JPH08328423A - 熱定着装置の温度制御方法 - Google Patents

熱定着装置の温度制御方法

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JPH08328423A
JPH08328423A JP7156922A JP15692295A JPH08328423A JP H08328423 A JPH08328423 A JP H08328423A JP 7156922 A JP7156922 A JP 7156922A JP 15692295 A JP15692295 A JP 15692295A JP H08328423 A JPH08328423 A JP H08328423A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、簡単な回路構成にて効率良く且
つ、最も好ましい目標曲線で定着温度域への移行とその
温度域の維持を精度良く図る事の出来る熱定着装置の温
度制御方法を提供する。 【構成】 本発明は、ヒータを内包した加熱体を第1の
設定温度Trを挟んで所定温度域Rtを維持しながら、
該加熱体との熱接触により未定着トナー像の画像定着を
行う熱定着装置の温度制御方法において、前記加熱体の
温度Tを検知し、該検知温度Tが前記第1の設定温度T
r以下で予め設定された第二の温度Trχの場合に、該
設定温度Trと検知温度Tとの差分温度(Tr−T)に
基づいた目標曲線に従うように前記加熱温度を制御する
第1の制御手段を選択し、一方前記検知温度が前記第二
の温度Trχを越えた場合に、前記第1の設定温度Tr
になるように加熱体の制御を行う第2の制御手段を選択
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ、ファクシミ
リその他の電子写真装置に組込まれた熱定着装置の温度
制御方法に係り、特に定着ローラを用いた定着装置にお
いて、省電力化と立上げ時間の短縮化を図る為に、定着
ローラを小径化した場合においてもオーバーシュートが
生じる事なく、精度よく設定定着温度に移行可能な温度
リップルの少ない熱定着装置の温度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えばページプリンタその他
の電子写真装置に組込まれた加熱ローラと加圧ローラか
らなる熱定着器のように、電源投入後加熱ローラに内蔵
された発熱素子を通電させて、例えばトナー軟化温度よ
り高いウエイト温度まで移行させた後、次に前記発熱素
子をオンオフ制御又は時間比例制御により該ウエイト温
度を維持し、そしてその間にプリント指令が入った場合
は、再度前記加熱ローラを加温して定着温度まで移行
し、プリント動作中はオンオフ制御又は時間比例制御に
よりその温度を維持し、プリント終了指令により前記ウ
エイト温度まで移行させ、以下かかる温度制御を繰り返
すようにした温度制御方式が存在する。
【0003】かかる温度制御方式において、室温からウ
エイト温度に移行させる第一の制御工程、ウエイト温度
から定着温度に移行させる第二の制御工程、又定着温度
域を維持する第三の制御工程、定着温度域からウエイト
温度に降温させる第二の制御工程からなる温度制御方式
を採用している場合が多い。かかる温度制御方式におい
てはプリント動作移行時間の短縮化を図る為に、第一及
び第二の制御工程(加温工程)時に、前記発熱素子をフ
ルに電力供給して連続且つ直線状に加温させようとする
と、夫々の設定温度移行初期において、いわゆるオーバ
シュートやアンダーシュ−トが生じ、その移行温度が安
定するまでの間プリント動作等の次の動作に移れないと
いう問題が生じる。又前記装置内に温度に鋭敏な加熱体
や電子部品を使用している場合、前記オーバシュートに
より、該加熱体等の劣化が生じる場合がある。
【0004】かかる欠点を解消する為に、前記室温から
ウエイト温度及びウエイト温度から定着温度の間の中間
温度域を分割する多数の基準電圧発生回路とこれに対応
する比較器を設け、前記所定の設定温度に近づくにつ
れ、順次発熱素子への通電時間幅を比例的に制御させ
る、いわゆる PWM比例制御方式を採用しているものが考
えられるが、このような制御方式を採用した場合、前記
通電時間幅制御を緻密化すればする程、必要とする基準
電圧発生回路と比較器を多数必要とし、その分回路が複
雑化するとともに、誤作動が生じ易い。
