JPH08330813A - スリット付多層伝送線路およびそれを用いたハイブリッド - Google Patents

スリット付多層伝送線路およびそれを用いたハイブリッド

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JPH08330813A
JPH08330813A JP8066420A JP6642096A JPH08330813A JP H08330813 A JPH08330813 A JP H08330813A JP 8066420 A JP8066420 A JP 8066420A JP 6642096 A JP6642096 A JP 6642096A JP H08330813 A JPH08330813 A JP H08330813A
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transmission line
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dielectric film
line
dielectric
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健二郎 西川
Kazuhiko Toyoda
一彦 豊田
Tsuneo Tokumitsu
恒雄 徳満
Kenji Kamogawa
健司 鴨川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層伝送線路において、上下の伝送線路間の
結合を防止し、高インピーダンスで、低損失な伝送線路
を実現する。 【解決手段】 基板(1)上に、誘電体膜(3,5)お
よび接地導体(4)を多層に積層したハイブリッド。接
地導体の上下に伝送線路(2,6)を形成し、これらの
伝送線路を投影した接地導体上の位置に、スリット(4
1)を形成する。基板の誘電率を誘電体膜の誘電率より
大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MMIC(Monolit
hic Microwave Integrated Circuit) に係り、特に、ス
リットを有する接地導体の両側に、誘電体膜を介して信
号線路を形成した構造の、スリット付多層伝送線路およ
びそれを用いたハイブリッドに関する。
【0002】
【従来の技術】スリットを有する接地導体を2枚の誘電
体膜で挟み、これらの誘電体膜の表面に伝送線路を形成
した構造のMMICが知られている。たとえば、Toshia
ki Tanaka, et al. "Slot-Coupled Directional Couple
rs Between Double-Sided Substrate Microstrip Lines
and Their Applications", IEEE Transactions on Mic
rowave Theory and Techniques, Vol. 36, No. 12, Dec
ember 1988 には、外表面にマイクロストリップ線路が
形成された2枚の誘電体膜で、スロットを有する接地導
体を挟んだ構造の、方向性結合器が開示されている。ま
た、Ittipiboon et al. による米国特許第5,303,
419号には、同様の構造のマジックティが開示されて
いる。
【0003】これらのマイクロ波用ハイブリッドにおい
ては、接地導体に形成されたスロットは、上下2層の信
号線路間に結合を与える目的で設けられている。すなわ
ち、これらの信号線路は、スロットを介して互いに結合
された、結合線路として機能する。これによって、小型
で性能の良いハイブリッドを提供することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、接地導体に
形成されたこのスロットには、上下の信号線路間の容量
を減少させる機能もある。本発明者らは、この機能に着
目し、小型で低損失な、新規な伝送線路およびハイブリ
ッドを開発した。
【0005】本発明の目的は、小型で低損失の、スリッ
ト付多層伝送線路およびそれを用いたハイブリッドを提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、基板と、前記基板上に形
成された第1の誘電体膜と、前記第1の誘電体膜上に形
成された接地導体と、前記接地導体上に形成された第2
の誘電体膜と、前記基板と前記第1の誘電体膜との間に
形成された第1の伝送線路と、前記第2の誘電体膜上に
形成された第2の伝送線路と、前記接地導体に形成され
たスリットとを具備し、前記基板の誘電率は、前記第1
の誘電体膜の誘電率よりも大きいことを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の伝送線路において、前記スリットは、前記第1の伝送
線路および前記第2の伝送線路を、前記接地導体に投影
した位置に形成されたことを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の伝送線路において、前記基板は、その上面に形成され
た第3の誘電体膜を具備する基板であり、前記第1の伝
送線路は、前記第3の誘電体膜と前記第1の誘電体膜と
の間に形成されたことを特徴とする。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の伝送線路において、前記基板は、半導体基板であるこ
とを特徴とする。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の伝送線路において、前記基板は、誘電体基板であるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の伝送線路において、前記誘電体基板は、セラミックス
からなることを特徴とする。
【0012】請求項7に記載の発明は、基板と、前記基
板上に形成された第1の誘電体膜と、前記第1の誘電体
膜上に形成された接地導体と、前記接地導体上に形成さ
れた第2の誘電体膜と、前記基板と前記第1の誘電体膜
との間に形成された第1の伝送線路と、前記第2の誘電
体膜上に形成された第2の伝送線路と、前記接地導体に
形成されたスリットとを具備し、前記基板の誘電率は、
前記第1の誘電体膜の誘電率よりも大きく、かつ前記第
1の伝送線路および前記第2の伝送線路は、ウィルキン
ソンディバイダの1/4波長線路を構成することを特徴
とする。
【0013】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
のウィルキンソンディバイダは、1段2分配のウィルキ
ンソンディバイダであり、前記第1の伝送線路および前
記第2の伝送線路は、それぞれ1本の1/4波長線路を
有することを特徴とする。
【0014】請求項9に記載の発明は、請求項7に記載
のウィルキンソンディバイダは、多段ウィルキンソンデ
ィバイダであり、前記第1の伝送線路および前記第2の
伝送線路は、それぞれ、少なくとも2本の1/4波長線
路を有することを特徴とする。
【0015】請求項10に記載の発明は、請求項7に記
載のウィルキンソンディバイダは、3分配以上の多分配
ウィルキンソンディバイダであり、前記第1の伝送線路
および前記第2の伝送線路の少なくとも一方の伝送線路
は、複数本の1/4波長線路を有することを特徴とす
る。
【0016】請求項11に記載の発明は、基板と、前記
基板上に形成された第1の誘電体膜と、前記第1の誘電
体膜上に形成された接地導体と、前記接地導体上に形成
された第2の誘電体膜と、前記基板と前記第1の誘電体
膜との間に形成された第1の伝送線路と、前記第2の誘
電体膜上に形成された第2の伝送線路と、前記接地導体
に形成されたスリットとを具備し、前記基板の誘電率
は、前記第1の誘電体膜の誘電率よりも大きく、かつ前
記第1の伝送線路および前記第2の伝送線路は、ブラン
チライン型90度ハイブリッドの1/4波長線路を構成
することを特徴とする。
【0017】請求項12に記載の発明は、請求項11に
記載のブランチライン型90度ハイブリッドは、多段ブ
ランチライン型90度ハイブリッドであり、前記第1の
伝送線路および前記第2の伝送線路は、それぞれ、少な
くとも3本の1/4波長線路を有することを特徴とす
