JPH08329266A - 多角形図形整形装置 - Google Patents

多角形図形整形装置

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JPH08329266A
JPH08329266A JP7133791A JP13379195A JPH08329266A JP H08329266 A JPH08329266 A JP H08329266A JP 7133791 A JP7133791 A JP 7133791A JP 13379195 A JP13379195 A JP 13379195A JP H08329266 A JPH08329266 A JP H08329266A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 頂点数偶数の多角形図形なら、どのような入
力図形でも、自動的に点対称の中心を抽出して、本来の
点対称な多角形図形に整形できるようにする。 【構成】 頂点数偶数の多角形が入力されると、中点算
出部24は、入力図形について、2n個の頂点のうち、
「m」番目の頂点と、「m+n」番目の頂点とを一組の
頂点として対応付けし、対応付けされた各組の頂点間を
結んで得られるn個の線分について、各中点の座標を算
出する。重心算出部25は、n個の中点の重心の座標を
算出する。重心−中点間距離算出部26は、重心−中点
間距離を算出する。点対称性決定部27は、重心−中点
間距離が、すべて、所定の許容範囲内に納まるときは、
算出された重心を点対称の中心と決める。重心が点対称
の中心に選ばれると、点対称化処理部28は、入力図形
に対して、頂点の座標の補正を行って、当該入力図形
を、重心に対して点対称図形となるように整形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、入力された(頂点数
が偶数個の)多角形図形を本来の点対称な多角形図形に
整形処理して出力する多角形図形整形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の図形整形装置としては、
例えば、特開昭62−111369号公報に記載のもの
が存在する。同公報記載の従来装置は、設計図面等を2
値化画像データとして自動的に読み取り、線分要素、シ
ンボル要素等を抽出して、この設計図面等のデータベー
ス化を行い、設計の自動化等に役立てるためのもので、
図21に示すように、入力図形からシンボル要素等を抽
出する認識前処理部101と、シンボル要素毎に予め対
称形であるか否かを定義したシンボルテーブル102
と、このシンボルテーブル102を参照して、認識前処
理部101から入力されるシンボル要素が対称形である
か否かを判定すると共に、認識結果を出力する認識処理
部103と、この認識処理部によってシンボル要素が対
称形であると判定された場合には、対称変換を行う対称
変換部104とから概略構成されている。上記従来装置
の構成によれば、シンボルテーブル102を参照すれ
ば、認識の対象となっているシンボル要素が、対称形で
あるか否かを複雑な演算処理を必要とせずに、迅速に判
定できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、すべて
のシンボル要素について対称であるか否かを定義づける
ことは不可能に近いので、上記構成の従来装置では、シ
ンボルテーブル102に定義されていない対称図形が入
力されることにより、対称性を認識できない事態にしば
しば見舞われる、という不都合があった。
【0004】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、頂点数が偶数個の多角形図形なら、所定の精度
で入力される限り、どのような入力図形でも、本来の点
対称な多角形図形に整形して出力することのできる多角
形図形整形装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明に係る多角形図形整形装置は、
図形を入力する入力手段と、入力された図形が多角形図
形である場合には、当該入力図形から、各頂点の座標を
含む図形上の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、入力
図形から抽出された上記特徴量に基づいて、当該入力図
形が、頂点数偶数の多角形図形であるか否かを識別する
頂点数偶奇識別手段と、該頂点数偶奇識別手段の識別の
結果、入力図形が頂点数偶数の多角形図形である場合に
は、当該入力図形について、2n個(nは2以上の整
数)の頂点のうち、任意の一の頂点を1番目の頂点と決
め、該1番目の頂点から右回り又は左回りに順番に頂点
を数えて、「m」番目(mは、1以上n以下の整数)の
頂点と、「m+n」番目の頂点とを一組の頂点として対
応付けを行い、対応付けされた各組の頂点間を結んで得
られるn個の線分について、各線分の中点の座標を算出
する中点算出手段と、算出されたn個の中点の座標か
ら、これらn個の中点の重心の座標を算出する重心算出
手段と、算出された重心と各中点とについて、重心−中
点間距離を算出する重心−中点間距離算出手段と、算出
された重心−中点間距離が、すべて、所定の許容範囲に
納まるか否かを判断し、判断の結果、算出された重心−
中点間距離が、すべて、所定の許容範囲に納まるとき
は、上記重心を点対称の中心と決める点対称性決定手段
と、該点対称性決定手段の決定に基づき、点対称の中心
を重心の位置に設定し、該重心の位置を基準にして、入
力図形から抽出された上記特徴量の少なくとも一部に変
更を加え、この変更結果に基づいて、当該入力図形を点
対称な多角形図形に整形する処理を行う点対称化処理手
段と、整形処理された上記多角形図形を出力する出力手
段とを備えてなることを特徴としている。
【0006】また、請求項2記載の発明に係る多角形図
形整形装置は、図形を入力する入力手段と、入力された
図形が多角形図形である場合には、当該入力図形から、
各頂点の座標を含む図形上の特徴量を抽出する特徴量抽
出手段と、入力図形から抽出された上記特徴量に基づい
て、当該入力図形が、頂点数偶数の多角形図形であるか
否かを識別する頂点数偶奇識別手段と、該頂点数偶奇識
別手段の識別の結果、入力図形が頂点数偶数の多角形図
形である場合には、当該入力図形について、2n個(n
は2以上の整数)の頂点のうち、任意の一の頂点を1番
目の頂点と決め、該1番目の頂点から右回り又は左回り
に順番に頂点を数えて、「m」番目(mは、1以上n以
下の整数)の頂点と、「m+n」番目の頂点とを一組の
頂点として対応付けし、対応付けされた各組の頂点間を
結んで得られるn個の線分について、各線分の中点の座
標を算出すると共に、これらn個の中点の平均位置であ
る平均中点の座標を算出する中点・平均中点算出手段
と、算出されたn個の中点の座標から、これらn個の中
点の重心の座標を算出する重心算出手段と、算出された
重心と平均中点とについて、重心−平均中点間距離を算
出する重心−平均中点間距離算出手段と、算出された重
心−平均中点間距離が、所定の許容範囲に納まるか否か
を判断し、判断の結果、算出された重心−平均中点間距
離が、所定の許容範囲に納まるときは、上記重心を点対
称の中心と決める点対称性決定手段と、該点対称性決定
手段の決定に基づき、点対称の中心を重心の位置に設定
し、該重心の位置を基準にして、入力図形から抽出され
た上記特徴量の少なくとも一部に変更を加え、この変更
結果に基づいて、当該入力図形を点対称な多角形図形に
整形する処理を行う点対称化処理手段と、整形処理され
た上記多角形図形を出力する出力手段とを備えてなるこ
とを特徴としている。
【0007】また、請求項3記載の発明に係る多角形図
形整形装置は、図形を入力する入力手段と、入力された
図形が多角形図形である場合には、当該入力図形から、
各頂点の座標を含む図形上の特徴量を抽出する特徴量抽
出手段と、入力図形から抽出された上記特徴量に基づい
て、当該入力図形が、頂点数偶数の多角形図形であるか
否かを識別する頂点数偶奇識別手段と、該頂点数偶奇識
別手段の識別の結果、入力図形が頂点数偶数の多角形図
形である場合には、当該入力図形について、2n個(n
は2以上の整数)の頂点のうち、任意の一の頂点を1番
目の頂点と決め、該1番目の頂点から右回り又は左回り
に順番に頂点を数えて、「m」番目(mは、1以上n以
下の整数)の頂点と、「m+n」番目の頂点とを一組の
頂点として対応付けし、対応付けされた各組の頂点間を
結んで得られるn個の線分について、各線分の中点の座
標を算出する中点算出手段と、入力図形が頂点数偶数の
多角形図形である場合には、当該入力図形から抽出され
た上記特徴量に基づいて、入力図形が点対称な図形であ
るならば点対称の中心となる蓋然性の高い点対称中心候
補点の座標を算出する点対称中心候補点算出手段と、算
出された点対称中心候補点と各中点とについて、点対称
中心候補点−中点間距離を算出する点対称中心候補点−
中点間距離算出手段と、算出された点対称中心候補点−
中点間距離が、すべて、所定の許容範囲に納まるか否か
を判断し、判断の結果、算出された点対称中心候補点−
中点間距離が、すべて、所定の許容範囲に納まるとき
は、上記点対称中心候補点を点対称の中心と決める点対
称性決定手段と、該点対称性決定手段の決定に基づき、
点対称の中心を上記点対称中心候補点の位置に設定し、
該点対称中心候補点の位置を基準にして、入力図形から
抽出された上記特徴量の少なくとも一部に変更を加え、
この変更結果に基づいて、当該入力図形を点対称な多角
形図形に整形する処理を行う点対称化処理手段と、整形
処理された上記多角形図形を出力する出力手段とを備え
てなることを特徴としている。
【0008】また、請求項4記載の発明に係る多角形図
形整形装置は、図形を入力する入力手段と、入力された
図形が多角形図形である場合には、当該入力図形から、