【0005】而も室温からウエイト温度、ウエイト温度
から定着温度に夫々加温又は降温させる速度勾配は夫々
異なる為に、該速度勾配に対応した補正回路や切換回路
も併せて設けねばならず、一層前記回路構成が複雑化す
る。又ウエイト温度を設ける事自体、非プリント動作時
においても予熱の必要があり、省電力化の要請に反す
る。
【0006】この為近年装置の小型化と軽量化とともに
制御回路の簡単化、更には省電力化を図る為に、ウエイ
ト温度設定を行わずにローラの小径化と発熱素子の大形
化を図り、室温より直接定着温度(プリント動作温度)
まで立上げようとする試みがなされている。例えば、特
開平6−214438号において最初の転写紙が前記ヒ
ートローラ(加熱定着ローラ)まで到達する時間とヒー
トローラの表面温度が最適温度になるまでの時間を予測
し、後者が短い場合に前記ヒートローラを予熱する事を
特徴とする技術が開示されている。
【0007】しかしながら近年電子写真プリンタ分野に
おいても、個人ユースの低価格機が多く登場し、この種
の装置においては単位時間当りの給紙枚数も1〜2枚/
分と遅く、この為最初の転写紙が前記ヒートローラ(加
熱定着ローラ)まで到達するまでの給紙時間に充分に余
裕を有し、この為この種の機械においては非プリント動
作時に予熱(ウエイト温度の設定)を行う必然性がなく
なる。又カラープリンタの場合も単位時間当りの給紙枚
数が少なく、同様な事が言える。
【0008】一方室温より直接定着温度(プリント動作
温度)まで立上げる事は、室温自体夏冬及び朝昼更には
屋内外での使用など±20℃前後の温度変化を有し、こ
のように立上げ基礎温度にバラツキを有すると例え緻密
な制御回路を用いてもオーバシュート等が生じるのを避
けられない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の欠点に鑑み、簡単な回路構成にて効率良く且つ、最
も好ましい目標曲線で定着温度域への移行とその温度域
の維持を精度良く図る事の出来る熱定着装置の温度制御
方法を提供する事を目的とする。本発明の他の目的は熱
定着ローラの予熱、特にウエイト温度設定を行うことな
く、バラツキを有する室温より立上げる場合でも、精度
良く且つ確実に目標温度に移行可能な熱定着装置の温度
制御方法を提供する事にある。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本第一発明は室温よりウエ
イト設定温度に移行する事なく、定着温度域まで直接立
上げる構造の熱定着装置に主として適用されるものであ
るが、これのみに限定されず、熱定着ローラのようにヒ
ータを内包した加熱体を第1の設定温度Trを挟んで所
定温度域Rtを維持しながら、該加熱体との熱接触によ
り未定着トナー像の画像定着を行う熱定着装置全てに適
用される。
【0011】即ち本発明は、ヒータを内包した加熱体を
第1の設定温度Trを挟んで所定温度域Rtを維持しな
がら、該加熱体との熱接触により未定着トナー像の画像
定着を行う熱定着装置の温度制御方法において、前記加
熱体の温度Tを検知し、該検知温度Tが前記第1の設定
温度Tr以下で予め設定された第二の温度Trχ以下の
場合に、該設定温度Trと検知温度Tとの差分温度(T
r−T)に基づいた目標曲線に従うように前記加熱温度
を制御する第1の制御手段を選択し、一方前記検知温度
が前記第二の温度Trχを越えた場合に、前記第1の設
定温度Trになるように加熱体の制御を行う第2の制御
手段を選択することを特徴とするものである。
【0012】この場合、第1の制御手段は、第1の設定
温度Trと検知温度Tとの差分温度(Tr−T)に基づ
いて一又は複数の変位点を有する目標曲線を設定し、前
記加熱体の検知温度Tが前記第二の温度Trχ以下の場
合に、前記差分温度(Tr−T)に基づいて前記目標曲
線より変位点間に位置する曲線(直線も含む)部位を選
択し、該曲線部位に従って加熱体制御を行うように構成
するのが良い。そしてこのような制御手段として、具体
的には、前記第1の制御手段において、検知温度Tが前
記下限温度TrLより低い第1の変位点温度Ta以下の
場合に、一の曲線部位により設定される最大電力若しく
は定電力により加熱して前記加熱体制御の為の基準ゲイ
ン値を演算し、検知温度Tが前記第1の変位点温度Ta
又は/及び第2の変位点温度Tbを越えた場合に、前記
差分温度(Tr−T)に基づいて選択される第二の曲線