る。
【0018】請求項13に記載の発明は、基板と、前記
基板上に形成された第1の誘電体膜と、前記第1の誘電
体膜上に形成された接地導体と、前記接地導体上に形成
された第2の誘電体膜と、前記基板と前記第1の誘電体
膜との間に形成された第1の伝送線路と、前記第2の誘
電体膜上に形成された第2の伝送線路と、前記接地導体
に形成されたスリットとを具備し、前記基板の誘電率
は、前記第1の誘電体膜の誘電率よりも大きく、かつ前
記第1の伝送線路および前記第2の伝送線路は、半集中
定数ブランチライン型90度ハイブリッドの波長線路を
構成することを特徴とする。
【0019】請求項14に記載の発明は、請求項13に
記載の半集中定数ブランチライン型90度ハイブリッド
において、前記第1の伝送線路および前記第2の伝送線
路は、それぞれ、1/12波長線路および1/8波長線
路を含み、これらの線路は交互に配置されていることを
特徴とする。
【0020】請求項15に記載の発明は、請求項13に
記載の半集中定数ブランチライン型90度ハイブリッド
は、多段半集中定数ブランチライン型90度ハイブリッ
ドであり、前記第1の伝送線路および前記第2の伝送線
路は、少なくとも3本の波長線路を有することを特徴と
する。
【0021】請求項16に記載の発明は、基板と、前記
基板上に形成された第1の誘電体膜と、前記第1の誘電
体膜上に形成された接地導体と、前記接地導体上に形成
された第2の誘電体膜と、前記基板と前記第1の誘電体
膜との間に形成された第1の伝送線路と、前記第2の誘
電体膜上に形成された第2の伝送線路と、前記接地導体
に形成されたスリットとを具備し、前記基板の誘電率
は、前記第1の誘電体膜の誘電率よりも大きく、かつ前
記第1の伝送線路および前記第2の伝送線路は、ラット
レース型180度ハイブリッドの3/4波長線路および
1/4波長線路を構成することを特徴とする。
【0022】請求項17に記載の発明は、基板と、前記
基板上に形成された第1の誘電体膜と、前記第1の誘電
体膜上に形成された接地導体と、前記接地導体上に形成
された第2の誘電体膜と、前記基板と前記第1の誘電体
膜との間に形成された第1の伝送線路と、前記第2の誘
電体膜上に形成された第2の伝送線路と、前記接地導体
に形成されたスリットとを具備し、前記基板の誘電率
は、前記第1の誘電体膜の誘電率よりも大きく、かつ前
記第1の伝送線路および前記第2の伝送線路は、半集中
定数ラットレース型180度ハイブリッドの波長線路を
構成することを特徴とする。
【0023】請求項18に記載の発明は、請求項17に
記載の半集中定数ラットレース型180度ハイブリッド
において、前記第1の伝送線路は2本の1/8波長線路
を含み、前記第2の伝送線路は1本の1/8波長線路を
含み、これらの1/8波長線路はキャパシタとともにル
ープ状に接続されていることを特徴とする。
【0024】請求項19に記載の発明は、基板と、前記
基板上に形成された第1の誘電体膜と、前記第1の誘電
体膜上に形成された接地導体と、前記接地導体上に形成
された第2の誘電体膜と、前記基板と前記第1の誘電体
膜との間に形成された第1の伝送線路と、前記第2の誘
電体膜上に形成された第2の伝送線路と、前記接地導体
に形成されたスリットとを具備し、前記基板の誘電率
は、前記第1の誘電体膜の誘電率よりも大きく、かつ前
記第1の伝送線路および前記第2の伝送線路は、位相反
転型ハイブリッドリングの1/4波長線路を構成するこ
とを特徴とする。
【0025】請求項20に記載の発明は、請求項7ない
し19のいずれかの項に記載のハイブリッドにおいて、
前記スリットは、前記第1の伝送線路および前記第2の
伝送線路を、前記接地導体に投影した位置に形成された
ことを特徴とする。
【0026】請求項21に記載の発明は、請求項7ない
し19のいずれかの項に記載のハイブリッドにおいて、
前記基板と前記第1の誘電体膜との間に形成された第3
の誘電体膜を具備し、前記第1の伝送線路は、前記第3
の誘電体膜と前記第1の誘電体膜との間に形成されたこ
とを特徴とする。
【0027】請求項22に記載の発明は、請求項7ない
し19のいずれかの項に記載のハイブリッドにおいて、
前記基板は、半導体基板であることを特徴とする。
【0028】請求項23に記載の発明は、請求項7ない
し19のいずれかの項に記載のハイブリッドにおいて、
前記基板は、誘電体基板であることを特徴とする。
【0029】請求項24に記載の発明は、請求項7ない
し19のいずれかの項に記載のハイブリッドにおいて、
前記誘電体基板は、セラミックスからなることを特徴と
する。
【0030】本発明は、接地導体に形成したスリットに
よって、各伝送線路と接地導体との間の容量を減少させ
るとともに、このスリットによって発生する伝送線路間
の結合を、大きな誘電率を有する基板を利用して、小さ
く抑えている。このように、スリットによって容量を減
少させて、高インピーダンス線路を実現するとともに、
伝送線路間の結合を抑えて、これらの伝送線路の独立性
を確保した点が本発明の特徴である。
【0031】この点をさらに説明する。接地導体より上
に位置する第2の伝送線路は、誘電率が低い誘電体膜の
上に形成されているが、接地導体より下に位置する第1
の伝送線路は、誘電率の大きい基板の上に位置してい
る。このため、第1の伝送線路を流れる電流によって生
じた電界は、主に基板の方に集中し、第1の伝送線路と
第2の伝送線路との間の電気的結合は、きわめて小さく
なる。この結果、それぞれの伝送線路は、独立した2本
の伝送線路として機能する。言い換えれば、本発明によ
って、複数の高インピーダンス線路の積層構成が可能と
なる。あるいは、伝送線路の特性インピーダンスを一定
とした場合には、伝送線路の導体幅を広くすることがで
きるので、複数の低損失伝送線路を実現することができ
る。
【0032】また、この伝送線路を利用することによっ
て、ウィルキンソンディバイダなどのハイブリッドの、
小型化および低損失化を実現することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施例を説明する。
【0034】実施例1 図1(A)は、本発明によるスリット付多層伝送線路の
第1実施例を示す斜視図、図1(B)は、そのA−A線
断面図である。これらの図において、基板1の上面中央
部には、下層伝送線路2が形成されている。下層伝送線
路2と基板1の上面には誘電体膜3が形成され、その上
面には、スリット41を有する接地導体4が形成されて
いる。さらに、接地導体4の上面には、誘電体膜5が形
成され、その上面中央部には上層伝送線路6が形成され
ている。ここで、スリット41は、下層伝送線路2およ
び上層伝送線路6を、接地導体4に投影した位置に形成
されている。すなわち、下層伝送線路2、スリット41
および上層伝送線路6の中心線は、同一垂直面内に位置
する。しかし、それらの幅w2 ,g,およびw1 は、通
常は、それぞれ異なっている。
【0035】ここで、基板1としては、GaAsなどの
半導体や、アルミナなどのセラミックスが好適である。
また、誘電体膜3および5としては、ポリイミドなどの
誘電体がよい。基板1としてGaAs基板(誘電率1
2.6)を使用し、誘電体膜3および5としてポリイミ
ド(誘電率3.3)を使用すると、下層伝送線路2に流
れる信号によって発生した電界は、主に基板1に集中す
る。このため、接地導体4のスリット41を通して、上
層伝送線路6に達する電界はきわめて弱く、2本の伝送
線路2および6は、実質的には、独立した伝送線路とし
て機能する。
【0036】この点をさらに説明する。直交モード(Eve
n mode, Odd mode) の特性インピーダンスをZe,Zo
とすると、特性インピーダンスの比Ze/Zoを大きく
することが困難であるために、伝送線路2および6は、
密結合とはならない。これは、下層にある誘電率の大き
な基板1によって、基板内に分布する電界の割合が大き
くなるため、伝送線路2および6間に分布する、Odd mo
deの電界の割合が小さくなり、Zoが比較的大きな値を
とるためである。また、直交モードの位相速度が大きく
異なるため、2本の伝送線路2および6は、方向性結合
器としても機能しない。さらに、伝送線路2および6
は、実効誘電率の差が大きいため、1/4波長線路とし
て使用した場合、それらの実長さは大きく異なる(1.
