JPH0745429A - 磁気浮上装置 - Google Patents

磁気浮上装置

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JPH0745429A
JPH0745429A JP12860792A JP12860792A JPH0745429A JP H0745429 A JPH0745429 A JP H0745429A JP 12860792 A JP12860792 A JP 12860792A JP 12860792 A JP12860792 A JP 12860792A JP H0745429 A JPH0745429 A JP H0745429A
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Toshiro Higuchi
俊郎 樋口
Yukio Tsutsui
筒井  幸雄
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定かつ強力な浮上・保持力が得られ、しか
も可動部と固定部間の空隙の大きさを容易に制御可能に
する。 【構成】 固定部20に高温超電導体22を、可動部1
0に浮上用永久磁石11を配置して“フィッシング効
果”による力を可動部10の浮上・保持力として用いる
と同時に、浮上用永久磁石11と高温超電導体22で構
成される磁気回路中の、高温超電導体22の近傍に空隙
制御用電磁石23を配置し、高温超電導体22に捕捉さ
れる磁束の量を空隙制御用電磁石23で発生する磁界を
用いて制御することにより、浮上用永久磁石11と高温
超電導体22の空隙、ひいては可動部10と固定部20
間の空隙の大きさを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用や医療用のモー
タやロボット等に用いられる非接触浮上機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固定部に対し可動部を非接触浮上
させるために電磁石、永久磁石と磁性体を用いた吸引形
あるいは反発形磁気浮上装置が用いられている。また、
モータへの適用例として特開昭63−262056号公
報に示されるような、超電導体と永久磁石との間に働く
反発力、すなわちマイスナー効果を用いた浮上機構があ
る。
【0003】また、永久磁石で発生する磁束の一部が、
高温超電導体に捕捉されることにより発生する永久磁石
と高温超電導体との相対位置を保持しようとする力、い
わゆる“フィッシング効果”による力を可動部の浮上・
保持力として利用した機構の発表も行われている(LD
−91−111,P.127〜136)。この場合、特
別な制御や機構がなくても可動部は固定部に対して所定
の空隙をもって安定に浮上し、かつ、高温超電導体に印
加される永久磁石からの磁界が変化しないように、空隙
の大きさ方向と垂直方向に対しても安定に保持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の電磁
石と永久磁石、磁性体を用いた浮上機構では、可動部を
浮上させている間は電磁石に常に電流を流し続けなけれ
ばならず、強力な浮上力を必要とするために大きな電磁
石が必要であり、また可動部を安定な位置に保持するた
めに複数の方向に電磁石を配置する必要があった。更
に、固定部と可動部間の空隙を制御するにしても、常に
フィードバックをかけて電磁石に流す電流を制御する必
要があり、制御回路のサンプリング速度等の関係で、可
動部が若干振動するという問題があった。
【0005】一方、特開昭63−262056号公報に
示されるようなマイスナー効果を用いた浮上機構では、
電磁石に電流を流す必要もなく常に浮上力が得られる
が、この力が反発力のみであるため、所定の空隙及び位
置を保持するために別途機構が必要であった。また、こ
のマイスナー効果による反発力は磁石の磁気的吸引力に
比べて小さく、機構全体の大きさに比べて浮上力が小さ
いという問題があった。
【0006】また、フィッシング効果を利用した従来の
浮上機構は、可動部を固定部近傍へ外力によって押しつ
けることにより、可動部と固定部の空隙を設定するもの
であった。この点について、図10を用いて詳細に説明
する。例えば、図10(a)に示すように、浮上用永久
磁石1で発生した磁束(図中に矢印付き曲線で表示)の
一部が、固定された高温超電導体2の内部にピニング力
により捕捉されるというフィッシング効果により、浮上
用永久磁石1が所定の空隙を持って浮上・保持されてい
る。ここでは、高温超電導体2の保冷手段は省略してい
る。
【0007】この時、図10(b)に示すように、浮上
用永久磁石1を外力により高温超電導体2側に押しつけ
ると、高温超電導体2付近の磁界が強くなって内部を貫
通する磁束の量が増える。この貫通した磁束は、再び高
