JPH08333049A - 電子写真印刷装置における用紙折りたたみ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 定着が終了した用紙を連続的に送行させてス
タッカの用紙置き台上に積載し、かつ、積載した印刷用
紙に蓄積された熱を、冷却ファンによる冷却風によって
放熱する電子写真印刷装置において、印刷用紙幅の広狭
にかかわらず安定した折りたたみを安価に実現する。 【構成】 用紙置き台の印刷用紙積載面上に冷却風の一
部を該用紙置き台の下方に案内するための少なくとも１
個の開口穴を設け、冷却風の影響を受けやすい幅狭の印
刷用紙を印刷する際に、冷却風を用紙置き台下方に案内
して、用紙浮き上がりによる折りたたみ不良を軽減す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真印刷装置にお
ける用紙折りたたみ装置に係り、印刷用紙に転写された
トナーをヒートロールとバックアップロールの加熱・加
圧作用の定着プロセスによって定着し、定着が終了した
用紙を連続的に送行させてスタッカの用紙置き台上に積
載し、かつ、積載した印刷用紙に蓄積された熱を、冷却
ファンによる用紙の幅方向側面からの冷却風によって放
熱する形式の電子写真印刷装置の改良に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来例を図２−ａ、２−ｂ、図３−ａ、
３−ｂ、及び、図４により説明する。図４において、ト
ナー１の像を転写された印刷用紙２は、定着機構部のヒ
ートロール３とバックアップロール４との間で加熱・加
圧作用による定着プロセスを経て、定着が完了する。ヒ
ートロール３、バックアップロール４、及び一対のプラ
ー５はそれぞれ方向ａ、ｂ、ｃ，ｄに回転しており、こ
れに沿って印刷用紙２は下部に搬送させられ、振り子運
動する振り子６により印刷用紙の折りたたみミシン目の
山、谷方向に振り分けられ、用紙置き台７上に折りたた
まれ堆積される。

【０００３】図２−ａ、２−ｂ、及び、図３−ａ、３−
ｂには、用紙折りたたみの用紙置き台の機構部分を示し
てあり以下用紙置き台７に堆積した印刷用紙２ａ又は２
ｂの挙動について説明する。印刷用紙２ａ又は２ｂは、
定着プロセスによって与えられた熱の一部を自然放熱に
より放出するが大部分は用紙の内部に蓄積している。印
刷用紙２ａ又は２ｂの内部に蓄積された熱はその温度が
高いままであると、トナー１が固まりきらないうちに用
紙が重なり合い、トナーはがれを起こす可能性がある。
このため、用紙置き台７の用紙幅方向側面には冷却ファ
ン８を配置し、その冷却風Ｆにより印刷用紙２ａ又は２
ｂを効率よく冷却している。

【０００４】以上の構成において、図２−ａ、２−ｂの
ように、印刷用紙幅が広い印刷用紙２ｂの条件では、冷
却ファン８の風Ｆを与えても、印刷用紙２ｂの質量が大
きいから冷却風Ｆの風速を十分な大きさにしやすく、用
紙浮き上がりによる用紙折りたたみ不良等の障害は発生
しにくい。しかしながら、印刷用紙２ｂの幅を基準にし
て用紙折りたたみに影響しない範囲で冷却風Ｆの風速を
設定すると、図３−ａ、３−ｂに示すように印刷用紙幅
が狭い印刷用紙２ａでは、印刷用紙２ａの質量が小さい
から冷却風Ｆの風速による浮き上がりに対して弱くな
り、印刷用紙２ａ端部の浮き上がりが発生しやすくな
り、ミシン目に沿った振り分け作用が困難になり、折り
たたみ不良が発生しやすくなる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の電
子写真印刷装置の用紙折りたたみ装置は、幅の狭い用紙
の用紙折りたたみへの影響があって、冷却風の強さにも
制限があるから、定着を完了して用紙置き台に堆積され
た印刷用紙自身に蓄積されている熱の冷却が効果的に行
なえず、印刷用紙上のトナーはがれを生ずるおそれがあ
った。このため冷却ファンの風を印刷用紙に効果的に吹
きつけられるようにするために、印刷用紙幅の狭い用紙
においては、冷却ファンの風の強さを実質的に減少させ
る必要がある。

【０００６】本発明の目的は、前記印刷用紙幅の狭い用
紙の冷却においても折りたたみ不良が生じないように、
安価で安定的な用紙折りたたみ装置を提供することであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記した目的は、印刷用
紙を冷却する為の冷却風を印刷用紙の幅方向側面から吹
きつける際に、用紙置き台上に折りたたまれた印刷用紙
の用紙幅によって、吹き付けた風の影響がでないよう
に、用紙置き台の印刷用紙堆積面上にすくなくとも１個
の開口穴を設け、幅が狭い用紙を使用した場合、印刷用
紙に吹き付けた冷却風を用紙置き台の下方に案内するこ
とにより達成される。