5倍程度)。このため、伝送線路間の結合をさらに小さ
く抑えることができる。
【0037】さらに、接地導体4にスリット41を設け
たことによって、各伝送線路2または6と、接地導体4
との間の容量(対地容量)を、スリットがないときと比
べて相当に小さくすることができる。伝送線路の特性イ
ンピーダンスをZ0 、インダクタンスをL、対地容量を
Cとすると、Z0 は、一般に(L/C)1/2 に比例す
る。このため、スリット41を設けて対地容量を小さく
すると、線路幅w1 およびw2 を一定にした状態(すな
わちLを一定にした状態)では、特性インピーダンスを
高くすることができる。あるいは、特性インピーダンス
を一定として、線路幅w1 およびw2 を広げることも可
能で、この場合は、伝送損失を小さくすることができ
る。これは、単位長当たりの線路の抵抗をRとすると、
線路の伝送損失は、R/Z0 の総和に比例するからであ
る。
【0038】図2は、伝送線路2および6の結合特性の
測定結果を示すグラフである。半導体基板1および誘電
体膜3の材質を、それぞれ、GaAs(誘電率12.
6)およびポリイミド(誘電率3.3)とした。また、
下層伝送線路2の線路幅w2 =8μm,上層伝送線路6
の線路幅w1 =16μm,これらの伝送線路の線路長L
=2mm、スリット41の幅g=15μm、および誘電
体膜3および5の膜厚h=5μmとした。
【0039】この測定結果によれば、2本の伝送線路2
および6の結合特性を示すS31は、−15dB以下で
ある。また、アイソレーション特性を示すS41は、−
20dB以下となっている。これらの値は、2本の伝送
線路2および6が、結合線路として機能せず、2本の独
立した伝送線路として働くことを示している。
【0040】このように、本実施例では、接地導体4に
スリット41を設けることによって、対地容量を下げ、
特性インピーダンスを上げるとともに、スリット41に
よって発生する、伝送線路2および6間の結合を、誘電
率の大きな基板1によって抑えている。これによって、
低損失の伝送線路を実現することができる。
【0041】実施例2 図3(A)は、本発明によるスリット付多層伝送線路の
第2実施例を示す斜視図、図3(B)は、そのA−A線
断面図である。
【0042】第2実施例が、第1実施例と異なる点は、
基板1上に誘電体膜11が形成され、その上面中央部に
下層伝送線路2が形成されている点である。この発明で
は、基板1と誘電体膜11とを合わせて基板1Aとして
いる。この構成によれば、誘電体膜3(または5)と誘
電体膜11の誘電率を変えることができる。つまり異な
る種類の誘電体膜(例えば、誘電体膜3,5を誘電率
3.3のポリイミドとし、誘電体膜11は誘電率25の
酸化タンタル(Ta25 )とする)を積層することに
より、基板1の誘電率に依存せずに本発明を実現でき、
回路構成の自由度が向上する。
【0043】実施例3 図4(A)は、本発明によるスリット付多層伝送線路を
用いたウィルキンソンディバイダの実施例を示す斜視
図、図4(B)は、そのA−A線断面図である。
【0044】図において、半導体基板1の上面中央部に
は、1/4波長線路21が形成され、その一端が入力端
子71に接続されている。また、その他端は、半導体基
板1の右側部に引き出され、出力端子72に接続されて
いる。一方、誘電体膜5の上面中央部には、1/4波長
線路61が、1/4波長線路21に対向する形で形成さ
れ、その一端がスルーホール91を介して入力端子71
に接続されている。また、その他端は、誘電体膜5の左
側部に引き出され、出力端子73に接続されている。こ
こで、1/4波長線路61は、図から明らかなように、
1/4波長線路21よりも長い。これは、上述したよう
に、誘電体膜5の誘電率が、半導体基板1の誘電率より
も小さいからである。
【0045】半導体基板1の上面には、さらに、1/4
波長線路21の他端に一端が接続された抵抗8が形成さ
れ、その他端は、スルーホール92を介して1/4波長
線路61の他端に接続されている。この抵抗8は、出力
のバランスをとるためのものである。
【0046】接地導体4の中央部には、スリット41が
形成されている。スリット41は、1/4波長線路21
および61を接地導体4に投影した位置に形成されてい
る。言い換えれば、これらの構成要素21,61および
41の各中心線は、同一平面上に位置するようになって
いる。
【0047】図5は、このウィルキンソンディバイダの
等価回路図である。入力端子71へ入力されたマイクロ
波は、均等に2分配され、同位相で同振幅のマイクロ波
が、出力端子72および73から出力される。
【0048】図6(A)および図6(B)は、本実施例
のウィルキンソンディバイダの伝送線路の特性の計算結
果を示すグラフであり、図6(A)は、スリット幅g
と、伝送線路61の特性インピーダンスおよび線路損失
との関係を示し、図6(B)は、スリット幅gと、伝送
線路21の特性インピーダンスおよび線路損失との関係
を示している。計算は、有限要素法を用い、以下の条件
で行った。半導体基板1の材質はGaAs、誘電体膜3
および5の材質はポリイミドである。伝送線路61の線
路幅w1 =10μm、伝送線路21の線路幅w2 =5μ
m、誘電体膜3および5の膜厚h1 およびh2 は、それ
ぞれ5μmである。
【0049】この計算結果によれば、接地導体4のスリ
ット41の幅gが広くなるのにしたがって、伝送線路6
1および21のいずれの場合も、特性インピーダンスが
増加し、線路損失が減少することがわかる。
【0050】従来のウィルキンソンディバイダでは、1
/4波長線路の線路幅wは、数百μmから数mm以上に
も及び、接地導体と1/4波長線路との距離hも、10
0μmから1mm程度であったことを考慮すれば、本実
施例のウィルキンソンディバイダは、大いに小型化する
ことができる。また、高インピーダンスで低損失な伝送
線路を容易に実現することができる。
【0051】さらに、このウィルキンソンディバイダの
特性インピーダンスを70オームとしたときの、1/4
波長線路21および61の実長さを、有限要素法を用い
て計算すると次のようになる。スリット41の幅g=2
5μmの場合、接地導体4の上部に形成される1/4波
長線路61については、線路幅w1 =13μm、実誘電
率eeff =2.9で、20GHzにおける実長さは2.
