JPH08333273A - 血小板減少治療用医薬組成物 - Google Patents

血小板減少治療用医薬組成物

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JPH08333273A
JPH08333273A JP8102063A JP10206396A JPH08333273A JP H08333273 A JPH08333273 A JP H08333273A JP 8102063 A JP8102063 A JP 8102063A JP 10206396 A JP10206396 A JP 10206396A JP H08333273 A JPH08333273 A JP H08333273A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒトインターロイキン−15(hIL−1
5)が巨核球−血小板系に作用し、その分化、成熟及び
/又は増殖を促進し、血小板の生成を促進する活性を有
することを明らかにした。 【効果】 血小板減少に伴う疾患や、血小板の機能異常
を伴う疾患の治療あるいは予防等に有効な医薬組成物が
提供された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巨核球系細胞に作
用し、その分化、成熟及び/又は増殖を促進し、血小板
の生成を促進する活性を有するヒトインターロイキン−
15(以後「hIL−15」と記載することがある)を
有効成分とする血小板減少治療用医薬組成物に関するも
のである。本発明のhIL−15は、巨核球−血小板系
に作用し、その分化、成熟及び/又は増殖を促進し、血
小板の生成を促進する活性を有するので、化学療法や骨
髄移植に伴う血小板減少症及び血小板減少性紫班病、血
小板減少が原因と考えられる出血傾向を示す各種の疾患
の治療薬、予防薬の有効成分等として、特に医療の分野
において有用なものである。
【0002】
【従来の技術】生体を構成する体細胞に不可欠な媒質で
ある血液中には、有形成分としての、赤血球、白血球、
リンパ球、血小板等の血液細胞が存在し、当該血液細胞
は、それぞれ固有の機能を分担して、生体を恒常に保つ
役割を担っている。ところで、当該血液細胞の生体内に
おける分化、成熟、及び増殖等の実体を解明すること
は、血液学分野における長年の研究課題とされてきた
が、近年になって、各種の血液細胞は、骨髄中の1種類
の多機能性造血幹細胞より分化、成熟すること、及び、
その分化、成熟の課程において各種の生体内液性因子が
関与していること等の事実が明らかとなった。
【0003】これらの事実から、当該生体内液性因子
は、血球系細胞の減少を伴う疾患の治療薬等の医薬品へ
の応用が期待されており、これまでに、例えば、エリス
ロポエチン(EPO)、G−CSF、GM−CSF、M
−CSF、インターロイキン(IL)等の各種の液性因
子が見い出され、その一部は、赤血球系、白血球系、リ
ンパ球系等の血液細胞に対する分化、成熟を促進する作
用を有する医薬品として実際に応用されるに至ってい
る。
【0004】ところで、血小板は、血液中に存在する直
径2〜3μmの無核の細胞であり、生体における止血や
血栓の形成に重要な役割を有する血液中の有形成分の一
種であるが、当該血小板は、骨髄中の多機能性造血幹細
胞から巨核球系前駆細胞を経て巨核芽球となり、更に成
熟した巨核球の細胞質が断片化して生成され、血液中に
放出されることが明らかとなっている。
【0005】そして、最近になって、巨核球−血小板系
についての研究成果も種々報告されており、例えば、I
L−6が、血小板の前駆細胞である巨核球の成熟を促進
する作用を有することが報告されている〔Ishibashi T.
