JPH08331841A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JPH08331841A
JPH08331841A JP13424995A JP13424995A JPH08331841A JP H08331841 A JPH08331841 A JP H08331841A JP 13424995 A JP13424995 A JP 13424995A JP 13424995 A JP13424995 A JP 13424995A JP H08331841 A JPH08331841 A JP H08331841A
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fet
gate
voltage
resistor
turned
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JP13424995A
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Jinka Go
壬華 呉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲート駆動信号に発生するスパイク電圧を十
分に弱めつつ、時間遅れを改善する。 【構成】 第1のFET4に同期して、二次整流部13の
FET11,12を交互にオン,オフする。FET11,12の
ターンオン時に、抵抗R1と入力容量Cissとの時定数
によりスパイク電圧を抑制する。FET11,12のターン
オフ時には、ダイオードD1が導通する。このとき、抵
抗R1,R2が並列に接続されるので、入力容量Ciss
は速やかに放電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MOS型FET(電界
効果トランジスタ)を用いてトランスの二次巻線に誘起
される電圧を整流する同期整流方式のスイッチング電源
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のスイッチング電源装置
は、スイッチング素子によりトランスの一次巻線に直流
入力電圧を断続的に印加し、このトランスの二次巻線か
ら誘起された電圧を整流平滑して、所定の直流出力電圧
を得るようにしているが、二次整流部としてダイオード
を用いた場合、このダイオードの順方向電圧降下によっ
て、DC−DCコンバータの効率が低下するという問題
点がある。
【0003】図10は、こうした従来の問題点を解決す
るべく、二次整流部にMOS型FETを用いたスイッチ
ング電源装置の一例を示したものである。この電源装置
は、インバータ部1にトランスたる第1のトランス2お
よび第2のトランス3を有し、その一次巻線2a,3a
は同じくインバータ部1を構成するスイッチング素子た
る第1のMOS型FET4とともに、入力端子+Vin,
−Vinに直列接続される。入力端子+Vin,−Vin間に
は直流電源Eが接続され、第1のFET4をスイッチン
グすることにより一次巻線2a,3aに直流入力電圧V
iが断続的に印加される。また、この第1のトランス2
および第2のトランス3の一次巻線2a,3a間には、
これらの一次巻線2a,3aのフライバック電圧をクラ
ンプするために、電圧クランプ用コンデンサ5とスイッ
チング素子たる第2のMOS型FET6との直列回路が
接続される。第1のFET4および第2のFET6の各
ゲートには、パルス幅制御回路たる制御用IC7からの
駆動信号が、適当なデッドタイム、すなわち、第1のF
ET4および第2のFET6が互いにオフになる時間を
持ちながら交互に供給される。これにより、第1のFE
T4および第2のFET6のターンオン時およびターン
オフ時における損失を著しく低減することができる。
【0004】一方、前記第1のトランス2および第2の
トランス3は、その二次巻線2b,3bも互いに直列接
続されている。第1のトランス2および第2のトランス
3の二次側には、整流ダイオードに代わり各二次巻線2
b,3bの一端にドレインを接続した一対のMOS型F
ET11,12が二次整流部13として設けられる。一方のF
ET11には、このFET11のゲートに対し第1のFET
4に同期した駆動信号を供給するゲート駆動回路14が接
続される。ゲート駆動回路14は、具体的には、FET11
のゲートに抵抗R1の一端を接続し、抵抗R1の他端を
二次巻線3bの一端に接続して構成されるが、この駆動
信号の供給ラインに接続される抵抗R1は、FET11の
ゲート・ソース間に存在する入力容量Ciss との時定数
により、駆動信号に発生するスパイク電圧を緩やかにす
るようにしている。同様のゲート駆動回路15は他方のF
ET12に接続され、抵抗R1とFET12のゲート・ソー
