JPH08338832A - 超臨界流体抽出法、又は流体クロマトグラフィ用の装置及びその方法 - Google Patents

超臨界流体抽出法、又は流体クロマトグラフィ用の装置及びその方法

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JPH08338832A
JPH08338832A JP8017863A JP1786396A JPH08338832A JP H08338832 A JPH08338832 A JP H08338832A JP 8017863 A JP8017863 A JP 8017863A JP 1786396 A JP1786396 A JP 1786396A JP H08338832 A JPH08338832 A JP H08338832A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】詰まりが少なく、抽出過程を再現可能とし、一
連の試料を自動的に処理し、装填する機能を備える新規
な流体絞りを提供する。 【解決手段】本流体絞りは、ニードル弁部分1011、
弁調節部分1013、温度制御部分1015を備える。
ニードル弁部分は、定量供給絞りオリフィス又は膨張領
域1248と、制御ニードル1256と、先御ニードル
先端1257と、外筒管1234と、外筒管の先端12
33と、流体が通過するオリフィス1240と、流体接
続穴1287とを備える。制御ニードル1256は、穴
1287と協働して、流出物の流れをニードル弁内に運
び、ここで流出物は外筒管1234と膨張領域1248
に達する制御ニードル1256との間のスペース内に受
け入れられる。膨張領域1248にて、外筒管及び制御
ニードルの各先端は、協働して、オリフィスを通り採取
環境に排出される流出物の膨張、放出を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超臨界流体抽出法
及び超臨界流体クロマトグラフィに関し、より具体的に
は、超臨界流体抽出法、又は超臨界流体クロマトグラフ
ィにおいて抽出し、又は分離された試料を採取する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】超臨界流体抽出法において、抽出容器の
温度は、臨界温度よりも高い温度に保たれ、また、抽出
容器には、臨界圧力よりも高圧の圧力の流体が供給され
る。こうした状況のとき、抽出容器内の流体は超臨界流
体である。超臨界流体クロマトグラフィにおいても、超
臨界流体が試料をカラムを通じて動かし、その試料の成
分の一部を他の成分から分離し、また、その成分をカラ
ムから除去する点を除いて、同様の過程が行われる。
【0003】超臨界流体を使用して一つの試料から化学
成分を抽出する一つの型式の超臨界流体抽出法におい
て、抽出流体中に溶解した成分は、抽出流体の蒸発を許
容することにより、更なる分析のために流体から分離さ
れる。
【0004】一つの従来技術の型式による超臨界流体抽
出装置において、線形の毛管の壁に沿った膨脹装置の表
面、又は、超臨界流体が蒸発するときの点絞りの制限オ
リフィスを超える管の壁に被験物質が堆積する。点絞り
として市販の定量供給弁は、被験物質が堆積する弁から
下流における接続導管の内面領域、又は管内でその被験
物質を除去しなければならない。
【0005】被験物質は、採取容器内に配置された採取
溶媒、粒状の吸着材又は低温の不活性粒状材料のような
捕集材に採取される。従来の技術において、採取容器内
の採取溶媒中に被験物質を採取することは、気化し易い
被験物質がそれ自体の気化により失われる可能性を少な
くし、また、超臨界流体の低気化性添加剤、又は「改良
剤」がこの種の捕集材から被験物質を洗い流すことがな
いという、一つの重要な利点を提供する。
【0006】超臨界流体が蒸発するとき、気化性の被験
物質も気化し、超臨界流体と共に失われ易いために、か
かる損失が生じる。超臨界流体抽出法及び超臨界流体ク
ロマトグラフィにおいて、室温以下の温度(例えば、0
乃至−20°C)まで冷却した採取溶媒中に溶出液を採
取することにより、この溶出液は、膨脹後、気体であ
る、膨脹した超臨界流体と共に、失わることなく、採取
溶媒に溶解する。試料中における気化性成分の含有率が
小さく、また、気化性成分を定量化しようとするとき、
気化性成分の回収率が大きいことは、有利なことであ
る。
【0007】試料を採取する従来技術の装置及び方法
は、被験物質を管から除去するために過度の時間及び装
置を必要とし、また、一部の被験物質が失われるという
不利な点がある。これらの方法及び装置は、絞りとも呼
ばれる膨脹装置内で析出する被験物質が装置の流れ特性
を変化させ、故に、システムの流量又は圧力を変化させ
るという更なる不利な点がある。このため、再現が不可
能な抽出状態となる。また、従来技術の膨脹装置は、固
く詰まってしまい、抽出過程を過早に終了させたり、保
守上の問題点を生じさせる可能性がある。
【0008】超臨界流体抽出法及び超臨界流体クロマト
グラフィ中に、試料(被験物質)を採取するとき、抽出
中の試料を通る流量を制御することを許容する一方で、
抽出チャンバ又はカラム内で高圧を保つ流体の流量絞り
が設けられる。一型式の絞りは、毛管絞り又は毛管と称
されることが多い内径の小さい一本の管である。
【0009】この管壁には、水が凍結したり、流体中に
溶解したその他の抽出物質が凍結し、又は堆積するのを
防止するため、毛管を加熱する。低温の採取溶媒を含む
低温の採取用捕集材を使用し、毛管の出口をこの捕集材
に浸漬させ、又、気体状の抽出物質がこの捕集材内で発
泡するる場合、かかる加熱が特に、必要とされる。
【0010】一つの従来技術による加熱された絞りにお
いて、毛管は、その全長に沿った熱伝導により、又は、
流体の流れと共に、毛管の出口端まで移動する毛管内の
流体に加えられる熱、又はエンタルピィにより加熱され
る。流体は、比較的内径の大きい低温で水気の無い管内
に排出される。次に、このより大径の管は、低温の溶媒
捕集材に浸漬させる。この管には、氷及び被験物質が堆
積するが、管が大径であるため、管が詰まることはな
い。このことは、1992年4月14日付けの国際特許
出願第WO92/06058号に記載されている。
【0011】大径の管の内側に凝固した被験物質を分析
のために除去することは難しいことが多いから、かかる
構成は、不利である。
【0012】部材を直接、抵抗加熱し、また、部材の温
度を測定し、その温度を基準温度と比較するため、部材
の電気抵抗を利用するフィードバック・システムによ
り、その加熱を制御することも公知である。この技術
は、その開示内容を引用して、本明細書の一部に加えた
米国特許第4,438,370号により、ガス管で使用
することが教示されている。
【0013】絞りとして使用されるニードル弁は、回転
ステム型、又は非回転ステム型の何れかである。自動の
絞りがそのサーボ制御によってそのステムの位置を極め
て頻繁に変更する。回転ステム絞り弁は、流体の定量供
給部品がかみ合うため、固着又はその他の破損が生じる
結果、高圧におけるその回転調節の寿命が極めて短く、
そのため、自動絞りとして使用されることは稀れであ
る。かかる理由のため、非回転型のニードル弁が一般に
自動の調節型絞りとして使用されている。しかし、この
型式の絞りは、詰まり易いという欠点がある。
【0014】従来技術として、また、従来技術ではない
もう一つの絞り採取器のシステムにおいて、加熱ブロッ
ク内に加熱された可変のブロックが取り付けられる。一
本の管が、この加熱した可変の絞りから採取用の捕集媒
体内まで伸長している。この型式の可変絞りも依然とし
て、加熱された可変絞りから採取用の捕集媒体内まで伸
長する管の管壁に被験物質が堆積するという不利な点が
ある。この型式のシステムは、1991年6月のクロマ
トグラフィ・サイエンス・ジャーナル(TheJour
nal of Chromatographic Sc
ience)V.31、807−811頁に、マックス
ウェル(Maxwell)その他が発表した「一体型の
微量定量供給弁ーSPEカラムホルダを使用して肝臓か
ら微量の被験物質を回収するSFE法の改良(Impr
oved SFE Recovery of Trac
e Analytes from Liver Usi
ng an Integral Micrometer
ing Valve−SPE Column Hold
er)」に記載されている。
【0015】ケムテック(CHEMTECH)15、4
40−448頁(1985年7月)にホイヤー(Hoy
er)が発表した「超臨界流体による抽出の理論、方法
及びその状況(Extraction with Su
percritical Fluids:Why,Ho
w and So What)」には、超臨界流体が抽
出容器から外に出て、減圧弁(絞り)に導入される構成
が関示されている。被験物質は、絞りから出た後に、採
取チャンバ又は捕集媒体内に採取される。超臨界流体ポ
ンプが流量を制御し、また、絞り弁が圧力を制御する。
被験物質の堆積による弁の詰まりを防止すべく、上記の
著者は、絞りを加熱することを推奨しており、また、こ
の加熱が十分でなく又は実施し得ないならば、被験物質
を採取チャンバ内に直接、排出し得るように設計された
絞り弁を使用することを推奨している。現在、これは、
被験物質を弁オリフィスから採取チャンバ内に直接、排
出することに関する最も初期の公知の文献である。しか
しながら、チャンバの中間にそのオリフィスを有する細
長のプローブとして絞り弁を形成することに関し何ら言
及されず、また、自己洗浄弁について何らの示唆も為さ
れていない。
【0016】また、ニッカーソン(Nickerso
n)その他による、米国特許第5,009,778号に
は、弁が被験物質を採取チャンバ内に直接、排出し得る
ような設計とされた、絞り弁が及び捕集媒体の組立体が
開示されている。オリフィス内に堆積した被験物質を除
去する、抽出中の自己洗浄作用、又は細長いプローブの
設計に関して、何も開示されていない。
【0017】サイトウ(Saito)その他による欧州
特許出願第88100485.7号には、連続的に駆動
され、又は往復運動状態で振動される弁ステムを有す
る、超臨界抽出用の自動調節型の絞りが開示されてい
る。この動作を利用した洗浄動作は、被験物質が定量供
給領域、即ち、オリフィス領域に付着するのを防止する
と説明されている。一部の刊行物では、この振動動作は
自己洗浄作用があると記載されているが、その他の意見
では、多分、弁が往復運動し、又は振動して、堆積した
被験物質をオリフィス内の充填物内に押し込むため、こ
の型式の絞りは、依然として詰まり易いことが指摘され
ている。この特許には、採取容積の縁部ではなくて、採
取容積の中央にオリフィスが配置され得るようにすべ
く、細長い管を使用することは教示されず、また、自己
洗浄及び寿命を長くするため、弁ステムの回転及び軸方
向動作を制御してオン・オフを切換えることの組み合わ
せに関しても何等、教示されていない。
【0018】サイトウによる米国特許第5,031,4
48号には、流体の定量供給容積の丁度、下流に配置さ
れた内部洗浄手段を備える絞り弁が開示されている。こ
の洗浄手段は、定量供給オリフィスを構成する、鏡面状
に研磨した二つの面の間で堆積物を除去したり、洗い流
すことは出来ない。
【0019】本発明の一つの目的は、そのオリフィスが
細長いプローブの端部に配置された、新規な自動可変オ
リフィスの流体絞りであって、詰まりが少なく、抽出過
程を再現可能とし、また、温度及び圧力の制御を通じて
捕集効率、即ち、抽出過程中、寸法の異なる互換可能な
採取バイアルを使用すべく一連の試料を自動的に処理し
且つ自動的に装填する機能を備える、新規な流体絞りを
提供することである。
【0020】上記の目的を達成するため、超臨界抽出
法、又はクロマトグラフィ用の装置は、固体又は半固体
の被験物質が溶解し、又は、凍結可能な液体が取り込ま
れた溶出液を生じさせる。該装置は、流体の加圧手段
と、上記溶出液に対する出口を有する分離手段と、入口
を有し且つ上記出口に接続された絞りと、可調節型の定
量供給ステムを有する弁と、同一の軸線を有する弁座と
を備えている。該絞りは、溶出液の流れを生じさせ、上
記の弁が部分的に開放したとき、分離手段内に背圧を保
ち、これにより、上記流れの結果として、凍結可能な液
体の被験物質が上記弁座に堆積するようにする。
【0021】この装置は、上記弁座に関して、少なくと
も第一及び第二の種類の動作を行なわせ得るようにした
定量供給ステムを特徴としている。この第一の動作は、
弁座に対して、また、弁座から軸方向への動作のみであ
る一方、第二の動作は、上記軸線を中心とする軸方向へ
の動作及び回転動作の双方である。該装置は、軸方向限
界位置にてステムを弁座に確実に接触させることによ
り、上記第一及び第二の動作を行い、軸方向への動作に
より弁を部分的に閉じ、また、軸方向への動作が第二の
位置にて弁を部分的に開放し、第三の軸方向位置にて弁
を更に開放する手段を備えている。この回転動作は、上
記ステムが弁座と確実に接触したとき、停止し、定量供
給ステムは、軸方向への動作しか行わない。弁が部分的
に開放したとき、上記の回転動作が始動され、上記の定
量供給ステムは、軸方向動作及び回転動作の双方を行
う。
【0022】弁が閉じたとき、着座力により上記のステ
ムが上記弁座に接触するように付勢されることが有利で
ある。この着座力は、上記の着座力に比例する静止トル
クをステムに発生させ、着座力を減衰させ、また、上記
の静止トルクを減衰させる方向に向けて、可調節の上昇
力が、上記ステムに加えられるようにされる。この上昇
力は、該上昇力に比例する回転トルクをステムに発生さ
せ、これにより、上記の上昇力が増大する際に、その増
大する回転トルクが上記の低下する静止トルクを上廻っ
たとき、弁ステムは回転し始め、この上昇力が十分に増
大すると、弁が開放する。弁の位置が開放位置から閉位
置まで変わると、可調節の上昇力は低下し、この低下し
た上昇力のため、ステムは回転し、その静止トルクが回
転トルクを上廻り、その結果、上記の着座力が上記ステ
ム又は弁座を損傷させるのに十分に大きくなる前に、ス
テムは、その回転を停止する。上記弁が部分的に開放し
たとき、絞りは、上記溶出液の流れを生じさせ、また、
上記分離手段内で背圧を保ち、上記の流れの結果とし
て、上記の被験物質又は凍結可能な液体が凍結して上記
の弁座に堆積する。定量供給ステムは、上記のステムが
上記弁座と確実に接触していないとき、軸方向への動作
及び回転動作の双方を行う。これらの軸方向への動作及
び回転動作は、僅かな力で上記弁を閉じる方向に駆動さ
れる。この僅かな力は、上記弁が閉じられたとき、シー
ル、又は弁座の何れかを損傷させる程、大きくはない。
ばねがこの僅かな力を提供し、また、該ばねは、弁を開
放させるサーボ・モータに抗して作用し、弁を閉じる作
用を果たす僅かな力を供給する。このサーボ・モータ
は、上記の回転動作、及び上記の力を相対的に頻繁に変
化させ、上記の部分的に閉じた状態にあるとき、上記弁
座に近接する位置にある上記ステムの上記の回転動作に
より、上記の堆積した被験物質、又は上記の凍結した液
体は、擦り取られ、これにより、弁の詰まりを防止す
る。この部分的に閉じた状態にある間に、上記の弁座に
近接する位置にあるステムの回転動作により、堆積した
被験物質又は上記の凍結した液体は、擦り取られ、これ
により、弁の詰まりを防止する。
【0023】ステムがその軸方向位置を変更するときし
か回転トルクを利用することが出来ず、このステムの軸
方向位置の変更は、サーボ・モータにより行われる。こ
のサーボ・モータは、上記のステムの位置を相対的に頻
繁に変更する。
【0024】該弁は、基端及び末端を有する細長い管状
プローブを備えている。該基端は、入口と、上記弁を作
動させる制御手段とを備えており、上記末端は、弁を支
承している。該弁は、ステムを組み込む出口オリフィス
と、上記プローブの表面における上記弁座とを備えてい
る。該オリフィスは、捕集媒体内に配置され且つ該捕集
媒体によって囲繞されている。制御手段は、上記捕集媒
体の外側に配置されている。管状ブローブは、上記基端
における上記入口から上記末端における上記オリフィス
にて出る、その内部を貫通する流体流路を提供する。
【0025】この伸長した管状プローブは、内面及び外
面と、基端と、末端とを備えている。入口管は、その超
臨界圧力よりも高い圧力にて上記溶出液を上記出口から
管状プローブの上記基端内に運び得るようにしてある。
このプローブは、その直径の少なくとも4倍の長さであ
り、その最小長さは25.4mm(1インチ)、最大直
径は12.7mm(0.5インチ)である。管状ブロー
ブの内側は、超臨界圧力まで加圧された溶出液を保持し
ている。この管状ブローブの基端は、入口管に向けて配
置され、そのブローブの末端は、流体が上記管状プロー
ブの基端からその末端まで流動し得るようにする、加熱
された出口オリフィス手段を備えている。出口オリフィ
ス手段は、該出口オリフィス手段における流体抵抗を調
節し得るように可動である、少なくとも一つの部分と、
上記加熱された出口オリフィス手段の調節を制御する、
オリフィス調節手段とを備えている。この加熱された出
口オリフィス手段は、部分的に開放したときに上記流体
を解放する一方、上記入口端内で背圧を保ち得るように
配置可能にされている。この加熱した出口オリフィス手
段は、上記プローブの外面に隣接する位置にあり、これ
により、被験物質は、上記オリフィスと捕集手段との間
に配置された任意の接続手段内に堆積する傾向となる。
冷却した捕集溶媒は、採取手段内に配置される。このプ
ローブは、採取手段内に配置された上記捕集溶媒内にそ
の出口オリフィス部分が直接、浸漬され且つ上記捕集溶
媒により囲繞されるように、位置決めし得るようにして
ある。流体の解放は、冷却した捕集溶媒により囲繞され
た位置にて、超臨界圧力よりも低い圧力にて行われ、そ
の結果、採取効率が向上する、上記ブローブの基端は、
上記オリフィスの調節制御手段を作動させる弁制御手段
を支承しており、上記弁の制御手段は、上記採取手段の
外側に配置される。出口オリフィス手段は、ヒータによ
り少なくとも+30°Cまで加熱され、上記の捕集溶媒
は、+5°C以上ではない温度まで冷却される。この捕
集溶媒は、少なくとも15psiの圧力まで加圧され
る。
【0026】固体、又は、半固体の被験物質が溶解し、
又は、凍結可能な液体が取り込まれた溶出液に対して、
超臨界抽出法、又は、クロマトグラフィを行う装置を使
用するとき、流体加圧手段、及び、上記溶出液に対する
出口手段を有する分離手段が設けられる。また、可調節
型の定量装置供給ステムを有する入口と、同一の軸線を
有する弁座とを備える絞り弁も設けられ、上記弁の入口
は、出口に接続される。背圧が保たれ、これにより、上
記弁を部分的に開放し、出口オリフィスを通って上記弁
から外に出る上記溶出液の流れを発生させることによ
り、上記の分離手段内での分離が可能となる。上記可調
節型定量供給ステムを制御するサーボ・モータを設ける
ことにより、このサーボ手段が、上記圧力、又は上記流
れ、或いはその双方を制御する。上記被験物質、又は上
記凍結可能な液体が、凍結状態にて、上記弁座、又はス
テムに望ましくない程に堆積することは、上記弁内に擦
り取り手段を採用することにより防止され、この擦り取
り手段は、上記弁が部分が開放したとき、上記の堆積し
た被験物質又は上記凍結した液体を擦り取り、また、こ
の擦り取り手段は、上記弁が閉鎖位置まで動いたとき、
上記弁座、又は上記ステムの何れかを損傷させることは
ない。この擦り取り手段は、上記弁が閉じたときに、不
作動にされる。サーボ・モータは、擦り取り手段を作動
させるためのエネルギを提供する。
【0027】細長い管状プローブが設けられる。この管
状プローブは、上記入口及び上記サーボ・モータを上記
弁から分離させ、また、上記入口を弁に流体的に接続す
る。出口オリフィスは、捕集媒体内に浸漬され且つ該捕
集媒体により囲繞され、また、サーボ・モータは、捕集
媒体の外側に配置されている。加熱手段は、上記オリフ
ィスを加熱し、また、上記捕集手段が設けられたときに
使用すべく、捕集溶媒は、冷却手段により冷却される。
加熱された出口オリフィスは、冷却した捕集溶媒内に浸
漬させる。
【0028】上記の説明から明らかであるように、この
超臨界抽出技術には、例えば、次のような幾つかの有利
な点がある。(1)この技術は、抽出過程における試料
の噴射段階及び成分の採取段階を自動化し、同様に、抽
出過程自体をも自動化する。(2)抽出チャンバを減圧
することなく、抽出過程中バイアルを交換することが可
能である。(3)捕集効率が優れている。(4)被験物
質/溶媒の損失が少ない。(5)この技術は、採取効率
を向上させるべくバイアルが低温にて作用するのを許容
する一方で、絞りの凍結及び詰まりを防止する。(6)
バイアルの外側への凍結を少なくする。(7)試料母体
から特定の物質を除去し、かかる物質を別個のバイアル
内に投入し得るように、温度及び圧力のような抽出条件
を変更することが可能である。(8)操作を制御可能と
し、また、結果が再現可能である。(9)検査のための
抽出中、バイアルを交換することにより、抽出の動力学
を調べるのに有効である。(10)上昇ストロークが抽
出カートリッジの昇降具に関連付けらていないため、寸
法の異なるバイアルを使用することが可能である。(1
1)絞りの外側を洗浄するため多数の洗浄ステーション
を使用することが可能である。
【0029】上記の説明から、本発明の可変オリフィス
は、例えば、次のような幾つかの有利な点があることが
理解されよう。(1)この技術は、試料を溶媒中に溶解
させることにより、気化性被験物質が損失するのを防止
する。(2)被験物質は、絞りオリフィス内に堆積され
ず、このため、均一な流れを保ち、また、被験物質を除
去するために、絞りをフラッシングする必要がない。
(3)流量と独立的に、超臨界流体の圧力(密度及び溶
媒の溶解力)を調節することにより、制御可能な抽出装
置を抽出装置の下流に設けることにより、抽出状態が制
御可能である。(4)絞りシステムから被験物質を除去
し、その被験物質を外部の環境に運ぶため、関連する接
続導管を二次的にフラッシングする必要がなくなる。
【0030】
【発明の実施の形態】図1において、ポンプ装置、バル
ブ装置、収集装置16及び圧力容器と流体抽出装置の組
立体18を有する二重チャンネル式超臨界流体抽出装置
10の内の一チャンネルの流体ダイヤグラムが図解的に
示されている。ポンプ装置12は圧力容器と流体抽出装
置の組立体内の2個の抽出カートリッジを連結する。こ
の目的のためポンプ装置12はティ継手を介して2個の
同じバルブ装置に連結されており、その内の1つは14
で図示されている。各バルブ装置は2個の抽出カートリ
ッジの対応するカートリッジ用の2つの出口の1つと別
々に連通している。
【0031】バルブ装置14及びティ継手20の他の枝
管へ連結されている第2のバルブ装置(図1には示され
ていない)は、各々2式の異った収集装置16に連結さ
れており、その内の1式が図1には示されている。これ
は又圧力容器と流体抽出組立体18内の2個の抽出カー
トリッジの異った1つに連結されている。従って、2つ
の抽出作動を同一のポンプ装置12を使用して同時に行
うことができる。このような機構において、バルブ装置
14は、(1)ポンプ装置12からカートリッジ及び圧
力容器と流体抽出装置の組立体18の圧力容器内部の間
の空間へ超臨界状態の流体を流動させてカートリッジの
外側及び圧力容器の内側を洗浄させ、(2)カートリッ
ジ内のサンプル134の抽出を行うためカートリッジを
介して超臨界状態の流体を流動させるようにする。この
流体はカートリッジの内側及び外側の双方へ送られるた
め、カートリッジは該内側及び外側の間の高い差圧に耐
える必要性がなく経済的に製造することができる。
【0032】圧力容器と流体抽出装置の組立体18内へ
入る流体の流れを制御することに加え、バルブ装置14
は以下の流動をも制御する。すなわち、(1)カートリ
ッジと圧力容器の内部との間の空間から収集装置16又
は排気装置まで超臨界状態の流体を排出すること、及び
(2)カートリッジの内部から収集装置16へ抽出物質
を送り別の収集を行うこと、である。
【0033】抽出処理中にサンプル134を保持するよ
うに、前記組立体18は、加熱ブロック22、圧力容器
24及びカートリッジとプラグの組立体26を備え、こ
のカートリッジとプラグの組立体26は圧力容器24の
中へ伸長している。このような構成において、加熱ブロ
ック22は圧力容器と流体抽出装置の組立体18内の流
体を抽出用の超臨界状態の流体温度と圧力に維持する。
【0034】カートリッジとプラグ組立体26は抽出カ
ートリッジ組立体30、ブリーチプラグ32及びノブ3
4を備えている。これらの要素は、相互に連結されてお
り、従って、(1)圧力容器24は容易にブリーチプラ
グ32に封着され、(2)抽出カートリッジ組立体30
はブリーチプラグ32にスナップ止めされかつノブ34
により担持され、そして(3)ノブ34は当該組立体3
0を抽出管付きの管状圧力容器に挿入しかつ締結するハ
ンドルとして作用する。ここで、抽出管は、その軸心と
整合する出口と、圧力容器24の内壁及び抽出カートリ
ッジ30の外側の間の空間用の入口であって圧力容器2
4の内側で当該組立体30を取り囲む溝を介して設けら
れた抽出カートリッジ組立体30の内側用の入口と、を
連通させる。
【0035】かかる構成において、抽出カートリッジ組
立体30は、ブリーチプラグ32をねじ込むことにより
圧力容器24内へ容易に封着され、かつブリーチプラグ
32のねじを緩ませてノブ34を持ち上げることにより
容易に取り出される。抽出カートリッジ組立体30は中
空の内部、入口及び出口を含み、従って抽出されるべき
サンプルが中空の内部に位置決めされかつ超臨界状態の
流体が入口、中空の内部を介して出口へそして収集装置
