JPH08336275A - 超電導モータ - Google Patents

超電導モータ

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Publication number
JPH08336275A
JPH08336275A JP14068395A JP14068395A JPH08336275A JP H08336275 A JPH08336275 A JP H08336275A JP 14068395 A JP14068395 A JP 14068395A JP 14068395 A JP14068395 A JP 14068395A JP H08336275 A JPH08336275 A JP H08336275A
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JP
Japan
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rotor
solenoid coil
superconducting
superconducting motor
rotors
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Application number
JP14068395A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Kanbe
良隆 神戸
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH08336275A publication Critical patent/JPH08336275A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K55/00Dynamo-electric machines having windings operating at cryogenic temperatures
    • H02K55/06Dynamo-electric machines having windings operating at cryogenic temperatures of the homopolar type

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Superconductive Dynamoelectric Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で、高出力のモータを得る。 【構成】 ソレノイドコイルのボア内に駆動軸14に固
定された回転子16を配置する。ソレノイドコイルによ
って発生する一方向の磁界は、回転子16を通過しよう
とするが、この回転子16には、超電導体を有するスク
リュー羽根30が設けられている。超電導体は、磁界を
侵入させないため、磁界はこの超電導体をさけて形成さ
れる。そして、磁界を侵入させないために、スクリュー
羽根30には、その表面に直角な方向に反発力が生じ、
スクリュー羽根30の面が傾いているため、反発力は回
転方向の成分を含む。従って、超電導体が磁界を侵入さ
せないために、生じた力によって、回転子16が回転す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソレノイドコイルを界
磁コイルとし、そのボア内に超電導体からなる回転子を
配置する超電導モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の装置の駆動源として、
モータが広く採用され、各種の形式のモータが提案され
ている。一方、超電導現象を利用することによって、い
わゆる銅損を減少することができるため、超電導コイル
を用いた超電導モータも各種提案されている。さらに、
超電導材料は、単に電気抵抗が小さい(超電導状態で
0)だけでなく、これに起因して各種の通常とは異なる
現象が得られる。例えば、超電導材料を磁界中に配置す
ると、超電導材料中に外部からの磁束の侵入を打ち消す
反磁性電流が永久電流として流れ、磁束が超電導材料中
に侵入することが阻止される。
【0003】そこで、このような超電導材料の反磁性特
性を利用した超電導モータも提案されている。例えば、
特開昭64−39262号公報には、固定子または回転
子の一方に超電導材料を用い、超電導材料の反磁性特性
を利用して回転力を得る超電導モータが示されている。
【0004】この超電導モータでは、例えば回転子を超
電導材料で形成する。そして、この回転子の円周上に三
角形状の凸部を等間隔で複数(例えば、7つ)形成す
る。また、この回転子の外側に、3つの電機子巻線を等
間隔で、回転子に対向するように配置する。これによ