部位又は/及び第三の曲線部位により前記基準ゲイン値
を補正しながら加熱制御するように構成するのが良い。
尚、Trχは本発明ではTrLに設定しているが、この
設定値に拘らず、Tr以下の任意の任意の値に設定可能
である。
【0013】この場合前記目標曲線はテーブル化して格
納されているのがよく、更に好ましくは前記目標曲線が
差分温度(Tr−T)の値に応じて分解能を変えてテー
ブル化して格納しているのがよい。又第1の制御手段よ
り第2の制御手段への切換えを行なった後、温度Tが設
定温度Trを超えるまでの間、第2制御手段のゲインを
下げることによりいわゆるオーバーシュートが防止され
る。
【0014】又第2の設定手段の制御温度域は、第1の
設定温度Trを挟んで所定温度域Rtの狭い温度域であ
るために、第1の制御手段に比較して第2の制御手段の
温度検知の分解能を高めるのがよい。又同様に第1の制
御手段に比較して第2の制御手段ではヒータの電力制御
の分解能を高めるのがよい。これにより第2の制御手段
では入力側でも出力側でも緻密な制御が可能となり、オ
ーバシュートやアンダーシュートが生じる事なく精度よ
く所定温度域Rtの維持が図れる。又第1の制御手段は
入力側でも出力側でもラフな制御を可能とする為に、煩
雑な制御を行う事なく又ノイズ等があってもこれを除去
して精度よく且つ速やかな立上げが図れる。
【0015】第1の制御手段における加熱体の温度特性
より加熱体のバラツキを求め、該バラツキを誤差成分と
して加味して基準ゲイン値若しくはゲイン補正値を設定
する第1及び第2制御手段のゲインを補正することによ
り、第2制御手段側での一層緻密な制御が可能となる。
尚、本発明は前記下限温度TrLより低い温度位置で一
旦ウエイトすることなく、室温より定着温度域に直接立
上げる温度制御方式に有効である。
【0016】
【作用】本発明は検知温度Tが前記第1の設定温度Tr
以下で予め設定された第二の温度Trχ以下の場合に、
該設定温度Trと検知温度Tとの差分温度(Tr−T)
に基づいた目標曲線に従うように前記加熱温度を制御す
る為、例えば、検知温度Tが前記下限温度TrLより低
い第1の変位点温度Ta以下の場合に、立上げ勾配の急
峻な例えば第一の曲線部位を選択してほぼ最大電力で加
熱制御を行い、一方検知温度Tが前記第1の変位点温度
Taを越えた場合に、立上げ勾配の低い第二の曲線部位
を選択するとともに前記最大電力で加熱制御した際に得
られる基準ゲイン値を補正しながら加熱制御を行い、以
下必要に応じて順次第3及び第4の曲線部位に従って加
熱制御されるために、定着温度領域の設定値(Tr)に
近づくに連れサーチュレートさせるのが容易になり、例
えウエイト温度設定を行わなくても定着温度域に速やか
に突入出来、而も突入する際にサーチュレートしたなだ
らかな曲線で突入できるために、オーバーシュート等が
生じる事なく次の第2の制御手段で、精度よい温度維持
が可能となる。
【0017】一方、前記第2の制御手段では、前記加熱
体検知温度Tが例えば前記下限値TrLを越えた場合
に、前記定着温度域の例えば中心温度を設定温度Trと
して定着温度域Rtの維持を行う為に、緻密な精度よい
温度維持が可能となる。
【0018】この場合第1の制御手段においては差分温
度(Tr−T)に基づいてテーブルより選択した曲線部
位を逐次求めるために、加熱体の実際の温度上昇若しく
は温度位置との間でのバラツキ(誤差)を容易に求める
事が出来る。従って第1の制御手段における加熱体の温
度特性より加熱体のバラツキを求め、該バラツキを誤差
成分として第1及び第2制御手段のゲイン値等を補正す
ることにより一層精度よい温度制御が可能となる。又第
一の制御手段も第二の制御手段もゲイン補正により温度
制御を行った場合に回路の共通化が達成でき、好ましい
また前記いずれの制御もゲイン補正で対処することによ
り、発熱素子の電力制御系が簡単化し、又ON/OFF
制御に比較して緻密な制御が可能となる。
【0019】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図4
は本発明に適用される熱定着装置の概略図で、ヒータ1
を内蔵するとともに、図示しない駆動系により矢印方
向に駆動回転する加熱定着ローラ2 と、該ローラ2 に従
動して回転し、発熱手段を有さない加圧ローラ3 と、前
記定着ローラ2 の表面温度を測定するサーミスタ4を有