各頂点の座標を含む図形上の特徴量を抽出する特徴量抽
出手段と、入力図形から抽出された上記特徴量に基づい
て、当該入力図形が、頂点数偶数の多角形図形であるか
否かを識別する頂点数偶奇識別手段と、該頂点数偶奇識
別手段の識別の結果、入力図形が頂点数偶数の多角形図
形である場合には、当該入力図形について、2n個(n
は2以上の整数)の頂点のうち、任意の一の頂点を1番
目の頂点と決め、該1番目の頂点から右回り又は左回り
に順番に頂点を数えて、「m」番目(mは、1以上n以
下の整数)の頂点と、「m+n」番目の頂点とを一組の
頂点として対応付けし、対応付けされた各組の頂点間を
結んで得られるn個の線分について、これらn個の線分
の中点の平均位置である平均中点の座標を算出する平均
中点算出手段と、入力図形が頂点数偶数の多角形図形で
ある場合には、当該入力図形から抽出された上記特徴量
に基づいて、入力図形が点対称な図形であるならば点対
称の中心となる蓋然性の高い点対称中心候補点の座標を
算出する点対称中心候補点算出手段と、算出された点対
称中心候補点と平均中点とについて、点対称中心候補点
−平均中点間距離を算出する点対称中心候補点−平均中
点間距離算出手段と、算出された点対称中心候補点−平
均中点間距離が、所定の許容範囲に納まるか否かを判断
し、判断の結果、所定の許容範囲に納まるときは、上記
点対称中心候補点を点対称の中心と決める点対称性決定
手段と、該点対称性決定手段の決定に基づき、点対称の
中心を上記点対称中心候補点の位置に設定し、該点対称
中心候補点の位置を基準にして、入力図形から抽出され
た上記特徴量の少なくとも一部に変更を加え、この変更
結果に基づいて、当該入力図形を点対称な多角形図形に
整形する処理を行う点対称化処理手段と、整形処理され
た上記多角形図形を出力する出力手段とを備えてなるこ
とを特徴としている。
【0009】また、請求項5記載の発明に係る多角形図
形整形装置は、図形を入力する入力手段と、入力された
図形が多角形図形である場合には、当該入力図形から、
各頂点の座標を含む図形上の特徴量を抽出する特徴量抽
出手段と、入力図形から抽出された上記特徴量に基づい
て、当該入力図形が、頂点数偶数の多角形図形であるか
否かを識別する頂点数偶奇識別手段と、該頂点数偶奇識
別手段の識別の結果、入力図形が頂点数偶数の多角形図
形である場合には、当該入力図形から抽出された上記特
徴量に基づいて、入力図形が点対称な図形であるならば
点対称の中心となる蓋然性の高い点対称中心候補点の座
標を算出する点対称中心候補点算出手段と、入力図形が
頂点数偶数の多角形図形である場合には、当該入力図形
について、2n個(nは2以上の整数)の頂点のうち、
任意の一の頂点を1番目の頂点と決め、該1番目の頂点
から右回り又は左回りに順番に頂点を数えて、「m」番
目(mは、1以上n以下の整数)の頂点と、「m+n」
番目の頂点とを一組の頂点として対応付けし、対応付け
されたn組の頂点について、それぞれの組をなす2つの
頂点のうち、任意の一方の頂点を始点、他方の頂点を対
応点と定義付けると、上記始点を出発し上記点対称中心
候補点を通る半直線を作成し、上記始点からの距離が、
上記始点から上記点対称中心候補点までの距離の2倍と
なる上記半直線上の位置を対称点と定め、順次、n個の
対称点の座標を算出する対称点算出手段と、上記各始点
に関する上記対称点と上記対応点とについて、対称点−
対応点間距離を算出する対称点−対応点間距離算出手段
と、算出された対称点−対応点間距離が、すべて、所定
の許容範囲に納まるか否かを判断し、判断の結果、算出
された対称点−対応点間距離が、すべて、所定の許容範
囲に納まるときは、上記点対称中心候補点を点対称の中
心と決める点対称性決定手段と、該点対称性決定手段の
決定に基づき、点対称の中心を上記点対称中心候補点の
位置に設定し、該点対称中心候補点の位置を基準にし
て、入力図形から抽出された上記特徴量の少なくとも一
部に変更を加え、この変更結果に基づいて、当該入力図
形を点対称な多角形図形に整形する処理を行う点対称化
処理手段と、整形処理された上記多角形図形を出力する
出力手段とを備えてなることを特徴としている。
【0010】また、請求項6記載の発明に係る多角形図
形整形装置は、図形を入力する入力手段と、入力された
図形が多角形図形である場合には、当該入力図形から、
各頂点の座標を含む図形上の特徴量を抽出する特徴量抽
出手段と、入力図形から抽出された上記特徴量に基づい
て、当該入力図形が、頂点数偶数の多角形図形であるか
否かを識別する頂点数偶奇識別手段と、該頂点数偶奇識
別手段の識別の結果、入力図形が頂点数偶数の多角形図
形である場合には、当該入力図形から抽出された上記特
徴量に基づいて、入力図形が点対称な図形であるならば
点対称の中心となる蓋然性の高い点対称中心候補点の座
標を算出する点対称中心候補点算出手段と、入力図形が
頂点数偶数の多角形図形である場合には、当該入力図形
について、2n個(nは2以上の整数)の頂点のうち、
任意の一の頂点を1番目の頂点と決め、該1番目の頂点
から右回り又は左回りに順番に頂点を数えて、「m」番
目(mは、1以上n以下の整数)の頂点と、「m+n」
番目の頂点とを一組の頂点として対応付けし、対応付け
されたn組の頂点について、それぞれの組をなす2つの
頂点のうち、任意の一方の頂点を始点、他方の頂点を対
応点と定義付けると、上記始点を出発し上記点対称中心
候補点を通る半直線を作成し、上記始点からの距離が、
上記始点から上記点対称中心候補点までの距離の2倍と
なる上記半直線上の位置を対称点と定め、順次、n個の
対称点の座標を算出する対称点算出手段と、上記各始点
に関する上記対称点と上記対応点とについて、対称点−
対応点間平均距離を算出する対称点−対応点間平均距離
算出手段と、算出された対称点−対応点間平均距離が、
すべて、所定の許容範囲に納まるか否かを判断し、判断
の結果、算出された対称点−対応点間平均距離が、すべ
て、所定の許容範囲に納まるときは、上記点対称中心候
補点を点対称の中心と決める点対称性決定手段と、該点
対称性決定手段の決定に基づき、点対称の中心を上記点
対称中心候補点の位置に設定し、該点対称中心候補点の
位置を基準にして、入力図形から抽出された上記特徴量
の少なくとも一部に変更を加え、この変更結果に基づい
て、当該入力図形を点対称な多角形図形に整形する処理
を行う点対称化処理手段と、整形処理された上記多角形
図形を出力する出力手段とを備えてなることを特徴して
いる。
【0011】また、請求項7記載の発明は、請求項3乃
至6記載の多角形図形整形装置に係り、上記点対称中心
候補点算出手段は、4辺のうち相対向する2辺が直交座
標系のx軸に対して平行な状態あるいは所定の傾きを持
つ状態に設定された矩形であって、上記入力図形の少な
くとも2つの頂点に外接すると共に、残りの頂点を内包
する最小面積の矩形を作成し、作成された矩形の中心点
を点対称中心候補点に設定することを特徴としている。
【0012】また、請求項8記載の発明は、請求項1乃
至6記載の多角形図形整形装置に係り、上記点対称性決
定手段は、入力図形から抽出された上記図形上の特徴量
に基づいて、上記所定の基準値を算出して設定すること
を特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1記載の構成では、頂点数偶数の多角形
が入力されると、中点算出手段は、入力図形について、
2n個の頂点のうち、「m」番目の頂点と、「m+n」
番目の頂点とを一組の頂点として対応付けし、対応付け
された各組の頂点間を結んで得られるn個の線分につい
て、各中点の座標を算出する。この算出結果に基づい
て、重心算出手段は、n個の中点の重心の座標を算出す
る。重心−中点間距離算出手段は、算出された重心から
各中点までの距離を算出する。点対称性決定手段は、算
出された重心−中点間距離が、すべて、所定の許容範囲
に納まるか否かを判断し、すべて、許容範囲に納まると
きは、入力図形は点対称多角形であると判断し、算出さ
れた重心を点対称の中心と決める。重心が点対称の中心
に選ばれると、点対称化処理手段は、当該入力図形の一
部又は全部の頂点の座標に対して所定の補正を行って、
入力図形を、重心に対して点対称図形となるように整形
する。
【0014】なお、点対称性判断の基準となる許容値
は、必要に応じて、任意に設定でき、入力図形の大きさ
に応じて、変動する許容値を採用しても良く、入力図形
の大小に依らない固定した許容値を採用しても良い。入
力図形の大きさに応じて、許容値が変動する例として
は、例えば、入力図形の各辺の合計に所定の係数(例え
ば、0.05〜0.1)を乗した値を許容値に設定する
場合である(請求項8記載の構成)。
【0015】請求項2記載の構成では、頂点数偶数の多
角形図形が入力されると、中点・平均中点算出手段は、
当該入力図形について、各組の頂点間を結んで得られる
n個の線分について、各中点及び平均中点(中点の平均
値)の座標を算出する。中点・平均中点算出手段の算出
結果に基づいて、重心算出手段は、n個の中点の重心の
座標を算出し、重心−平均中点間距離算出手段は、重心
から平均中点までの距離を算出する。点対称性決定手段
は、算出された重心−平均中点間距離が、所定の許容範
囲に納まるか否かを判断し、許容範囲に納まるときは、
入力図形は点対称多角形であると判断し、算出された重
心を点対称の中心と決める。重心が点対称の中心に選ば
れると、点対称化処理手段は、当該入力図形の一部又は
全部の頂点の座標に対して所定の補正を行って、入力図
形を、重心に対して点対称図形となるように整形する。
【0016】請求項3記載の構成では、頂点数偶数の多
角形図形が入力されると、中点算出手段は、入力図形に
ついて、各組の頂点間を結んで得られるn個の線分につ
いて、各中点の座標を算出する。点対称中心候補点算出
手段は、入力図形から抽出された図形上の特徴量に基づ