へと通過するようになされ得る。抽出カートリッジ組立
体30は抽出室又は抽出管として作用し、圧力容器24
は抽出容器として、加熱ブロック22はオーブンとして
作用する。これらの用語は従来では普通に使用されてい
るものである。
【0036】好適実施例においては、ノブ34は低い熱
伝導性の材質で造られており、全ての実施例において、
ノブ34のハンドル部分の加熱を低減するように取り付
けられた少くとも断熱性の熱遮蔽装置を備えていること
が必要である。ノブ34は圧力容器24の外側へ伸長し
かつ圧力容器24とブリーチプラグ32の封止状態を支
援するようになされている。従って、抽出カートリッジ
組立体30は圧力容器24内で適当な温度で維持されて
いる。そしてノブ34は取り扱いに十分な程度に冷却を
維持するように圧力容器24の外部にある。
【0037】好適な実施例では、ノブ34は断熱材で造
られているが、これは圧力容器24の内側から伝達され
る熱を遮断するのに必要であるだけのことであり、この
ことは又ノブ34から圧力容器24を分離する熱遮蔽に
よってもなし得る。例えば、少くとも1mmの幅を有し、
ノブ34の断面の少くとも80%の範囲にわたりその断
面を横切って伸長しカートリッジとノブ34間の熱移動
のかなりの量を効果的に遮断する断熱ディスクのような
ものであってもよい。断熱ディスクは30度Cで0.0
5カロリー/cm・sec.以下の熱伝導率でなければならな
い。
【0038】抽出カートリッジ組立体30は開口部を有
しており、この開口部はいくらかの超臨界状態の流体が
圧力容器24へ入り抽出管内へ通じる1つの経路に沿っ
て移動し抽出管の出口を介して流出し収集装置へ導く導
管内へと移動することを可能にする。他の臨界超過の状
態の流体はカートリッジの外側を周って第2の経路に沿
って移動し圧力容器24から汚染物質を取り除き、圧力
を均衡させ他の出口から流出する。抽出カートリッジ組
立体30の入口及び出口の1つは組立体30の中心軸線
に沿って入りその他は側部から入り、圧力容器24が着
座している間相互に部品の回転を可能とし、かつ抽出カ
ートリッジ組立体30と流体源及び収集装置との連通を
可能にする。熱と流体の損失を減少させるため、カート
リッジの外側と圧力容器24の内壁間の空間は、洗浄流
用の流れを収容するため及びカートリッジの内側と外側
間の圧力を平衡させるために十分な大きさに限られる。
カートリッジの外側と圧力容器24の内側間の体積は1
0cm3 以下である。
【0039】好適実施例においては、入口は圧力容器2
4の内壁とカートリッジ・プラグ組立体26間の環状の
空間内に開口している。流体は環状の空間から2つの経
路に沿って移動する。これら双方共、狭い孔付きの環状
マニホールドと、ブリーチプラグ32内の凹所と連通す
る通路とを備えている。1つの経路は抽出カートリッジ
組立体30内に開口している。他の経路は抽出カートリ
ッジ組立体30の外側の狭い空間に沿って通じている。
従って、超臨界流体はラビリンス状の経路を経て抽出管
へ入り、同時に、抽出管の外側を通ることにより、抽出
管内の圧力は常時圧力容器24内の圧力とほぼ同じ圧力
である。圧力がほぼ同じであるため、抽出管内のサンプ
ルから抽出するに際し高圧が望まれるにもかかわらず、
抽出管自体は比較的低価格のプラスチックで形成するこ
とができる。
【0040】圧力容器24は金属のような強い材料で全
体的に形成されかつ開放した頂部、入口開口部及び2つ
の出口開口部を有する容器として形成されている。入口
開口部は入口継手42を受け入れるような寸法となって
いる。この入口継手42は図1に示されており対応する
熱交換器40にチェックバルブ60Aで直列に連結され
ている。2つの入口開口部の各々は対応する洗浄バルブ
継手44及び対応する抽出流体用の継手46のそれぞれ
を受ける寸法となっている。これらの継手により、圧力
容器24はカートリッジ・プラグ組立体26をその開口
部端部に受け入れることが可能でありかつカートリッジ
と46で示す抽出流体バルブ継手の間の連通を可能とす
る。42で示す入口継手及び44で示す洗浄バルブ継手
は圧力容器24の内側との連通を可能とする。
【0041】圧力容器と流体抽出装置の組立体18へ入
る又はそれから出る流体の流れを制御するため、バルブ
装置14は抽出バルブ50、洗浄流体バルブ52及び抽
出流体バルブ54を備えている。
【0042】抽出流体を圧力容器と流体抽出装置の組立
体18へ導入するため、抽出流体バルブ54はティ継手
の1つの枝管を管56を介して連通させかつ管58を介
して熱交換器の一端を連通させる。熱交換器の他端は管
60、チェックバルブ60A及び管60Bを介して入口
継手42と連通させる。これらの連結により、抽出流体
バルブ54は、ポンプ装置12から熱交換器40及び入
口継手42を介して圧力容器へ流れる流体を制御する。
【0043】圧力容器24からの洗浄流体を除去するた
め、洗浄流体バルブ52は、1つのポートを管62を介
して洗浄バルブ継手44と連通し、かつ他のポートを管
64(図1には図示されていない)を介して収集装置1
6又は排出口(図示されていない)と連通しており抽出
カートリッジ組立体30の外部及び圧力容器24の内部
からの汚染物質を含んだ流体を除去する。
【0044】抽出カートリッジ組立体30からの抽出物
質を取り除くため、抽出物バルブ50はそのポートの内
の1つを管66を介して抽出流体用の継手46と連通し
かつ他のポートを抽出物質を集める管68を介して収集
装置16と連通する。これら抽出された物質は、しばし
ば圧力容器と流体抽出装置の組立体18内のサンプルか
らの分析物又は抽出物と見なされている。
【0045】便宜性を考慮して、バルブ52,54は単
一の手動式制御ノブ70により操作されるように装着さ
れている。バルブ装置14へ流体を供給するため、
(1)管56は圧力流体をポンプ装置12からティ継手
20へ移動させ、(2)管76はティ継手20の一方の
アームに連結されていて図1には示されていない他の流
体抽出装置のユニットへ圧力流体を移動させ、そして、
(3)ティ継手20のもう1つのアームは管56を介し
て抽出流体バルブ54の入口継手74へ連結されてい
る。バルブ50,52及び54は、好適な実施例ではS
Si形式の02−0120である。
【0046】抽出流出バルブ54は回転式制御軸80を
有し、この軸80は入口ポートを開放又は閉鎖するよう
に回転される。この軸は、又、手動制御ノブ70により
操作され制御軸80にピン付けされたはすば歯車82を
担持する。はすば歯車84は、洗浄流体バルブ52の制
御軸107にピン付けされていて、はすば歯車82と噛
み合っており、従って、制御ノブ70が時計方向へ回転
した時、抽出流体バルブ54は閉鎖されるが、洗浄流体
バルブ52の制御軸は回転方向に対して反対方向に噛み
合っているので、ノブ70の時計方向の回転により洗浄
流体バルブ52が開放する。
【0047】2つの軸の2つの歯車の相対的な配置は以
下の通りである。すなわちノブ70の第1(時計方向)
の位置において、抽出流体バルブ54は遮断され、洗浄
流体バルブ52は開放される。この第1の位置から制御
ノブ70を反時計方向に130度回転することにより抽
出流体バルブ54が開放する一方、洗浄流体バルブ52
は開放した状態を維持することが可能である。このよう
に、両バルブは、ノブ70が第1の位置から反時計方向
に130度回転された時、開放する。ノブ70が第1の
位置から反時計方向に260度回転されると、抽出流体
バルブ54は開放されそして洗浄流体バルブ52が閉鎖
される。従って、制御ノブ70用の3箇所の定義可能な
位置が存在する。すなわち、(1)バルブ54が遮断し
かつバルブ52が開放した状態の時計方向位置、(2)
両バルブが開放した状態の中間位置、そして(3)バル
ブ54が開放しかつバルブ52が遮断した状態の完全に
反時計方向の位置、である。
【0048】抽出バルブ50は入口継手120、出口継
手122、手動制御ノブ132及び制御軸126を備え
ている。回転式制御126は制御ノブ132に取り付け
られる。抽出バルブ50が、制御ノブ132をその閉鎖
位置から反時計方向へ回すことにより開放された時、流
体は抽出カートリッジ組立体30から、抽出流体継手4
6、バルブ入口継手120、出口継手122、管68を
介して収集装置16へと流れる。
【0049】収集装置16は、洗浄カップリング90、
洗浄流体収集装置92、抽出物カップリング94、分析
用計器96、及び抽出流体収集装置98を備えている。
バルブ52を介して流れる洗浄流体は、洗浄カップリン
グ90を介して毛細管110へ入りそしてそこから洗浄
流体収集装置92内に入り、溶剤100の中へと流れ
る。同様に、バルブ50を介して流れる抽出物質は、管
68を介して抽出物カップリング94へ入り、そしてそ
こから毛細管128へ入り、好適な実施例では適当な溶
剤104を収容した抽出流体収集装置98の中へ流れ
る。
【0050】分析用計器96は従来の公知の方法で光学
カップリング102を介して毛細管128へ接続されて
いてもよい。光学カップリング102は光検出装置及び
毛細管128の一部の両側にある光源である。この部分
は光を通過させるように修正されている。この計器96
は抽出物質を監視しかつ抽出流体収集装置98への流入
の表示を与え更に光の吸光度についての情報を与える。
他の分析用計器も又、抽出物質の他の特性を表示し同定
するように使用されてもよい。
【0051】図2には、クリップ止めされた抽出カート
リッジ26、ノブ34、及び圧力容器24に取り外し可
能に取り付けられたブリーチプラグ32の断面が示され
ている。圧力容器24は予め加熱ブロック22内に締り
ばめされている。圧力容器24は良好な切削性の耐蝕性
を有する303ステンレス鋼で製造されかつ円筒形の中
央開口部を有している。この中央開口部は抽出カートリ
ッジ26、底部端に嵌合する2つの出口用開口部、円筒
形の側壁の開口部を受けかつ入口継手及びブリーチプラ
グ32の外ねじ188と係合するように寸法決めされた
内ねじを有する頂部開口部を受けるように寸法決めされ
ている。加熱ブロック22は良好な熱伝導性のアルミニ
ウムから製造されており、かつ圧力容器24を堅く受け
るように寸法決めされた円筒形の開口部を備えている。
ブリーチプラグ32及び抽出カートリッジ組立体30は
圧力容器24内で滑りばめで取り付けられている。ブリ
ーチプラグ32の外ねじ188は圧力容器24内に内ね
じ200で係合している。
【0052】環状の自己作用の高圧シール202は封止
面186と協働して大気から高圧超臨界流体を封止す
る。そして、環状の高圧シール202から離隔した環状
の低圧シール204は、圧力容器24の内部と抽出カー
トリッジ組立体30の外部の間の空間にある汚染した超
臨界流体が超臨界流体源に逆流するのを防止する。これ
ら2つの環状のシール202及び204はそれらの間に
ドーナツ状の入口室を形成し、この入口室内には流体入
口42の出口が流体を導入するように伸長している。汚
染は抽出カートリッジ組立体30の外壁の指紋又は他の
外来物質により生じる。それで低圧シール204はかか
る汚染を防止する。シール202,204はバルーシー
ル(Bal−Seal)のタイプ504MB−118−
GFPである。
【0053】超臨界状態の流体は流体入口42に供給さ
れそして高圧シール202及び低圧シール204の間の
環状空間内を循環し、更に、圧力容器24と抽出カート
リッジ30内に2つの経路に沿って流動する。1つの経
路は洗浄用、他の1つは抽出用である。環状のスペーサ
206がシール202及び204の間のドーナツ状開口
部にあり、これは半径方向貫通孔付きの砂時計の形状の
断面を有し、入口の継手42から流入する超臨界流体を
スペーサ206の反対側へ分配し、そこからブリーチプ
ラグ32にドリル加工された通路208へと流れる。
【0054】通路208はブリーチプラグ32の凹所1
80から半径方向に伸長し環状リングへ達する。この通
路208は通路208の方向とは無関係に凹所と環状リ
ング間の流体に開放経路を与える。通路208は、入口
継手42(内側)に対して非制御の角度付きの位置に開
口している。流体は入口継手42の出口と連通する砂時
計の形状をしたスペーサ206の内方へ湾曲した部分の
一側部から、内方へ湾曲した部分の他側へそしてそこか
ら通路208へと流れる。
【0055】カートリッジとプラグの組立体26が図2
に示されたように圧力容器24内へ挿入される場合、ノ
ブ34は回転されて、1インチ当り8ねじのコネクタを
形成するブリーチプラグ32の外ねじ188は圧力容器
24の内ねじ200と係合し、ブリーチプラグ32をね
じ込んでカートリッジとプラグの組立体26を圧力容器
24に取り付ける。底部蓋144の円錐形凹部210が
継手アダプタ214の外部円錐の先端部212に達する
と、カートリッジとプラグの組立体26は更に下方に移
動するのが阻止される。
【0056】カートリッジとプラグの組立体26が底部
に達した後更にブリーチプラグ32をねじ込むことによ
り、継手ニップル176の上部の平坦な環状面が帽子状
のワッシャ216の平坦な下面に突き当る。この場合、
帽子状のワッシャ216は、ブリーチプラグ32の円筒
形孔222にねじ止めされた肩部ねじ218の頭部の上
面と対向している。
【0057】更に、ブリーチプラグ32を圧力容器24
内にねじ込むことにより、ニップル176がねじの頭部
から離れてワッシャ206を持ち上げて、環状面205
とワッシャ216の隆起部の間のコイルばね201を押
圧する。ブリーチプラグ32の圧力容器24へのねじ込
みを続けることにより、ブリーチプラグ32の環状フラ
ンジ190が圧力容器24の上面に突き当たる。このこ
とは、図2に示す通りコイルばね201の圧縮の限界位
置を与える。
【0058】コイルばね201の圧縮力は帽子状のワッ
シャ216と継手ニップル176の上部環状面203の
間に低圧封止を提供するのに十分な力である。より重要
なことは、この力は、又、底部蓋144の凹所210の
円錐面と継手アダプタ214の外部の円錐状先端部21
2を組合せる際の低圧封止をも提供することである。
【0059】封止面186は最初の部分の挿入の間にパ
イロットとして作用し、内ねじ188が交差して噛み合
っていないことを確認できる。円筒形の封止面186の
端部のテーパ189はブリーチプラグ32がシール20
2,204を通過するのを案内することにより、ブリー
チプラグ32の挿入中に損傷を与えることはない。
【0060】凹所224、通路208、高圧シール20
2及び係合するねじ188と200の配置は、圧力容器
24の内部に圧力が作用した時、ブリーチプラグ32が
不意に外れた場合、圧力容器24内の流体が高圧シール
202を通って漏れかつ噛み合った状態のねじ188と
200を伝わって上昇し、そして装置の圧力を低下させ
る一方、最大作動圧力で安全性を確保するに十分なねじ
係合を保持するような配置に選定される。図2に示す実
施例の最大作動圧力は10,000psi (約703kg/
cm2 )である。最大作動温度は150度Cである。設備
は、300度C以上の作動温度で30,000psi (約
2,110kg/cm2 )以上の圧力に対して設計する必要
はない。
【0061】上述の通り、ブリーチプラグ32、カート
リッジとプラグの組立体26が圧力容器24内に組込ま
れた後、ただし抽出の前に、カートリッジとプラグの組
立体26と圧力容器24の間の空間は汚染物質が除去さ
れる。かかる除去又は洗浄サイクルの間、超臨界流体が
流体入口42へ流入し、環状スペーサ206により分配
されそして通路208を通過する。超臨界状態の流体は
帽子状ワッシャ216の外径とブリーチプラグ32内の
凹所の円筒形内径230の間を通る。次に流体は流下し
継手ニップル176の外径とブリーチプラグ32の凹所
180の内径230の間の環状空間を通過する。次に流
体は止めばね184を通過し、頂部蓋148の外側、抽
出管152及び底部蓋144の周りを循環して円周状に
分配する。この流れは底部蓋144の下方で圧力容器2
4の底部240の上方の環状の空間に集められて排出用
継手44を介して流出しそれと共に汚染物質を運び去
る。
【0062】抽出カートリッジの外側と圧力容器24の
内側間の汚染した流体は抽出容器の内側への通路を通る
ことはない。低圧シール204は汚染した流体が通路2
08へ達するのを阻止する。継手ニップル176の大き
い径と凹所180の内径230の間の狭い隙間及び帽子
状ワッシャ216の内径と外径の間の狭い隙間からなる
ラビリンスシールは、汚染物質が拡散して帽子状ワッシ
ャ216の上方の空間へ達するのを阻止する。
【0063】洗浄又は除去サイクルの間、これらの隙間
を介して超臨界流体が下方へ流動し、この隙間が小さい
故に、下方への流動は汚染した流体の渦が、隙間を介し
て通過するのを阻止する。これらの隙間はほんの数千分
の一インチである。ニップル176の頂部及び抽出カー
トリッジの底部の円錐形の凹所210はばね圧で封止さ
れているため、汚染物質はこれらの通路には入らない。
【0064】抽出に際しては、入口継手42から入る超
臨界流体はスペーサリング206で占められている空間
に分配され、通路208を介して肩部のねじ218とワ
ッシャ216の内径の間の数千分の一インチの半径方向
隙間を流下する。流体は更に流下を続け通路250、多
孔のフリット162を介して抽出されるべき物質を通過
させる抽出室254内に流動する。抽出室254は図4
においてサンプルを受けるため10cm3 の体積で寸法決
めされて図示されている。抽出室の流体を通過させた
後、流体はフリット160、通路260、継手アダプタ
214及び継手46を介してサンプル収集装置へ排出さ
れる。
【0065】毛細管として設計された管を除き、この閉
鎖室内にある全ての導管は外径1/16インチ(約1.
59mm)、内径0.02インチ(約0.51mm)の30
0シリーズステンレス鋼で製造されている。
【0066】組立完了後の作動において、ポート114
(図1)を出る純粋流体のバルブ54(図1)と直接関
連する流体の流れは、導管の近接した部分をら線状に巻
付けることにより形成された熱交換器40を介し、チェ
ックバルブ60A及び導管60Bを介して圧力容器24
の入口継手42へと流動する。熱交換器40は、実際
は、加熱ブロック22を通る長い孔の中に存在するた
め、熱交換器は圧力容器24及び抽出管30と同じ温度
である。熱交換器は入口継手42に流入する流体を抽出
カートリッジ組立体30とほぼ同じ温度に予め加熱す
る。この温度は流体の臨界温度より高い温度である。ポ
ンプ装置12が臨界圧よりも高い一定の流体圧を発生す
るように設定されている場合、圧力容器24に入る流体
は超臨界状態の流体となる。
【0067】ティ20の位置で超臨界流体の圧力が一時
的に低下した場合には、チェックバルブ60Aが、二重
系統の超臨界抽出装置の第1の系統の圧力容器24及び
抽出カートリッジ26からの超臨界流体の逆流を阻止す
る。かかる圧力変動は、第1の系統が抽出している間に
二重系統の抽出装置の第2の系統が突然洗浄された場合
に発生する。各系統はそのようなチェックバルブを必要
とする。
【0068】洗浄サイクルの間、汚染された流体は継手
44を離れ、管62を介して流動し洗浄流体バルブ52
の入口継手116に入る。次に、それは出口継手118
から流出し管64を介してカップリング90(図1)へ
至る。カップリング90は水晶の毛細管110を結合す
るため、汚染された洗浄ガスが流出する。毛細管の孔
は、75ミクロンのように十分に小さく、長さも数イン
チのオーダーと十分に長く、適切な量に流れを限定する
に十分な流体抵抗を与える。例えば、3,000psi
(211kg/cm2 )の圧力ではポンプ装置12の変位量
に対して5ミリリットル/分である。ポンプ装置12は
定圧力型ポンプであり、従って、流体の流動は一旦流れ
が安定すると圧力容器24内の圧力には影響を受けな
い。
【0069】毛細管110の外端部は、収集装置として
作用するイソプロピルアルコールのような適当な溶剤1
00を含んだ洗浄流体収集装置92(図1)の中に浸さ
れていてもよい。この溶剤を通る泡は適切な流動を表わ
し、溶剤は毛細管110の端部が排出された汚染物質に
より塞がれるのを防止する。溶剤は汚染物質を溶解する
ように当業者に公知の方法で選定されるため、毛細管1
10の端部は塞がれず又、抽出カートリッジの外部に汚
染物質があるかどうか決定することが望まれる場合、溶
剤を後で分析することが可能である。
【0070】抽出サイクルの間、抽出物は圧力容器24
の継手46から流出して管66を通過する。この管66
は制御ノブ132に取り付けられた回転式制御軸126
を有する抽出バルブ50の入口継手120へと伸長して
いる。抽出バルブ50が閉鎖位置から反時計方向に回転
して開放した時、流体はその継手122から流出し管6
8を介して継手94へと流れる。継手94は水晶製毛細
管128または他の流れ制限装置に接続されている。
【0071】毛細管128は、定圧ポンプ12の変位に
対して適切な量の流量を発生するに十分な程度小さい5
0ミクロンの孔と、十分な程度長い数インチの長さを有
している。例えば、この場合2ミリリットル/分の流量
である。毛細管128の端部は抽出物質収集装置98の
溶剤104内に浸されている。
【0072】イソプロピルアルコールはいくつかの条件
の下で溶剤104に使用される。この溶剤104は抽出
物質に対して良好な溶剤でなければならない。溶剤は抽
出物質を通って泡立つガスから抽出物質を溶解すること
により抽出物質を捕獲しなければならず又、毛細管12
8の端部での閉塞を防止しなければならないからであ
る。
【0073】溶剤104は抽出後取り除かれて、抽出物
質の成分と量を決定するために分析される。毛細管12
8(同様に毛細管110)の長さに沿う圧力及び温度の
低下により、超臨界流体(又は、継手90若しくは継手
94が熱せられていない場合には液体)は、室温の溶剤
内に浸されている先端部に流体が達する時までに、ガス
に変化している。
【0074】抽出装置10を使用する前に、ポンプ装置
12は所望の圧力に設定されかつ加熱要素22は所望の
温度に設定される。フリット160付きの底部キャップ
144(図2)は抽出管152の底部にねじ止めされて
いる。内側凹部158は抽出されるサンプルで充填され
又は部分的に充填される。フリット162及び上部キャ
ップ174はカートリッジとプラグの組立体26を形成
する抽出管152の上面にねじ付けされる。
【0075】カートリッジとプラグの組立体26は、ブ
リーチプラグ32内に配置されたガータばね184を通
る抽出カートリッジの継手ニップル176をねじ込むこ
とによりブリーチプラグ32内に結合される。ノブ70
はバルブ54を閉鎖しバルブ52を開放する排出位置
(図1)に設定される。バルブ124は時計回り方向
(閉鎖)の位置に設定される。
【0076】組立てられたブリーチプラグと抽出カート
リッジは予熱された圧力容器22内へ挿入されて、環状
フランジ190が圧力容器24の上面と接触するまで圧
力容器24の中へノブ34により手動でねじ込まれる
(図4)。圧力容器は熱電対式温度調節装置360の制
御の下で所望の温度まで予熱される。カートリッジとプ
ラグの組立体26は圧力容器24内で必要な温度まで急
速に上昇する。
【0077】カートリッジとプラグの組立体26をサン
プルブロック24内へ挿入した後、バルブノブ70は洗
浄位置に回転される。この位置では、両バルブ54及び
52は開放される。ポンプ装置12は所望の流体圧力に
既に設定されているので、流体は管76,56、バルブ
54、管58、熱交換器40、管60、チェックバルブ
60A,60B及び入口継手42を介して凹所180
(図4)内へ流れる。バルブ124は閉鎖されているの
で、熱交換器40により適切な温度に予熱された超臨界
流体は帽子状ワッシャ216、継手ニップル176を通
過しカートリッジとプラグの組立体26の外側を周って
流動する。この超臨界流体は抽出カートリッジ組立体3
0の外側の汚染物質及び圧力容器24の内側の汚染物質
を溶解する。高温の超臨界流体によっても、抽出カート
リッジ組立体30が適当な作動温度にあることが保証さ
れる。超臨界流体は継手44から、管62、バルブ5
2、管64、継手92及び毛細管110を通って汚染物
質を洗い流す。
【0078】短時間の洗浄サイクルの後、制御ノブ70
は抽出位置に設定される。このことにより、バルブ54
が開放されかつバルブ52が閉鎖するように設定され
る。かかる設定を行った直後に、操作員が抽出方向に反
時計回りにノブ132を回転することによりバルブ12
4が開放される。圧力がかかった流体は所望の超臨界温
度になるようにバルブ54を介して熱交換器40内に入
り、入口継手42へと流れる。流体は次に凹所180内
へ入り、ねじ218及び帽子状ワッシャ216の内径の
間の環状空間を通り、その後、継手ニップル176の内
部と、通路250とを介して圧力容器と流体抽出装置の
組立体26へと流動する。抽出カートリッジの内部サン
プル用凹所254(図2)を介して流れる超臨界流体は
凹所254内に収容されているサンプル134から分析
物質を抽出する。
【0079】溶液中の分析物質を伴う超臨界流体は、継
手46、管66、バルブ124、管68、カップリング
94及び試験管98内の収集用溶剤104の中に導入す
る毛細管128を介して流出する。分析物質は後で分析
するために溶剤104で溶解される。抽出が完了した
時、ノブ132は閉鎖位置へ時計回り方向へ回転され
る。このことにより、バルブ124が閉鎖されて、超臨
界流体の抽出カートリッジ26への流入が停止する。ノ
ブ70は、次に、排出位置に時計回り方向に回転され
る。このことにより、バルブ54が閉鎖しかつバルブ5
2が開放して、圧力容器24及びカートリッジとプラグ
の組立体26が毛細管110を介して圧力降下する。
【0080】毛細管110の端部を介して発生する泡が
止った時、圧力降下が完了する。ノブ34は反時計回り
方向に回転されて圧力容器24からブリーチプラグ32
