JPH08330531A - 強誘電体記憶素子 - Google Patents

強誘電体記憶素子

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JPH08330531A
JPH08330531A JP7133833A JP13383395A JPH08330531A JP H08330531 A JPH08330531 A JP H08330531A JP 7133833 A JP7133833 A JP 7133833A JP 13383395 A JP13383395 A JP 13383395A JP H08330531 A JPH08330531 A JP H08330531A
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JP
Japan
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ferroelectric
film
thin film
memory element
silicon substrate
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JP7133833A
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English (en)
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Nobuhito Ogata
信人 緒方
Yasushi Ogimoto
泰史 荻本
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、MFSFET型の強誘電体
記憶素子において、バッファ層としてSiO2膜とSr
TiO3膜とから成る2層バッファ層を用いることによ
り、キャリア注入の発生を抑制でき、良好な強誘電特性
が得られる優れた記憶素子特性の強誘電体記憶素子を提
供することを目的とする。 【構成】 シリコン基板1表面に2つの不純物拡散層
2、3が形成され、シリコン基板1表面の2つの不純物
拡散層2、3に挟まれたチャネル領域上にゲート絶縁膜
としての強誘電体薄膜4とゲート電極5とが配置された
強誘電体記憶素子において、シリコン基板1と強誘電体
薄膜4との間にSiO2膜6とSrTiO3膜7とを備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強誘電体を用いた不揮
発性メモリである強誘電体記憶素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】強誘電体を用いた不揮発性メモリには、
大別して、キャパシタ型と呼ばれるものと、MFS(Me
tal-Ferroelectric-Semiconductor)FET型と呼ばれ
るものとの2種類がある。
【0003】キャパシタ型は、強誘電体薄膜が2つの電
極で挟まれたキャパシタ構造のものであり、強誘電体の
自発分極が反転する際に流れる反転電流の有無を検出し
て、情報の読み出しを行うものである。このキャパシタ
型では、情報を読み出す際に、記憶されていた情報を破
壊してしまうので、再び情報を書き込む動作が必要であ
り、また、読み出す度に分極を反転させることになるの
で、分極疲労等の問題がある。
【0004】これに対して、非破壊読み出しが可能な不
揮発性メモリが、MFS(Metal-Ferroelectric-Semico
nductor)FET型である。MFSFET型の構造は、
図4に示すように、シリコン基板11表面の不純物拡散
層12、13に挟まれたチャネル領域上に、強誘電体膜
14とゲート電極15とが順次形成されたものであり、
即ち、通常のMOSFETのゲート酸化膜の代わりに強
誘電体薄膜を用いたものである。このMFSFET型
は、強誘電体薄膜の自発分極によって半導体表面に電荷
が誘起されることを利用して、チャネルのON/OFF
を制御するものである。すなわち、情報の書き込みは、
ゲート電極15とシリコン基板11との間に正又は負の
電圧を印加して、強誘電体薄膜14の分極方向を定める
ことにより行い、情報の読み出しは、強誘電体薄膜14
の分極の向きによってチャネルの導通状態が変わるの
で、これを検出することにより非破壊で情報を読み出す
というものである。
【0005】このように、MFSFET型は、非破壊読
み出しが可能なので、キャパシタ型のように再び情報を
書き込む動作が必要でないので、分極疲労等のキャパシ
タ型の問題点が解消できると共に、高速動作が期待され
るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
MFSFET型の強誘電体薄膜記憶素子では、シリコン
基板直上に良質な強誘電体薄膜を成膜することが困難で
あり、また、界面の整合性も良くないので、MFSFE
T型メモリを実際に作製することは非常に困難である。
【0007】このようなMFSFET構造の最も重大な
問題点として、下記のようなものがある。強誘電体薄膜
を用いたMFSFET構造において、ゲート−基板間で
の高周波C−V(Capacitance-Votage)特性の曲線は、
強誘電体の自発分極によって、ゲートバイアスを正方向
に増加させたときには正バイアス方向にシフトし、ゲー
トバイアスを負方向に減少させたときには負バイアス方
向にシフトしたヒステリシス曲線を描くはずである。し
かしながら、この高周波C−V曲線が、逆方向へシフト
したヒステリシス曲線を描くような場合がある。これ
は、シリコン基板から強誘電体薄膜へのキャリア注入に
起因するものと考えられ、このようなキャリア注入の現
象は、半導体基板とその上に形成された絶縁膜との界面
に反応生成物ができたり、界面準位が多く発生したりす
ると、キャリアがこれらにトラップされるために起こる
ものと考えられる(Structural and electrical studie
s onrapid thermally processed ferroelectric Bi14Ti
3O12 thin film by metallo-organic solution deposit
ion,P.C.Joshi et al.,J.Appl.Phys.,72(12),1992,pp.