す。尚、本発明は前記の構成に限定される事なくセラミ
ックヒータ等を用いたローラ自体が発熱体の場合にも適
用可能である。
【0020】図3は前記熱定着装置の全体ブロック図
で、図中2及び4は前記したヒータ1を内包した熱定着
ローラとサーミスタ、5は前記制御回路全体を制御する
CPUで、該CPU5はゼロクロス検出器6によりタイ
ミングを得る。CPU5には後記フローチャート図に基
づいて第1制御手段又は第2制御手段を実行する各種回
路が内蔵されている。このときサーミスタ4の出力を内
蔵のA/D変換器で温度検知する。この検知温度Tより
第1及び第2制御手段の演算処理を行い、電力量を求め
る。この電力量に応じて通電制御装置10の通電時間若
しくは通電周期をコントロールし、ヒータ1の温度制御
をおこなう。
【0021】図1は前記第1の制御手段の制御を示すブ
ロック図である。図中1及び4は前記したヒータとサー
ミスタ、11は加熱定着ローラの検知温度と設定温度、
具体的には定着温度域の下限値以下の場合に、定着温度
域内の一の温度Tr(本実施例においては定着中心温度
Trを選択する)と検知温度Tとの差分温度(Tr−
T)を演算する差分演算回路で、該差分温度(Tr−
T)の演算データは目標上昇温度器12を制御する。
【0022】目標上昇温度器12は横軸に演算された差
分温度(Tr−T)データを、縦軸に演算上昇温度ΔT
iを取ったグラフ上に、その検知差分温度における演算
目標上昇温度ΔTiを求める目標上昇温度曲線Rが書込
まれたテーブルが格納されている。尚、該テーブルは複
数設け、機器若しくは給紙速度の種類によって適宜切り
換え可能に構成しても良い。そして該テーブル上に書込
まれた目標曲線Rは差分温度(Tr−T)が定着温度域
の下限温度TrLより低い設定温度TaとTrとの差Δ
ta(Tr−Ta)以下ではほぼ最大電力で加熱制御さ
れる定値曲線部位R1(第一の水平曲線)と、前記設定
温度Taから下限温度TrLより低い設定温度Tb(T
a<Tb<TrL)とTrとの差Δtb(Tr−Tb)
〜ΔtrL(Tr−TrL))の温度域では最大電力より
低い電力で加熱制御される定値曲線部位R2(第二の水
平曲線)と、設定温度Tb〜下限温度TrLの間ではΔ
tがほぼ0に向って低減する負の一次曲線部位R3の組
合せの曲線Rで形成される。
【0023】一方13は直前の検知温度と現在の検知温
度との差に基づく上昇温度Δtを演算する上昇温度演算
回路である。又状態検知回路14及び状態フィードバッ
ク処理演算回路15は、ヒータ1及び制御系の安定性及
び性能向上の為にフィードバック処理を行う為のもの
で、前記状態検知回路14で検知し、状態フィードバッ
ク処理演算回路15で演算処理したフィードバック量を
前記誤差成分にフィードバックして補償を行う。このフ
ィードバック補償は直列補償回路を用いてもよい。そし
て前記補償された演算上昇温度ΔTiデータの誤差成分
は切換回路16を介してゲイン補正回路18若しくは初
期値設定回路17に入力し、該回路17、18で得られ
た初期値若しくはゲイン補正値により修正された演算上
昇温度ΔTiデータの誤差成分に基づいて電力制御回路
19によりヒータ1の電力制御を行うように構成されて
いる。
【0024】又前記したCPU5では、サーミスタ4よ
りの検知温度T若しくは差分演算回路11よりの差分温
度(Tr−T)を取込み、検知温度Tが設定温度Ta以
下、Ta〜Tb、Tb〜TrL、更にはTrL以上の場合
に順次必要に応じて段階的に、目標上昇温度発生テーブ
ル、サーミスタ4、電力制御回路19夫々の分解能を切
換え、順次緻密化、言い換えれば段階的に分解能を高め
ている。又CPU5内にはサーミスタ4よりの検知温度
Tに基づいてゲイン補正値を演算する回路と該補正値の
平均化処理を行う回路が内蔵されている。
【0025】図2は第2制御手段による温度制御ブロッ
ク図を示し、図1の目標曲線テーブル12の代りに設定
温度Trと検知温度Tとの誤差(差分温度)を演算し、
設定温度Trが格納されている設定温度生成回路(若し
くは設定温度メモリ)21、積分器22及び積分ゲイン
演算器23が設けられている。そしてその回路動作は、
先ず設定温度生成回路21にて温度検知器4により検知
された温度Tを比較し、その誤差に対応する差分温度
(Tr−T)を出力し、出力された誤差(Tr−T)は
積分器22により積分され、この積分出力を積分ゲイン
演算器23により演算出力する。積分演算は設定温度に
