JPH08329703A - 前照灯 - Google Patents

前照灯

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JPH08329703A
JPH08329703A JP13808995A JP13808995A JPH08329703A JP H08329703 A JPH08329703 A JP H08329703A JP 13808995 A JP13808995 A JP 13808995A JP 13808995 A JP13808995 A JP 13808995A JP H08329703 A JPH08329703 A JP H08329703A
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reflector
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メインフィラメントとサブフィラメントとの
点滅切換によって走行ビームとすれ違いビームとを変換
する方式の前照灯を改良して、走行用配光パターンのホ
ットゾーンおよびすれ違い用配光パターンのホットゾー
ンを容易に適正な位置に設定できるようにする。 【構成】 例えばサブフィラメント5sはリフレクタの
光軸Zと平行に該光軸上に配設されている。メインフィ
ラメント5mは上記サブフィラメントの斜下方に(本例
においては矢印Z方向に見た背面図において左下方に)
配設されている。メインフィラメント5mは光軸Zより
も左方に偏っているので、該メインフィラメント5mか
ら出射してリフレクタで反射された光束は垂直な仮想の
線Vよりも右寄りにホットゾーン11′を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メインフィラメントか
ら出射した光束によって走行用配光パターンを形成し、
サブフィラメントから出射した光束によってすれ違い用
配光パターンを形成する方式の、ダブルフィラメント形
の光源バルブを用いた前照灯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7はこの種の前照灯の従来例を示す断
面側面図である。ただし、本発明に係る前照灯の構成要
件は側面図には現れないので、本図7は後に説明する実
施例の断面側面図として見ることもできる。ランプハウ
ジング1と前面レンズ2とによって囲まれた灯室内にリ
フレクタ3が傾動可能に設置されている。3a,3a′
は回転放物面状の反射面であり、3b,3b′は無効部
である。上記回転放物面状反射面の焦点の近傍にフィラ
メントを位置せしめるように光源バルブ4が設置されて
いる。5mは対向車の無い時に好適な配光パターン(以
下、走行用配光パターンという)を形成するためのメイ
ンフィラメントであって、光軸Zと略平行に配置され
る。5sは対向車が有る時に好適な配光パターン(以
下、すれ違い用配光パターンという)を形成するための
サブフィラメントであって、光軸Zと略平行に配置され
る。従って、前記のメインフィラメント5mとサブフィ
ラメント5sとは互いに略平行である。上記メインフィ
ラメント5mは回転放物面状反射面3a,3a′の焦点
近傍に位置しているので、該メインフィラメント5mか
ら出射して回転放物面状反射面3a,3a′で反射され
た光束は略光軸Z方向の平行光束になり、走行用配光パ
ターンを形成するに適した走行ビームとなる。サブフィ
ラメント5sは前記メインフィラメント5mよりも若干
前方に配置されているので、該サブフィラメント5sか
ら出射して回転放物面状反射面3a,3a′で反射され
た光束は僅かに拡散性を有する略平行な光束となる。上
記の僅かに拡散する略平行な光束は走行路上前方を幅広
く照明するが、すれ違い用配光パターンを形成するため
のすれ違いビームとして用いるには次のような問題が有
る。
【0003】対向車に眩惑を与えないようにするため、
対向車線側の水平線よりも上方を照射しないことが必要
であり、このように法定されている。このため、回転放
物面状反射面3a,3a′による反射光が対向車線側の
上方を照射しないよう、サブフィラメント5sの斜め下
方にシェード(図示せず)が設けられる。上記の斜め下
方が左下方であるか右下方であるかは、交通法規が左側
通行か右側交通かによって定まる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図7について説明した
ごとく、すれ違い用配光パターンを形成するためにシェ