5827-5833、及びMETAL-FELLOELECTRIC-SEMICONDUCTOR C
HARACTERISTICS OF BISMUTH TITANATE FILMS ON SILICO
N,T.S.KALKUR et al.,Ferroelectrics,1991,Vol.116,p
p.135-146等参照)。
【0008】このようなキャリア注入の問題を解決する
方法の一つとして、強誘電体薄膜とシリコン基板との間
に、バッファ層を挿入することが考えられる。この場
合、バッファ層に要求される特性としては、シリコンと
の整合性が良くて界面準位を充分に抑えることができキ
ャリア注入を起こさないこと、かつ、強誘電体薄膜との
整合性も良くてバッファ層上に形成された強誘電体薄膜
の強誘電特性(自発分極や抗電場等)を良好に維持でき
ることがある。
【0009】そして、従来、シリコン基板−強誘電体薄
膜間のバッファ層の材料としては、SrTiO3やSi
2等が提案されているが、上記のような要求を共に満
たすものは実現されていない。例えば、SrTiO3
バッファ層に用いたものが、A novel Metal-Ferroelect
ric insulator-Semiconductor(MFS) Capacitor using P
ZT/SrTio3 layered Insulator,K.Kashihara et al.,199
3 SYMPOSIUM ON VLSI TECHNOLOGY DIGEST OF TECHNICAL
PAPERS,4B-4(1993)49に開示されている。これによれ
ば、SrTiO3は、強誘電体薄膜との整合性が良い
が、高周波C−V特性においてキャリア注入によるもの
と考えられるヒステリシス曲線が示されており、キャリ
ア注入の問題点を解決できてないことが分かる。
【0010】また、SiO2は、MOSFETのゲート
絶縁膜として用いられており、シリコン上に界面特性の
良い膜を形成する技術が確立されているが、強誘電体薄
膜材料の中にはSiO2上で結晶化されにくいPZT等
があり、強誘電体薄膜との整合性が必ずしも良いとはい
えない。
【0011】なお、SiO2を用いて、強誘電体薄膜と
してBi4Ti312やSrBi2Ta29等のBi系層
状構造強誘電体を用いた場合に、SiO2上で結晶化で
きることが、Process-property correlation of excime
r laser ablated bismuth titanate films on silicon,
N.Maffei et al.,J.Appl.Phys.,74(12),1993,pp.7551-7
560に開示されている。ところが、この文献では、高周
波C−V特性がヒステリシスをほとんど示していない。
これは、強誘電体自体が強誘電特性をほとんど有してい
ないことも考えられるが、キャリア注入によるC−V曲
線のシフトが強誘電特性によるC−V曲線のシフトを相
殺してしまっている可能性も充分に考えられる。このよ
うな問題は、一般的に、強誘電体薄膜の結晶化のための
熱処理が必要であり、高温の700℃以上に加熱するた
め、実際にはSiO2膜が強誘電体薄膜との反応によっ
てダメージを受け劣化してまうことが起因していると考
えられる。
【0012】一方、上記のような強誘電体の結晶性やバ
ッファ層の劣化の問題を解消するため、強誘電体薄膜と
バッファ層との間に浮遊電極を設けた構造も提案されて
いる(特開平49−131646号公報参照)。しかし
ながら、浮遊電極を設けた構造では、浮遊電極が電気的
に不安定であり、浮遊電極内に電荷が入り込んで強誘電
体の自発分極を打ち消してしまい、情報を保持すること
ができなくなる可能性がある。
【0013】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、MFSFET型の強誘電体
記憶素子において、バッファ層としてSiO2膜とSr