対し実温度のズレ(定常偏差)をなくす為に入れてい
る。次にヒータ1の状態量を状態検知器14により検知
し、状態フィードバック演算回路15によりフィードバ
ック量を求め先の演算誤差にフィードバックする。この
フィードバック補償は直列補償回路若しくはプログラム
を用いてもよい。そして前記フィードバック補償後の誤
差(Tr−T)出力はゲイン補正回路18にて、ヒータ
1のバラツキや制御性能向上の為のゲイン補正を行う。
特に第1制御手段から第2制御手段への切換時のTrを
越えるまでの間は第1制御手段の残存熱エネルギを考慮
してゲインを下げるように補正する。この補正された出
力を電力制御回路19に投入してヒータ1の加熱制御を
行う。
【0026】次に図5及び図6に示すフローチャート及
び図7及び図8の温度上昇曲線に基づいて本発明の動作
を説明する。先ず図5は本実施例のメインルーチンで、
電源がONされると、切換回路16が初期値設定回路1
7側に切り換わり、補正値Kaを1に初期化する。(S
TEP1) 次にサーミスタ4より加熱定着ローラの表面温度を読み
込み、該検知温度Tが定着温度域の下限温度TrL以下
か否かを判定する。(STEP2) そしてT<TrLの場合は、前記検知温度Tが設定温度
Ta以下か否か、言い換えれば補正量演算可能範囲(T
<Ta)か否かを判定し(STEP3)、T<Taの場
合は、[ヒートアップ+補正]コマンドをセットし、割
込み許可を入れ、後記する温度制御ルーチンに移行す
る。(STEP4)
【0027】一方T≧Taの場合は、補正演算を行わな
い[ヒートアップ]コマンドをセットし、割込み許可を
入れ、後記する温度制御ルーチンに移行する。(STE
P5) T<TrLの場合は、定着温度域維持を行う[フォロイ
ング]コマンドをセットし、割込み許可を入れ、後記す
る温度制御ルーチンに移行する。(STEP5)
【0028】図6は前記温度制御ルーチンを示し、その
動作手順を説明するに、割込み初期処理、検知温度T読
み込みを行った後、[ヒートアップ+補正]コマンドの
場合は、前記検知温度TがT<Taの場合に、前記検知
温度Tをサンプリングする毎に該検知温度Tに基づいて
ゲイン補正値を演算し、そして該補正値はT≧Taにな
るまで繰り返しサンプリングされ、平均化処理を行う。
(STEP11) そして前記補正値演算/サンプリング処理とともにヒー
トアップ処理を行うわけであるが、該ヒートアップ処理
が後記するT≧Taの[ヒートアップ]コマンドルーチ
ンで詳細に説明するが、図7で示すように前記検知温度
Tをサンプリングする毎に差分温度(Tr−T)を演算
した後、該差分温度においてほぼ最大電力で加熱制御さ
れる定値曲線1(第一の水平曲線)に対応する上昇温度
を選択し、又誤差及び状態フィードバック量を演算して
夫々前記上昇温度に補償した後、本コマンドの範囲では
Ka=1の為に、ゲイン補正は行わずにほぼ最大電力で
加熱制御される。
【0029】そして前記ヒートアップにより検知温度T
がT≧Taになった際に平均化処理したゲイン補正値を
ゲイン補正回路にセットした後、ステータス補正コンプ
リートセットを行い(STEP12)、[ヒートアッ
プ]コマンドルーチンに移行する。検知温度TがT≧T
aになるまでに規定時間を越えている場合はヒータ1の
一部破損や電圧低下等が考えられ、ステータスセットの
エラー処理(タイムアウト処理)を行う。(STEP1
3)
【0030】一方ヒートアップコマンドルーチンでは、
前記検知温度TがT≧Taであり且つ前記タイムアウト
処理が行われない場合に、前記検知温度Tをサンプリン
グする毎に差分温度(Tr−T)を演算した後(STE
P14)、該差分温度(Tr−T)がΔta〜Δtbに
位置してる際は、該差分温度(Tr−T)より定値曲線
2(第二水平曲線)を選択し、又差分温度(Tr−T)
がΔtb〜ΔtrLに位置してる際は、差分温度(Tr
−T)より負の一次曲線を選択し、定値曲線2若しくは
負の一次曲線に対応する上昇温度を選択した後(STE
P15)、前記最新の演算上昇温度ΔTiに前記ΔTiに
状態フィードバック演算による補償を加味した誤差成分
erを演算する。そして前記補償された演算上昇温度Δ
Tiデータは切換回路16を介してゲイン補正回路18
にセットされたゲイン補正データKaに基づいて演算補
正(er’=er*Ka)され、該演算補正データe
r’を電力量に変換してヒータ1の電力制御を行う。
(STEP16)