ス間に存在する入力容量Ciss との時定数により、駆動
信号に発生するスパイク電圧を緩やかにするようにして
いる。
【0005】前記第1のFET4のスイッチングにより
第1のトランス2および第2のトランス3の二次巻線2
b,3bに誘起された電圧は、二次整流部13のFET1
1,12により整流された後、チョークコイル16および平
滑コンデンサ17,18からなる平滑回路19により平滑さ
れ、出力端子+Vout ,−Vout 間に直流出力電圧Vo
として出力される。また、この直流出力電圧Voを安定
化させるための帰還回路として、出力電圧検出回路21と
前述の制御用IC7が設けられる。出力電圧検出回路21
は、直流出力電圧Voを分圧して電圧検出信号を制御用
IC7に供給するものであり、制御用IC7はこの電圧
検出信号に基づいて、直流出力電圧Voを一定に保つよ
うに、第1のFET4および第2のFET6のパルス導
通幅を制御する。
【0006】上記従来構成では、第1のFET4がオン
状態となり、直流入力電圧Viが第1のトランス2と第
2のトランス3の各一次巻線2a,3aに印加される
と、二次巻線2b,3bのドット側端子に正極性の電圧
が誘起されるので、ゲート駆動回路15により二次巻線2
bから他方のFET12のゲートに駆動信号が供給され、
第1のFET4に同期してFET12がターンオンする。
したがって、二次巻線3bから出力端子+Vout ,−V
out に、直流出力電圧Voが供給される。一方、第1の
FET4がオフ状態となると、今度は二次巻線2b,3
bの非ドット側端子に正極性の電圧が誘起されるので、
二次巻線3bから一方のFET11のゲートに駆動信号が
供給され、第1のFET4に同期してFET11がターン
オンする。したがって、二次巻線2bから出力端子+V
out ,−Vout に直流出力電圧Voが供給される。この
ように、第1のFET4のスイッチングに同期して、各
FET11,12のゲートに対し交互にゲート駆動信号を供
給することで、従来のダイオードと同様の整流作用を行
なわせるようにしている。また、ゲート駆動信号の立上
がり時および立下がり時には、第1のトランス2および
第2のトランス3の漏れインダクタンスにより、FET
11,12のゲート耐圧(20V程度)よりも高いスパイク
電圧が発生するが、抵抗R1とFET11あるいはFET
12の入力容量Ciss とによるフィルタ作用により、この
スパイク電圧をなまらせて、FET11,12の破壊を防い
でいる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術における
同期整流方式のスイッチング電源装置の場合、ゲート駆
動回路14,15の抵抗R1は、FET11,12の破壊を防ぐ
のに必要な素子であるが、抵抗R1とFET11,12の入
力容量Ciss との時定数により、FET11,12へのゲー
ト駆動信号が立下がる際に時間遅れを生じるため、双方
のFET11,12が同時にオンになるタイミングが発生す
る。この場合、特に軽負荷時および無負荷時には損失が
著しく増大して、電源装置の効率を低下させるという問
題がある。また、このような時間遅れを避けるために
は、抵抗R1の抵抗値を小さくすればよいが、今度は第
1のトランス2あるいは第2のトランス3の漏れインダ
クタンスによる大きなスパイク電圧を、十分に弱めるこ
とができなくなり、FET11,12が破壊する虞れがあ
る。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、その目的とは、MOS型FETのゲー
ト駆動信号に発生するスパイク電圧を十分に弱めつつ、
時間遅れを改善することの可能なスイッチング電源装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のスイッチ
ング電源装置は、スイッチング素子とトランスとからな
るインバータ部の二次側にMOS型FETからなる二次
整流部を接続するとともに、前記スイッチング素子に同
期して前記MOS型FETのゲートに駆動信号を供給
し、前記MOS型FETのゲートに接続される抵抗とこ
のMOS型FETのゲート・ソース間に存在する入力容
量との時定数により、前記駆動信号のスパイク電圧を緩
やかにするように構成したスイッチング電源装置におい
て、前記MOS型FETのターンオフ時に導通する一方
向導通素子を前記抵抗の両端間に接続したものである。
【0010】また、請求項2記載のスイッチング電源装
置は、前記請求項1の構成に加え、前記抵抗の両端間に
前記MOS型FETのゲート電圧を分割するコンデンサ
をさらに接続したものである。
【0011】
【作用】請求項1の構成により、MOS型FETのター
ンオン時には、このMOS型FETのゲート駆動信号が
上昇し、一方向性導通素子が非導通状態となる。このた