及びカートリッジとプラグの組立体26を取り外す。抽
出カートリッジ組立体30は空の用済みサンプルへ開放
する。
【0081】図3は、超臨界流体抽出装置の他の実施例
10Aの簡単化した斜視図であり、この実施例では、下
部部分に駆動部(図示しない)を収容するキャビネット
400、キャビネットの上部部分の抽出部(図示しな
い)、サンプル注入部406及び断片(fractio
n)収集部408が備っている。超臨界流体抽出装置1
0Aは、キャビネット400の前方のパネル410から
制御され、そして駆動部は抽出部、サンプル注入部40
6、及び断片収集部408を操作する。断片収集部40
8は複数のサンプルを連続的に抽出しかつ操作員が最少
限介在することにより別々の容器内のサンプルから抽出
物質を収集するように協働する。
【0082】本実施例10Aの超臨界流体抽出装置は図
1の実施例と同様な方法で作動するが、新規なサンプル
注入装置及び断片収集装置と協働するようになされてい
る。この機構において、抽出されるべき一連のサンプル
はサンプルを保持する手段内に予め位置決めされてお
り、又、このサンプルは一時に1つの抽出装置の中へ自
動的に注入される。抽出装置において、超臨界状態の流
体がサンプルへ供給されそして抽出物質は1つずつサン
プルから取り除かれる。実施例10(図2)と実施例1
0A(図3)とを相互に関係づけるために、同じ部品は
同じ符号を付しているが、図3、4、5及び6の実施例
10Aでは符号に「A」を付している。
【0083】抽出物質は断片収集部の個別の容器又は1
つの容器の個別の隔室へ供給される。従って、手動によ
りサンプルを供給する必要性又は個別のサンプル用の超
臨界流体の流れを生じさせる必要性もなく、複数の異っ
た予め位置決めされたサンプルについて複数の抽出を行
うことができる。これらのサンプルは操作員により個別
に物理的に注入される代りに、自動的に機械的に1つず
つ抽出装置へ移動される。
【0084】キャビネット400は傾斜角の付いた制御
パネル410を有するほぼ直方体の形状をした底部部分
412と直立する上部部分414を有している。上部部
分414は上方に伸長する別の直方体の形状であり、補
充ポンプ等の継手及びファンを収容可能な共通の背面部
分又は後部パネル416を有するほぼL字形の外形をし
ている。流体接続具420が一端から伸長し液体又はほ
ぼ超臨界状態の流体をキャビネット400へ導入するこ
とを可能とする。L形キャビネット400は制御装置を
使用するに便利な傾斜角度付きの前面パネル410と、
注入されるサンプル及び収集された抽出物質を取り扱う
ための「L」形の足部上の上面とを有している。
【0085】キャビネット400の内部へ接近可能とす
るため、上部部分414は、上方に枢動できるように頂
部にヒンジ426を有するヒンジ付き前面開放パネル4
22を備えている。パネル422はその底部近傍に開口
部424を備えていて比較的高い断片収集受容器の搬入
を可能とする。開口部424は、キャビネット400の
下部部分412の頂面から十分な距離だけ離れた点まで
下方に伸長しサンプル注入装置及び断片収集器で使用さ
れる通常の受容器の搬入を可能とする。
【0086】サンプル注入部406は、相互に垂直方向
に離間した上部及び下部回転板432,434の形状を
したサンプルリール430と、上部回転板432の収容
孔と、垂直方向長軸線及び開口端を有する円筒状管スリ
ーブ436を受ける下部回転板434の開口部とを備え
ている。上部開口端438は、サンプルリール430が
抽出装置の方へ回転する時、サンプルを受け入れかつ取
り除くことを可能にする。
【0087】かかる機構において、サンプルリール43
0は回転してサンプルを1つずつ抽出装置へと移動させ
処理する。サンプルリール430は水平でありかつキャ
ビネット400の上部部分414内へ伸び更に抽出装置
内へと伸長し、そしてサンプルリール430の回転の垂
直軸線は上部部分414の外側にあるため、使用者が多
数のスリーブ436に容易に接近することが可能とな
り、更に、自動装置により抽出装置内への連続的な回転
が可能となる。好適な実施例では、異ったサンプルを個
別に収容する24個のスリーブを備え、それらは、人間
の手をわずらわすことなく、抽出装置へ移動される。
【0088】抽出物質を受けるため、断片収集部408
は、サンプルリール430と同心状に装着されている
が、サンプルリール430の内径より小さい径を有する
水平な断片収集リール440を備え、このリール440
は、断片収集リール440の上部板446の周辺に相互
に離間して円形に配列された複数の開口部442を有
し、かつ断片収集リール440が上昇されてキャビネッ
トから取り外されることを可能にするノブ444を中心
部に有する。かかる機構において、断片収集リール44
0は、ヒンジ付きのパネル422がヒンジ426の周り
に上方に枢動した後、上昇されかつ取り除かれるか又は
再度挿入される。
【0089】断片収集リール440が所定の位置にある
場合、リール440は1個又はそれ以上の個別の容器4
42が抽出物質を受け入れることが可能な位置へ開口部
424を通って自動的に回転される。断片収集リール4
40はサンプルリール430と交互にかつサンプルリー
ルとは独立して移動され、従って、サンプルを注入し抽
出した後、他のサンプル抽出のための注入を行う前に、
1個又はそれ以上の開口部442が、抽出物質を受ける
位置に移動される。
【0090】リール430及び440は、キャビネット
400の周縁部外側の一部と共に、キャビネット400
の上部部分414内で回転するため、収集された抽出物
質は取り除かれて装置の操作中に新しいサンプルが追加
される。この目的のため、断片用受容器及びサンプル用
受容器は上方に開放した端部を有しかつその軸心が垂直
状態で装着されている。
【0091】図4は、キャビネット400、キャビネッ
ト400内の駆動部402、抽出部404、サンプル注
入部406及び断片収集部408を示す図3の4−4線
を通る長手方向断面図である。駆動部402は、制御装
置450、サンプル及び抽出物質収納容器のリール駆動
機構452、サンプル注入装置駆動部454及び流体駆
動部又はポンプ装置456を備えている。制御装置45
0は制御パネル410からの情報を受け又、ケーブル4
58を介して制御パネル410へ情報を伝達する。それ
は、更に、ポンプ装置456、サンプル及び抽出物質収
納容器リール駆動機構452及びサンプル注入装置駆動
部454を制御し、これらは協働してサンプルを所定の
位置へ移動させ、抽出装置内へサンプルを注入し、流体
を抽出装置を介して圧送してサンプルを抽出しかつサン
プルを1つずつ連続して収集する。
【0092】サンプルを注入部404へ注入するため、
サンプル注入部406は、サンプル及び抽出物質収納容
器リール駆動機構452、サンプルリール機構430、
及びカートリッジ注入装置機構460を備えている。サ
ンプル及び抽出物質収納容器リール駆動機構452はサ
ンプルリール機構430を駆動してカートリッジ組立体
30Aをカートリッジ注入機構460の上に運ぶ。この
カートリッジ注入機構460はカートリッジ組立体をサ
ンプル注入駆動部454の制御の下で上方に圧力容器2
4A内へ持ち上げて、カートリッジ組立体30A内のサ
ンプルを抽出する。カートリッジ組立体30A及び圧力
容器24Aは図1乃至14の実施例のカートリッジ組立
体30と圧力容器24と同様のものであり、これらは、
反転される頂部側と底部側を有することにより、カート
リッジ組立体30Aが底部から圧力容器24A内へ挿入
されてその中で抽出のために容易に封止され、抽出後重
力により取り除かれることを可能とするようになされて
いる。
【0093】サンプルリール機構430を駆動するた
め、サンプル及び抽出物質収納容器リール駆動機構45
2は中央の伝達機構及び各側にモータを備えている。モ
ータは制御装置450の制御の下に伝達機構を駆動し
て、サンプル注入リール機構430及び断片収集リール
440のいずれか一方又は双方を駆動する。
【0094】サンプル注入リール機構430は、上部プ
レート432、下部プレート434を備え、それら双方
はいずれも回転可能であり、一時に、複数のスリーブ4
36を連続的に、圧力容器24A内で1個ずつカートリ
ッジの注入を繰り返す位置へ運ぶ。この位置で、カート
リッジは圧力容器24Aから取り除かれかつ1個ずつリ
ール機構430へ戻される。従って一時にただ1個のカ
ートリッジのみが圧力容器24Aに存在することとな
る。
【0095】抽出部404では、静止した下部プレート
462が1個の孔464を有している。この孔464は
圧力容器24Aの開放した下端及びカートリッジ注入機
構460の上端と整合している。その結果、30Aのよ
うなカートリッジ組立体は、下部プレート462の開放
端464上で1個ずつ回転されて、サンプルの抽出のた
めに、サンプル注入装置駆動部454の制御の下でカー
トリッジ注入機構460により圧力容器24A内へ上方
へ移動される。かかる機構において、カートリッジ組立
体30Aが上部及び下部プレート432,434により
回転される場合、静止した下部プレート462が、所定
の位置にそれらカートリッジ組立体30Aを保持する
間、カートリッジ組立体30Aは開口464の上から上
昇用静止プレート462を介して圧力容器24Aへ連続
的に移動される。
【0096】圧力容器24A内へカートリッジを注入す
るため、カートリッジ注入機構460は、サンプル注入
装置駆動部454、ピニオン470、歯車472、多条
ねじ、ナット474、対応するねじ476、及びピスト
ン又はプラグ32Aを備えている。ピニオン470は駆
動ギヤモータ454の出力軸に装着されていて歯車47
2の歯と噛合う。歯車472は動力ナット474に締付
けられるか、又はそれと一体となっている。動力ナット
は、回転する場合、ねじ476を上方又は下方に移動さ
せる。支持プラットフォーム475、ピストン又はプラ
グ32A及びサンプル容器30Aはねじ476の頂部に
より担持されていて上方及び下方へ移動する。ねじ47
6により下方位置に支持されているプラグ32Aの上面
は、固定プレート462の開口部464の底部と面一と
なっていて、30Aのようなカートリッジを中に支持し
かつ最上位置では、ピストン又はプラグ32Aを圧力容
器24Aの底部に位置決めする。プラグ32Aはバル−
シール(Bal−Seal)会社により製造されている
自己作動式のばねで付勢されたシリンダシールを担持す
る。これらのシールは、プラグ32Aと圧力容器24A
の内壁の間に高圧の耐流体性の封止を提供する。
【0097】かかる機構において、カートリッジ組立体
30Aを上方へ圧力容器24Aへ移動させた後、抽出過
程の間、ピストン又はプラグ32Aは、圧力容器24A
の壁部を封止可能であり、そして注出後、新しいカート
リッジが圧力容器24A内に注入される位置に移動され
た時、カートリッジ組立体30Aをサンプルリール機構
430の方へ下方へ復帰させて上部注入ハウジング41
4から外方へ回転させる。ベアリング取付台は同じ垂直
位置に維持しながらナットを回転可能に支持し、従って
ナットは急速進行ねじ又は他のねじ476を上方又は下
方に移動させる。
【0098】プラグ32Aは図1乃至14の実施例のブ
リーチプラグ32と同様な機能を行い、中にばね201
A及び支持ブロック482を支持する開口部を収容する
ことにより、サポートブロック482はカートリッジ端
部148Aに対して内方に付勢力を与えてカートリッジ
30Aを超臨界流体用の継手に抗して所定の位置に移動
させる。
【0099】カートリッジ30Aが所定位置に移動され
ブリーチプラグ32Aがシール位置に固定された後、カ
ートリッジ30Aのサンプルを抽出するため、超臨界流
体を図1の実施例と同じ方法で入口継手42Aを介して
流動させる。従って、抽出流体はカートリッジ30Aへ
の1つの経路を通りかつカートリッジ30Aの外側の別
の経路を通って継手44Aへ流れ、そこから洗浄用収集
装置又は排出口へ流れる。抽出物質はカートリッジ及び
サンプルを通過した後、継手46Aから流出し後述する
方法でサンプル収集装置へ流動する。
【0100】二酸化炭素のような流体を超臨界抽出に適
した温度で圧力容器24Aへ送り込むため、(1)ポン
プ456はポンプヘッド490と電動モータ492を備
え、(2)圧力容器24Aはその上にアルミニウムの加
熱ブロック22Aと、アルミニウムの加熱ブロック内の
開口部278Aと、開口部278Aのロッド状の加熱要
素274Aと、抽出流体用管の継手42A及び開口部2
70Aでアルミニウムの加熱ブロック22Aに入る熱交
換器40Aとを有している。モータ492はポンプ機構
490を駆動して流体を開口部270Aへ送り、開口部
270A内の熱交換器40A、接続管60A及び入口継
手42Aを介してカートリッジ30A及び圧力容器24
Aへ送り込む。アルミニウムブロック22Aは、二酸化
炭素又は他の有用な抽出流体の温度を制御し、かつ流体
及び目的に対応して抽出流体超臨界温度以上に維持する
一方、開口部278A内の加熱ロッド274Aはアルミ
ニウムブロック22Aの加熱が必要な時使用される。
【0101】ポンプ456は適当なポンプでもよいが、
二酸化炭素に適したポンプは、ネブラスカ州,リンカー
ンのイスコ(Isco)社により購売されている、イス
コモデル2350HPLCポンピングシステムで使用さ
れるポンプである。しかしながら、二酸化炭素を使用す
る場合の最も良好な結果は、ポンプのストロークが10
mmから15mmに修正されかつ、小型の低いトラップボリ
ュームのチェックバルブが使用されている場合である。
かかる修正はポンプの圧縮比を1.7:1から2.6:
1に増大させ、そして変形が1.5倍に増大する。更に
付加的な修正は、良好な温度伝達のために、316ステ
ンレス鋼の代りに、カーペンターテクノロジー(Car
penter Technologies)社の182
FMステンレス鋼をポンプヘッドに使用することであ
る。ポンプヘッド及びポンプへの入口ラインは熱電気的
に冷却される。
【0102】抽出物質を収集するために、断片収集部4
08は、断片収集リール440、サンプル及び抽出物質
収納容器リール駆動機構452、洗浄流体出口装置52
0及び抽出物質流体出口装置522を備えている。断片
収集リール440は、98Aのような受容器をハウジン
グ414の所定の位置へ移動させる。ここにおいて、後
述する抽出物質の流体出口装置522は、圧力容器24
Aの継手46Aからの流体を、受容器98のシールを貫
いた後受容器から外へ又は受容器の中へ流動させる。洗
浄流体装置520は、洗浄流体を洗浄流体用の継手44
Aから圧力制御ユニットへ流動させて、最終的に排出ユ
ニット又は収集ユニットへ流動させる。
【0103】収集用の受容器98Aを所定の位置に移動
するため、断片収集リール440は、ノブ444、中間
プレート448、上部プレート446、下部円盤プレー
ト530及び駆動ロッド532を備えている。駆動ロッ
ド532は固定の円盤プレート530内で回転しかつそ
の上部で上部プレート446、下部プレート448を担
持する。上部プレート446及び下部プレート448は
それらを貫通する円周方向に間隔を置いて設けられた孔
と整合し、その各々は98Aのような収集びんを受け
る。下部円盤プレート530は孔を有さず、又移動する
場合は、プレートを支持する。ノブ444は、ヒンジ付
きの前面開放パネルがヒンジ426の周りに回転して開
いた後断片収集リール440をサンプル注入リール43
0から持ち上げるのに使用することができる。
【0104】サンプル及び抽出物質収納容器リール駆動
機構452は収集びんを1つずつハウジング414の上
方部分の内側へ移動して抽出物質を受ける。1個又はそ
れ以上の受容器98Aが適宜所定の位置に移動されてサ
ンプルカートリッジ30Aが抽出される。受容器98A
は、サンプルカートリッジ30Aと共に交互に移動され
る。但しいくつかの受容器98Aは、圧力容器24Aへ
向ってサンプルカートリッジ30Aの1つが動いている
間に移動してもよいし、又はサンプルカートリッジが圧
力容器24Aから離れる時に移動してもよい。抽出物質
は継手46Aを介して後述の方法で断片収集用の受容器
98Aへと流動する。洗浄管用の継手44Aはカートリ
ッジ30A内の抽出室と連通しておりそして管62Aを
介してティ継手542へ連結される。ティ継手542の
第2のアームは12、500psi(約878.75kg/cm
2 )で噴出するように目盛り付けされた過圧防止安全ダ
イヤフラム540に連結されている。これは、圧力容器
24Aに対して10,000psi(約703kg/cm2 )の
最大作動圧力を超過するものである。ティ継手542の
別のアームは洗浄バルブ52Aへ連結されている。洗浄
バルブ52Aの他側は管64Aを通って第2のティ継手
544の第1の側へ連結されている。ティ継手544の
第2の側は管548を通って外側の排出ポート546へ
連結されている。ティ継手544の第3のアームは断片
収集びんとしてのサンプル受容器98Aを排出する排出
管110Aへ連結されている。このような機構におい
て、継手44Aを介して流れる洗浄流体は除去され、そ
して排出ポート546へ連結される管は、後述する方法
でサンプルの受容器98Aを排出するのにも使用され
る。
【0105】図5は、図4の5−5線を通る超臨界流体
抽出装置の実施例10Aの簡略化した正面断面図であ
り、サンプル及び抽出物質収納容器リール駆動機構45
2と、ポンプ456と、抽出物質流体出口装置522と
を有している。リール駆動機構452は、制御装置45
0(図4)の制御の下でサンプルリール430又は断片
収集リール440のいずれかを選択的に移動させる。
【0106】断片収集リール440を選択的に駆動する
ために、サンプル及び抽出物質収納容器リール駆動機構
452は、断片収集用軸532、管状の軸580、カサ
歯車582、カサ歯車584、及びギヤモータ586を
備えている。制御装置450は、断片収集リール440
を回転するようにギヤモータ586を制御する。かかる
目的のため、軸532は管状の軸580で保持されてい
る。カサ歯車582は軸532の端部で締結されており
かつギヤモータ586のカサ歯車584と噛合ってい
る。制御装置450はこれらの歯車を噛合い位置に移動
しかつモータ586をしてその出力軸を回転させ、収集
リール440(図3及び4)を駆動するがサンプル注入
リール430を駆動しない。
【0107】サンプル注入リール430を移動するため
に、サンプル及び抽出物質収納容器リール駆動機構45
2は、ベアリングブロック590で支持された管状の軸
580と、断片収集用軸532と、カサ歯車588と、
カサ歯車592と、ギヤモータ594を備えている。制
御装置450はカサ歯車592を回転させるようにギヤ
モータ594を作動させる。カサ歯車592は、断片収
集用軸532の下端に取り付けられたカサ歯車と噛合っ
ている。
【0108】抽出物質を断片収集びんとしての受容器9
8Aに流入させるように、抽出物質の流体出口装置52
2は、ギヤモータ552、ピニオン554、歯車55
6、リードねじ558、アーム560、リストリクタ管
66Aを備えている。受容器98Aは頂部に貫通するこ
とができるシール部550を有している。
【0109】シール550を貫通して抽出物質を受容器
98Aの中に流入させるために、制御装置450はギヤ
モータ552を始動させる。ギヤモータ552は歯車5
56と係合するピニオン554を回転させる。ピニオン
554は歯車556を回転させ、歯車556は回転する
リードねじ558と係合しかつそれに締結されている。
アーム560はリードねじ558で移動可能に装着され
ており、リードねじ558を所定の位置まで下降させ
る。この位置において、リストリクタ管66Aは、受容
器98Aの蓋550を貫通して受容器内の収集流体の表
面564の下方にその先端を移動させる。抽出物質がリ
ストリクタ管66A内に流入した時、排出物が管66A
から排出管110A(図4及び5)を介して取り除かれ
る。
【0110】管66A又は管110Aのいずれか一方が
剛性を有し又は曲げにくい場合、受容器98A内に管6
6A,110Aを下降させる代りに受容器98Aを管6
6A及び110Aまで上昇させるとよい。受容器98A
をプラグ32Aと同様な支持で上昇させることができる
ので、代案の機構は困難なことではない。この支持は直
接プラグ32Aに連結されているためプラグ32Aと独
立して又は同期して移動する。
【0111】いずれの機構においても、抽出物質は、継
手46A(図4)を介して流動し、サンプルカートリッ
ジ30A(図4)から管522(図4)、バルブ50A
及びリストリクタ管66Aを介して流動する。管66A
からの泡の中に存在する抽出物質はトラップ流体104
Aを介して捕獲され、それにより、抽出物質は受容器9
8A内のトラップ流体104中に拘束され、そして抽出
流体は排出管110A、ティ継手544(図4)、管6
6A及び排出ポート546(図4)を介して流出する。
抽出物質の収集後、モータ552は反転方向に移動して
アーム560を上昇させ、アーム560はリストリクタ
管66A及び排出管110Aを受容器98Aから移動さ
せる。
【0112】ポンプヘッド490は高圧で作動すること
により熱が発生するため、ポンプヘッド490及び流入
する流体ラインは冷却されるのが好ましい。好適実施例
では、これらは熱電気的(ペルチエ効果)に冷却されて
いて、ポンプヘッド490、入口チェックバルブハウジ
ング494は温度伝導性を増加するため316型ステン
レス鋼よりもむしろカーペンタ182FMステンレス鋼
で製造される。
【0113】ポンプ作動において、ポンプの駆動モータ
492(図4)は、カムハウジング495内のカムを歯
車ハウジング496内の適当な歯車列を通して駆動す
る。カムハウジング495内で回転するカムはポンプの
プランジャを作動する。このプランジャはポンプヘッド
490(図5)と協働して液状の二酸化炭素を入口チェ
ックバルブ組立体494を介して引き込み、そして出口
チェックバルブ組立体436を介して吐出する。一実施
例では、ペルチエ冷却プレート500は、ポンプヘッド
490(図5)の平坦面に装着され、ペルチエ冷却プレ
ート500の反対側に良好な熱接触を与えるために装着
された冷却フィン502を有している。
【0114】電流が適当な方向へペルチエ冷却プレート
500を介して流れた時、熱はポンプヘッド490(図
5)から引き出されそして冷却フィン502へ排熱され
る。電動モータ493(図4)により駆動されるファン
504はフィン502から熱を引き出す。他のペルチエ
効果で冷却される熱交換器も入口ラインで使用される。
【0115】モータ492(図4)の速度を制御するた
め、タコメータホイール505がモータ492の軸に装
着され、一方該ホイールの状態を読み取る信号を与える
ため光電式タコメータセンサ510が装着されている。
光電式タコメータ510からの信号はモータ492の速
度、従ってポンプ456の作動速度を表示する。これら
の信号は制御装置450で比較されてモータ492の速
度を制御するために有用である。
【0116】ポンプからの出口ライン512の圧力を制
御するため、圧力変換器514(図6)は圧力を表示す
る信号を発生させる。この信号は、ポンプの速度を制御
するフィードバック信号として使用される。この構成は
イスコ社のモデル260Dポンプのようなポンプで与え
られる。
【0117】図6において、図4の6−6線を通る、一
部簡略化した断面図が示されており、圧力容器24Aに
入るプラグ32Aを固定する固定機構614と、抽出流
体を制御する制御機構616とが示されている。本図に
好適に示されている通り、固定機構614は、ギヤモー
タ600、ピニオン602、ラック604、固定ピン6
06、圧力容器24Aの孔609、ピストン又はエンド
ピース又はブリーチプラグ32Aの孔610、及び圧力
容器24Aの他側を貫通する孔612を備えている。ピ
ン606の代りに、ウィンチェスタ94ライフルの固定
機構として従来から使用されている型式のヨークも使用
することができる。この型式の固定機構は図6に示され
るようなピニオン602及びラック604に装着された
ヨークである。かかる機構において、ヨークを形成する
ように切欠されたスロットを有するプレートが、ラック
及びピニオンにより移動されてプラグ32Aの下を通過
し圧力に抗してプラグ32Aを保持し、そして圧力容器
24Aのスロットと係合することにより、それらの間に
強い支持を与える。前述のプレートのスロットはねじ4
76のための間隙を提供する。
【0118】作用について説明すると、ギヤモータ60
0は、制御装置450(図4)により、圧力容器24A
の開口部609を通り、ピストン32Aの開口部610
を通りそしてピニオン602を回転させて圧力容器24
Aの開口部612を通る固定ピン606を駆動させ、固
定ピン606を担持するラック604を駆動する。しか
して、圧力容器24A内の所定の位置にカートリッジ3
0A(図4)が固定される。
【0119】ポンプ12(図1)から圧力容器24A及
びカートリッジ30Aに入る抽出流体の流れを制御する
ため、抽出流体を制御する機構は、ギヤモータ570、
ライン512から伸長している導管58Aに一端が連結
されたバルブ54A、及び熱交換器40(図1)内へ通
じる導管58へ接続する圧力変換器514を備えてい
る。作動時には、ギヤモータ570は制御装置450の
制御の下でバルブ54Aを開放し、抽出操作の間、カー
トリッジ30A及び圧力容器24Aへ入る抽出流体の流
動を可能にする。抽出が完了してバルブ54Aを閉鎖し
た後、ギヤモータは反対方向へ回転する。
【0120】サンプルカートリッジ30A(図4)は管
状のスリーブ又は本体部分140A(図4)とエンドピ
ース144A及び464A(図4)からなる。エンドピ
ース144A及び464Aはステンレス鋼、硬質被覆さ
れたアルミニウム又は不活用のプラスチックで製造され
かつそれぞれの内部に中心決めされたステンレス鋼製の
フリット又はフィルタディスクを担持する。管状のスリ