いて、入力図形が点対称な図形であるならば点対称の中
心となる蓋然性の高い点対称中心候補点の座標を算出す
る。点対称中心候補点−中点間距離算出手段は、点対称
中心候補点−中点間距離を算出する。点対称性決定手段
は、算出された点対称中心候補点−中点間距離が、すべ
て、所定の許容範囲に納まるか否かを判断し、すべて、
許容範囲に納まるときは、入力図形は点対称多角形であ
ると判断し、算出された点対称中心候補点を点対称の中
心と決める。この決定に基づいて、点対称化処理手段
は、当該入力図形の一部又は全部の頂点の座標に対して
所定の補正を行って、入力図形を、点対称中心候補点に
対して点対称図形となるように整形する。ここで、入力
図形が点対称な図形であるならば、点対称の中心となる
蓋然性の高い点対称中心候補点としては、例えば、入力
図形の少なくとも2つの頂点に外接すると共に、残りの
頂点を内包する最小面積の矩形の中心を挙げることがで
きる(請求項7記載の構成)。ひし形を例に採り、説明
すれば、ひし形の少なくとも2つの頂点に外接すると共
に、残りの頂点を内包する最小面積の矩形とは、結局、
ひし形の4つの頂角に外接する矩形であり、このような
矩形の中心は、ひし形の中心(点対称の中心)と一致す
るからである。
【0017】請求項4記載の構成では、頂点数偶数の多
角形図形が入力されると、平均中点算出手段は、入力図
形について、各組の頂点間を結んで得られるn個の線分
の中点について、平均中点(中点の平均値)の座標を算
出する。点対称中心候補点算出手段は、入力図形から抽
出された図形上の特徴量に基づいて、上記点対称中心候
補点の座標を算出する。点対称中心候補点−平均中点間
距離算出手段は、点対称中心候補点−平均中点間距離を
算出する。点対称性決定手段は、算出された点対称中心
候補点−平均中点間距離が、所定の許容範囲に納まるか
否かを判断し、許容範囲に納まるときは、入力図形は点
対称多角形であると判断し、算出された点対称中心候補
点を点対称の中心と決める。この決定に基づいて、点対
称化処理手段は、当該入力図形の一部又は全部の頂点の
座標に対して所定の補正を行って、入力図形を、点対称
中心候補点に対して点対称図形となるように整形する。
【0018】請求項5記載の構成では、頂点数偶数の多
角形図形が入力されると、点対称中心候補点算出手段
は、入力図形から抽出された図形上の特徴量に基づい
て、上記点対称中心候補点の座標を算出する。対称点算
出手段は、入力図形について、頂点の各組について、任
意の一の頂点を始点として点対称中心候補点を通る半直
線を作成し、始点からの距離が、始点−点対称中心候補
点間距離の2倍となる上記半直線上の位置を対称点と定
め、n個の対称点の座標を算出する。対称点−対応点間
距離算出手段は、上記各始点に関する上記対称点と上記
対応点とについて、対称点−対応点間距離を算出する。
点対称性決定手段は、算出された対称点−対応点間距離
が、すべて、所定の許容範囲に納まるか否かを判断し、
判断の結果、算出された対称点−対応点間距離が、すべ
て、所定の許容範囲に納まるときは、上記点対称中心候
補点を点対称の中心と決める。この決定に基づいて、点
対称化処理手段は、当該入力図形の一部又は全部の頂点
の座標に対して所定の補正を行って、入力図形を、点対
称中心候補点に対して点対称図形となるように整形す
る。
【0019】請求項6記載の構成では、頂点数偶数の多
角形図形が入力されると、点対称中心候補点算出手段
は、入力図形から抽出された図形上の特徴量に基づい
て、上記点対称中心候補点の座標を算出する。対称点算
出手段は、入力図形について、頂点の各組について、任
意の一の頂点を始点として点対称中心候補点を通る半直
線を作成し、始点からの距離が、始点−点対称中心候補
点間距離の2倍となる上記半直線上の位置を対称点と定
め、n個の対称点の座標を算出する。対称点−対応点間
平均距離算出手段は、上記各始点に関する上記対称点と
上記対応点とについて、対称点−対応点間平均距離を算
出する。点対称性決定手段は、算出された対称点−対応
点間平均距離が、すべて、所定の許容範囲に納まるか否
かを判断し、判断の結果、算出された対称点−対応点間
平均距離が、すべて、所定の許容範囲に納まるときは、
上記点対称中心候補点を点対称の中心と決める。この決
定に基づいて、点対称化処理手段は、当該入力図形の一
部又は全部の頂点の座標に対して所定の補正を行って、
入力図形を、点対称中心候補点に対して点対称図形とな
るように整形する。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例である多角形図形整形装
置の電気的構成を示すブロック図、図2は、同装置の処
理動作を示すフローチャート、また、図3乃至図6は、
同装置の整形処理動作の説明に供される図である。図1
に示すように、この例の多角形図形整形装置は、キーボ
ード、マウス、OCR、ライトペン、タブレット等、図
形を入力するための入力装置1と、プログラム制御によ
り動作するデータ処理装置2と、外部記憶装置やRAM
等、入力図形や整形図形(整形処理された図形)の特徴
量等を記憶するための記憶装置3と、入力図形や整形図
形を出力(表示・印刷)するためのディスプレイ装置や
プリンタ等の出力装置4とから概略なっている。
【0021】データ処理装置2は、入力しようとする図
形が点対称な多角形図形であるとき、たとえ手書き入力
でも、点対称多角形図形としての特徴が所定の精度で入
力されると、入力図形の特徴を自動認識した後、認識し
た特徴に修正を加えて、本来の点対称な多角形に整形処
理する装置であり、入力図形から図形上の特徴量を抽出
する特徴量抽出部21、入力図形(多角形図形)の頂点
数を参照する多角形頂点数参照部22、入力図形から抽
出された特徴量に基づき、入力図形の点対称性の判定に
必要な対称性判定用線分(複数)の作成を行う対称性判
定用線分作成部23、各対称性判定用線分の中点を算出
する中点算出部24、算出された中点(複数)に基づい
て、入力図形が点対称多角形図形なら点対称中心となる
可能性の高い重心を算出する重心算出部25、重心から
各中点までの距離(重心−中点間距離)を算出する重心
−中点間距離算出部26、重心−中点間距離に基づい
て、入力図形の点対称性を判断する点対称性決定部2
7、及び、点対称性決定部27によって、「入力図形は
点対称である」と判断されると、入力図形から抽出され
た特徴量に所定の変更を加えて、当該入力図形を本来の
点対称図形に整形処理する点対称化処理部28等の機能
実現手段からなり、これらの機能実現手段は、全体とし
て、CPU(中央処理装置)や周辺用LSI等のハード
ウェア部分と、ROMや外部記憶装置等に格納されたソ
フトウェア部分とから構成されている。
【0022】装置各部(機能実現手段)について、さら
に詳述すれば、上記特徴量抽出部21は、入力図形か
ら、直線・曲線の特徴を抽出して、当該入力図形が多角
形図形であるか否かを判断し、多角形であれば、入力図
形を受け付けて、さらに、頂点数、各頂点の座標、辺の
長さ、内角(頂角)等、多角形としての特徴量を抽出
し、抽出結果を図形情報(当該入力図形の図番等)と共
に記憶装置3に一旦格納する一方、多角形でなければ、
入力図形を受け付けない。多角形頂点数参照部22は、
特徴量抽出部21が入力図形(多角形)を受け付けた
後、記憶装置3に格納されている入力図形の頂点数(特
徴量の一部)を参照して、入力図形が頂点数偶数の多角
形であるか否かを判断する。対称性判定用線分作成部2
3は、入力図形が頂点数偶数の多角形である場合に、入
力図形の点対称性を判定するために、図4及び図6に示
すように、当該入力図形について、2n個(nは2以上
の整数)の頂点のうち、任意の一の頂点t1を1番目の
頂点と決め、この1番目の頂点から右回り又は左回り
(図4及び図6では右回り)に順番に頂点t2,t3,
…を辿って、「m」番目(mは、1以上n以下の整数)
の頂点と、「m+n」番目の頂点とを一組の頂点(頂点
組)として対応付けを行い、対応付けされた各頂点組の
頂点間を結ぶ線分(対称性判定用線分)を作成する。し
たがって、対称性判定用線分L1,L2,L3,…は、
頂点数が2n個の場合、n本作成される。例えば、図4
に示すように、入力図形が4角形の場合には、2つの頂
点組(t1,t3),(t2,t4)から、2本の対称性
判定用線分L1,L2が作成され、また、図6に示すよ
うに、入力図形が6角形の場合には、3つの頂点組(t
1,t4),(t2,t5),(t3,t6)から、3本の
対称性判定用線分L1,L2,L3が作成される。
【0023】中点算出部24は、対称性判定用線分作成
部23で作成された対称性判定用線分L1,L2,L
3,…のそれぞれの中点P1,P2,P3,…(図5、
図6)の座標を算出する。重心算出部25は、中点算出
部24で算出された中点P1,P2,P3,…の座標に
基づいて、上記したように、入力図形が点対称多角形図
形なら点対称中心となる可能性の高い位置、すなわち、
重心Pmを算出する。例えば、図5に示すように、入力
図形が四角形の場合は、対称性判定用線分L1,L2は
2本であり、それゆえ、算出される中点も2つなので、
2つの中点P1,P2間を結ぶ線分の中点の位置が重心
Pmの位置である。また、図6に示すように、入力図形
が6角形の場合は、対称性判定用線分L1,L2,L3
は3本であり、それゆえ、算出される中点は3つなの
で、3つの中点P1(x1,y1),P2(x2,y2),P
3(x3,y3)を頂点とする3角形の重心(xm,ym)
が、求める重心である。なお、3角形の重心(xm,y
m)は、式(1),(2)で与えられる。 xm=(x1+x2+x3)/3 ……(1) ym=(y1+y2+y3)/3 ……(2) 入力図形が、8角形以上の多角形の場合でも、公知の重
心算出方法を用いて、複数の中点の重心Pmを求めるこ
とができる。
【0024】重心−中点間距離算出部26は、中点算出