温超電導体2の強力なピニング力により捕捉されるの
で、この後、外力を無くしても浮上用永久磁石1は元の
位置に戻らず、捕捉された磁束による磁界と浮上用永久
磁石1による磁界がつり合った、最初より小さい空隙の
位置で、図10(c)に示すように保持される。
【0008】このように、フィッシング効果の特徴とし
て、ある量の磁束が高温超電導体に捕捉された状態で可
動部が浮いている時、外力により可動部を所定距離以上
近づけると、高温超電導体に捕捉される磁束の量が増加
し、先に設定された空隙より小さい位置が安定位置とな
り、独りでに元の位置に戻るということはない。従来の
浮上機構では、この空隙を制御する機能を持たないた
め、負荷変動などによる固定部と可動部間の空隙の変化
を抑制したり、逆に空隙の大きさを変えたりすることが
できなかった。
【0009】そこで、本発明は、上記問題点を解決し、
安定かつ強力な浮上・保持力が得られ、しかも可動部と
固定部間の空隙の大きさを容易に制御することのできる
磁気浮上装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、固定部に対し所定の空隙を介して可動部
を非接触で浮上させる磁気浮上装置において、前記固定
部あるいは前記可動部のどちらかに高温超電導体、もう
一方に浮上用永久磁石を配置し、前記高温超電導体を臨
界温度以下に冷却して超電導状態とし、前記浮上用永久
磁石で発生する磁束の一部が前記高温超電導体に捕捉さ
れることにより発生する前記浮上用永久磁石と前記高温
超電導体との相対位置を保持しようとする力を前記可動
部の保持力として用い、かつ前記浮上用永久磁石と前記
高温超電導体とで構成される磁気回路中の、前記高温超
電導体の近傍に空隙制御用磁石を配置し、前記高温超電
導体に印加する前記空隙制御用磁石による磁束量を変化
させて前記浮上用永久磁石と前記高温超電導体間の空隙
の大きさを制御可能とすると共に、前記浮上用永久磁石
と前記高温超電導体を相対的に安定な位置で保持するよ
うに構成したものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、上記のように、固定部あるい
は可動部のどちらかに高温超電導体、もう一方に浮上用
永久磁石を配置して“フィッシング効果”による力を可
動部の浮上・保持力として用いると同時に、浮上用永久
磁石と高温超電導体で構成される磁気回路中の、高温超
電導体の近傍に電磁石あるいは永久磁石で構成される空
隙制御用磁石を配置し、高温超電導体に捕捉される磁束
の量を空隙制御用磁石で発生する磁界を用いて制御す
る。
【0012】したがって、マイスナー効果による力に比
べて、より大きな力で安定な位置に保持することができ
る上に、高温超電導体に捕捉される磁束の量を制御する
ことが容易であり、かつ数ミリオーダの広範囲で、可動
部と固定部との空隙の大きさを任意に変化させることが
できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しながら詳
細に説明する。図1は本発明の第1の実施例を示す磁気
浮上装置の断面図である。この図に示すように、浮上体
である可動部10は浮上用永久磁石11とワーク12に
より構成される。固定部20は保冷容器21と、この内
部に収められた高温超電導体22と空隙制御用電磁石2
3とで構成される。その保冷容器21には注入口25か
ら液体窒素が注入され、高温超電導体22を冷却して超
電導状態に保つ。外部からの熱浸入や巻線24の発熱な
どにより蒸発した窒素ガスは、ガス排出口26より外部
に排出される。また、可動部10は、永久磁石11と高
温超電導体22間の“フィッシング効果”により、固定
部20に対して所定の空隙を持って浮上・保持される。
なお、この実施例においては、空隙制御用電磁石23は
保冷容器21の底面に固定され、高温超電導体22とは
所定の間隔をとって配置されている。
【0014】以下、本発明の磁気浮上装置(機構)の動
作について説明する。図2は本発明の実施例を示す磁気
浮上装置の動作の概略説明図である。まず、図2(a)
に示すように、空隙制御用電磁石23が持つ巻線24に
電流を流さない状態で、フィッシング効果により浮上用
永久磁石11が所定の空隙を持って浮上・保持されてい
る。そこで、図2(b)に示すように、巻線24に電流
を流して浮上用永久磁石11の磁界と同じ向きで、かつ
高温超電導体22の下部臨界磁界以上の磁界を発生させ
ると、高温超電導体22付近の磁界が強くなって、内部
を貫通する磁束の量が増え、磁気的吸引力の増大により
浮上用永久磁石11が高温超電導体22に近づく。この
後、図2(c)に示すように、巻線24に流す電流をゼ
ロにしても、先に高温超電導体22を貫通していた磁束
はそのまま捕捉されるので、浮上用永久磁石11は、そ
の磁界と高温超電導体22に捕捉された磁束による磁界
とがつり合った位置で保持され、結果として浮上用永久