TiO3膜とから成る2層バッファ層を用いることによ
り、キャリア注入の発生を抑制でき、良好な強誘電特性
が得られる優れた記憶素子特性の強誘電体記憶素子を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、シリコン基板表面に2つの不純物拡散
層が形成され、該シリコン基板表面の2つの不純物拡散
層に挟まれたチャネル領域上にゲート絶縁膜としての強
誘電体薄膜とゲート電極とが配置された強誘電体記憶素
子において、シリコン基板と強誘電体薄膜との間にSi
2膜とSrTiO3膜とを備えた構造としている。
【0015】さらに、本発明では、上記の強誘電体記憶
素子において、PZTから成る強誘電体薄膜を用いてい
る。
【0016】また、本発明では、上記の強誘電体記憶素
子において、Bi系層状構造強誘電体材料から成る強誘
電体薄膜を用いている。
【0017】さらに、本発明では、上記の強誘電体記憶
素子において、Bi系層状構造強誘電体材料としてSr
Bi2Ta29を用いている。
【0018】また、本発明では、上記の強誘電体記憶素
子において、Bi系層状構造強誘電体材料としてBi4
Ti312を用いている。
【0019】
【作用】本発明の強誘電体記憶素子では、MFSFET
型の強誘電体記憶素子において、バッファ層として、シ
リコンとの界面特性が良好で強誘電体薄膜との整合性が
良いSiO2膜とSrTiO3膜とから成る2層バッファ
層構造を採用している。このことにより、シリコン基
板、バッファ層、及び強誘電体薄膜の界面特性を大きく
改善し、かつ、強誘電体薄膜成膜時の高温熱処理による
シリコン基板とバッファ層との界面劣化を防止すること
ができるので、キャリア注入の発生を抑制することが可
能となる。さらに、本発明のSiO2膜とSrTiO3
とから成る2層バッファ層上に、容易に結晶化した強誘
電体薄膜を形成することができるので、強誘電体薄膜の
良好な強誘電特性を記憶素子に反映することができる。
したがって、本発明によれば、従来のものより記憶情報
を安定して読み出すことができ、かつ、強誘電特性を有
効に活用できるので、優れたメモリ特性を有する強誘電
体記憶素子を実現することが可能となる。
【0020】また、PZTは、Pb(Zr1-XTiX)0
3という化学式で表され、誘電率が800〜1000の
値を有する強誘電体材料であるが、強誘電体材料の中で
も、最も成膜技術が確立されているものである。したが
って、本発明によれば、この成膜技術が確立されている
PZTを用いることができるので、広範囲への応用が可
能となる。
【0021】さらに、本発明で採用している他の強誘電
体材料であるBi系層状構造強誘電体としては、代表的
なものに、Bi4Ti312やSrBi2Ta29があ
る。そして、これ以外には、SrBi2Nb29、Ba
Bi2Nb29、BaBi2Ta29、Pb2Bi2Nb2
9、PbBi2Ta29、SrBi4Ti415、BaB
4Ti415、PbBi4Ti415、Na0.5Bi4.5
415、K0.5Bi4.5Ti415、Sr2Bi4Ti5
18、Ba2Bi4Ti518、Pb2Bi4Ti518等があ
る。これらのBi系層状構造強誘電体材料は、誘電率が
おおよそ200以下程度であり、PZTよりも小さな誘
電率を示す。このような小さい誘電率の強誘電体薄膜を
MFSFET構造に用いれば、ゲート電極に電圧を印加
する際に、強誘電体薄膜に電圧が加われ易くなる。した
がって、本発明に、Bi系層状構造強誘電体を採用する
ことにより、より低電圧駆動が可能なMFSFET構造
の強誘電体記憶素子を実現することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。図1は、本発明の一実施例の強誘電体
記憶素子の基本構成を示す要部断面図である。図1に示
すように、シリコン基板1の表面に、2つの不純物拡散
層2、3に挟まれたチャネル領域上に第1のバッファ層