部24及び重心算出部25の算出結果に基づいて、重心
Pmから各中点P1,P2,…までの距離(重心−中点
間距離)を算出する。点対称性決定部27は、まず、入
力図形から抽出された特徴量を参照して、入力図形の各
辺の合計値を算出し、この算出結果に所定の係数(例え
ば、0.05〜0.1)を乗した値を許容値(対称性判
定のための基準値)に設定する。次に、重心−中点間距
離算出部26で算出された重心Pmから各中点P1,P
2,…までの距離が、すべて、上述の手法で設定された
許容値以内に納まるか否かを判断し、この判断の結果、
重心Pmから各中点P1,P2,…までの距離が、すべ
て、許容値以内に納まるときは、入力図形は点対称多角
形であると判断して、算出された重心Pmを点対称の中
心と決定する。点対称化処理部28は、重心Pmが点対
称の中心に選ばれると、当該入力図形の一部又は全部の
頂点の座標を補正して、入力図形を、重心Pmに対して
点対称図形となるように整形する。
【0025】次に、図2のフローチャートに沿って、こ
の多角形図形整形装置の処理動作について具体的に説明
する。特徴量抽出部21は、入力装置1から、例えば、
図3(a)に示すような、入力図形(データ)の供給を
受けると、ステップA1において、入力図形について、
閉じた図形・開いた図形の種別、及び直線・曲線の種
別、頂点数、各頂点の座標、辺の長さ、内角(頂角)等
の図形上の特徴量を抽出し、抽出結果を図形情報(当該
入力図形の図番等)と共に記憶装置3の特徴量記憶エリ
アに一旦格納する。多角形頂点数参照部22は、ステッ
プA2において、記憶装置3の特徴量記憶エリアを参照
して、入力図形の頂点数が偶数であるか否かを判定す
る。入力図形の頂点数が奇数の場合には、点対称図形で
はないと判定して、以後の点対称整形処理を中止させる
(ステップA10)。一方、図3(a)の図形のよう
に、入力図形の頂点数が偶数の場合には、対称性判定用
線分作成部23(ステップA3)を起動させる。
【0026】対称性判定用線分作成部23は、ステップ
A3において、記憶装置3の特徴量記憶エリアに記憶さ
れている頂点の座標を参照して、図4に示すように、当
該入力図形について、4個の頂点のうち、任意の一の頂
点t1を1番目の頂点と決め、この1番目の頂点から右
回りに順番に、2番目の頂点t2,3番目のt3と辿っ
て、1番目の頂点t1と、3番目の頂点t3とを一組の
頂点(頂点組)とし、また、2番目の頂点t2と、4番
目の頂点t4とを一組の頂点(頂点組)として、それぞ
れ対応付けを行い、各頂点組(t1,t3),(t2,t
4)の頂点間を結ぶ対称性判定用線分L1,L2を作成
する。次いで、ステップA4において、中点算出部24
は、対称性判定用線分作成部23で作成された対称性判
定用線分L1,L2のそれぞれの中点P1,P2(図
5)の座標を算出する。この後、ステップA5におい
て、重心算出部25は、中点算出部24で算出された中
点P1,P2の座標に基づいて、重心Pmを算出する。
この例のように、入力図形が四角形の場合(図3
(a))には、図5に示すように、対称性判定用線分L
1,L2は2本であり、それゆえ、算出される中点も2
つなので、2つの中点P1,P2間を結ぶ線分の中点の
位置が重心Pmとして求められる。
【0027】重心−中点間距離算出部26は、ステップ
A6において、中点算出部24及び重心算出部25の算
出結果に基づいて、重心Pmから各中点P1,P2まで
の距離(重心−中点間距離)を算出する。点対称性決定
部27は、まず、ステップA7において、入力図形から
抽出された特徴量を参照して、入力図形の各辺の合計値
を算出し、この算出結果に例えば係数0.05を乗した
値を許容値(対称性判定のための基準値)に設定した
後、ステップA8へ進み、入力図形(図3(a))は、
点対称図形として妥当であるか否かの判断を行う。具体
的には、重心−中点間距離算出部26で算出された重心
Pmから各中点P1,P2までの距離(重心−中点間距
離)が、すべて、ステップA7において設定された許容
値以内に納まるか否かを判断し、この判断の結果、重心
Pmから任意の一つの中点までの距離が、許容値を越え
るときは、入力図形(図3(a))は点対称多角形では
ないと判断する(ステップA10)。一方、重心Pmか
ら各中点P1,P2までの距離が、すべて、許容値以内
に納まるときは、入力図形(図3(a))は点対称多角
形であると判断して、算出された重心Pmを点対称の中
心と決定する。
【0028】点対称化処理部28は、ステップA9にお
いて、重心Pmが点対称の中心に選ばれると、当該入力
図形の一部又は全部の頂点の座標に対して所定の補正を
行い、入力図形を、重心Pmに対して点対称図形となる
ように整形する。補正の手法は、各種あり、頂点組をな
す2つの頂点のうち、一方又は他方、あるいは両方を補
正するかは、必要に応じて、選択できるが、この例で
は、両方の頂点を等量補正するようにしている(すなわ
ち、重心Pmから一方の頂点までの距離と他方の頂点ま
での距離との平均距離を求め、重心Pmから各頂点まで
の距離が、平均距離と合致するように、各頂点の座標を
補正するようにしている)。補正の結果(整形図形の特
徴量)は、記憶装置の3に記憶され、出力要求に応じ
て、読み出されて出力される。この結果、入力図形(図
3(a))は、本来の点対称な多角形図形、この例で
は、平行4辺形の図形(図3(b)に実線)に整形され
て出力装置4から出力される。
【0029】この第1実施例の構成によれば、頂点数が
偶数個の多角形図形なら、所定の精度で入力される限
り、どのような入力図形でも、自動的に点対称の中心を
抽出して、本来の点対称な多角形図形に整形することが
できる。
【0030】◇第2実施例 図7は、この発明の第2実施例である多角形図形整形装
置の電気的構成を示すブロック図である。この例の構成
が、上述の第1実施例のそれと大きく異なるところは、
データ処理装置5(図7)において、中点算出部24
(図1)に代えて、中点・平均中点算出部51を設ける
と共に、重心−中点間距離算出部26に代えて、重心−
平均中点間距離算出部52を設けるようにした点であ
る。中点・平均中点算出部51は、入力図形が頂点数2
nの多角形である場合、n個の中点の座標を算出すると
共に、n個の中点の平均位置である平均中点の座標を算
出する。また、重心−平均中点間距離算出部52は、重
心Pmから平均中点までの距離(重心−平均中点間距
離)を算出する。
【0031】この例の構成において、頂点数偶数の多角
形図形(例えば、図6に示す6角形図形)が入力される
と、中点・平均中点算出部51は、当該入力図形につい
て、各頂点組(t1,t4),(t2,t5),(t3,t
6)の頂点間を結んで得られる3本の対称性判定用線分
L1,L2,L3について、各中点P1,P2,P3及
び平均中点の座標を算出する。この中点・平均中点算出
部51の算出結果に基づいて、重心算出部25は、3個
の中点P1,P2,P3の重心Pmの座標を算出し、重
心−平均中点間距離算出部52は、重心Pmから平均中
点までの距離を算出する。点対称性決定部53は、算出
された重心−平均中点間距離が、所定の許容値以内であ
るか否かを判断し、許容値以内のときは、入力図形は点
対称多角形であると判断し、算出された重心Pmを点対
称の中心と決める。重心Pmが点対称の中心に選ばれる
と、点対称化処理部54は、当該入力図形の一部又は全
部の頂点の座標に対して所定の補正を行って、入力図形
を、重心Pmに対して点対称図形となるように整形す
る。補正の手法は、第1実施例と同様でも良いが、乱数
表を用いて、奇数なら一方の頂点を補正するようにし、
偶数なら他方の頂点を補正するようにしても良い。な
お、上記以外の点では、第1実施例の構成と略同様であ
るので、図7において、図1と同一の構成各部について
は、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0032】第2実施例の構成によっても、第1実施例
と略同様に、頂点数偶数の多角形図形なら、所定の精度
で入力される限り、どのような入力図形でも、自動的に
点対称の中心を抽出して、本来の点対称な多角形図形に
整形することができる。
【0033】◇第3実施例 図8は、この発明の第3実施例である多角形図形整形装
置の電気的構成を示すブロック図、図9は、同装置の処
理動作を示すフローチャート、また、図10及び図11
は、同装置の整形処理動作の説明に供される図である。
この第3実施例においては、データ処理装置6は、図8
に示すように、特徴量抽出部21、多角形頂点数参照部
22、対称性判定用線分作成部23、中点算出部24、
点対称中心候補点算出部61、候補点−中点間距離算出
部62、点対称性決定部63、及び点対称化処理部64
からなっている。点対称中心候補点算出部61は、入力
図形が頂点数偶数の多角形図形である場合には、当該入
力図形から抽出された特徴量に基づいて、入力図形が点
対称な図形であるならば点対称の中心となる蓋然性の高
い点対称中心候補点の座標を算出する。候補点−中点間
距離算出部62は、算出された点対称中心候補点と各中
点とについて、候補点−中点間距離を算出する。点対称
性決定部63は、算出された候補点−中点間距離が、す
べて、所定の許容値以内に納まるか否かを判断し、判断
の結果、算出された候補点−中点間距離が、すべて、所
定の許容値以内に納まるときは、上記点対称中心候補点
を点対称の中心と決める。点対称化処理部64は、点対
称性決定部63が点対称中心候補点を点対称の中心と決
めると、当該点対称中心候補点に基づいて、入力図形か
ら抽出された上記特徴量の少なくとも一部に変更を加
え、この変更結果に基づいて、当該入力図形を点対称な
多角形図形に整形する処理を行う。
【0034】次に、図9のフローチャートに沿って、こ
の第3実施例の多角形図形整形装置の処理動作について
具体的に説明する。特徴量抽出部21は、入力装置1か