磁石11と高温超電導体22の空隙が小さくなる。逆
に、この空隙を大きくしたいときは、巻線24に流す電
流の向きを逆にして、浮上用永久磁石11の磁界と逆向
きの磁界を発生させ、高温超電導体22内部を貫通する
磁束の量を減らせばよい。
【0015】図3は本発明の磁気浮上装置の空隙制御法
を用いて可動部と固定部間の空隙を変化させる一連の動
作を行なわせる場合の、空隙と空隙制御用電磁石の巻線
に流す電流の様子を表したタイムチャートである。図3
(a)は空隙制御用電磁石の巻線に流す電流を、図3
(b)は高温超電導体に捕捉される磁束の量を、図3
(c)は可動部と固定部間の空隙の大きさをそれぞれ示
している。
【0016】図において、の状態は初期設定値であ
り、以下〜が想定した一連の動作である。この図で
は空隙をかなり大ざっぱに変化させているが、空隙制御
用電磁石23の巻線24に流す電流の大きさを細かく制
御することにより、可動部をより滑らかに上下させるこ
とができる。また、図から明らかなように、空隙制御用
電磁石23の巻線24には、空隙を変化させる時だけ電
流を流せばよく、通常は電流を流さなくても可動部を固
定部に対して安定に浮上・保持することができる。
【0017】図4は本発明の第2の実施例を示す磁気浮
上装置の断面図である。この図において、可動部は前記
第1の実施例と同様であり、高温超電導体の上に配置さ
れる。一方、固定部30は、保冷容器31と、この内部
に収められた高温超電導体32と、この高温超電導体3
2の側面に配置される空隙制御用空芯電磁石33、すな
わち、高温超電導体32の側面に配置されるソレノイド
(巻線)とで構成される。保冷容器31には注入口34
から液体窒素が注入され、高温超電導体32を冷却して
超電導状態に保つ。外部からの熱浸入や巻線の発熱など
により蒸発した窒素ガスは、ガス排出口35より外部に
排出される。
【0018】前記第1の実施例においては、空隙制御用
電磁石23は保冷容器21の底面に固定され、高温超電
導体22とは所定の間隔をとって配置されていたが、こ
の実施例においては、空隙制御用空芯電磁石33を高温
超電導体32の側面に配置したものである。そして、空
隙制御用空芯電磁石33の巻線に流す電流を変化させる
ことにより、高温超電導体32と浮上用永久磁石11と
の空隙制御することができ、可動部を固定部に対して安
定に浮上・保持することができる。なお、空隙制御用空
芯電磁石による磁界は、高温超電導体に直接作用して内
部に捕捉される磁束量を制御する。
【0019】このように構成することにより、磁気浮上
装置の固定部の構造の簡略化と空隙制御の即応性を高め
ることができる。この実施例の磁気浮上装置の基本的動
作は前記第1実施例と同様であるので、省略する。図5
は本発明の第3の実施例を示す磁気浮上装置の要部構成
図である。
【0020】この実施例では、前記実施例における空隙
制御用電磁石に代えて、永久磁石を用いるようにしてい
る。図5に示すように、可動部10は前記第1の実施例
と同様であり、高温超電導体42の上に配置される。一
方、固定部40は保冷容器41と、この内部に収められ
た高温超電導体42と、この高温超電導体42の下方に
配置される空隙制御用永久磁石43とで構成される。保
冷容器41には液体窒素が注入され、高温超電導体42
を冷却して超電導状態に保つ。空隙制御用永久磁石43
はモータMなどの別途駆動機構により軸44を中心とし
て回転可能に構成する。そこで、空隙制御用永久磁石4
3の磁極のN極とS極を軸44を中心として回転させ
て、必要に応じて高温超電導体42に近づけて付近の磁
界を変化させることにより、高温超電導体42の内部に
捕捉される磁束の量を制御する。
【0021】なお、この実施例における空隙制御用永久
磁石の着磁及びその回転のための軸支構造は種々の変形
が可能である。例えば、図6に示すように、空隙制御用
永久磁石45を軸46で支持し、空隙制御用永久磁石4
5の磁極のN極とS極を回転可能にしたり、図7に示す
ように、空隙制御用永久磁石47を軸48で支持し、空
隙制御用永久磁石47の磁極のN極とS極を回転可能に
構成するようにしてもよい。
【0022】要するに、空隙制御用永久磁石の磁極のN
極とS極を必要に応じて高温超電導体に近づけて付近の
磁界を変化させることにより、高温超電導体42の内部
に捕捉される磁束の量を制御することができる構成であ
ればよい。図8は本発明の第4の実施例を示す磁気浮上
装置の要部構成図である。この実施例では、前記実施例
における空隙制御用永久磁石の軸による回転支持に代え
て、永久磁石を直線方向に移動可能に配置している。
【0023】図8に示すように、可動部10は前記実施
例と同様であり、高温超電導体52上に配置される。一
方、固定部50は保冷容器51と、この内部に収められ
た高温超電導体52と、この高温超電導体52の下方に
配置される空隙制御用永久磁石53a,53bとで構成