としてSiO2膜6が配置され、そのSiO2膜6上に第
2のバッファ層としてSrTiO3膜7が配置され、更
に、そのSrTiO3膜7上に強誘電体薄膜4及びゲー
ト電極5が順次配置された構造となっている。
【0023】まず、本実施例での強誘電体記憶素子の作
製について説明する。シリコン基板として、面方位(1
00)で抵抗率8〜12Ωcmのp型シリコン基板1を
用い、この表面上にイオン注入法により、ソース領域及
びドレイン領域となるn+不純物拡散層2、3を形成し
た。そして、不純物拡散層2、3が形成されたシリコン
基板1の表面を、熱酸化法により、膜厚が30nmのS
iO2膜6を形成した。
【0024】次ぎに、そのSiO2膜6上に、高周波ス
パッタリング法により、膜厚が30nmのSrTiO3
膜7を形成した。このSrTiO3膜7の成膜条件とし
て、基板温度は300〜500℃、スパッタリングパワ
ーは30〜200W、スパッタリングガスはAr:O2
の混合比が3:1〜5:1の混合ガス、成膜室内のガス
圧は1〜5Paという条件が望ましい。さらに望ましい
条件は、基板温度が350〜450℃、スパッタリング
パワーが50〜100W、スパッタリングガスにおいて
Ar:O2の混合比が4:1程度の混合ガス、成膜室内
のガス圧が2〜3Paである。本実施例では、基板温度
400℃、スパッタリングパワー50W、スパッタリン
グガスがAr:O2=4:1の混合ガス、成膜室内のガ
ス圧が2Paという条件とした。
【0025】次いで、このようにして形成したSrTi
3膜7上に強誘電体薄膜4の形成を行った。本実施例
では、強誘電体薄膜としてSrBi2Ta29薄膜を用
い、成膜法としてゾルーゲル法を用いた。このゾルーゲ
ル法による成膜時の熱処理の条件としては、熱処理温度
が700〜800℃で、処理時間が10分〜60分間と
いう条件が好ましいく、本実施例では、熱処理温度80
0℃で30分間成膜を行い、強誘電体薄膜4として膜厚
が200nmのSrBi2Ta29薄膜を形成した。そ
して、高周波スパッタ法により、ゲート電極5としてP
t電極を形成し、その後、レジストによりマスクキング
を行いエッチング技術を用いて、SiO2膜、SrTi
3膜、SrBi2Ta29膜、及びPt電極のチャネル
部分以外を取り除き、図1に示したようなMFSFET
構造の強誘電体記憶素子の作製を完了した。
【0026】また、比較のため、バッファ層を膜厚が3
0nmのSiO2膜のみとし、その他を本実施例と全く
同様にして、比較例の強誘電体薄膜素子を作製した。
【0027】続いて、以上のようにして作製した本実施
例の強誘電体薄膜素子及び比較例の高周波C−V特性を
測定した結果について説明する。高周波C−V特性の測
定条件は、ゲート電極面積が2×10-3cm2で、周波
数1MHz、ゲート電圧の掃引は−10Vから+10V
及び−10Vから+10Vとした。本実施例の測定結果
を図2に、比較例の測定結果を図3にそれぞれ示す。図
2及び図3において、横軸はゲート電極とシリコン基板
との間に印加したゲート電圧(V)であり、縦軸はゲー
ト電極−シリコン基板間の静電容量(pF)である。
【0028】これら図2及び図3によれば、同様の強誘
電体薄膜であるにもかかわらず、異なったヒステリシス
曲線を示しいる。すなわち、本実施例の図2のC−V特
性では、ゲート電圧を正方向に増加させて静電容量が立
ち下る曲線部がゲート電圧が正方向にあり、ゲート電圧
を負方向へ減少させて静電容量が立ち上がる曲線部がゲ
ート電圧の負方向にあるという、強誘電体の自発分極に
よる正常なヒステリシス曲線を描いている。これに対し
て、比較例の図3のC−V特性では、ゲート電圧を正方
向に増加させて静電容量が立ち下る曲線部がゲート電圧
が負方向にあり、ゲート電圧を負方向へ減少させて静電
容量が立ち上がる曲線部がゲート電圧の正方向にあると
いうヒステリシス曲線を描いている。つまり、図2と図