め、抵抗と入力容量との時定数によりスパイク電圧が弱
まる。一方、MOS型FETのターンオフ時には、MO
S型FETのゲート駆動信号が低下し、一方向性導通素
子が導通状態となる。このため、スパイク電圧を取り去
るのにある程度抵抗値の大ききい抵抗を用いても、抵抗
に対し並列に接続された一方向導通素子により、入力容
量を速やかに放電することができ、時間遅れを改善する
ことが可能となる。
【0012】また、請求項2によれは、コンデンサとM
OS型FETの入力容量により、MOS型FETのゲー
ト電圧を分割することができるので、MOS型FETの
ターンオン時およびターンオフ時における初期のゲート
電圧を抑制できる。
【0013】
【実施例】以下、添付図面に基づき、本発明の各実施例
を詳述する。なお、これらの各実施例において、前記従
来例で示した図10と同一部分には同一符号を付し、そ
の共通する部分の詳細な説明は重複するため省略する。
【0014】図1乃至図6は本発明の第1実施例を示す
ものである。先ず、図1に基づきその全体構成を説明す
ると、本実施例のゲート駆動回路14,15は、前記抵抗R
1の両端にコンデンサC1と、抵抗R2および一方向導
通素子たるダイオードD1との直列回路とを各々接続し
て構成される。コンデンサC1は、このコンデンサC1
とFET11,12の入力容量Ciss とにより、FET11,
12のゲート電圧を分割するのに設けられている。また、
ダイオードD1は、アノードが抵抗R2を介してFET
11,12のゲートに接続されており、FET11,12のター
ンオフ時に導通して、FET11,12の入力容量Ciss を
抵抗R1,R2により急速に放電するようにしている。
その他の構成は、従来例の図10と全く同一である。な
お、説明の都合上、二次巻線2bから一方のFET11の
ドレインに至るラインに端子Aを設けるとともに、二次
巻線3bから他方のFET12のドレインに至るラインに
端子Bを設ける。
【0015】次に、上記構成につき、その作用を図2乃
至図6に基づき説明する。なお、図2は、制御用IC7
から第1のFET4に供給される駆動信号VIC、端子B
を基準とした端子Aの電圧VAB、一方のFET11のゲー
ト・ソース間電圧VGS1 、他方のFET12のゲート・ソ
ース間電圧VGS2 の波形を上段より示している。また、
図3は一方のFET11がターンオンした時のFET11お
よびゲート駆動回路14の等価回路、図5は一方のFET
11がターンオフした時のFET11およびゲート駆動回路
14の等価回路を示している。これらの図3および図5に
おけるDbは、FET11に存在するボディダイオードで
ある。さらに、図4の上段は、一方のFET11がターン
オンした時の端子Aを基準とした端子Bの電圧VBA、中
段は本実施例におけるFET11のゲート・ソース間電圧
VGS1 、下段は従来例におけるFET11のゲート・ソー
ス間電圧VGS1 を示している。また、図6の上段は、一
方のFET11がターンオフした時の端子Aを基準とした
端子Bの端子間電圧VBA、中段は本実施例におけるFE
T11のゲート・ソース間電圧VGS1 、下段は従来例にお
けるFET11のゲート・ソース間電圧VGS1 を示してい
る。なお、図2,図4および図6のT1,T2は、第1
のFET4および第2のFET6の双方がオフになるデ
ッドタイムを示している。
【0016】インバータ部1周辺の動作は、前記従来例
と同一である。すなわち、制御用IC7は、第1のFE
T4および第2のFET6に対し、適当なデッドタイム
T1,T2を持ちながら交互に駆動信号を供給するの
で、第1のFET4および第2のFET6のターンオン
時およびターンオフ時における損失は著しく低減する。
また、第1のFET4のスイッチングにより各二次巻線
2b,3bに誘起された電圧は、二次整流部13のFET
11,12により整流された後、チョークコイル16および平
滑コンデンサ17,18からなる平滑回路19により平滑さ
れ、出力端子+Vout ,−Vout 間に直流出力電圧Vo
として出力される。この直流出力電圧Voは出力電圧検
出回路21より電圧検出信号として制御用IC7に供給さ
れ、制御用ICは直流出力電圧Voを一定に保つよう
に、第1のFETおよび第2のFETに対する駆動信号
のパルス導通幅を制御する。
【0017】この一連の制御において、第1のFET4
がオン状態になると、各二次巻線2b,3bのドット側
端子に正極性の電圧が誘起され、図2に示すように、端
子Aの電位が端子Bの電位よりも高くなる(VAB>
0)。したがって、一方のFET11のゲート・ソース間
電圧VGS1 は下降して零すなわちLレベルになり、他方
のFET12のゲート・ソース間電圧VGS2 は上昇してH
レベルになる。このとき、FET12はターンオンし、二