ードを設けると、サブフィラメントから出射された光束
の一部を遮ってしまうので光束の有効利用率が低下す
る。このため、シェードを設けなくても対向車線側の水
平線よりも上方を照射しないようにして光束の有効利用
率を向上させるとともに、前面レンズ2による調光を軽
度で済ませるように(理想的には素通しのレンズで足り
るようにするために)、複数個の回転放物面を組み合わ
せた自由曲面よりなる反射面を有するリフレクタが公知
である(例えば特公平6−44401号公報に記載され
た車両用ヘッドランプ)。この公知技術は、リフレクタ
の反射面を形成している回転放物面を設計的に複数の部
分に区画して、区画ごとに回転放物面の焦点距離を僅か
に変えたり回転放物面の対称軸を僅かに傾けたりするこ
とによって、単純な回転放物面よりなるリフレクタの光
学的特性を修正したものである。ただし、修正は微小で
あるから、厳密性を問わなければ近似的に光軸や焦点を
定めることができる。また、前記複数の区画を設けられ
た複数の回転放物面のそれぞれの焦点位置が略一致して
いるときはこれを疑似焦点として取り扱うことができ
る。本発明における自由曲面は無条件の自由な曲面では
なく、以上に説明したように複数の回転放物面を組み合
わせて、サブフィラメントから出射した光束がシェード
無しですれ違いビームとなるように反射する面をいう。
この自由曲面よりなる反射面による反射光をそのまます
れ違いビームとして用いても良く、上記反射光を前面レ
ンズ2によって調光しても良い。ただし、反射光束が既
に所望のすれ違いビームに類似しているので、自由曲面
よりなる反射面を有するリフレクタを用いた場合には前
面レンズ2による調光は軽度のもので足りる。
【0005】自由曲面よりなる反射面を有するリフレク
タは以上に述べたような長所を有しているので、近い将
来における主流をなすものと期待されているが、次に述
べるような技術的課題を有している。
【0006】サブフィラメントにシェードを付設した場
合はリフレクタの反射面にシェードの影に相当する部分
が出来る。サブフィラメントを点灯したとき、この部分
は光束の入射を受けないので反射光を出射させることも
無い。しかし、メインフィラメントを点灯したとき上記
の部分は光束の入射を受け、反射させる。従って上記の
部分は、サブフィラメントを点灯させてすれ違いビーム
を形成するときは無効部分となり、メインフィラメント
を点灯させて走行ビームを形成するときは反射面として
機能する。こうした作用を利用して、自由曲面よりなる
反射面を構成する場合、複数の回転放物面のうちで前記
の部分に相当する回転放物面を適宜に設定すれば、すれ
違いビームに影響を与えることなく走行ビームを修正す
ることができる。こうした作用によりサブフィラメント
の斜め下方にシェードが設けられていると、すれ違い用
配光パターンを形成するすれ違いビームの設計が容易で
あるのみでなく、走行用配光パターンを形成する走行ビ
ームの設計も容易であって、例えば走行用配光パターン
の中で最大照度の区域(以下、ホットゾーンという)を
前記の部分からの反射光によって設計的に調整すること
ができる。
【0007】しかし、自由曲面よりなる反射面を有する
リフレクタを用いてシェードを無くすると前記の部分
(サブフィラメントから出射した光束がシェードに遮ら
れて入射せず、メインフィラメントから出射した光束の
みを反射して走行用配光パターンのホットゾーンを修正
できる部分)が無くなる。従って、同一の自由曲面より
なる反射面を用い、サブフィラメントとメインフィラメ
ントとの点滅切換によってすれ違いビームと走行ビーム
とを変換しなければならない。このため、反射面がメイ
ンフィラメントからの出射光によってのみ照射される部
分を利用して走行用配光パターンのホットゾーンを修正
することができない。また、同一の自由曲面よりなる反
射面を有するリフレクタによって走行ビームとすれ違い
ビームとの両方を形成しなければならないので、上述の
ように走行用配光パターンのホットゾーン修正ができな
くなるとすれ違い用配光パターンのホットゾーンを形成
するための設計的自由度も制約される。
【0008】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
で、メインフィラメントとサブフィラメントとの点滅切
換によって走行ビームとすれ違いビームとを変換する方
式の、ダブルフィラメント形の光源バルブを用いた前照
灯を改良して、走行ビームによって形成される走行用配
光パターンのホットゾーン、および、すれ違いビームに
よって形成されるすれ違い用配光パターンのホットゾー