et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,86,5953-5957(1989)、
Ishibashi T.et al.,Blood,74,1241-1244(1989)〕。
【0006】更に、これまでの研究によると、骨髄細胞
から巨核球コロニーを形成させるには、2種類の異なっ
た作用を有する因子があると考えられている〔Williams
N.et al.,J.Cell Physiol.,110,101(1982)〕。すなわ
ち、当該因子としては、単独で巨核球コロニーを形成す
る巨核球コロニー刺激因子Meg−CSFと、それだけ
では巨核球コロニーを形成させる活性はないが、当該M
eg−CSFの存在下に巨核球コロニー数を増加させた
り、その成熟を促進する活性を有する巨核球増幅因子M
eg−POTの存在が報告されている。
【0007】そして、例えば、ヒトでMeg−CSF活
性を有するものとしては、IL−3〔Teramura M.et a
l.,Exp.Hematol.,16,843(1988)〕や、顆粒球・マクロフ
ァージコロニー刺激因子〔Teramura M.et al.,Exp.Hema
tol.,17,1011 (1989)〕等が報告されている。また、ヒ
トでMeg−POT活性を有するものとしては、IL−
6〔Teramura M.and Mizoguthi H.,Int.J.Cell Clonin
g,8,245(1990)〕、IL−11〔Teramura M.et al.,Blo
od,79,327(1992)〕、及びエリスロポエチン〔Bruno E.e
t al.,Blood,73,671(1989)〕等が報告されている。
【0008】しかしながら、これらのものの多くは巨核
球−血小板系に特異的に作用する因子ではなく、むしろ
他の血球系や血球系以外の細胞に対しても作用してその
活性を発現することが知られている。従って、仮に、こ
れらのものを医薬品として巨核球−血小板系への作用を
期待して投与した場合、当該活性とは別の活性をも発現
してしまうことが危惧される。すなわち、例えば、前記
IL−6は、前記作用以外にも多岐に亘る作用を有して
おり、その一例として、生体内での急性期反応蛋白質と
して、炎症の惹起に深く関与していること等が知られて
いることから示唆されるように、当該IL−6をそのま
ま医薬品として使用した場合には、強力な副作用を伴う
ことが危惧される。最近、c−Mplリガンドが、弱い
Meg−CSF活性と強力なMeg−POT活性とを併
有することが報告されている〔dc Sauvage F.J.et al.,
Nature,369,533(1994)、Kaushansky K.et al.,Nature,36
9,568(1994)〕。しかし、c−Mplリガンドの作用に
ついての知見は乏しく、医薬品としての実用性は未知で
ある。
【0009】このようなことから、巨核球−血小板系に
作用する因子については、当該巨核球−血小板系に特に
強く作用するものであって、かつ、その分化、成熟及び
/又は増殖を促進する高い活性を有する生理活性物質を
見い出すことが重要であり、当業界において、このよう
な生理活性物質を開発することが強く要請されている状
況にあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような状況を踏ま
えて、本発明者等は、巨核球−血小板系に作用し、その
分化、成熟及び/又は増殖を促進し、血小板の生成を促
進する活性を有する新しい生理活性物質を見い出すこと
を目標として鋭意研究を積み重ねた結果、hIL−15
が当該活性を有することを見い出し、本発明を完成する
に至った。
【0011】IL−15は、グラブシュタイン(Grabst
ein)ら[Science, 264,965,(1994)]によってアフリカ
ミドリザル腎由来上皮細胞株CV−1/EBNAの培養
上清よりマウスT細胞株CTLL−2の増殖支持能を指
標に精製された分子量1万4千程度の蛋白質である。遺
伝子の単離により、162アミノ酸残基よりなる前駆体
が切断されることによって、114アミノ酸残基の成熟
蛋白が生成することが明らかになった。胎盤、末梢血単
球核および骨格筋によく発現しており、心臓、肺、肝
