JPH08333160A - 圧電磁器組成物とこれを用いた圧電共振子の製造方法 - Google Patents

圧電磁器組成物とこれを用いた圧電共振子の製造方法

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JPH08333160A
JPH08333160A JP7136488A JP13648895A JPH08333160A JP H08333160 A JPH08333160 A JP H08333160A JP 7136488 A JP7136488 A JP 7136488A JP 13648895 A JP13648895 A JP 13648895A JP H08333160 A JPH08333160 A JP H08333160A
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JP
Japan
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piezoelectric
piezoelectric ceramic
ceramic composition
temperature
resonator
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JP7136488A
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English (en)
Inventor
Yuji Fujinaka
祐司 藤中
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加湿雰囲気下において圧電性および共振周波
数の変化が小さくかつ耐熱衝撃性に優れた圧電共振子を
提供することを目的とする。 【構成】 一般式Pb(Zn1/3Nb2/3)A(Sn1/3Nb
2/3)BTiCZrD3(但しA=0.03〜0.48,B
=0.01〜0.25,C=0.25〜0.625,D
=0.25〜0.625;A+B+C+D=1)で表さ
れる主成分にPb(Me1/2Te1/2)O3(但しMeはM
n、Co、Ni、Cuの群から選ばれる少なくとも1種
の金属)を0.5〜10.0重量%添加させてなる圧電
磁器組成物焼結体を分極後にキューリー温度の0.4倍
以上0.8倍以下の温度で1時間以上アニールした後常
温で48時間以上経過したものを研磨加工して得た圧電
磁器1に銀電極2を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電磁器組成物とこれを
用いた圧電共振子の製造方法に関するものであり、加湿
雰囲気下において圧電性および共振周波数の変化が小さ
くかつ耐熱衝撃性に優れた圧電共振子を提供するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来ABO3型強誘電体においてAサイ
トまたはBサイトに原子価の異なる複数のイオンを置換
した複合ペロブスカイト型化合物との多成分系圧電磁器
組成物が精力的に研究されてきた。この多成分系圧電磁
器組成物の1つに亜鉛ニオブ酸錫ニオブ酸チタン酸ジル
コン酸鉛系磁器があり、チタン酸ジルコン酸鉛磁器に比
べ酸化鉛の蒸発量が少なく焼成が容易であると同時にモ
ルフォトピック相境界(MPB)が拡大されるため材料
選択範囲が広まるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら亜鉛ニオ
ブ酸錫ニオブ酸チタン酸ジルコン酸鉛系磁器は長時間加
湿雰囲気下にさらされた場合圧電性が徐々に低下した
り、共振周波数が変化するという問題があった。
【0004】本発明はこのような従来の課題を解決し、
加湿雰囲気下において圧電性および共振周波数の変化が
小さい圧電磁器組成物を提供することを目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は一般式Pb(Zn1/3Nb2/3)A(Sn1/3Nb
2/3)BTiCZrD3(但しA=0.03〜0.48,B
=0.01〜0.25,C=0.25〜0.625,D
=0.25〜0.625;A+B+C+D=1)で表さ
れる主成分にPb(Me1/2Te1/2)O3(但しMeは
Mn、Co、Ni、Cuの群から選ばれる少なくとも1
種の金属)を0.5〜10.0重量%含有させてなる圧
電磁器組成物である。
【0006】
【作用】この構成によると主成分である基本組成物に副
成分としてPb(Me1/2Te1 /2)O3(但し、Meは
Mn、Co、Ni、Cuの群から選ばれる少なくとも1
種の金属)を0.5〜10.0重量%添加することによ
り組成物の焼成温度を低下させると同時に結晶粒成長を
抑制し、気孔率を下げることができる。これにより加湿
雰囲気中に長時間さらされた場合でも水分が内部に浸入
しにくくなると同時に弾性波の減衰率が低下し圧電特性
が向上する。
【0007】
【実施例】以下本発明の一実施例について具体的に説明
する。
【0008】原料としてPbO、TiO2、ZrO2、Z
nO、SnO2、Nb25、MnO2、CoO、NiO、
CuO、TeO3を(表1)の組成となるように正確に
秤量し、ボールミルによりよく混合した。
【0009】
【表1】
【0010】次に前記混合物を850℃の温度で仮焼
し、さらにボールミルにより粉砕した。これを乾燥した
後結合剤としてのポリビニールアルコール水溶液を加
え、造粒した後1ton/cm2の圧力で加圧成形し、直径2
0mm−厚み1mmの円板状成形体を得た。ここで得られた
成形体を閉炉中で1000〜1250℃の温度で1時間
焼成した。焼結体密度を測定した後ラッピングにより磁
器厚みを0.5mmとし、両面に銀電極を焼き付け、10
0℃のシリコンオイル中で、3kV/mmの直流電界を30
分間印加し分極処理した。さらにこの円板の両面をラッ
ピングにより厚み0.3mmの圧電磁器1となるように研
磨し、分極用電極を除去した後、図1に示した厚み縦モ
ード共振生成用対向銀電極2を蒸着により形成した。共
振特性の評価はこのエネルギー閉込め型円板共振子の厚
み縦基本波の共振周波数と山谷比〔20×log10(反共
振インピーダンス/共振インピーダンス)〕について行
った。さらに信頼性データとして高温高湿(温度60
℃、相対湿度95%)雰囲気下での共振特性の経時変化
および熱衝撃(−40℃、30分⇔80℃、30分;1