ンを容易に適正な位置に設定できる前照灯を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的原理について、前掲の図7
を参照して説明すると次のごとくである。この図は前照
灯の光軸Zを通る垂直面によって切断して描いた側面図
であって、サブフィラメント5sが略光軸上に位置しメ
インフィラメント5mはその下方に光軸と略平行に配置
されていることが表されているが、これら双方のフィラ
メントの紙面の奥行方向の位置関係を本図7から読み取
ることはできない。従来一般に、メインフィラメント5
mはサブフィラメント5sの真下に配置されている。す
なわち、メインフィラメント5mもサブフィラメント5
sも、光軸Zを通る垂直面上に配設されていた。本発明
の概要を図7について言えば、メインフィラメント5m
とサブフィラメント5sとを図の奥行方向にずらせて配
設する。このように配設した状態を前照灯の正面から反
矢印Z方向に見ると、メインフィラメント5mがサブフ
ィラメント5sの右下方,もしくは左下方に位置してい
る。右下方に配設するか左下方に配設するかは、当該前
照灯を装備した車両が走行する国の交通法規が左側通行
であるか右側通行であるかによって定められるので、実
施例について後に詳しく述べる。上述の原理に基づく具
体的な構成として本発明に係る前照灯は、回転放物面よ
りなる反射面、もしくは複数の回転放物面を組み合わせ
た自由曲面よりなる反射面を有するリフレクタと、上記
リフレクタの光軸と略平行に配置されて走行用配光パタ
ーンを形成するメインフィラメント、および、前記リフ
レクタの光軸と略平行に配置されてすれ違い用配光パタ
ーンを形成するサブフィラメントを有する光源バルブ
と、を具備している前照灯において、当該前照灯の正面
から見たとき、前記のメインフィラメントがサブフィラ
メントの斜め下方に位置していることを特徴とする。
【0010】
【作用】上述の手段によると、メインフィラメントとサ
ブフィラメントとが光軸に対して略平行を保ちつつ左右
にずれているので、メインフィラメントから出射してリ
フレクタで反射された光束の主投光方向とサブフィラメ
ントから出射してリフレクタで反射された光束の主投光
方向とが左右に振られた形に形成される。一方、対向車
の無い場合に使用される走行ビームによって形成される
走行用配光パターンは道路の中央を照射することが望ま
しい。例えば左側通行の交通法規下においては、自己車
は道路の左半部を走行するので、道路中央を照射するた
めには自己車車体の中心線に比して若干右向きに投光す
ることが必要となる。同様に、右側通行の場合は若干左
向きに投光することが必要である。これを要約すると、
走行ビームは対向車線側に振れていることが望ましい。
また、対向車が有る場合に使用されるすれ違いビームに
よって形成されるすれ違い用配光パターンは、対向車に
眩惑を与えないよう道路前方の対向車線側に振れていな
いことを必要とする。以上の事項を総括すると、メイン
フィラメントとサブフィラメントとが左右にずれている
ことによって走行ビームとすれ違いビームとが左右に振
れていることは、走行用配光パターンとすれ違い用配光
パターンとをダブルフィラメント形光源バルブの切換ス
イッチ操作によって変換するために好都合である。すな
わち、メインフィラメントとサブフィラメントとを切換
えると主投光方向が左右に振れて、投光光束の中心部近
傍に形成されるホットゾーンが左右に移動する。メイン
フィラメントを点灯させたときの主投光方向がサブフィ
ラメントを点灯させたときの主投光方向に比して右に振
れるか左に振れるかは、メインフィラメントをサブフィ
ラメントの左下方に配置するか右下方に配置するかによ
り設計的任意に選定できるから、仕向先国の交通法規に
応じて適宜に設定すれば良い。
【0011】
【実施例】次に、図1ないし図6を順次に参照しつつ、
本発明の実施例を説明する。図1は本発明の1実施例に
係る前照灯に用いられているダブルフィラメント形の光
源バルブを示し、(A)は座標軸を付記した斜視図であ
り、(B)はメインフィラメントおよびサブフィラメン
トを矢印Z方向に見た背面図、(C)は同じく矢印X′
方向に見た側面図である。本実施例は左側通行の交通法
規に適合させて構成した例であり、右側通行の場合はY
−Z面に関して左右対称の構成となる。(A)図に示し
た光源バルブ4は、複数の回転放物面を組み合わせた自
由曲面よりなる反射面を有するリフレクタと組み合わせ
て用いられ、Z軸は上記自由曲面の近似的な光軸を示
し、矢印Zは投光方向に相当する。X軸は前記自由曲面