3mmとなる。一方、接地導体4の下部に形成される1
/4波長線路21については、線路幅w2 =5μm、実
誘電率eeff =7.6で、20GHzにおける実長さは
1.4mmとなる。
【0052】図7は、このような寸法で製作したウィル
キンソンディバイダの回路特性の測定結果を示す。入力
端子71から2つの出力端子72および73への、通過
特性S21およびS31はほぼ等しく、位相角Ang21およ
びAng31もほぼ等しい。両出力端子72および73の
アイソレーションS32も、−15dB以上の値が得られ
ている。これらの結果から、本実施例は、ウィルキンソ
ンディバイダとして機能していることが分かる。
【0053】実施例4 図8〜図10は、本発明によるスリット付多層伝送線路
を用いた2段構成のウィルキンソンディバイダの実施例
を示す図であり、図8は等価回路図、図9は上面図、図
10は上層伝送線路を除いたときの上面図である。
【0054】本実施例は、図8に示すように、ウィルキ
ンソンディバイダを2段縦続接続したものである。ま
ず、図9に示す誘電体膜5の上面においては、メアンダ
状の2本の1/4波長線路61および62が形成されて
いる。これらは、スルーホール94および95を介し
て、下層に形成された抵抗81と直列接続されている。
また、1/4波長線路61の端部は、スルーホール91
を介して下層の入力端子71に接続されている。さら
に、1/4波長線路62の端部は、出力端子72に接続
されるとともに、スルーホール92を介して、下層に形
成された抵抗82の一端に接続され、抵抗82の他端が
スルーホール93を介して、上層の出力端子73に接続
されている。
【0055】一方、半導体基板1の上面においては、図
10に示すように、抵抗81を介して直列接続された2
本の1/4波長線路21および22が、メアンダ状に形
成されている。1/4波長線路21の端部は、入力端子
71に接続されている。また、1/4波長線路22の端
部は、スルーホール93を介して、上層の出力端子73
に接続されるとともに、抵抗82およびスルーホール9
2介して、上層の出力端子72に接続されている。
【0056】さらに、接地導体4には、1/4波長線路
21,22,61および62を投影した位置に、メアン
ダ状のスリット41が形成されている。こうして、図8
に示すようなウィルキンソンディバイダが構成される。
【0057】ここで、下層の1/4波長線路21および
22の実長さが、上層の1/4波長線路61および62
の実長さより短くなっているのは、前述したように、半
導体基板1と誘電体膜5の誘電率の差によるものであ
る。
【0058】本実施例によれば、出力端子72および7
3からは、入力端子71へ入力されたマイクロ波信号
が、位相が反転され、かつパワーが1/2にされて出力
される。
【0059】実施例5 図11〜図13は、本発明によるスリット付多層伝送線
路を用いた3分配合成ウィルキンソンディバイダの実施
例を示す図であり、図11は等価回路図、図12は上面
図、図13は上層伝送線路を除いたときの上面図であ
る。
【0060】これらの図において、半導体基板1上に
は、2本の1/4波長線路21および22が、メアンダ
状に形成され、それらの一端は、スルーホール91を介
して上層の入力端子71に接続されている。また、1/
4波長線路21および22の他端は、出力端子72およ
び74にそれぞれ接続されるとともに、抵抗81および
82を介して、スルーホール92に接続されている。
【0061】一方、上層の誘電体膜5の上面には、1本
の1/4波長線路61がアメンダ状に形成され、その一
端が入力端子71に接続され、他端が出力端子73に接
続されている。この出力端子73は、スルーホール92
を介して、抵抗81および82に接続されている。
【0062】さらに、接地導体4には、1/4波長線路
21,22および61を投影した位置に、スリット41
が形成されている。こうして、図11に示すような3分
配合成ウィルキンソンディバイダが実現される。
【0063】実施例6 図14〜図16は、本発明によるスリット付多層伝送線
路を用いたブランチライン型90度ハイブリッドの実施
例を示す。これは、半導体基板1上に形成された2本の
1/4波長線路21および22と、上層の誘電体膜5上
に形成された2本の1/4波長線路61および62を、
スルーホール91および92を介して、ループ状に接続
したものである。また、接地導体4には、これらの1/
4波長線路を投影した位置に、スリット41が形成され
ている。本実施例の構成は、図から明らかなので、詳し
い説明は省略する。
【0064】ブランチライン型90度ハイブリッドにお
いては、端子71に入力されたマイクロ波信号は、端子
74から位相反転されて出力される。また、端子72か
らは、位相が90度遅れた信号が出力され、端子73に
は出力がない。
【0065】実施例7 図17〜図19は、本発明によるスリット付多層伝送線
路を用いた2段構成のブランチライン型90度ハイブリ
ッドの実施例を示す。
【0066】本実施例においては、半導体基板1上に
は、4本の1/4波長線路21,22,23および24
が形成され、ループ状に接続されている。これによっ
て、第1のブランチライン型90度ハイブリッドが形成
される。一方、上層の誘電体膜5上には、3本の1/4
波長線路61,62および63が形成され、スルーホー
ル92および94を介して、下層の1/4波長線路22
とループ状に接続されている。これによって、第2のブ
ランチライン型90度ハイブリッドが、第1のハイブリ
ッドと縦続接続された形で形成される。こうして、2段
構成のブランチライン型90度ハイブリッドが実現され
る。
【0067】実施例8 図20〜図24は、本発明によるスリット付多層伝送線
路を用いた半集中定数ブランチライン型90度ハイブリ
ッドの実施例を示す。これは、ブランチライン型90度
ハイブリッドの各端子を、キャパシタを介して接地する
ことによって、短い波長線路で、等価的に1/4波長線
路を構成するものである。平面型の半集中定数ブランチ
ライン型90度ハイブリッドは、たとえば、Tetsuo Hir
ota, etal., "Reduced-Size Branch-Line and Rat-Race
Hybrids for Uniplanar MMIC's", IEEE Transactions
on Microwave Theory and Techniques, Vol. 38, No.