3とでは、立ち上がり及び立ち下がりの曲線部の図中の
矢印方向が逆転したものとなっている。これにより、比
較例ではキャリア注入によるヒステリシス曲線のシフト
が発生しているのに対して、本実施例では強誘電体の自
発分極による正常なヒステリシス曲線が得られ、本発明
の2層バッファ層により、キャリア注入現象を抑制でき
ていることが明らかである。
【0029】なお、図2から、本実施例の強誘電体記憶
素子のメモリウインドウは、約3Vであることが分か
る。
【0030】第2の実施例として、図1の強誘電体薄膜
4をPZT薄膜としたMFSFET型の強誘電体記憶素
子を作製し、その特性を測定した。本実施例の強誘電体
記憶素子の作製については、第1の実施例と同様にし
て、シリコン基板1上に不純物拡散層2、3を形成した
後、第1バッファ層であるSiO2膜6と第2バッファ
層であるSrTiO3膜7を順次形成した。そして、S
rTiO3膜7上に、Zr/Ti=52/48の組成で
ゾルーゲル法により、熱処理650℃、30分で成膜
し、強誘電体薄膜4である膜厚が200nmのPZT薄
膜を形成した。そして、第1の実施例と同様に、ゲート
電極5であるPt電極を形成した後、エッチング技術を
用いてエッチングを行い、図1に示すようなMFSFE
T構造の強誘電体記憶素子を作製した。
【0031】本実施例の強誘電体記憶素子についても、
第1の実施例と同様に、高周波C−V特性の測定を行っ
た結果、第1の実施例と同様に、強誘電体の自発分極に
よる正常なヒステリシス曲線を描き、メモリウインドウ
は約1.5Vであった。
【0032】第3の実施例として、図1の強誘電体薄膜
4をBi4Ti312薄膜としたMFSFET型の強誘電
体記憶素子を作製し、その特性を測定した。本実施例の
強誘電体記憶素子の作製については、第1の実施例と同
様にして、シリコン基板1上に不純物拡散層2、3を形
成した後、第1バッファ層であるSiO2膜6と第2バ
ッファ層であるSrTiO3膜7を順次形成した。そし
て、SrTiO3膜7上に、ゾルーゲル法により、熱処
理750℃、30分で成膜し、強誘電体薄膜4である膜
厚が200nmのBi4Ti312薄膜を形成した。そし
て、第1の実施例と同様に、ゲート電極5であるPt電
極を形成した後、エッチング技術を用いてエッチングを
行い、図1に示すようなMFSFET構造の強誘電体記
憶素子を作製した。
【0033】本実施例の強誘電体記憶素子についても、
第1の実施例と同様に、高周波C−V特性の測定を行っ
た結果、第1の実施例と同様に、強誘電体の自発分極に
よる正常なヒステリシス曲線を描き、メモリウインドウ
は約2.5Vであった。
【0034】また、上記第1〜3の実施例のいずれの強
誘電体記憶素子においても、ゲート電極5とシリコン基
板1との間に正又は負の電圧を印加して強誘電体薄膜4
の分極方向を定めることにより情報の書き込みができ、
強誘電体薄膜4の分極の向きによるチャネルの導通状態
の変化を検出して非破壊で情報を読み出すことができ
た。このとき、本実施例の強誘電体記憶素子は、キャリ
ア注入現象を抑制できるので、極めて安定した非破壊読
み出し可能なメモリ特性を示した。
【0035】なお、第1のバッファ層であるSiO
2膜、第2のバッファ層であるSrTiO3膜、及び強誘
電体薄膜の膜厚は、いずれも上記実施例に限定されるも
のではないが、SiO2膜の膜厚が10〜50nm、S
rTiO3膜の膜厚が10〜50nm、強誘電体薄膜の
膜厚が100〜300が好ましく、更に好ましくは、S
iO2膜の膜厚が20〜30nm、SrTiO3膜の膜厚
が20〜30nm、強誘電体薄膜の膜厚が150〜20
0である。
【0036】なお、上記実施例では、シリコン基板とし
てp型シリコンを用いたが、これに限定されるものでは
なく、n型シリコンを用いても良い。また、ゲート電極
についても、上記実施例のPtに限定されるものではな
く、ポリシリコン、RuO2等の酸化物電極材料などを