される。保冷容器51には液体窒素が注入され、高温超
電導体52を冷却して超電導状態に保つ。
【0024】空隙制御用永久磁石53a,53bは駆動
ロッド54a,54bがモータなどにより駆動されるピ
ニオン歯車55a,55bの駆動により、直線方向に移
動可能に配置される。そこで、空隙制御用永久磁石53
a,53bの磁極のN極とS極を必要に応じて高温超電
導体52に近づけて付近の磁界を変化させることによ
り、高温超電導体52の内部に捕捉される磁束の量を制
御する。すなわち、この場合は、高温超電導体52にN
極側が向いている永久磁石53aとS極側が向いている
永久磁石53bを2組用いており、それぞれの永久磁石
53aと53bを必要に応じて斜め方向に移動させて高
温超電導体52に近づけることにより、付近の磁界を変
化させ、高温超電導体52の内部に捕捉される磁束の量
を制御する。
【0025】なお、この実施例における空隙制御用永久
磁石の着磁及び直線方向の移動態様は種々の変形が可能
である。例えば、図9に示すように、2組の永久磁石5
7a,57bを直線状に配置した空隙制御用永久磁石5
6を、駆動ロッド58に固定して、モータなどにより駆
動されるピニオン歯車59の駆動により、直線方向に移
動させるように変形してもよい。
【0026】要するに、空隙制御用永久磁石の磁極のN
極とS極を必要に応じて高温超電導体に近づけて付近の
磁界を変化させることにより、高温超電導体52の内部
に捕捉される磁束の量を制御することができる構成であ
ればよい。なお、上記したように空隙制御用磁石を永久
磁石で構成する場合、高温超電導体の下部臨界磁界より
も強い磁界を発生させるような永久磁界を用いる必要が
ある。
【0027】また、上述した実施例では可動部が上側、
固定部が下側に配置される構成となっているが、これは
相対的に位置を逆転するようにしてもよい。すなわち、
固定部を上側に配置して、可動部を下側に吊るように配
置してもよい。更に、固定部を挟んで上側と下側の両方
に可動部を配置するように構成してもよい。
【0028】また、固定部と可動部間の空隙をより精度
良く制御するために、空隙の大きさを感知するセンサを
配置して、そのセンサからの情報を用いて閉ループ制御
を行うように構成してもよい。なお、本発明は上記実施
例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて
種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排
除するものではない。
【0029】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、可動部と固定部間の空隙の大きさを広範囲で任
意に、かつ簡単に制御することができ、固定部に対して
可動部を常時強力な力で浮上・保持することができる。
しかも、その構成は、シンプルであり、かつコンパクト
な非接触浮上機構を提供することができる。
【0030】特に、塵埃を嫌うクリーンな半導体製造ラ
インにおける半導体ウエハの受け渡し部において、半導
体ウエハが搬送されて移送される個所で、半導体ウエハ
が載置される可動部の上下方向の位置を搬送側で簡単に
制御することが可能になり、移送装置側の構成を変える
ことなく、移送装置への半導体ウエハの移送を円滑に行
わせることができるなど、その実用的効果は著大であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す磁気浮上装置の断
面図である。
【図2】本発明の実施例を示す磁気浮上装置の動作の概
略説明図である。
【図3】本発明の実施例を示す磁気浮上装置の空隙制御
例を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の第2の実施例を示す磁気浮上装置の断
面図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す磁気浮上装置の要
部構成図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示す磁気浮上装置の変
形例の要部構成図である。
【図7】本発明の第3の実施例を示す磁気浮上装置の更
なる変形例の要部構成図である。
【図8】本発明の第4の実施例を示す磁気浮上装置の要
部構成図である。
【図9】本発明の第4の実施例を示す磁気浮上装置の変
形例の要部構成図である。
【図10】従来の磁気浮上装置の動作の概略説明図であ
る。
【符号の説明】
10 可動部 11 浮上用永久磁石 12 ワーク 20,30,40,50 固定部 21,31,41,51 保冷容器 22,32,42,52 高温超電導体 23 空隙制御用電磁石 24 巻線 25,34 注入口 26,35 ガス排出口 33 空隙制御用電磁石(空芯電磁石) 43,45,47,53a,53b,56 空隙制御