臓、腎臓などにも弱いながら発現が認められている。I
L−15生物活性については、これまで、T細胞および
B細胞の分化、増殖を支持し、NK細胞の活性化や、C
TL活性およびLAK活性の誘導などの作用が報告され
ており、主にリンパ球の増殖、分化、活性化などの免疫
化にかかわるサイトカインであると考えられている。
【0012】本発明は、hIL−15を有効成分として
含有することを特徴とする血小板減少治療用医薬組成物
を提供することを目的とするものである。
【0013】更に、本発明は、hIL−15を有効成分
とすることを特徴とする医薬組成物であって、血小板減
少に伴う疾患や、血小板の機能異常を伴う疾患の治療あ
るいは予防等に有効な医薬組成物を提供することを目的
とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
る本発明は、hIL−15を有効成分として含有するこ
とを特徴とする血小板減少治療用医薬組成物である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の内容を詳細に説明
する。
【0016】本発明において、hIL−15は、げっ歯
類の巨核球−血小板系に作用し、アセチルコリンエステ
ラーゼ(以後「AchE」と記載することがある)の産
生を促進する活性を有することが見いだされた。アセチ
ルコリンエステラーゼは、げっ歯類の巨核球系細胞の分
化及び/又は成熟に伴い産生される酵素であることから
[Acta.Haematol.JPN.,49,1688-1695(1986)]、前記A
chE産生を促進する活性は、hIL−15が、巨核球
−血小板系に対して作用することを示すものである。
【0017】即ち、本発明において、hIL−15は巨
核球−血小板系に対する活性を有することが見いだされ
たが、ここで言う巨核球−血小板系に対する活性とは、
巨核球もしくはその前駆細胞の分化、成熟を促進する、
あるいは、巨核球から血小板が生成される課程における
血小板の生成を促進する活性を有することを意味する。
【0018】本発明のhIL−15の巨核球−血小板系
に対する前記活性を測定するには、例えば、骨髄細胞や
巨核球系細胞を使用し、被実験物質をこれらの細胞に作
用させて、巨核球や血小板に特異的な蛋白質や酵素の出
現を測定する方法が好適なものとして使用される。
【0019】げっ歯類の巨核球系細胞は、その分化、成
熟に伴い、AChEを産生するので、例えば、細胞を染
色してAchEを産生する細胞数を測定するか、もしく
は産生されるAchE活性を分光光度計で測定すること
〔Toshiro Nagasawa等、日本血液学会雑誌、49巻、1
688−1695頁(1986年)〕等により、生理活
性物質の巨核球−血小板系に対する前記活性を測定する
ことができる。
【0020】尚、後述するように、本発明のhIL−1
5は、当該測定方法によりその活性を測定した結果、巨
核球系細胞に作用し、アセチルコリンエステラーゼ産生
を促進する活性を有するものであり、その分化、成熟を
促進し、血小板の生成を促進する活性を有するものであ
ることが判明した。
【0021】また、本発明者らは、巨核球コロニーアッ
セイ(Metcalf D.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,7
2,1744(1975))によって、hIL−15が単独で巨核球
コロニーを形成する活性(Meg−CSF活性)を有す
ることを見いだした。
【0022】次に、本発明の血小板減少治療用医薬組成
物について説明する。
【0023】本発明の医薬組成物は、本発明のhIL−
15を有効成分として含有することを特徴とするもので
ある。hIL−15としては、天然型のアミノ酸配列の
全長または一部をその分子中の適当な部位に有するもの
を適宜使用することができる。本発明の医薬組成物は、
hIL−15を、凍結乾燥、除菌瀘過等の製剤学的に必
要な工程で処理しただけのものでも充分にその効果を奏
することができるものであるが、hIL−15に、製剤
学的に許容されうる補助成分を適宜添加し、常法により
製剤化し得ることは言うまでもない。また、本発明に用
いられるhIL−15は、天然型のみならず、組換えh
IL−15も含む。組換えhIL−15を産生する宿主