用いても良い。
【0037】なお、本発明の強誘電体記憶素子は、上記
実施例の作製方法に限定されるものではなく、例えば、
SrTiO3膜や強誘電体薄膜の成膜方法としては、ス
パッタリング法、MOCVD法、ゾルーゲル法などを用
いることができる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、MFSFET型の強誘電体記憶素子において、
バッファ層としてSiO2膜とSrTiO3膜とから成る
2層バッファ層構造を採用していので、キャリア注入の
発生を抑制することができ、結晶性に優れて良好な強誘
電特性を有する強誘電体薄膜を得ることができる。した
がって、従来のものより記憶情報を安定して読み出すこ
とができ、かつ、強誘電特性を有効に活用できるので、
優れたメモリ特性を有する強誘電体記憶素子を実現する
ことが可能となる。
【0039】請求項2に記載の発明によれば、成膜技術
が確立されているPZTを採用することにより、記憶素
子を含むデバイスへの広範囲な応用が可能となる。
【0040】請求項3、4、5に記載の発明によれば、
誘電率の低いBi系強誘電体材料を採用することによっ
て、より低電圧駆動が可能な強誘電体記憶素子を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の強誘電体記憶素子の構成を
示す要部断面図である。
【図2】本実施例の強誘電体記憶素子の高周波C−V特
性を測定した結果のヒステリシス曲線を示す図である。
【図3】比較例の強誘電体記憶素子の高周波C−V特性
を測定した結果のヒステリシス曲線を示す図である。
【図4】従来の強誘電体記憶素子の構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2,3 不純物拡散層 4 強誘電体薄膜 5 ゲート電極 6 SiO2膜 7 SrTiO3

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板表面に2つの不純物拡散層
    が形成され、該シリコン基板表面の2つの不純物拡散層
    に挟まれたチャネル領域上にゲート絶縁膜としての強誘
    電体薄膜とゲート電極とが配置された強誘電体記憶素子
    において、 前記シリコン基板と前記強誘電体薄膜との間にSiO2
    膜とSrTiO3膜とを備えたことを特徴とする強誘電
    体記憶素子。
  2. 【請求項2】 前記強誘電体薄膜がPZTから成ること
    を特徴とする請求項1に記載の強誘電体記憶素子。
  3. 【請求項3】 前記強誘電体薄膜がBi系層状構造強誘
    電体材料から成ることを特徴とする請求項1に記載の強
    誘電体記憶素子。
  4. 【請求項4】 前記Bi系層状構造強誘電体材料がSr
    Bi2Ta29であることを特徴とする請求項3に記載
    の強誘電体記憶素子。
  5. 【請求項5】 前記Bi系層状構造強誘電体材料がBi
    4Ti312であることを特徴とする請求項3に記載の強
    誘電体記憶素子。
JP7133833A 1995-05-31 1995-05-31 強誘電体記憶素子 Pending JPH08330531A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6380573B1 (en) 1998-12-16 2002-04-30 Matsushita Electronics Corporation Semiconductor memory device and method for producing the same
CN116782658A (zh) * 2022-03-07 2023-09-19 长鑫存储技术有限公司 半导体结构及其形成方法

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