3,March 1990 に開示されている。この実施例は、本発
明による多層伝送線路を用いて、3次元のブランチライ
ン型90度ハイブリッドを実現したものである。
【0068】図20〜図24において、半導体基板1上
には、特性インピーダンスが70オームの1/12波長
線路25と1/8波長線路26とが形成されている。1
/12波長線路25の一端は、端子74に接続され、1
/8波長線路26の一端は、スルーホール91を通し
て、上層の端子71に接続されている。また、これらの
波長線路25および26の他端は、相互に接続され、そ
の接続点が端子73に引き出されている。半導体基板1
上には、さらに4つのキャパシタ101,102,10
3および104が形成されている。
【0069】一方、誘電体膜5の上面にも、特性インピ
ーダンスが70オームの1/12波長線路65と1/8
波長線路66とが形成されている。1/12波長線路6
5の一端は、端子71に接続され、1/8波長線路66
一端は、スルーホール96を通して、下層の端子74に
接続されている。また、これらの波長線路65および6
6の他端は、相互に接続され、その接続点が端子72に
引き出されている。
【0070】半導体基板1上に形成された4つのキャパ
シタ101〜104は、端子71〜74と接地導体4と
の間に接続されている。すなわち、キャパシタ101
は、その一端がスルーホール91を通して端子71に接
続され、その他端がスルーホール92を通して接地導体
4に接続されている。同様に、キャパシタ102は、そ
の一端がスルーホール93を通して端子72に接続さ
れ、その他端がスルーホール94を通して接地導体4に
接続されている。キャパシタ103は、その一端が端子
73に接続され、その他端がスルーホール95を通して
接地導体4に接続されている。最後に、キャパシタ10
4は、その一端が端子74に接続され、その他端がスル
ーホール97を通して接地導体4に接続されている。
【0071】さらに、接地導体4には、各波長線路を投
影した位置に、スリット41が形成されている。こうし
て、図20に示すような半集中定数ブランチライン型9
0度ハイブリッドが形成される。
【0072】本実施例においても、接地導体4にスリッ
ト41を形成し、その上下に伝送線路25,26,65
および66を形成している。これらの伝送線路は、結合
線路として機能せず、2本の独立した伝送線路として働
く点は、他の実施例と同様である。
【0073】また、本実施例の伝送線路の特性インピー
ダンスおよび線路損失と、スリット41の幅gとの関係
は、図6Aおよび図6Bに示す関係と同様である。すな
わち、スリット幅gを大きくするのにしたがって、伝送
線路の特性インピーダンスを高くし、損失を小さくする
ことができる。この結果、従来の回路と比較して、より
小型の回路を実現することが可能である。
【0074】本実施例において、特性インピーダンスが
70オームの1/8波長線路26および66の実長さを
計算すると、次のようになる。接地導体4のスリット幅
g=25μmのとき、上層の1/8波長線路66につい
ては、線路幅w1 =13μm、実効誘電率eeff =2.
9で、20GHzにおける実長さは1.15mmとな
る。一方、下層の1/8波長線路26については、線路
幅w2 =5μm、実効誘電率eeff =7.6で、20G
Hzにおける実長さは0.7mmとなる。
【0075】図25は、このような寸法で製作されたハ
イブリッドの、回路特性の測定結果を示すグラフであ
る。S21は、通過ポートの特性、S41は、結合ポートの
特性、S31は、アイソレーションポートの特性を示す。
図中の位相差は、通過ポートと結合ポートに出力される
信号の位相差を示す。この結果から、本実施例のハイブ
リッドは、90度ハイブリッドとして動作していること
が分かる。
【0076】実施例9 図26〜図28は、本発明によるスリット付多層伝送線
路を用いた半集中定数2段ブランチライン型90度ハイ
ブリッドの実施例を示す。これは上述した実施例8の半
集中定数ブランチライン型90度ハイブリッドを2段縦
続接続したものである。すなわち、実施例7と8とを組
み合わせた構成である。本実施例が、実施例7と異なる
主な点は、次の通りである。
【0077】(1)実施例7の1/4波長線路21およ
び23に代えて、1/12波長線路25および27を形
成した点。
【0078】(2)実施例7の1/4波長線路22およ
び24に代えて、1/8波長線路26および28を形成
した点。
【0079】(3)実施例7の1/4波長線路61およ
び63に代えて、1/12波長線路65および67を形
成した点。
【0080】(4)実施例7の1/4波長線路62に代
えて、1/8波長線路66を形成した点。
【0081】(5)各波長線路の相互接続点をキャパシ
タを介して接地導体4に接続した点。本実施例の動作
は、実施例7の動作とほぼ同様である。
【0082】実施例10 図29〜図32は、本発明によるスリット付多層伝送線
路を用いたラットレース型180度ハイブリッドの実施
例を示す。
【0083】これらの図において、半導体基板1上に
は、3/4波長線路29が形成されている。一方、誘電
体膜5の上には、3本の1/4波長線路62,63およ
び64が形成されている。これら3本の1/4波長線路
62〜64は、直列に接続され、その一端がスルーホー
ル91を通して、下層の3/4波長線路29の一端に接
続され、その他端がスルーホール92を通して、3/4
波長線路29の他端に接続されている。また、これらの
接続点は、端子71および72に引き出されている。さ
らに、1/4波長線路の各接続点は、端子73および7
4に引き出されている。これらの各波長線路のインピー
ダンスは、70オームである。
【0084】さらに、接地導体4には、3/4波長線路
29および1/4波長線路62〜64を投影した位置に
スリット41が形成されている。こうして、図29の等
価回路に示すようなラットレース型180度ハイブリッ
ドが形成される。
【0085】本実施例において、特性インピーダンスが
70オームの1/4波長線路62〜64および3/4波
長線路29の実長さを計算すると、次のようになる。接
地導体4のスリット幅g=25μmのとき、1/4波長
線路62〜64については、線路幅w1 =13μm、実
効誘電率eeff =2.9で、20GHzにおける実長さ
は2.3mmとなる。一方、3/4波長線路29につい
ては、線路幅w2 =5μm、実効誘電率eeff =7.6
で、20GHzにおける実長さは4.2mmとなる。
【0086】図32は、このような寸法で製作されたハ
イブリッドの、回路特性の測定結果を示すグラフであ
る。S21は、通過ポートの特性、S31は、結合ポートの
特性、S41は、アイソレーションポートの特性を示す。
図中の位相差は、通過ポートと結合ポートに出力される
信号の位相差を示す。この結果から、本実施例のハイブ
リッドは、180度ハイブリッドとして機能しているこ
とが分かる。
【0087】実施例11 図33〜図35は、本発明によるスリット付多層伝送線
路を用いた半集中定数ラットレース型180度ハイブリ
ッドの実施例を示す。
【0088】これらの図において、半導体基板1上に
は、特性インピーダンス100Ωの2本の1/8波長線
路26および28が形成されている。一方、誘電体膜5
の上には、特性インピーダンス100Ωの1本の1/8
波長線路66が形成されている。下層の2本の1/8波
長線路26および28は直列に形成され、その相互接続
点が端子73に接続されている。また、1/8波長線路
28の一端が端子71に引き出され、1/8波長線路2
6の一端がスルーホール94を介して、上層の1/8波
長線路66の一端に接続されている。また、これらの相
互接続点が端子74に引き出され、1/8波長線路66
の他端は、端子72に接続されている。
【0089】さらに、半導体基板1上には、キャパシタ
103,104および105が形成されている。キャパ
シタ105は、その一端が下層の端子71に接続され、
他端がスルーホール91を通して、上層の端子72に接