り、回転子の凸部の周期と電機子巻線の周期が所定量ず
れたものになる。
【0005】そして、3つの電機子巻線の1つに電流を
流すと、この電機子巻線の作る磁界に応じて超電導材料
からなる回転子に反磁性電流が流れるが、三角形状の凸
部の斜面に電機子巻線が対向していると、表面に垂直な
向きに反発力が働き、回転子が回転する。そして、三角
形状の凸部の谷に対向する位置に電機子巻線が位置する
ことで、2つの斜面の反発力が等しくなる。
【0006】ところが、この位置に回転子が位置すると
他の電機子巻線に対向する位置には、他の凸部の斜面が
位置している。そこで、3つの電機子巻線に順番に電流
を流すことによって、凸部の周期の1/3ずつ回転子を
回転することができ、凸部の数だけこれを繰り返すこと
によって、回転子が1回転する。
【0007】このように、この超電導モータでは、電機
子巻線の形成する磁界により、超電導材料からなる回転
子に反磁性電流を生起し、この時発生する電機子巻線と
超電導材料が作り出す磁界および磁束密度分布によるマ
クスウェル応力をトルクとして取り出すことによりモー
タを回転させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の超
電導モータでは、電機子コイルが3つ必要であり、この
3つの電機子コイルへの通電を回転子の位置に応じて、
オンオフしなければならない。このため、電機子コイル
への通電制御のための機構が必要である。また、電機子
コイルと凸部の位置関係を正確に定めなければならず、
全体として、構造が複雑で、制御も煩雑になってしまう
という問題点があった。さらに、電機子コイルへの通電
の切替に伴う磁界の変化が大きく、この電機子コイルに
超電導コイルを用いることは困難であった。
【0009】本発明は、上記問題点を解決することを課
題としてなされたものであり、簡単な構造で、十分なト
ルクを得ることができる超電導モータを提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ソレノイドコ
イルを界磁コイルとし、そのボア内に回転子を配置する
超電導モータであって、前記回転子をスクリュー形状を
した超電導体とし、ソレノイドコイルによる磁場によっ
て、回転子を回転することを特徴とする。
【0011】また、本発明は、前記回転子を非磁性材料
で覆い、全体として円盤状に形成することを特徴とす
る。
【0012】また、本発明は 前記回転子にヒータを取
り付けることを特徴とする。
【0013】また、本発明は、回転子を2個設け、これ
ら回転子のスクリューの方向を互いに逆向きに設定する
と共に、少なくとも一方の回転子にヒータを設けること
を特徴とする。
【0014】また、本発明は、ソレノイドコイルを偶数
個互いに逆向きの磁場を発生するように設け、各ソレノ
イドコイルのボア内に同一の方向の回転力が得られるよ
うにスクリューの方向が逆向きの回転子をそれぞれ配置
することを特徴とする。
【0015】また、本発明は、ソレノイドコイルを複数
個設け、各ソレノイドコイルのボア内に回転子を配置す
ると共に、各ソレノイドコイルに対する通電を個別に制
御する制御手段を設けることを特徴とする。
【0016】
【作用】このように、本発明では、回転子をスクリュー
形状をした超電導体として、ソレノイドコイルのボア内
に配置している。このため、スクリュー形状の回転子
は、ソレノイドコイルによって、形成される一方向の磁
界を斜めに受ける。そして、この超電導体は、磁界を侵
入させないため、この超電導体において、軸方向のみな
らず円周方向の力、すなわち回転力が生じる。従って、
回転子は、一方向の磁界中におくだけで回転する。従っ
て、モータの構成を簡単にできる。さらに、出力トルク
の制御もソレノイドコイルへの電流量制御だけでよい。
また、ソレノイドコイルに超電導コイルを用い、高出力
を得ることも容易である。
【0017】また、回転子を非磁性体で覆い、全体形状
を円盤形としたため、回転子が回転した際の抵抗が少な
く、出力トルクのロスが少ない。超電導体は、通常冷媒
中におかれるため、抵抗が少ないことによって、冷媒の
蒸発量を減少することができる。
【0018】また、回転子の一部をヒータ通電により、
常電導体とする。これによって、その部分では、回転力
が生じない。従って、ヒータへの通電制御により、出力
トルクを制御できる。これにより、モータの駆動領域を
拡大でき、モータ特性を向上することができる。
【0019】また、2つの回転子によって得られる出力
トルクを反対の回転力に設定しておき、ヒータによっ
て、少なくとも一方の出力トルクを制御する。この場
合、ヒータによる通電を行わないことによって、出力ト
ルクを0にでき、モータにブレーキを掛けることができ
る。従って、ブレーキ装置を別に設けなくてもよい。
【0020】また、2つのソレノイドコイルによって生
じる磁界の方向を反対にし、ソレノイドコイルのボア内