の疑似焦点を通る水平軸、Y軸は垂直軸である。(B)
図に示されているように、メインフィラメント5mはサ
ブフィラメント5sに比して距離Lyだけ下方に、かつ
距離Lxだけ左方に位置している。ただし本図は矢印Z
方向に見て、すなわち前照灯の後方から投光方向に見て
描いてあるので、該前照灯の前方から矢印Z′方向に見
た正面図(図示省略)においてはメインフィラメント5
mはサブフィラメント5sに比して距離Lxだけ右方に
位置していることになる。
【0012】(C)図に示されているように、メインフ
ィラメント5mの前後方向の中心点5m1はサブフィラ
メント5sの前後方向の中心点5s1に比して距離Lz
だけ後方に位置している。そして、メインフィラメント
5mの前端5m2は疑似焦点位置F′よりも前方に位置
し、サブフィラメント5sの後端5s2は疑似焦点位置
F′よりも後方に位置している。
【0013】図2は、前掲の図1に示した実施例のよう
に構成された光源バルブのサブフィラメントから出射し
た光束が回転放物面リフレクタによって反射されたとき
の光路矢印を付記した模式的な斜視図である。メインフ
ィラメント5mは仮想線で付記してある。サブフィラメ
ント5sから矢印aのように出射して、回転放物面リフ
レクタ6の上半部の1点で矢印a′のように反射された
光束は、前照灯の前方に設けられたスクリーン(図示省
略)の上にサブフィラメントの像7aを結ぶ。同様に、
矢印b,b′で示した出射・反射光束はサブフィラメン
ト像7bを、矢印c,c′で示した出射・反射光束はサ
ブフィラメント像7cを、矢印d,d′で示した出射・
反射光束はサブフィラメント像7dを、それぞれ結ぶ。
図2について以上に説明した4系統の出射・反射光の光
路矢印および4個のサブフィラメント像7a〜7dは、
回転放物面リフレクタ6の反射面上の4点で反射された
光束を例示したものであるが、実際には反射面上の総べ
ての点で反射が行なわれ、スクリーン(図示省略)上に
は無数のサブフィラメント像(図示せず)が結ばれ、こ
れらが総合されてすれ違いビームの配光エリア7が形成
される。上記無数のサブフィラメント像はすれ違いビー
ムの配光エリア7の中央付近で互いに重なり合ってホッ
トゾーンが形成される。図示の線Vは、光軸Zとスクリ
ーンとの交点Oを通る垂直線、線Hは同じく水平線であ
る。前記のサブフィラメント5sが光軸Zに比して左右
に偏っていないので、上記ホットゾーンはスクリーン上
の垂直線V上に形成される。図3(A)は前記すれ違い
ビームの配光エリア7およびホットゾーン7′を表した
図表であり、垂直線Vに関して左右対称をなしている。
【0014】図4は、前掲の図1に示したメインフィラ
メントから出射した光束が前掲の図2におけると同様の
回転放物面リフレクタによって反射されたときの光路矢
印を付記した模式的な斜視図である。サブフィラメント
5sは仮想線で付記してある。メインフィラメント5m
から回転放物面リフレクタ6の反射面に向けて矢印e,
〜hのように出射して矢印e′〜h′のように反射され
た光束は、それぞれメインフィラメント像8e〜8hを
結ぶ。矢印Z方向に見たとき、メインフィラメント5m
は光軸Zに比して左方に偏っているため、メインフィラ
メント像が総合された走行ビームの配光エリア8、およ
び各メインフィラメント像の重なり部分(ホットゾー
ン)はスクリーン上の垂直線Vよりも右方に形成され
る。図3(B)は上記走行ビームの配光エリア8および
ホットゾーン8′を表した図表であり、垂直線Vに比し
て右方に偏っている。図3(A),(B)を対照して考
察すると、同一の回転放物面リフレクタ6を用いて、サ
ブフィラメント5sとメインフィラメント5mとを点滅
切換えするだけで、前照灯正面前方を照射するすれ違い
ビームの配光エリア7およびホットゾーン7′と、前照
灯前方右寄りを照射する走行ビーム配光エリア8および
ホットゾーン8′とが変換されるとともに左右に移動
し、スイッチ操作によって任意に選択することができ
る。そして(B)図の走行ビーム配光エリア8およびホ
ットゾーン8′は右寄りであるため左側通行における走
行ビームとして好適である。(A)図のすれ違いビーム
の配光エリア7は水平線Hの上方を照射するのでこのま
までは用いられないが、サブフィラメントの斜め下方に
シェードを設けて水平線Hよりも上方の区域の右半部を
遮光することによって好適なすれ違いビームとなる。こ
の図3(A),(B)の例は回転放物面リフレクタを用
いたのでシェードを併用しなければならないが、メイン
フィラメントとサブフィラメントとの点滅切換えに伴っ