続されている。キャパシタ103は、1/8波長線路2
6および28の接続点と接地導体4との間に接続され、
キャパシタ104は、1/8波長線路26および66の
接続点と接地導体4との間に接続されている。
【0090】接地導体4には、1/8波長線路26,2
8および66を投影した位置にスリット41が形成され
ている。こうして、図33の等価回路に示すような半集
中定数ラットレース180度ハイブリッドが形成され
る。
【0091】実施例12 図36〜図39は、本発明によるスリット付多層伝送線
路を用いた位相反転型ハイブリッドリングの実施例を示
す。
【0092】位相反転型ハイブリッドリングは、ラット
レース型ハイブリッドの3/4波長線路を、1:−1変
成器で置換したものである。ラットレース型に比較し
て、分配アイソレーション特性が広帯域となる特徴があ
る。
【0093】図36の等価回路を参照して、位相反転型
ハイブリッドリングの動作を説明する。2本の1/4波
長線路111および112からなる結合線路は、1:−
1変成器として機能し、端子73には、端子71に入力
した信号よりも、位相が90度進んだ信号が得られる。
一方、端子72には、端子71に入力した信号より、位
相が90度遅れた信号が得られる。このため、端子72
と73から出力される信号の位相差は、180度であ
る。端子74には、位相が180度遅れた信号が、端子
72側から供給され、位相が0度の信号が、端子73側
から供給される。この結果、これらの信号がキャンセル
し合うため、信号は出力されない。
【0094】本実施例は、本発明による多層伝送線路を
用いて形成した3本の1/4波長線路21,22および
61に、結合線路111および112を用いて形成した
1:−1変成器を組み合わせた構成である。
【0095】図37〜図39において、半導体基板1上
には、2本の1/4波長線路21および22が形成され
ている。一方、誘電体膜5上には、1/4波長線路61
が形成されている。これらは、スルーホールを介して、
図36に示すように接続されている。すなわち、上層に
形成された端子71は、スルーホール91を介して、下
層の1/4波長線路21の一端に接続されている。1/
4波長線路21の他端は、スルーホール92を介して、
上層の1/4波長線路61の一端に接続され、この接続
点が端子72に引き出されている。1/4波長線路61
の他端は、端子74に接続されるとともに、スルーホー
ル93を介して、下層の1/4波長線路22の一端に接
続されている。1/4波長線路22の他端は、端子73
に接続されている。この端子73は、結合線路112と
同一の層に形成されている。
【0096】接地導体4には、1/4波長線路21,2
2および61が投影された位置に、スリット41が形成
されている。こうして、多層伝送線路の部分が構成され
る。
【0097】一方、1:−1変成器の部分は、以下のよ
うに構成されている。まず、半導体基板1上に、接地導
体45が形成されている。接地導体45は、スルーホー
ル97を介して、接地導体4に接続されている。また、
誘電体膜5の上面に1/4波長線路111が形成され、
その下方の誘電体膜5中に、1/4波長線路112が形
成されている。これらの1/4波長線路111および1
12は、結合線路であり、1:−1変成器を構成する。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、接
地導体に形成したスリットによって、各伝送線路と接地
導体との間の容量を減少させるとともに、このスリット
によって発生する伝送線路間の結合を、大きな誘電率を
有する基板を利用して、小さく抑えている。このよう
に、スリットによって容量を減少させて、高インピーダ
ンス線路を実現するとともに、伝送線路間の結合を抑え
て、これらの伝送線路の独立性を確保することができ
る。したがって、複数の高インピーダンス線路の積層構
成が可能となる。あるいは、伝送線路の特性インピーダ
ンスを一定とした場合には、伝送線路の導体幅を広くす
ることができるので、複数の低損失伝送線路を実現する
ことができる。
【0099】また、この伝送線路を利用することによっ
て、ウィルキンソンディバイダなどのハイブリッドの、
小型化および低損失化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明によるスリット付多層伝送線
路の第1実施例を示す斜視図、(B)は、(A)のA−
A線断面図である。
【図2】第1実施例に係る伝送線路2および6の結合特
性の測定結果を示すグラフである。
【図3】(A)は、本発明によるスリット付多層伝送線
路の第2実施例を示す斜視図、(B)は、(A)のA−
A線断面図である。
【図4】(A)は、本発明によるスリット付多層伝送線
路を用いたウィルキンソンディバイダの実施例を示す斜
視図、(B)は、(A)のA−A線断面図である。
【図5】図4(A)に示すウィルキンソンディバイダの
等価回路図である。
【図6】(A)および(B)は、図4Aに示すウィルキ
ンソンディバイダの伝送線路の特性の計算結果を示すグ
ラフであり、(A)は、スリット幅gと、伝送線路(1
/4波長線路)61の特性インピーダンスおよび線路損
失との関係を示し、(B)は、スリット幅gと、伝送線
路(1/4波長線路)21の特性インピーダンスおよび
線路損失との関係を示している。
【図7】図4(A)に示すウィルキンソンディバイダの
回路特性の測定結果を示すグラフである。
【図8】本発明によるスリット付多層伝送線路を用いた
2段構成のウィルキンソンディバイダの実施例を示す等
価回路図である。
【図9】本発明によるスリット付多層伝送線路を用いた
2段構成のウィルキンソンディバイダの実施例を示す上
面図である。
【図10】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た2段構成のウィルキンソンディバイダの実施例を示す
上層伝送線路を除いたときの上面図である。
【図11】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た3分配合成ウィルキンソンディバイダの実施例を示す
等価回路図である。
【図12】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た3分配合成ウィルキンソンディバイダの実施例を示す
上面図である。
【図13】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た3分配合成ウィルキンソンディバイダの実施例を示す
上層伝送線路を除いたときの上面図である。
【図14】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
たブランチライン型90度ハイブリッドの実施例を示す
等価回路図である。
【図15】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
たブランチライン型90度ハイブリッドの実施例を示す
上面図である。
【図16】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
たブランチライン型90度ハイブリッドの実施例を示す
上層伝送線路を除いたときの上面図である。
【図17】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た2段構成のブランチライン型90度ハイブリッドの実
施例を示す等価回路図である。
【図18】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た2段構成のブランチライン型90度ハイブリッドの実
施例を示す上面図である。
【図19】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た2段構成のブランチライン型90度ハイブリッドの実
施例を示す上層伝送線路を除いたときの上面図である。
