例
の説明図。
【図9】本発明の磁気抵抗効果素子の断面構成の第五例
の説明図。
【図10】本発明の磁気ヘッドの断面図。
【図11】本発明の磁気抵抗効果素子作製方法の説明
図。
【符号の説明】
10…磁気抵抗効果膜、11…フラックスガイド、40
…電気端子、50…基体、61…トラック幅方向、62
…素子高さ方向、63…対向面、64…記録媒体からの
磁界、81…上部磁気シールド、82…下部磁気シール
ド、90…スライダ、91…記録媒体、95…デイス
ク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川邉 隆 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 成重 真治 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 福井 宏 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号を磁気的に記録した強磁性記録媒体を
    有するディスクと、前記ディスクに対向面で近接して、
    前記記録媒体から漏洩する磁界を磁気抵抗効果素子によ
    って検出する磁気ヘッドとを有する磁気記録再生装置に
    おいて、前記磁気ヘッドが前記対向面に露出した磁気ギ
    ャップを形成する磁気シールドを有し、前記磁気抵抗効
    果素子が前記磁気ギャップ内にあり、前記磁気抵抗効果
    素子が、電気端子と、磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗
    効果膜の後端部に接して配置されたフラックスガイドと
    を有することを特徴とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記フラックスガイド
    が、軟磁性であり、かつ、電気抵抗率1000マイクロ
    オームセンチメートル以上である高抵抗膜からなる磁気
    記録再生装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記磁気シー
    ルドの少なくとも一部が、軟磁性であり、かつ、電気抵
    抗率1000マイクロオームセンチメートル以上である
    高抵抗膜からなる磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3において、前記フラ
    ックスガイドが前記電気端子を短絡する磁気記録再生装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4において、前記
    フラックスガイドの後端部が、前記磁気シールドと短絡
    する磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,4または5において、
    前記磁気抵抗効果膜の、前記対向面側の端部に接触し
    て、フラックスガイドを配置した磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】請求項5において、前記上部及び下部の磁
    気シールドが対向面と反対側で閉磁路を形成し、前記フ
    ラックスガイドが前記磁気シールドと対向面と反対側で
    閉磁路を形成している磁気記録再生装置。
  8. 【請求項8】基体上に磁気抵抗効果膜を成膜し、前記磁
    気抵抗効果膜上に第一のレジストパターンを形成し、前
    記磁気抵抗効果膜をイオンミリング等の手段でパターニ
    ングし、前記第一のレジストパターンを除去せずに前記
    フラックスガイドを形成する高抵抗膜を成膜し、前記第
    一のレジストパターンを除去し、第二のレジストパター
    ンを形成し、前記磁気抵抗効果膜の他の部分及び前記高
    抵抗膜をイオンミリング等の手段でパターニングし、前
    記第二のレジストパターンを除去せずに電極を形成する
    導電膜を成膜し、前記第二のレジストパターンを除去す
    る工程を含む請求項1,2,3,4,5,6または7の
    磁気記録再生装置の作製方法。
  9. 【請求項9】基体上に下部磁気シールドを成膜し、下部
    絶縁膜を成膜し、前記磁気抵抗効果膜を形成し、上部絶
    縁膜を成膜し、前記下部絶縁膜,磁気抵抗効果膜,上部
    絶縁膜を、前記対向面に対して後端側で一部を除去し、
    上部磁気シールドを形成する請求項1または7の磁気記
    録再生装置の作製方法。
  10. 【請求項10】基体上に下部磁気シールドを成膜し、下
    部絶縁膜を成膜し、前記磁気抵抗効果膜及び後部フラッ
    クスガイドを形成する高抵抗膜を形成し、上部絶縁膜を
    成膜し、前記下部絶縁膜,磁気抵抗効果膜,上部絶縁膜
    を、前記対向面に対して後端側で一部を除去し、上部磁
    気シールドを形成する工程を含む請求項5または7の磁
    気記録再生装置の作製方法。
  11. 【請求項11】前記高抵抗薄膜が、厚さ5nm以上5μ
    m以下のフェライト薄膜からなる請求項1の磁気記録再
    生装置。
  12. 【請求項12】前記高抵抗薄膜が、厚さ0.5nm 以上
    5μm以下の、磁性金属と非導電体との混合した膜から
    なる請求項1の磁気記録再生装置。
  13. 【請求項13】前記磁気ギャップの奥行きが4μm以下
    である請求項1の磁気記録再生装置。
  14. 【請求項14】前記フラックスガイドの前記磁気ギャッ
    プの奥行き方向の長さが4μm以下である請求項1の磁
    気記録再生装置。
  15. 【請求項15】前記磁気抵抗効果膜と、前記フラックス
    ガイドを単磁区化する磁区制御手段を有する請求項1,
    2,3,4,5,6または7の磁気記録再生装置。
  16. 【請求項16】前記磁区制御手段が、前記磁気抵抗効果
    膜と前記フラックスガイドの両端部に配置した磁性膜で
    ある請求項15の磁気記録再生装置。
  17. 【請求項17】前記磁区制御手段が、前記磁気抵抗効果
    膜あるいは前記フラックスガイドに積層した反強磁性膜
    である請求項16の磁気記録再生装置。
  18. 【請求項18】前記反強磁性膜が酸化ニッケル膜である
    請求項17の磁気記録再生装置。
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