次巻線3bに誘起された電圧が、平滑回路19を介して直
流出力電圧Voとして出力端子+Vout ,−Vout 間に
出力される。
【0018】これに対して、第1のFET4がオフ状態
になると、今度は各二次巻線2b,3bの非ドット側端
子に正極性の電圧が誘起され、端子Bの電位が端子Aの
電位よりも高くなる(VAB<0)。したがって、他方の
FET12のゲート・ソース間電圧VGS2 は下降して零す
なわちLレベルになり、一方のFET11のゲート・ソー
ス間電圧VGS1 は上昇してHレベルになる。このとき、
FET11はターンオンし、二次巻線2bに誘起された電
圧が、平滑回路19を介して直流出力電圧Voとして出力
端子+Vout ,−Vout 間に出力される。
【0019】次に、各FET11,12のターンオン時およ
びターンオフ時における動作および波形を詳述する。な
お、各FET11,12は、第1のFET4のスイッチング
に伴い交互にオン,オフする点を除いて全く同一に動作
するので、ここではFET11およびゲート駆動回路14の
構成に基づき説明する。
【0020】FET11がターンオンする過程では、各二
次巻線2b,3bの非ドット端子側に電圧が誘起される
ので、端子Aに対する端子Bの電圧VBAは、デッドタイ
ムT2の期間内で急激に上昇する。このとき、図4に示
すように、端子Bには第2のトランス3の漏れインダク
タンスに起因した大きなスパイク電圧Vspが発生する。
一方、ゲート駆動回路14はダイオードD1が非導通状態
となるため、ダイオードD1と抵抗R2は全く関与せ
ず、図3に示すようなダイオードD1と抵抗R2を除い
た等価回路となる。この場合、端子Bからゲート駆動回
路14の抵抗R1およびコンデンサC1を経由して、FE
T11のゲートに電流が流れ込み、コンデンサC1ととも
に入力容量Ciss が徐々に充電される。したがって、コ
ンデンサC1の両端間に発生する電圧と入力容量Ciss
の両端間に発生する電圧とによって、FET11のゲート
・ソース間電圧VGS1 が分割され、初期のFET11のゲ
ート・ソース間電圧VGS1 を抑制することができる。ま
た、抵抗R1と入力容量Ciss は、FET11のゲートに
対する一種のスナバ回路と見なすことができ、抵抗R1
と入力容量Ciss との時定数により、スパイク電圧Vsp
を弱める(図4のピーク電圧Vpを参照)ことが可能と
なる。
【0021】なお、抵抗R1は、いかなる負荷状態にお
いてもFET11のゲートに加わるピーク電圧VpがFE
T11のゲート耐圧例えば20V以下になるように設定さ
れるべきであるが、必要に応じて抵抗R1の抵抗値を大
きくしても構わない。また、FET11のゲート・ソース
間に外付けのコンデンサを接続することも有効である。
この点に関し、従来例では、FET11のターンオフ時に
おける時間遅れにより、抵抗R1の抵抗値をある程度小
さくせざるを得ず、抵抗R1と入力容量Cissとによる
スナバ機能を十分発揮することができない。最悪の場合
には、図4の下段に示すように、ピーク電圧Vp´がF
ET11のゲート耐圧を超えて、FET11を破壊する虞れ
もある。
【0022】一方、FET11がターンオフする過程で
は、各二次巻線2b,3bのドット端子側に電圧が誘起
されるので、端子Aに対する端子Bの電圧VBAはデッド
タイムT1の期間内で急激に低下する。このときにも、
図6に示すように、端子Bには第2のトランス3の漏れ
インダクタンスに起因した大きなスパイク電圧Vspが発
生する。一方、ゲート駆動回路14はダイオードD1が導
通状態となるため、今度は図5に示すようなダイオード
D1と抵抗R2を含んだ等価回路となる。この場合、入
力容量Ciss からコンデンサC1および抵抗R1,R2
に電流が流れ込むが、FET11のゲート・ソース間電圧
VGS1 は、FET11のターンオン時と同様に、コンデン
サC1の両端間に発生する電圧と入力容量Ciss の両端
間に発生する電圧とによって分割されるので、初期のF
ET11のゲート・ソース間電圧VGS1 が抑制される。ま
た、ダイオードD1の導通時には、抵抗R1と抵抗R2
との並列回路が形成されるので、抵抗R2の抵抗値があ
る程度大きくても、入力容量Ciss は抵抗R1およびダ
イオードD1を経由して速やかに放電する。したがっ
て、電圧VBAが降下し始めてからFET11がターンオフ
するまでの遅れ時間Tcを、ダイオードD1および抵抗
R2によって短くすることが可能となる。入力容量Cis
s を高速放電すると、双方のFET11,12は同時にオン
する時間が短くなり、軽負荷時および無負荷時における
電源装置の損失を減らすことができるとともに、効率を
著しく向上させることが可能となる。
【0023】この点に関し、従来例では、入力容量Cis
s から抵抗R1にのみ電流が流れ込むので、本実施例に
比べて前述の遅れ時間Tc´が延びる。したがって、軽