用永久磁石 44,46,48 軸 54a,54b,58 駆動ロッド 55a,55b,59 ピニオン歯車 57a,57b 2組の永久磁石

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部に対し所定の空隙を介して可動部
    を非接触で浮上させる磁気浮上装置において、 前記固定部あるいは前記可動部のどちらかに高温超電導
    体、もう一方に浮上用永久磁石を配置し、前記高温超電
    導体を臨界温度以下に冷却して超電導状態とし、前記浮
    上用永久磁石で発生する磁束の一部が前記高温超電導体
    に捕捉されることにより発生する前記浮上用永久磁石と
    前記高温超電導体との相対位置を保持しようとする力を
    前記可動部の保持力として用い、かつ前記浮上用永久磁
    石と前記高温超電導体とで構成される磁気回路中の、前
    記高温超電導体の近傍に空隙制御用磁石を配置し、前記
    高温超電導体に印加する前記空隙制御用磁石による磁束
    量を変化させて前記浮上用永久磁石と前記高温超電導体
    間の空隙の大きさを制御可能とすると共に、前記浮上用
    永久磁石と前記高温超電導体を相対的に安定な位置で保
    持することを特徴とする磁気浮上装置。
  2. 【請求項2】 前記空隙制御用磁石が空芯電磁石であ
    り、前記高温超電導体の側面に配置してなる請求項1記
    載の磁気浮上装置。
  3. 【請求項3】 前記空隙制御用磁石が電磁石であり、該
    電磁石の巻線に流す電流の向き及び大きさを変化させ
    て、前記高温超電導体に捕捉される磁束の量を制御する
    ことにより、前記浮上用永久磁石と前記高温超電導体間
    の空隙の大きさを制御可能とすると共に、前記巻線に電
    流を流さない時でも、前記浮上用永久磁石と前記高温超
    電導体を相対的に安定な位置で保持することを特徴とす
    る請求項1又は2記載の磁気浮上装置。
  4. 【請求項4】 前記浮上用永久磁石と前記高温超電導体
    の空隙を大きくする場合には、前記空隙制御用電磁石で
    発生する磁界が前記高温超電導体に捕捉されている磁束
    の向きと逆方向になるように、また前記空隙を小さくす
    る場合には、前記空隙制御用電磁石で発生する磁界が前
    記高温超電導体に捕捉されている磁束の向きと同方向に
    なるように、前記空隙を変化させる期間だけ前記空隙制
    御用電磁石の巻線に電流を供給し、前記空隙制御用電磁
    石に流す電流の向き及び大きさを制御することにより前
    記高温超電導体に捕捉される磁束の量を制御し、これに
    より前記浮上用永久磁石と前記高温超電導体間の空隙の
    大きさを制御することを特徴とする請求項3記載の磁気
    浮上装置。
  5. 【請求項5】 前記空隙制御用磁石が永久磁石であり、
    該永久磁石を駆動装置により移動させて前記高温超電導
    体に印加する磁界を変化させ、前記高温超電導体に捕捉
    される磁束の量を制御することにより、前記浮上用永久
    磁石と前記高温超電導体間の空隙の大きさを制御可能に
    すると共に、前記浮上用永久磁石と前記高温超電導体を
    相対的に安定な位置で保持することを特徴とする請求項
    1記載の磁気浮上装置。
  6. 【請求項6】 前記空隙制御用永久磁石を回転軸を中心
    として、回転可能に配置して前記高温超電導体に印加す
    る磁界を変化させ、前記高温超電導体に捕捉される磁束
    の量を制御することにより、前記浮上用永久磁石と前記
    高温超電導体間の空隙の大きさを制御可能にすると共
    に、前記浮上用永久磁石と前記高温超電導体を相対的に
    安定な位置で保持することを特徴とする請求項5記載の
    磁気浮上装置。
  7. 【請求項7】 前記空隙制御用永久磁石を直線的に移動
    可能に配置して前記高温超電導体に印加する磁界を変化
    させ、前記高温超電導体に捕捉される磁束の量を制御す
    ることにより、前記浮上用永久磁石と前記高温超電導体
    間の空隙の大きさを制御可能にすると共に、前記浮上用
    永久磁石と前記高温超電導体を相対的に安定な位置で保
    持することを特徴とする請求項5記載の磁気浮上装置。
  8. 【請求項8】 前記固定部を駆動装置により前記空隙の
    大きさ方向と垂直方向に移動させ、かつ前記空隙制御用
    磁石による前記浮上用永久磁石と前記高温超電導体の空
    隙の大きさの制御と併せて前記保持力により前記可動部
    を3次元的に移動させることを特徴とする請求項1記載
    の磁気浮上装置。
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