に配置する回転子によって生じる回転力の方向を同一に
すると、2つの回転子のスクリューの方向は反対にな
る。このため、それぞれの回転子において発生する軸方
向のスライド力を相殺することができ、耐久性を向上す
ることができる。
【0021】また、ソレノイドコイルにおいて、発生さ
れる磁界の向き、大きさをそれぞれ別に制御するため、
それぞれのボア内に配置されている回転子によって生じ
る回転力を向き、大きさとも任意に設定できる。このた
め、モータ駆動領域を大幅に拡大して、出力トルクをア
ナログ制御することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づ
いて説明する。
【0023】「第1実施例」図1は、第1実施例の全体
構成を示す図であり、冷却容器10内に界磁用のソレノ
イドコイル12、回転力を出力する駆動軸14に固定さ
れた回転子16が配置されている。また、駆動軸14の
下端は、ベアリング18によって、冷却容器10内の底
面に回転自在に支持され、また駆動軸14の上部は、冷
却容器10の上壁を貫通しており、この部分にベアリン
グ20が配置されている。
【0024】ここで、冷却容器10は、FRP(強化プ
ラスチック)や、SUS304(ステンレス)等の非磁
性材料で円筒状に形成され、その内部には、液体ヘリウ
ム、液体水素、液体窒素等の冷媒が収容されている。な
お、この冷媒の種類は、超電導材料の臨界温度との関係
で決定され、また場合によっては、特別な冷媒を使用せ
ず冷凍機を利用して直接所望温度に冷却してもよい。
【0025】界磁用のソレノイドコイル12は、冷却容
器10の内部の冷媒中に浸漬配置され、中央部に回転子
16収容用の空間(ボア)が形成されている。そして、
ソレノイドコイル12は、NbTi(ニオブチタン)等
の超電導線材を巻回して形成されており冷媒中で超電導
状態になる。なお、超電導材料として、Bi系、Y系等
の酸化物超電導材料を用いることもできる。そして、こ
のソレノイドコイル12には、外部の電源から界磁電流
が供給され、これによって永久電流が流れる。また、駆
動軸14は、FRP,SUS304等の非磁性材料で構
成され、出力トルクに対応した所定の強度を有してい
る。
【0026】回転子16は、図2に示すように、駆動軸
14の周面に取り付けられた複数のスクリュー羽根30
(この例では3つ)からなっている。このスクリュー羽
根30は、図3に示すように、非磁性材料で構成された
羽根ベース30aと、その表面に形成された超電導体3
0bからなっている。この超電導体30bは、NiTi
等の超電導材料を羽根ベース30a上に積層することに
よって形成され磁束が通過しない十分な厚さを有してい
る。
【0027】そして、このスクリュー羽根30は、1つ
ずつは長方形であり、駆動軸14に傾斜して取り付けら
れている。そこで、回転子16は、全体としてスクリュ
ー形状になっている。なお、スクリュー羽根30は、通
常のファン等に用いられている各種の形状とすることも
好適である。また、羽根ベース30aを駆動軸14と同
一材料で構成すれば、両者の固定などが容易である。さ
らに、超電導体30bをソレノイドコイル12と同一の
超電導材料で形成すれば、同一の冷媒で超電導状態にな
るので、効果的である。
【0028】なお、ベアリング18、20は、セラミッ
クなどの非磁性材料で構成され、ベアリング20は、冷
却容器のシールも兼ねている。また、ソレノイドコイル
12は、非磁性体から構成される適当なガイドによっ
て、冷却容器10内で保持されている。
【0029】このようなモータにおいて、ソレノイドコ
イル12に永久電流を流すと、これによって、ボア内に
一方向の大きな磁界が形成される。例えば、ソレノイド
コイル12によって、下方から上方に向かう磁界Bが形
成される。そして、ボア内には、回転子16が配置さ
れ、この回転子16は斜めに配置されたスクリュー羽根
30を有している。
【0030】そこで、図4に示すように、各スクリュー
羽根30には、その表面に直角な方向の磁界Bに対する
反発力が発生し、これによって回転力が発生する。すな
わち、超電導体30bにおいては、磁界Bの磁束の侵入
を阻止する反磁性電流が流れ、この反磁性電流によっ
て、磁界Bの侵入が完全に阻止されている。そして、こ
の反磁性特性によって、磁界Bの反発力が超電導体30
bに生じるが、この反発力は、超電導体30bの面に垂
直な方向になる。また、この磁界Bの反発力が生じるた
めに、これと反対方向の抗力が働き、この抗力の回転子
16の接線方向の成分が回転力になる。従って、スクリ
ュー羽根30に働く、この回転力によって、回転子16
が回転され、回転トルクが出力される。
【0031】このように、本実施例では、基本的構成と
して必要なものは、ソレノイドコイル12と超電導体3
0bを設けた回転子16だけである。従って、モータの