ら、例えば、図10又は図11に示すような、入力図形
(データ)の供給を受けると、ステップB1において、
入力図形について、閉じた図形・開いた図形の種別、及
び直線・曲線の種別、頂点数、各頂点の座標、辺の長
さ、内角(頂角)等の図形上の特徴量を抽出し、抽出結
果を図形情報(当該入力図形の図番等)と共に記憶装置
3の特徴量記憶エリアに一旦格納する。多角形頂点数参
照部22は、ステップB2において、記憶装置3の特徴
量記憶エリアを参照して、入力図形の頂点数が偶数であ
るか否かを判定する。入力図形の頂点数が奇数の場合に
は、点対称図形ではないと判定して、以後の点対称整形
処理を中止させる(ステップB10)。一方、図10や
図11の図形のように、入力図形の頂点数が偶数の場合
には、対称性判定用線分作成部23(ステップB3)及
び点対称中心候補点算出部61(ステップB4)を起動
させる。
【0035】対称性判定用線分作成部23は、ステップ
B3において、記憶装置3の特徴量記憶エリアに記憶さ
れている頂点の座標を参照して、図10や図11に示す
ように、当該入力図形について、2n個(nは2以上の
整数)の頂点のうち、任意の一の頂点t1を1番目の頂
点と決め、この1番目の頂点から右回りに順番に頂点t
2,t3,…を辿って、「m」番目(mは、1以上n以
下の整数)の頂点と、「m+n」番目の頂点とを一組の
頂点(頂点組)として対応付けを行い、対応付けされた
各頂点組の頂点間を結ぶ対称性判定用線分を作成する。
例えば、図10に示すように、入力図形が4角形の場合
には、2つの頂点組(t1,t3),(t2,t4)か
ら、2本の対称性判定用線分L1,L2が作成され、ま
た、図11に示すように、入力図形が6角形の場合に
は、3つの頂点組(t1,t4),(t2,t5),(t
3,t6)から、3本の対称性判定用線分L1,L2,
L3が作成される。
【0036】一方、点対称中心候補点算出部61は、ス
テップB4において、記憶装置3の特徴量記憶エリアに
記憶されている頂点の座標を参照して、入力図形が点対
称な図形であるならば点対称の中心となる蓋然性の高い
点対称中心候補点の座標を算出する。この第3実施例で
は、点対称中心候補点Pnは、以下の手順で求められ
る。すなわち、直交座標系に分布する複数の中点のう
ち、 y軸に平行でかつxの値が最小の中点(xmin,
y)を通る第1の直線と、 y軸に平行でかつxの値
が最大の中点(xmax,y)を通る第2の直線と、 x
軸に平行でかつyの値が最小の中点(x,ymin)を通
る第3の直線と、 x軸に平行でかつyの値が最大の
中点(x,ymax)を通る第4の直線とで形成される矩
形を求め、求めた矩形の中心点を点対称中心候補点Pn
に設定する(図10及び図11)。
【0037】次に、ステップB5において、中点算出部
24は、対称性判定用線分作成部23で作成された対称
性判定用線分L1,L2,…のそれぞれの中点P1,P
2,…(図10及び図11)の座標を算出する。候補点
−中点間距離算出部62は、ステップB6において、中
点算出部24及び点対称中心候補点算出部61の算出結
果に基づいて、点対称中心候補点Pnから各中点P1,
P2までの距離(候補点−中点間距離)を算出する。こ
の後、点対称性決定部63は、まず、ステップB7にお
いて、入力図形から抽出された特徴量を参照して、入力
図形の各辺の合計値を算出し、この算出結果に所定の係
数を乗した値を許容値(対称性判定のための基準値)に
設定した後、ステップB8へ進み、入力図形(図10や
図11)は、点対称図形として妥当であるか否かの判断
を行う。具体的には、候補点−中点間距離算出部62で
算出された点対称中心候補点Pnから各中点P1,P
2,…までの距離(候補点−中点間距離)が、すべて、
ステップB7において設定された許容値以内に納まるか
否かを判断し、この判断の結果、点対称中心候補点Pn
から任意の一つの中点までの距離が、許容値を越えると
きは、入力図形は点対称多角形ではないと判断する(ス
テップB10)。
【0038】一方、点対称中心候補点Pnから各中点P
1,P2,…までの距離が、すべて、許容値以内に納ま
るときは、入力図形は点対称多角形であると判断して、
算出された点対称中心候補点Pnを点対称の中心と決定
する。点対称化処理部64は、ステップB9において、
点対称中心候補点Pnが点対称の中心に選ばれると、当
該入力図形の一部又は全部の頂点の座標に対して所定の
補正を行い、入力図形を、点対称中心候補点Pnに対し
て点対称図形となるように整形する。第3実施例の構成
によっても、第1実施例と略同様に、頂点数偶数の多角
形図形なら、所定の精度で入力される限り、どのような
入力図形でも、自動的に点対称の中心を抽出して、本来
の点対称な多角形図形に整形することができる。
【0039】◇第4実施例 図12は、この発明の第4実施例である多角形図形整形
装置の電気的構成を示すブロック図である。この例の構
成が、上述の第3実施例のそれと大きく異なるところ
は、データ処理装置7(図12)において、中点算出部
24(図1)に代えて、平均中点算出部71を設けると
共に、候補点−中点間距離算出部62に代えて、候補点
−平均中点間距離算出部72を設けるようにした点であ
る。平均中点算出部71は、入力図形が頂点数2nの多
角形である場合、対応付けされた各頂点組の頂点間を結
んで得られるn個の対称性判定用線分について、これら
n個の対称性判定用線分の中点の平均位置である平均中
点の座標を算出する。また、候補点−平均中点間距離算
出部72は、点対称中心候補点から平均中点までの距離
(候補点−平均中点間距離)を算出する。
【0040】この第4実施例の構成において、頂点数偶
数の多角形図形が入力されると、平均中点算出部71
は、入力図形について、各頂点組の頂点間を結んで得ら
れるn個の対称性判定用線分の中点について、平均中点
の座標を算出する。点対称中心候補点算出部61は、入
力図形から抽出された図形上の特徴量に基づいて、第3
実施例で述べたと同様の手法により、または、別の手法
により、点対称中心候補点の座標を算出する。候補点−
平均中点間距離算出部72は、候補点−平均中点間距離
を算出する。点対称性決定部73は、算出された候補点
−平均中点間距離が、所定の許容値以内であるかを判断
し、許容値以内のときは、入力図形は点対称多角形であ
ると判断し、算出された点対称中心候補点を点対称の中
心と決める。この決定に基づいて、点対称化処理部74
は、当該入力図形の一部又は全部の頂点の座標に対して
所定の補正を行って、入力図形を、点対称中心候補点に
対して点対称図形となるように整形する。第4実施例の
構成によっても、第3実施例と略同様に、頂点数偶数の
多角形図形なら、所定の精度で入力される限り、どのよ
うな入力図形でも、自動的に点対称の中心を抽出して、
本来の点対称な多角形図形に整形することができる。
【0041】◇第5実施例 図13は、この発明の第5実施例である多角形図形整形
装置の電気的構成を示すブロック図、図14は、同装置
の処理動作を示すフローチャート、また、図15及び図
16は、同装置の整形処理動作の説明に供される図であ
る。この第5実施例においては、データ処理装置8は、
図13に示すように、特徴量抽出部21、多角形頂点数
参照部22、点対称中心候補点算出部61、半直線作成
部81、対称点算出部82、対称点−対応点間距離算出
部83、点対称性決定部84、及び点対称化処理部85
からなっている。上記半直線作成部81は、入力図形
が、図15や図16に示すような、頂点数偶数の多角形
図形である場合には、当該入力図形について、2n個
(nは2以上の整数)の頂点のうち、任意の一の頂点を
1番目の頂点t1と決め、この1番目の頂点t1から右
回り又は左回りに順番に頂点を数えて、「m」番目(m
は、1以上n以下の整数)の頂点と、「m+n」番目の
頂点とを一組の頂点として対応付けし、対応付けされた
n組の頂点について、それぞれの組をなす2つの頂点の
うち、任意の一方の頂点を始点、他方の頂点を対応点と
定義付けると、前記始点を出発し前記点対称中心候補点
Pnを通る半直線N1,N2,…を作成する。対称点算
出部82は、上記始点からの距離が、始点から点対称中
心候補点Pnまでの距離の2倍となる半直線N1,N
2,…上の位置を対称点T1,T2,…と定め、順次n
個の対称点T1,T2,…の座標を算出する。また、対
称点−対応点間距離算出部83は、各始点に関する対称
点T1,T2,…と対応点(始点の頂点と相対応する頂
点、図15のt3,t4、図16のt4,t5,t6)
とについて、対称点T1,T2,…から対応点までの距
離(対称点−対応点間距離)を算出する。
【0042】次に、図14のフローチャートに沿って、
この第5実施例の多角形図形整形装置の処理動作につい
て具体的に説明する。特徴量抽出部21は、入力装置1
から、例えば、図15又は図16に示すような、入力図
形(データ)の供給を受けると、ステップC1におい
て、入力図形について、閉じた図形・開いた図形の種
別、及び直線・曲線の種別、頂点数、各頂点の座標、辺
の長さ、内角(頂角)等の図形上の特徴量を抽出し、抽
出結果を図形情報(当該入力図形の図番等)と共に記憶
装置3の特徴量記憶エリアに一旦格納する。多角形頂点
数参照部22は、ステップC2において、記憶装置3の
特徴量記憶エリアを参照して、入力図形の頂点数が偶数
であるか否かを判定する。入力図形の頂点数が奇数の場
合には、点対称図形ではないと判定して、以後の点対称
整形処理を中止させる(ステップC10)。これに対し
て、図15や図16の図形のように、入力図形の頂点数
が偶数の場合には、点対称中心候補点算出部61(ステ
ップC3)及び半直線作成部81(ステップC4)を起
動させる。
【0043】点対称中心候補点算出部61は、ステップ
C3において、記憶装置3の特徴量記憶エリアに記憶さ
れている頂点の座標を参照して、入力図形が点対称な図
形であるならば点対称の中心となる蓋然性の高い点対称