ーブ140Aの平坦な狭い両端部はフリットの周りをP
TFEワッシャと当接して封止する。このフリットは、
フィルタディスクの直径とエンドピース144A又は1
48Aのそれぞれの内径との間の位置で、エンドピース
と当接して封止する。
【0121】図7において、圧送装置12と、超臨界流
体抽出器13と、圧力変換器15と、可変絞り装置11
と、採取装置19とを備える超臨界抽出装置10が図示
されている。この圧送装置12は、試料を溶融させる箇
所である流体抽出器13を通じて超臨界流体を圧送す
る。次に、試料及び超臨界流体は、圧力変換器15に影
響を与えて導電体47の圧力を表示する箇所である導管
31を通って流体抽出器13から流動し、可変流れ絞り
装置11に達して採取装置19に入る。
【0122】この過程中、可変絞り装置11は、流体の
密度及び溶融力を制御し、超臨界流体が急激に膨張し
て、分析物質が溶液から流れ出る箇所を制御することを
許容するような方法にて超臨界流体の圧力を変化させ
る。この超臨界流体の膨張は、試料を除去するために絞
り及び関連する接続導管を洗浄することが不要であるよ
うに制御される。
【0123】超臨界流体を圧送するため、圧送装置12
は、ポンプ23と、管27を介して抽出器13に接続さ
れたポンプ制御装置25とを備えている。清浄な超臨界
抽出等級の二酸化炭素が従来の注射器ポンプ23に入
り、超臨界圧力まで加圧される。適当なポンプ制御装置
25がポンプ内で発生される圧力を監視し且つ制御す
る。この制御装置及びポンプは、流体の圧力及び流体の
流量を測定することを可能にする。また、該制御装置
は、一定の圧力で作動するための圧力設定値、及び圧力
制御装置を提供し、また、一定の流量で作動するための
流量設定値及び流量制御装置を提供する。
【0124】適当な注射器ポンプは、イスコ(Isco)モ
デル260D注射器ポンプであり、適当な制御装置は、イス
コ「D」直流注射器ポンプ制御装置である。これらは、
共に、米国、ネバダ州68504、リンカーンの4700スペリ
ヤーのイスコ・インコーポレート(Isco Inc.)から入
手可能である。この超臨界流体は抽出器に送られる。適
当な抽出器は、米国特許第5,094,753号に開示されてお
り、上述のイスコ・インコーポレーテッドからイスコ・
モデルSFX2-10超臨界流体抽出器という名称で販売され
ている。流体は、超臨界圧力を維持しつつ、抽出器内で
超臨界温度まで加熱される。
【0125】分析物質の試料は、抽出器13の内部の栓
29の下方にて抽出チャンバ内にあり、超臨界流体抽出
は試料から分析物質を抽出する。抽出チャンバは、試料
を抽出するための抽出剤流体用の流体入口と、溶液中に
抽出された分析物質用の流体出口とを備えている。
【0126】分析物質を受け取るため、採取装置19
は、管34と、該管34の端部に設けられたオリフィス
先端39と、採取容器37と、採取容器37内の採取溶
剤35と、穿刺可能な隔膜41と、排気管43とを備え
ている。分析物質が溶融した超臨界流体は、管31を通
って抽出器の出口から圧力変換器15に達し、次に、輸
送管33を通って可変絞り装置11に達する。これらの
輸送管31、変換器15、管33及び絞り11が加熱さ
れていないとき、超臨界流体は、オリフィス先端39に
達する前に冷却して液体となる。この液体は、分析物質
を良好に溶融させ、また、オリフィス先端は超臨界流体
又は液体の何れをも減圧させる働きをするから、このこ
とは何らの効果も生じさせないことが多い。
【0127】可変絞り装置のオリフィス先端39は、採
取容器中37の採取溶剤35に浸漬される。超臨界流体
が採取流体内に排出される量は、可変絞り装置11の制
御ノブ17によって設定される。可変絞り装置11の排
出オリフィス39において、超臨界流体又は液体は膨張
して気体になり、抽出された分析物質を採取溶剤中に残
して、採取溶剤35中で発泡する。
【0128】採取溶剤35又は採取容器内に可能な限り
多量の分析物質が析出されるようにするため、超臨界圧
力状態はオリフィス先端39まで維持される。採取管
は、その開口部を覆う穿刺可能な隔膜41を有する。こ
の隔膜は、可変絞り11及び排気管43によって穿刺す
る。該排気管から流れ出る気体が毒性又は可燃性である
場合、排気管はヒュームフード(図示せず)まで達する
ようにすることが出来る。導体47は、圧力を表示する
電気信号を変換器から受け取り、該信号は、以下に説明
するように、圧力の制御のために使用される。
【0129】図8において、弁調節部分1013と、温
度制御部分1015と、ニードル弁部分1011とを有
する手操作制御の可変弁絞り組立体11の一部断面図と
した部分概略図が示してある。このニードル弁部分10
11は、(1)該部分が接続された弁調節部分1013
によってオリフィス開口部の寸法を調節し、流体の放出
を制御することによって、圧力チャンバ又はカラム内の
圧力を制御し、(2)流出液を採取チャンバの環境中に
直接、排出して、試料を管から除去するときの試料及び
時間のロスを回避する。温度制御部分1015は、意図
しない冷却が行われないようにオリフィスにおける流出
物の温度を制御する。
【0130】図8に示すように、絞り弁は、ニードル弁
型式であり、ニードル弁部分は、定量供給絞りオリフィ
ス又は膨張領域1248と、制御ニードル1256と、
制御ニードル先端1257と、外筒管1234と、外筒
管の先端1233と、流体が通過するオリフィス124
0と、流体接続穴1287とを備えている。制御ニード
ル1256は、穴1287と協働して、流出物の流れを
ニードル弁内に運び、ここで該流出物は外筒管1234
と膨張領域1248に達する制御ニードル1256との
間のスペース内に受け入れられる。この膨張領域124
8にて、外筒管の先端1233及び制御ニードル先端1
257は、協働して、流体を通すオリフィス1240を
通って採取環境に直接、排出される流出物の膨張及び放
出を制御する。
【0131】流体が隙間領域まで流動するのを許容する
ため、制御ニードル1256と穴1287との間には、
環状の接続隙間があり、また、外筒管1234の内径と
同軸状ニードル1256との間には、環状隙間がある。
これらの隙間は、流体が接続具1282から弁の定量供
給絞り領域、又は圧力降下が生じる弁の膨張領域124
8まで下方に流動するための隙間を提供する。この目的
上、制御ニードル先端1257は、外筒管1233内で
回転し且つ往復運動し、膨張領域1248における流体
が通るオリフィスの寸法を変化させる。
【0132】ニードル先端1257の先端角度は、外筒
先端1233の雌型着座部の角度よりも鋭角であり、先
端のより末端面1240のオリフィス部分が最小幅部分
となる。ニードル先端の角度は20°であり、外筒先端1
233の着座部の角度は、30°であるが、ニードル先端
が着座部の作用角度よりも著しく鋭角な角度となるよう
な任意の組み合わせが可能であり、例えば、その両者の
角度の差が1°乃至70°の範囲となるようにすることが
出来る。ニードル角度が小さく、その差が小さい場合、
より精密なオリフィスの調整が可能となる。
【0133】超臨界流体の膨張は先端1233、125
7の排出開口部1240にて略行われ、膨張した抽出流
体に露呈される導管の長さを略零にし、このため、膨張
は採取溶剤と接触する状態で生じ、分析物質は、採取流
体から採取溶剤又はその他の採取トラップ内に直接、析
出する。これにより採取効率が改善されてオリフィスで
の閉塞が減少する。
【0134】超臨界圧力は、採取溶剤の中へ又はその他
の採取トラップ内に挿入された外筒先端の末端オリフィ
ス又は絞り領域1240まで下方に維持される。ニード
ル先端1257の先端と外筒先端の凹状着座部との間の
距離は、流量を制御する可変オリフィス1240を形成
する。
【0135】可変オリフィス1240における圧力及び
流量を調節するため、調節部分1013は、調節ノブ1
266と、制御ニードル頭部1265と、雄型及び雌型
ねじ1264と、作動ナット1268とを備えている。
ニードルは、制御ニードルの頭部1265と共に回転し
得るように該頭部に締結されたノブ1266を使用して
調節する。ニードル1256の上端は、制御作動ナット
1268内で制御ニードル頭部、調節ノブ1266及び
頭部1265と共に回転し且つ往復運動をし得るように
制御ニードル頭部1265の下側の凹所内に銀はんだ付
けされている。制御作動ナットは、制御ニードル頭部の
雄ねじと協働する雌ねじを備えている。
【0136】この構成のとき、ノブ1266を回すと、
ニードル頭部1265及びニードル1256は、作動ナ
ット1268の雌ねじを通って上下動する。その結果と
しての垂直方向への動きにより、ニードル先端の端部と
外筒先端の端部との間のスペースが変化し、可変オリフ
ィス1240が形成される。次に、膨張した流体は採取
流体、又は採取容器内に直接、排出される。この設計に
おいて、ニードル及びノブ組立体(1257乃至126
6)の全体が外筒先端1233に関して回転する。
【0137】制御ニードル1256は、外筒1234の
端部を通って伸長し、数千分の1インチの隙間を伴って
ブロック1260の穴1287を通る。この隙間は、超
臨界流体が供給管(図示せず)から流動し、また1.5875
mm(1/16インチ)の管コネクタに対し従来の雌型圧縮
接続具1282にねじ込んだ、図8に図示しない従来の
圧縮接続コネクタを通ることを可能にする。
【0138】流体の流動を許容するため、制御ニードル
1256と穴1237の間には、環状の接続隙間があ
り、また、外筒管1234の内径と同軸状針1256と
の間には環状の隙間がある。これらの隙間は、流体が接
続具1282から銀はんだ付け接続具1280、128
1の領域まで下方に流動するための隙間を提供する。流
体は、これらの接続具を経て、制御ニードル1256と
外筒先端1233との間、及びニードル先端1257と
外筒先端1233との間の環状領域を通って流動し、流
体の絞り領域1240に達する。
【0139】ニードル1256の周囲の密封は、米国、
カリフォルニア州92707-3398のサンタ・アナ620、ウエ
スト・ワーナー・アベニューのボール・シール・エンジ
ニアリング・カンパニー・インコーポレーテッド(Bal-
Seal Engineering Company,Inc.)から入手可能な勾配
付きのヘリカル状ばね作動テフロンフランジ付きシール
1262で行われる。このシールがブロック1260と
シールリテーナブロック1261との間に拘束される。
その一つを符号1269で図示した四つのねじがねじ頭
部により支持ブロック1263に加えられた力によりブ
ロック1260、1261を共にクランプ止めする。こ
れらのねじは、No.4X19.05mm(3/4インチ)の袋ね
じである。シール1262は、ポート1282からの超
臨界流体が定量供給領域1240から漏洩して調節ノブ
1266に向かうのを防止する。
【0140】超臨界流体の膨張は、先端1233、12
57の排出開口部1240にて略行われ、膨張した抽出
流体に露呈される導管の長さを略零とし、このため、膨
張は採取溶剤に接触した状態で行われ、分析物質は、抽
出流体から採取溶剤中に直接析出する。これにより採取
効率が改善されて閉塞が減少する。
【0141】超臨界圧力は、採取溶剤又は採取容器内に
挿入された外筒先端の末端オリフィス又は絞り領域12
40まで下方に維持される。ニードル先端1203の前
端と外筒先端の凹状の着座部との間の距離は、流量を制
御する可変オリフィス1240を形成し、この距離は、
ノブ1266を使用して調節される。
【0142】かかる調節を行うため、制御ニードル頭部
1265には、インチ当り80ねじ数の精密なねじが形成
されている。ノブ1266を回すと、ニードル1256
はニードル頭部1265上の作動ナット1268の雌ね
じの動作によって、上下に進む。その結果生じる垂直動
作によってニードル先端の端部と外筒先端との間のスペ
ースが変化し、可変オリフィス1240が生じる。次
に、膨張した流体は採取流体中に、又は採取容器中に直
接、排出される。この設計において、ノブ組立体の全体
(1257乃至1266)が外筒先端1233に関して
回転する。
【0143】外筒1233−1234及びニードル12
56、1257が同心状に配置されているため、任意の
適当な長さの装置のプローブとすることが可能となる。
127mm又は152.4mm(5又は6インチ)が典型的であ
る。圧縮荷重によるニードルの大きな屈曲は、より小径
のニードル1257、1256を支持する外筒123
3、1234の内径によって防止される。外筒は、ニー
ドルの屈曲の傾向に抵抗する引張り荷重を受ける。これ
ら二つの成分は協働して作用し、その長さに関係なく、
機械的に安定したプローブを提供する。
【0144】ニードル先端1257は、17-7PHステン
レス鋼をCH900まで焼入れし、平方インチ当り約280,0
00ポンドの強度が得られるようにして形成することが望
ましい。外筒先端1233は依然、硬いものの、ニード
ル先端よりも柔らかであることが望ましい。推奨される
材料は、15-7Mo型ステンレス鋼であり、RH950まで焼入
れし、平方インチ当り約180,000ポンドの強度が得られ
るようにしたものである。ニードル先端1257は、領
域1281にて制御ニードル1256に銀はんだ付けさ
れる。この銀はんだ付け工程中、先端1257の末端領
域は、水で冷却されており、はんだ付けによる熱がその
硬さに悪影響を及ぼすことはない。外筒先端1233
は、領域1280にて外筒管1234に銀はんだ付けさ
れている。外筒先端1233の先端又は末端は、銀はん
だ付け中に水で冷却して、その硬さに熱による悪影響が
及ばないようにする。
【0145】図8の実施例において、外筒1234及び
外筒管1234の主要外径は、3.175mm(0.125イン
チ)である。その内径は1.905mm(0.075インチ)で、
長さは152.4mm(6インチ)である。図示した実施例に
おいて、制御ニードル1256の径は1.5748mm(0.06
2インチ)である。ニードル先端1257及び外筒先端
1233の径は、その末端付近で下方に段状に形成され
ており、絞りの加熱要素及びその加熱要素の周囲の熱及
び電気絶縁体に対してより多くのスペースを提供する。
調節ノブ1266の全体方向に弁に続けて、外筒管12
34が電気絶縁体リング1237を通って進み、該リン
グの先にて外筒保持フランジ1236が電子ビーム溶接
付けされている。
【0146】外筒管1234は、17−7RH型ステン
レス鋼で形成することが出来る。外筒の保持フランジ1
236は、303型ステンレス鋼で形成することが出来
る。電気絶縁体リング1237はポリエチレンエチレン
ケトンプラスチックから機械加工される。外筒管123
4の端部は、接続ポートブロック1260の凹所128
8の伸長部にて終端となっている。その一つを図8に符
号1274で示した、四つのねじは、その各々が4-40X
型9.525mm(3/8インチ)袋ねじである。これらのねじ
は、外筒ホルダブロック1223と接続ポートブロック
1260との間でフランジ1236及び外筒管1234
を拘束する。厚さ0.254mm(0、010インチ)の
24金の座金であるガスケット1291は、フランジ1
236とブロック1260との間を密封して流体の漏洩
を防止する。
【0147】制御ニードル1256は、領域1259に
てニードル頭部1265に電子ビーム溶接付けされてい
る。ニードル頭部1265は、符号1264で示すよう
に、インチ当り80ねじ数の精密なねじ(1/4-80UNS)
を有する。これらのねじは、作動ナット1268の中央
孔内で雌ねじと協働する。作動ナット1268は、摩耗
及び減摩に対する抵抗が得られるようにニトロニック60
ステンレス鋼で形成されている。黄銅製の調節ノブ12
66を回すと、該調節ノブ内の止めねじ1267の作用
により、ニードル頭部1265及びそのねじ領域126
4が回転する。ねじ1264を固定ねじ及びナット12
68に関して回転させると、制御ニードル1256及び
その先端1257に往復運動及び回転動作が付与され
る。これは、絞りオリフィス1240を調節し、故に、
接続具1282から入ってオリフィス1240から出る
流体の流量が調節される。その材料を特定しない金属部
品は、303型ステンレス鋼で形成することが便宜であ
る。
【0148】外筒先端1233の着座部は、極めて硬く
し、また、ニードル先端1257のテーパー付き先端も
一層硬くし、変形せず、即ち「リング」状とならないよ
うにする必要がある。ニードル先端1233は、RH95
0(引張り強さ180 ksi)まで焼入れした15-7Mo型ステン
レス鋼で形成することが出来、ニードル1257は、C
H900(引張り強さ、280 ksi)まで焼入れした常温引き
抜き17-7PHステンレス鋼で形成することが出来る。外
筒先端の外壁端部は、採取管37(図7)を横断して隔
膜1108を穿孔し得るように円錐形にしてある。
【0149】図9において、図8の組立体の一部を形成
する可変絞りの一部断面図とした部分切欠き図が示して
あり、また、図10には、図9の絞りの拡大部分断面図
が示してある。図8に示したニードル先端1257は、
図9又は図10の何れにも示していないが、温度制御部
分1015(図8)に接続された抵抗線1243の巻線
1201から成る、抵抗器を加熱するヒータが示してあ
る。このヒータは、定量供給領域、又は絞り領域124
0付近にて外筒先端1233を電気的に加熱するときに
使用される。この加熱によりオリフィスの閉塞が減少す
る。ヘリカルコイル1201は、温度抵抗係数の大きい
抵抗線1243を約30回巻いて形成されている。
【0150】線1243は、厚さ約0.00635mm(約0.0
0025インチ)のポリイミド被覆で絶縁した直径0.1016m
m(0.004インチ)のペルコロィ(Pelcoloy)(モレキ
ュ・ワイヤー・カンパニー(Molecu-Wire Company)の
登録商標)である。この線は、ニッケル70%、鉄30%で
あり、°C当りの温度係数は、+4,500ppmである。
【0151】線1243の一端は、位置1241にて外
筒先端1233に抵抗溶接されている(図10)。コイ
ルの他端は、外筒の上方に伸長し、位置1235にて電
気接続リング1238の段状部分1244に抵抗溶接さ
れている。
【0152】線1243と外筒との間に十分な熱接触を
確保するため、外筒には、最初に、線を配置すべき位置
の下方にて未加硫のエポキシ樹脂ミックス(エポキシラ
イト(Epoxylite)コーポレーションの型No.5403)の被
覆を付与する。エポキシ樹脂1242を通じて線を外筒
に巻くとき、エポキシ樹脂は、線と外筒との間の空隙を
全て充填する。また、コイルから電気接続部の溶接部分
1235まで伸長する線1243の長さに沿ってエポキ
シが配置される。電気接続リング1238は、電気絶縁
リング1237の段状部分1245上に位置している。
【0153】リング1237は、ポリエチレンエチレン
ケトンプラスチック樹脂から機械加工され、電気接続リ
ング1238を外筒1234から絶縁する。この図示し
た組立体は、150°Cまで加熱して、エポキシ樹脂12
42を重合化する。図9に示した組立体は、従来の射出
成形金型に入れ、また、加熱コイル1201及び外筒1
234−1235上で外径4.7625mm(3/16インチ)の
プラスチックシース1239を成形し、電気的絶縁体で
且つ熱絶縁体でもある部分を提供する。化学的抵抗性の
あるプラスチック樹脂を使用してシース1239を成形
し、図7に示すように、端1240を採取液体に深く浸
漬させたとき、化学的抵抗が得られるようにする。ホチ
ェスト・セラニーズ・ベェクトラ(Hoechst-Celanese V
ECTRA)A115液晶ポリマーがこの目的に適している。こ
の成形組立体は、使用前に、250°Cにて応力除去する
ことが望ましい。
【0154】図9から、電気接続リング1238と外筒
保持フランジ1236との間に電圧を印加したとき、リ
ング1238、抵抗溶接部1235、線1243、加熱
コイル1201、抵抗溶接部1241(図10)、外筒
先端1233、外筒1234及びフランジ1236を通
じて電流が流れることが明らかである。これは、定量供
給先端1240の領域内で外筒先端1233を加熱し、
故に、定量供給オリフィスを加熱して、着氷又分析物質
の析出を防止する。この加熱は、上述の回路の電気抵抗
を略連続的に監視することによって温度を検出する温度
制御装置を介して行われる。
【0155】この回路の抵抗の殆んどは、加熱コイル1
201によるものであり、その大きい温度抵抗係数を利
用して、電気接続部1238、1236間の電気抵抗の
変化を介して温度フィードバック信号を提供する。加熱
要素自体の温度を検出する原理に基づいて作動する温度
制御装置は、その開示内容を引用して、本明細書の一部
に加えた、ロバート・W・アーリングトン(Robert W.
Allington)の米国特許第4,438,370号及び係属中のダニ
エルG.ジャムソン(Daniel G. Jameson)等の米国特
許出願第5、268、103号に記載されている。この温度検出
方法は、熱電対の使用に伴う大きさ、断熱及び電気的接
続の困難さを回避するために望ましい。
【0156】図11には、可変絞りの温度を制御するた
めに使用され、この目的のため、4本ピンコネクタプラ
グ1229、二本の電流供給導線1221、1228、
二本の電圧検出導線1246、1247、電気接続突片
1227を備える、温度制御部分1015の概略図が示
してある。これらの電流供給導線1228及び電圧検出
導線1246は、4本ピンコネクタプラグ1229を突
片1227に電気的に接続し、また、電流供給導線12
21及び電圧検出導線1247は、4本ピンコネクタプ
ラグ1229を黄銅製の電気接点リング1225に接続
する(図8及び図11)。電気接続突片1227は、ね
じ1270(図8)によりブロック1263にねじ止め
されている。
【0157】4本ピンコネクタプラグ1229は、コン
ピュータ2100内の制御装置に接続され(図18)、
四本の導線1228、1227、1246、1221
は、ケルビン(Kelvin)方法に従って、電流を加熱し且
つ抵抗(電圧)の検出に使用される。この目的のため、
導線1228、1246は、電気接続突片1227にて
終端となり、また、突片1227は、ねじ1270(図
8)によってブロック1263に接続され、ブロック1
263は、ブロック1261と電気的に接触する一方、
ブロック1261はブロック1260と電気的に接触
し、また、ブロック1260は、ブロック1223と電
気的に接触し、ブロック1223は、外筒1234に銀
はんだ付けされたフランジ1260と電気的に接触す
る。コネクタプラグ1229の他の二本の導線122
1、1247は、止めねじ1222を有する黄銅製電気
接点リング1225に対して箇所1226ではんだ付け
され、該止めねじが該リングを電気接続リング1238
と機械的に且つ電気的接触状態に保持する一方、リング
1238は、線1243に電気的に接続されている。
【0158】コンピュータ2100内の温度制御装置
(図18)は、線1221、1228に、故に、加熱コ
イル1201に電流を流す。この電流に応答して加熱線
1201内で発生された電圧は、導線1247、124
6に伝達され、温度制御装置の検出入力に戻される。
【0159】温度制御装置が導線1221、1228を
通じて電流を供給すると、コイル1201内の加熱要素
の温度が上昇し、故に抵抗が増す。これにより、該コイ
ルにおける電圧が低下し、その結果、導線1247、1
246における電圧が非比例的に大きい程に増大する。
これは制御装置により検出され、加熱要素の温度が決定
される。
【0160】加熱要素の温度が制御装置の設定温度に達
すると、制御装置は、導線1221、1228を通る電
流を少なくし、これにより、加熱要素の温度を所望の程
度に調節する。電気絶縁体ブロック1224は接点リン
グ1225を覆い且つ該リングを拘束する。ブロック1
224は、超高分子量のポリエチレンから機械加工する
ことが出来る。
【0161】図12には、その主要部分として、本体部
分1052Aと、入口ポート1050Aと、ヒータ10
80と、プローブ1054Aと、先端1088とを有す
る可変絞り1018Aのもう一つ別の実施例が示してあ
る。装置内の超臨界温度を維持するため、本体の穿孔に
は、ワットロー・ファイヤ・ロッド(Watlow Firerod)
(米国、ミズリー州63146、セントルイス・ラックラン
ド・ロード12001のワットロウ・エレクトリック・カン
パニー(Watlow Electric Co.)の商標名)カートリッ
ジヒータ1080、モデルC1E13、又は同様のものが取
り付けられる。これらのヒータは、線1082、108
4を通じて供給される24ボルト又は120ボルトで作
動する。24ボルトのヒータはより安全である。該カー
トリッジは、電流が印加されたときに補助熱を供給し、
超臨界流体に対して追加的な熱を付与し、このため流体
は抽出器内で超臨界温度に維持される。
【0162】温度制御のため、流体路から1.6002mm
(0.063インチ)の位置にて熱電対(図示せず)が本体
の穴1086内に取り付けられ、温度制御装置(図示せ
ず)に電気的に接続されている。このヒータは、温度制
御装置によりオン、オフが切り替えられ、熱電対により
測定された所望の温度を維持する。熱はカートリッジか
ら弁体1052Aに伝達され、また、主として熱伝導に
よりプローブ1054A及び流体に伝達される。
【0163】プローブの外筒先端1202(図8)は、
図12に示した先端1088及びプローブ1054Aの
変形例として使用することが出来る。先端1088及び
プローブ1054Aは、先端1088をプローブ105
4A内にねじ込みことを許容し、これにより修理及び交
換が可能となる。先端1088の型式のため、僅かに長
い排出導管1068Aとなるが、その長さは、依然約4.