00サイクル)による共振特性の変化を測定した。
【0011】これらの測定結果のうち磁器焼成温度(密
度最大)、密度、電気機械結合係数Kt、機械的品質係
数Qm、厚み縦モード共振子基本波の初期山谷比(分極
後のアニールなし)および高温高湿(温度60℃、相対
湿度95%)雰囲気下500時間経過後の厚み縦モード
共振子基本波山谷比変化値もまた(表1)に記載した。
【0012】(表2)に本発明の請求の範囲にある試料
No.1〜4との比較のために試料No.20の圧電磁器組成
物のキューリー温度、アニール条件、アニール後のエー
ジング時間および熱衝撃(−40℃、30分⇔80℃、
30分:100サイクル)付加後の共振周波数変化率を
示した。
【0013】
【表2】
【0014】本発明の圧電磁器組成物の基本組成におい
てA=0.03〜0.48,B=0.01〜0.25,
C=0.25〜0.625,D=0.25〜0.625
と限定した理由は次の通りである。A<0.03または
B<0.01で示される組成は(表1)に示したように
焼成温度が1200℃以上になりPbOの蒸発量が多く
なり圧電特性が低下するため、またA>0.48、B>
0.25、C>0.625またはD>0.625で示さ
れる組成は焼結が困難であるため、またC<0.25で
示される組成は熱衝撃が加わった場合の圧電特性の変化
が大きく請求項2のアニール処理を施しても共振周波数
変化率が2%を越えるため、D<0.25で示される組
成は圧電性が低いため本発明の範囲から除外した。
【0015】またPb(Me1/2Te1/2)O3(但しMe
はMn、Co、Ni、Cuの群から選ばれる少なくとも
1種の金属)の添加量もしくは含有量を0.5〜10.
0重量%としたのは0.5%以下では焼成温度が120
0℃以上必要となり、PbOの蒸発に起因する気孔の増
加と組成の不均一を生じ加湿雰囲気下における圧電性の
低下が顕著となる。逆に10.0重量%以上添加した場
合には焼結性が著しく低下し十分な圧電性が得られなく
なる。
【0016】また分極後にキューリー温度の0.4倍以
上0.8倍以下の温度で1時間以上アニールした後常温
で48時間以上経過したものを研磨加工して共振素子と
するのは分極成分の内で実装時の熱処理あるいは熱衝撃
による消極成分をあらかじめ除去して安定化させるのが
目的であり、これを行うことにより発振装置が電子機器
に実装されても熱衝撃が加わっても圧電共振子の脱分極
および共振特性の変化は最低限に押さえられる。
【0017】(表2)に示したように分極後のアニール
をキューリー温度の0.4倍以下の温度で実施しても分
極成分の中の不安定成分が残り、熱衝撃が加わったとき
に分極量が変化し、それに伴い熱衝撃による共振周波数
の変化率が大きくなるため、また分極後のアニールをキ
ューリー温度の0.8倍以上の温度で実施した場合には
分極がとれ発振しなくなるためであり、アニール時間が
1時間内では分極成分中の不安定成分が残り共振周波数
の変化率が大きくなるためである。また分極後の圧電磁
器の常温エージング時間が48時間以内では圧電特性が
大きく経時変化し、共振子の共振周波数変化率が大きく
なるため本発明の範囲から除外した。
【0018】
【発明の効果】以上本発明によると、焼成温度を低下さ
せると同時に結晶粒成長を抑制し、気孔率を下げること
ができる。
【0019】その結果加湿雰囲気中に長時間さらされた
場合でも、水分が内部に浸入しにくくなると同時に弾性
波の減衰率が低下し圧電性が向上する。そしてこの圧電
磁器組成物を用いて形成した圧電共振子は優れた特性を
有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における厚み縦モードエネル
ギー閉じ込め型圧電共振子の斜視図
【符号の説明】
1 圧電磁器 2 銀電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式Pb(Zn1/3Nb2/3)A(Sn1/3
    Nb2/3)BTiCZrD3(但しA=0.03〜0.4
    8,B=0.01〜0.25,C=0.25〜0.62
    5,D=0.25〜0.625;A+B+C+D=1)
    で表される主成分に、副成分としてPb(Me1/2Te
    1/2)O3(但し、MeはMn、Co、Ni、Cuの群か
    ら選ばれる少なくとも1種の金属)を0.5〜10.0
    重量%添加した圧電磁器組成物。
  2. 【請求項2】 一般式Pb(Zn1/3Nb2/3)A(Sn1/3
    Nb2/3)BTiCZrD3(但しA=0.03〜0.4
    8,B=0.01〜0.25,C=0.25〜0.62
    5,D=0.25〜0.625;A+B+C+D=1)
    で表される主成分に、副成分としてPb(Me1/2Te
    1/2)O3(但し、MeはMn、Co、Ni、Cuの群か
    ら選ばれる少なくとも1種の金属)を0.5〜10.0
    重量%添加して成形体を形成し、次にこの成形体を焼成
    して焼結体を得、この焼結体を分極した後、キューリー
    温度の0.4倍以上0.8倍以下の温度で1時間以上ア
    ニールし、次いで前記焼結体の表面に電極を形成する圧
    電共振子の製造方法。
JP7136488A 1995-06-02 1995-06-02 圧電磁器組成物とこれを用いた圧電共振子の製造方法 Pending JPH08333160A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7608215B2 (en) 2003-09-24 2009-10-27 Tdk Corporation Method of manufacturing a piezoelectric ceramic composition
CN112457011A (zh) * 2020-12-13 2021-03-09 贵州振华红云电子有限公司 扬声器用四元系压电陶瓷及其制备方法

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US7608215B2 (en) 2003-09-24 2009-10-27 Tdk Corporation Method of manufacturing a piezoelectric ceramic composition
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