構成が非常に簡単なものになる。また、ソレノイドコイ
ル12は、一方向の電流を流せばよく、電流制御の構成
を非常に単純なものにできる。さらに、回転子16の個
数を増やしたり、スクリュー羽根30の個数を増やすこ
とによって、高出力化が容易であるという効果も得られ
る。また、ソレノイドコイル12における電流は一定方
向、一定電流でよいため、このソレノイドコイル12を
超電導コイルとすることで、強大な磁界を容易に得るこ
とができ、モータの高出力化が可能である。特に、回転
子16を超電導状態におくための冷却設備で、ソレノイ
ドコイル12を冷却することは容易であるため、このソ
レノイドコイル12を超電導コイルにすることは非常に
効果的である。なお、ソレノイドコイル12への電流方
向を反転することによって、回転方向を容易に反転する
ことができる。
【0032】「第2実施例」図5は、第2実施例の構成
を示す図であり、この例では、駆動軸14が軸方向に移
動可能になっている。すなわち、駆動軸14は、その下
端が、ガイド22に支持され上部がガイド24によって
支持されている。そして、これらガイド22、24は、
駆動軸14をその軸方向にスライド自在に支持してい
る。
【0033】ここで、図4に示したように、スクリュー
羽根30には、その表面に直角な方向の抗力が働くた
め、この抗力には、軸方向の成分がある。そこで、この
軸方向の成分は駆動軸14をスライドさせる力になる。
【0034】本実施例では、駆動軸14をスライド可能
とすることで、駆動軸14に回転力のみならず、軸方向
の力も出力する。このため、この超電導モータをドリル
のような研削機として好適に利用することができる。ま
た、回転力と、軸方向の力は所定の比率になっているた
め、両者を同時に調整することが容易である。また、そ
の比率は、スクリュー羽根30の角度によって、容易に
設定できる。また、ソレノイドコイル12の電流の方向
を反転させることで、回転方向および軸スライド方向を
反転することもできる。
【0035】「第3実施例」図6に、第3実施例の構成
を示す。この例では、回転子16をFRP等の非磁性体
で円盤形にモールドしている。すなわち、スクリュー羽
根30を内部に収容してFRP製のモールド材26が円
盤形に設けられている。従って、回転子12は、全体と
して円盤形になっている。
【0036】このようなモールド材26を設けても、モ
ールド材が非磁性体であるため、回転原理には、影響は
ない。従って、上述の実施例と同様の出力を得ることが
できる。そして、モールドすることによって、冷媒中に
おける回転子16の回転における冷媒との摩擦力および
冷媒の流れの乱れを抑制することができる。そこで、冷
媒の蒸発量を低減することができる。さらに、冷媒から
の抵抗力を低減できるため、トルクロスを減少して効率
的な運転が行える。
【0037】「第4実施例」図7および図8に、第4実
施例の構成を示す。この例では、回転子16の各スクリ
ュー羽根30にヒータパターン40を設置している。こ
のヒータパターン40は、図8に示すように、スクリュ
ー羽根30の先端部分を四角形上に覆うヒータ部40a
と、そこまでの電線部分40bからなっている。また、
この電線部分40bには、駆動軸14上の配線42、ス
リップリング44を介し外部の電源に接続される。
【0038】従って、外部の電源からの電力をヒータパ
ターン40に供給することによって、加熱された部分が
常電導状態に転移する。そこで、ソレノイドコイル12
による磁界がこの部分は通過するようになり、それだけ
反力が小さくなる。この例では、3つのスクリュー羽根
30に同一のヒータパターン40を形成し、1つのスリ
ップリング44からこれら3つのヒータパターン40に
電力を供給するようにしている。このため、通電によっ
て、3つのヒータパターン40に対応する面積の部分が
常電導に転移する。そこで、電力の供給のオンオフによ
って、回転子16における超電導部分の面積を変更で
き、モータ出力トルクを調整することができる。なお、
スリップリング44、配線42を各スクリュー羽根30
のヒータパターン40毎に設け、各ヒータパターン40
毎に通電を制御すれば、3段階の出力駆動トルクの調整
が行える。また、ヒータパターン40の面積や数を調整
することによって、各種の出力トルクを得ることが可能
なモータが得られる。
【0039】図9に本実施例の超電導モータの特性の一
例を示す。このように、同一の界磁電流であっても、ヒ
ータ通電なしで得られるトルクに対し所定量ずつ少ない
出力トルクを複数得ることができる。そこで、本実施例
の超電導モータによって、モータの駆動領域を大きく
し、モータ特性の向上を図ることができる。
【0040】「第5実施例」図10に第5実施例の構成
を示す。この例では、駆動軸14に、回転子16a、1
6bの2つの回転子が設けられている。そして、これら
回転子16a,16bは、そのスクリュー羽根30の向