7625mm(約3/16インチ)にしか過ぎない。その長さが
短く、また可変オリフィスからその周囲の外側領域まで
増大する直径のため、導管の影響は無視し得る程度であ
る。係合するオリフィス面は、図8に示すようなもので
はなく、球状部分である。
【0164】図13には、入口ポート1050Bと、モ
ータ1110と、エンコーダ装置1118と、プローブ
外筒1505と、可動ニードル1504と、プローブの
先端における一部球状部分1515とを備え、自動制御
可能にモータ駆動され得るようにした可変絞り装置10
18Bの更に別の実施例が示してある。分析物質が溶融
した超臨界流体は、ポート1050Bから入り、シール
1107がニードルに沿った流体の損失を防止する。ポ
ート1050B及びシール1107は、図8の要素12
82、1286と同一であるが、その他のポートの形態
及びシール設計でも同様に機能すると考えられる。次
に、超臨界流体は、ニードル1504とプローブ外筒1
054との間の環状スペースを通って先端1505まで
流動する。ニードル1504及び外筒1054の直径
は、図8と同一である。図8に関して説明したように、
プローブの先端1503まで超臨界圧力が維持されてい
る。
【0165】好適な実施例において、ウィンフレッド・
バーグ(Winfred Berg)から購入することの出来るピッ
チ数48、歯数40のウォーム歯車1114がシャフト11
06の上に緩く配置されている。ピッチ数48、単条ウォ
ーム1108がピットマン(Pittman)が製造するロー
・コグ(Lo-Cog)(ペンシルベニア州、19438-003、ハ
ーレーヒルのピットマン・モータ・カンパニーの登録商
標)直流サーボモータ・モデル9413であるモータ111
0のシャフトに取り付けられている。このウォーム11
08は、ウォーム歯車1104にかみ合い、モータ電機
子1112が回転するとウォーム歯車1104が回転す
る。
【0166】ウォーム歯車1104が第一の方向に回転
すると、該歯車はピン1114に接触し、ねじ付きシャ
フト1106を回転させ、絞り弁を開放する。モータ1
110が逆方向に回転したとき、米国、ニューヨーク州
11518のイースト・ロックアウェイのオーシャン・アベ
ニュー499のW.M.バーグ・インコーポレーテッド
(W.M.Berg,Inc.)から購入した対向する捩ればね11
16部品No.SPR3-5により、シャフト1106は反対方
向に回転して絞りを閉じる。該捩ればね1116は、弁
が閉じたとき、約10オンス−インチのトルクを発生させ
る。
【0167】ばね1116からの回転力により絞りが適
正に閉じると、ピン1114は歯車1104のスロット
から分離する。モータ1110は、弁を駆動して開放す
るが、弁が閉じるのはばね力だけである。これにより、
モータが絞りを過度にきつく閉じるように駆動すること
が防止される。この設計はモータで開放し、ばねで閉じ
るものである。直角位置エンコーダ装置1118は、モ
ータロータの位置、故に弁のニードルの位置を示す電気
信号を提供する。
【0168】ばね1116は絞りを閉じ、流体の流れを
略停止させるのに十分であるが、ニードル先端151
5、又は外筒先端1503を減磨させる程の力ではない
力を閉位置にて加える。シャフト1106の5/16-48の
ねじ1120及び充填ナット1109の協動を通じて作
用する捩ればねの力は、ニードル1056Bの先端10
58Bに約23ポンドの垂直方向力を発生させ、ニードル
1504がシャフト1106の回転と独立的に回転しな
いようにして、これにより弁が閉じる間にニードル先端
1515が減磨される可能性を少なくする。
【0169】滑り継手1122は、シャフト1106の
底端部に穿孔された凹所の頂部とニードル1056Bの
上端との間に配置された硬いスラストボール1124を
備えている。これにより、ニードルを回転させずにシャ
フトがニードルを下方に付勢させることが出来る。外径
3.175mm(0.125インチ)、厚さ1.6002mm(0.063イ
ンチ)でニードル1504に銀はんだ付けされた303型
ステンレス鋼製の緩く取り付けるディスク1122はシ
ャフト1106がニードルの上昇を可能にする。
【0170】中空ねじ1126は、ディスクをシャフト
1106の端部の適合穴内に保持する。ディスク112
2、中空ねじ、ディスク1126及びシャフト1106
間の僅かな隙間(約0.0127mm(約0.0005インチ))
は、ニードル1059がシャフト1106の回転動作に
関して回転するのを防止するが、垂直方向への顕著な遊
びは許容しない。これにより、回転滑り継手1122が
形成され、このことは、絞りを完全に閉じたときに、ニ
ードル先端1515が外筒先端1503に関して回転す
るのが防止される。ニードル1504を閉じたとき、ニ
ードル先端1515を外筒先端1503に関して強制的
に回転させる結果、ニードル先端と外筒先端とが接触す
る箇所にて摩耗及び減磨が生ずることになる。
【0171】シャフト1106には、5/16-48のUNS
ねじ1120が形成されており、シャフト1106が一
方向に回転すると、ニードル先端は、外筒先端から離れ
る方向に動く。シャフト1106には、絞りの充填ナッ
ト1109内に箇所1120で螺着され、シャフト11
06が回転すると、ニードル1504を垂直方向に動か
す。この垂直方向への動きにより、ニードル先端151
5と外筒先端1503との間の間隔が変化し、流量を制
御するオリフィスの面積が変化する。ねじ1120に
は、焼き付き防止潤滑剤等が被覆されており、作動中に
約23ポンドの軸方向荷重が加わるねじの摩耗及び減磨を
防止する。
【0172】図14には、絞り及び該絞りの制御装置の
ブロック図が示してある。この制御装置は、関連する超
臨界流体抽出器、又は超臨界クロマトグラフ内部の圧力
及びそこを通る流体の流量を自動的に且つ独立的に制御
するため、モータ作動の可変絞りの制御に使用すること
が出来る。この実施例において、ポンプが一定の圧力を
設定し、絞りが一定の流量を設定する。
【0173】図14の絞り制御装置は、モータの角度位
置の設定点信号発生器1152と、サーボ増幅器115
4と、絞り弁−弁制御回路1156と、増減カウンタ及
びデコーダと、減算器1142と、ニードル1184
と、弁座1186とを備えている。イスコ「D」シリー
ズポンプ1131が装置を一定の圧力に維持し、絞りは
所望の流量を維持し得るようにサーボ作動される。
【0174】流量フィードバック導体1130の流量フ
ィードバック信号は、注射器ポンプ1131内の体積
(ピストン排出量)センサから読み取られる。このよう
に、出口に気体の流量を測定する変換器は一切不要であ
る。このポンプピストンのフィードバック信号は、操作
者が減算回路1134に入力した、流量の設定点導体1
132における流量設定点信号から減算される。その結
果は、導体1136における流量の誤差信号(相違)で
あり、この誤差信号は、乗算器1138の定数のK1に
より積分及び乗算が為され、導体1144を通じて入力
1142に印加される弁モータの角度位置の設定点信号
として、第二の減算回路1140に送られる。
【0175】この絞り弁の位置は、モータシャフトの位
置エンコーダ1118により検出されて、直角位相検出
器/カウンタ1146によりモータの位置に変換され、
導体1148に弁モータの位置信号として提供される。
【0176】導体1148の弁モータの角度位置信号
は、モータの角度位置の設定点信号1142から減算さ
れ、導体1150における弁位置の誤差信号となる。こ
の信号は、サーボ回路1154に印加される。定数K2
に導体1158の位置誤差信号を掛け、定数K3に導体
1160の位置誤差の変化率を掛けた値を加え、定数K
4に導体1162に位置誤差の積分値を掛けた値を加
え、この合計値を加算器1170内で数値的に合計し、
電気増幅器1176の制御は加算器1170からのこの
合計値に基づいて行われる。
【0177】電源1180から給電される電気増幅器1
176は、弁モータ1178に通電して該モータを回転
させる。モータのシャフト1178に取り付けられた直
角位相エンコーダ1118が二つの相信号1172、1
174を使用して現在の位置及び回転方向の信号を発生
する。これらの信号1172、1174は、直角位相検
出器及び増減カウンタ1146により測定され、該カウ
ンタが弁モータの角度フィードバック信号1148を位
置減算回路1140に提供する。
【0178】また、機械的駆動装置1182にもモータ
1178は取り付けられており、該駆動装置がニードル
1184を動かして弁座1186に関して位置決めす
る。これは、図13に関して上述した機構のように、モ
ータ1178の回転動作をニードル1184の位置調節
動作に変換する任意の機構とすることが出来る。
【0179】図15及び図16には、ばねの圧縮力によ
って作用するが、図13の実施例と略同一の主要部品を
有する、モータ制御による絞りの正面及び側面断面図が
示してある。機械的に弁を閉じる力は、捩ればねではな
くて、ばねの圧縮力により付与される。この構成におい
て、ニードル1190は、閉弁中に回転することが確実
に防止され、ニードル先端1192の破壊的な減磨が防
止される。
【0180】開放動作は、ピットマンにより製造され
る、ロー・コッグ(ペンシルベニア州、19438-0003、ハ
ーレイヴィルのピットマン・モータ・カンパニーの登録
商標)直流サーボモータ・モデル9413であるモータ11
78によって行われる。十分なトルクの回転力を発生さ
せる任意の適当なモータ、又は機械的装置でも同様の機
能が可能である。
【0181】モータ1178に取り付けられ且つ該モー
タ1178の一部である、ピットマンが販売するピッチ
数64、歯数11の歯車は、フォーレスト・シティ・ギヤ
(Forest City Gear)から部品No.69−0943−237として
購入した、ピッチ数64、歯数192、圧力角度20°のデル
リン(Delrin)(登録商標名)スパー歯車1196を回
転させる。スパー歯車1196は、ロックウェル硬さC
42−48に焼入れした、17−4PHステンレス鋼から機械
加工した支持スプール1198に取り付けられる。スプ
ール1198は、5/16−48のUNSねじを有する182F
M(カーペンタ・テクノロジー)ステンレス鋼シャフト
1200に螺着されている。シャフト1200は、No.4
−40袋ねじ1204(図16)によって付与される摩擦
力によりシャフトに保持されたクランプ1202で回転
しないようにされている。クランプ1202の回転は、
支持板1210のスロット1208内を移動するピン1
206によって阻止される。スプール1198が回転す
ると、シャフト1200が垂直方向に動き、これによっ
て、シャフトは箇所1218にてばねリテーナ1212
に押し付けられ、ニードル1190を持ち上げる。該ニ
ードル1190は、圧縮接続具(ヴェスペル(Vespel)
(デュポンの登録商標名)フェルール)1214によっ
て、ばねリテーナ1212に取り付けられ、該接続具
は、圧縮ナット1216によって圧縮され且つ所定位置
に保持されている。
【0182】ばねリテーナ1212がモータ1178、
歯車1196、スプール1198及びシャフト1200
の作動によって持ち上げられると、ヘリカル状の圧縮ば
ね1220が圧縮される。このばね1220が圧縮され
て平坦になると、機構は、モータ1178の回転を停止
させ、ニードル1190の持ち上げ可能な距離を制限す
る。
【0183】モータ1178が反対方向に作動され、可
変オリフィス1192を閉じると、シャフト1200が
下降し、ばね1220は、ニードル1190を下方に付
勢する。ばね1220によるアルミニウム製の頂部ロッ
ク1224の損傷を防止するため、316型ステンレス鋼
摩耗スペーサ1222が使用されている。可変オリフィ
スが完全に閉じたならば、シャフト1200は、ばねリ
テーナ1212から分離して、又、可変オリフィスは、
ばね力だけで閉位置に保持される。
【0184】オリフィス1192が完全に閉じたとき、
ばね1220は、依然、多少圧縮され、20乃至40ポンド
の力でオリフィス1192を閉じたままにする。モータ
1178がシャフト1200の下降を続けると、シャフ
ト1200は、箇所1228にてシール拘束ナット12
17に接触して、モータ1178の回転を停止させる。
これは、シャフト1200の下方に移動可能な距離を制
限し、シャフトの位置を切り替えることを不要にする。
【0185】スプール1198及び歯車1196の組立
体は、ボール軸受1236上で自由に回転し、又、スペ
ーサ1238によって軸受1236から支持されてい
る。軸受1236は、支持板1240、1242に軽く
押し込まれている。シャフト1200は、軸受1236
の内径よりも約0.0254mm(約0.001インチ)だけ小さ
く、又、軸受1236内で垂直方向に自由に動くことが
出来る。
【0186】ニードル1190は、圧縮フェルール12
14及びナット1216を使用して、ばねリテーナ12
12に取り付けられている。この方法は、組み立て中、
ニードル1212を位置決めし、又、必要であれば、そ
の位置を調節することを許容する。ニードル1212
は、ばねリテーナ1212、シャフト1200、シール
拘束ナット1217及びプローブ1234内にその全長
が収容されることにより、作用中の屈曲が防止される。
超臨界流体の絞り作用は、ニードル1190の狭小な円
錐状端部1192と先端1230のより広い角度の雌型
円錐体との間で行われる。
【0187】超臨界流体は、圧縮接続具ポート1232
を通って装置に入り、プローブ1234及びニードル1
190によって形成された環状スペースに流入する。こ
の流体は、ボールシールによって形成された、上述のX
15829型の勾配付きコイル保持ばね1248と共に、P
TFEシールによってニードル1190に沿って上方へ
の流動が阻止される。303型ステンレス鋼製の保持リン
グ1244がシール1248を本体1250内の所定位
置に保持し、該リングは、シール保持ナット1217に
よって保持されている。303型ステンレス鋼製リング1
246がプローブ1234にはんだ付けされ、保持ナッ
ト1252の圧縮作用によって本体1250に対する金
属対金属シールを形成する。選択随意ではあるが、密封
効果を増すように、ガスケット座金を介在させることが
出来る。形成された流体路は、無駄容積を少なくし、装
置の洗浄を不要にすべく可能な限り小さくする。流体路
には駆動構成要素及び回転防止要素の何れも存在しな
い。
【0188】該装置の構成要素は、二つの平行な側部板
1210、1254により共に保持されている。ばね支
持ブロック1224がばね力を側部板1210、125
4に伝達し、これらの側部板はそのばね力をスペーサブ
ロック1276、1278及び本体1250に伝達す
る。プローブ1234は、保持ナット1252により本
体1250に取り付けられ、該プローブは先端1230
を保持している。この経路を通じてばね力は先端に伝達
され、その結果、プローブの外側管に引っ張り荷重が加
わることになる。
【0189】ばね1220の上端は、ばね力をばねリテ
ーナ1212に伝達し、該ばねリテーナは、ナット12
16により所定位置に保持された圧縮フェルール121
4を通じてその力をニードル1190に伝達する。その
結果、ニードル1190には圧縮力が作用し、これによ
り、プローブ1234に引っ張り力が生じる。ニードル
1190は、ばね1220の力だけで下方に付勢し、先
端1230内に緊密に嵌まるようにすることが出来る。
モータ1178は、ニードルを先端から持ち上げて、ば
ねに接触させることが出来る。モータからの力はニード
ルを下降させず、故に、弁の作用は、「モータで開放し
/ばねで閉じる」状態となる。これは、ニードルの端部
1192及び先端1230内の着座部の損傷を防止す
る。モータの位置は、エンコーダ1256によって検出
される。該モータは、図14、図17に符号1178で
示してある。
【0190】図17には、ポンプが一定の流量を設定
し、絞りが一定の圧力を設定するもう一つの自動絞り制
御の実施例が示してある。該絞り及び絞りの制御装置
は、モータ角度の設定点信号発生器1152と、増減カ
ウンタ1188と、減算器1140と、サーボ増幅器1
154と、絞り弁の制御回路1156と、可動ニードル
1184と、弁座1186と、圧力監視装置1262と
を備えている。モータ1178により駆動されるポンプ
(図示せず)は、一定の体積流量として流体を装置に供
給し、絞りは圧力を制御することにより、膨張過程を調
節する。
【0191】圧力変換器1016は、図17の回路と協
働して、超臨界流体抽出器1040の出口に接続された
管1030、及び可変絞りニードル1184及び弁座1
186の上流における接続管1032内の圧力を監視す
る。変換器からの電気信号は、導線1046、1048
を介して信号増幅器1264に送られる。導線1272
における増幅器の出力は、圧力フィードバック信号であ
る。この圧力フィードバック信号1272は、減算回路
1134を使用して所望の圧力設定点1270から減算
されたものである。その結果は、圧力誤差1274信号
であり、この信号は、増幅器1268にて定数K5で掛
け合され積分器1266にて積分される。増幅器126
8及び積分器1266の出力は共に加算して、導線11
42に弁モータの角度位置の設定点信号を発生させる。
この弁モータの角度信号の設定点信号は、論理的に且つ
機能的に流量1142(図14)に基づくモータの角度
位置の設定点に等しい。制御回路のその他の点は、図1
4のものと同一であるが、主フィードバックは、ポンプ
ピストンの排出容量ではなく、圧力であるため、絞りは
流量ではなく、圧力を制御する点が異なる。
【0192】上記の説明から、本発明の超臨界抽出器、
又は超臨界流体クロマトグラフは、例えば、次のような
幾つかの有利な点があることが理解される。即ち、
(1)管の内壁に付着する試料の量が少なくなる。
(2)以前の試料による汚染物質を管からの除去する時
間及び費用が少なくて済む。(3)特に、揮発性試料の
漏洩を防止することにより、多量の試料が採取される。
(4)特に、抽出器の自動的な作用に適用可能である。
(5)氷又は分析物質の何れも詰まることがない絞りが
提供される。
【0193】図18には、超臨界流体供給弁54A(図
6)を作用させる歯車モータ570(図4、図5、図
6)、抽出弁50A(図5)を作動させる歯車モータ5
74(図5)、次に、弁52A(図4)を作動させる歯
車モータ573(図4)に対する制御回路2200のブ
ロック回路図が示してある。
【0194】制御回路2200は、供給モータ回路71
0、抽出モータ回路712、それぞれ弁54A(図
6)、50A(図5)及び52A(図4)を制御する排
気モータ回路714、逆転スイッチ716、駆動回路7
20及び逆モータトルク回路718を制御するプログラ
マー、又はその他のコンピュータ2100を備えてい
る。該コンピュータ2100は、コンピュータ2100
の出力端子に電気的に接続された導体2118、211
9、2120を介して供給モータ回路710、抽出モー
タ回路712及び通気モータ回路714に電気的に接続
されている。
【0195】駆動回路720は、逆転スイッチ716に
電気を供給し、該スイッチは、又、供給モータ回路71
0、抽出モータ回路712及び排気モータ回路714に
電気的に接続されて、モータの弁を開放し、又は弁を閉
じためモータの回転方向を制御する極性を持ったこれら
モータの選択した一つのモータに電気を供給する。逆転
スイッチ716は、コンピュータ内のポート2022か
ら導体2122に電気的に接続されて、弁を閉じるため
の逆方向への回転を作動させる。このポートは、逆モー
タトルク回路718に電気的に接続され、該回路は、弁
を開放するときのトルク量を制御し、又、この目的のた
め、駆動回路720に電気的に接続されている。導体2
057のフィードバック回路は、供給モータ回路71
0、抽出モータ回路712及び排気モータ回路714に
電気的に接続されて、制御装置にフィードバック信号を
提供し、弁が完全に閉じたとき、該制御装置がモータの
停止を制御する。このモータの停止信号は、コンピュー
タ又はプログラマー2100内のポート2021から導
体2121を介して送られる。
【0196】好適な実施例において、タイミング回路を
備えるプログラム化可能なコンピュータが利用される。
これは、図3の実施例を作動させるコンピュータと同一
である。しかしながら、手動スイッチが使用され、該ス
イッチは正電圧電源に接続されて、接続したときに該当
するモータに通電する。
【0197】制御回路2200は、供給モータ回路71
0と、抽出モータ回路712と、排気モータ回路714
と、コンピュータ、又はプログラマー2100と、逆転
スイッチ716と、駆動回路720と、逆モータトルク
回路718とを備えている。これらの供給モータ回路7
10、抽出モータ回路712及び排気モータ回路714
は、弁54A、50A、52Aの該当する一つの弁を開
放し且つ閉じる。
【0198】これらの弁の制御のため、コンピュータ、
又はプログラマー2100は、どの弁を動かし、またそ
の弁の回転方向を設定する複数の出力導体を備えてい
る。これは、好適な実施例において、抽出器10A(図
3)を作動させるコンピュータであるが、任意のタイミ
ング装置を使用し、又は実際に、プログラマーではなく
手動スイッチを使用して、15ボルト直流電圧の回路を接
続し、操作者が所望の弁を開放し且つ閉じるために使用
することが出来る。
【0199】好適な実施例において、導体2118、2
119、2120は、それぞれコンピュータ、又はプロ
グラマー2100の出力2018、2019、2020
に接続され、また、供給モータ回路710、抽出モータ
回路712及び排気モータ回路714の該当する一つの
回路に接続されて、開放又は閉じるためにこれらの弁を
選択する。コンピュータの出力ポート2021に取り付
けられた導線2127の低レベル信号は、インバータ2
026を介して駆動回路720に電気的に接続されて、
該駆動回路が逆転スイッチ716を介して選択された弁
に電気を供給し、また、該逆転スイッチは導体2123
を介してポート2023、逆転スイッチ716及び駆動
回路712に電気的に接続されている。
【0200】逆転スイッチ716は、同一カートリッジ
導体を通じて電気的に接続され、これは、試料カートリ
ッジ30Aを所定位置に残し、採取リールだけを進める
ことで行うことが出来る。次に、単一の試料カートリッ
ジ30A(図3)から多数の抽出が行われ、抽出物が多
数の連続的な採取バイアル内に投入される迄、弁の開放
及び抽出サイクルが繰り返される。
【0201】図19には、圧送装置814と、流体抽出
組立体878と、採取装置916とを備える、超臨界流
体抽出装置10(図1)、10B(図3)と同様の自動
化した超臨界流体抽出装置10Bの概略図的な流体線図
が示してある。
【0202】圧送装置814に抽出流体を供給するた
め、タンク802は、管952、手動弁806及び弁8
06の接続具804を通じて圧送装置814と連通して
いる。弁806の出口は、管810を通じて圧送装置8
14の入口ポート812に接続され、また、管810
は、接続具808により弁806に接続され、また、図
示しない別の接続具によりポンプに接続されている。
【0203】圧送装置814の出口は、入口弁装置95
6(破線で囲ってある)及び給水弁装置954(同様に
破線で囲ってある)という、二つの異なる管系統を通じ
て流体抽出組立体878に連通している。また、圧送装
置814は、冷却弁装置958を通じて採取装置916
に連通している。
【0204】抽出前、試料カートリッジ870は、超臨
界流体抽出器10B(図3)の実施例に関して上述した
方法にて圧力チャンバ内に動かされる。ポンプが抽出流
体源から清浄な抽出流体をブリーチプラグ組立体の一つ
のポートに供給し、該流体がシール付近まで流動して該
シールを清浄にし、流体抽出組立体878から外に出
る。試料の抽出間、この流体は流動しない。
【0205】抽出中、ポンプは、流体抽出組立体878
内に配置された試料カートリッジ870と入口弁装置9
56を通じて連通している。この流体流路は、接続具8
16、818により接続された管960を通じてポンプ
からT字形コネクタ820まで伸長している。第一のT
字形接続具820は管838、接続具836、840を
通じて第二のT字形接続具842に接続されている。
【0206】第二のT字形接続具842の一つの出口
は、接続具844、848を使用して接続された管84
6により電気作動弁850に接続されている。この電気
作動弁850は、その開示内容を引用して本明細書の一
部に含めた、ロビン・R・ウィンター(Robin R. Winte
r)、ロバート・W・アーリングトン、ダニエル・G・
ジェメソン(Daniel G. Jameson)、ダイル・L・クレ
イ(Dale L. Clay)の名で1992年3月5日に出願第07/84
7,652号として出願され、 1992年12月22日に付与された
米国特許第5,173,188号に記載されている。この電気作
動弁850は、コイル状熱交換器854及び接続具85
2、866によって入口ハウジング868に接続されて
いる。図19において、実際には、アルミニウム製の温
度制御ジャケット966の凹所内に配置されているこの
熱交換器は、明瞭にするため、省略してある。加熱要素
及び温度検出用熱電対(何れも図示せず)がジャケット
966内に埋め込まれている。従来の温度制御装置が加
熱の程度を調節して、ジャケットの温度、故に、抽出容
器1042の温度を制御する。
【0207】加圧された超臨界二酸化炭素は、熱交換器
854内で加熱され、抽出容器1042及び試料カート
リッジ870の内部に入る。この流体の導入は、以下に
より詳細に説明するように、抽出容器の頂部から、及び
入口ハウジングを通って試料カートリッジから行われ
る。
【0208】チャンバがカートリッジ870の外側と内
側との間で加圧される最初の充填中、入口ハウジングは
流れを分割する。入口ハウジングは、漏洩を防止し且つ
流体が周囲の物に連通するのを防止し得るように密封さ
れている。カートリッジ870の内部にて、試料の上方
に空隙スペースがある。この空隙スペース及び試料を通
過した後、流体は、カートリッジ870の下方のブリー
チプラグのノズルに入る。
【0209】抽出中、簡素に上述したように、ブリーチ
プラグのシールを清浄にするために使用される管864
又は882内を流体が流れることはない。抽出カートリ
ッジからの流体は、ブリーチプラグ1010のノズルの
開口部に入り、上方シールの周りを上方に進み、ブリー
チプラグを圧力容器に密封するシールの下方部分の周り
に沿って下方に流動する。この設計は、無駄スペースを
無くし、従って、抽出物の損失を解消する。流体の流量
は、清浄な流体で1分以内にシールを洗浄するのに十分
である。
【0210】この目的のため、洗浄ポートが設けられて
いる。該洗浄ポートは、洗浄弁装置954を通って圧送
装置814に直接、連通している。この洗浄弁装置95
4は第二のT字形接続具842を介して圧送装置814
に連通している。このT字形接続具は、管962及び接
続具858、856を介して電気作動弁860に接続さ
れている。
【0211】弁860及び洗浄ポートからの接続は、実
際に、アルミニウム製の温度制御ジャケット966の凹
所(図示せず)内に物理的に配置された、熱交換器86
4によって行われる。この熱交換器は、接続具862、
872によって接続されている。この熱交換器は、内径
0.127mm(0.005インチ)の1/16インチ管で形成されて
いる。この小内径の管は、管の体積を小さくし、抽出サ
イクル中、洗浄弁を閉じたとき、内部に取り込まれる流
体及び抽出物の量を最小にする。
【0212】洗浄中、弁850を閉じ、ブリーチプラグ
1010の半径方向通路内の流体は、静止している。洗
浄ポート1046に入る流体1022(図20)は、カ
ートリッジからの流体がシールの内面上を進むために分
岐する直前に達する箇所と同一の箇所1024に向けら
れる。その流体が洗浄ポートからのものか、カートリッ
ジからのものかを問わず、この箇所から、流体流路は同
一となる。流体は、図21に関して、以下により詳細に
説明するように、分岐した円形の通路内のシールを通っ
て流動する。流体は、収斂し、接続具874、弁904
の出口ポートを通って出て、採取装置に入る。相互の汚
染を防止するため、この洗浄は、各抽出後に行われる。
【0213】抽出が完了すると、弁850、860、9
04が閉じられる。圧力容器チャンバ内の流体は、排気
弁894によって圧力が放出される迄、滞留している。
この弁は、電気作動弁であり、管882を介して、接続
具876、884によりチャンバに接続され、また、管
890を介して接続具888、892により過圧力安全
ダイヤフラム886に接続されている。次に、流体は、
装置から、接続具896によって弁894に接続された
管898を介して安全な処分箇所に運ばれる。管から出
る流体は気体である。
【0214】抽出溶剤用の出口ポートから出る流体は、
採取装置916の絞り912まで運ばれる。この経路に
沿って管880が配置されており、該管880は、出口
ポートを接続具874、914を通じて電気作動出口弁
906に接続する。次に、流体は、接続具906を使用
して接続された管908によりフィルタ910に運ばれ
る。流体は、フィルタを通り、次に、バイアル914内
に挿入された絞り912を通って進む。
【0215】抽出溶剤は、バイアル914内の採取溶剤
中で分離され、気体は管926から出る。隔膜がバイア
ル内の気体圧力を保持し、ポートは背圧調節弁920に
より圧力を保つ。20psi以上の背圧が溶剤の噴霧化
を防止する。噴霧化するといくらかのアナライト(anal
yte)を運び去るためアナライトの損失が生じる。
【0216】図20には、その主要部品として、カート
リッジ870と、管882に接続された接続具876の
出口ポートと、抽出流体の入口ポート接続具866と、