て投光方向が自動的に左右に振られるという効果が得ら
れる。
【0015】図5は、前掲の図1のように構成された光
源バルブのサブフィラメントから出射した光束が自由曲
面リフレクタによって反射されたときの光路矢印を付記
した模式的な斜視図である。メインフィラメント5mは
仮想線で付記してある。サブフィラメント5sから矢印
i,j,k,mのように自由曲面リフレクタ9に入射し
て矢印i′,j′,k′,m′のように反射された光束
は、それぞれサブフィラメント像10i,10j,10
k,10mを結ぶ。上記4個のサブフィラメント像は例
示であって、実際には無数のサブフィラメント像(図示
省略)が総合されてすれ違いビームの配光エリア10が
形成される。前記自由曲面リフレクタ9は複数個の回転
放物面が組み合わされていて、上記すれ違いビームの配
光エリア10はシェードに依存することなく図3(C)
に示されているように垂直線Vの右方においては水平線
Hの上方を切り欠かれた形になっており、そのままでも
左側走行の交通法規下におけるすれ違いビームとして好
適である。以上に説明した図5および図3(C)の実施
例におけると同様の自由曲面リフレクタ9を用いてメイ
ンフィラメント5mを点灯させたときの状態を図6およ
び図3(D)に示す。(図6参照)メインフィラメント
5mは光軸Zの真下よりも左方に偏っている(矢印Z方
向に見たとき)。このため、該メインフィラメント5m
から矢印n,p,q,rのごとく自由曲面リフレクタ9
に入射して矢印n′,p′,q′,r′のように反射さ
れた光束は、スクリーン(図示せず)上で垂直線Vの右
側寄りにメインフィラメント像11n,11p,11
q,11rを結び、図3(D)に示したように該垂直線
Vの右側にホットゾーン11′を形成するので、このま
までも左側走行の交通法規下における走行ビームとして
好適である。この実施例におけるメインフィラメント5
mは前掲の図1(C)に示したようにサブフィラメント
5sよりも距離Lzだけ後方に配置されており、この距
離Lzは通常の自動車用前照灯の場合0〜4mmの範囲
内に設定することが適当である。そして、サブフィラメ
ント5sから出射した光束を反射して図3(C)のよう
なすれ違いビームの配光エリア10が形成されるように
前記の自由曲面リフレクタ9を構成した場合、前記の距
離Lzを大き目に設定すると図3(D)の走行ビームの
配光エリア11を上方に広げることができる。この走行
ビームの配光エリア11およびホットゾーン11′と道
路との関係を示すため、左側通行時におけるセンターラ
イン12を点線で、左,右の路肩13,13′を破線
で、それぞれ図3(D)に付記した。自己車を基準とし
た中心線に相当する垂直線Vに比して走行ビームの配光
エリア11およびホットゾーン11′が右寄りになって
いるため、対向車の無い道路の左側を走行する場合に路
上前方を遠距離から近距離まで好適に照明できることが
本図3(D)から容易に理解することができる。
【0016】
【発明の効果】以上に実施例を挙げて説明したように、
ダブルフィラメント形の光源バルブを用いた前照灯に本
発明を適用すると、メインフィラメントとサブフィラメ
ントとが光軸に対して略平行を保ちつつ左右にずれてい
るので、メインフィラメントから出射してリフレクタで
反射された光束の主投光方向とサブフィラメントから出
射してリフレクタで反射された光束の主投光方向とが左
右に振られた形に形成される。一方、対向車の無い場合
に使用される走行ビームによって形成される走行用配光
パターンは道路の中央を照射することが望ましい。例え
ば左側通行の交通法規下においては、自己車は道路の左
半部を走行するので、道路中央を照射するためには自己
車車体の中心線に比して若干右向きに投光することが必
要になる。同様に、右側通行の場合は若干左向きに投光
することが必要である。これを要約すると、走行ビーム
は対向車線側に振れていることが望ましい。また、対向
車が有る場合に使用されるすれ違いビームによって形成
されるすれ違い用配光パターンは、対向車に眩惑を与え
ないよう道路前方の対向車線側に振れていないことを必
要とする。
【0017】以上の事項を総括すると、メインフィラメ
ントとサブフィラメントとが左右にずれていることによ
って走行ビームとすれ違いビームとが左右に振れている
ことは、走行用配光パターンとすれ違い用配光パターン
とをダブルフィラメント形光源バルブの切換スイッチ操
作によって変換するために好都合である。すなわち、メ
インフィラメントとサブフィラメントとを点滅切換えす
ると主投光方向が左右に振れて、投光光束の中心部近傍