負荷時および無負荷時に電源装置の損失が増大したり、
あるいは効率が低下するなどの問題点を引き起こす。
【0024】以上のように、上記実施例におけるスイッ
チング電源装置は、FET11,12のターンオフ時に導通
して、このFET11,12に存在する入力容量Ciss を急
速に放電させる一方向導通素子たるダイオードD1と抵
抗R2との直列回路を抵抗R1の両端間に接続している
ので、FET11,12のターンオン時におけるスパイク電
圧を十分に取り去るために、抵抗R1の抵抗値をある程
度大きくしても、この抵抗R1に対し並列に接続された
抵抗R2およびダイオードD1により、入力容量Ciss
を速やかに放電させることができる。したがって、FE
T11,12へのゲート駆動信号に発生するスパイク電圧を
十分に弱めると同時に、このFET11,12へのゲート駆
動信号が立下がる際の時間遅れを、従来に比べて大幅に
改善することができ、軽負荷時および無負荷時におい
て、電源装置の損失を減らし、効率を著しく向上させる
ことが可能となる。
【0025】また、本実施例では、抵抗R1の両端間に
FET11,12のゲート電圧すなわちゲート・ソース間電
圧VGS1 ,VGS2 を分割するコンデンサC1をさらに接
続しているので、FET11,12のターンオン時およびタ
ーンオフ時における初期のゲート・ソース間電圧VGS1
,VGS2 を抑制することができ、FET11,12に加わ
るスパイク電圧を一層弱くすることが可能となる。
【0026】次に、本発明の第2実施例乃至第4実施例
を、これに各々対応した図7乃至図9に基づき説明す
る。なお、前記第1実施例と同一部分には同一符号を付
し、その共通する部分の詳細な説明は重複するため省略
する。また、図7乃至図9は、いずれもFET11および
ゲート駆動回路14の構成のみを示しているが、FET12
およびゲート駆動回路15も同一に構成できることは、第
1実施例からも明らかである。
【0027】先ず、図7に基づき本発明の第2実施例を
説明すると、本実施例は第1実施例におけるコンデンサ
C1を備えておらず、それ以外は第1実施例と同一構成
となっている。この場合、FET11のターンオン時およ
びターンオフ時における初期のゲート・ソース間電圧V
GS1 を抑制することはできないが、ダイオードD1の導
通時には、抵抗R1と抵抗R2との並列回路が形成さ
れ、抵抗R1の抵抗値がある程度大きくても、抵抗R2
およびダイオードD1を経由して入力容量Cissを速や
かに放電できる。したがって、第1実施例に比べて簡単
な構成で、FET11のゲート駆動信号に発生するスパイ
ク電圧を十分に弱めつつ、時間遅れを改善することが可
能となる。
【0028】また、図8は本発明の第3実施例であり、
これは、第1実施例における抵抗R2がダイオードD1
と直列ではなく、抵抗R1,コンデンサC1およびダイ
オードD1からなる並列回路とFET11のゲートとの間
に挿入接続されており、それ以外は第1実施例と同一構
成である。この場合、FET11のターンオン時には、ダ
イオードD1が非導通状態となるため、抵抗R1と抵抗
R2とを合成した抵抗値と入力容量Ciss との時定数に
より、FET11のゲート駆動信号に発生するスパイク電
圧を緩やかにすることができる。一方、FET11のター
ンオフ時には、ダイオードD1が導通状態となるため、
抵抗R2を経由してコンデンサC1およびダイオードD
1に電流が流れ込み、抵抗R1には電流が流れ込まなく
なる。したがって、抵抗R2を抵抗R1に比べて小さな
抵抗値に設定すれば、第1実施例と同様に、FET11の
ゲート駆動信号に発生するスパイク電圧を十分に弱めつ
つ、時間遅れを改善することが可能となる。また、コン
デンサC1と入力容量Ciss とにより、FET11のター
ンオン時およびターンオフ時における初期のFET11の
ゲート・ソース間電圧VGS1 を抑制できる。
【0029】さらに、図9は本発明の第4実施例であ
り、これは、第1実施例における抵抗R2を備えておら
ず、その他の構成は第1実施例と同一となっている。こ
の場合、FET11のターンオフ時に、ダイオードD1に
対して電流が制限無く流れ込むことになるので、入力容
量Ciss の放電は他の抵抗R2を設けたものよりも一層
速やかになる。したがって、スパイク電圧を抑制するの
に抵抗R1を大きく設定しても、これに影響を受けるこ
となく時間遅れを十分改善することができる。また、コ
ンデンサC1と入力容量Ciss とにより、FET11のタ
ーンオン時およびターンオフ時における初期のFET11
のゲート・ソース間電圧VGS1 を抑制できる。
【0030】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施が可
能である。例えば、インバータ部の構成は、部分共振型