洗浄入口ポート接続具872と、圧力容器の洗浄流体出
口ポート接続具876と、を有する流体抽出組立体87
8の部分断面図が示してある。
【0217】作用時、加圧された超臨界二酸化炭素は、
熱交換器854内で加熱され、(1)管1008を通っ
て圧力容器壁とカートリッジとの間の外側チャンバスペ
ース1006、(2)試料カートリッジ870の内部1
014に入る。この流体の導入は入口ハウジング868
から行われる。
【0218】入口ハウジング868は、チャンバが加圧
される最初の充填中、流れを分割する。この流れは、カ
ートリッジ870の外側1006と内側1014との間
で分割される。流れ分割器は、入口ハウジング868内
のチャンバ1002と、ばね1110と、ノズル100
4とから成っている。該入口ハウジング868は、座金
シール1112によって漏洩を防止し、また、流体が周
囲のものによって汚染されるのを防止する。
【0219】好適な実施例において、該シールは、銅の
ような柔らかい金属で形成される。ばね1110は、ノ
ズル1004をカートリッジに押し付け、内側1014
とカートリッジの外側のスペース1006との間で流体
が直接、連通するのを阻止する。しかしながら、最初の
加圧中、ノズル1004は、流体の一部をその中心を通
し、又その残りを外側のその全長に沿ってスリット10
04Aに沿って通すことにより、カートリッジ870の
内側と外側との間で分割する。
【0220】流体が分割される点は、入口ハウジング内
に配置された小さいチャンバ1002内にある。次に、
流体は、ノズル1004と座金シール1112との間を
通った後にチャンバスペース1006に入る。この設計
は、カートリッジの内側と外側との圧力が常に略等しい
ようにする。抽出前及び抽出中、管882を通って流出
する流体はない。スペース1006内の流体は、抽出
中、静止している、即ち滞留している。
【0221】カートリッジ870内には、試料1016
の上方に空隙スペース1014がある。流体は、空隙ス
ペース1014及び試料1016を通った後、ブリーチ
プラグ1010のノズル1030に入る。
【0222】該ブリーチプラグ組立体は、ブリーチプラ
グ1010と、下方シール1026と、シールスペーサ
1034と、上方シール1020と、出口ポート又は点
1038と、ポート管1012とから成っている。抽出
中、管864又は882を流れる流体はない。抽出カー
トリッジからの流体は、ブリーチプラグ1010のノズ
ル1030の開口部に入り、ブリーチプラグ1010内
に押し込み嵌めされたポート管1012を通って進む。
【0223】ポート管1012は、流体を上方及び下方
ブリーチプラグシール1020、1026の中心部10
24に運ぶ。また、該ポート管は、シールスペーサ10
34の方向を固定する。シールスペーサには、ポート管
1012に設けられた開口部と、出口ポート又は点10
38付近に設けれらたもう一方の開口部という二つの開
口部がある。流体は、点1024にて四方向の分割流に
分岐し、上方シールの周りで上方に及び下方シールの周
りで下方に流動する。シールスペーサ1034はシール
間のスペースを占めており、これにより流体はシール内
に付勢される。この設計は、無駄スペース、従って抽出
溶剤の損失を解消する。この流体の流量は、清浄な流体
でシールを1分以内に洗浄するのに十分である。
【0224】この目的のため、洗浄ポートが設けられて
いる。このポートは、洗浄弁装置954(図19)を通
じて圧送装置814に直接、連通している。この洗浄弁
装置954は、第二のT字形接続具842を通じて圧送
装置814に連通している。このT字形接続具は、管9
62、及び接続具858、856により電気作動弁86
0に接続されている。
【0225】洗浄中、弁850は閉じられ、通路104
4内の流体は静止している。洗浄ポート1046に入る
流体1022(図20)は、カートリッジからの流体が
シールの内面に沿って進むように分割される直前に達す
る箇所と同一の箇所1024に向けられる。流体が洗浄
ポートからのものか、又はカートリッジからのものかを
問わず、この箇所から同一の流路となる。流体は、図2
1に示すように分割された円形経路にてシールを通って
流れ、点1034にて集中する。流体は、ここから出口
ポート1038を通って出て、採取装置に入る。相互の
汚染を防止するため、この洗浄は、各抽出後に行われ
る。
【0226】抽出が完了したならば、弁850、86
0、904を閉じる。チャンバ1006内の流体は、排
気弁894により圧力が放出迄、滞留している。この弁
は電気作動弁であり、管882を介して接続具876、
884によりチャンバに接続され、また、管890及び
接続具888、892により過圧安全ダイヤフラム88
6に接続されている。次に、流体は、接続具896によ
り弁894に接続された管898を通じて装置から安全
な処分箇所に運ばれる。管から出る流体は、気体であ
る。
【0227】出口ポートから出る流体は、採取装置91
6内の絞り912に運ばれる。接続具874、914を
使用して出口ポートを電気作動出口弁906に接続する
管880がこの経路に沿って配置されている。次に、流
体は、接続具906を使用して接続された管908によ
りフィルタ910に運ばれる。流体は、フィルタを通過
し、次に、バイアル914内に挿入される絞り912を
通って流れる。
【0228】図21には、図20の線21−21に沿っ
た断面図が示してあり、それぞれ接続具872、874
を有する、ブリーチプラグ1010と抽出容器1042
との間のシール、及び洗浄又は清浄入口ポートと出口ポ
ートとの間のシールが示してある。矢印は、洗浄流体が
箇所1024から反時計方向に循環し、又接続具872
から上方及び下方シールの間で時計方向に流動し、接続
具874から出る状態を示す。
【0229】図22には、その主要部品として、絞り9
12と、溶剤1442と、押し管936と、バイアル9
14と、溶剤ポート又は管926と、隔膜1418とを
備える採取装置916の部分断面図が示してある。抽出
物を含む流体は絞り912を通って流動し、バイアル9
14の底部から気体として出る。膨張した気泡1424
は、抽出物を溶剤中に残して、溶剤1442を通って上
昇する。
【0230】溶剤上方の気体1426は上昇を続け、隔
膜1418のスリットを通って流れる。隔膜は、バイア
ルキャップ1420によりバイアル914の開口部に保
持されている。この隔膜のスリットは、絞りに対する通
路を提供する。この隔膜は、シリコンゴム、又はその他
の可撓性な弾性材料で出来ており、テフロンで補強され
ている。絞りは、バイアルから出る気体が通ることの出
来る開口部が絞りの両側部に形成されるような方法で隔
膜のスリットを開放する。気体は、バイアルガイド14
32の大きい開口部1438に入る。バイアルガイド
は、ばね1416により隔膜に対し密封されている。ば
ね1416の他端は、底部片1422に定着されてい
る。また、大径の開口部1438は、絞りの周りでフラ
ンジシール1430により密封されている。
【0231】絞り912は、イングルウッド・カンパニ
ー(Englewood CO.)のスターリング・ステンレス・チ
ューブ・コーポレーション(Sterling Stainless Tube
Corporation)から入手可能なステンレス鋼で形成した
毛管絞りか、又は図8、12、13、15、16、2
8、29、30又は31に示すような可変絞りとするこ
とができる。典型的な有用な溶剤は、液体ジクロロメタ
ン及び液体イソプロパノールである。隔膜はシリコンゴ
ム、又はその他の可撓性の弾性材料で出来ており、テフ
ロンで補強されている(テフロン(Teflon)は、デラウ
ェア州19898のウィルミングトンのデュポン・デ・ヌモ
アス・E.I.アンド・カンパニー(Dupont de Numour
s, E.I. and Co.,)が販売するテトラフロロエチレンフ
ロロカーボンポリマーの商標名でもある)。
【0232】この設計は、気体が周囲のものと連通する
のを防止する。気体は、管918を通って背圧調整弁9
20(図19)に流れる。この調整弁は、採取バイアル
内に圧力を蓄積させて採取溶剤及び抽出物の損失を少な
くする。ミスト化も実質的に解消される。また、高圧で
ある結果、発生する急激な発泡作用は最小となり、溶剤
量の測定が可能となる。
【0233】40乃至50psigの圧力であれば、20乃至200p
siの範囲のその他の圧力と同様に、満足し得る。調整弁
920から出る気体は、管922を通じて適当な処分箇
所まで運ばれる。又、バイアルガイドは、圧力が安全値
を上廻るとき、圧力がバイアルガイド1432を上方に
付勢して、シールを破断させるように設計されている。
これは、圧力がガラス製採取バイアルの安全限界値を上
廻ることを防止する。しかしながら、バイアルは、圧力
により破損する虞れを少なくし得るように包囲体内に入
れて配置されている。冷媒浴による採取容器の温度制
御、及び多数の手動作ニードル弁による容器の圧力の制
御は、ナム(Nam)等によりケモスフィア(Chemospher
e)19,n. 1-6, pp. 33-38頁(1989)に記載されてい
る。ナムの発明は超臨界流体を絞りを介してガス化する
ことも、採取容器圧力を設定可能に又は調整可能に制御
することも開示していない。ナムの発明の装置は動的な
又は流動中での抽出に適していない。
【0234】バイアル914を絞り912から下降さ
せ、バイアルラック(図示せず)に入れたとき、リット
付き隔膜1418は完全に気密ではないが、バイアルが
バイアルラック内にあるとき、この隔膜は、採取溶剤及
び抽出物の蒸発を略防止する。スリットは再び閉じる傾
向がある。
【0235】バイアル内に更なる溶剤が必要とされる場
合、その一部は、ポンプ928を使用してリザーバ93
2から圧送することが出来る。流体は、管930を通じ
てリザーバ932から圧送し、次に管926を通じてバ
イアルガイドに運ばれる。流体はバイアルガイド143
2内の開口部1438に入る。次に流体は、気体が逃げ
るときに通る隔膜のスリットの同一の開口部を通ってバ
イアル内部に入る。
【0236】圧力が上昇し且つ温度が低下する結果、捕
集効率は概ね増大する。故に、採取溶剤を予め冷却し且
つその温度を維持する措置が講じられている。又、採取
溶剤の温度が低い場合、絞りの詰まり及び着氷という問
題が生じる。
【0237】図23には、その主要部品として、冷却管
1614、1648、832、ブロック1618、16
44及び電気ヒータ1620、1642を有する加熱及
び冷却装置1631が示してある。これらのヒータ及び
冷却器は、採取バイアル914と選択的に熱接触し得る
ように配置されている。
【0238】この目的のため、管1614、1648、
832が弁の冷却組立体958(図19)を通じてポン
プと連通している。この冷却組立体は、第一のT字形接
続具820に接続されている。この接続は、接続具82
2、826により電気作動弁828に取り付けられた管
824により行われる。次に、この弁は、採取装置の上
方に配置された別のT字形接続具1652に接続され
る。
【0239】この接続は、管832及び接続具830、
1654により行われる。流体834は、T字形接続具
1652に入り、二方向に分割される。次に、流体は、
接続具1612、1650によりT字形接続具に取り付
けられた、二つの絞り冷却管1614、1648を通っ
て流動する。この対の絞りは、ステンレススチールの毛
細管のような可撓性材料で形成してもよい。管832に
より供給された液体二酸化炭素が蒸発する結果、採取バ
イアル914及びその中身が冷却される。絞りの各々が
バイアルの両側部に対し同一の機能を果たす。故に、バ
イアルの温度を制御する同一の各構成要素が各側部に設
けられている。
【0240】絞り冷却管が接続されたブロック161
8、1644は、バイアルの両側部にばねクランプ止め
されている。これらのブロックは、採取装置ハウジング
1412内に配置されている。このハウジングは、プラ
スチックのような非熱伝導性材料で形成することが望ま
しい。ブロックの各々は、ばねピン1624、1638
によりハウジングに取り付けられる。ピンが貫通するブ
ロックの開口部は、スロットである。これは、ブロック
がバイアルに向けて且つバイアルから離れる方向に動か
くことを可能にするのみならず、ブロックが回転するこ
とをも可能にするものである。このことは、バイアルを
所定位置に持ち上げるとき、ブロックをバイアルの邪魔
にならないように動かすことを可能にする。この回転に
より、ブロックは、バイアル914よりも大きいバイア
ルキャップ1420から離れることが一層容易となる。
この回転がなければ、バイアルを持ち上げたときにブロ
ックは食い込む可能性がある。
【0241】ブロック1618、1644は、ばね16
26、1636によりバイアルに押し付けられている。
これらのばねは、スロットよりも大きく、各ブロックの
側部の開口部に挿入され且つ止めねじ1628、163
4により所定位置に保持されている。これらのブロック
1618、1644は、同様にブロック内に配置された
電気ヒータ1620、1642から熱を伝達するアルミ
ニウムで形成されている。
【0242】熱は熱伝導によりヒータからバイアル表面
に伝達される。これらのヒータ1620、1642及び
二酸化炭素供給弁828は、バイアル914の液体充填
部分と熱接触した熱電対(図示せず)が設けられた、従
来の温度制御装置により制御される。
【0243】バイアルを冷却するため、冷却管は、ブロ
ックの開口部1656、1658内に接続されている。
これらの開口部は、ブロックの全体に亙って貫通し、箇
所1630、1632にて絞り毛管から出る低温の二酸
化炭素がバイアルに直接、向けられるのを可能にする。
ブロックの側部に沿って小さい溝1622、1660が
設けられている。これらの溝は、バイアルの側部に沿っ
て二酸化炭素を案内して冷却効果を促進する通路を形成
する。箇所1616、1646における二酸化炭素ガス
は、周囲のものに排気され、自然又は強制的な空気対流
により排出される。この技術は、バイアルの冷却を開始
する前にブロックを冷却することを必要としないから、
これにより、最小時間で最大の冷却が為される。
【0244】バイアル914はバイアルリフター942
により持ち上げられる。これは図19に最も良く示して
ある。歯車モータ944が歯車946を駆動する。この
歯車は、駆動スクリュー940に取り付けられている。
この駆動スクリューは軸受948により所定位置に保持
されている。駆動スクリューが回転すると、その回転動
作がガイドナット938により直線動作に変換される。
このナットは、押し管936に取り付けられる一方、こ
の押し管936がバイアルを持ち上げる。ガイドナット
は、その頂部及び底部が定着されたガイドロッド952
により回転が阻止される。押し管936は線形軸受93
4により案内される。
【0245】抽出後、流体は、過圧吹き出しプラグ安全
装置886、このとき開放している弁894、及び大気
排気管898を経て、管882を通じてチャンバ領域1
006から排出される。吹き出し安全装置886は、常
時、チャンバ1006と連通しており、該装置は、12,5
00 psiの圧力で破断する吹き出しディスクを具備してい
る。抽出容器は50,000 psi以上の圧力を保持し得るよう
設計させているため、これは抽出容器1042(図2
0)が危険な破断を生ずることがないよう保護する。抽
出容器1042内の通常の最高作動圧力は、10,000 psi
である。
【0246】自動装置内で下方への流動を実現するため
には、二酸化炭素入口及び流れ分割器の位置はチャンバ
の頂部に移動しなければならない。これらの装置は、チ
ャンバの上方部分の狭小部分内に取り付けなければなら
ず、入口ハウジングと、ばねと、ノズルと、シール座金
とから成る組立体内に収容されている。この流れ分割器
組立体は、ポンプが抽出カートリッジの内側及び外側に
連通することを許容する。ノズル及びばねは、シール座
金によりハウジング内に拘束されており、また、ノズル
及びばねは、ばねがノズルをハウジング外に付勢し、チ
ャンバ内に入れるような位置に配置されている。
【0247】チャンバ内に装填されたカートリッジがノ
ズルを圧縮してハウジング内に戻すとき、ばねからの力
は、 ノズルとカートリッジとの間にシールを形成する。
これはチャンバの外側スペース1006内の流体がノズ
ル1004の外側の周りを伸長する蛇行経路を通じて拡
散されない限り、その流体がカートリッジに入るのを阻
止する。
【0248】また、ノズルを所定位置に保持する座金シ
ールは、ハウジングを密封し、流体が外部環境に漏洩す
るのを防止する。抽出中、流体は、ハウジング868に
入り、経路を通ってばね及びノズルが配置されたキャビ
ティ1002に流動する。流体は、このキャビティから
カートリッジ又はチャンバの何れかと連通することが出
来る。ノズルは、その中央部を貫通する通路を有してお
り、該通路が流体をキャビティからカートリッジの入口
に導入する。また、キャビティからチャンバに達する通
路を形成するスリットがノズルの側部の下方に形成され
ている。この設計は、充填するとき、及び抽出中、カー
トリッジ内側と外側とで圧力が等しくなるようなもので
ある。
【0249】流体がカートリッジ、従って試料を通過し
た後、該流体には、試料からの抽出物が含まれている。
流体は、ブリーチプラグの開口部を通り、シールを横断
して流動し、出口ポートから外に出なければならない。
抽出中、含まれる抽出物の量が漸進的に少なくなる抽出
流体によりシールは連続的に掃引される。これは、シー
ル上に抽出物が蓄積することを防止する。故に、この流
路は無駄スペース又は滞留領域が存在してはならない。
【0250】無駄スペースを回避するため、ブリーチプ
ラグの出口ポートは、チャンバの出口ポートから180°
の角度に方向決めされている。これにより、流体はシー
ルの全周に沿って摺動する。流体をシールの中心に導入
する管1012がブリーチプラグの出口ポートに押し込
み嵌めされている。流体はシール1020、1028の
間に配置されたシールスペーサ1024によりシール内
に上方に付勢される。流体は異なる四方向に分岐し、チ
ャンバ出口ポートにて集中する。
【0251】シールが清浄であることを確実にするた
め、洗浄ポートが設けられている。このポートは、ポン
プと連通し、ブリーチプラグの出口が流体を供給する箇
所と同一の箇所に清浄な流体を供給する。ポンプからの
この清浄な流体は、シールのみならず、下流に配置され
た絞りを含む管の全てを洗浄する。
【0252】採取バイアルはバイアルリフターにより採
取装置組立体内に持ち上げられ、予め設定した温度に冷
却し、次に、その温度を維持するため、加熱又は冷却さ
れる(必要な場合)。また、バイアルは、バイアル内の
圧力が維持され且つ制御されるように密封され、気体は
適当な箇所に排気される。
【0253】バイアルのリフト機構は、試料カートリッ
ジのリフターと独立的に作用し、抽出チャンバを減圧す
ることなく、抽出過程中、又は抽出過程後の任意の時点
にてバイアルを交換することを可能にする。このリフト
機構は、歯車モータによって駆動され、モータと、駆動
スクリューと、ガイドナットと、押し管とから成ってい
る。駆動スクリュー及びガイドナットは、モータの回転
を線形動作に変換し、この線形動作によりバイアルは採
取組立体まで持ち上げられる。
【0254】この採取組立体は、バイアルガイドと、フ
ランジ付き絞りシールと、ばねと、静止絞りと、採取装
置のハウジング1412とを収容している。この絞り
は、ブロック1428によりハウジングに定着され、そ
の中心がバイアル上にある。バイアルガイドは、組立体
のハウジングにより拘束されるが、その全長に沿って上
下に摺動可能であるように設計されている。ガイドが移
動するとき、絞りが貫通する、フランジ付きシール14
30を含む大きい開口部がガイドに形成されている。こ
のシール及び隔膜1418に圧接する截頭円錐体144
0により提供されるシールは、大きい開口部内で気体及
び蒸気がその周囲のものと連通するのを阻止する。
【0255】バイアルを持ち上げる前、バイアルガイド
1432は、捩ればね1416の作用により底部片14
22(図22)付近で引っ張られている。バイアルは、
最初にバイアルガイドの上に配置された截頭円錐体14
40と接触状態となる。この円錐体は、バイアルキャッ
プ1420の頂部の穴に入り、静止絞りがバイアル隔膜
1418に挿入される前に、バイアル自体がバイアルガ
イド上で中心決めされるようにする。
【0256】隔膜は、バイアルキャップ1420によっ
て所定位置に保持され、又、スリットを有しており、該
スリットにより、絞りが隔膜に穿孔し、取り外したとき
に隔膜を閉じることが可能となる。採取装置内にバイア
ルが存在しない場合、ハウジングの張力ばね1416が
バイアルガイド1432を下方に引っ張る。バイアルリ
フターは、バイアルが下降したバイアルガイドに接触す
る迄、バイアルを持ち上げる。次に、図23に示すよう
に、静止絞りがバイアルの底部から約6.35mm(0.25イ
ンチ)の距離の適正な位置にバイアルガイド及びバイア
ルの双方が達する迄、該リフターは、バイアルガイド及
びバイアルの双方を持ち上げる。ガイドとハウジングと
の間に接続されたばね1416は、ガイドを下方に、バ
イアル隔膜の上に付勢させ、これにより、その両者の間
にシールを形成する。このシール及び絞りの周囲のシー
ル1430がバイアル内に圧力が蓄積することを許容す
る。
【0257】バイアルガイドは、基本的に五つの機能が
ある。即ち、(1)バイアルを適正な位置に案内する。
(2)バイアルリフターがバイアルを下降させたとき、
そのばねがバイアルを絞りから離れる方向に付勢して、
バイアルラック内に戻し、このことは、採取組立体が冷
却のため氷着したとき、採取組立体内でバイアルが固着
することを防止する。(3)バイアルの隔膜を截頭円錐
体1440に対して且つ絞りの周りで密封し、このシー
ルは、少なくとも50 psigを保持することが出来る。
(4)バイアルに対して採取溶剤を追加するポートを有
する。(5)抽出気体及び水蒸気を排気するポートを有
する。
【0258】補充溶剤ポート926は、絞りが貫通する
バイアルガイドの大きい開口部1438と直交する。採
取溶剤はこのポートを通じてリザーバからバイアル内に
圧送される。溶剤は、このポート、及び大きい開口部を
通って進み、隔膜の空隙を通ってバイアルに入る。この
空隙は、隔膜に予め形成されたスリットに絞りが押し込
まれるとき、円形の絞りの一側部に形成される。溶剤
は、隔膜とバイアルガイドの間のシール、及び絞りの周
囲シールによって外部環境との連通が阻止される。
【0259】大きい開口部と直交する排気ポートは、バ
イアル内の圧力を制御する調整弁に接続されている。絞
りから来る気体は、溶剤ポートからの溶剤が貫通する絞
り周囲の同一のスリット、及び空隙を通ってバイアルか
ら出る。次に、気体は、大きい開口部ポートを通り、調
整弁から、適当な処分箇所に運ばれる。
【0260】バイアルの温度は、二つのアルミニウム製
ブロック内に埋め込んだヒータ及び二酸化炭素の膨張装
置によって制御される。これらのブロックは、バイアル
に対してばね荷重が加えられ、かみ合い面で湾曲してお
り、このため、バイアル壁と完全に接触する。また、こ
れらのブロックは、採取装置のハウジングに定着された
ピンによって所定位置に保持されている。このピンは、
ブロックのスロットを貫通し、また、このピンとブロッ
クとの間に配置されたばねがブロックをバイアルに対し
て付勢する。このピンとスロットによる構造は、ブロッ
クが回転することによりバイアルキャップ及びバイアル
上を浮動し且つ動いて出入りすることを許容する。
【0261】ブロック内に埋め込まれたヒータがアルミ
ニウム製ブロックを通じる熱伝導によりバイアルを加熱
する。二酸化炭素タンク、又はポンプの何れかに連通す
る冷却管は、バイアルまで貫通する各ブロックの開口部
に埋め込まれる。この構造は、最初に、加熱ブロックの
全体を冷却する必要がなく、二酸化炭素が冷却管から膨
張して、バイアルに直接、接触することを可能にする。
これらのブロックを収容するバイアルハウジングは、熱
伝導に抵抗するプラスチックで出来ており、これによ
り、所望の温度に達するために加熱、又は冷却する熱質
量が小さくて済む。
【0262】抽出過程のために制御されるパラメータに
は、チャンバ及び熱交換器の温度、採取溶剤の温度、及
び採取バイアルの圧力、収縮時間、抽出圧力、洗浄時
間、及び抽出のための多数のバイアルが必要か否かが含
まれる。従来のマイクロプロセッサによる採取制御装置
によりこれら全ての制御機能が得られる。
【0263】抽出過程の開始前に、弁、再充填弁80
6、冷却弁828、入口弁850、洗浄弁860、出口
弁904を閉じる。唯一の例外は、排気弁894であ
り、この弁はこのときは、開放したままでよい。
【0264】圧送装置814が空であるならば、再充填
弁806を開放して、二酸化炭素シリンダ802が圧送
装置814に連通することを許容する。次に、ポンプを
作動させて、再充填を行う。完了したならば、再充填弁
806を閉じ、圧送装置814を運転に切り替え、所望
の抽出圧力まで加圧する。
【0265】バイアル914及びカートリッジ870
は、上述の方法にて所定の位置まで持ち上げられる。ナ
イトロニック(Nitronic)60Rブリーチプラグ101
0を支持するカートリッジ上下装置808により試料カ
ートリッジ870を所定位置に持ち上げられる。ブリー
チプラグは、ナイトロニック60分割ロックバー104
8により所定位置にロックされ、該バーは、図20の面
に対して垂直方向への動作によりロック及びロック解除
を行う。この作用は、ウィンチェスターモデル94ライフ
ル銃のロック機構の作用と同様である。該ロックバー
は、スロット付き板1050により抽出容器1042に
拘束されている。スロット付き板1050及び容器10
42は、H1050に焼入れした17-4PHステンレス鋼で出
来ている。この17-4PHの材料及びナイトロニック60
の選択は、強度、耐食性及び減摩抵抗性のためである。
【0266】圧送装置814が加圧された後、排気弁8
94は、閉じ、入口弁850は開放する。これで、圧送
装置814は、チャンバ1042に連通し、流れ分割器
1002、1004、1110を通じてチャンバ104
2、カートリッジ870の内部1014、1016、及
びその外側1006を加圧する。
【0267】チャンバ1042が加圧されている間に、
所望であれば、バイアル914を冷却することが出来
る。この冷却の場合、冷却弁828を開放して、圧送装
置814が冷却絞り1614、1648に連通すること
を許容する。バイアル914は、所定の温度に達するま
で、連続的に冷却される。このとき、非常な低温度が選
択されない限り、ヒータ1620、1642は、その関
連する温度制御装置によってオンにされ、この温度を調
節することが出来る。
【0268】圧送装置814がチャンバ1042をその
選択した圧力にまで加圧した後、出口弁894を開放す
る。これで、圧送装置814は、絞りに、従って、バイ
アル914に連通している。流体は、熱交換器854を
通って流れ、超臨界温度に加熱され、選択した超臨界温
度にてカートリッジに入る。試料1016を通過した
後、流体は、ブリーチプラグ1010、シール102
0、1026を通って絞り912に進む。圧力は排気ポ
ートの下流に配置された圧力調整弁920によってバイ
アル914に蓄積する。バイアル内の予め設定した調整
圧力に達したとき、気体及び蒸気は処分箇所に進む。
【0269】抽出中、採取バイアル914内に追加の採
取溶剤が必要とされる場合、ポンプ928が作動され、
流体は、リザーバ932からバイアル914まで圧送さ
れる。
【0270】この抽出過程は、予め設定した時間だけ続
行され、その時間の終了時、この過程が完了し、新たな
カートリッジ870、及びバイアル914を装填する
か、又は温度及び圧力のような任意のパラメータと共
に、バイアル914だけを交換することも可能である。
この後者を選択する場合、出口弁904を閉じ、洗浄弁
860を予め選択した時間、開放する。洗浄時間の終了
時、洗浄弁860及び出口弁904を閉じ、バイアル9
14を下降させ、上述の方法で新たなバイアルを挿入す
る。このとき、全てのパラメータが安定したならば、出
口弁は再び開放する。
【0271】試料カートリッジを抽出したとき、洗浄バ
イアルとすることの出来る新たなバイアル914を選択
する。各採取バイアルの後に、一群の幾つかのバイアル
を順次、使用することが出来る。その各々に対して洗浄
弁860は、更に別の予め選択した時間だけ開放し、新
たな採取バイアルが装填される迄、バイアルの装填及び
取り外し手順を繰り返す。洗浄バイアルを交換する毎に
汚染物質の希釈程度は指数関数的に増大するから、同一
群の洗浄バイアルを使用して、採取バイアルの全てを洗
浄することが出来る。
【0272】この過程後、それ以上のバイアルの交換が
不要であるならば、出口弁904及び入口弁850を閉
じ、チャンバを排気するのに十分な時間、排気弁894
を開放する。チャンバが大気圧であるとき、試料カート
リッジ870及びバイアル914は取り外せば、装置
は、別の試料に対する抽出過程を繰り返す用意が出来
る。
【0273】図19乃至図23の実施例は、図7乃至図
13の可変絞りと同様の可変絞りを提供し得るように変
形することが出来る。かかる変形例において、絞り91
2のような絞り管の代わりに、図8、12、13、1
5、16、28、29、30又は31に開示したものと
同様のプロ−ブ組立体及びポイント絞り噐が使用され
る。好適な実施例では、図28、29、30及び31に
示す形式の可変絞り噐が使用される。
【0274】別の変形例において、可調節オリフィス1
240が形成されており、別の方法で制御され、ニード
ル先端1257を不要にし、また、抽出器、該抽出器と
点絞りの間の管の圧力を制御し、流出物の放出量及びそ