に形成されるホットゾーンが左右に移動する。メインフ
ィラメントを点灯させたときの主投光方向がサブフィラ
メントを点灯させたときの主投光方向に比して右に振れ
るか左に振れるかは、メインフィラメントをサブフィラ
メントの左下方に配置するか右下方に配置するかにより
設計的に任意に選定できるから、仕向先国の交通法規に
応じて適宜に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る前照灯に用いられてい
るダブルフィラメント形の光源バルブを示し、(A)は
座標軸を付記した斜視図であり、(B)はメインフィラ
メントおよびサブフィラメントを矢印Z方向に見た背面
図、(C)は同じく矢印X′方向に見た側面図である。
【図2】前掲の図1に示した実施例のように構成された
光源バルブのサブフィラメントから出射した光束が回転
放物面リフレクタによって反射されたときの光路矢印を
付記した模式的な斜視図である。
【図3】前掲の図1のように構成された光源バルブから
出射した光束によって形成される配光パターンを示す図
表であって、(A)はサブフィラメントから出射した光
束が回転放物面リフレクタによって反射された場合に形
成されるすれ違いビームの配光エリアを、(B)はメイ
ンフィラメントから出射した光束が回転放物面リフレク
タによって反射された場合に形成される走行ビームの配
光エリアを、(C)はサブフィラメントから出射した光
束が自由曲面リフレクタによって反射された場合に形成
されるすれ違いビームの配光エリアを、(D)はメイン
フィラメントから出射した光束が自由曲面リフレクタに
よって反射された場合に形成される走行ビームの配光エ
リアを、それぞれ描いてある。
【図4】前掲の図1に示したメインフィラメントから出
射した光束が前掲の図2におけると同様の回転放物面リ
フレクタによって反射されたときの光路を付記した模式
的な斜視図である。
【図5】前掲の図1のように構成された光源バルブのサ
ブフィラメントから出射した光束が自由曲面リフレクタ
によって反射されたときの光路矢印を付記した模式的な
斜視図である。
【図6】前掲の図1のように構成された光源バルブのサ
ブフィラメントから出射した光束を上掲の図5における
と同様の自由曲面リフレクタによって反射されたときの
光路矢印を付記した模式的な斜視図である。
【図7】メインフィラメントから出射した光束によって
走行ビームを形成するとともにサブフィラメントから出
射した光束によってすれ違いビームを形成する方式の、
ダブルフィラメント形の光源バルブを用いた前照灯の従
来例を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
1…ランプハウジング、2…前面レンズ、3…リフレク
タ、3a,3a′…回転放物面状反射面、3b,3b′
…無効部、4…光源バルブ、4a…遮光キャップ、5m
…メインフィラメント、5m1…メインフィラメントの
前後方向の中心、5m2…メインフィラメントの前端、
5s…サブフィラメント、5s1…サブフィラメントの
前後方向の中心、5s2…サブフィラメントの後端、6
…回転放物面リフレクタ、7…すれ違いビームの配光エ
リア、7′…ホットゾーン、7a〜7d…サブフィラメ
ント像、8…走行ビームの配光エリア、8′…ホットゾ
ーン、8e〜8h…メインフィラメント像、9…自由曲
面リフレクタ、10…すれ違いビームの配光エリア、1
0′…ホットゾーン、10i,10j,10k,10m
…サブフィラメント像、11…走行ビームの配光エリ
ア、11n,11p,11q,11r…メインフィラメ
ント像、11′…ホットゾーン、12…センターライ
ン、13,13′路肩、F′…疑似焦点位置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転放物面よりなる反射面、もしくは複
    数の回転放物面を組み合わせた自由曲面よりなる反射面
    を有するリフレクタと、 上記リフレクタの光軸と略平行に配置されて走行用配光
    パターンを形成するメインフィラメント、および、前記
    リフレクタの光軸と略平行に配置されてすれ違い用配光
    パターンを形成するサブフィラメントを有する光源バル
    ブと、を具備している前照灯において、 当該前照灯の正面から見たとき、前記のメインフィラメ
    ントがサブフィラメントの斜め下方に位置していること
    を特徴とする前照灯。
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