としては、原核、真核を問わず様々なものが用いられる
が、例えば大腸菌、哺乳動物細胞が好適に用いられる。
【0024】この補助成分としては、基剤、安定剤、防
腐剤、保存剤、乳化剤、懸濁化剤、溶解剤、溶解補助
剤、滑沢剤、矯味剤、着色剤、芳香剤、無痛化剤、賦形
剤、結合剤、粘稠剤、緩衝剤等があげられるが、具体的
には、例えば、炭酸カルシウム、乳糖、庶糖、ソルビッ
ト、マンニトール、デンプン、アミロペクチン、セルロ
ース誘導体、ゼラチン、カカオ脂、注射用蒸留水、塩化
ナトリウム水溶液、リンゲル液、グルコース溶液、ヒト
血清アルブミン(HSA)等があげられる。
【0025】これらの補助成分を利用して、本発明の医
薬組成物を調製するに際しては、例えば、医薬品添加物
一覧表(財団法人東京医薬品工業協会医事法規委員会及
び大阪医薬品工業協会医事法規研究委員会発行)にある
如く、当該補助成分を適宜選択し、使用すればよい。ま
た、補助成分の使用量は、製剤学的に許容され得る範囲
内において、医薬組成物の薬剤形態等に応じて適宜選択
すればよい。
【0026】本発明の医薬組成物の投与量は、患者の状
態、年齢、性別、体重等に応じて適宜決定される。ま
た、その投与方法は、患者の状態に応じ、経口投与、筋
肉内投与、腹腔内投与、皮内投与、皮下投与、静脈内投
与、動脈内投与、直腸投与等の種々の投与方法から適宜
選択される。
【0027】当該医薬組成物は、化学療法や骨髄移植に
伴う血小板減少症及び血小板減少性紫斑病、血小板減少
が原因と考えられる出血傾向を示す各種の疾患や、巨核
球及び/又は血小板の機能異常を伴う患者の治療薬や予
防薬等として有用なものである。
【0028】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。尚、以下の記載においては、一部、当該分野にお
ける慣用の略号を使用して記載した。 [実施例1] アセチルコリンエステラーゼ活性の測定
(IL−3非存在下) 「1%「Nutridoma・SR」(ベーリンガー・マンハイム
(Boehringer Mannheim)社製)を添加した「RPMI 1640」
(ギブコ(Gibco)社製)」(以後「培地A」という)に
よって、1×106細胞/mlに希釈したマウス(C57BL
/6N系、11〜15週令)骨髄細胞100μlに、試料
[hIL−15(Pepro Tech社製/カタログ番号200-1
5)を培地Aに溶解し所定の濃度としたもの/ネガティ
ブコントロールとしてヒトIL−11(Pepro Tech社
製)を培地Aに溶解し所定の濃度としたもの/ポジティ
ブコントロールとしてマウスIL−3(ベーリンガー・
マンハイム社製)を培地Aに溶解し所定の濃度としたも
の]50μlを加えた。全量150μlを、96穴培養
プレート(コーニング(Corning)社製)にて、37℃、
5%CO2/95%空気、湿度100%の条件で培養を
行った。
【0029】培養6日目に、「0.265mMDTNB
(シグマ(sigma)社製)、1%トライトン(Triton)X−
100、1M Tris−HCl(pH7.2)」溶液
50μlを加え、この溶液の415nmの吸光度を測定
した。(この吸光度を「吸光度A」と称する。)更に、
3mM アセチルチオコリンヨウ化物を50μl加え、
30分室温に静置したのち、この溶液の415nmの吸
光度を測定した。(この吸光度を「吸光度B」と称す
る。)「吸光度B」−「吸光度A」で求められた値をA
ChE活性とした。
【0030】結果を図1〜図4に示す。横軸は96穴培
養プレートで培養する際の各ILの濃度を、縦軸は、前
記AChE活性(「吸光度B」−「吸光度A」)を表
す。図1においては黒丸はIL−15のデータを、黒三
角はネガティブコントロールとしてのIL−11のデー
タを示す。図2は、図1の実験とはサンプルの濃度を変
えたIL−15のデータを、図3は図1の実験とはサン
プルの濃度を変えたネガティブコントロールとしてのI
L−11のデータを、図4はポジティブコントロールと
してのIL−3のみを加えたデータを示す。IL−3非
存在下では、IL−15は、IL−3と同等もしくはそ
れ以上の、マウス骨髄細胞にAChEを誘導する活性を
示した。即ち、IL−3非存在下では、IL−15が、
マウス骨髄細胞中の巨核球系細胞を、分化、成熟させる