きが反対になっている。すなわち、一方が右ネジであれ
ば他方が左ネジになっている。さらに、上側の回転子1
6aには、第4実施例と同様のヒータパターン40(図
示省略)が設けられており、これが配線42、スリップ
リング44を介し外部電源に接続されている。
【0041】このようなモータにおいて、ソレノイドコ
イル12に通電しそのボア内に磁界を発生させれば、各
回転子16において、逆向きの回転力が発生する。回転
子16の構成が同一であれば、この発生する回転力は同
一である。そこで、駆動軸14には、トルクが発生しな
い。
【0042】一方、ヒータパターン40に通電し、回転
子16aにおける回転力を小さくしてやれば、この差が
回転トルクになり、駆動軸14が回転する。従って、回
転子16aにおいて通電数ヒータパターンの数、面積を
変更することで、出力トルクを広い範囲で変更すること
ができ、ヒータパターン40への通電を停止すること
で、出力トルクを0にしてブレーキを掛けることができ
る。すなわち、図11に示すように、ヒータパターンへ
の通電を制御することによって、同一の界磁電流でも複
数の出力トルクを得ることができ、通電の停止で、出力
トルクを0にできる。
【0043】このように、ヒータパターン40に対する
通電を制御することによってブレーキとしても機能する
ため、別のブレーキ装置を必要とせず、装置の小型化が
図れる。さらに、回転子16a、16bは同形状にでき
るため、どんなトルクに対しても全く同一性能を持った
ブレーキとなるという効果も得られる。
【0044】また、2つの回転子16a、16bの両方
にヒータパターン40を設けこれを独立に制御すれば、
ヒータパターン40への通電を制御することで駆動軸1
4の出力トルクの方向も制御することができ、所望の逆
転トルクも得ることができ、逆転ブレーキとして作用さ
せることもできる。
【0045】「第6実施例」図12に、第6実施例の構
成を示す。この例では、ソレノイドコイル12a、12
bという2つのソレノイドコイルを有している。また、
それぞれのボア内に回転子16a、16bが設けられて
いる。そして、ソレノイドコイル12a、12bは、そ
のコイルの巻回方向が反対になっており、両ソレノイド
コイル12a、12bによって発生される磁界は、反対
の方向になっている。図示の例では、ソレノイドコイル
12aにより上から下に向かう磁界Bが発生され、ソレ
ノイドコイル12bによって下から上に向かう磁界Bが
発生される。さらに、回転子16a、16bは、そのス
クリュー羽根30の向きが反対方向に設定されている。
従って、これら回転子16a、16bにおいて得られる
回転力は同一の方向であり、駆動軸14にこれら回転子
16a、16bで得られる出力トルクの合計が得られ
る。
【0046】ここで、回転子16a、16bにおいて
は、第2実施例において説明したように、回転力だけで
なく、軸方向のスライド力も得られる。そして、この例
において、回転子16aにより得られる軸方向スライド
力は下向きであり、回転子16bにより得られる軸方向
スライド力は上向きである。従って、本実施例によれ
ば、2つの回転子16a、16bによって得られる軸方
向スライド力が打ち消される。そこで、ベアリングなど
への負担を減少することができ、耐久性を向上すること
ができる。また、2つのソレノイドコイル12a、12
b、2つの回転子16a、16bによって、高出力を得
ることができる。なお、この実施例において、スクリュ
ー羽根にヒータパターンを設け、出力を制御することも
好適である。
【0047】「第7実施例」図13に、第7実施例の構
成を示す。この例では、2つのソレノイドコイル12
a、12bへ界磁電流を供給する電源が別になってい
る。従って、2つのソレノイドコイル12a、12bに
おいて流す永久電流を独立して設定でき、2つのソレノ
イドコイル12a、12bにおいて発生する磁界をそれ
ぞれ独立に制御することができる。
【0048】この構成によって、ソレノイドコイル12
a、12bへ供給する界磁電流の方向、大きさを制御す
ることによって、図14において、斜線で示すように、
0〜2つの回転方向の最大出力にまで広範囲の出力を得
ることができる。また、2つのソレノイドコイル12
a、12bの電流制御の回転方向および出力トルクの制
御が可能であり、制御系も比較的簡単にできる。従っ
て、高効率のモータを得ることができる。なお、この実
施例において、スクリュー羽根にヒータパターンを設け
出力を制御することもできる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スクリュー形状をした超電導体を利用して、回転子を一
方向の磁界中におくだけで回転させる。従って、モータ
の構成が簡単にできる。さらに、出力トルクの制御もソ
レノイドコイルへの電流量制御だけでよく、ソレノイド
コイルに超電導コイルを用い、高出力を得ることも容易