【0031】次に検知温度TがT≧TrLを越えた場合
はステータスヒートアップコンプリ−トセットを行い、
定着温度域維持を行う[フォロイング]コマンドルーチ
ンに移行する。(STEP17) そしてトランジェントモードでは先ず前記第1制御手段
から第2制御手段への切換時におけるTrL〜Trの間
は第1制御手段の残存熱エネルギを考慮してゲインを下
げて電力制御を行うとともに、所定時間安定化を図ると
ともに、所定時間経過後も検知温度Tが定着温度領域T
H≧T≧TrLの範囲を越えてしまった場合に、定着温
度エラー処理(ステータスセットエラー処理)を行う。
(STEP18)
【0032】次に検知温度Tと設定温度Trの差分温度
に対応する誤差(Tr−T)を積分し、積分演算を行っ
た後、状態フィードバック量の演算を行い、このフィ−
ドバック量を誤差(Tr−T)出力に対し補償し、ゲイ
ン補正演算を行った後、この補正された出力を電力制御
回路に投入してヒータ1の加熱制御を行う。(STEP
19) 尚、目標上昇温度器12に、目標上昇温度曲線が書込ま
れたテーブルを複数設ける事により、使用する機器若し
くは給紙速度の種類によって加熱曲線を複数適宜選択で
きるようにしてもよい。
【0033】図9は図1に示す制御回路の他の実施例
で、図1では目標曲線発生テーブルが目標上昇温度曲線
テーブル12の為テーブル上に前記のように温度曲線が
設定されるが、図9では、目標曲線発生テーブルが目標
温度曲線発生テーブル22で、この場合は目標温度発生
テーブル22は横軸に演算された差分温度(Tr−T)
データを、縦軸に演算目標温度Tiを取ったグラフ上
に、その検知差分温度における演算目標温度Tiを求め
る目標温度曲線が書込まれたテーブルが複数格納されて
おり、前記テーブル上に書込まれた目標曲線Pは定着温
度域の下限温度TrLより低い設定温度Ta以下ではほ
ぼ最大電力で加熱制御される負の一次曲線P1と、前記
設定温度Taから下限温度TrLより低い設定温度Tb
以下の温度域では最大電力より低いで電力で加熱制御さ
れる負の一次曲線P2(Ta<Tb<TrL)と、設定
温度Tb〜下限温度TrLの間ではTが0に向って低減
する負の二次曲線P3の組合せで形成される。
【0034】そして本実施例では検知温度Tの差分温度
演算回路11よりの差分温度(Tr−T)データによる
演算目標温度Tiとを比較して誤差補償を行っている。
他の動作は前記実施例と同様なためにその説明は省略す
る。
【0035】
【効果】以上記載のごとく本発明によれば、簡単な回路
構成にて効率良く且つ、最も好ましい目標曲線で定着温
度域への移行とその温度域の維持を精度良く図る事が出
来る。又本発明によれば熱定着ローラの予熱、特にウエ
イト温度設定を行うことなく、精度良く且つ確実に目標
温度に移行することができる。又転写紙や環境温度に依
存する事なく定着可能領域に移行することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1制御手段に対応する温度制御回路
を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2制御手段に対応する温度制御回路
を示すブロック図である。
【図3】本発明の熱定着装置の全体回路構成を示すブロ
ック図である。
【図4】本発明が適用される熱定着装置の概略図であ
る。
【図5】本発明の温度制御動作のメインルーチンを示す
フローチャート図である。
【図6】図5の温度制御動作の割込み処理の温度制御ル
ーチン部分を示すフローチャート図である。
【図7】本発明による加熱状況を示す時系列グラフ図で
ある。
【図8】異なる加熱曲線を示す図7の対応図である。
【図9】本発明の他の実施例に係る第1制御手段に対応
する温度制御回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ヒータ 2 加熱体 4 温度検知回路(サーミスタ) 11 差分温度演算回路 12 目標温度発生器(テーブル) 13 上昇温度演算回路 15 状態フィードバック処理演算回路 18 ゲイン補正回路 19 電力制御回路 R、P 目標温度曲線 R1、R2、R3、P1、P2、P3 曲線部位 21 設定温度生成回路(若しくは設定温度メモ
リ) 22 積分器 23 積分ゲイン演算回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータを内包した加熱体を第1の設定温