【０００８】

【作用】上記のように構成された電子写真印刷装置の用
紙折りたたみ装置において、幅の狭い印刷用紙が用紙置
き台上に堆積された場合は、冷却ファンから吹き付けら
れた風の一部を用紙置き台の開口部から用紙置き台下方
に案内するようにしたので、印刷用紙の冷却ファン側の
端部に当たって印刷用紙を浮き上がらせ折りたたみを不
安定にするように働く風が軽減されるので、従来より比
較的強い風が吹き付けられるようになって、用紙冷却効
果を高めることが出来るようになる。

【０００９】また、用紙置き台下方に冷却風をまわり込
ませるようにしたので、用紙置き台下部に風の流れが発
生することになって用紙置き台に接する印刷用紙下面で
も用紙置き台開口穴を通して用紙が冷却されることとな
り、用紙冷却の効果の拡大が期待できるようになる。

【００１０】

【実施例】図１−ａ、１−ｂに本発明の用紙折りたたみ
装置の用紙置き台の具体的実施例を示す。図１−ａ、１
−ｂは、定着完了後の用紙幅の狭い印刷用紙２ａが用紙
置き台７上に折りたたまれている状態を示しており、用
紙置き台７上の積載面には、用紙幅方向（Ｌ2 方向）に
複数個の開口穴９が設けられている。冷却ファン８から
の風Ｆは、印刷用紙２ａの幅方向側面から吹き付けられ
ていて用紙の冷却を行なっている。冷却ファン８からの
風Ｆは吹き付ける方向に対し拡散するが、ここでは印刷
用紙２ａに水平に吹き付け冷却する風Ｆ1 と用紙置き台
７上面に沿って吹き付ける風Ｆ2 を取り上げる。冷却フ
ァン８を基点とする風Ｆ1 は用紙冷却のために使用さ
れ、風Ｆ2 は印刷用紙２ａを浮き上がらせる方向に働く
が、この作用を防止するために本発明では、用紙置き台
７上の積載面に設けた開口穴９から用紙置き台７の下方
に案内するようにしている。こうすることにより、印刷
用紙２ａ端部に当たる風の量が調整されることになり浮
き上がりにくくなるから、折りたたみ障害を軽減するこ
とができる。

【００１１】一方、用紙置き台７下方にまわり込んだ風
Ｆ2 は、用紙置き台７の下部で一方向のエアフローを形
成するようになるので、開口穴９を通じて印刷用紙２ａ
の下面部から印刷用紙２ａを冷却することになり、更な
る冷却効果を期待できる。

【００１２】

【発明の効果】本発明によれば、用紙置き台上に堆積さ
れた印刷用紙を冷却する際に、風の影響を受けやすい用
紙幅の狭い印刷用紙の障害を軽減して、且つ冷却風の一
部を用紙置き台下方に案内するようにした一連のエアフ
ローを形成するようにしたので、用紙幅の狭い印刷用紙
の浮き上がりによる折りたたみ不良を軽減することがで
きる。また、前記折りたたみ裕度をアップしたことによ
り、印刷用紙に吹き付ける風の強さの制限が緩和されて
くるので、効果的な冷却が可能となる。更に、冷却風が
用紙置き台の下方に分流されるので、印刷用紙下面から
の用紙冷却を期待することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１−ａ】 本発明になる電子写真印刷装置における
用紙折りたたみ装置の１実施例を示す平面図。

【図１−ｂ】 図１−ａの縦断正面図。

【図２−ａ】 従来の電子写真印刷装置における用紙折
りたたみ装置の平面図。

【図２−ｂ】 図２−ａの正面図。

【図３−ａ】 図２−ａの他の使用例を示す平面図。

【図３−ｂ】 図３−ａの正面図。

【図４】 従来の電子写真印刷装置における定着及び用
紙折りたたみ装置の他の例を示す正面図。

【符号の説明】

１はトナ−、２、２ａ、２ｂは印刷用紙、３はヒ−トロ
−ル、４はバックアップロ−ル、７は用紙置き台、８は
冷却ファン、９は開口穴である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷用紙に転写されたトナーをヒートロ
   ールとバックアップロールの加熱・加圧作用の定着プロ
   セスによって定着し、定着が終了した用紙を連続的に送
   行させてスタッカの用紙置き台上に積載し、かつ、積載
   した印刷用紙に蓄積された熱を、冷却ファンによる用紙
   の幅方向側面からの冷却風によって放熱する電子写真印
   刷装置において、前記用紙置き台の印刷用紙積載面上に
   冷却風の一部を該用紙置き台の下方に案内するための少
   なくとも１個の開口穴を設けたことを特徴とする電子写
   真印刷装置の用紙折りたたみ装置。