【図20】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た半集中定数ブランチライン型90度ハイブリッドの実
施例を示す等価回路図である。
【図21】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た半集中定数ブランチライン型90度ハイブリッドの実
施例を示す斜視図である。
【図22】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た半集中定数ブランチライン型90度ハイブリッドの実
施例を示す断面図である。
【図23】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た半集中定数ブランチライン型90度ハイブリッドの実
施例を示す上面図である。
【図24】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た半集中定数ブランチライン型90度ハイブリッドの実
施例を示す上層伝送線路を除いたときの上面図である。
【図25】図21に示す半集中定数ブランチライン型9
0度ハイブリッドの回路特性の測定結果を示すグラフで
ある。
【図26】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た2段半集中定数ブランチライン型90度ハイブリッド
の実施例を示す等価回路図である。
【図27】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た2段半集中定数ブランチライン型90度ハイブリッド
の実施例を示す上面図である。
【図28】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た2段半集中定数ブランチライン型90度ハイブリッド
の実施例を示す上層伝送線路を除いたときの上面図であ
る。
【図29】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
たラットレース型180度ハイブリッドの実施例を示す
等価回路図である。
【図30】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
たラットレース型180度ハイブリッドの実施例を示す
上面図である。
【図31】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
たラットレース型180度ハイブリッドの実施例を示す
上層伝送線路を除いたときの上面図である。
【図32】図30に示すラットレース型180度ハイブ
リッドの回路特性の測定結果を示すグラフである。
【図33】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た半集中定数ラットレース型180度ハイブリッドの実
施例を示す等価回路図である。
【図34】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た半集中定数ラットレース型180度ハイブリッドの実
施例を示す上面図である。
【図35】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た半集中定数ラットレース型180度ハイブリッドの実
施例を示す上層伝送線路を除いたときの上面図である。
【図36】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た位相反転型ハイブリッドリングの実施例を示す等価回
路図である。
【図37】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た位相反転型ハイブリッドリングの実施例を示す断面図
である。
【図38】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た位相反転型ハイブリッドリングの実施例を示す上面図
である。
【図39】本発明によるスリット付多層伝送線路を用い
た位相反転型ハイブリッドリングの実施例を示す上層伝
送線路を除いたときの上面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 伝送線路 3 誘電体膜 4 接地導体 5 誘電体膜 6 伝送線路 11 誘導体膜 21,22,23,24,61,62,63,64 1
/4波長線路 25,27,65,67 1/12波長線路 26,28,66 1/8波長線路 29 3/4波長線路 41 スリット 71 入力端子 72 出力端子 73 出力端子 74 出力端子 91〜97 スルーホール 101〜104 キャパシタ 111,112 結合線路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鴨川 健司 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 前記基板上に形成された第1の誘電体膜と、 前記第1の誘電体膜上に形成された接地導体と、 前記接地導体上に形成された第2の誘電体膜と、 前記基板と前記第1の誘電体膜との間に形成された第1
    の伝送線路と、 前記第2の誘電体膜上に形成された第2の伝送線路と、 前記接地導体に形成されたスリットとを具備し、前記基
    板の誘電率は、前記第1の誘電体膜の誘電率よりも大き
    いことを特徴とする伝送線路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の伝送線路において、前
    記スリットは、前記第1の伝送線路および前記第2の伝
    送線路を、前記接地導体に投影した位置に形成されたこ
    とを特徴とする伝送線路。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の伝送線路において、前
    記基板は、その上面に形成された第3の誘電体膜を具備
    する基板であり、前記第1の伝送線路は、前記第3の誘
    電体膜と前記第1の誘電体膜との間に形成されたことを
    特徴とする伝送線路。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の伝送線路において、前
    記基板は、半導体基板であることを特徴とする伝送線
    路。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の伝送線路において、前
    記基板は、誘電体基板であることを特徴とする伝送線
    路。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の伝送線路において、前
    記誘電体基板は、セラミックスからなることを特徴とす
    る伝送線路。
  7. 【請求項7】 基板と、 前記基板上に形成された第1の誘電体膜と、 前記第1の誘電体膜上に形成された接地導体と、 前記接地導体上に形成された第2の誘電体膜と、 前記基板と前記第1の誘電体膜との間に形成された第1
    の伝送線路と、 前記第2の誘電体膜上に形成された第2の伝送線路と、 前記接地導体に形成されたスリットとを具備し、 前記基板の誘電率は、前記第1の誘電体膜の誘電率より
    も大きく、かつ前記第1の伝送線路および前記第2の伝
    送線路は、ウィルキンソンディバイダの1/4波長線路
    を構成することを特徴とするウィルキンソンディバイ
    ダ。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のウィルキンソンディバ
    イダは、1段2分配のウィルキンソンディバイダであ
    り、前記第1の伝送線路および前記第2の伝送線路は、
    それぞれ1本の1/4波長線路を有することを特徴とす
    るウィルキンソンディバイダ。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載のウィルキンソンディバ