の採取環境への膨張量を制御するため、外筒先端123
3に関するその位置を調節する機構が不要となる。この
変形例において、プローブの端部と採取容器の隣接面と
の間に点絞りが形成される。
【0275】流出物の放出量は、プローブ端部と採取容
器の底部壁との間の距離を調節することにより制御され
る。プローブを静止状態に保持する一方で図19、図2
2、図23に関して説明した方法で押しロッド936を
上方に又は下方に動かすことによって、又は、電磁石、
又はねじでプローブを採取容器の底部壁に関して動かす
ことにより、この距離を調節することが出来る。プロー
ブの先端と容器の壁との間の距離がプローブからの流体
の放出量を制御する。
【0276】図24には、インターフェースのブロック
線図、及び絞りに設けられたヒータの温度を測定し且つ
制御するコンピュータ制御システム2051のブロック
線図が示してある。該ヒータの一端は、接続具2036
を通じて導体2034により電力増幅器2032に接続
されている。このコンピュータは、D/A変換器203
8を通じて電力増幅器2032を駆動する。この電力増
幅器2032からの出力電流は、導体2034を通り、
また、ヒータ999、導線2040を通る回路の経路に
より提供される電気抵抗を通り、更に、電流検出抵抗器
2042を通って電力戻り経路に流れる。
【0277】ヒータにおける電圧は、差動増幅器204
4により増幅される。このヒータを流れる電流は、抵抗
器2042に比例電圧を発生させる。この電圧は、電流
に比例し、差動増幅器2046により増幅される。これ
らの電圧及び電流信号は、多重A/D変換器2048に
よりデジタル化され、また、コンピュータ2050に送
られ、このコンピュータ2050は、ヒータにおける電
圧及び該ヒータを流れる電流を測定する。次に、この抵
抗値は、割算によりコンピュータで計算される。この抵
抗値と温度との関係は、等式1に示してあり、ここで、
R=温度Tにおけるヒータの抵抗値、R=0°Cにお
けるヒータの抵抗値、K=ヒータの線の温度定数(K
は、ペルコニィ(Pelcoloy)型式(モレキュ・
ワイヤー・カンパニー(Molecu−Wire C
o.)の場合、約0.004)。このことは、全体的な
最高温度範囲が150°Cの場合、抵抗値が60%変化
することを意味する)。
【0278】次に、等式2により温度を計算することが
出来る。
【0279】係数Rは、絞りを加熱する前における大
気温度のような既知の温度にて、図24のインターフェ
イス及びコンピュータ制御システム2051により、自
動的に測定される。これは、コンピュータ2050によ
り行われ、D/A変換器2038及び増幅器2032
は、導体2052に極めて小さいルートミーンスケア
(二乗平均平方根)の電圧を発生させる。
【0280】 等式1 R=R*(1+KT) 等式2 T=(R−R)/KR 等式3 R=R/(1+KT) 等式4 (K*V)−(K*I)=0 又はV/I=K
=ヒータ抵抗値 等式5 R=V/I=R*(1+KT) 等式6 V=V*(R/(R+R))
【0281】これにより、絞りを著しく加熱せずに抵抗
値を測定することが可能となる。
【0282】急速A/D変換器回路を使用するならば、
絞りに設けられたヒータの熱応答時間と比べて持続時間
が短い電圧パルス中に、電圧及び電流を測定することが
可能である。この場合、その測定値の信号対雑音比は、
電力増幅器2032から利用可能な全電圧を印加するこ
とにより向上する。この電圧は、短時間しか印加されな
いため、加熱エネルギは少なくてよい。任意の既知の温
度Tにて抵抗値Rを測定した後、等式3からRを計算
する。
【0283】電流の戻り経路として、弁絞りの筒、又は
毛管絞りの外管を使用する場合、その抵抗値、及び筒に
接続された符号3362、3363のような導体(ケル
ビン接続部の外側にある導体)の抵抗値は、全抵抗値に
寄与する。弁絞りの筒は、オリフィスにおける加熱コイ
ルと異なる温度となるため、その抵抗値、及びその上方
に位置する任意の導体の抵抗値は、必ずしもオリフィス
の温度に関係していない。同様に、毛管絞りの外管は、
絞り毛管と必ずしも同一温度ではない。殆どの適用例の
場合、外管又は筒の温度を補正する必要はない。該筒又
は外管は、ヒータよりも極めて大きい伝導性断面積を有
しており、また、筒の上に位置する導体の長さは短い。
この理由のため、また、筒は中間部分で断熱され、両端
にて等しい温度にて加熱されるから、その筒の温度変化
は、重要な因子ではない。
【0284】閉ループの温度制御は、線又は毛管である
かを問わずに、ヒータを駆動する電力増幅器の出力を制
御する幾つかの手段により行うことが出来る。この電力
増幅器は、ヒータの抵抗値を一定の値に保ち、従って、
一定の温度を保ち得るように調節される。以下の説明に
おいては、加熱されたオリフィスを有する弁絞りの使用
に関し特に詳細に説明するが、これらの説明は、その長
さに沿って電気的に加熱された毛管絞りにも当て嵌まる
ものである。このオリフィスの温度を制御する三つの手
段(第一、第二及び第三の手段)は、次の通りである。
【0285】第一に、ヒータと直列状態に電流検出抵抗
器を配置する。検出された毛管の電流信号は、逆極性で
ある別個のゲインを使用して、この固定した抵抗器によ
り、及び毛管電圧により増幅させる。これらのゲイン
は、所望の毛管抵抗値にて電圧信号と電流信号とを釣り
合わせ得るように選択する。電力増幅器により不釣り合
い(差)が増幅されて、ヒータを加熱し且つ所望の抵抗
値を保ち得るようにする。フィードバックは、ヒータの
抵抗値の誤差に対応する電圧を増幅することにより完成
される。
【0286】第二に、測定電圧値と測定電流値の比とし
てヒータの抵抗値を計算し、この値は、加熱線の抵抗値
を一定に保つ閉クループ制御システムにおけるフィード
バックとして使用する。上述のように、その温度を計算
するために導体の抵抗値を使用することが出来る。次
に、この計算したオリフィスヒータの温度は、閉ループ
温度制御回路におけるフィードバック信号として使用さ
れ、この制御回路は、温度を制御入力として受け取り、
電気出力を発生させ、この電気出力は、オリフィスを電
気的に加熱し且つ測定信号を発生させる。
【0287】第三に、オリフィスヒータの導体は、固定
した抵抗器と直列の抵抗電圧分割回路の一つの枝部分内
に配置される。オリフィスにおける電圧とヒータの線及
び固定した抵抗器における合計電圧との比が一定に保た
れる。このことは、抵抗比を一定に保ち、このため、ヒ
ータの抵抗値を一定に保つ効果がある。フィードバック
は、ヒータの抵抗値の誤差に対応する電圧を増幅するこ
とにより、完了する。ヒータの抵抗値は、ホイートスト
ン・ブリッジにおける四つの枝部分の一つと考えること
が出来る。
【0288】図25には、絞りオリフィスの温度をフィ
ードバック制御するために使用し得る回路の概略図が示
してある。この制御方法は、その開示内容を引用して本
明細書の一部に含めた米国特許第4,438,370号
及び同5,268,103号に記載されたものと同様で
ある。
【0289】この回路により、電力は、サーボ・増幅器
2058によりヒータ2054に印加される。ヒータ2
054を流れる電流は、抵抗器3100により検出さ
れ、増幅器2060と、ヒータの電流に比例し且つ逆極
性である電圧を発生させるゲイン設定抵抗器2062、
2064、2066、2068とから成る、逆変換差動
増幅器によって増幅される。ヒータ2054を流れる電
流は、増幅器2070と、ゲイン設定抵抗器2072、
2074、2076、2078とから成る非逆変換差動
増幅器により増幅される。この増幅器2070の出力
は、D/A変換器2080の基準電圧入力に印加され
る。
【0290】変換器2080を制御するコンピュータ2
082は、抵抗器2084に印加すべき増幅器2070
の出力における電圧の比率を選択する。また、この増幅
器2070の出力は抵抗器2086にも印加される。こ
れらの抵抗器2084、2086、2088は、増幅器
2056の加算ノード2092に接続する。抵抗器20
86及びD/A回路を有する抵抗器2084は、ヒータ
の電圧に対して可変比率の合算ノードに正の電流を供給
する。抵抗器2088は、ヒータ電流に比例する対向す
る電流を加算ノードから引き出す。
【0291】これら二つの電流が釣り合ったとき、増幅
器2056の出力は零となる。電流のゲイン及び電圧の
ゲインが、加算電流が互いに正確に相殺する、ヒータ電
圧対ヒータ電流の比を設定する。抵抗器2090は、装
置を作動させたとき、増幅器2056、2058を作動
させる負の電圧−Vに接続される。このことは、加熱の
開始前に、回路が遮断(hanging up)するの
を防止する。
【0292】このことは、等式4に数式的に示してあ
り、ここでは、V=ヒータにおける電圧、I=ヒータを
流れる電流、K=増幅器2070、D/A2080、
及び抵抗器2086、2084に関係した電圧ゲイン、
及びK=電流ゲインである。
【0293】これらの等式から、ゲインK又はK
何れか一方を変更することにより、零点を新たな電圧対
電流比率、即ち、新たな温度に変更することが出来るこ
とが分かる。実際には、所望のヒータ抵抗の変化が約6
0乃至70%の範囲であるとき、一つのゲインだけを変
更すればよい。故に、この回路は、電圧/電流比が約6
0乃至70%の範囲で変化する調節範囲に亙って電圧ゲ
インを変更し得るように設計されている。固定及び可変
ゲインとなって、この結果が得られるようにこれらの抵
抗器2084、2086を選択する。この電圧ゲインの
可変部分は、コンピュータ2082により提供される設
定点でD/A2080を増幅することにより設定され
る。
【0294】ヒータ温度、従って、ヒータ抵抗が設定値
よりも低いならば、加算ノード2092に流れる正の電
流は減少する。更に、増幅器2056からの出力電圧が
一定であるならば、ヒータを流れる電流は、抵抗の負荷
が低下するため増大する。かかる電流の増大の結果、よ
り多くの電流が加算ノード2092から抵抗器2088
を通じて吸引される。これら二つの電流の移動は、共
に、合算ノード2094における電圧を増幅器2056
の非逆変換入力よりも低くする働きをする。これに応答
して、増幅器の出力電圧が増大して、加算ノードに出入
りする電流と釣り合う。
【0295】増幅器2056からの高圧の出力電圧は、
ヒータ2054を加熱するサーボ・増幅器2058を駆
動し、このヒータは、その抵抗を増し、コンピュータに
より選択された電圧/電流比を回復する。増幅器205
8は、ヒータ温度を安定的に制御する伝達機能を果たし
得るように設計されている。制御システムで典型的に使
用されている型式のPID(比例−積分−微分)伝達関
数が適している。この閉ループ制御システムは、ヒータ
抵抗を保ち、故に、温度を所定の値に保つ。ダイオード
2096は、管の温度が所定の設定値よりも高い場合、
ヒータの線2054を通って電流が逆流するのを防止す
る。
【0296】図26は、図8、図9、図10、図15、
図16、図22、図23、図28、図29、図30及び
図31の実施例に従って制御目的のため、ヒータ抵抗を
計算するのに有用な回路の概略図的な回路図である。こ
のヒータ電流は、抵抗器2098により検出され、増幅
器2100及びゲイン設定抵抗器2102、2104に
よりその大きさの釣り合いが取られている。ヒータ電圧
は、増幅器2106と、関係するゲイン設定抵抗器21
08、2110、2112、2114とから成る差動増
幅器により増幅される。導体2116により伝達された
電圧信号、及び導線2118により伝達された電流信号
は、比回路2120に入力され、この比回路にて、電流
と電圧との比に比例する信号が発生される。抵抗対温度
の関係は、等式5で示され、ここにおいて、V=ヒータ
電圧、I=ヒータを流れる電流、R=温度Tにおけるヒ
ータ抵抗、R=0°Cにおけるヒータ抵抗、K=ヒー
タ線に対する温度定数である。(Kは、ペルコニィ合金
型式の線の場合、約0.004である。このことは、全
体の最高温度範囲が150°Cの場合、抵抗値が60%
変化することを意味する。) コンピュータ2122は、ヒータの所望の温度に比例す
るデジタル抵抗設定値を発生させる。この抵抗信号は、
D/A変換器2124により電圧に変換される。比回路
2120からの抵抗フィードバック信号は、差動増幅器
2126によりD/A回路2124からの抵抗設定値信
号から減算して、その差、即ち抵抗誤差信号は、電力増
幅器2098により増幅されて、ヒータの導体2128
を加熱する。
【0297】抵抗器2130は、負の電位から増幅器2
106の逆変換入力に導入され、また、抵抗器2132
は、同様に、増幅器2100の逆変換入力に導入され
て、装置を作動させたときに、増幅器2098が作動す
ることを確実にする。このことは、加熱の開始前に回路
が遮断されるのを防止する。この増幅伝達機能は、抵
抗、故に温度が過度に低いとき、毛管を加熱することを
目的とするものである。増幅器2098の伝達関数は、
制御システムで使用される通常の比例積分微分(PI
D)型式である。ダイオード2094は、制御信号が単
一方向であること、即ち、該制御信号はヒータを通って
一方向にしか流れないことを示す。
【0298】ヒータが加熱すると、その抵抗値は、電圧
/電流比がコンピュータ2122からの設定値に達する
まで増大する。この制御システムは、上述のように機能
し、ヒータ電圧対ヒータ電流の比を一定に保ち、従って
ヒータの抵抗を一定に保つ。この作動原理は、図24を
説明する際に述べたものと同一であり、従って、同一の
等式が当て嵌まる。比の計算、及びその他の制御の目的
の計算のような要素は、システムにコンピュータにあれ
ば、そのコンピュータより行うことが出来る。
【0299】図27は、第三の実施の線図である。ヒー
タ2138は、電流検出抵抗器2134と直列に接続さ
れている。抵抗器2134における電圧Vは、等式6
で示すように、増幅器2136の出力電圧に抵抗器21
34の比(Rを抵抗器2134の抵抗値とヒータ21
38の抵抗値Rを加えた値で割ったもの)を掛けた値
に等しい。
【0300】設定電圧Vは、D/A変換器2142と
共にコンピュータ2140により発生される。このD/
A変換器に対する基準電圧は、増幅器の電圧V(214
9)又は該増幅器電圧Vに比例する電圧である。このよ
うにして、D/A回路の出力は、デジタル入力に増幅器
の出力電圧Vを掛けた値に等しい。D/A出力は、抵抗
器2144、2146、2148から成るレベル・シフ
ト回路により変更され且つ釣り合いが取られる。
【0301】150°Cという典型的な作動温度が変化
するとき、ヒータの抵抗値の変化は、僅か約60乃至7
0%の範囲に過ぎないため、D/A出力を移動させ、フ
ィードバック信号Vの作動範囲に全範囲の設定電圧V
を圧縮することが好ましい。この設定電圧Vは、サ
ーボ・増幅器の出力電圧Vの比率であり、その比率はコ
ンピュータ2140の出力により設定される。電圧V
は、電圧Vから減算され、抵抗器2152、215
4、2156、2158を有する増幅器2150から成
る差動増幅器により増幅される。サーボ・増幅器213
6からの出力電流は、ヒータ2138を加熱し、電圧V
を設定電圧Vに保ち得るようにする。装置が作動さ
れたとき、抵抗器2160は、正の電圧Vに電気的に
接続され、増幅器2150、2136を作動させる。こ
のことは、加熱の開始前に回路が遮断するのを防止す
る。この増幅された誤差信号は、ダイオード2160を
通じてヒータ2138に印加されて、該ヒータを加熱す
る。
【0302】一例として、ヒータ2138の温度が所望
の温度よりも低いものと仮定する。この場合、得られる
抵抗値は設定値よりも小さい。その結果、電圧Vは設
定電圧Vよりも大きい。増幅器2136は、通常のP
ID伝達機能を内蔵しており、発生する差、即ち誤差信
号を増幅し、ヒータ2138を加熱して、その抵抗を増
大し、電圧V、V間の釣り合い状態を回復する。
【0303】上述の絞り弁は、比較的詰まりが少ない
が、依然として、これらの弁は、抽出が困難な試料を抽
出するとき、詰まり易い。その最悪なものは、特定の河
川の堆積物のような、硫黄を成分として含む試料であ
る。また、その他の固体、又は半固体の被験物質の多く
も問題となる。抽出が困難なかかる試料について極めて
良好に機能する、好適な実施例の新規な弁について以下
に説明する。
【0304】図28、図29、図30及び図31には、
好適な実施例の弁絞り、自動絞り又は可変絞りが示して
ある。これらの図面から最も良く理解し得るように、該
絞りは次のように作用する。
【0305】弁を閉じたとき、夾角45度のニードル先
端3352が、ばね3303、貫通ボール3304、支
承面3306、管状プローブ3372内に位置するニー
ドル又はステム3308により発生されるばね力の下、
弁座3314に対し保持されている。この位置にあると
き、弁座3314が閉鎖しているため、流れは停止して
いる。弁座3314は、ニードル又はステム先端335
2の外夾角に適合する、夾角45度を有する。弁座とニ
ードル先端との角度が等しい結果、より多くの接触面積
が得られ、従って、比較的堅牢となる。流体が定量供給
される箇所として、ニードル先端3352及び弁座31
14により形成される環状オリフィス3371は、細長
い筒3353により弁体3312から離間されており、
該細長い筒は、細長い環状プローブ3372の芯であ
り、制御弁本体3312及び流体入口3357がプロー
ブ3372の一端に設けられ、流体定量供給弁オリフィ
ス3371がプローブの他端に形成されている。絞り弁
は図29に開放した状態で示してある。
【0306】この位置にあるとき、超臨界流体は、入口
3357(図28)に入り、管状プローブ3372の内
部通路の長さに沿って流動し、オリフィス3371から
流れ出るようにしてある。ニードル先端3352は、閉
鎖したとき、オリフィス3371と同一高さとなり、又
は、該オリフィスから数千分の1インチだけ突出する。
このことは、ニードル先端3352がリング状の段部分
を弁座3314内に押し込むのを阻止する。歯車330
9がリフト3310に定着されている。サーボ・モータ
3307が作動して弁を開放すると、該弁は11歯数の
ピニオン3351を回転させて(図31)、192歯数
の歯車3309を回転させ、その結果、外ねじ3311
(図28)がブッシュ3368の内ねじと協働している
ため、管状リフト3310のねじが緩む。このため、リ
フト3310は上方に持ち上げられる。ねじ3311
は、25.4mm(1インチ)当たり少なくとも20の
ねじ、特に、好適な実施例において、25.4mm(1
インチ)当たり80のねじを有する細目ねじである。管
状リフト3310の内径は、ニードル3308に滑り嵌
めする。
【0307】ニードル先端3352が弁座3314と確
実に接触した状態で弁が閉鎖しているものと仮定する。
リフトが上方に動き始めるとき、ニードル3308は、
リフトの回転に結合されず、ニードル先端3352が弁
座3314をえぐる動作を防止する。該リフトが上方に
動くと、該リフトは、ニードル3308のキャップ33
50と接触し、基部がニードル上で上昇する。リフト3
310の頂部3373がニードルのキャップに接触する
と、リフトの頂部はニードルに回転摩擦トルクを付与す
る。リフト3310の頂部3373は、截頭円錐形部分
を形成し得るように面取り加工されている。その結果、
最大接触半径が小さくなり、回転トルクは所望の程度ま
で減衰される。歯車3309及びリフト3310の上方
への動きにより、弁座3314に加わるニードル先端3
352の下向きの力が低下し、これにより、ニードル先
端とオリフィスとの間、及びニードル3308の側部と
筒3353の内壁との間の静止摩擦トルクが減少する。
【0308】歯車3309及びリフト3310が更に十
分に回転すると、リフト3310とニードル・キャップ
3350との間の回転摩擦トルクは、ニードル先端33
52と弁座3314との間の静止摩擦トルクに、ニード
ル3308の側部と金属製筒3353の内壁との間の静
止摩擦トルクを加えた値よりも大きくなる。この時点
で、ニードル3308は、歯車3309と共に回転し、
先端3352と弁座3314との間、又はニードル33
08の側部と金属製筒3353の内面との間で堆積する
被験物質を粉砕し、又は擦り取ることにより、ニードル
が滑らかな上昇動作し易くする。これは、ニードル先端
3352と弁座3314との間に接触力が殆ど又は全く
ないときに行われる自己洗浄動作であり、このため、ニ
ードル先端又は弁座が損傷されることはない。モータ被
動のリフトにより、ニードルを軸方向に位置決めするこ
とで流量の調節が行われる。ニードル3308は、ねじ
のねじ山3311に係合せず、このため、ねじのねじ山
の摩擦が精密な位置決め及び力の付与に影響を与えない
ことが理解されよう。
【0309】ステム又はニードルが軸方向にのみ動く従
来の自動絞り弁は、堆積した被験物質を弁座内部に充填
し、又は押し込む傾向があり、被験物質は、この弁座に
堆積し、サーボ・被動ステムの突発的な動作、又は全体
として乱調の動作を生じさせて、不安定な流量にする。
好適な実施例の自動絞り弁は、弁が部分的に開放してい
るとき常に、サーボ調節動作を頻繁に且つ僅かに行うこ
とにより、ステムの回転動作を制御する。これにより、
堆積した被験物質の擦り取り動作が行われ、このため、
被験物質は弁座に堆積しない。その結果、遥かに一定で
且つ再現可能な流量となる。サーボ・モータ及びサーボ
制御機構に関しては、図1、図3、図14、図15、図
16及び図17に関して説明する。かかる構成は、プロ
グラム設定することにより、抽出システムの圧力又は流
量、或いはその双方を制御する。圧力及び流量は、共
に、圧力の設定値が変化する間に変化する。
【0310】ニードルは、閉鎖する間に、回転し且つそ
の先端3352が弁座3314に接触するまで、リフト
と共に下方に移動する。この回転動作(接線方向動作)
により、ニードル先端3352に、又は弁座3314に
堆積した被験物質が除去される。更に回転した後、ニー
ドル先端に加わる静止トルクがニードル基部3350に
おける回転トルクを上廻り、リフト3310は、最早、
ニードルに十分な回転トルクを付与して、ニードルを回
転させることが出来ず、これにより、ニードル先端33
52が弁座と確実に接触するときの食い込みを防止す
る。ニードルは、ボール継手3304、3306を通じ
てばね3303により付与されるばね力により、その弁
閉鎖位置に保持される。このばね力は、10乃至300
ポンドの範囲であり、特に、約55ポンドであることが
好ましい。リフトが下方への動きを続けると、ニードル
にはばね力しか付与されず、このため、損傷を与える程
の過剰な閉鎖力は加わらない。
【0311】ニードルが回転すると、弁座3314に関
するニードル先端3352の表面の相対的な動作は、接
線方向への動作(回転動作)成分と、軸方向への動作
(開放又は閉鎖動作)成分とを有する。テーパー付き先
端に沿ったこの平均的な接線方向への動作は、十分な洗
浄動作を付与し得るよう軸方向への動作に少なくとも等
しい必要がある。好適な実施例において、この平均的な
接線方向への動作は、軸方向への動作の約8倍である。
【0312】光センサ3316、及び歯車3309に取
り付けられた遮蔽板3317は、歯車が一回転する毎に
基準位置を検出する。光エンコーダ3354は、フィー
ドバック目的(図14及び図17)のため、サーボ・モ
ータ3307のシャフトの回転、歯車及びリフトの位置
を正確に検出し、また、1/50回転以上の分解能を有
し、また、1/2048回転が検出可能であることが好
ましい。自動絞りによって流量又は圧力を安定的に制御
するためには、位置フィードバックが必要とされ、これ
は、本明細書において図14及び図17に関して最初に
説明したように行われる。好適な実施例の分解能は、1
1/(192×80×2048)=ニードル3308の
8.89マイクロmm(0.35マイクロインチ)の移
動である。この分解能は、1016マイクロmm(40
マイクロインチ)より小さく、また、127マイクロm
m(5マイクロインチ)よりも小さいことが好ましい。
歯車3309は精密歯車であり、また、ピニオン335
1と歯車3309との間のバックラッシュが極めて小さ
いようにモータの位置を調節する。
【0313】調節された加熱要素3355は、オリフィ
ス3371付近の金属製筒3353を加熱して、CO
の相変化、又はジュール・トムソン膨張に起因して、取
り込んだ凍結可能な液体の凍結を防止し、また、被験物
質の堆積する傾向を少なくとも軽減する。該ヒータは、
オリフィスを少なくとも+30°C、好ましくは+15
0°Cまで加熱することが出来る。溶媒捕集媒体を使用
するとき、オリフィスは、溶媒の中央に浸漬させ、オリ
フィスと溶媒との間に使用される接続管がないようにす
る。かかる接続管は、詰まり易い。このオリフィスの浸
漬は、オリフィスを細長いプローブの端部に配置するこ
とにより可能となる。プローブ内部の流体状態は、超臨
界的であり、このため、被験物質又は凍結した液体が堆
積することはない。プローブではなくて、弁体に形成さ
れる従来のオリフィスの場合、オリフィスから捕集溶媒
の中間まで流体経路を伸長させるため接続管が必要とさ
れる。この管内部の圧力は、大気圧に等しく、堆積及び
詰まりという問題を生じさせる可能性がある。しかしな
がら、加熱されたオリフィスがその先端にあるプローブ
の場合でも、上述の自己洗浄作用は、依然として必要で
あり、特に、擦り取り、加熱、及び大気圧力で作動する
接続管の省略という、これら特徴の全てが要求される、
抽出が難しい被験物質の場合に必要である。
【0314】サーモスタット制御式加熱要素3356
は、弁ブロック3312を加熱して、該弁ブロック内の
堆積を防止する。成形プラスチック製シース3313が
筒3353及びヒータ3315を電気的に且つ熱的に絶
縁する。筒3353及びシース3313は、プローブ3
372の弁の底部3364から127mm(5インチ)
だけ伸長し、従って、該シースの外径は4.7625m
m(3/16インチ)である。筒の長さ対シースの外径
の比は、4以上、好ましくは10以上とする。筒の長さ
は25.4mm(1インチ)以上でなければならない。
プローブ3372の直径(シースがあるならば、このシ
ースを含む)は、12.7mm(0.5インチ)以上で
あってはならない。これらの筒の寸法及び比は、全体と
して、図7、図8、図9、図10、図12、図13、図
15、図16に示した実施例を含んで細長いプローブの
その他の実施例にも当て嵌まる。上記の実施例及び好適
な実施例において、絞り弁は、末端に可変オリフィスが
形成された細長い流体伝達プローブと、プローブの基端
におけるオリフィスを制御する手段とを備えている。
【0315】導体3362、3363は、図8、図9、
図10、図11、図24、図25、図27、図28に関
して上述したように、温度制御用の電源、及び温度係数
の大きいヒータ3355の温度を自己検出するケルビン
・接続部を提供する。図9の対応するヒータは、符号1
201で示してある。好適な実施例において、該ヒータ
3355は、二重のポリイミド・フィルムで絶縁した直
径0.1016mm(0.004インチ)のペルコニー
(モレキュ・ワイヤー・カンパニー)の導線であり、図
9及び図10に関して以下に更に説明するように、筒3
353の上に配置される。
【0316】入口ポート3357は、超臨界抽出器の被
験物質出口に接続されて、超臨界流体と共に、被験物質
をニードル3308と筒3353の内側との間の狭小な
隙間スペース内まで下方に供給して、また、ニードル先
端3352まで流す。シール3379により流体の上方
への流れが防止される。好適な実施例において、ニード
ル3308の要部直径は1.7272mm(0.068
インチ)である一方、筒の要部内径は1.905mm
(0.075インチ)である。筒の要部外径は3.04
8mm(0.120インチ)である。このニードルは、
CH900に従い冷間絞り成形して焼き入れた、17R
Hステンレス鋼で出来ており、その引っ張り強度は29
0,000psiである。弁座3314の領域における
筒3353は、RH950に従い焼き入れした15−7
Moステンレス鋼で出来ており、その引っ張り強度は2
00,000psiである。弁座及びニードルは、等し
い硬さでないことが好ましく、ニードルの方が弁座より
も硬いようにすべきである。
【0317】ニードルは、筒の穴に閉じ込めた曲がった
棒状体であるから、該ニードル3308と管状筒335
3の穴との間に狭小な隙間があることは、好ましい。こ
のニードルは、弓形の形状をしており、その最変位点は
筒の内側を擦する。この筒内における弓の周部分は、二
つの対向する力の作用を受ける。即ち、1)ニードルが
それ自体の軸線を中心として回転する速度と等しい速度
で且つ同一の方向に向けて弓状部分が旋回する傾向とな
る。2)筒の内壁に対するニードルの静止摩擦のため、
ニードルは、反対方向に旋回する傾向となる。側部の押
し付け力、故に、長さ対直径比が大きいニードルの弓状
部分が管状筒の内側に摩擦状に押し付けられる力は、そ
の隙間に略比例する。この隙間は、0.1778mm
(0.007インチ)であることが好ましく、上述の実
施では、3.302mm(0.013インチ)であり、
また、0.762mm(0.030インチ)以上であっ
てはならない。上述の実施例において、このニードル及
び筒の壁は粗面であり、大きく且つ急激に変化する摩擦
率を生じさせる。
【0318】好適な実施例において、流れの安定性を増
すためニードル対筒の壁の摩擦係数を小さくする努力が
為された。また、その摩擦係数を均一にする努力も為さ
れた。筒の内側は、406.4マイクロmm(16マイ
クロインチ)以上、好ましくは、203.2マイクロm
m(8マイクロインチ)の平滑な仕上げとしてある。ニ
ードルは、少なくとも406.4マイクロmm(16マ
イクロインチ)rms(ルートミーンスケア)、好まし
くは203.2マイクロmm(8マイクロインチ)の表
面仕上げとされ、次に、低摩擦であるように、厚さ0.