中心候補点の座標を算出する(第3実施例参照)。半直
線作成部81は、ステップC4において、入力図形が、
例えば、図15に示すような4角形の場合には、4つの
頂点から、2つの頂点組(t1,t3),(t2,t4)
を得て、頂点組(t1,t3)について、例えば、頂点
t1を始点に設定し、始点に設定された頂点t1から点
対称中心候補点Pnを通る半直線N1を作成する。次い
で、頂点組(t2,t4)について、例えば、頂点t2
を始点に設定し、始点に設定された頂点t2から点対称
中心候補点Pnを通る半直線N2を作成する。また、入
力図形が、図16に示すような6角形の場合には、6つ
の頂点から、3つの頂点組(t1,t4),(t2,t
5),(t3,t6)を得て、頂点組(t1,t4)につ
いて、例えば、頂点t1を始点に設定し、始点に設定さ
れた頂点t1から点対称中心候補点Pnを通る半直線N
1を作成する。次いで、頂点組(t2,t5)につい
て、例えば、頂点t2を始点に設定し、始点に設定され
た頂点t2から点対称中心候補点Pnを通る半直線N2
を作成する。次いで、頂点組(t3,t6)について、
例えば、頂点t3を始点に設定し、始点に設定された頂
点t3から点対称中心候補点Pnを通る半直線N3を作
成する。
【0044】対称点算出部82は、ステップC5におい
て、入力図形が、例えば、図15に示すような4角形の
場合には、頂点t1から点対称中心候補点Pnまでの距
離の2倍となる半直線N1上の位置を対称点T1に設定
し、次いで、頂点t2から点対称中心候補点Pnまでの
距離の2倍となる半直線N2上の位置を対称点T2に設
定する。また、入力図形が、例えば、図16に示すよう
な6角形の場合には、頂点t1から点対称中心候補点P
nまでの距離の2倍となる半直線N1上の位置を対称点
T1に設定し、次いで、頂点t2から点対称中心候補点
Pnまでの距離の2倍となる半直線N2上の位置を対称
点T2に設定し、次いで、頂点t3から点対称中心候補
点Pnまでの距離の2倍となる半直線N3上の位置を対
称点T3に設定する。
【0045】次に、対称点−対応点間距離算出部83
は、ステップC6において、記憶装置3の特徴量記憶エ
リアに記憶されている対応点(始点の頂点と相対応する
頂点)の座標を参照すると共に、対称点算出部82の算
出結果を参照して、各始点に関する対称点と対応点とに
ついて、対称点T1,T2,…から対応点(図15のt
3,t4、図16のt4,t5,t6)までの距離(対
称点−対応点間距離)を算出する。この後、点対称性決
定部84は、まず、ステップC7において、入力図形か
ら抽出された特徴量を参照して、入力図形の各辺の合計
値を算出し、この算出結果に所定の係数を乗した値を許
容値(対称性判定のための基準値)に設定した後、ステ
ップC8へ進み、入力図形(図15や図16)は、点対
称図形として妥当であるか否かを判断する。具体的に
は、対称点−対応点間距離算出部83で算出された対称
点−対応点間距離(複数)が、すべて、ステップC7に
おいて設定された許容値以内に納まるか否かを判断し、
この判断の結果、対称点−対応点間距離が、許容値を越
えるときは、入力図形は点対称多角形ではないと判断す
る(ステップC10)。
【0046】一方、対称点−対応点間距離が、すべて、
許容値以内に納まるときは、入力図形は点対称多角形で
あると判断して、算出された点対称中心候補点Pnを点
対称の中心と決定する。点対称化処理部85は、ステッ
プC9において、点対称中心候補点Pnが点対称の中心
に選ばれると、当該入力図形の一部又は全部の頂点の座
標に対して所定の補正を行い、入力図形を、点対称中心
候補点Pnに対して点対称図形となるように整形する。
第5実施例の構成によっても、第1実施例と略同様に、
頂点数偶数の多角形図形なら、所定の精度で入力される
限り、どのような入力図形でも、自動的に点対称の中心
を抽出して、本来の点対称な多角形図形に整形すること
ができる。
【0047】◇第6実施例 図17は、この発明の第6実施例である多角形図形整形
装置の電気的構成を示すブロック図、図18は、同装置
の処理動作を示すフローチャートである。この第6実施
例においては、データ処理装置6aは、図17に示すよ
うに、特徴量抽出部21、多角形頂点数参照部22、対
称性判定用線分作成部23、中点逐次算出部24a、点
対称中心候補点算出部61、候補点−中点間距離逐次算
出部62a、点対称性逐次決定部63a、及び点対称化
処理部64から構成されている。この第6実施例のデー
タ処理装置6aが、第3実施例のデータ処理装置6と大
きく異なるところは、第3実施例の点対称性決定部63
(図8)では、入力図形が、頂点数2nの多角形の場
合、n個の対称性判定用線分のすべてについて、候補点
−中点間距離の算出処理が完了するのを待って、入力図
形に対する点対称性妥当性判断を行う構成となっている
のに対して、この例の点対称性逐次決定部63aでは、
個々の対称性判定用線分の中点について、候補点−中点
間距離の算出処理が完了する毎に、入力図形に対する点
対称性妥当性判断を行う構成となっている点である。こ
れに伴い、この第6実施例では、中点算出部24(図
8)に代えて、対称性判定用線分の中点を1つ求めては
出力する中点逐次算出部24aと、候補点−中点間距離
算出部62(図8)に代えて、候補点−中点間距離を1
つ求めては出力する候補点−中点間距離逐次算出部62
aとが備えられている。
【0048】図18のフローチャートに沿って、この第
5実施例の多角形図形整形装置の処理動作について具体
的に説明する。特徴量抽出部21は、入力装置1から、
入力図形(データ)の供給を受けると、ステップD1に
おいて、入力図形について、閉じた図形・開いた図形の
種別、及び直線・曲線の種別、頂点数、各頂点の座標、
辺の長さ、内角(頂角)等の図形上の特徴量を抽出し、
抽出結果を図形情報(入力図形の図番等)と共に記憶装
置3の特徴量記憶エリアに一旦格納する。多角形頂点数
参照部22は、ステップD2において、記憶装置3の特
徴量記憶エリアを参照して、入力図形の頂点数が偶数で
あるか否かを判定する。入力図形の頂点数が奇数の場合
には、点対称図形ではないと判定して、以後の点対称整
形処理を中止させる(ステップD10)。これに対し
て、入力図形の頂点数が偶数の場合には、対称性判定用
線分作成部23(ステップD3)及び点対称中心候補点
算出部61(ステップD4)を起動させる。対称性判定
用線分作成部23は、ステップD3において、記憶装置
3の特徴量記憶エリアに記憶されている頂点の座標(特
徴量の一部)を参照して、対応付けされた各頂点組の頂
点間を結ぶ対称性判定用線分を作成する(頂点数2n個
の入力図形なら、n本の対称性判定用線分が作成され
る)。点対称中心候補点算出部61は、ステップD4に
おいて、記憶装置3の特徴量記憶エリアに記憶されてい
る頂点の座標を参照して、入力図形が点対称な図形であ
るならば点対称の中心となる蓋然性の高い点対称中心候
補点Pnの座標を算出する(第3実施例参照)。
【0049】この後、中点逐次算出部24aは、ステッ
プD5において、所定の順番に従う1つの対称性判定用
線分の中点を算出し、算出結果を候補点−中点間距離逐
次算出部62aに出力する。候補点−中点間距離逐次算
出部62aは、中点逐次算出部24aから、1つの対称
性判定用線分の中点の値を受け取ると、ステップD6に
おいて、当該対称性判定用線分に対応する候補点−中点
間距離を算出し、算出結果を点対称性逐次決定部63a
に送出する。点対称性逐次決定部63aでは、ステップ
D7において、点対称性逐次決定部63aから供給され
た1つの候補点−中点間距離が、予め記憶装置3に記憶
されている所定の許容範囲に納まるか否かを判断し、許
容範囲を越えた値の場合には、入力図形は、点対称図形
ではないと判定する(ステップD10)。一方、候補点
−中点間距離が、所定の許容範囲に納まる場合には、ス
テップD8へ進み、まだ、候補点−中点間距離を算出し
ていない対称性判定用線分が存在するか否かを判断し、
存在する場合には、ステップD5に戻して、中点逐次算
出部24aに、次の中点算出処理を続行させる。
【0050】このような処理を繰り返すことにより、す
べての対称性判定用線分について、候補点−中点間距離
が算出され、かつ、算出されたすべての候補点−中点間
距離が、所定の許容範囲に納まるときは、入力図形は点
対称多角形であると判断して、算出された点対称中心候
補点Pnを点対称の中心と決定する。点対称化処理部6
4は、ステップD9において、点対称中心候補点Pnが
点対称の中心に選ばれると、当該入力図形の一部又は全
部の頂点の座標に対して所定の補正を行い、入力図形
を、点対称中心候補点Pnに対して点対称図形となるよ
うに整形する。第3実施例の構成によっても、第1実施
例と略同様に、頂点数偶数の多角形図形なら、所定の精
度で入力される限り、どのような入力図形でも、自動的
に点対称の中心を抽出して、本来の点対称な多角形図形
に整形することができる。
【0051】この第6実施例の構成によれば、点対称性
を持たない入力図形を、より早く切り捨てることができ
るため、第3実施例の構成よりも処理速度が迅速とな
る。
【0052】◇第7実施例 図19は、この発明の第7実施例である多角形図形整形
装置の電気的構成を示すブロック図、図20は、同装置
の処理動作を示すフローチャートである。この第7実施
例では、整形参照指示部29が付加されている点を除け
ば、上述の第1実施例の構成(図1)と略同様である。
この整形指示部29は、点対称整形するために基準とな
る要素や参照する要素を指示する(ステップE9)。例
えば、「対称性判定用線分のどちらの頂点の座標を参照
して整形処理するのか」等である。この第7実施例の構
成によれば、点対称化処理時に特徴量の参照要素を指示
できるため、利用者の意図に沿った点対称図形の入出力
が可能となる。
【0053】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、点対称中