    イダは、多段ウィルキンソンディバイダであり、前記第
    1の伝送線路および前記第2の伝送線路は、それぞれ、
    少なくとも2本の1/4波長線路を有することを特徴と
    するウィルキンソンディバイダ。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載のウィルキンソンディ
    バイダは、3分配以上の多分配ウィルキンソンディバイ
    ダであり、前記第1の伝送線路および前記第2の伝送線
    路の少なくとも一方の伝送線路は、複数本の1/4波長
    線路を有することを特徴とするウィルキンソンディバイ
    ダ。
  11. 【請求項11】 基板と、 前記基板上に形成された第1の誘電体膜と、 前記第1の誘電体膜上に形成された接地導体と、 前記接地導体上に形成された第2の誘電体膜と、 前記基板と前記第1の誘電体膜との間に形成された第1
    の伝送線路と、 前記第2の誘電体膜上に形成された第2の伝送線路と、 前記接地導体に形成されたスリットとを具備し、 前記基板の誘電率は、前記第1の誘電体膜の誘電率より
    も大きく、かつ前記第1の伝送線路および前記第2の伝
    送線路は、ブランチライン型90度ハイブリッドの1/
    4波長線路を構成することを特徴とするブランチライン
    型90度ハイブリッド。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載のブランチライン型
    90度ハイブリッドは、多段ブランチライン型90度ハ
    イブリッドであり、前記第1の伝送線路および前記第2
    の伝送線路は、それぞれ、少なくとも3本の1/4波長
    線路を有することを特徴とするブランチライン型90度
    ハイブリッド。
  13. 【請求項13】 基板と、 前記基板上に形成された第1の誘電体膜と、 前記第1の誘電体膜上に形成された接地導体と、 前記接地導体上に形成された第2の誘電体膜と、 前記基板と前記第1の誘電体膜との間に形成された第1
    の伝送線路と、 前記第2の誘電体膜上に形成された第2の伝送線路と、 前記接地導体に形成されたスリットとを具備し、 前記基板の誘電率は、前記第1の誘電体膜の誘電率より
    も大きく、かつ前記第1の伝送線路および前記第2の伝
    送線路は、半集中定数ブランチライン型90度ハイブリ
    ッドの波長線路を構成することを特徴とする半集中定数
    ブランチライン型90度ハイブリッド。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の半集中定数ブラン
    チライン型90度ハイブリッドにおいて、前記第1の伝
    送線路および前記第2の伝送線路は、それぞれ、1/1
    2波長線路および1/8波長線路を含み、これらの線路
    は交互に配置されていることを特徴とする半集中定数ブ
    ランチライン型90度ハイブリッド。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の半集中定数ブラン
    チライン型90度ハイブリッドは、多段半集中定数ブラ
    ンチライン型90度ハイブリッドであり、前記第1の伝
    送線路および前記第2の伝送線路は、少なくとも3本の
    波長線路を有することを特徴とする半集中定数ブランチ
    ライン型90度ハイブリッド。
  16. 【請求項16】 基板と、 前記基板上に形成された第1の誘電体膜と、 前記第1の誘電体膜上に形成された接地導体と、 前記接地導体上に形成された第2の誘電体膜と、 前記基板と前記第1の誘電体膜との間に形成された第1
    の伝送線路と、 前記第2の誘電体膜上に形成された第2の伝送線路と、 前記接地導体に形成されたスリットとを具備し、 前記基板の誘電率は、前記第1の誘電体膜の誘電率より
    も大きく、かつ前記第1の伝送線路および前記第2の伝
    送線路は、ラットレース型180度ハイブリッドの3/
    4波長線路および1/4波長線路を構成することを特徴
    とするラットレース型180度ハイブリッド。
  17. 【請求項17】 基板と、 前記基板上に形成された第1の誘電体膜と、 前記第1の誘電体膜上に形成された接地導体と、 前記接地導体上に形成された第2の誘電体膜と、 前記基板と前記第1の誘電体膜との間に形成された第1
    の伝送線路と、 前記第2の誘電体膜上に形成された第2の伝送線路と、 前記接地導体に形成されたスリットとを具備し、 前記基板の誘電率は、前記第1の誘電体膜の誘電率より
    も大きく、かつ前記第1の伝送線路および前記第2の伝
    送線路は、半集中定数ラットレース型180度ハイブリ
    ッドの波長線路を構成することを特徴とする半集中定数
    ラットレース型180度ハイブリッド。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の半集中定数ラット
    レース型180度ハイブリッドにおいて、前記第1の伝
    送線路は2本の1/8波長線路を含み、前記第2の伝送
    線路は1本の1/8波長線路を含み、これらの1/8波
    長線路はキャパシタとともにループ状に接続されている
    ことを特徴とする半集中定数ラットレース型180度ハ
    イブリッド。
  19. 【請求項19】 基板と、 前記基板上に形成された第1の誘電体膜と、 前記第1の誘電体膜上に形成された接地導体と、 前記接地導体上に形成された第2の誘電体膜と、 前記基板と前記第1の誘電体膜との間に形成された第1
    の伝送線路と、 前記第2の誘電体膜上に形成された第2の伝送線路と、 前記接地導体に形成されたスリットとを具備し、 前記基板の誘電率は、前記第1の誘電体膜の誘電率より
    も大きく、かつ前記第1の伝送線路および前記第2の伝
    送線路は、位相反転型ハイブリッドリングの1/4波長
    線路を構成することを特徴とする位相反転型ハイブリッ
    ドリング。
  20. 【請求項20】 請求項7ないし19のいずれかの項に
    記載のハイブリッドにおいて、前記スリットは、前記第
    1の伝送線路および前記第2の伝送線路を、前記接地導
    体に投影した位置に形成されたことを特徴とするハイブ
    リッド。
  21. 【請求項21】 請求項7ないし19のいずれかの項に
    記載のハイブリッドにおいて、前記基板と前記第1の誘
    電体膜との間に形成された第3の誘電体膜を具備し、前
    記第1の伝送線路は、前記第3の誘電体膜と前記第1の
    誘電体膜との間に形成されたことを特徴とするハイブリ
    ッド。
  22. 【請求項22】 請求項7ないし19のいずれかの項に
    記載のハイブリッドにおいて、前記基板は、半導体基板
    であることを特徴とするハイブリッド。
  23. 【請求項23】 請求項7ないし19のいずれかの項に
    記載のハイブリッドにおいて、前記基板は、誘電体基板
    であることを特徴とするハイブリッド。
  24. 【請求項24】 請求項7ないし19のいずれかの項に
    記載のハイブリッドにおいて、前記誘電体基板は、セラ
    ミックスからなることを特徴とするハイブリッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112909467A (zh) * 2021-01-22 2021-06-04 惠州Tcl移动通信有限公司 Pcb板耦合结构及pcb板
JP2023506868A (ja) * 2019-12-16 2023-02-20 トゥルンプフ ヒュッティンガー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 高周波高電圧導通装置

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