    度Trを挟んで所定温度域Rtを維持しながら、該加熱
    体との熱接触により未定着トナー像の画像定着を行う熱
    定着装置の温度制御方法において、前記加熱体の温度T
    を検知し、該検知温度Tが前記第1の設定温度Tr以下
    で予め設定された第二の温度Trχ以下の場合に、該設
    定温度Trと検知温度Tとの差分温度(Tr−T)に基
    づいた目標曲線に従うように前記加熱温度を制御する第
    1の制御手段を選択し、 一方前記検知温度が前記第二の温度Trχを越えた場合
    に、前記第1の設定温度Trになるように加熱体の制御
    を行う第2の制御手段を選択することを特徴とする温度
    制御方法。
  2. 【請求項2】 第1の設定温度Trと検知温度Tとの差
    分温度(Tr−T)に基づいて一又は複数の変位点を有
    する目標曲線を設定し、前記加熱体の検知温度Tが前記
    第二の温度Trχ以下の場合に、前記差分温度(Tr−
    T)に基づいて前記目標曲線より変位点間に位置する曲
    線(直線も含む)部位を選択し、該曲線部位に従って加
    熱体制御を行う第1の制御手段を具えた請求項1記載の
    温度制御方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の制御手段において、 検知温度Tが前記下限温度TrLより低い第1の変位点
    温度Ta以下の場合に、第一の曲線部位により設定され
    る最大電力若しくは定電力により加熱して前記加熱体制
    御の為の基準ゲイン値を演算し、 検知温度Tが前記第1の変位点温度Ta又は/及び第2
    の変位点温度Tbを越えた場合に、 前記差分温度(Tr−T)に基づいて選択される第二の
    曲線部位又は/及び第三の曲線部位において前記基準ゲ
    イン値を補正しながら加熱制御することを特徴とする請
    求項1記載の温度制御方法。
  4. 【請求項4】 第1制御手段において、前記1又は複数
    の目標曲線がテーブル化して格納されていることを特徴
    とする請求項2記載の温度制御方法。
  5. 【請求項5】 第1制御手段において、前記目標曲線が
    差分温度(Tr−T)の値に応じて分解能を変えて格納
    していることを特徴とする請求項2記載の温度制御方
    法。
  6. 【請求項6】 第1の制御手段より第2の制御手段への
    切換えを行なった後、検知温度Tが第1の設定温度Tr
    を超えるまでの間、第2制御手段のゲインを下げること
    を特徴とする請求項1記載の温度制御方法。
  7. 【請求項7】 第1の制御手段と第2の制御手段で温度
    検知の分解能を切換えることを特徴とする請求項1記載
    の温度制御方法。
  8. 【請求項8】 第1の制御手段と第2の制御手段でヒー
    タの電力制御の分解能を切換えることを特徴とする請求
    項1記載の温度制御方法。
  9. 【請求項9】 第1の制御手段における加熱体の温度特
    性より加熱体のバラツキを求め、該バラツキの誤差成分
    を加味して基準ゲイン値若しくはゲイン補正値を設定す
    ることを特徴とする請求項3記載の温度制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の温度制御方法が、前記
    下限温度TrLより低い温度位置で一旦ウエイトするこ
    となく、室温より定着温度域に直接立上げる温度制御方
    式であることを特徴とする温度制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008096967A (ja) * 2006-09-15 2008-04-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び電力制御方法
JP2013140242A (ja) * 2011-12-29 2013-07-18 Konica Minolta Inc 画像形成装置
CN115143735A (zh) * 2022-06-29 2022-10-04 厦门海辰新能源科技有限公司 快速预热干燥方法、锂离子电池的生产工艺及锂离子电池

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