心候補点の算出手法は、実施例のものに限定されない。
また、第1実施例と第2実施例、又は第3実施例と第4
実施例とを併用することにより、入力図形に対する点対
称性判断を2重に実施するようにしても良い。また、第
5実施例の変形例として、複数の対称点−対応点間距離
の平均値である対称点−対応点間平均距離を算出し、算
出された対称点−対応点間平均距離が、所定の許容範囲
内に納まるか否かで、入力図形に対する点対称化処理の
妥当性を判断するようにしても良い。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、頂点数が偶数個の多角形図形なら、所定の精度
で入力される限り、どのような入力図形でも、自動的に
点対称の中心を抽出して、本来の点対称な多角形図形に
整形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例である多角形図形整形装
置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】同装置の処理動作を示すフローチャートであ
る。
【図3】同装置の整形処理動作の説明に供される図であ
る。
【図4】同装置の整形処理動作の説明に供される図であ
る。
【図5】同装置の整形処理動作の説明に供される図であ
る。
【図6】同装置の整形処理動作の説明に供される図であ
る。
【図7】この発明の第2実施例である多角形図形整形装
置の電気的構成を示すブロック図である。
【図8】この発明の第3実施例である多角形図形整形装
置の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】同装置の処理動作を示すフローチャートであ
る。
【図10】同装置の整形処理動作の説明に供される図で
ある。
【図11】同装置の整形処理動作の説明に供される図で
ある。
【図12】この発明の第4実施例である多角形図形整形
装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図13】この発明の第5実施例である多角形図形整形
装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図14】同装置の処理動作を示すフローチャートであ
る。
【図15】同装置の整形処理動作の説明に供される図で
ある。
【図16】同装置の整形処理動作の説明に供される図で
ある。
【図17】この発明の第6実施例である多角形図形整形
装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図18】同装置の処理動作を示すフローチャートであ
る。
【図19】この発明の第7実施例である多角形図形整形
装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図20】同装置の処理動作を示すフローチャートであ
る。
【図21】従来における図形整形装置の電気的構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1 入力装置(入力手段) 2 データ処理装置 21 特徴量抽出部(特徴量抽出手段) 22 多角形頂点数参照部(頂点数偶奇識別手段) 23 対称性判定用線分作成部(中点算出手段の一
部) 24 中点算出部(中点算出手段の一部) 25 重心算出部(重心算出手段) 26 重心−中点間距離算出部(重心−中点間距離
算出手段) 27 点対称性決定部(点対称性決定手段) 28 点対称化処理部(点対称化処理手段) 3 記憶装置 4 出力装置(出力手段) t1,t2,… 頂点 L1,L2,… 対称性判定用線分(線分) P1,P2,… 中点 Pm 重心(点対称中心候補点) 5 データ処理装置 51 中点・平均中点算出部(中点・平均中点算出
手段) 52 重心−平均中点間距離算出部(重心−平均中
点間距離算出手段) 53 点対称性決定部(点対称性決定手段) 54 点対称化処理部(点対称化処理手段) 6 データ処理装置 61 点対称中心候補点算出部(点対称中心候補点
算出手段) 62 候補点−中点間距離算出部(点対称中心候補
点−中点間距離算出手段) 63 点対称性決定部(点対称性決定手段) 64 点対称化処理部(点対称化処理手段) 6a データ処理装置 24a 中点逐次算出部(中点逐次算出手段) 62a 候補点−中点間距離逐次算出部(点対称候
補点−中点間距離逐次算出手段) 63a 点対称性逐次決定部 7 データ処理装置 71 平均中点算出部(平均中点算出手段) 72 候補点−平均中点間距離算出部(点対称中心
候補点−平均中点間距離算出手段) 73 点対称性決定部(点対称性決定手段) 74 点対称化処理部(点対称化処理手段) 8 データ処理装置 81 半直線作成部(対称点算出手段の一部) 82 対称点算出部(対称点算出手段の一部) 83 対称点−対応点間距離算出部(対称点−対応
点間距離算出手段) 84 点対称性決定部(点対称性決定手段) 85 点対称化処理部(点対称化処理手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図形を入力する入力手段と、 入力された図形が多角形図形である場合には、当該入力
    図形から、各頂点の座標を含む図形上の特徴量を抽出す
    る特徴量抽出手段と、 入力図形から抽出された前記特徴量に基づいて、当該入
    力図形が、頂点数偶数の多角形図形であるか否かを識別
    する頂点数偶奇識別手段と、 該頂点数偶奇識別手段の識別の結果、入力図形が頂点数
    偶数の多角形図形である場合には、当該入力図形につい
    て、2n個(nは2以上の整数)の頂点のうち、任意の
    一の頂点を1番目の頂点と決め、該1番目の頂点から右
    回り又は左回りに順番に頂点を数えて、「m」番目(m
    は、1以上n以下の整数)の頂点と、「m+n」番目の
    頂点とを一組の頂点として対応付けを行い、対応付けさ
    れた各組の頂点間を結んで得られるn個の線分につい
    て、各線分の中点の座標を算出する中点算出手段と、 算出されたn個の中点の座標から、これらn個の中点の
    重心の座標を算出する重心算出手段と、 算出された重心と各中点とについて、重心−中点間距離
    を算出する重心−中点間距離算出手段と、 算出された重心−中点間距離が、すべて、所定の許容範
    囲に納まるか否かを判断し、判断の結果、算出された重
    心−中点間距離が、すべて、所定の許容範囲に納まると
    きは、前記重心を点対称の中心と決める点対称性決定手
    段と、 該点対称性決定手段の決定に基づき、点対称の中心を重
    心の位置に設定し、該重心の位置を基準にして、入力図
    形から抽出された前記特徴量の少なくとも一部に変更を
    加え、この変更結果に基づいて、当該入力図形を点対称
    な多角形図形に整形する処理を行う点対称化処理手段
    と、 整形処理された前記多角形図形を出力する出力手段とを
    備えてなることを特徴とする多角形図形整形装置。
  2. 【請求項2】 図形を入力する入力手段と、 入力された図形が多角形図形である場合には、当該入力
    図形から、各頂点の座標を含む図形上の特徴量を抽出す
    る特徴量抽出手段と、 入力図形から抽出された前記特徴量に基づいて、当該入
    力図形が、頂点数偶数の多角形図形であるか否かを識別
    する頂点数偶奇識別手段と、 該頂点数偶奇識別手段の識別の結果、入力図形が頂点数
    偶数の多角形図形である場合には、当該入力図形につい
    て、2n個(nは2以上の整数)の頂点のうち、任意の
    一の頂点を1番目の頂点と決め、該1番目の頂点から右
    回り又は左回りに順番に頂点を数えて、「m」番目(m
    は、1以上n以下の整数)の頂点と、「m+n」番目の
    頂点とを一組の頂点として対応付けし、対応付けされた
    各組の頂点間を結んで得られるn個の線分について、各
    線分の中点の座標を算出すると共に、これらn個の中点
    の平均位置である平均中点の座標を算出する中点・平均
    中点算出手段と、 算出されたn個の中点の座標から、これらn個の中点の
    重心の座標を算出する重心算出手段と、 算出された重心と平均中点とについて、重心−平均中点
    間距離を算出する重心−平均中点間距離算出手段と、 算出された重心−平均中点間距離が、所定の許容範囲に
    納まるか否かを判断し、判断の結果、算出された重心−
    平均中点間距離が、所定の許容範囲に納まるときは、前
    記重心を点対称の中心と決める点対称性決定手段と、 該点対称性決定手段の決定に基づき、点対称の中心を重
    心の位置に設定し、該重心の位置を基準にして、入力図
    形から抽出された前記特徴量の少なくとも一部に変更を
    加え、この変更結果に基づいて、当該入力図形を点対称
    な多角形図形に整形する処理を行う点対称化処理手段
    と、 整形処理された前記多角形図形を出力する出力手段とを
    備えてなることを特徴とする多角形図形整形装置。
  3. 【請求項3】 図形を入力する入力手段と、 入力された図形が多角形図形である場合には、当該入力
    図形から、各頂点の座標を含む図形上の特徴量を抽出す
    る特徴量抽出手段と、 入力図形から抽出された前記特徴量に基づいて、当該入
    力図形が、頂点数偶数の多角形図形であるか否かを識別
    する頂点数偶奇識別手段と、 該頂点数偶奇識別手段の識別の結果、入力図形が頂点数
    偶数の多角形図形である場合には、当該入力図形につい
    て、2n個(nは2以上の整数)の頂点のうち、任意の
    一の頂点を1番目の頂点と決め、該1番目の頂点から右
    回り又は左回りに順番に頂点を数えて、「m」番目(m