0127mm(0.0005インチ)の硬い金めっきで
全体、側部及び先端をめっきする。
【0319】ニードルと筒との間に3.302mm
(0.013インチ)の隙間が形成される、上述の実施
例の場合、筒の内側に作用する弓状のニードルの側部押
し付け力の計算値は、317.8g(0.7ポンド)と
小さいから、ニードルの側部、及びニードルの先端を精
密に仕上げ且つ金めっきすることは、性能を向上させる
ことになる。摩擦率も小さいが、弁を調節するとき、急
激な挙動を呈することが確認されている。この小さい許
容公差、より精密な仕上げ及び金めっきによって、調節
性を改良することは、付着滑り摩擦作用が軽減される結
果である。この付着摩擦摩擦作用があると、ステムが曲
がり且つ筒に対して旋回するとき、ステムに対して不規
則に静止摩擦を発生させ、その後、連続的で且つ平滑が
調節が為されるとき、静止摩擦が失われ、曲った弓状部
分が筒内で旋回する位置が変化する。もう一つの可能性
は、ニードルを軸方向に調節したとき、ニードルの最大
の曲がり点が、軸方向に内壁に沿って不規則に擦り動作
することである。好適な程度に小さく且つ均一な摩擦係
数及び小さい押し付け力であれば、この問題点は著しく
軽減される。
【0320】図30は、図28の平面図であり、モータ
3307、及び歯数192の歯車3309との相対的位
置を示す。図31には、絞りの作用を示す概略図的な側
面図が示してある。作動の開始前、リフト・ガイド33
35は、垂直方向リフト軌道3337の底部に位置して
いる。作動中、熱電対3391を支承する昇降装置33
90が採取バイアル3330を持ち上げて、十字形に穿
刺し又はスリットを形成したゴム製隔膜3324は、筒
のオリフィス3314の下方から上方にプラスチック製
キャップ3348により保持され、このため、オリフィ
ス、次に筒が、更に補充捕集溶媒の供給管3361が予
め穿刺した隔膜に挿入する。この隔膜3324はゴム製
であり、溶媒3331に向けた側部に薄い結合PTFE
膜が付与されている。再閉鎖機能を高めるため、このゴ
ムは、PTFE膜よりも隔膜に対し遥かに大きい剛性を
付与するものでなければならない。管3361は、筒シ
ールド3313の外側で同軸状に配置され、また、その
間には、補充流体が流動するための環状スペースが形成
される。
【0321】バイアル3330を上昇させると、該バイ
アルは、リフト・ガイド3335を図31に示した上昇
位置まで上昇させる。このバイアルは、所望の液位まで
捕集溶媒3331を充填する。採取バイアルが完全に上
昇したならば、ばね3370により隔膜3324を先端
部分3334に押し付けて、40psi以上の圧力に対
して十分なシールを形成する。このばねは、密封圧力以
上の圧力のとき、更に延伸し、先端部分3340を持ち
上げて、安全弁として機能する。隔膜に形成された十字
形の穿刺スリット部分(図示せず)は、気体が管336
1の外面に沿って管3360、3361の間の環状の流
動スペースを通って流れ、通路3382で示すように、
ポート3359から外に出ることを可能にする。外部の
圧力調節装置3367により圧力は約30psiに調節
される。有利な最低圧力は15psiである。Oリング
3349により、通気管3360の外側の周りで気体が
漏洩するのが防止される。
【0322】同軸状の通気管3360の直径は、隔膜を
著しく変形させるのに十分な大きさであるから、この通
気管は、隔膜を通じて圧縮されず、従って再閉鎖されな
い。捕集溶媒は、液体COを冷却膨張管1614、1
648(図23)を通じてバイアルの下方部分に導入す
ることにより冷却される。この溶媒3331の温度はC
弁、及び熱電対3391(図31)に接続された温
度制御装置(図示せず)により制御状態で冷却される。
【0323】作動中、細長いプローブ3372(図2
8)の末端(可変オリフィス)3371(図29)は、
捕集溶媒3331の表面3373(図31)の下方を伸
長する。
【0324】オリフィス3371は、捕集溶媒3331
により略囲繞されている。オリフィスを捕集媒体で囲繞
する結果、その捕集媒体が溶媒、吸着材の粒子、又は不
活性な冷凍捕集粒子であるかどうかに関係なく採取効率
が向上する。採取バイアル3330内で捕集媒体を冷却
し且つ加圧する結果、採取効率は更に向上する。この捕
集媒体は、+5°Cまで冷却可能であり、また、好まし
くは−20°Cまで冷却可能でなければならない。加熱
されたオリフィス3371は、捕集媒体中に浸漬される
から、かかる温度制御は、特に重要である。溶媒捕集媒
体の場合、気体は通路から流動するため、その溶媒は、
オリフィスの定量供給通路に実際に接触しないが、熱伝
導は生ずる。採取容器の温度制御及び採取チャンバの圧
力に等しい圧力まで加圧することは、ケモスフィーア
(Chemosphere)19、No.1−6、33
−38頁(1989)にナム(Nam)その他により開
示されている。この論文では、絞りを通じて超臨界流体
をガス化することは開示されず、また、採取容器の圧力
又は絞りの加熱状態を調節状態に制御することも開示さ
れていない。更に、絶縁した可変或いは自動絞りについ
て何も開示されていない。このナムのシステムは、静止
式抽出のためであり、動的、即ち流動する抽出物質の場
合には、不適当である。
【0325】通気ポート3359(図28)は、管33
60内部の環状の流動スペースに接続されて、また、補
充溶媒の補充ポート3358が管3358内部の環状の
流動スペースに接続されている。その後の作動段階にお
いて、被験物質及び超臨界流体は、ポート3357内に
流動し、ニードル先端3352と弁座3314との間の
スペースから外に出る。図31を参照。オリフィス33
71にてガス化された超臨界流体は、採取管3330を
加圧する気泡3332として、採取溶媒3331を通っ
て流れる。この気体中に取り込まれた被験物質は、気泡
が上方に移動するに伴い採取流体中に溶解する。この気
体は、溶媒3331の上方まで上昇し、隔膜3324の
スリットを通り、管3360の下方の環状スペースに入
り、ポート3359から排出される。背圧調節装置33
67により採取バイアルを加圧する結果、霧の液滴とし
て被験物質が排出されることになる溶媒の霧化を防止す
る。
【0326】図示するように、溶媒捕集媒体として採取
バイアルを使用する場合、溶媒の一部は蒸発し、また通
気ポート3359から排出される。バイアル内の溶媒の
液位を一定に保つため、従来通りにプログラム化した供
給量の補充溶媒(図示せず)が補充溶媒ポート3358
に供給され、管3361内の環状オリフィスを通じて採
取管内に排出される。抽出及び採取状態は、十分に制御
することが容易であり、予めプログラム化した開ループ
の溶媒補充制御方法により、溶媒の液位を一定に保つの
に必要とされる作動毎の再現性を確保する。バイアル3
330内の溶媒3331に代えて、吸着材、又低温の捕
集媒体を使用してもよい。
【0327】何れの場合でも、被験物質を捕集する間、
筒3353の端部に形成された可変オリフィス3321
は、その捕集媒体が溶媒、吸着材、又は不活性の低温捕
集材であるかどうかに関係なく、捕集媒体の中央に位置
している。この可変オリフィスは、捕集媒体内に十分に
浸漬されないことはなくて、捕集媒体の中央に配置され
る。具体的には、「捕集媒体の中央」という表現は、可
変オリフィスを支承する細長いプローブの末端が捕集媒
体に入り且つ捕集媒体内に侵入し、捕集媒体の中央へ入
口箇所からの距離の1/2以上の深さまで浸透すること
を意味する。このことは、採取効率を向上させる。かか
るオリフィスの位置は、同様に、図7、図8、図9、図
10、図12、図13、図15、図16の実施例にも当
て嵌まる。
【0328】抽出中、モータがサーボ制御により弁を作
動させ、圧力の変化に関係なく、所定の流量を保ち、又
は流量の変化に関係なく超臨界抽出のため所定の圧力を
保つ。抽出の終了時、通気弁3320は、大気圧弁33
21を通気ポート3359に接続して、バイアル333
0内の圧力を排出する。平衡状態となる迄、短時間の待
機後に、採取した被験物質が入ったバイアル3330を
下降させ且つ取り外す。バイアル3330をプローブ3
372から引き出せば、隔膜3324の十字形のスリッ
トが再閉鎖して、バイアル3330を再密封する。
【0329】全体として、超臨界流体抽出物質が改質剤
液、又は同種の溶媒を含む場合、微粒子が充填された吸
着材捕集媒体、及び低温捕集媒体は、良好に機能しな
い。これは、改質剤液が吸着材、又は低温捕集粒子の間
の隙間に入り、その表面積、従って採取効率を低下させ
るからである。この問題点は、吸着材捕集媒体の場合、
改質剤がその吸着材の効果を失わせ、採取効率を更に劣
化させるから、一層、悪化する。溶媒捕集媒体の場合、
改質剤は採取溶媒中で溶解して、その採取機能を劣化さ
せないから、かかる欠点はない。
【0330】従来、溶媒捕集媒体は、次の理由により、
吸着材捕集媒体よりも望ましくないと考えられていた。
即ち、(1)本明細書に記載したように、詰まりを緩和
することと、採取効率を向上させる方法の点で矛盾した
性質があること、(2)溶媒により捕集過程を自動化す
ることが難しいことである。
【0331】本発明は、溶媒捕集媒体で実施したときに
特に有利である。その入口及び制御手段をその絞り弁オ
リフィスから分離させる管状プローブを備える可変絞り
は、詰まりを生じる可能性のある管を接続することな
く、オリフィスを直接、溶媒中に浸漬させて、採取効率
を高めることが可能である。弁内に設けられた制御状態
の擦り取り手段は、該弁内部の詰まりを防止し、また、
弁自体の損傷を解消する。ヒータがオリフィスを加熱し
て、相変化、又は、ジュール・トムソン膨張により抽出
流体が気体となることに伴う冷却作用を上廻り、これに
より、初期の堆積物質を軽減し且つ軟化させる。採取溶
媒の冷却は、溶媒を加熱するオリフィスの効果を解消
し、更に、溶媒を更に冷却して、気化性被験物質の捕集
効果を向上させる。この採取容器の加圧は、被験物質の
気化による損失を更に減少させ、溶解した被験物質を排
出することになる捕集溶媒の霧化を防止する。改良に係
る絞り及び溶媒捕集媒体を含む超臨界抽出過程の全体を
自動化する手段について詳細に説明した。
【0332】上記の説明から理解し得るように、この超
臨界抽出技術は、例えば、次のような幾つかの有利な点
がある。即ち、(1)この技術は、抽出過程の試料注入
及び成分の採取段階を自動化すると同時に、抽出過程自
体を自動化する。(2)従来の溶媒、吸着材又は低温捕
集材よりも優れた溶媒捕集効果を実現する。(3)捕集
効率が向上する。(4)抽出物質/溶媒の損失が少な
い。(5)被験物質の堆積、凍結及び絞りの詰まりを防
止する。(6)抽出過程が再現可能であるように、抽出
物質の流量を一定にし且つ再現可能にする。(7)温度
及び圧力のような抽出条件を変更し、特定の物質を試料
母体から排出し、その物質を別個のバイアル内に入れる
ことを可能にする。(8)検査のための抽出過程中、バ
イアルを交換することにより、抽出の動力学を調べるの
に有用である。(9)リフトのストロークが抽出カート
リッジ昇降装置に関係していないため、寸法の異なるバ
イアルの使用が可能である。(10)多数洗浄ステーシ
ョンを使用して、絞りの外側を洗浄することが可能であ
る。
【0333】本発明の好適な実施例について幾分、詳細
に説明したが、本発明から逸脱せずに、この好適な実施
例の多数の変形例及び応用例が具体化可能である。故
に、請求の範囲内で、本発明は、具体的に説明した以外
の形態にて実施が可能であることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による単一の超臨界流体抽出装置の作用
を示す概略図である。
【図2】抽出カートリッジ、ブリーチプラグ圧力容器及
び加熱ブロックの概略図的な断面図である。
【図3】一連の試料を自動的に抽出することの出来る、
本発明の別の実施例の斜視図である。
【図4】図3の線4−4に沿った断面図である。
【図5】図4の線5−5に沿った断面図である。
【図6】図4の線6−6に沿った断面図である。
【図7】本発明の一実施例による超臨界流体抽出装置の
概略図である。
【図8】本発明の一実施例による可変絞り組立体の一部
断面図とした部分概略図である。
【図9】図8の組立体の一部を形成する可変絞りの一部
断面図とした部分切欠き図である。
【図10】図9の絞りの拡大部分断面図である。
【図11】可変絞りの温度を制御するため、図7の組立
体に組み込まれた電気接続具の概略図である。
【図12】図7の実施例に使用される可変絞りの一部切
欠き断面図とした正面図である。
【図13】本発明の一実施例に従い、自動的に作用可能
であるように改造した可変絞りの別の実施例の一部切欠
き断面図とした正面図である。
【図14】図7及び図13の実施例に従い使用可能な回
路のブロック図である。
【図15】本発明の一実施例による可変絞りの正面図及
び側面断面図である。
【図16】本発明の一実施例による可変絞りの正面図及
び側面断面図である。
【図17】図7、図13及び図15の実施例に使用可能
な回路の別の実施例のブロック図である。
【図18】装置の作動回路のブロック図である。
【図19】自動化した超臨界流体抽出過程の別の実施例
を示す概略図である。
【図20】抽出チャンバ、カートリッジ、ブリーチプラ
グ及び流れ分割器の一実施例の断面図である。
【図21】図20の線21−21に沿った図20のチャ
ンバの断面図である。
【図22】バイアルの隔膜を穿刺し且つ溶媒を採取する
装置組立体の断面図である。
【図23】バイアルのヒータ及び冷却装置における穿刺
及び溶媒採取組立体の別の断面図である。
【図24】図1乃至図23及び図28乃至図31の実施
例によるインターフェースの概略図的な回路図、及び絞
りの温度を測定し且つ制御するのに有用なコンピュータ
制御システムの概略図的な回路図である。
【図25】上述の実施例に従い、抵抗値を検出し且つ抵
抗器の温度を制御するのに有用な回路の概略図的な回路
図である。
【図26】温度フィードバック・ループ制御システムに
使用される絞りの電気抵抗値を計算する回路の概略図的
な回路図である。
【図27】絞りの温度の制御システムに使用可能なブリ
ッジ回路の概略図的な回路図である。
【図28】弁ステムの軸方向への動作を介する絞りの可
変動作、及び弁ステムの回転動作を介する自己洗浄動作
を呈する、自動可変絞りの一部切り欠き、一部断面図と
した正面図である。
【図29】図28の絞りのオリフィス領域の拡大部分断
面図である。
【図30】図28の絞りの平面図である。
【図31】溶媒捕集媒体の採取管が適所にある状態にお
ける、絞り及び採取手段の作用を示す、図28の絞りの
一部切り欠き部分側面断面図である。
【符号の説明】
10 超臨界流体抽出装置 12 ポンプ装置 18 流体抽出組立体 46 抽出流体バ
ルブ継手 999 ヒータ 2032 電力増幅
器 2034 導体 2036 接続具 2038 D/A変換器 2040 導線 2042、2046 電流検出抵抗器 2044 差動増幅器 2048 A/D変
換器 2050 コンピュータ 2051 コンピュ
ータ制御システム 2052 導体 2054 ヒータ 2056 増幅器 2058 サーボ・
増幅器 2060 増幅器 2062、2064、2066、2068 利得設定抵
抗器 2070 増幅器 2072、2074、2076、2078 利得設定抵
抗器 2080 変換器 2082 コンピュ
ータ 2084、2086、2088 抵抗器 2090 抵抗器 2092 合算ノー
ド 2094、2096 ダイオード 2098 抵抗器/
電力増幅器 2100 増幅器 2102、2104
利得設定抵抗器 2106 増幅器 2108、2110、2112、2114 利得設定抵
抗器 2116 導体 2118 導線 2120 比回路 2122 コンピュ
ータ 2124 D/A変換器 2126 差動増幅
器 2128 導体 2130、213
2、2134 抵抗器 2136 サーボ・増幅器 2138 ヒータ 2140 コンピュータ 2142 D/A変
換器 2144、2146、2148 抵抗器 2149 増幅器の電圧(V) 2150 増幅器 2152、2154、2156、2158 抵抗器 2160 抵抗器/ダイオード 3100 抵抗器 3303 ばね 3304 ボール/
ボール継手 3306 支承面/ボール継手 3307 サーボ・
モータ 3308 ステム/ニードル 3309 歯車 3310 管状リフト 3311 外ねじ 3312 弁制御体 3313 シース/
筒シールド 3314 弁座/オリフィス 3315 ヒータ 3316 光センサ 3317 フラッグ 3320 通気弁 3321 大気圧弁
/可変オリフィス 3324 隔膜 3330 採取バイ
アル 3331 捕集溶媒 3332 気泡 3334 隔膜の先端部分 3335 リフト・
ガイド 3337 リフト軌道 3348 キャップ 3349 Oリング 3350 ニードル
基部/キャップ 3351 ピニオン 3352 ニードル
先端 3353 金属製筒 3354 光エンコ
ーダ 3355 ヒータ/加熱要素 3356 サーモス
タット制御式加熱要素 3357 入口ポート 3358 補充溶媒
ポート 3359 通気ポート 3360、3361
補充捕集溶媒供給管 3362、3363 導体 3364 プローブ
の底部 3367 圧力調節装置 3368 ブッシュ 3370 ばね 3371 可変オリ
フィス 3372 プローブ 3373 捕集溶媒
の表面/リフトの頂部 3379 シール 3382 通路 3390 昇降装置 3391 熱電対
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図24
【補正方法】変更
【補正内容】
【図24】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図25
【補正方法】変更
【補正内容】
【図25】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図26
【補正方法】変更
【補正内容】
【図26】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図27
【補正方法】変更
【補正内容】
【図27】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダニエル・ジーン・ジェームソン アメリカ合衆国ネブラスカ州68507,リン カーン,ボールドウィン 7421 (72)発明者 ヨゼフ・テーラニ アメリカ合衆国マサチューセッツ州,アッ シュランド,リヴィアー・ウェイ 6

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体又は半固体の被験物質が溶解し、又
    は凍結可能な液体が取り込まれた溶出液を生じさせる超
    臨界抽出用又はクロマトグラフィ用の装置(10)であ
    って、 流体加圧手段(12)と、前記溶出液に対する出口(4
    6)を有する分離手段(18)と、入口(3357)を
    有し且つ前記出口(3371)に接続された絞り(33
    72)と、可調節型定量供給ステム(3308、335
    2)を有する弁(3352、3314)と、同一の軸線
    を有する弁座(3314)とを備え、 前記絞り(3372)が、前記弁が部分的に開放したと
    き、前記溶出液の流れを生じさせ且つ前記分離手段(1
    8)内に背圧を保ち、これにより、凍結可能な液体の凍
    結した被験物質が、前記流れの結果として、前記弁座に
    堆積するようにした装置にして、 前記弁座(3314)に関して、少なくとも第一及び第
    二の種類の動作を為し得るようにした定量供給ステム
    (3308、3352)を備え、 該第一の動作が、前記弁座(3314)に対し且つ該弁
    座からの軸方向への動作のみであり、 前記第二の動作が、前記軸線を中心として軸方向への動
    作及び回転動作の双方であり、 前記第一及び第二の動作を行わせる手段(3307、3
    309、3310、3311、3368)を備え、 前記軸方向への動作が、軸方向の限界位置にて前記ステ
    ム(3352、3308)が前記弁座(3314)に確
    実に接触することにより、前記弁(3352、331
    4)を閉じ、 前記軸方向への動作が、第二の軸方向位置にて前記弁
    (3352、3314)を部分的に開放し、第三の軸方
    向位置にて前記弁(3352、3314)を更に開放さ
    せ、 前記回転動作が抑制され、 前記定量供給ステム(3308、3352)が、前記ス
    テムが前記弁座(3314)と確実に接触したとき、軸
    方向への動作のみを行い、 前記弁が部分的に開放したとき、前記回転動作が、励起
    されて、前記定量供給ステムが軸方向への動作及び回転
    動作の双方を行うようにしたことを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置にして、前記弁
    (3352、3314)が閉鎖されたとき、前記ステム
    (3308、3352)が、着座力により付勢されて前
    記弁座(3314)に接触し、 該着座力が、該着座力に比例する静止トルクを前記ステ
    ム(3308、3352)に発生させ、 前記着座力を減衰し且つ前記静止トルクを減衰させる方
    向に向けて前記ステムに付与され得るようにした可調節
    の上昇力を作用させ、該上昇力が、該上昇力に比例する
    回転トルクを前記ステムに発生させ、これにより、該上
    昇力が増大したとき、その増大する回転トルクが前記低
    下する静止トルクを上廻ったときに、前記弁ステム(3
    308、3352)が回転を開始し始め、該上昇力が十
    分に増大することで弁が開放されるようにしたことを特
    徴とする装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の装置にし
    て、前記弁(3352、3314)が開放位置から閉鎖
    位置まで位置を変更したとき、前記可調節の前記上昇力
    が低下し、静止トルクが該回転トルクを上廻るまで、こ
    の低下する上昇力によりステムが回転し、その結果、前
    記着座力が前記ステム(3308、3352)又は弁座
    (3314)を損傷させるのに十分となる前に、前記ス
    テム(3308、3352)の回転が停止するようにし
    たことを特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3の何れかの項に記
    載の装置にして、前記絞り(3372)が、前記弁が部
    分的に開放したとき、前記溶出液の流れを生じさせ且つ
    前記分離手段(18)内に背圧を保ち、凍結可能な液体
    の凍結した被験物質が、前記流れの結果として、前記弁
    座に堆積するようにした装置にして、 前記定量供給ステム(3308、3352)が、該ステ
    ム(3308、3352)が前記弁座(3314)と確
    実に接触していないとき、軸方向への動作及び回転動作
    の双方を同時に行い、前記軸方向への動作及び回転動作
    が、僅かな程度の力により弁(3352、3314)を
    閉じる方向に駆動され、該僅かな程度の力が、前記弁が
    閉鎖されたとき、前記シール又は弁座の何れかを損傷さ
    せるのに十分ではなく、 前記僅かな程度の力を付与するばね(3303)を備
    え、僅かな力を付与する該ばね(3303)が、前記弁
    (3352、3314)を開放させるサーボ・モータ
    (3354)に抗して作用し、弁(3352、331
    4)を閉じる傾向があり、 前記サーボ・モータ(3354)が、前記回転動作及び
    前記力を比較的頻繁に変更し、 前記部分的に閉鎖した状態にある前記弁座に近接する位
    置にある前記ステム(3308、3352)の前記回転
    動作により、前記堆積した被験物質、又は前記凍結した
    液体が擦り取られ、これにより、前記弁(3352、3
    314)の詰まりを防止するようにしたことを特徴とす
    る装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4の何れかの項に記
    載の装置にして、部分的に閉鎖した状態にある間に、前
    記弁座(3314)に近接する位置にある前記ステム
    (3308、3352)が回転動作することにより、堆
    積した被験物質又は前記凍結した液体がかき取られ、こ
    れにより、弁(3352、3314)の詰まりを防止す
    るようにしたことを特徴とする装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5の何れかの項に記
    載の装置にして、前記回転トルクが、前記ステム(33
    08、3352)がその軸方向位置を変更する間にのみ
    利用可能であり、 該ステムの軸方向位置の前記変更が、サーボ・モータ
    (3354)により行われるようにしたことを特徴とす
    る装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の装置にして、前記サー
    ボ・モータ(3354)が、前記ステムの位置を比較的
    頻繁に変更させることを特徴とする装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7の何れかの項に記
    載の装置にして、前記弁(3352、3314)が、基
    端と、末端とを有する細長い管状プローブ(3352)
    を備え、前記基端が、前記入口と、前記弁を作動させる
    制御手段とを支承し、前記末端が、前記弁(3352、
    3314)を支承し、 前記弁が、前記ステム(3352)を有する出口オリフ
    ィスと、前記プローブの表面に設けられた前記弁座(3
    314)とを備え、 前記オリフィスが、捕集媒体(1442)の内部に配置
    され且つ該捕集媒体により囲繞され、 前記制御手段が、前記捕集媒体(1442)の外側に配
    置され、 前記管状プローブが、前記基端における前記入口からそ
    の内部を貫通して前記末端における前記オリフィスから
    外に出る流体の流路を提供することを特徴とする装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8の何れかの項に記
    載の装置にして、前記可変オリフィスの流体絞り(33
    72)が、内面及び外面と、基端と、末端とを有する細
    長い管状プローブ(3308、3352)と、その臨界
    圧力よりも高い圧力にて前記溶出液を前記出口から管状
    プローブの前記基端内まで運び得るようにした入口管と
    を備え、 前記プローブが、その直径の少なくとも4倍の長さを有
    し、最小長さが25.4mm(1インチ)、最大直径が
    12.7mm(0.5インチ)であり、 前記管状プローブの内部が超臨界圧力まで加圧された溶
    出液を保持し、 前記管状プローブの前記基端が、前記入口端に向けて配
    置され且つ該プローブの末端が、流体が該管状プローブ
    の基端から末端まで流れ得るようにした加熱した出口オ
    リフィス手段を備え、 該出口オリフィス手段が、該出口オリフィス手段におけ
    る流体抵抗を調節し得るように可動である少なくとも一
    つの部分を備え、 前記加熱された出口オリフィス手段の調節を行うオリフ
    ィス調節制御装置を備え、 前記加熱された出口オリフィス手段が、部分的に開放し
    ている間に、前記流体を解放し、前記入口端に背圧を保
    ち得る位置に配置され、 前記加熱された出口オリフィス手段が、前記プローブの
    外面に隣接する位置にあり、 前記被験物質が、前記オリフィスと捕集手段との間に配
    置された任意の接続手段内に堆積する傾向となり、 採取手段内に配置された低温の採取溶媒を備え、前記プ
    ローブが、前記採取手段内に配置された前記捕集溶媒に
    直接浸漬し且つ該捕集溶媒により囲繞されるような位置
    にその出口オリフィス部分を配置し得るようにされ、 流体の解放が、低温の捕集溶媒により囲繞された位置に
    て超臨界圧力よりも低い圧力で行われ、その結果、採取
    効率が向上し、 前記プローブの前記基端が、前記オリフィス調節制御手
    段を作動させる弁制御手段を支承し、 該弁制御手段が、前記採取手段の外側に配置され、 前記出口オリフィス手段が、ヒータにより少なくとも+
    30°Cまで加熱され、前記捕集溶媒が+5°C以上で
    ない温度まで冷却されるようにしたことを特徴とする装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の装置にして、前記捕
    集溶媒が少なくとも15psiの圧力まで加圧されるこ
    とを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 固体又は半固体の被験物質が溶解し、
    又は凍結可能な液体が取り込まれた溶出液を生じさせる
    超臨界抽出法、又はクロマトグラフィ方法であって、 流体加圧手段(12)と、前記溶出液に対する出口(4
    6)を有する分離手段(18)を提供する段階と、入口
    (3357)を有する絞り弁(3352、3314)で
    あって、可調節型の定量供給ステム(3308、335
    2)及び同一の軸線を有する弁座(3314)を備える
    前記絞り弁(3352、3314)を提供する段階と、 前記弁の前記入口を前記出口に接続する段階と、 背圧を保ち且つ前記弁を部分的に開放し、出口オリフィ
    スを通じて前記弁から排出される前記溶出液の流れを生
    じさせることにより前記分離手段内にて分離が可能であ
    るようにする段階と、 前記可調節型定量供給ステムを制御するサーボ・モータ
    を提供することにより前記圧力又は前記流れの何れか一
    方、或いはその双方を制御するサーボ手段を提供する段
    階とを備える方法にして、 前記弁が部分的に開放したとき、前記堆積した被験物質
    又は前記凍結した液体を擦り取る擦り取り手段を前記弁
    (3352、3314)内に採用することにより、凍結
    状態にある前記被験物質又は前記凍結可能な液体が前記
    弁座(3314)又はステム(3352)に望ましくな
    く堆積するのを防止する段階を備えることを特徴とする
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の方法にして、前記
    弁が閉鎖されたとき、前記擦り取り手段が不作動とされ
    ることを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項11又は請求項12に記載の方
    法にして、サーボ・モータ(3354)が、前記擦り取
    り手段を作動させるエネルギを提供することを特徴とす
    る方法。
  14. 【請求項14】 請求項11乃至請求項13の何れかの
    項に記載の方法にして、前記入口及び前記サーボ・モー
    タを前記弁から分離させ且つ前記入口を前記弁に流体的
    に接続する細長の管状プローブを提供する段階と、 前記出口オリフィスを捕集媒体中に浸漬させ且つ該捕集
    媒体により囲繞する段階と、 前記サーボ・モータを前記捕集媒体の外側に配置する段
    階とを備えることを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 請求項11乃至請求項14の何れかの
    項に記載の方法にして、前記出口オリフィスを加熱する
    加熱手段を提供する段階と、 前記捕集手段として使用すべく冷却手段により冷却され
    た捕集溶媒を提供する段階と、 前記加熱された出口オリフィスを前記冷却された捕集溶
    媒中に浸漬させる段階とを備えることを特徴とする方
    法。
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