である。
【0050】また、回転子を非磁性体で覆い、全体形状
を円盤形としたため、回転子が回転した際の抵抗が少な
く、出力トルクのロスが少ない。超電導体は、通常冷媒
中におかれるため、抵抗が少ないことによって、冷媒の
蒸発量を減少することができる。
【0051】また、回転子の一部をヒータ通電により、
常電導体とする。これによって、その部分では、回転力
が生じない。従って、ヒータへの通電制御により、出力
トルクを制御できる。これにより、モータの駆動領域を
拡大でき、モータ特性を向上することができる。
【0052】また、2つの回転子によって得られる出力
トルクを反対の回転力に設定しておき、ヒータによっ
て、少なくとも一方の出力トルクを制御する。この場
合、ヒータによる通電を行わないことによって、出力ト
ルクを0にでき、モータにブレーキを掛けることができ
る。従って、ブレーキ装置を別に設けなくてもよい。
【0053】また、2つのソレノイドコイルによって生
じる磁界の方向を反対にし、ソレノイドコイルのボア内
に配置する回転子によって生じる回転力の方向を同一に
すると、2つの回転子のスクリューの方向は反対にな
る。このため、それぞれの回転子において発生する軸方
向のスライド力を相殺することができ、耐久性を向上す
ることができる。
【0054】また、ソレノイドコイルにおいて、発生さ
れる磁界の向き大きさをそれぞれ別に制御するため、そ
れぞれのボア内に配置されている回転子によって生じる
回転力を向き大きさとも任意に設定できる。このため、
モータ駆動領域を大幅に拡大して、出力トルクをアナロ
グ制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の構成を示す図である。
【図2】 回転子16の構成を示す図である。
【図3】 スクリュー羽根30の構成を示す図である。
【図4】 スクリュー羽根30に対して働く力を説明す
る図である。
【図5】 第2実施例の構成を示す図である。
【図6】 第3実施例の構成を示す図である。
【図7】 第4実施例の構成を示す図である。
【図8】 第4実施例のヒータパターン40の構成を示
す図である。
【図9】 同実施例のモータ特性を示す図である。
【図10】 第5実施例の構成を示す図である。
【図11】 同実施例のモータ特性を示す図である。
【図12】 第6実施例の構成を示す図である。
【図13】 第7実施例の構成を示す図である。
【図14】 同実施例のモータ特性を示す図である。
【符号の説明】
10 冷却容器、12 ソレノイドコイル、14 駆動
軸、16 回転子、30 スクリュー羽根、30b 超
電導体、40 ヒータパターン。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソレノイドコイルを界磁コイルとし、そ
    のボア内に回転子を配置する超電導モータであって、 前記回転子をスクリュー形状をした超電導体とし、 ソレノイドコイルによる磁場によって、回転子を回転す
    ることを特徴とする超電導モータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の超電導モータにおい
    て、 前記回転子を非磁性材料で覆い、全体として円盤状に形
    成することを特徴とする超電導モータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の超電導モータ
    において、 前記回転子にヒータを取り付けることを特徴とする超電
    導モータ。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の超電導モータ
    において、 回転子を2個設け、これら回転子のスクリューの方向を
    互いに逆向きに設定すると共に、少なくとも一方の回転
    子にヒータを設けることを特徴とする超電導モータ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の超電導
    モータにおいて、 ソレノイドコイルを偶数個互いに逆向きの磁場を発生す
    るように設け、各ソレノイドコイルのボア内に同一の方
    向の回転力が得られるようにスクリューの方向が逆向き
    の回転子をそれぞれ配置することを特徴とする超電導モ
    ータ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載の超電導
    モータにおいて、 ソレノイドコイルを複数個設け、各ソレノイドコイルの
    ボア内に回転子を配置すると共に、各ソレノイドコイル
    に対する通電を個別に制御する制御手段を設けることを
    特徴とする超電導モータ。
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