    は、1以上n以下の整数)の頂点と、「m+n」番目の
    頂点とを一組の頂点として対応付けし、対応付けされた
    各組の頂点間を結んで得られるn個の線分について、各
    線分の中点の座標を算出する中点算出手段と、 入力図形が頂点数偶数の多角形図形である場合には、当
    該入力図形から抽出された前記特徴量に基づいて、入力
    図形が点対称な図形であるならば点対称の中心となる蓋
    然性の高い点対称中心候補点の座標を算出する点対称中
    心候補点算出手段と、 算出された点対称中心候補点と各中点とについて、点対
    称中心候補点−中点間距離を算出する点対称中心候補点
    −中点間距離算出手段と、 算出された点対称中心候補点−中点間距離が、すべて、
    所定の許容範囲に納まるか否かを判断し、判断の結果、
    算出された点対称中心候補点−中点間距離が、すべて、
    所定の許容範囲に納まるときは、前記点対称中心候補点
    を点対称の中心と決める点対称性決定手段と、 該点対称性決定手段の決定に基づき、点対称の中心を前
    記点対称中心候補点の位置に設定し、該点対称中心候補
    点の位置を基準にして、入力図形から抽出された前記特
    徴量の少なくとも一部に変更を加え、この変更結果に基
    づいて、当該入力図形を点対称な多角形図形に整形する
    処理を行う点対称化処理手段と、 整形処理された前記多角形図形を出力する出力手段とを
    備えてなることを特徴とする多角形図形整形装置。
  4. 【請求項4】 図形を入力する入力手段と、 入力された図形が多角形図形である場合には、当該入力
    図形から、各頂点の座標を含む図形上の特徴量を抽出す
    る特徴量抽出手段と、 入力図形から抽出された前記特徴量に基づいて、当該入
    力図形が、頂点数偶数の多角形図形であるか否かを識別
    する頂点数偶奇識別手段と、 該頂点数偶奇識別手段の識別の結果、入力図形が頂点数
    偶数の多角形図形である場合には、当該入力図形につい
    て、2n個(nは2以上の整数)の頂点のうち、任意の
    一の頂点を1番目の頂点と決め、該1番目の頂点から右
    回り又は左回りに順番に頂点を数えて、「m」番目(m
    は、1以上n以下の整数)の頂点と、「m+n」番目の
    頂点とを一組の頂点として対応付けし、対応付けされた
    各組の頂点間を結んで得られるn個の線分について、こ
    れらn個の線分の中点の平均位置である平均中点の座標
    を算出する平均中点算出手段と、入力図形が頂点数偶数
    の多角形図形である場合には、当該入力図形から抽出さ
    れた前記特徴量に基づいて、入力図形が点対称な図形で
    あるならば点対称の中心となる蓋然性の高い点対称中心
    候補点の座標を算出する点対称中心候補点算出手段と、 算出された点対称中心候補点と平均中点とについて、点
    対称中心候補点−平均中点間距離を算出する点対称中心
    候補点−平均中点間距離算出手段と、 算出された点対称中心候補点−平均中点間距離が、所定
    の許容範囲に納まるか否かを判断し、判断の結果、所定
    の許容範囲に納まるときは、前記点対称中心候補点を点
    対称の中心と決める点対称性決定手段と、 該点対称性決定手段の決定に基づき、点対称の中心を前
    記点対称中心候補点の位置に設定し、該点対称中心候補
    点の位置を基準にして、入力図形から抽出された前記特
    徴量の少なくとも一部に変更を加え、この変更結果に基
    づいて、当該入力図形を点対称な多角形図形に整形する
    処理を行う点対称化処理手段と、 整形処理された前記多角形図形を出力する出力手段とを
    備えてなることを特徴とする多角形図形整形装置。
  5. 【請求項5】 図形を入力する入力手段と、 入力された図形が多角形図形である場合には、当該入力
    図形から、各頂点の座標を含む図形上の特徴量を抽出す
    る特徴量抽出手段と、 入力図形から抽出された前記特徴量に基づいて、当該入
    力図形が、頂点数偶数の多角形図形であるか否かを識別
    する頂点数偶奇識別手段と、 該頂点数偶奇識別手段の識別の結果、入力図形が頂点数
    偶数の多角形図形である場合には、当該入力図形から抽
    出された前記特徴量に基づいて、入力図形が点対称な図
    形であるならば点対称の中心となる蓋然性の高い点対称
    中心候補点の座標を算出する点対称中心候補点算出手段
    と、 入力図形が頂点数偶数の多角形図形である場合には、当
    該入力図形について、2n個(nは2以上の整数)の頂
    点のうち、任意の一の頂点を1番目の頂点と決め、該1
    番目の頂点から右回り又は左回りに順番に頂点を数え
    て、「m」番目(mは、1以上n以下の整数)の頂点
    と、「m+n」番目の頂点とを一組の頂点として対応付
    けし、対応付けされたn組の頂点について、それぞれの
    組をなす2つの頂点のうち、任意の一方の頂点を始点、
    他方の頂点を対応点と定義付けると、前記始点を出発し
    前記点対称中心候補点を通る半直線を作成し、前記始点
    からの距離が、前記始点から前記点対称中心候補点まで
    の距離の2倍となる前記半直線上の位置を対称点と定
    め、順次、n個の対称点の座標を算出する対称点算出手
    段と、 前記各始点に関する前記対称点と前記対応点とについ
    て、対称点−対応点間距離を算出する対称点−対応点間
    距離算出手段と、 算出された対称点−対応点間距離が、すべて、所定の許
    容範囲に納まるか否かを判断し、判断の結果、算出され
    た対称点−対応点間距離が、すべて、所定の許容範囲に
    納まるときは、前記点対称中心候補点を点対称の中心と
    決める点対称性決定手段と、 該点対称性決定手段の決定に基づき、点対称の中心を前
    記点対称中心候補点の位置に設定し、該点対称中心候補
    点の位置を基準にして、入力図形から抽出された前記特
    徴量の少なくとも一部に変更を加え、この変更結果に基
    づいて、当該入力図形を点対称な多角形図形に整形する
    処理を行う点対称化処理手段と、 整形処理された前記多角形図形を出力する出力手段とを
    備えてなることを特徴とする多角形図形整形装置。
  6. 【請求項6】 図形を入力する入力手段と、 入力された図形が多角形図形である場合には、当該入力
    図形から、各頂点の座標を含む図形上の特徴量を抽出す
    る特徴量抽出手段と、 入力図形から抽出された前記特徴量に基づいて、当該入
    力図形が、頂点数偶数の多角形図形であるか否かを識別
    する頂点数偶奇識別手段と、 該頂点数偶奇識別手段の識別の結果、入力図形が頂点数
    偶数の多角形図形である場合には、当該入力図形から抽
    出された前記特徴量に基づいて、入力図形が点対称な図
    形であるならば点対称の中心となる蓋然性の高い点対称
    中心候補点の座標を算出する点対称中心候補点算出手段
    と、 入力図形が頂点数偶数の多角形図形である場合には、当
    該入力図形について、2n個(nは2以上の整数)の頂
    点のうち、任意の一の頂点を1番目の頂点と決め、該1
    番目の頂点から右回り又は左回りに順番に頂点を数え
    て、「m」番目(mは、1以上n以下の整数)の頂点
    と、「m+n」番目の頂点とを一組の頂点として対応付
    けし、対応付けされたn組の頂点について、それぞれの
    組をなす2つの頂点のうち、任意の一方の頂点を始点、
    他方の頂点を対応点と定義付けると、前記始点を出発し
    前記点対称中心候補点を通る半直線を作成し、前記始点
    からの距離が、前記始点から前記点対称中心候補点まで
    の距離の2倍となる前記半直線上の位置を対称点と定
    め、順次、n個の対称点の座標を算出する対称点算出手
    段と、 前記各始点に関する前記対称点と前記対応点とについ
    て、対称点−対応点間平均距離を算出する対称点−対応
    点間平均距離算出手段と、 算出された対称点−対応点間平均距離が、すべて、所定
    の許容範囲に納まるか否かを判断し、判断の結果、算出
    された対称点−対応点間平均距離が、すべて、所定の許
    容範囲に納まるときは、前記点対称中心候補点を点対称
    の中心と決める点対称性決定手段と、 該点対称性決定手段の決定に基づき、点対称の中心を前
    記点対称中心候補点の位置に設定し、該点対称中心候補
    点の位置を基準にして、入力図形から抽出された前記特
    徴量の少なくとも一部に変更を加え、この変更結果に基
    づいて、当該入力図形を点対称な多角形図形に整形する
    処理を行う点対称化処理手段と、 整形処理された前記多角形図形を出力する出力手段とを
    備えてなることを特徴とする多角形図形整形装置。
  7. 【請求項7】 前記点対称中心候補点算出手段は、4辺
    のうち相対向する2辺が直交座標系のx軸に対して平行
    な状態あるいは所定の傾きを持つ状態に設定された矩形
    であって、前記入力図形の少なくとも2つの頂点に外接
    すると共に、残りの頂点を内包する最小面積の矩形を作
    成し、作成された矩形の中心点を点対称中心候補点に設
    定することを特徴とする請求項3乃至6記載の多角形図
    形整形装置。
  8. 【請求項8】 前記点対称性決定手段は、入力図形から
    抽出された前記図形上の特徴量に基づいて、前記所定の
    基準値を算出して設定することを特徴とする請求項1乃
    至6記載の多角形図形整形装置。
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