に限らず、同期整流方式を採用したどのようなタイプの
トポロジーに対しても適用することができる。また、各
実施例においては、一方向導通素子としてダイオードを
用いたが、MOS型FETのターンオフ時に導通する素
子であれば、どのようなものであっても構わない。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載のスイッチング電源装置
は、スイッチング素子とトランスとからなるインバータ
部の二次側にMOS型FETからなる二次整流部を接続
するとともに、前記スイッチング素子に同期して前記M
OS型FETのゲートに駆動信号を供給し、前記MOS
型FETのゲートに接続される抵抗とこのMOS型FE
Tのゲート・ソース間に存在する入力容量との時定数に
より、前記駆動信号のスパイク電圧を緩やかにするよう
に構成したスイッチング電源装置において、前記MOS
型FETのターンオフ時に前記入力容量を急速に放電さ
せる一方向導通素子を前記抵抗の両端間に接続したもの
であり、MOS型FETのゲート駆動信号に発生するス
パイク電圧を十分に弱めつつ、時間遅れを改善すること
が可能となる。
【0032】また、請求項2に記載のスイッチング電源
装置は、前記請求項1の構成に加えて、前記抵抗の両端
間に前記MOS型FETのゲート電圧を分割するコンデ
ンサをさらに接続したものであり、MOS型FETのゲ
ート駆動信号に発生するスパイク電圧を一層十分に弱め
つつ、時間遅れを改善することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すスイッチング電源装
置の回路図である。
【図2】同上動作状態を説明する各部の波形図である。
【図3】FET11のターンオン時における第1実施例の
主要部分の等価回路である。
【図4】FET11のターンオン時における各部の波形図
である。
【図5】FET11のターンオフ時における第1実施例の
主要部分の等価回路である。
【図6】FET11のターンオフ時における各部の波形図
である。
【図7】本発明の第2実施例を示すスイッチング電源装
置の主要部分の回路図である。
【図8】本発明の第3実施例を示すスイッチング電源装
置の主要部分の回路図である。
【図9】本発明の第3実施例を示すスイッチング電源装
置の主要部分の回路図である。
【図10】従来例を示すスイッチング電源装置である。
【符号の説明】
1 インバータ部 2 第1のトランス(トランス) 3 第2のトランス(トランス) 4 第1のMOS型FET(スイッチング素子) 6 第2のMOS型FET(スイッチング素子) 11 一方のMOS型FET(MOS型FET) 12 他方のMOS型FET(MOS型FET) 13 二次整流部 R1 抵抗 C1 コンデンサ Ciss 入力容量 D1 ダイオード(一方向導通素子)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子とトランスとからなる
    インバータ部の二次側にMOS型FETからなる二次整
    流部を接続するとともに、前記スイッチング素子に同期
    して前記MOS型FETのゲートに駆動信号を供給し、
    前記MOS型FETのゲートに接続される抵抗とこのM
    OS型FETのゲート・ソース間に存在する入力容量と
    の時定数により、前記駆動信号のスパイク電圧を緩やか
    にするように構成したスイッチング電源装置において、
    前記MOS型FETのターンオフ時に導通する一方向導
    通素子を前記抵抗の両端間に接続したことを特徴とする
    スイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 前記抵抗の両端間に前記MOS型FET
    のゲート電圧を分割するコンデンサをさらに接続したこ
    とを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。
JP13424995A 1995-05-31 1995-05-31 スイッチング電源装置 Withdrawn JPH08331841A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020009291A (ko) * 2000-07-25 2002-02-01 이형도 컨버터의 구동회로
JP6443518B1 (ja) * 2017-09-29 2018-12-26 サンケン電気株式会社 ゲート駆動回路
JP2020005179A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 富士電機株式会社 半導体装置

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