ことが判明した。 [実施例2] アセチルコリンエステラーゼ活性の測定
(IL−3存在下) 1%「Nutridoma・SR」を添加した「RPMI 1640」によっ
て、1×106細胞/mlに希釈したマウス骨髄細胞1
00μlに、組換えマウスIL−3(ベーリンガー・マ
ンハイム社製)を0.75ng/mlの濃度(培養時の
濃度0.5ng/ml)になるように加えたことを除い
ては、実施例1と同じ実験を行った。なお、前述のよう
に、IL−11はMeg−CSFであるIL−3存在下
でMeg−Pot活性を示すことが知られているので、
実施例1と異なり、IL−11はポジティブコントロー
ルとなる。
【0031】結果を図5に示す。横軸は96穴培養プレ
ートで培養する際の各ILの濃度を、縦軸は、前記AC
hE活性(「吸光度B」−「吸光度A」)を表す。図5
においては黒丸はIL−15のデータを、黒三角はポジ
ティブコントロールとしてのIL−11のデータを示
す。IL−3存在下でも、IL−15は、マウス骨髄細
胞にAChEを誘導する活性を示した。即ち、IL−3
非存在下でも、IL−15は、マウス骨髄細胞中の巨核
球系細胞を、分化、成熟させることが判明した。 [実施例3] 巨核球コロニーアッセイ マウス骨随細胞を用い、単層軟寒天培養法によって行っ
た。即ち、ウマ血清(56℃30分処理したもの、バイ
オセル(Biocell)社製)0.2ml、マウス(C57BL/6N
系雄性、6〜12週令)大腿骨骨髄細胞0.1ml(2
×106/有核細胞)、「Iscove's Modified Dulbecco'
s 培養液」(IMDM)0.2ml、寒天を0.75%
含む「改変McCoy's5A培養液」0.4ml、及びIL−
15溶液(IL−15(Pepro Tech社製/カタログ番号
200-15)をIMDMに溶解し100ng/mlとしたも
の)0.1mlを混合して、直径35mmの組織培養プ
ラスティックディッシュに入れて固まらせたのち、37
℃、5%CO2/95%空気、湿度100%の条件で培
養を行った。
【0032】培養6日目に寒天層ごとスライドガラス上
に取り出し乾燥させ、フィルム状標本としたものを5%
グルタルアルデヒドで固定し、Nakeffらの方法[Proc.S
co.Exp.Biol.Med.,151,587(1976)]により、AChE染
色および巨核球コロニー数の算定を行った。この際、A
ChE染色陽性細胞を4個以上含む集塊を巨核球コロニ
ーとした。検鏡の倍率は200倍に設定した。その結
果、培養液中最終濃度10ng/mlのhIL−15の
添加により、30個の巨核球コロニーが観察された。な
お、hIL−15を添加しない以外は同じ実験を行った
結果、2個の巨核球コロニーしか観察されなかった。こ
のことから、hIL−15は、単独で巨核球系細胞を増
殖させる活性を有することが判明した。
【0033】
【発明の効果】本発明によって、hIL−15が巨核球
−血小板系に作用し、その分化、成熟及び/又は増殖を
促進し、血小板の生成を促進する活性を有することが明
らかになり、血小板減少に伴う疾患や、血小板の機能異
常を伴う疾患の治療あるいは予防等に有効な、hIL−
15を有効成分として含有する医薬組成物が提供され
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】hIL−15のAChE誘導活性を示す図であ
る。
【図2】hIL−15のAChE誘導活性を示す図であ
る。
【図3】IL−3のAChE誘導活性を示す図である。
【図4】IL−11のAChE誘導活性を示す図であ
る。
【図5】IL−3存在下におけるhIL−15のACh
E誘導活性を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトインターロイキン−15を有効成分
    として含有することを特徴とする血小板減少治療用医薬
    組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115414354A (zh) * 2022-08-29 2022-12-02 西南医科大学 花椒毒素在制备治疗血小板减少症药物中的应用

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